JP2000105613A - 電気機器の電力制御装置 - Google Patents

電気機器の電力制御装置

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JP2000105613A
JP2000105613A JP10291480A JP29148098A JP2000105613A JP 2000105613 A JP2000105613 A JP 2000105613A JP 10291480 A JP10291480 A JP 10291480A JP 29148098 A JP29148098 A JP 29148098A JP 2000105613 A JP2000105613 A JP 2000105613A
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capacitor
control device
diode
voltage
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JP10291480A
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Akinori Takeda
彰憲 竹田
Maki Ono
真樹 大野
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前段のコンデンサを利用してターンオフ時に
発生する逆起電力を吸収し、スイッチング素子の保護を
図る。 【解決手段】 SRモータの駆動コイル15A,15
B,15Cにそれぞれスナバ回路25A,25B,25
Cを有する電力制御部22A,22B,22Cを設け
る。電力制御部22A,22B,22Cの接続点31
A,31B,31Cを前段の抵抗29C,29A,29
Bの入力側にダイオード30A,30B,30Cによっ
て接続する。駆動コイル15Aに逆起が発生したとき、
ダイオード26Aを通してコンデンサ27Aに充電され
ると共にダイオード30Aを通して前段のコンデンサ2
7Cにも充電される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電動モー
タ、電磁弁、電磁クラッチ、電磁リレー等として代表さ
れるインダクタンス成分を有する電気機器に駆動信号を
供給することにより、該電気機器を駆動させる電気機器
の電力制御装置に関する。
【0002】特に、本発明は、駆動信号をオンからオフ
に切換えたときインダクタンス成分に発生する逆起電力
によってスイッチング素子が破壊するのを防ぐ素子保護
回路を備えた電気機器の電力制御装置に関する。
【0003】
【従来の技術】一般に、インダクタンス成分を有する電
気機器として、電動モータ、電磁弁、電磁クラッチ、電
磁リレー等があり、例えば自動車のエンジン制御に用い
られる電磁弁としては、アイドリング時におけるエンジ
ンの空燃比を補正するために空気の流量を制御するアイ
ドル制御弁、エンジンの燃焼温度を低下させるべく、エ
ンジンからの排気ガスの一部をエンジンの吸入側に導入
するときに、このガスの流量を制御するEGR制御弁等
がある。また、このような電磁弁としては、各気体の流
量を高精度に制御するために、弁開度を自由に設定でき
るものが用いられている。
【0004】また、この電磁弁を電子制御するために、
車載用のコントロールユニットと共に電力制御装置が設
けられ、該電力制御装置は、前記電磁弁の駆動コイル
(インダクタンス成分)に、前記コントロールユニット
から入力される外部信号としての制御信号に基づいた電
流を供給し、電磁弁の弁開度を増加、減少させて各気体
の流量を制御している。また、電力制御装置から電磁弁
の駆動コイルに出力される制御信号としては、パルス波
が用いられている。
【0005】ここで、電磁弁の駆動コイル等では、制御
信号をオンからオフに切換えたとき、駆動コイルに蓄え
られた逆起電力となって大きなサージ電圧が発生し、こ
のサージ電圧がスイッチング素子を絶縁破壊する虞れが
あった。
【0006】そこで、この種の従来技術による電力制御
装置として、図5ないし図8に示すような、素子保護回
路を備えたものがあり、ここでは電磁弁を制御する場合
