JP2000103090A - インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置

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JP2000103090A
JP2000103090A JP19126699A JP19126699A JP2000103090A JP 2000103090 A JP2000103090 A JP 2000103090A JP 19126699 A JP19126699 A JP 19126699A JP 19126699 A JP19126699 A JP 19126699A JP 2000103090 A JP2000103090 A JP 2000103090A
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Akihiko Miyaki
明彦 宮木
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匠 川村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力画像の乱れがなく、且つ印字速度の速い
インクジェット記録方法乃至その装置を提供せんとする
ものである。 【解決手段】 駆動波形Vout1、Vout2、Vout3を出力
する駆動波形供給回路1a、1b及び1cと、これらの
駆動波形に応じて伸縮する圧電素子2a、2b及び2c
と、該圧電素子2a、2b及び2cの伸縮変形により内
部に充填されたインクのノズルメニスカスを変動せしめ
ることで、ノズルを介して該インク粒子を外部に噴出す
る圧力発生室3と、前記駆動波形供給回路1a、1bか
ら駆動波形の振幅値が入力され、その駆動波形の振幅値
に応じて、圧電素子2a、2b及び2cへの該駆動波形
の供給タイミングを調整するタイミング調整回路4a、
4b及び4cとを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録方法及びインクジェット記録装置に関し、特に、プリ
ンタ、プロッタ、ファクシミリや複写機等の文字・画像
の印字記録用に使用されるオンデマンド方式のインクジ
ェット記録方法及びインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のオフィスオートメーション環境に
おいて、プリンタ等の記録装置の存在は不可欠であり、
これらの記録装置のパーソナルユース向けのものも普及
している。このうちプリンタでは、ワイヤを磁気駆動
し、インクリボン及び用紙を介してプラテンに押圧する
ことで印字を行うワイヤ駆動型のプリンタに比べ、騒音
が発生せず、比較的高速に印字でき、且つ一枚当たりの
印字コストも低いために、インクジェット式のプリンタ
が注目を浴びている。
【0003】中間諧調表現を行うために、これまでのイ
ンクジェット記録方式では、ドット毎に大きさ(吐出体
積)の異なるインク粒子を噴射せしめている。この場
合、各噴出周期は一定{T[sec]}で、連続的な噴射が
行なわれている。通常は、同じ大きさのインク粒子のみ
同一行で連続的に噴射せしめ、次に同じ行で更に別の大
きさのインク粒子についてだけ連続的に噴射して、かつ
上記の操作を無改行で多数回に渡り繰り返す方式、いわ
ゆるマルチパス方式が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、中間諧調表現
のために行われる上述した従来のインクジェット記録方
式では、正規の噴射タイミングによってもドットが所定
の位置に形成されないために起こる出力画像の乱れが大
きな問題になっていた。
【0005】また、上記マルチパスにより印字を行う
と、そのような出力画像の乱れはなくなるが、印字速度
が遅くなるといった問題点を有していた。
【0006】また、圧電素子に印加する印加電圧の駆動
周期を切り替えた際に、ドット位置ずれが発生し、印字
品質が低下するといった問題点も有していた。
【0007】また、場合によっては、余分なインク滴を
噴射して、印字品質の低下を招くといった問題点も有し
ていた。
【0008】さらに、ノズルからインク粒子を飛翔させ
ない時間が長くなるに従って、インク粒子の着弾位置や
ドット径が正しく制御されないといったトラブルも生じ
ていた。
【0009】本発明は従来技術の以上のような問題に鑑
み創案されたもので、その目的は、出力画像の乱れがな
く、且つ印字速度の速いインクジェット記録方法乃至そ
の装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述したように、中間諧
調表現のために用いられる従来のインクジェット記録方
式では、出力画像が乱れる現象が大きな問題になってい
たが、その原因については、明確ではなかった。これに
対し、本発明者等が鋭意研讃の結果、その原因の一つ
は、紙等に対するインク粒子の弾着位置精度が悪く、特
にインク粒子の大きさの違いによって、所定の位置から
外れた位置に弾着されることにあることが明らかとされ
た。
【0011】これは、大きさの異なるインク粒子を噴射
させると、その飛翔速度は、吐出体積が大きい程(質量
が大きい程)速く、各インク粒子の速度差が大きくなれ
ば、弾着位置精度が悪くなり、出力画像の乱れになった
ものと推測される。
【0012】また、上記の出力画像が乱れる現象の他の
原因としては、インク粒子を噴射した後のメニスカス振
動を抑えることができず、余分なインク滴(以下、「サ
テライト」と呼称する)を噴射して、印字品質の低下を
招いていたことも判明している。
【0013】さらに、上記の出力画像が乱れる現象の他
の原因としては、ノズルからインク粒子を飛翔させない
時間が長くなるに従って、ノズル開口部(出口)付近の
インクについては、そのインク媒体に含まれいている水
分が漸次蒸発し、インク媒体の成分混合比と物性値(粘
度,密度,表面張力等)が変化するので、例えば、粘度
が増した場合には噴射インク量の低減を来たし、紙面上
でのドット径が小さくなったり、粒子化速度(粒子とし
て飛翔している時の速度)が低下する現象が生じ、その
結果、インク粒子の着弾位置が正しく制御されないとい
ったトラブルが生じていたことも明らかにされている。
【0014】このような原因追及の結果、本発明はなさ
れたものであり、そのうち請求項1から7までの構成
は、インクジェット記録方法の構成、又請求項8から1
3までは、上記方法の構成に対応するインクジェット記
録装置の構成である。
【0015】請求項1の構成は、ノズルから噴射される
インク粒子が被着弾物体に着弾した際、前記インク粒子
により形成されるドット面積の大きさが少なくとも2種
類以上存在するインクジェット記録方法において、イン
ク粒子をノズルから噴射させる時に、インク粒子の大き
さにより、その噴射タイミングを変化せしめることを基
本的特徴としている。
【0016】ここで噴射タイミングとは、後述する図5
における駆動波形において、電圧・圧力等が一旦下降し
た後、反転して急峻に立ち上がる場合のインク噴出可能
な電圧・圧力等の変極点Hを言う。
【0017】より具体的には、所定の大きさのインク粒
子を噴射タイミングを決定する基準とした場合、そのイ
ンク粒子よりも、インク粒子が大きい時には、その噴射
タイミングは、該基準インク粒子の噴射時点よりも遅ら
せる。
【0018】反対に、基準となる該インク粒子よりも、
インク粒子が小さい時には、その噴射タイミングは、該
基準インク粒子の噴射時点よりも早める。
【0019】上記のように、インク粒子の大きさ(吐出
体積)が大きい程、飛翔速度が大きく、被着弾物体に速
く到達するため、逆に考えれば、速くなる分噴射タイミ
ングを遅らせてやれば、目的の位置に正確に着弾するこ
とが可能になる。
【0020】逆に、インク粒子の大きさが小さい程、飛
翔速度が小さく、被着弾物体に遅く到達するため、遅く
なる分だけ噴射タイミングを速くしてやれば、目的の位
置に正確に着弾することが可能になる。このようにし
て、インク粒子の弾着位置精度を上げることができるた
め、出力画像の画質を向上させることが可能になる。
【0021】上記構成では、噴射せしめるインク粒子の
大きさによって噴射タイミングを決定する構成の場合に
ついて説明した。インク粒子を噴射させる場合、通常
