JP2000106355A - 半導体基板のエッチング方法及び装置 - Google Patents

半導体基板のエッチング方法及び装置

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JP2000106355A
JP2000106355A JP27544298A JP27544298A JP2000106355A JP 2000106355 A JP2000106355 A JP 2000106355A JP 27544298 A JP27544298 A JP 27544298A JP 27544298 A JP27544298 A JP 27544298A JP 2000106355 A JP2000106355 A JP 2000106355A
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semiconductor substrate
etchant
substrates
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Tomoko Yamada
山田  智子
Yasuyuki Nakaoka
康幸 中岡
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一なエッチングを行うことができる基板の
エッチング方法及び装置を提供する。 【解決手段】 エッチャント2を収容するエッチング槽
1、基板3のエッチング面3aを下向きにしてかつエッ
チング面が鉛直面と45度以上の角度θを成すようにし
てエッチング槽中に固定保持する基板保持装置(図示し
ない)を設けた。45度以上傾けるので、基板下部のエ
ッチングを妨げる反応生成物が基板表面から脱離下降し
やすくなり、エッチング量の上下方向の不均一やばらつ
きが抑制される。従って、品質及び生産性の向上を図る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば光通信用
半導体レーザの製造に用いられる半導体基板のエッチン
グ方法及び装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信用半導体レーザはその発光の原理
から、光導波路の加工寸法、形状、表面モフォロジー制
御が極めて重要である。例えば、エッチングにより活性
層が含まれる帯状のメサ構造を形成する際、発光特性を
大きく左右する活性層の側面は、鏡面でなければならな
い。
【0003】また、メサ構造の形状により、n−つなが
りと呼ばれるリーク不良を引き起こし、さらにエッチン
グ後のメサ幅は発振波長に大きく影響する。従って、光
通信用半導体レーザ、特に幹線用DFB(Distri
buted FeedBack)レーザは、非常に厳し
い光導波路の加工精度が要求されている。
【0004】一般に、インジュウム・リン(InP)を
主成分とする化合物半導体基板(以下、単に基板という
場合もある)の加工は、例えば特開平2−13470号
公報に開示されているように、臭化水素酸(以下HBr
と表記する)と過酸化水素(以下H2O2と表記する)
との混合液(以下単にHBr/H2O2と表記する)系
のエッチング液を用いて行われる。
【0005】エッチングは、図8(a)のように基板3
のエッチング面3aが上向き、または図8(b)のよう
に鉛直になるようにして、行っている。なお、図8にお
いて、1はHBr系のエッチャント2が収容されたエッ
チング槽である。
【0006】また、例えば特開平1−300526号公
報には、静電誘導型トランジスタの製造において、支持
治具によりシリコン基板をエッチング溶液中に傾斜した
状態で保持し、基板を溶液中で回転させ且つ、撹拌して
エッチングを行うものが示されている。
【0007】図9、図10は、このようなエッチング装
置を示すもので、図9は側面図、図10は平面図であ
る。図中、1は弗化水素(HF)系のエッチャント4が
収容されたエッチング槽である。5はエッチング処理を
施すシリコン基板6を保持する支持治具である。
【0008】この支持治具5は、図9に示すようにエッ
チング槽1中に鉛直面に対して50度(鉛直面に対して
40度)傾斜した状態で配置されており、この支持治具
5の中央部に取着された回転軸7がモータ8により回転
駆動されることにより、0.25回転/分で回転する。
さらに、この支持治具5はモータ9により図における左
右方向に往復運動させて撹拌を行う。これにより、エッ
チャント4の流れを円滑にし、均一にエッチングを行お
うとするものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のエッチング装置