を例に挙げて説明する。
【0007】1は後述する電力制御装置2に直流電圧E
を供給する電源としてのバッテリで、該バッテリ1は例
えば12Vの直流電圧Eを出力するものである。
【0008】2は従来技術による電力制御装置で、該電
力制御装置2は、電磁弁の駆動コイル3に直列接続され
たスイッチング素子としての電界効果型トランジスタ4
と、該電界効果型トランジスタ4のゲートに外部信号と
なるパルス状の制御信号を入力する制御信号出力部5
と、前記駆動コイル3に逆起電力が発生したときに電界
効果型トランジスタ4の破壊を防ぐスナバ回路6とから
大略構成されている。また、前記駆動コイル3はインダ
クタンスLと抵抗値Rとを有し、該電界効果型トランジ
スタ4はドレインが駆動コイル3に接続され、ソースが
バッテリ1のマイナス側に接続されている。さらに、電
界効果型トランジスタ4では、ドレインとソースとの間
の電圧をVds、このドレインとソースとの間を開放した
ときの耐圧値をVdss とする。
【0009】6は素子保護回路としてのスナバ回路で、
該スナバ回路6は、電界効果型トランジスタ4のドレイ
ン,ソース間に並列に接続され、ダイオード7を介して
接続されたコンデンサ8と、該コンデンサ8とダイオー
ド7との間の接続点9と駆動コイル3のプラス側との間
に接続して設けられた抵抗10とによって構成されてい
る。
【0010】また、コンデンサ8の静電容量をCs と
し、抵抗10の抵抗値をRs とし、図5に示すように、
駆動コイル3を流れる電流をiL 、電界効果型トランジ
スタ4のドレインとソースとの間を流れる電流をi、ス
ナバ回路6のダイオード7を流れる電流をiD 、コンデ
ンサ8の電圧をVC とする。なお、図6、図7中の電流
ip は電流iのピーク値、電圧Vdsp は電圧Vdsの最終
到達値をそれぞれ示している。
【0011】ここで、電磁弁の電力制御装置の動作につ
いて説明するに、制御信号出力部5からパルス状の制御
信号を電界効果型トランジスタ4のゲートに入力する
と、この信号によって電界効果型トランジスタ4のドレ
インとソースとの間が閉成され、駆動コイル3に制御信
号に対応した駆動信号が出力され、該駆動コイル3で
は、供給された電流により電磁力を発生し、電磁弁を駆
動する。
【0012】一方、制御信号出力部5から出力される制
御信号がオンからオフに切換わったときには、電界効果
型トランジスタ4のドレインとソースとの間が開成さ
れ、駆動コイル3による電磁力を消去する。
【0013】しかし、前述した如く、オン時の駆動信号
により駆動コイル3のインダクタンスLには電力が蓄え
られているから、インダクタンスLの両端には電流の時
間変化に応じた逆起電圧VR が発生する。そして、この
逆起電圧VR は、下記の数1によって示される。
【0014】
【数1】
【0015】また、この逆起電圧VR は、バッテリ1の
直流電圧Eに重畳して電界効果型トランジスタ4を破壊
する虞れがある。このため、電力制御装置2にはスナバ
回路6が設けられている。
【0016】ここで、スナバ回路6の回路動作につい
て、図6、図7の特性線図を用いて説明する。
【0017】いま、制御信号出力部5から出力される制
御信号がオンからオフに切換ってターンオフしたときに
は、電圧Vdsは直流電圧E+VD (ダイオード7の順方
向電圧)に達するまでの間、電流の変化率di/dtが
大きいために逆起電圧VR が急激に上昇する。しかし、
その後、電流iD が流れ始めるため、電流の変化率di
/dtが小さくなり、電界効果型トランジスタ4に印加
される電圧Vdsは徐々に上昇し、サージ電圧を抑える。
一方、コンデンサ8の静電容量Cs は、電圧Vdsの最終
到達値Vdsp が電界効果型トランジスタ4の耐圧値Vds
s よりも小さい値となるように設定されているから、該
コンデンサ8によって逆起電圧VR を吸収する。
【0018】また、図7の安全動作領域曲線(以下、S
OA曲線という)とターンオフ時の電流・電圧特性軌跡
で示すように、電流iのピーク値ip 、電圧Vdsの最終
到達値Vdsp をSOA曲線内に位置させることができ、
どちらもSOA曲線を越えることなく、電界効果型トラ
ンジスタ4の保護を図ることができる。
【0019】次に、スナバ回路6を構成するコンデンサ