は、インクのノズルメニスカスを変動させて、メニスカ
スを一旦ノズル面から引き込んだ後、急激に押し出させ
てインク粒子の噴射を行うことになる。この時、供給さ
れる駆動波形の振幅を異ならしめて、上記メニスカスの
引き込み・押し出し量等を制御することにより、噴射せ
しめるインク粒子の大きさを調整することができるが、
請求項2の構成は、そのようなメニスカスの変動に対応
させた請求項1の構成と同様な構成につき提案したもの
で、その具体的な構成は、印字データに応じて供給され
る駆動波形が少なくとも2種類以上あり、該駆動波形に
応じてインクのノズルメニスカスを変動せしめること
で、ノズルを介して該インク粒子を噴出するインクジェ
ット記録方法において、夫々異なった振幅の駆動波形が
供給されて、インク粒子を噴射させる時に、前記駆動波
形の振幅の大きさで、その噴射タイミングを変化せしめ
ることを特徴としている。
【0022】より具体的には、所定の振幅の駆動波形が
供給されるインク粒子を噴射タイミングを決定する基準
とし、そのインク粒子の駆動波形よりも、インク粒子の
駆動波形の振幅が大きい場合、その噴射タイミングは、
該基準インク粒子の噴射時点よりも遅くする。反対に、
基準となるインク粒子の駆動波形よりも、インク粒子の
駆動波形の振幅が小さい場合には、その噴射タイミング
は、該基準インク粒子の噴射時点よりも早める。
【0023】このように駆動波形の振幅が大きければ、
インク粒子の大きさが大きくなり、従って、飛翔速度が
大きくなり、被着弾物体に速く到達するため、その速く
なる分だけ噴射タイミングを遅らせてやる必要がある。
反対に駆動波形の振幅が小さければ、インク粒子の大き
さが小さくなり、飛翔速度が小さいため、被着弾物体に
遅く到達することになる。従って、その遅くなる分だけ
噴射タイミングを速くしてやる必要がある。
【0024】上記の構成の場合、振幅に違いのある駆動
波形が供給された場合につき説明したが、振幅に違いの
ある駆動波形が供給されてノズルメニスカスを変動さ
せ、インク粒子を噴出させようとする場合、噴出時にイ
ンクに加わる圧力も異なることになる。請求項3の構成
は、そのような圧力面から、請求項1と同様な構成につ
き規定したもので、その具体的構成は、ノズルからイン
ク粒子が噴射される際、該インクに加わる圧力の変動の
振幅が少なくとも2種類以上存在するインクジェット記
録方法において、夫々異なった振幅の圧力変動で、イン
ク粒子を噴射させる時に、該圧力変動の振幅の大きさ
で、その噴射タイミングを変化せしめることを特徴とし
ている。
【0025】より具体的には、所定の振幅の圧力変動が
あった時に噴射されるインク粒子を噴射タイミングを決
定する基準とし、そのインク粒子よりも、インク粒子の
噴射時に起きる圧力変動の振幅が大きい場合、その噴射
タイミングは、該基準インク粒子の噴射時点よりも遅く
する。逆に、基準となるインク粒子よりも、インク粒子
の噴射時に起きる圧力変動の振幅が小さい場合、その噴
射タイミングは、該基準インク粒子の噴射時点よりも早
める。
【0026】このように、インク粒子の噴射時に起こる
圧力変動の振幅が大きければ、インク粒子の大きさが大
きくなり、飛翔速度が大きくなるため、被着弾物体に速
く到達することになる。従って、その速くなる分だけ噴
射タイミングを遅らせてやる必要がある。
【0027】反対に、該圧力変動の振幅が小さければ、
インク粒子の大きさが小さくなり、飛翔速度が小さいた
め、被着弾物体に遅く到達することになる。従って、そ
の遅くなる分だけ噴射タイミングを速くしてやる必要が
ある。
【0028】他方噴射されるインク粒子の大きさの違い
によって、該インク粒子の噴射初速度も異なることにな
る。請求項4は、そのようなインク粒子噴射初速度の違
いの面から請求項1の構成と同様な構成を規定したもの
で、その具体的構成は、ノズルからインク粒子が噴射さ
れる際、該インク粒子の噴射初速度が少なくとも2種類
以上存在するインクジェット記録方法において、夫々異
なった噴射初速度でインク粒子を噴射させる時に、イン
ク粒子の噴射初速度により、その噴射タイミングを変化
せしめることを特徴としている。
【0029】より具体的には、所定の噴射初速度で噴射
されるインク粒子を噴射タイミングを決定する基準と
し、そのインク粒子よりも、インク粒子の噴射初速度が
大きい場合、その噴射タイミングは、該基準インク粒子
の噴射時点よりも遅くする。
【0030】例えば、噴射タイミングを決定する基準と
なるインク粒子の噴射初速度をv_defとし、インク
粒子の噴射初速度をv1とした場合に、v1>v_de
fとなるのであれば、両者には下式数1に示すtime
_1分だけ着弾時間差を生ずるため、その噴射タイミン
グとして、該基準インク粒子の噴射時点よりも、数1に
示すtime_1だけ遅くするようにすれば良い。
【0031】
【数1】 time_1=L×|(1/v1)−(1/v_def)| 但し、time_1 :着弾時間差[sec] L :ノズル先端から被着弾物体までの距
離[mm] v1、v_def:噴射初速度[m/s]
【0032】それとは逆に、基準となるインク粒子より
も、インク粒子の噴射初速度が小さい場合、その噴射タ
イミングは、該基準インク粒子の噴射時点よりも早め
る。例えば、インク粒子の噴射初速度をv3とし、v_
def>v3となるのであれば、両者には下式数2に示
すtime_3分だけ着弾時間差を生ずるため、その噴
射タイミングとして、該基準インク粒子の噴射時点より
も、数2に示すtime_3だけ早めるようにすれば良
い。
【0033】
【数2】 time_3=L×|(1/v3)−(1/v_def)| 但し、time_3 :着弾時間差[sec] L :ノズル先端から被着弾物体までの距
離[mm] v3、v_def:噴射初速度[m/s]
【0034】請求項5の構成は、圧電素子に印加する駆
動電圧を変化させてインク媒体が装填された圧力発生室
の体積を収縮させることによりノズルからインク粒子を
噴射し、前記噴射したインク粒子を被着弾物体に着弾さ
せて印字するインクジェット記録方法において、インク
粒子をノズルから噴射させる時に、その噴射タイミング
を前期駆動電圧の駆動周波数に対応させて変化せしめる
ものとし、かつ該対応の仕方を定める対応規則は、予め
設定した所定の対応規則とすることを特徴としている。
【0035】より具体的には、前記の予め設定する所定
の対応規則として、圧電素子に印加する駆動電圧の駆動
周波数と該駆動周波数に対応する最適な噴射出力タイミ
ングとを記録したエントリで構成されたテーブルを使用
することを特徴としている。
【0036】請求項6の構成は、圧電素子に印加する駆
動電圧を変化させてインク媒体が装填された圧力発生室
の体積を収縮させることによりノズルからインク粒子を
噴射し、前記噴射したインク粒子を被着弾物体に着弾さ
せて印字するインクジェット記録方法において、インク
ジェットヘッドの圧力発生室に係る制御変数T1,T
2,T3,T4,Tcを、T1は、圧力発生室を膨張さ
せる時間、T2は、圧力発生室を急速に収縮させる時
間、T3は、圧力発生室の収縮状態を保持若しくは更な
る緩やかな収縮を実施する時間、T4は、初期状態に戻
すのに必要な時間、Tcは、圧力発生室のヘルムホルツ
共振周波数の周期、と、それぞれ定義する時、インク粒
子をノズルから噴射させる際のインクジェットヘッドの
駆動方法として、T3≦Tc、又は、(T2+T3)≦
Tcとなるように制御せしめることを特徴としている。
【0037】請求項7の構成は、圧電素子に印加する駆
動電圧を変化させてインク媒体が装填された圧力発生室
の体積を収縮させることによりノズルからインク粒子を
噴射し、前記噴射したインク粒子を被着弾物体に着弾さ
せて印字するインクジェット記録方法において、インク
粒子をノズルから噴射させる時の前記駆動電圧の波形
を、ノズルから噴射されるインク粒子の飛翔間隔(すな
わち、圧力発生室のインク液が前回の噴射により外部に
吐出された時点から、今回噴射すべきインク液が外部に
吐出されるまでの時間)に対応させて決定せしめるもの
とし、かつ該対応の仕方を定める対応規則は、予め設定
した所定の対応規則としたことを特徴としている。
【0038】より具体的には、前記のインク粒子をノズ
ルから噴射させる時の前記駆動電圧の波形は、一つの立
ち下がり部に続いて異なる傾斜を持つ二つの立ち上がり
