JP2000107570A - ボイラ排ガス中のSOxおよびNOx濃度低減方法及び装置 - Google Patents

ボイラ排ガス中のSOxおよびNOx濃度低減方法及び装置

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JP2000107570A
JP2000107570A JP10285295A JP28529598A JP2000107570A JP 2000107570 A JP2000107570 A JP 2000107570A JP 10285295 A JP10285295 A JP 10285295A JP 28529598 A JP28529598 A JP 28529598A JP 2000107570 A JP2000107570 A JP 2000107570A
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gas
exhaust gas
reducing
concentration
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Kaoru Kimura
薫 木村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価、かつ、容易に、ボイラ排ガス中に注入
するNH3 の量を低減させると共に、排ガス中のSO3
濃度を低減させるボイラ排ガス中のSOxおよびNOx
濃度低減方法及び装置を提供するものである。 【解決手段】 高S,V分を含有した燃料をボイラ1で
燃焼させた際のボイラ排ガス中のSOX およびNOX
度低減方法において、上記ボイラ1下流側の脱硝装置2
の排ガス導入口近傍に、点火バーナ用ガスG1 を注入す
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラ排ガス中の
SOX およびNOX 濃度低減方法及び装置に係り、特
に、高S,V分を含有した燃料をボイラで燃焼させた際
のボイラ排ガス中のSOX およびNOX 濃度低減方法及
び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的な排煙処理システムにおいて、ボ
イラ燃焼によって生成したボイラ排ガスは、順に、De−
NOX (脱硝装置)、AH(エアヒータ)、EP(電気集
塵器)、GGH(ガスガスヒータ)、脱硫装置などに導
かれる。ここで、De−NOX において、ボイラ排ガス中の
NOX を除去すると共に、脱硫装置においてSOX を除
去し、クリーンなガスにした後に煙突を介して大気に排
出している。
【0003】ボイラ燃料として、高S,V分を含むオリ
マルジョン等を用いた場合、ボイラ燃焼時に、高濃度の
SOX およびNOX を含む排ガスがボイラから排出され
る。ここで、排煙処理システムの排ガスに含まれるSO
X (SO2 ,SO3 等)の内、SO3 は硫酸化すると強
い腐食性を有するため、AHにおいてSO3 が硫酸化し
てAHを腐食しないようにすると共に固形分の付着を防
ぐべく、AH出口付近の排ガス温度をSO3 の酸露点
(約160℃)以上に保たなければならない。このた
め、AH出口付近の排ガス温度を約160℃以下に下げ
ることができず、結果的に、AHでの熱回収効率を下
げ、ボイラ効率を下げてしまう。
【0004】また、脱硫装置においては、排ガスの温度
がどうしてもSO3 の酸露点以下に下がってしまうた
め、排ガス中のSO3 を、脱硫装置上流側のEPで除去
する必要がある。よって、AHとEPの間において、多
量のNH3 等を排ガスに注入しなければならない。この
場合、未反応のアンモニアガスが脱硫装置で捕集され、
この未反応のアンモニアガスが脱硫排水中に多量に含ま
れることになるため、廃水処理設備が高価なものになっ
てしまうという問題があった。
【0005】さらに、従来の排煙処理システムにおいて
は、AH上流側のDe−NOX において酸化によるSO2