は、以上のように構成されているので、例えば図8
(a)に示されたものはエッチングの反応速度が遅く長
時間を要し生産性が低く、図8(b)に示された基板3
の下部のエッチング深さが上部の深さに比して非常に浅
くなり上部と下部とで不均一になるという問題点があっ
た。
【0010】また、図9及び図10に示されたものにお
いても、エッチング量のばらつきが大きく、また、エッ
チング後のメサ構造の形状も安定しないという問題があ
り、再現性よくメサ構造を形成することは非常に困難で
あった。
【0011】本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、均一なエッチングを行うことが
できる基板のエッチング方法及び装置を提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の半導体基板のエッチング方法においては、
基板のエッチング面を下向きにしてエッチング面が鉛直
面と45度以上の角度を成すようにしてかつ静止させた
状態でエッチング液に浸漬してエッチングするようにし
た。
【0013】そして、エッチング中に基板を少なくとも
1回変位させた後エッチングすることを特徴とする。
【0014】さらに、複数の基板をそれぞれの基板が鉛
直方向から見て重ならないようにしてエッチング液に浸
漬することを特徴とする。
【0015】また、エッチング液を基板の下方から供給
し冷却しながら上部へ移動させるようにしてエッチング
するようにした。
【0016】そして、基板の下方から過酸化水素を含む
エッチング液を供給することにより、エッチング液に濃
度勾配をつけながらエッチングするようにした。
【0017】さらに、本発明の半導体基板のエッチング
装置においては、エッチング液を収容するエッチング
槽、基板のエッチング面を下向きにしてかつエッチング
面が鉛直面と45度以上の角度を成すようにしてエッチ
ング槽中に固定保持する基板保持装置を設けた。
【0018】また、基板保持装置に、基板を変位させる
基板変位装置を設けたことを特徴とする。
【0019】そして、基板保持装置は、複数の基板をそ
れぞれの基板が鉛直方向から見て重ならないようにして
保持するものであることを特徴とする。
【0020】さらに、下部からエッチング液を供給しう
るようにされた液供給口を有しエッチング液を収容する
エッチング槽、このエッチング槽に設けられエッチング
液を冷却する冷却手段を設けた。
【0021】
【発明の実施の形態】発明者らは、種々の実験結果に基
づいてエッチングの均一性に影響を与える要因について
検討を行った。主な要因として、次のようなものが考え
られる。1つ目は、基板を鉛直にして浸漬しエッチング
した場合、生成した反応生成物は重いため周囲との比重
の差により基板の下部に沈み、その結果基板下部のエッ
チングを妨げると考えられる。
【0022】2つ目は、エッチング時の反応熱によりエ
ッチャントの上方が下方よりも高くなり温度勾配が生じ
ることにより、基板の上部のエッチング速度が下部より
も早くなることである。3つ目は、エッチャントとなる
エッチング液の濃度により、エッチング速度が異なるこ
とである。4つ目は、エッチングされる基板のエッチン
グ面近傍のエッチャントが乱流であることはエッチング
深さが不均一になるのを助長するので、エッチャントが
静止に近い状態が望ましいことである。
【0023】1つ目の要因に対処する方法として、基板
のエッチング面を下向きにしてかつエッチング面が鉛直
面に対して45以上の角度を成すようにして静止させた
状態でエッチャントに浸漬してエッチングすると、基板
下部のエッチングを妨げる反応生成物が基板表面から脱
離下降しやすくなり、エッチング量の上下方向の不均一
やばらつきが抑制される。また、エッチングを妨げる反
応生成物が基板表面から速やかに離脱することにより、
エッチングレートが早くなり、エッチング時間も短縮で
きる。これは、もちろん4つ目の要因にも対応するもの
である。
【0024】そして、エッチング中に基板を少なくとも
1回変位させた後エッチングするようにすれば、エッチ
ング面の各部のエッチング速度の差を相殺することがで
き、エッチング深さの不均一を一層抑制できる。
【0025】さらに、複数枚の基板を同時に処理する場
合において、複数の基板をそれぞれの基板が鉛直方向か
ら見て重ならないようにしてエッチング液に浸漬するよ
うにすれば、エッチング面におけるエッチング液や反応
生成物の流れがより円滑になり、反応生成物の脱離が速
やかにおこなわれる。離脱して沈降する反応生成物が、
他の基板の反応を妨げるおそれもない。
【0026】また、2つ目の要因に対処する方法とし
て、エッチング液を基板の下方から供給し冷却されなが