部を有し、かつ前記二つの立ち上がり部の波高の各々
は、前記の対応規則により規定されていることを特徴と
している。また、前記の対応規則として、ノズルから噴
射されるインク粒子の飛翔間隔と該飛翔間隔に対応する
前記駆動電圧の最適波形とを記録したエントリで構成さ
れたテーブルを使用することを特徴としている。
【0039】請求項8乃至13の構成は、インクジェッ
ト記録装置の構成につき、請求するものである。
【0040】そのうち、請求項8の構成は、駆動波形の
振幅制御によって、ノズルメニスカス変動をコントロー
ルし、インク粒子の噴出量を制御できる装置構成を対象
とするもので、その具体的な構成は、印字データに応じ
て少なくとも2種類以上の駆動波形を供給する駆動波形
供給装置と、供給された駆動波形に応じて変形する変形
装置と、インクの供給を受け、前記変形装置の変形によ
る圧力負荷により、内部に充填されたインクのノズルメ
ニスカスを変動せしめることで、ノズルを介して該イン
ク粒子を噴出する圧力発生室と、前記駆動波形供給装置
から駆動波形の供給を受け又は駆動波形の振幅値が入力
され、該駆動波形の振幅値に応じて、変形装置への該駆
動波形の供給タイミングを調整するタイミング調整装置
とを有すると共に、夫々異なった振幅の駆動波形が供給
されて、同一ノズルからインク粒子を噴射させる時に、
前記タイミング調整装置は、その振幅値により、駆動波
形の供給タイミングを調整して、その噴射タイミングを
変化せしめることを特徴としている。
【0041】より具体的には、所定の振幅値の駆動波形
が供給されるインク粒子を噴射タイミングを決定する基
準とし、そのインク粒子の駆動波形よりも、インク粒子
の駆動波形の振幅値が大きい場合、前記タイミング調整
装置は、駆動波形の供給タイミングを遅らせて、その噴
射タイミングを、該基準インク粒子の噴射時点よりも遅
らせるように設定する。逆に、基準となるインク粒子の
駆動波形よりも、インク粒子の駆動波形の振幅値が小さ
い場合、前記タイミング調整装置は、駆動波形の供給タ
イミングを速めて、その噴射タイミングを、該基準イン
ク粒子の噴射時点よりも早めるように設定する。
【0042】上記駆動波形供給装置は、DA変換器など
を有する特定の回路で構成されるものであっても良い
が、ソフトウェアによるコントロールで駆動波形を供給
できるような構成であっても良いことは言うまでもない
(他の各請求項についても同じ)。また、前記タイミン
グ調整装置は、同じく特定の回路で構成されるものであ
っても良いが、ソフトウェアによるコントロールで駆動
波形を供給できるような構成であっても良い。更に、変
形装置の具体的構成としては、後述するように、圧電素
子等があるが、もちろんこれに限定されるものではな
く、適当な電圧等の負荷をかけることで、伸縮や剪断変
形等の変形、或いはバイモルフ効果による湾曲変形等を
生ずるものであれば、どのようなものでも構わない。
【0043】請求項9の構成は、インク粒子に起きる圧
力変動の振幅を制御することによって、ノズルメニスカ
ス変動をコントロールし、インク粒子の噴出量を制御で
きる装置構成を対象とするもので、その具体的な構成
は、駆動波形を供給する駆動波形供給装置と、供給され
た駆動波形に応じて変形する変形装置と、インクの供給
を受け、前記変形装置の変形による圧力負荷によって内
部に充填されたインクに加わる圧力の変動の振幅の大き
さが少なくとも2種類以上あり、これらの圧力変動で、
ノズルを介して該インク粒子を噴出する圧力発生室とを
有すると共に、夫々異なった振幅の圧力変動で、インク
粒子を噴射させる時に、該圧力変動の振幅の大きさで、
その噴射タイミングを変化せしめることを特徴としてい
る。
【0044】より具体的には、所定の振幅の圧力変動が
あった時に噴射されるインク粒子を噴射タイミングを決
定する基準とし、そのインク粒子よりも、インク粒子の
噴射時に起きる圧力変動の振幅が大きい場合、その噴射
タイミングを、該基準インク粒子の噴射時点よりも遅く
なるように設定する。逆に、基準となるインク粒子より
も、インク粒子の噴射時に起きる圧力変動の振幅が小さ
い場合、その噴射タイミングを、該基準インク粒子の噴
射時点よりも早めるように設定する。
【0045】また請求項10の構成は、インクの充填さ
れた圧力発生室内の容積を変動せしめることによって、
該インクに起こる圧力変動の振幅を制御し、インク粒子
の噴出量を制御できる装置構成を対象とするもので、そ
の具体的な構成は、駆動波形を供給する駆動波形供給装
置と、供給された駆動波形に応じて変形する変形装置
と、インクの供給を受け、前記変形装置の変形による圧
力負荷によって変動する内部の容積の変動の振れ幅が少
なくとも2種類以上あり、これらの内部容積変動で、ノ
ズルを介して該インク粒子を噴出する圧力発生室とを有
すると共に、内部容積を変動させた場合のその振れ幅を
夫々異ならしめて、インク粒子を噴射させる時に、該圧
力発生室の内部容積変動の振れ幅の違いで、その噴射タ
イミングを変化せしめることを特徴としている。
【0046】より具体的には、所定の振れ幅の内部容積
変動があった時に噴射されるインク粒子を噴射タイミン
グを決定する基準とし、そのインク粒子よりも、インク
粒子の噴射時における内部容積変動の振れ幅が小さい場
合、その噴射タイミングを、該基準インク粒子の噴射時
点よりも遅くなるように設定する。逆に、基準となるイ
ンク粒子よりも、インク粒子の噴射時における内部容積
変動の振れ幅が大きい場合、その噴射タイミングを、該
基準インク粒子の噴射時点よりも早めるように設定す
る。
【0047】請求項11の構成は、圧電素子に印加する
駆動電圧を変化させてインク媒体が装填された圧力発生
室の体積を収縮させることによりノズルからインク粒子
を噴射し、前記噴射したインク粒子を被着弾物体に着弾
させて印字するインクジェット記録装置において、イン
ク粒子をノズルから噴射させる時に、その噴射タイミン
グを前期駆動電圧の駆動周波数に対応させて変化せしめ
るものとし、かつ該対応の仕方を定める対応規則は、予
め設定した所定の対応規則とすることを特徴としてい
る。
【0048】より具体的には、前記の予め設定する所定
の対応規則として、圧電素子に印加する駆動電圧の駆動
周波数と該駆動周波数に対応する最適な噴射出力タイミ
ングとを記録したエントリで構成されたテーブルを使用
することを特徴としている。
【0049】請求項12の構成は、圧電素子に印加する
駆動電圧を変化させてインク媒体が装填された圧力発生
室の体積を収縮させることによりノズルからインク粒子
を噴射し、前記噴射したインク粒子を被着弾物体に着弾
させて印字するインクジェット記録装置において、イン
クジェットヘッドの圧力発生室に係る制御変数T1,T
2,T3,T4,Tcを、T1は、圧力発生室を膨張さ
せる時間、T2は、圧力発生室を急速に収縮させる時
間、T3は、圧力発生室の収縮状態を保持若しくは更な
る緩やかな収縮を実施する時間、T4は、初期状態に戻
すのに必要な時間、Tcは、圧力発生室のヘルムホルツ
共振周波数の周期、と、それぞれ定義する時、インク粒
子をノズルから噴射させる際のインクジェットヘッドの
駆動方法として、T3≦Tc、又は、(T2+T3)≦
Tcとなるように制御せしめることを特徴としている。
【0050】請求項13の構成は、圧電素子に印加する
駆動電圧を変化させてインク媒体が装填された圧力発生
室の体積を収縮させることによりノズルからインク粒子
を噴射し、前記噴射したインク粒子を被着弾物体に着弾
させて印字するインクジェット記録装置において、イン
ク粒子をノズルから噴射させる時の前記駆動電圧の波形
を、ノズルから噴射されるインク粒子の飛翔間隔(すな
わち、圧力発生室のインク液が前回の噴射により外部に
吐出された時点から、今回噴射すべきインク液が外部に
吐出されるまでの時間)に対応させて決定せしめるもの
とし、かつ該対応の仕方を定める対応規則は、予め設定
した所定の対応規則としたことを特徴としている。
【0051】より具体的には、前記のインク粒子をノズ
ルから噴射させる時の前記駆動電圧の波形は、一つの立
ち下がり部に続いて異なる傾斜を持つ二つの立ち上がり
部を有し、かつ前記二つの立ち上がり部の波高の各々
は、前記の対応規則により規定されていることを特徴と
している。また、前記の対応規則として、ノズルから噴
射されるインク粒子の飛翔間隔と該飛翔間隔に対応する