SO3 への転化が促進され、この結果、AHおよびEP
に送られる排ガス中のSO3 濃度が一層上昇してしまう
という問題があった。
【0006】そこで、本発明者は、ボイラ内のバーナと
オーバーエアポート(以下、OAPと呼ぶ)との間で発
生した還元性ガス(CO、H2 S、HCNなど)の一部
を、バーナとOAPとの間に設けた抜出ラインを介して
抜出し、そのガスをDe−NOXで利用することにより、ボ
イラ排ガス中に注入するNH3 の量を低減させると共
に、排ガス中のSO3 濃度を低減させる方法を以前に提
案した(特願平9−68052号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法においては、ボイラから抜出す還元性ガスのガス温度
が約1,500 〜1,600 ℃と高いため、抜出ライン(特に、
導入口)の構成材の材質が限定され、非常に高価なもの
となってしまうという問題があった。また、還元性ガス
の抜出し位置が、バーナとOAPとの間であるため、配
置的(技術的)に抜出しが難しい。
【0008】そこで本発明は、上記課題を解決し、安
価、かつ、容易に、ボイラ排ガス中に注入するNH3
量を低減させると共に、排ガス中のSO3 濃度を低減さ
せるボイラ排ガス中のSOxおよびNOx濃度低減方法
及び装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、高S,V分を含有した燃料をボイ
ラで燃焼させた際のボイラ排ガス中のSOX およびNO
X 濃度低減方法において、上記ボイラ下流側の脱硝装置
の排ガス導入口近傍に、点火バーナ用ガスを注入するも
のである。
【0010】以上の方法によれば、脱硝装置の排ガス導
入口近傍に、バーナ点火用に用いられていたLPGガス
を注入するだけであり、高温の還元性ガスの抜出しを行
う必要がないため、従来の方法と比較して、設備的・技
術的に、容易に、ボイラ排ガス中に注入するNH3 の量
を低減させ、排ガス中のSO3 濃度を低減させることが
できる。
【0011】請求項2の発明は、高S,V分を含有した
燃料をボイラで燃焼させた際のボイラ排ガス中のSOX
およびNOX 濃度低減方法において、上記ボイラ内で発
生した還元性ガスの一部をボイラ炉底から抜出した後、
そのガスを抜出ラインを介してボイラ下流側の脱硝装置
の排ガス導入口近傍に注入するものである。
【0012】請求項3の発明は、上記還元性ガスの一部
を吸引によりボイラ炉底から抜出した後、そのガスを冷
却し、その冷却ガスを抜出ラインを介してボイラ下流側
の脱硝装置の排ガス導入口近傍に注入する請求項2記載
のボイラ排ガス中のSOX およびNOX 濃度低減方法で
ある。
【0013】以上の方法によれば、還元性ガスの抜出し
を、高温なボイラ上方ではなく、比較的低温なボイラ炉
底から行うため、配置的に抜出しが容易であり、ボイラ
上方の還元性ガスよりは比較的温度が低いボイラ炉底の
還元性ガスを抜出しているため、抜出しラインの構成材
の材質選定の自由度が増し、装置コストを低く抑えるこ
とができる。
【0014】請求項4の発明は、高S,V分を含有した
燃料をボイラで燃焼させた際のボイラ排ガス中のSOX
およびNOX 濃度低減装置において、上記ボイラの下流
側に接続された脱硝装置の排ガス導入口近傍に、点火バ
ーナ用ガス注入手段を設けたものである。
【0015】以上の構成によれば、脱硝装置の排ガス導
入口近傍に、既存の設備の一部を利用した点火バーナ用
ガス注入手段を設けているため、既存の排煙処理システ
ムにそのまま適用することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0017】本発明のボイラ排ガス中のSOX およびN
X 濃度低減装置の概略図を図1に示す。
【0018】一般的な排煙処理システムにおいては、図
1に示すように、ボイラ1の下流側に、順に、De−NOX
2、AH3、EP4が接続されている。
【0019】本発明のボイラ排ガス中のSOX およびN