8の静電容量Cs 、抵抗10の抵抗値Rs の設定につい
て述べる。
【0020】まず、ターンオフ直前に電界効果型トラン
ジスタ4がオン状態にあるとき、駆動コイル3に蓄えら
れる電力WL は、次の数2で表される。
【0021】
【数2】
【0022】この電力WL を全てコンデンサ8で吸収し
なければならないから、電力の関係から、数3が成り立
つ。
【0023】
【数3】
【0024】この数2と数3とを変形して静電容量Cs
を算出すると、数4となる。
【0025】
【数4】
【0026】また、抵抗10の機能は、電界効果型トラ
ンジスタ4が次のターンオフ動作を行うまでの間に、コ
ンデンサ8の蓄積電荷を放電させるものであるから、例
えば次のターンオフ動作までに蓄積電荷の90%を放電
する条件で抵抗値Rs を設定すると、次式の数5のよう
になる。
【0027】
【数5】 但し、f:電界効果型トランジスタ4のスイッチング周
波数
【0028】ここで、抵抗10の抵抗値Rs をあまり小
さい値に設定すると、スナバ回路6の電流iD が振動し
てしまうため、数5を満足する範囲で極力大きな値に設
定したほうがよい。
【0029】さらに、電力制御装置2が制御する電気機
器としては、電磁弁の他に電動モータ等があり、パルス
状の駆動信号によって回転軸を回転させる電動モータに
はブラシレスDCモータの一つとしてスイッチドリラク
タンスモータ(以下、SRモータという)が知られてい
る。また、このSRモータは、自動車の電動パワーステ
アリング装置、電気自動車の走行モータ等に用いられて
いる。
【0030】ここで、図8を参照しつつSRモータにつ
いて述べるに、11は三相のSRモータで、該SRモー
タ11は、筒状のケーシング12と、該ケーシング12
の内周面に固定され、径方向内側に向けて延びる60度
毎に形成された6個の磁極13を有するステータ14
と、該ステータ14の各磁極13にそれぞれ巻回され、
径方向で対向する磁極13が同相となった駆動コイル1
5A,15B,15Cと、前記ステータ14内に隙間を
挟んで設けられ、径方向外側に向けて90度毎に形成さ
れた4個の磁極16を有するロータ17と、該ロータ1
7の中心に固定された回転軸18とによって構成されて
いる。
【0031】そして、SRモータ11は、駆動コイル1
5A,15B,15Cに順にパルス状の駆動信号を供給
してステータ14に対してロータ17を回転させ(回転
軸18)を回転させるものである。また、該SRモータ
11は、急激な加速性、大きな起動トルクが得られる反
面、駆動信号をSRモータ11の駆動コイル15A,1
5B,15Cに順次供給するために、該駆動コイル15
A,15B,15C毎に前述した電力制御装置2が3個
必要となる。この場合、各電力制御装置2中の駆動コイ
ル3に代えてSRモータ11の駆動コイル15A,15
B,15Cをそれぞれ接続すればよい。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来技術で
は、上述したように、SRモータ11を駆動するため
に、駆動コイル15A,15B,15C毎に電力制御装
置2を設け、該各電力制御装置2には電界効果型トラン
ジスタ4の保護を図るスナバ回路6がそれぞれ設けられ
ている。
【0033】しかも、このスナバ回路6には、逆起電圧
VR を充電するためのコンデンサ8が設けられており、
このコンデンサ8の静電容量CS は、前述した数4によ
って設定されているため、ある程度大きな容量を必要と
していた。
【0034】また、従来技術のように三相のSRモータ
11を車両に使用する場合には、車両に搭載できるよう
に電力制御装置の大きさをコンパクトにしなければなら
ず、コンデンサ8の静電容量CS はその大きさに比例し
ているから、前記数4によって設定されるコンデンサ8
の静電容量CS には限界がある。このため、コンデンサ
8の静電容量に余裕を持たせて設定することが難しいと
いう問題がある。
【0035】さらに、SRモータ11で回転軸18の駆
動トルクまたは回転数を高めるために、駆動コイル15
A,15B,15Cに供給される制御信号を大きくした
場合には、ターンオフ時に発生する逆起電圧VR も大き
くなり、その電圧をスナバ回路6で吸収するためには、