前記駆動電圧の最適波形とを記録したエントリで構成さ
れたテーブルを使用することを特徴としている。
【0052】
【発明の実施の形態】 以下本発明の実施形態につき、
説明する。
【0053】(第1の実施の形態)本実施の形態に係る
インクジェット記録装置は、中間諧調表現を行うために
ドット毎に大きさ(吐出体積)の異なるインク粒子を噴
射する場合に、インク粒子の大きさの違いによる着弾位
置精度のバラツキを補償する。
【0054】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る
インクジェット記録装置の駆動制御回路の回路構成を示
すブロック図である。
【0055】本実施の形態に係るインクジェット記録装
置の駆動制御回路は、駆動波形Vout1、Vout2、Vout3
を出力する(駆動波形供給装置に相当する)回路1a、
1b及び1cと、これらの駆動波形に応じて伸縮する圧
電素子2a、2b及び2cからなる変形装置と、該圧電
素子2a、2b及び2cの伸縮変形により内部に充填さ
れたインクのノズルメニスカスを変動せしめることで、
ノズルを介して該インク粒子を噴出する圧力発生室(後
述の図3で符号3を付して示す)と、前記駆動波形供給
回路1a、1b及び1cから駆動波形の振幅値が入力さ
れ、その駆動波形の振幅値に応じて、圧電素子2a、2
b及び2cへの該駆動波形の供給タイミングを調整する
ためのタイミング調整装置を構成する回路4a、4b及
び4cとを有している。
【0056】さらに、印字データに応じて駆動波形を供
給する圧電素子2a、2b及び2cを選択するスイッチ
ング素子5a、5b及び5cを備えたスイッチング装置
5と、回路全体の制御を行う制御回路10とを有し、そ
れによって、上記圧電素子2a、2b及び2cのそれぞ
れへ、上記駆動波形Vout1、Vout2、Vout3のいずれか
を、最適なタイミングで供給できるようにしている。
【0057】図2は、本発明の第1の実施の形態に係る
インクジェット記録装置の一つのインクジェットヘッド
の構造を示す断面図である。
【0058】圧電素子106と、圧力室板108と、ノ
ズル板102とでノズル開口101を有する空間が構成
され、上記空間内部には他のインクジェットヘッドと共
通に設置されている共通インク室105と、当該インク
ジェットヘッド専用の圧力発生室103とを配置し、両
者は供給口104を介して内部空間を保持して連結して
おり、共通インク室105内のインク媒体は、インク媒
体流通経路に位置する供給口104を介して圧力発生室
103に供給される。
【0059】駆動制御部111からの圧電素子106へ
の電圧印加(又は電圧除去)によって、圧力発生室10
3が収縮し、ノズル開口101からインク滴112が噴
射される仕組みになっている。
【0060】上記の駆動制御部111からの出力は、図
1に示すスイッチング装置5からの一出力と一致してい
る。
【0061】図1の説明に戻り、本実施の形態では、前
記タイミング調整回路4a、4b及び4cに、駆動波形
供給回路1a、1b及び1cから夫々の駆動波形の振幅
値が入力され、その値に応じて、圧電素子2a、2b及
び2cへの所定の駆動波形の供給タイミングが調整され
ることになる。それによって、基準となるインク粒子よ
りも大きなインク粒子(駆動波形の振幅は基準インク粒
子のそれよりも大きい)が噴出せしめられる場合には、
基準となるインク粒子の駆動タイミングよりも遅く駆動
波形が供給され、また、それよりも小さなインク粒子
(駆動波形の振幅は基準インク粒子のそれよりも小さ
い)が噴出せしめられる場合は、基準となるインク粒子
の駆動タイミングよりも速く駆動波形が供給されるとい
った調整が可能となる。
【0062】図3は、本発明の第1の実施の形態に係る
インクジェット記録装置のインク粒子の噴射が行われる
場合のメニスカスの挙動を示すノズル断面図である。
【0063】図4は、本発明の第1の実施の形態に係る
インクジェット記録装置のメニスカス位置の変動を示す
タイムチャートである。
【0064】以下、図1,図2を参照しつつ、図3,図
4に示す本実施の形態に係るインクジェット記録装置の
インク粒子の噴射が行われる場合の、メニスカスの挙動
について説明する。 メニスカスの位置は、デフォルト位置にある。 圧力発生室3内にインクを供給する。この時、圧電
素子に印加される上記駆動波形の電圧は下降し、その圧
力発生室3内の圧力は下がるため、メニスカスも後退す
る。 圧電素子に印加される駆動波形の電圧は反転して急
峻に立ち上がり、その圧力発生室3内は圧力が急激に上
昇し、インク粒子を噴射せしめる(その反転したところ
に形成される変極点が噴射タイミングとなる)。 残留エネルギにより、メニスカス面が振動する。
【0065】解像度をx[dpi]、記録ヘッドのスループ
ット速度をspeed[mm/sec]とすると、駆動周波数f
[kHz]及び駆動周期KT(=1/f)[sec]との関係は、
下式数3で計算される。
【0066】
【数3】{25.4[mm]/x[dpi]}/speed[mm/se
c]=KT(=1/f)[sec]
【0067】そこで、上記噴射タイミングは、基準とな
るインク粒子を駆動周期KT[sec]で連続印字した時、
ドット間隔時間を表したものとなる。ここで基準となる
インク粒子とは、例えば飛翔させる粒子の種類が奇数個
の場合、そのインク粒量が奇数個の真ん中になるインク
粒子が基準となる。また偶数個の場合は、基準として設
定すべきインク粒子と最小及び最大のインク粒子の速度
差が、同等になるように設定されるインク粒子が基準と
なる。
【0068】ここで、大中小の3粒子を飛翔させる場合
を考えると、仮に中インク粒子を基準となるインク粒子
とした場合、夫々の噴射初速度をv1、v_def、v
3[m/s](v1>v_def>v3)とした時に、各イ
ンク粒子の着弾時間差については、中インク粒子より大
インク粒子は、下式数4に示すtime_1[sec]だけ
速く、中インク粒子より小インク粒子は、下式数5に示
すtime_3[sec]だけ遅くなり、該中インク粒子を
基準インク粒子とした場合、大インク粒子及び小インク
粒子は、着弾位置ズレがその分だけ生ずることになる。
【0069】
【数4】 time_1=L×|(1/v1)−(1/v_def)| 但し、time_1 :着弾時間差[sec] L :ノズル先端から被着弾物体までの距
離[mm] v1、v_def:噴射初速度[m/s]
【0070】
【数5】 time_3=L×|(1/v3)−(1/v_def)| 但し、time_3 :着弾時間差[sec] L :ノズル先端から被着弾物体までの距
離[mm] v3、v_def:噴射初速度[m/s]
【0071】従って直前に打った粒子よりも飛翔速度の
速い大インク粒子を打つ場合、駆動周期KT[sec]で定
まる噴射時点よりも、time_1[sec]だけ遅く噴射
させる。また飛翔速度の遅い小インク粒子を打つ場合、
駆動周期KT[sec]で定まる噴射時点よりも、time
_3[sec]だけ速く噴射させる。これにより噴射すべき
インク粒子の大きさの違いによる速度差の影響が緩和さ
れ、着弾位置ズレが解消される。
【0072】図5は、本実施の形態に係るインクジェッ
ト記録装置の中インク粒子、小インク粒子及び大インク
粒子を噴射する場合の、圧電素子に供給される駆動波形
のタイムチャートと着弾位置の関係を示す説明図であ
る。
【0073】同図(a)は、中インク粒子を駆動周期KT
で噴射して印字した時の駆動波形と印字結果のドット拡
大図の1例であり、同図(b)は、従来方式により、同じ
く駆動周期KTで夫々のインク粒子を打った場合のドッ
ト拡大図の1例であり、また同図(c)は、本実施の形態
に係る方法により夫々のインク粒子を打った場合のドッ
ト拡大図の1例を示している。
【0074】図5(a)乃至(c)に示すように、中イ
ンク粒子のみを打った場合は、3つとも同一粒子のた
め、着弾位置は正確に予定位置に付着している。しかし
大中小の3つのインク粒子を打った際、これらを全て一
定の周期で打った従来例の場合は、速度の遅い小インク
粒子は、予定位置より後ろに着弾し、大インク粒子は、
それより前に着弾する。それに対し、本発明法により、
大中小の3つのインク粒子を打った場合、粒子の大きさ
によって上記周期KTにより定まる噴射時点よりも速
く、或いは遅く、これらのインク粒子の噴射を行ってい