X 濃度低減装置は、De−NOX 2の排ガス導入口近傍に
LPGガスG1 を注入すべく、De−NOX 2の排ガス導入
口近傍にLPGガス注入手段(点火バーナ用ガス注入手
段)7を設けたものである。
【0020】LPGガス注入手段7は、LPGガス供給
器8と、LPGガス供給器8とDe−NOX 2の排ガス導入
口近傍とを接続するLPGガス注入ライン9とで構成さ
れるものである。
【0021】ここで、ボイラ燃焼を行うためのバーナ5
は、主バーナ(図示せず)と点火バーナ(図示せず)と
で構成されているが、点火バーナ用の燃料ガスとしてL
PGガスG1 が使用されている。すなわち、ボイラ1を
構成するバーナ5の付随設備としてLPGガス供給器8
が元々配置されているため、新たにLPGガス供給器8
を新設する必要はなく、LPGガス注入ライン9を新設
するだけでよい。
【0022】本発明のボイラ排ガス中のSOX およびN
X 濃度低減装置によれば、既存のLPGガス供給器8
に対してLPGガス注入ライン9を新設するだけである
ため、ボイラ1およびDe−NOX 2などの装置を更新する
ことなく、既存の排煙処理システムにそのまま適用する
ことができる。
【0023】また、De−NOX 2の排ガス導入口近傍に注
入されるLPGガスG1 の温度は、ボイラ1内で発生す
る還元性ガスのように高温ではないため、LPGガス注
入ライン9の構成材として特別な材料を用いる必要はな
く、装置コストを低く抑えることができる。
【0024】次に、本発明のボイラ排ガス中のSOX
よびNOX 濃度低減方法を図1を用いて説明する。
【0025】ボイラ1内に臨んで設けられたバーナ5の
先端から、オリマルジョン等のS,V分を多く含有する
燃料を供給すると共に燃焼させ、ボイラ燃焼を行う。こ
の時、バーナ5においては、NOX 軽減対策として、理
論空気量よりも少ない空気で燃焼(不完全燃焼)を行
い、その後、該バーナ5の下流側(図1中では上側)に
設けたOAP6から充分な空気を供給して二段燃焼を行
い、COを完全燃焼させる。
【0026】ボイラ燃焼により発生したボイラ排ガス
は、ボイラ1の頂部から排出された後、ガス混合器(図
示せず)を通ることによって排ガス中の各ガス成分の濃
度分布が略均一になり、その後、De−NOX 2に導入され
る。
【0027】De−NOX 2においては、脱硝触媒の作用に
より、以下に示す式および式のNOX 分解反応が行
われる。
【0028】 4NO +4NH3 +O2 →4N2 +6H2 O… 2NO2 +4NH3 +O2 →3N2 +6H2 O… また、通常のボイラ運用時における排ガス中には、数百
ppm〜数千ppmのSO2 に対して、1〜3wt%程
度の豊富なO2 (過剰O2 )が存在する。よって、酸化
反応器であるDe−NOX 2においては、化1に示す式に
おける左辺から右辺への反応、すなわち、SO3 への転
化反応が促進される。
【0029】
【化1】
【0030】このため、SO3 への転化反応の抑制、す
なわち、式における右辺から左辺への反応を促進する
ためには、O2 に対して過剰な他の還元成分であって、
SO 2 よりも酸化性の高い成分の注入が必要となる。
【0031】本発明においては、この還元成分として、
De−NOX 2の排ガス導入口近傍に、LPGガス供給器8
およびLPGガス注入ライン9を介してLPGガス(C
3 8 )G1 を注入する。
【0032】LPGガスG1 の注入量の決定に際して
は、ボイラ排ガス中における過剰O2の他に、SO3
NOX などとの反応についても考慮する必要があるが、
これらのガス成分の内、ボイラ排ガス成分として一般的
な、O2 、SO3 、NOX 、NH3 について考慮する。
また、NOX については、脱硝率がXの場合、1−Xの
未反応分のみがLPGガスG1 との反応に寄与するもの
とし、計算上、NH3 の効果は脱硝率Xに含めるものと
する。さらに、LPGガスG1 の注入量の算出に際し
て、以下に示す式〜の反応(De−NOX 2における酸