ら上部へ移動するようにしてエッチングすれば、エッチ
ング液の上部と下部との温度差を小さくでき、エッチン
グ深さの不均一を軽減できる。
【0027】そして、3つ目の要因に着目して、基板の
下方から少なくとも過酸化水素を含むエッチング液を供
給することにより、エッチャントに濃度勾配をつけなが
らエッチングする。すなわち、下方での過酸化水素の濃
度を高くして反応速度を速くし、上部と下部におけるエ
ッチャントの温度差によるエッチング速度の差を補っ
て、エッチングの深さが不均一になるのを軽減すること
ができる。
【0028】実施の形態1.図1、図2は、この発明の
実施の一形態を示すもので、図1はエッチング装置の側
断面図、図2はエッチングの実験結果を示すグラフであ
る。図1において、1はHBr系エッチャント2が収容
された図の上方から見て矩形のエッチング槽、3は矩形
板状の化合物半導体の基板である。基板3は、図示しな
い基板保持装置にそのエッチング面3aを鉛直面Vに対
してθ度傾けた状態で固定保持され、エッチャント2に
浸漬されている。θは45度以上であることが好まし
い。その理由は後述する。
【0029】エッチャント2として、例えば、特開平2
−13470号公報に記載のものと同様の組成のエッチ
ング液(HBr(47wt%)300cc、H2O2
(31wt%)150cc、水(以下H2Oと表記)1
500ccの混合液、以下単にHBr/H2O2/H2
Oと表す)を用いた場合、基板3の傾け角度θを変えて
同じ時間エッチングを行うと、図2のようになる。この
とき、エッチャント2はほぼ静止状態である。
【0030】ここで、図2の縦軸はエッチング深さDe
pth(μm)を、横軸は傾け角度θ(度)を示してお
り、傾け角度θをエッチング面3aが下向きと上向きの
場合で0度から90度までの範囲で変化させ、基板3上
の5箇所の点について測定したものである。
【0031】この図から、エッチング深さのばらつき
は、エッチング面3aが下向きで、傾け角度θ=45〜
90度の範囲では約0.15(μm)であり、基板3を
鉛直に立てて行った場合のθ=0度(水平)では約0.
6(μm)であるので、従来のものに比し1/4程度に
低減されることがわかる。また、エッチング面3aが下
向きで傾け角度θが45度未満では、エッチングの深さ
のばらつき(不均一)が大きくなることがわかる。もち
ろん、エッチング面が上向きの場合、エッチング深さの
不均一が大きくなるので、望ましくない。
【0032】また、一定時間内におけるエッチング量、
すなわちエッチング速度は、傾け角度θが大きいほど大
きくなり、θ=90度(水平)付近でエッチングを行え
ば、ばらつき量も少なく、より速くエッチングが行なえ
る。
【0033】エッチング速度が、このように傾け角度θ
に依存するのは次のような理由によると考えられる。ま
ず、エッチング時の反応生成物はあくまでも比重の差か
ら下に落ちていこうとする。基板3の傾きを0度(つま
り鉛直)にした場合、その反応生成物は基板3のエッチ
ング面3aを伝って下方へ移動し、そのため、基板3の
下方におけるエッチングが阻害される。
【0034】そして、徐々にエッチング面が下向きにな
るようにして、傾け角度θを0度から大きくしていった
とき、すなわち水平方向に倒していったとき、ある角度
で、下向きに落ちていこうとする反応生成物はエッチン
グ面を伝わなくなり、エッチング面から直ちに離脱しよ
うとする。その角度が45度であると考えられる。別の
エッチング液を用いた場合、その液の粘性や拡散係数
等、変わるのが、およそ上記のように45度と考えられ
る。
【0035】そして、エッチング深さの不均一には、エ
ッチャント2の上下部における温度差も影響を与える。
エッチング深さは高温ほど大きく、エッチング深さの基
板3のエッチング面3a内の上下差も高温ほど大きくな
る。例えば、ある温度から10℃温度上昇すればその差
は65〜70%大きくなる。従って、この点からも傾け
角度θをある程度大きくするのが望ましい。
【0036】なお、θ=0度(水平)近傍でエッチング
を行った場合、H2O2を用いることによる弊害が生じ
る場合がある。すなわち、HBrと反応しないで残った
H2O2が気泡となり、基板表面に付着し、その気泡痕
が残るおそれがある。この気泡の付着を回避するため
に、液温や液の組成等に応じて決定されるエッチング面
下向きでかつ90度よりも小さい傾け角度θを与えるよ
うにするのが望ましい。
【0037】以上のように、エッチング面を下向きにし
て鉛直面とθ度をなすようにし、エッチャントが静止し
た状態でエッチングを行えば、基板下側のエッチングを
妨げる反応生成物が基板表面から脱離下降しやすくな
り、したがって、エッチング面におけるエッチング量の
上下方向のばらつきを抑制できる。また、エッチングを