るため、夫々の着弾位置は正確に予定位置に付着してい
る。
【0075】なお、上記実施の形態では、圧電素子2
a、2b及び2cへの該駆動波形の供給タイミングを調
整するためのタイミング調整装置を構成する回路4a、
4b及び4cは、制御回路10とオフラインとなってい
るが、回路4a、4b及び4cを制御回路10と接続し
て、駆動波形の供給タイミングを調整するための基本的
な信号を制御回路10から受ける構成とすることも容易
に可能である。
【0076】(第2の実施の形態)本実施の形態に係る
インクジェット記録装置は、所与の大きさのインク粒子
を噴射する場合に、インクジェットヘッドの駆動電圧の
駆動周期の違いによる着弾位置精度のバラツキを補償す
る。
【0077】本発明の第2の実施の形態に係るインクジ
ェット記録装置の駆動制御回路の回路構成は、後述する
本発明の第3,第4の実施の形態を含めて、本発明の他
の全ての実施の形態と同じである。
【0078】また、本実施の形態に係るインクジェット
記録装置の一つのインクジェットヘッドの構造は、本発
明の第1の実施の形態に係るインクジェット記録装置の
一つのインクジェットヘッドの構造と同じである。
【0079】但し、本実施の形態に係るインクジェット
記録装置の駆動制御回路の制御回路10には、他の実施
の形態とは独立した制御方法を実施する過程が含まれ
る。上記の独立した制御過程は、他の実施の形態と重ね
て実施することが可能である。
【0080】図6は、本発明の第2の実施の形態に係る
インクジェット記録装置のインクジェットヘッドの駆動
周期に対応する駆動波形の2例を示した波形図である。
【0081】一般に、インクジェット記録装置のインク
ジェットヘッドの駆動に必要な駆動電圧の駆動周期は、
一つの文字を印字する間にも頻繁に変化させる必要があ
る。このような駆動周期の変化は、印字すべき字体と噴
射しているドット位置との変化を受けて必要となるもの
であり、従って、このような駆動周期の変化そのものは
回避することができない。
【0082】図6(a)は、駆動周期が18kHzであ
る時の駆動波形を波形1で示し、図6(b)は、駆動周
期が9kHzである時の駆動波形を波形2で示す。
【0083】波形1と波形2とを比べると、両者は波形
としては同じであるが、波形2の方が波形1よりも21
μsだけタイミング(位相)が進んでいる。すなわち、
波形2の方が波形1よりも駆動波形を発生させる駆動電
圧の印加時点が21μsだけ早い。しかしながら、上記
印加時点は共に、上記二つの波形それぞれの駆動周期に
対応した正規の印加時点である。
【0084】図7は、本発明の第2の実施の形態に係る
インクジェット記録装置の駆動周期と粒子速度との関係
を示したグラフとその表記である。
【0085】図7(a)は、駆動周波数と粒子速度との
関係を示したグラフであり、図7(b)は、上記グラフ
の表記である。
【0086】本実施の形態では、制御回路10が、図7
に示すようなインクジェット記録装置のインクジェット
ヘッドの駆動周期と粒子速度との関係を考慮して、所定
の各々の駆動周期に対応する各々の粒子が、噴射時点か
ら、それぞれ、同じ経過時間で着弾点に到達できるよう
に、(駆動波形供給装置に相当する)回路1a、1b及
び1cの出力タイミングを制御する。
【0087】図7(a)に示すように、駆動周波数と粒
子速度との関係は、単純な比例関係ではない。しかしな
がら、例えば、図7(b)に示したようなテーブル、す
なわち、駆動周波数と、該駆動周波数に対応する粒子速
度とでエントリが構成されているテーブルを、予め、制
御回路10に組み込んでおくことにより、制御回路10
は、図7(a)に示すようなインクジェットヘッドの駆
動周波数と粒子速度との複雑な関係を掌握して各々のイ
ンクジェットヘッドに対し、最適な噴射タイミングを与
える制御をなすことが可能となる。
【0088】勿論、上記のテーブルの他に、より直接的
に、駆動周波数と、該駆動周波数に対応する最適な噴射
出力タイミングとをエントリに持つテーブルを、予め、
制御回路10に組み込んでおいて、使用することも可能
である。
【0089】(第3の実施の形態)本実施の形態に係る
インクジェット記録装置は、所与の大きさのインク粒子
を噴射する過程において、インク液吐出後のメニスカス
振動によるサテライトの飛翔を防止する。
【0090】図8は、本発明の第3の実施の形態に係る
インクジェット記録装置の圧電素子駆動電圧の波形図で
ある。
【0091】本実施の形態に係るインクジェット記録装
置の駆動制御回路の回路構成は、後述する本発明の第4
の実施の形態を含めて、本発明の他の全ての実施の形態
に係るインクジェット記録装置の駆動制御回路の回路構
成と同じである。
【0092】また、本実施の形態に係るインクジェット
記録装置の一つのインクジェットヘッドの構造は、本発
明の第1の実施の形態に係るインクジェット記録装置の
一つのインクジェットヘッドの構造と同じである。
【0093】しかしながら、制御回路10の制御方法に
おいて、他の実施の形態とは独立した制御を実施する過
程を含む。
【0094】上記の独立した制御過程は、本発明の他の
実施の形態における駆動制御回路の制御方法と重ねて実
施することが可能である。
【0095】図8において、T1,T2,T3,T4,
Tcは、下記のように定義される。 T1;圧力発生室103を膨張させる時間、 T2;圧力発生室103を急速に収縮させる時間、 T3;圧力発生室103の上記収縮状態を保持若しくは
更なる緩やかな収縮を実施する時間、 T4;圧力発生室103を初期状態に戻すのに必要な時
間、 Tc;圧力発生室103のヘルムホルツ共振周波数の周
期。
【0096】以下、図1,図2,図8を参照しつつ、本
実施の形態に係るインクジェット記録装置の一つのイン
クジェットヘッドの動作について説明する。
【0097】例えば、図1に示す制御回路10は、ま
ず、図2に示すインクジェットヘッドの圧電素子106
の駆動電圧を、図8のT1区間に示す波形でもって、T
1時間だけ印加する。これにより、圧電素子106が収
縮するので、圧力発生室103はT1時間だけ膨張す
る。 その結果、メニスカスがノズル開口101に引き
込まれ、同時に、共通インク室105のインク媒体が供
給口104を経由して圧力発生室103に引き込まれ
る。
【0098】次に、制御回路10は、図2に示す圧電素
子106の駆動電圧を、図8のT2区間に示す(a)又
は(b)の波形でもって、T2時間だけ印加する。これ
により、圧電素子106は伸長するため、圧力発生室1
03は収縮する。この収縮は、上記のインク媒体をイン
ク液としてノズル開口101から吐出させる。
【0099】この後、制御回路10は、図2に示す圧電
素子106の駆動電圧を、図8のT3区間に示す(a)
又は(b)の波形でもって、T3時間だけ印加する。こ
れにより、圧力発生室103の体積は、T3時間だけ保
持されるか、又は、T3時間だけ緩やかに伸長せしめら
れる。
【0100】その後、図2に示す圧電素子106の駆動
電圧を、図8のT4区間に示す(a)又は(b)の波形
でもって、T4時間だけ印加する。これにより、圧力発
生室103の体積は、T4時間を経て初期状態に戻され
る。
【0101】上記の一連の過程において、制御回路10
は、上記のT2,T3,Tcの関係について、T3≦T
c、又は、(T2+T3)≦Tcとなるように制御す
る。
【0102】つまり、T3区間の印加電圧は、T4区間
までのつなぎの区間であり、圧電素子の動きを停止せし
めるか、又は、T4区間の作用効果を大きくするために
緩やかに伸長せしめられるものである。
【0103】また、T4区間における圧電素子の収縮
は、インク液の吐出後に、メニスカスが振動してサテラ
イト粒子が飛翔してしまうのを防ぐために、圧力発生室
103を膨張させ、メニスカスをノズル開口101内に
引き込むためのものである。
【0104】上記T4区間を開始するタイミングは、ノ
ズルから飛び出す方向に向かうメニスカスの振動(後述
する図9のメニスカス変位)が、ノズルから飛び出す前
でなければ効果が無いので、T3≦Tc、又は、(T2
+T3)≦Tcとなるように制御するものである。
【0105】図9は、本発明の第3の実施の形態に係る
インクジェット記録装置のメニスカス変位と駆動電圧印
加時間との関係を示す波形図である。
【0106】破線のグラフは、上記の制御を実施しない