化・還元反応)を考慮する。
【0033】 C3 8 +SO2 +5O2 →3CO2 +4H2 O+SO2 … C3 8 +10SO3 →3CO2 +4H2 O+10SO2 … C3 8 +10NO→3CO2 +4H2 O+5N2 … 尚、CO、CmHn、HCNについては、ボイラ排ガス
中に微量しか含まれていないため、計算上考慮しないも
のとする。
【0034】各ガス成分の濃度を、[C3 8 ]wt%
(排ガス中の重量%)、[O2 ]wt%、[SO3 ]p
pmw(排ガス中の重量ppm)、[NO]ppmwと
し、排ガス量をW(kg/h)、C3 8 注入量を[C
3 8 ](kg/h)、脱硝率をX、余裕率を10%と
すると、C3 8 注入量([C3 8 ](kg/h))
は、化2の式で表される。
【0035】
【化2】
【0036】化2により算出されるC3 8 (LPGガ
スG1 )注入量は最大ベースであり、実際には各反応に
おいて過不足が生じるため、この算出量分のC3 8
注入した場合、De−NOX 2の出口にて相当量の未反応C
3 8 が検出されると考えられる。また、ボイラ排ガス
中に、LPGガスG1 と同様に還元性を有するCO、N
3 、CmHn、HCNなどが存在する場合は、LPG
ガスG1 の注入量は低減する方向となる。
【0037】このように、De−NOX 2の排ガス導入口近
傍にLPGガスG1 を注入することで、De−NOX 2にお
けるSO3 への転化反応が、式に示すように抑制され
ると共に、ボイラ1内で発生し、ボイラ排ガス中に含ま
れるSO3 が、式に示すようにSO2 に分解される。
その結果、SO3 濃度が著しく低減した排ガスが、De−
NOX 2からAH3に送られる。
【0038】また、De−NOX 2の排ガス導入口近傍に注
入されたLPGガスG1 は、式に示すように、その強
い還元性ゆえに、上述したNOX 分解反応(式及び式
参照)におけるNH3 の代替物として働くため、De−
NOX 2に注入するNH3 量を従来よりも低減させること
ができる。
【0039】すなわち、本発明のボイラ排ガス中のSO
X およびNOX 濃度低減方法によれば、De−NOX 2の排
ガス導入口近傍にバーナ点火用に用いられていたLPG
ガスG1 を注入するだけで、ボイラ排ガス中に注入する
NH3 の量を低減させ、SO3 への転化反応を抑制し、
かつ、SO3 をSO2 に分解することができ、従来の方
法と比較して、設備的・技術的に、容易である。
【0040】また、AH3の出口付近における排ガス温
度を、従来よりも大幅に低くすることができるため、運
転効率が向上すると共に、EP4においてSO3 捕集の
ために注入するNH3 量を大幅に低減することができ、
かつ、EP4自体のサイズの縮小も可能となる。
【0041】次に、本発明の他の実施の形態を説明す
る。
【0042】他の実施の形態のボイラ排ガス中のSOX
およびNOX 濃度低減装置の概略図を図2に示す。
【0043】本実施の形態におけるボイラ排ガス中のS
X およびNOX 濃度低減装置を用いた排煙処理システ
ムにおいても、図1と同様に、ボイラ1の下流側に、順
に、De−NOX 2、AH3、EP4が接続されている。
【0044】本実施の形態のボイラ排ガス中のSOX
よびNOX 濃度低減装置は、De−NOX 2の排ガス導入口
近傍にボイラ1内で発生した還元性ガスG2 の一部を注
入すべく、ボイラ1の炉底とDe−NOX 2の排ガス導入口
近傍とを接続する抜出ライン11を設けたものである。
【0045】抜出しライン11の中途には、還元性ガス
2 を抜出すための吸引ファン12と、抜出した還元性
ガスG2 の冷却を行うためのガス冷却器13が設けられ
ている。
【0046】本実施の形態のボイラ排ガス中のSOX
よびNOX 濃度低減装置によれば、還元性ガスG2 の抜
出ライン11の一端をボイラ1の炉底に接続し、ボイラ
1上方の還元性ガスよりは比較的温度が低いボイラ1炉
底の還元性ガスG2 を抜出しているため、抜出しライン
11の構成材の材質選定の自由度が増し、装置コストを