コンデンサ8の静電容量CS を大きくする必要があり、
装置全体の大型化やコストアップにつながるという問題
がある。
【0036】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は前段のコンデンサを利用してタ
ーンオフ時にインダクタンス成分に発生する逆起電圧を
吸収してスイッチング素子の保護を図ることのできる電
気機器の電力制御装置を提供することを目的としてい
る。
【0037】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明は、インダクタンス成分を有す
る複数個の電気機器にそれぞれ直列接続され外部信号の
入力により作動するスイッチング素子と、該スイッチン
グ素子と並列に接続されダイオードを介して接続された
コンデンサと、該コンデンサとダイオードとの間の接続
点と前記電気機器の電源側との間に接続して設けられた
抵抗とを備えてなる電気機器の電力制御装置において、
前記電気機器とスイッチング素子との間の接続点を前段
の抵抗の入力側に接続したことを特徴としている。
【0038】このように、スイッチング素子の両端に接
続されたダイオード、コンデンサと、該ダイオードとコ
ンデンサとの間の接続点と電気機器の電源側との間に接
続した抵抗とによって素子保護回路を構成しているか
ら、電気機器に印加された信号がオンからオフに切換わ
ったとき、電気機器のインダクタンス成分に発生する逆
起電圧を前記素子保護回路が吸収し、スイッチング素子
を保護する。また、電気機器とスイッチング素子との間
の接続点を前段の抵抗の入力側に接続しているから、信
号をターンオフした場合に、インダクタンス成分に蓄え
られた逆起電圧は、ダイオードを通ってコンデンサに充
電されると共に前段のコンデンサにも充電させ、各コン
デンサの静電容量を、1個のコンデンサで逆起電量を充
電するのに比べて静電容量を半分にすることができる。
【0039】請求項2の発明では、電気機器とスイッチ
との間の接続点と前段の抵抗の入力側との間には、前段
のコンデンサに電流が流れるのを許し、逆方向の流れを
防止するダイオードを設けたことにより、前段のコンデ
ンサが放電するときには、他の回路に流れ込まず、前段
の抵抗とによって放電する。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電力制御装置
についての実施の形態を、図1ないし図4を参照しつつ
詳細に説明する。なお、本実施の形態では前述した従来
技術と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を
省略するものとする。
【0041】まず、第1の実施の形態を図1、図2に基
づいて、SRモータを制御する場合を例に挙げて説明す
る。
【0042】21は本実施の形態による電力制御装置
で、該電力制御装置21は、バッテリ1と、該バッテリ
1にそれぞれ並列接続された第1の電力制御部22A,
第2の電力制御部22B,第3の電力制御部22Cとに
よって大略構成されている。
【0043】ここで、電力制御部22A,22B,22
Cは、従来技術で述べた電力制御装置2とほぼ同様に構
成され、SRモータ11の駆動コイル15A,15B,
15Cに直列接続された電界効果型トランジスタ23
A,23B,23Cと、該電界効果型トランジスタ23
A,23B,23Cのゲートに制御信号を出力する制御
信号出力部24A,24B,24Cと、前記電界効果型
トランジスタ23A,23B,23Cのドレイン側 ソ
ース側と、駆動コイル15A,15B,15Cのプラス
側に接続されたスナバ回路25A,25B,25Cとか
ら構成されている。
【0044】また、スナバ回路25A,25B,25C
は、電界効果型トランジスタ23A,23B,23Cの
ドレインとソースとの間に並列接続され、ダイオード2
6A,26B,26Cを介して接続された静電容量C0
を有するコンデンサ27A,27B,27Cと、該コン
デンサ27A,27B,27Cとダイオード26A,2
6B,26Cとの接続点28A,28B,28Cと駆動
コイル15A,15B,15Cのプラス側との間に接続
された抵抗値R0 を有する抵抗29A,29B,29C
とから構成されている。
【0045】30A,30B,30Cは電力制御部22