従来のメニスカス変位を示し、実線のグラフは、本実施
の形態に係るメニスカス変位を示す。
【0107】本実施の形態に係る上記インクジェットヘ
ッドの制御により、インク液吐出後のメニスカス振動
は、図9の実線のグラフで示すように抑制されるので、
サテライトの飛翔が防止される。
【0108】なお、上記の実施の形態を説明するために
使用した図8,図9に示す各グラフの波形は、一つの実
施例であり、一般には、他の波形を使用することも可能
である。
【0109】(第4の実施の形態)本実施の形態に係る
インクジェット記録装置は、ノズル開口部に形成される
粘着性物質の影響による紙面上インク粒子のドット径の
減少や、インク粒子の粒子化速度(インク液が粒子とし
て飛翔している間の平均速度)の低下による出力画像の
乱れを解消する。
【0110】図10は、本発明の第4の実施の形態に係
るインクジェット記録装置の駆動制御回路の全体構成を
示すブロック図である。
【0111】本実施の形態に係るインクジェット記録装
置の駆動制御回路は、全体の制御を遂行する制御部回路
82と、制御部回路82が出力するディジタル信号をア
ナログ信号電圧に変換するD/A変換器84〜84
と、D/A変換器84〜84から出力されたアナロ
グ信号電圧の印加によって駆動される圧電素子85
85と、圧電素子85〜85に印加する上記アナ
ログ信号電圧の波形を記憶し、制御部回路82に供給す
る波形メモリ83と、制御部回路82が遂行すべき制御
の指示を指令するCPU(81)を含む。
【0112】なお、本実施の形態に係るインクジェット
記録装置の一つのインクジェットヘッドの構造は、本発
明の第1の実施の形態に係るインクジェット記録装置の
一つのインクジェットヘッドの構造と同じである。
【0113】図1に示すD/A変換器84〜84
出力線は、図2に示す駆動制御部111の出力線と対応
している。
【0114】また、本実施の形態に係るインクジェット
記録装置の駆動制御回路の制御回路82による制御方法
は、他の実施の形態の制御方法と重ねて実施することが
可能である。
【0115】図11は、本発明の第4の実施の形態に係
るインクジェット記録装置の一つのインクジェットヘッ
ドのノズル開口部付近の構成を示す断面図である。
【0116】共通インク室105にはインク媒体115
が充填されており、ノズル114を形成するノズル開口
101からインク液として外部に吐出される。
【0117】ノズル開口101には、インク液が蒸発し
た後に残る粘着生物質113が付着している。該粘着生
物質113は、インク液が外部に吐出された後、次のイ
ンク液が外部に吐出されるまでの時間にインク液中の水
分が蒸発することにより形成されるものであり、上記蒸
発時間内において、ノズル開口101に付着したインク
液の媒体成分混合比と物性値(粘度,密度,表面張力
等)とが変化する性質があり、上記粘着生物質113
は、上記のインク液の媒体成分混合比と物性値との変化
過程として存在している。
【0118】上記粘着生物質113の性質により、イン
ク液の粒子化速度、すなわちインク液が粒子として飛翔
している間の平均速度が影響を受けることとなり、該平
均速度は、一般に、規定された平均速度よりも低下す
る。
【0119】図12は、本発明の第4の実施の形態に係
るインクジェット記録装置の一つのインクジェットヘッ
ドのノズル開口部から吐出されるインク液の粒子化速度
の変化を示す説明図である。
【0120】ノズル開口101に粘着生物質113が付
着している場合のインク粒子121bの体積はインク粒
子121aよりも減少する。また、本発明の実施の形態
1で示したような理由により、インク粒子121bの粒
子化速度(インク液が粒子として飛翔している間の平均
速度)は、同じく付着していない場合のインク粒子12
1aの粒子化速度よりも、例えば、図12に示すδxだ
け低下する。
【0121】上記の粒子化速度の低下は、インク粒子の
着弾地点が所定の着弾地点から外れる結果をもたらす。
【0122】上記の事情により、粘着生物質113の存
在は、印刷紙面におけるドット径の不足と着弾地点の位
置ズレをもたらす。このような印刷紙面におけるドット
径の不足と着弾地点の位置ズレの程度は、インク粒子の
飛翔間隔、すなわちインク液が外部に吐出された後、次
のインク液が外部に吐出されるまでの時間が長くなる
程、顕著となり、遂には、許容範囲を超える。
【0123】図13は、従来のインクジェット記録装置
のインク粒子の飛翔間隔(Trg.)と着弾地点及びドット
径との関係を示したグラフである。
【0124】図13(a)は、飛翔間隔(Trg.)とイン
ク粒子の着弾地点との関係を示し、図13(b)は、飛
翔間隔(Trg.)とインク粒子のドット径との関係を示
す。図13(a),(b)において、破線内の領域はそ
れぞれの許容範囲を示す。
【0125】図13に示すように、ノズルの飛翔間隔
(Trg.)、すなわちインク液が外部に吐出された後、次
のインク液が外部に吐出されるまでの時間(詳細は後述
する)が長くなればなる程、着弾地点におけるインク粒
子のドット位置ズレとドット径変化の程度が大きくな
り、許容範囲(破線間で示す)を超えてしまう。
【0126】しかしながら、上記ノズル開口に付着した
インク液の媒体成分混合比と物性値との変化による上記
の着弾地点におけるインク粒子のドット位置ズレとドッ
ト径変化の現象は、圧電素子851〜85nに印加する
上記アナログ信号電圧の印加の仕方を工夫すること、特
に、その波形を変化することで解消可能である。
【0127】図14は、本発明の第4の実施の形態に係
るインクジェット記録装置の圧電素子の印加電圧の波形
をノズルの飛翔間隔(Trg.)の増大に対応して変化させ
ることによってインク粒子のドット位置とドット径の変
異が制御される様子を示したグラフである。
【0128】図中、〜は、圧電素子に不連続に入力
されるパルスの印加回数を示し、該印加回数は又、ノズ
ルの飛翔間隔(Trg.)の増大に対応している。
【0129】上記各印加回数に対応して示されているパ
ルス波形は、圧電素子の印加電圧波形(詳細は後述す
る)であり、図14は、上記の印加回数の増大、すなわ
ちノズルの飛翔間隔(Trg.)の増大に応じて変化させて
いくことを示す模式図である。
【0130】なお、図14に示す破線内の領域は、それ
ぞれ、ドット位置とドット径の変化の許容範囲を示す。
従って、図14の〜に示すパルス波形は、インク粒
子のドット位置とドット径との変異を全て上記許容範囲
に収めることに成功した状態を示している。
【0131】すなわち、本実施の形態に係る圧電素子へ
の電圧印加方法は、各ノズルの飛翔間隔(Trg.)を各ノ
ズル毎に管理し、各々のノズルからのインク粒子の噴射
に際しては、上記各ノズルの飛翔間隔(Trg.)に対応し
た所定の波形の電圧パルスを各ノズルに付随する圧電素
子に印加する制御をなすものである。
【0132】さらに具体的に述べれば、上記の各ノズル
に付随する圧電素子に印加する各電圧パルスの波形は、
各々のノズルの飛翔間隔(Trg.)に応じて所定の対応規
則により変化させる。換言すれば、上記の各電圧パルス
の波形は、各々のノズルの現在までの飛翔間隔(Trg.)
に応じて選択され、かつ該選択は、図10に示すCPU
(81)によって実施される。
【0133】図15は、本発明の第4の実施の形態に係
るインクジェット記録装置の圧電素子に印加する各電圧
パルスの波形を示したグラフ及びその付表である。
【0134】図15(a)は、圧電素子に印加される各
電圧パルスの典型的な波形を示し、図15(b)は、圧
電素子に印加される様々な波形の形状を、図15(a)
に示す波形要部の高さの比で示した付表である。
【0135】図15に示すように、駆動電圧、すなわち
圧電素子に印加される電圧の波形は、一つの立ち下がり
部に続いて異なる傾斜を持つ二つの立ち上がり部を有
し、かつ前記二つの立ち上がり部の波高の各々は、ノズ
ルから噴射されるインク粒子の飛翔間隔と対応付けられ
て規定される。
【0136】上記の対応規則、すなわち、ノズルから噴
射されるインク粒子の飛翔間隔と該飛翔間隔に対応する
上記駆動電圧の波形との関係は、両者を記録するエント
リで構成されたテーブル(場合によっては、コンピュー
タ読み取り可能なテーブル)形式として使用することが
できる。
【0137】なお、上記各パルスの飛翔間隔(Trg.)