低く抑えることができる。
【0047】次に、本実施の形態のボイラ排ガス中のS
X およびNOX 濃度低減方法を図2を用いて説明す
る。
【0048】本発明と同様にしてボイラ燃焼させてなる
ボイラ排ガスは、ボイラ1の頂部から排出された後、ガ
ス混合器(図示せず)を通ることによって排ガス中の各
ガス成分の濃度分布が略均一になり、その後、De−NOX
2に導入される。
【0049】この時、ボイラ1内のバーナ5とOAP6
との間の部分では、上述した不完全燃焼の結果、CO,
2 S,HCN等の還元性ガスG2 が比較的多量に(数
千ppm程度)生成される。ボイラ1内で発生したこれ
らの還元性ガスG2 の一部を、吸引ファン12により抜
出ライン11を介してボイラ1の炉底から抜き出し、そ
の抜出した還元性ガスG2 をガス冷却器13を用いて冷
却する。その後、冷却された還元性ガスG2 を、ボイラ
1の下流側に接続されたDe−NOX 2の排ガス導入口近傍
に注入する。
【0050】ここで、ボイラ燃料として重油(例えば、
オリマルジョン)を用いたボイラの内圧は、一般的に、
大気圧よりも大きくなっているため、吸引ファン12で
吸引するだけで、還元性ガスG2 はボイラ1から抜出ラ
イン11を介してDe−NOX 2の排ガス導入口近傍に注入
されることになる。
【0051】De−NOX 2における還元性ガスG2 の各反
応を、以下の式〜に示す。
【0052】 CO(等)+SO2 +1/2O2 →CO2 +SO2 … CO+SO3 →CO2 +SO2 … (又は2HCN+5SO3 →2CO2 +N2 +H2 O+5SO2 ) CO(等)+10NO→CO2 +N2 … 還元性ガスG2 は、式に示すように、ボイラ排ガス中
に含まれるSO2 よりも酸化されやすい(SO2 よりも
先に酸化されてしまう)ため、結果的に、前述の式に
示したSO3 への転化反応(右辺から左辺への反応)が
抑制される。従って、従来の排煙処理システムと比較し
て、式の反応によるSO3 の生成量が減少する。
【0053】また、還元性ガスG2 とO2 とが速やかに
反応してO2 が減少すると、式における反応が右から
左に進行する。その結果、ボイラ1内での燃焼で発生
し、ボイラ排ガス中に存在しているSO3 が、式に示
すようにSO2 に分解されるため、排ガス中のSO3
濃度が更に低下する。
【0054】この時、De−NOX 2内のO2 の濃度が高す
ぎると、式における反応が右から左に進行しないと共
にSO3 がSO2 に分解されず、逆に、左から右に進行
してSO2 がSO3 に酸化されてしまうため、注意が必
要である。一方、De−NOX 2内のO2 の濃度が低すぎる
と、還元性ガスG2 が十分に酸化されないため、De−NO
X 2におけるSO3 への転化反応が充分に抑制されなく
なる。そこで、De−NOX 2内でのO2 濃度が、還元性ガ
スG2 を十分に酸化でき、かつ、SO3 への転化反応を
促進しない範囲内に維持すべく、抜出ライン11への空
気の注入量を適宜調整する。
【0055】このように、ボイラ1の炉底から抜出ライ
ン11を介して抜出された還元性ガスG2 を、De−NOX
2の排ガス導入口近傍に注入することで、De−NOX 2に
おけるSO3 への転化反応が、式に示すように抑制さ
れると共に、ボイラ1内で発生し、ボイラ排ガス中に含
まれるSO3 が、式に示すようにSO2 に分解され
る。その結果、SO3 濃度が著しく低減した排ガスが、
De−NOX 2からAH3に送られる。
【0056】また、De−NOX 2の排ガス導入口近傍に注
入された還元性ガスG2 は、式に示すように、その強
い還元性ゆえに、上述したNOX 分解反応(式及び式
参照)におけるNH3 の代替物として働くため、De−
NOX 2に注入するNH3 量を従来よりも低減させること
ができる。
【0057】尚、本実施の形態のボイラ排ガス中のSO
xおよびNOx濃度低減方法においても、本発明の方法