妨げる反応生成物が基板表面から除去されることで、エ
ッチングレートが早くなり、エッチング時間も短縮でき
る。
【0038】実施の形態2.図3は、この発明の他の実
施の形態を示すエッチング装置の側断面図である。図3
において、複数枚の基板3を、それぞれの基板3が上方
から見て重ならないようにして、すなわち図の鉛直面V
上において重ならないようにして、図示しない基板保持
装置により固定支持している。このようにすることによ
り、一の基板3からの反応生成物の影響が隣の基板3の
反応速度を低下させるのを防止する。
【0039】例えば、上記エッチング液(HBr/H2
O2/H2O)を用いた場合、基板3の面内のエッチン
グ深さのばらつきは、2枚の基板3の平行間隔を狭く約
5(mm)にして2枚の基板3の大部分は図3の上方か
ら見て重なっている場合に対して1/5以下であった。
【0040】このように、複数枚の基板を処理する場合
に、基板間隔を広くとることで、特に上下方向から見て
重ならないように配設することにより、エッチャントや
反応生成物の流れがより円滑になり、反応生成物の脱離
が速やかにおこなわれ、互いの反応生成物により反応が
阻害され反応速度が低下するおそれがなくなる。
【0041】実施の形態3.図4は、さらにこの発明の
他の実施の形態を示すエッチング装置の側断面図であ
る。図4において、基板3は図示しない基板保持装置に
よりその中心軸Cを中心に矢印Dのごとく回転可能にか
つ鉛直面に対して傾け角度θをなす状態でエッチング槽
1中に保持されている。
【0042】エッチングの深さのばらつきを抑えるた
め、エッチング中に少なくとも一回基板3を180度回
転させ、基板の上下の関係を反転させ、エッチング速度
の差を相殺する。もちろん、基板を反転させるとき以外
はエッチング2はほぼ静止した状態にある。
【0043】エッチング液(HBr/H2O2/H2
O)を用いて、基板3の上下反転を1回行った結果、エ
ッチング深さのばらつきは反転を行わない時の半分以下
であった。
【0044】なお、傾け角度θが90度の場合は、基板
3に触れるエッチャント2の温度差は生じないことにな
るが、実際はエッチング槽1内における温度や濃度のむ
らによるエッチング深さのばらつきを少なくするため
に、エッチング中に少なくも一回、基板を90度あるい
は180度回転させ、エッチング面3aの各部を変位さ
せるのがよい。
【0045】実施の形態4.図5は、さらにこの発明の
他の実施の形態を示すエッチング装置の側断面図であ
る。図5において、基板3は図示しない基板保持装置に
よりその中央部を中心にして鉛直面Vに対して図の左右
に各θ度、揺動可能なようにされエッチング槽1中に保
持されている。
【0046】エッチング中に少なくとも一回、例えば左
へθ度傾けた状態(図の実線で表した基板3)から右へ
θ度傾けた状態(図の点線で表した基板3)に姿勢を変
更し、基板3の上下の関係を反転させ、基板の上下のエ
ッチング速度の差を相殺する。
【0047】実施の形態5.図6は、さらにこの発明の
他の実施の形態を示すエッチング装置の側断面図であ
る。図6において、エッチング槽1の底部は2重底に形
成されており、下部底1aの中央部には液供給口1bが
設けられ、上部底1cには液供給口1bから矢印Fのよ
うに供給されるエッチング液が分散しながらエッチング
槽内を上昇するように多数の小孔1dが穿設されてい
る。
【0048】また、矩形形状のエッチング槽1の外周部
の全周に亘って、すなわち矩形を形成する4面全てにエ
ッチャント2の反応熱を吸収し一定温度となるように制
御する冷却器10が設けられている。冷却器10は、ジ
ャケット状に形成され内部に冷却水を供給してエッチャ
ント2の冷却を行うものである。この場合、化合物半導
体3はそのエッチング面3aを鉛直にして所定間隔を設
けて複数枚(図では2枚)、エッチャント2に浸漬され
ている。
【0049】下部底1aに設けられた液供給口1bから
所定の温度のエッチング液を供給し、図示をしていない
がエッチング槽1の上部に設けたオーバフローパイプか
ら流出させる。下方から供給されたエッチング液は、上
部底1cに設けられた小孔1dにより分散しながらエッ
チング槽1内を上昇する。このとき、エッチング液は、
冷却器10により冷却され、上方に行くほど温度が低く
なる。冷却器10は、エッチングにより発生する反応熱
も含めて冷却する。
【0050】このようにすることにより、エッチング槽
1の上方は一定温度に保たれ、下方から高温のエッチン
グ液を供給しながらエッチングが行なわれる。これによ
り、下方がよりエッチングされやすい環境をつくる。
【0051】上記のようにエッチング槽1内のエッチャ
ント2に温度勾配をつける代わりに、エッチャント2中