は、ノズル単位に計測され、厳密には、図2に示すイン
クジェットヘッドが図16に示すような残留振動をする
ことによって生じるインク粒子の残部の飛翔時間を除い
て計測すべきものであるが、このような計測を実施する
機構は、ファームウェア化しておくことも可能である。
【0138】図16は、本発明の第4の実施の形態に係
るインクジェット記録装置の圧電素子の印加の仕方を工
夫し、かつ印加電圧波形を変化させることによってイン
ク粒子のドット位置とドット径の変異が制御される様子
を示したグラフである。
【0139】上記各ノイズの飛翔間隔(Trg.)の計測
は、図16に示す(インクジェットヘッドの)残留振動
範囲の時間帯を除いて計算される。
【0140】図17は、本発明の第4の実施の形態に係
るインクジェット記録装置の駆動制御回路のCPU(8
1)が圧電素子の印加電圧のパルス波形を選択する動作
を示したフローチャートである。
【0141】以下、図2,図10〜図16を参照しつ
つ、本実施の形態に係るインクジェット記録装置の駆動
制御回路のCPU(81)が圧電素子の印加電圧のパル
ス波形を選択する動作を説明する。
【0142】ステップS1とステップS16は、この間
の一連の処理がノズル番号i=1〜mの全てのノズルに
対して適用される処理であることを示す。
【0143】ステップS12では、当該ノズルがインク
粒子の噴射タイミングにあるか否かを検証する。もし
も、当該ノズルが噴射タイミングになければ、ステップ
S15にて、当該ノズルの飛翔間隔(Trg.)に単位の噴
射間隔時間、すなわち1が加算される。
【0144】さもなくて、当該ノズルが噴射タイミング
にあれば、ステップS13にて、当該ノズルの飛翔間隔
(Trg.)に対応する圧電素子の印加電圧波形(指示)を
選択する。当該ノズルの飛翔間隔(Trg.)が所定の時間
を超えている場合には、スプレー処理、すなわち当該ノ
ズルを有するインクジェットヘッドを一旦ホームポジシ
ョンに戻して、当該ノズルの開口に付着している粘着生
物質を強制的に排出する処理を選択する。
【0145】ステップS1からステップS16の範囲の
上記一連の処理が、ノズル番号i=1〜mの全てのノズ
ルに対して実行されると、ステップS17では、当該イ
ンクジェットヘッドが改行のタイミングにあるか否かを
検証する。もしも、当該インクジェットヘッドが改行の
タイミングになければ、直ちに終了する。
【0146】さもなくて、当該インクジェットヘッドが
改行のタイミングにある時には、ステップS18にて、
ノズル番号i=1〜mの全てのノズルの飛翔間隔(Tr
g.)にRF(すなわち、改行に要する時間)を加算して
終了する。
【0147】上記の動作によりCPU(81)が選択し
た各ノズル毎の印加電圧波形(指示)は、制御回路82
に伝達され、波形メモリ83から、上記選択された各ノ
ズル毎の電圧波形(指示)に対応した具体的なディジタ
ル波形信号が制御回路82に供給され、制御回路82に
て、D/A変換器84〜84を介して、圧電素子8
〜85に振り分けられる。
【0148】なお、本実施の形態において、波形メモリ
83は、CPU81内に所定の領域を設定し、該領域内
に格納する方式とすることも可能である。
【0149】
【発明の効果】以上詳述した本発明の構成によれば、中
間諧調表現時のインク粒子の弾着位置とドット径の精度
が向上する。すなわち、従来のような、インク粒子の大
きさの違い、駆動周波数の変化、噴射後の余分なサテラ
イトの放出、メニスカス振動、及び、ノズルから噴射さ
れるインク粒子の飛翔間隔の変化に起因して、インク粒
子が予定の位置から外れて弾着したり、或いはドット径
が変化したりしていた問題点を解消することが可能とな
る。その結果として、出力画像の乱れが解消され、印字
品質を高めることが可能となる。
【0150】また、印字方式の面からは、シングルパス
で全てのインク粒子の噴射を行っているため、マルチパ
スによって印字を行う従来方式に比べ、印字速度が格段
に速くなる。
【0151】以上の説明に関して、更に以下の項を開示
する。 (1) 請求項1記載のインクジェット記録方法であっ
て、所定の大きさのインク粒子を噴射タイミングを決定
する基準とし、そのインク粒子よりも、インク粒子が大
きい時に、その噴射タイミングは、該基準インク粒子の
噴射時点よりも遅らせるインクジェット記録方法。
【0152】(2) 請求項1記載のインクジェット記録
方法であって、所定の大きさのインク粒子を噴射タイミ
ングを決定する基準とし、そのインク粒子よりも、イン
ク粒子が小さい時に、その噴射タイミングは、該基準イ
ンク粒子の噴射時点よりも早めるインクジェット記録方
法。
【0153】(3) 請求項2記載のインクジェット記録
方法であって、所定の振幅の駆動波形が供給されるイン
ク粒子を噴射タイミングを決定する基準とし、そのイン
ク粒子の駆動波形よりも、インク粒子の駆動波形の振幅
が大きい場合、その噴射タイミングは、該基準インク粒
子の噴射時点よりも遅らせるインクジェット記録方法。
【0154】(4) 請求項2記載のインクジェット記録
方法であって、所定の振幅の駆動波形が供給されるイン
ク粒子を噴射タイミングを決定する基準とし、そのイン
ク粒子の駆動波形よりも、インク粒子の駆動波形の振幅
が小さい場合、その噴射タイミングは、該基準インク粒
子の噴射時点よりも早めるインクジェット記録方法。
【0155】(5) 請求項3記載のインクジェット記録
方法であって、所定の振幅の圧力変動があった時に噴射
されるインク粒子を噴射タイミングを決定する基準と
し、そのインク粒子よりも、インク粒子の噴射時に起き
る圧力変動の振幅が大きい場合、その噴射タイミング
は、該基準インク粒子の噴射時点よりも遅らせるインク
ジェット記録方法。
【0156】(6) 請求項3記載のインクジェット記録
方法であって、所定の振幅の圧力変動があった時に噴射
されるインク粒子を噴射タイミングを決定する基準と
し、そのインク粒子よりも、インク粒子の噴射時に起き
る圧力変動の振幅が小さい場合、その噴射タイミング
は、該基準インク粒子の噴射時点よりも早めるインクジ
ェット記録方法。
【0157】(7) 請求項4記載のインクジェット記録
方法であって、所定の噴射初速度で噴射されるインク粒
子を噴射タイミングを決定する基準とし、そのインク粒
子よりも、インク粒子の噴射初速度が大きい場合、その
噴射タイミングは、該基準インク粒子の噴射時点よりも
遅らせるインクジェット記録方法。
【0158】(8) 上記(7)記載のインクジェット記録
方法であって、噴射タイミングを決定する基準となるイ
ンク粒子の噴射初速度v_defよりも、インク粒子の
噴射初速度v1が大きい場合、その噴射タイミングは、
該基準インク粒子の噴射時点よりも、下式数6に示すt
ime_1だけ遅らせるインクジェット記録方法。
【0159】
【数6】 time_1=L×|(1/v1)−(1/v_def)| 但し、time_1 :着弾時間差[sec] L :ノズル先端から被着弾物体までの距
離[mm] v1、v_def:噴射初速度[m/s]
【0160】(9) 請求項4記載のインクジェット記録
方法であって、所定の噴射初速度で噴射されるインク粒
子を噴射タイミングを決定する基準とし、そのインク粒
子よりも、インク粒子の噴射初速度が小さい場合、その
噴射タイミングは、該基準インク粒子の噴射時点よりも
早めるインクジェット記録方法。
【0161】(10) 上記(9)記載のインクジェット記
録方法であって、噴射タイミングを決定する基準となる
インク粒子の噴射初速度v_defよりも、インク粒子
の噴射初速度v3が小さい場合、その噴射タイミング
は、該基準インク粒子の噴射時点よりも、下式数7に示
すtime_3だけ早めるインクジェット記録方法。
【0162】
【数7】 time_3=L×|(1/v3)−(1/v_def)| 但し、time_3 :着弾時間差[sec] L :ノズル先端から被着弾物体までの距
離[mm] v3、v_def:噴射初速度[m/s]
【0163】(11) 請求項5記載のインクジェット記
録方法であって、予め設定する所定の対応規則として、
圧電素子に印加する駆動電圧の駆動周波数と該駆動周波
数に対応する最適な噴射出力タイミングとを記録したエ
ントリで構成されたテーブルを使用するインクジェット
記録方法。
【0164】(12) 請求項7記載のインクジェット記
録方法であって、インク粒子をノズルから噴射させる時