と同様の作用効果を発揮することは言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0059】(1) De−NOX の排ガス導入口近傍にバ
ーナ点火用に用いられていた点火バーナ用ガスを注入す
ることで、ボイラ排ガス中に注入するNH3 の量を低減
させると共に、排ガス中のSO3 濃度を低減させること
ができ、従来の方法と比較して、設備的・技術的に、容
易である。
【0060】(2) 既存のLPGガス供給器に対して
LPGガス注入ラインを新設することで、ボイラおよび
De−NOX などの装置を更新することなく、既存の排煙処
理システムにそのまま適用することができる。
【0061】(3) 還元性ガスの抜出ラインの一端を
ボイラの炉底に接続し、ボイラ上方の還元性ガスよりは
比較的温度が低いボイラ炉底の還元性ガスを抜出すこと
で、抜出しラインの構成材の材質選定の自由度が増し、
装置コストを低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボイラ排ガス中のSOxおよびNOx
濃度低減装置の概略図である。
【図2】他の実施の形態のボイラ排ガス中のSOxおよ
びNOx濃度低減装置の概略図である。
【符号の説明】 1 ボイラ 2 De−NOX (脱硝装置) 5 バーナ 6 OAP(オーバエアポート) 7 LPGガス注入手段(点火バーナ用ガス注入手段) 8 LPGガス供給器(点火バーナ用ガス注入手段) 9 LPGガス注入ライン(点火バーナ用ガス注入手
段) 11 抜出ライン 12 吸引ファン 13 ガス冷却器 G1 LPGガス(点火バーナ用ガス) G2 還元性ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23J 15/00 B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高S,V分を含有した燃料をボイラで燃
    焼させた際のボイラ排ガス中のSOX およびNOX 濃度
    低減方法において、上記ボイラ下流側の脱硝装置の排ガ
    ス導入口近傍に、点火バーナ用ガスを注入することを特
    徴とするボイラ排ガス中のSOX およびNOX 濃度低減
    方法。
  2. 【請求項2】 高S,V分を含有した燃料をボイラで燃
    焼させた際のボイラ排ガス中のSOX およびNOX 濃度
    低減方法において、上記ボイラ内で発生した還元性ガス
    の一部をボイラ炉底から抜出した後、そのガスを抜出ラ
    インを介してボイラ下流側の脱硝装置の排ガス導入口近
    傍に注入することを特徴とするボイラ排ガス中のSOX
    およびNOX 濃度低減方法。
  3. 【請求項3】 上記還元性ガスの一部を吸引によりボイ
    ラ炉底から抜出した後、そのガスを冷却し、その冷却ガ
    スを抜出ラインを介してボイラ下流側の脱硝装置の排ガ
    ス導入口近傍に注入する請求項2記載のボイラ排ガス中
    のSOX およびNOX 濃度低減方法。
  4. 【請求項4】 高S,V分を含有した燃料をボイラで燃
    焼させた際のボイラ排ガス中のSOX およびNOX 濃度
    低減装置において、上記ボイラの下流側に接続された脱
    硝装置の排ガス導入口近傍に、点火バーナ用ガス注入手
    段を設けたことを特徴とするボイラ排ガス中のSOX
    よびNOX 濃度低減装置。
JP10285295A 1998-10-07 1998-10-07 ボイラ排ガス中のSOxおよびNOx濃度低減方法及び装置 Pending JP2000107570A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021088525A1 (zh) * 2019-11-05 2021-05-14 中冶长天国际工程有限责任公司 一种烟气多污染物协同净化工艺方法及装置

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