のBr2の濃度に勾配をつけるようにしてもよい。すな
わち、液供給口1bからHBrと反応しエッチャントと
なるBr2を生成させるH2O2を供給しながらエッチ
ングを行う。これにより、下方がよりエッチングされや
すい環境になり、エッチング槽内の上下の温度差による
エッチング速度の差が補償され、エッチング深さの不均
一を抑制する。なお、Br2濃度に勾配をつけることが
できるものであれば、下方から供給する薬液は前述のH
2O2のみでなくてもよく、HBrとH2O2の混合液
であってもよい。
【0052】なお、冷却器10はエッチャント2中に浸
漬するものであってもよいし、水冷式でなく、例えば冷
却フィンを有する自然放熱式等のものであってもよい。
また、液供給口1bは、エッチング槽1の下方から上方
へエッチング液が移動するようにエッチング液を供給で
きるものであれば、下部側方から供給するなど他の構造
のものであってもよい。
【0053】実施の形態6.図7は、さらにこの発明の
他の実施の形態を示すエッチング装置の側断面図であ
る。図7において、基板3を図示のごとく傾けた状態で
固定する基板保持装置(図示せず)を設け、下方から高
温のエッチング液を供給しながらエッチングすることも
できる。
【0054】この場合、冷却器10はエッチング槽1の
図7における左右両面にのみ取り付け、冷却器10の近
傍のエッチャント2がエッチング槽1の中央部よりも冷
却される度合いを大きくし、基板3の上下の温度差を小
さくするようにしている。なお、この実施の形態では、
傾斜角度φは鉛直面Vに対して30度としている。
【0055】基板3を傾けたほうがばらつきが抑制され
るが、傾斜角度φを大きくすると、エッチング槽1の床
面積が大きくなるので、望ましくない。また、傾斜角度
φを30度以上にしてもエッチング深さの均一性は確保
できる。
【0056】なお、上記各実施の形態で示したもの以外
の材料で形成された基板やエッチング液を用いる場合で
あっても、同様の効果を奏する。
【0057】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0058】基板のエッチング面を下向きにしてエッチ
ング面が鉛直面と45度以上の角度を成すようにしてか
つ静止させた状態でエッチング液に浸漬してエッチング
するようにしたので、基板下部のエッチングを妨げる反
応生成物が基板表面から脱離下降しやすくなり、エッチ
ング量の上下方向の不均一やばらつきが抑制される。ま
た、エッチングを妨げる反応生成物が基板表面から速や
かに離脱することにより、エッチングレートが早くな
り、エッチング時間も短縮できる。従って、品質及び生
産性を向上させることができる。
【0059】そして、エッチング中に基板を少なくとも
1回変位させた後エッチングすることを特徴とするの
で、エッチング面の各部のエッチング速度の差を相殺す
ることができ、エッチング深さの不均一を一層抑制でき
る。
【0060】さらに、複数の基板をそれぞれの基板が鉛
直方向から見て重ならないようにしてエッチング液に浸
漬することを特徴とするので、エッチング面におけるエ
ッチング液や反応生成物の流れがより円滑になり、反応
生成物の脱離が速やかにおこなわれるので、安定してエ
ッチングを行うことができ、エッチング深さの均一性が
一層改善される。
【0061】また、エッチング液を基板の下方から供給
し冷却しながら上部へ移動させるようにしてエッチング
するようにしたので、エッチング液の上部と下部との温
度差を小さくでき、エッチング深さの不均一を軽減でき
る。
【0062】そして、基板の下方から過酸化水素を含む
エッチング液を供給することにより、エッチング液に濃
度勾配をつけながらエッチングするようにしたので、下
方での過酸化水素の濃度を高くして反応速度を速くし、
上部と下部におけるエッチャントの温度差によるエッチ
ング速度の差を補って、エッチングの深さが不均一にな
るのを軽減することができる。
【0063】さらに、本発明の半導体基板のエッチング
装置においては、エッチング液を収容するエッチング
槽、基板のエッチング面を下向きにしてかつエッチング
面が鉛直面と45度以上の角度を成すようにしてエッチ
ング槽中に固定保持する基板保持装置を設けたので、基
板下部のエッチングを妨げる反応生成物が基板表面から
脱離下降しやすくなり、エッチング量の上下方向の不均
一やばらつきが抑制される。また、エッチングを妨げる
反応生成物が基板表面から速やかに離脱することによ
り、エッチングレートが早くなり、エッチング時間も短
縮できる。従って、品質及び生産性を向上させることが
できる。
【0064】また、基板保持装置に、基板を変位させる
基板変位装置を設けたことを特徴とするので、エッチン