A,22B,22Cのうち隣り合う電力制御部との間に
それぞれ接続されたダイオードで、該ダイオード30A
は、第1の電力制御部22A中の電界効果型トランジス
タ23Aのドレインと駆動コイル15Aとの接続点31
Aと、前段の第3の電力制御部22C中の抵抗29Cの
入力側とを接続している。また、ダイオード30Bは、
第2の電力制御部22B中の電界効果型トランジスタ2
3Bのドレインと駆動コイル15Bとの接続点31B
と、前段の第1の電力制御部22A中の抵抗29Aの入
力側とを接続している。さらに、ダイオード30Cは、
第3の電力制御部22C中の電界効果型トランジスタ2
3Cのドレインと駆動コイル15Cとの接続点31C
と、前段の第2の電力制御部22B中の抵抗29Bに入
力側とを接続している。
【0046】本実施の形態による電力制御装置21は、
上述の如き構成を有するもので、制御信号出力部24
A,24B,24Cから電界効果型トランジスタ23
A,23B,23に順次パルス状の制御信号A,B,C
をスイッチング周波数f(f=1/(3×Δt))毎に
供給することにより、電力制御部22A,22B,22
Cによって駆動コイル15A,15B,15Cにパルス
状の駆動信号を供給し、ステータ14の各磁極13に電
磁力を順次発生させる。そして、SRモータ11では、
ステータ14の各磁極13に発生した電磁力により、ロ
ータ17(回転軸18)を回転させることができる。
【0047】また、本実施の形態による電力制御装置2
1では、図1に示す如く、スナバ回路25A,25B,
25Cによって逆起電圧VR を吸収して、電界効果型ト
ランジスタ23A,23B,23Cの保護を図ることが
できる。なお、図1、図2中では、電力制御部22A,
22B,22C毎の各信号には添字にA ,B ,C を付け
て区別するものとする。
【0048】例えば、第1の電力制御部22Aについて
みると、制御信号出力部24Aによって制御信号Aがオ
ンからオフに切換わったターンオフ後の動作は、電界効
果型トランジスタ23Aのドレイン,ソース間の電圧V
dsA は、直流電圧E+VD (ダイオード26Aの順方向
電圧)に達するまでの間、電流の変化率di/dtが大
きいために逆起電圧VR が急激に上昇する。その後、ダ
イオード26Aに電流iDAが流れてコンデンサ27Aに
充電されると共に、ダイオード30Aに電流iDA′が流
れて前段の第3の電力制御部22C中のコンデンサ27
Cに充電される。このため、電流の変化率di/dtが
小さくなり、電界効果型トランジスタ23Aに印加され
る電圧Vdsは徐々に上昇して最終到達値Vdsp に達し、
サージ電圧を抑えることができる。
【0049】このように、第1の電力制御部22Aで
は、駆動コイル15Aに逆起電圧VRが発生したとき、
コンデンサ27A、前段のコンデンサ27Cの両方で逆
起電圧VR を充電するから、コンデンサ27A,27C
の静電容量C0 は従来によるコンデンサ8の半分にする
ことができ、その静電容量C0 は数6のようになる。
【0050】
【数6】
【0051】また、抵抗29Aの機能は、制御信号がオ
ン状態となるΔtの時間に、コンデンサ27Aの蓄積電
荷を放電させるものであるから、例えばΔtの間に蓄積
電荷の90%を放電する条件で抵抗値R0 を設定する
と、数7のように設定する。
【0052】
【数7】 但し、f:電界効果型トランジスタ23Aのスイッチン
グ周波数
【0053】さらに、電力制御部22B,22C中のコ
ンデンサ27B,27Cの静電容量C0 、抵抗29B,
29Cの抵抗値R0 においても、前記数6、数7と同様
にして設定される。
【0054】かくして、本実施の形態による電力制御装
置21では、ダイオード30Aによって接続点31Aと
前段の抵抗29Cの入力側、ダイオード30Bによって
接続点31Bと前段の抵抗29Aの入力側、ダイオード
30Cによって接続点31Cと前段の抵抗29Bの入力
側を接続するようにしているから、従来の1個のコンデ
ンサで構成していたスナバ回路25A,25B,25C
の静電容量CS を、前段のコンデンサを用いて2個のコ
ンデンサで構成している。これにより、静電容量に余裕
を持たせることができ、ターンオフ時に駆動コイル15