グ面の上下部のエッチング速度の差を相殺することがで
き、エッチング深さの不均一を一層抑制できる。
【0065】そして、基板保持装置は、複数の基板をそ
れぞれの基板が鉛直方向から見て重ならないようにして
保持するものであることを特徴とするので、エッチング
面におけるエッチング液や反応生成物の流れがより円滑
になり、反応生成物の脱離が速やかにおこなわれるの
で、安定してエッチングを行うことができ、エッチング
深さの均一性が一層改善される。
【0066】さらに、下部からエッチング液を供給しう
るようにされた液供給口を有しエッチング液を収容する
エッチング槽、このエッチング槽に設けられエッチング
液を冷却する冷却手段を設けたので、下方での過酸化水
素の濃度を高くして反応速度を速くし、上部と下部にお
けるエッチャントの温度差によるエッチング速度の差を
補って、エッチングの深さが不均一になるのを軽減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の一形態であるエッチング装
置の側断面図である。
【図2】 エッチングの実験結果を示すグラフである。
【図3】 この発明の他の実施の形態であるエッチング
装置の側断面図である。
【図4】 さらに、この発明の他の実施の形態であるエ
ッチング装置の側断面図である。
【図5】 さらに、この発明の他の実施の形態であるエ
ッチング装置の側断面図である。
【図6】 さらに、この発明の他の実施の形態であるエ
ッチング装置の側断面図である。
【図7】 さらに、この発明の他の実施の形態であるエ
ッチング装置の側断面図である。
【図8】 従来のエッチング装置の側断面図である。
【図9】 従来の別のエッチング装置の側断面図であ
る。
【図10】 図9の平面図である。
【符号の説明】
1 エッチング槽、1b 液供給口、1d 上部底、2
HBr系のエッチャント、3 基板、4 HF系のエ
ッチャント、5 支持治具、6 基板、10 冷却器。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板のエッチング面を下向きにして上記
    エッチング面が鉛直面と45度以上の角度を成すように
    してかつ静止させた状態でエッチング液に浸漬してエッ
    チングする半導体基板のエッチング方法。
  2. 【請求項2】 エッチング中に基板を少なくとも1回変
    位させた後エッチングすることを特徴とする請求項1に
    記載の半導体基板のエッチング方法。
  3. 【請求項3】 複数の基板をそれぞれの基板が鉛直方向
    から見て重ならないようにしてエッチング液に浸漬する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体基板のエッチ
    ング方法。
  4. 【請求項4】 エッチング液を基板の下方から供給し冷
    却しながら上部へ移動させるようにしてエッチングする
    半導体基板のエッチング方法。
  5. 【請求項5】 基板の下方から過酸化水素を含むエッチ
    ング液を供給することにより、エッチング液に濃度勾配
    をつけながらエッチングする半導体基板のエッチング方
    法。
  6. 【請求項6】 エッチング液を収容するエッチング槽、
    基板のエッチング面を下向きにしてかつ上記エッチング
    面が鉛直面と45度以上の角度を成すようにして上記エ
    ッチング槽中に固定保持する基板保持装置を備えた半導
    体基板のエッチング装置。
  7. 【請求項7】 基板保持装置に、基板を変位させる基板
    変位装置を設けたことを特徴とする請求項6に記載の半
    導体基板のエッチング装置。
  8. 【請求項8】 基板保持装置は、複数の基板をそれぞれ
    の基板が鉛直方向から見て重ならないようにして保持す
    るものであることを特徴とする請求項6に記載の半導体
    基板のエッチング装置。
  9. 【請求項9】 下部からエッチング液を供給しうるよう
    にされた液供給口を有しエッチング液を収容するエッチ
    ング槽、このエッチング槽に設けられ上記エッチング液
    を冷却する冷却手段を備えた半導体基板のエッチング装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9653308B2 (en) 2015-08-28 2017-05-16 International Business Machines Corporation Epitaxial lift-off process with guided etching

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