A,15B,15Cにそれぞれ発生する逆起電圧VR が
大きくなった場合でも、この逆起電圧VR をスナバ回路
25A,25B,25Cによって確実に吸収し、電界効
果型トランジスタ23A,23B,23Cの保護を確実
に図ることができる。
【0055】また、コンデンサ27A,27B,27C
の静電容量C0 を、従来のコンデンサ8の静電容量CS
の半分にすることにより、従来技術に比べてコンデンサ
27A,27B,27Cの大きさを小さくすることがで
き、本実施の形態のように電力制御装置21に3個の電
力制御部22A,22B,22Cを設けた場合でも、電
力制御装置21の小型化も図ることができる。
【0056】さらに、ダイオード30A,30B,30
Cは、前段のコンデンサ27C,27A,27Bに電流
が流れるのを許し、逆方向の流れを防止するようにして
いるから、該コンデンサ27C,27A,27Bが放電
するときには、それぞれ直列接続された抵抗29A,2
9B,29Cとによって放電させることができる。そし
て、他のコンデンサ27A,27B,27Cに電流が流
れ込むのを防止し、コンデンサ27A,27B,27C
毎に、次のターンオフ時までに蓄積電荷を確実に放電さ
せることができる。
【0057】次に、図3、図4に基づいて第2の実施の
形態について説明するに、本実施の形態では、各電界効
果型トランジスタのドレインとソースとの間にアバラン
シェダイオードを内蔵した電界効果型トランジスタを用
いたものである。なお、本実施の形態では、前述した第
1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、
その説明を省略するものとする。
【0058】41A,41B,41Cは電力制御部22
A,22B,22Cの駆動コイル15A,15B,15
Cに直列接続されたスイッチング素子としての電界効果
型トランジスタで、該電界効果型トランジスタ41A,
41B,41Cのドレインとソースとの間にアバランシ
ェダイオード42A,42B,42Cが内蔵されてい
る。
【0059】このように構成される電力制御装置では、
電界効果型トランジスタ41A,41B,41Cの耐圧
値は今までの耐圧値Vdss よりも高いアバランシェ電圧
VARによって設定されるから、電界効果型トランジスタ
41A,41B,41Cの電圧Vdsの最終到達値Vdsp
はこのアバランシェ電圧VARよりも低い値となり、これ
に対してコンデンサ27A′,27B′,27C′の静
電容量C0 ′を設定すればよい。
【0060】これにより、例えば第1の電力制御部22
Aでは、駆動コイル15Aに逆起電圧VR が発生したと
きには、コンデンサ27A′、コンデンサ27C′の両
方で充電されるから、その静電容量C0 ′は数8のよう
になる。
【0061】
【数8】
【0062】また、抵抗29A′の機能は、制御信号が
オン状態となるΔtの時間に、コンデンサ27A′の蓄
積電荷を放電させるものであるから、例えばΔtの間に
蓄積電荷の90%を放電する条件で抵抗値R0 を設定す
ると、数9のように設定される。
【0063】
【数9】
【0064】なお、電力制御部22B,22C中のコン
デンサ27B′,27C′の静電容量C0 ′、抵抗29
B′,29C′の抵抗値R0 ′においても、前記数8、
数9と同様にして設定される。
【0065】このように、第2の実施の形態による電力
制御装置でも、前述した第1の実施の形態と同様に、電
界効果型トランジスタ41A,41B,41Cの保護を
より確実に図ることができる。
【0066】なお、各実施の形態では、スイッチング素
子に電界効果型トランジスタを用いたが、本発明ではこ
れに限らず、スイッチングトランジスタ、トライアック
等によって構成してもよい。
【0067】また、実施の形態では、SRモータ11に
3相のものを用いた電力制御装置21を3個の電力制御
部22A,22B,22Cを備えたものとして述べた
が、本発明はこれに限らず、4相,5相,6相,…に対
応したものに用いてもよいことは勿論である。
【0068】さらに、電力制御装置21の制御対象は、
SRモータ11に限らず、電磁弁、電磁クラッチ、電磁
リレー等のインダクタンス成分を有する電気機器に用い
てもよい。
【0069】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の本発明に
よれば、電気機器とスイッチング素子との間の接続点を
前段の抵抗の入力側に接続することにより、信号をター
ンオフしたとき、インダクタンス成分に蓄えられた逆起
電圧は、ダイオードを通ってコンデンサに充電されると
共に、前段のコンデンサにも充電され、この逆起電圧に
よってスイッチング素子が破壊するのを防止することが
できる。しかも、従来の1個のコンデンサで構成してい
たものを前段のコンデンサを用いて2個のコンデンサで
構成することによって、従来技術に比べてより大きな静
電容量を設定することが可能となり、ターンオフ時にコ
イルに生じる逆起電圧を吸収し、スイッチング素子の保
護を図ることができる。
【0070】請求項2の発明では、電気機器とスイッチ
との間の接続点と前段の抵抗の入力側との間には、前段
のコンデンサに電流が流れるのを許し、逆方向の流れを
防止するダイオードを設けたことにより、前段のコンデ
ンサが放電するときには、他のコンデンサに流れ込まず
に、前段の抵抗との時定数によって放電することがで
き、次のターンオフまでにコンデンサの蓄積電荷を確実
に放電させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による電力制御装置を示す回
路図である。
【図2】第1の実施の形態による電力制御装置中の制御
信号、電圧、電流を示す特性線図である。
【図3】第2の実施の形態による電力制御装置を示す回
路図である。
【図4】第2の実施の形態による電力制御装置中の制御
信号、電圧、電流を示す特性線図である。
【図5】従来技術による電力制御装置を示す回路図であ
る。
【図6】従来技術による電力制御装置中の制御信号、電
圧、電流を示す特性線図である。
【図7】安全動作領域曲線とターンオフ時の電流・電圧
特性軌跡を示す特性線図である。
【図8】電気機器に用いるSRモータを示す横断面図で
ある。
【符号の説明】
1 バッテリ(直流電源) 11 SRモータ(電動モータ) 15A,15B,15C 駆動コイル 21 電力制御装置 22A 第1の電力制御部 22B 第2の電力制御部 22C 第3の電力制御部 23A,23B,23C,41A,41B,41C 電
界効果型トランジスタ(スイッチング素子) 25A,25B,25C スナバ回路 26A,26B,26C ダイオード 27A,27B,27C,27A′,27B′,27
C′ コンデンサ 28A,28B,28C,31A,31B,31C 接
続点 29A,29B,29C,29A′,29B′,29
C′ 抵抗 30A,30B,30C ダイオード 42A,42B,42C アバランシェダイオード

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インダクタンス成分を有する複数個の電
    気機器にそれぞれ直列接続され外部信号の入力により作
    動するスイッチング素子と、該スイッチング素子と並列
    に接続されダイオードを介して接続されたコンデンサ
    と、該コンデンサとダイオードとの間の接続点と前記電
    気機器の電源側との間に接続して設けられた抵抗とを備
    えてなる電気機器の電力制御装置において、 前記電気機器とスイッチング素子との間の接続点を前段
    の抵抗の入力側に接続したことを特徴とする電気機器の
    電力制御装置。
  2. 【請求項2】 前記電気機器とスイッチとの間の接続点
    と前段の抵抗の入力側との間には、前段のコンデンサに
    電流が流れるのを許し、逆方向の流れを防止するダイオ
    ードを設けてなる請求項1記載の電気機器の電力制御装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9093523B2 (en) 2013-09-13 2015-07-28 Kabushiki Kaisha Toshiba Switching element and a diode being connected to a power source and an inductive load

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