の前記駆動電圧の波形は、一つの立ち下がり部に続いて
異なる傾斜を持つ二つの立ち上がり部を有し、かつ前記
二つの立ち上がり部の波高の各々は、請求項7記載の対
応規則により規定されているインクジェット記録方法。
【0165】(13) 請求項7又は上記(12)記載のイ
ンクジェット記録方法であって、予め設定する所定の対
応規則として、ノズルから噴射されるインク粒子の飛翔
間隔と該飛翔間隔に対応する前記駆動電圧の最適波形と
を記録したエントリで構成されたテーブルを使用するイ
ンクジェット記録方法。
【0166】(14) 請求項8記載のインクジェット記
録装置であって、所定の振幅値の駆動波形が供給される
インク粒子を噴射タイミングを決定する基準とし、その
インク粒子の駆動波形よりも、インク粒子の駆動波形の
振幅値が大きい場合、前記タイミング調整装置は、駆動
波形の供給タイミングを遅らせて、その噴射タイミング
を、該基準インク粒子の噴射時点よりも遅らせるように
設定するインクジェット記録装置。
【0167】(15) 請求項8記載のインクジェット記
録装置であって、所定の振幅値の駆動波形が供給される
インク粒子を噴射タイミングを決定する基準とし、その
インク粒子の駆動波形よりも、インク粒子の駆動波形の
方が振幅値が小さい場合、前記タイミング調整装置は、
駆動波形の供給タイミングを速めて、その噴射タイミン
グを、該基準インク粒子の噴射時点よりも早めるように
設定するインクジェット記録装置。
【0168】(16) 請求項9記載のインクジェット記
録装置であって、所定の振幅の圧力変動があった時に噴
射されるインク粒子を噴射タイミングを決定する基準と
し、そのインク粒子よりも、インク粒子の噴射時に起き
る圧力変動の振幅が大きい場合、その噴射タイミング
を、該基準インク粒子の噴射時点よりも遅らせるように
設定するインクジェット記録装置。
【0169】(17) 請求項9記載のインクジェット記
録装置であって、所定の振幅の圧力変動があった時に噴
射されるインク粒子を噴射タイミングを決定する基準と
し、そのインク粒子よりも、インク粒子の噴射時に起き
る圧力変動の振幅が小さい場合、その噴射タイミング
を、該基準インク粒子の噴射時点よりも早めるように設
定するインクジェット記録装置。
【0170】(18) 請求項10記載のインクジェット
記録装置であって、所定の振れ幅の内部容積変動があっ
た時に噴射されるインク粒子を噴射タイミングを決定す
る基準とし、そのインク粒子よりも、インク粒子の噴射
時における内部容積変動の振れ幅が小さい場合、その噴
射タイミングを、該基準インク粒子の噴射時点よりも遅
らせるように設定するインクジェット記録装置。
【0171】(19) 請求項10記載のインクジェット
記録装置であって、所定の振れ幅の内部容積変動があっ
た時に噴射されるインク粒子を噴射タイミングを決定す
る基準とし、そのインク粒子よりも、インク粒子の噴射
時における内部容積変動の振れ幅が大きい場合、その噴
射タイミングを、該基準インク粒子の噴射時点よりも早
めるように設定するインクジェット記録装置。
【0172】(20) 請求項11記載のインクジェット
記録装置であって、予め設定する所定の対応規則とし
て、圧電素子に印加する駆動電圧の駆動周波数と該駆動
周波数に対応する最適な噴射出力タイミングとを記録し
たエントリで構成されたテーブルを使用するインクジェ
ット記録装置。
【0173】(21) 請求項13記載のインクジェット
記録装置であって、インク粒子をノズルから噴射させる
時の前記駆動電圧の波形は、一つの立ち下がり部に続い
て異なる傾斜を持つ二つの立ち上がり部を有し、かつ前
記二つの立ち上がり部の波高の各々は、請求項13記載
の対応規則により規定されているインクジェット記録装
置。
【0174】(22) 請求項13又は上記(21)記載の
インクジェット記録装置であって、予め設定する所定の
対応規則として、ノズルから噴射されるインク粒子の飛
翔間隔と該飛翔間隔に対応する前記駆動電圧の最適波形
とを記録したエントリで構成されたテーブルを使用する
インクジェット記録装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るインクジェッ
ト記録装置の駆動制御回路の回路構成を示すブロック図
である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るインクジェッ
ト記録装置の一つのインクジェットヘッドの構造を示す
断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るインクジェッ
ト記録装置のインク粒子の噴射が行われる場合のメニス
カスの挙動を示すノズル断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るインクジェッ
ト記録装置のメニスカス位置の変動を示すタイムチャー
トである。
【図5】本実施の形態に係るインクジェット記録装置の
中インク粒子、小インク粒子及び大インク粒子を噴射す
る場合の、圧電素子に供給される駆動波形のタイムチャ
ートと着弾位置の関係を示す説明図である。(a)は、中
インク粒子を駆動周期KTで噴射して印字した時の駆動
波形と印字結果のドット拡大図の1例である。(b)は、
従来方式により、同じく駆動周期KTで夫々のインク粒
子を打った場合のドット拡大図の1例である。(c)は、
本実施の形態に係る方法により夫々のインク粒子を打っ
た場合のドット拡大図の1例である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るインクジェッ
ト記録装置のインクジェットヘッドの駆動周期に対応す
る駆動波形の2例を示した波形図である。(a)は、駆
動周期が18kHzである時の駆動波形の1例である。
(b)は、駆動周期が9kHzである時の駆動波形の1
例である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るインクジェッ
ト記録装置の駆動周期と粒子速度との関係を示したグラ
フとその表記である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係るインクジェッ
ト記録装置の圧電素子駆動電圧の波形図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るインクジェッ
ト記録装置のメニスカス変位と駆動電圧印加時間との関
係を示す波形図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係るインクジェ
ット記録装置の駆動制御回路の全体構成を示すブロック
図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態に係るインクジェ
ット記録装置の一つのインクジェットヘッドのノズル開
口部付近の構成を示す断面図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係るインクジェ
ット記録装置の一つのインクジェットヘッドのノズル開
口部から吐出されるインク液の粒子化速度の変化を示す
説明図である。
【図13】従来のインクジェット記録装置のインク粒子
の飛翔間隔(Trg.)と着弾地点及びドット径との関係を
示したグラフである。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係るインクジェ
ット記録装置の圧電素子の印加電圧の波形をノズルの飛
翔間隔(Trg.)の増大に対応して変化させることによっ
てインク粒子のドット位置とドット径の変異が制御され
る様子を示したグラフである。
【図15】本発明の第4の実施の形態に係るインクジェ
ット記録装置の圧電素子に印加する各電圧パルスの波形
を示したグラフ及びその付表である。(a)は、圧電素
子に印加される各電圧パルスの典型的な波形である。
(b)は、圧電素子に印加される様々な波形の形状を、
図15(a)に示す波形要部の高さの比で示した付表で
ある。
【図16】本発明の第4の実施の形態に係るインクジェ
ット記録装置の圧電素子の印加の仕方を工夫し、かつ印
加電圧波形を変化させることによってインク粒子のドッ
ト位置とドット径の変異が制御される様子を示したグラ
フである。
【図17】本発明の第4の実施の形態に係るインクジェ
ット記録装置の駆動制御回路のCPU(81)が圧電素
子の印加電圧のパルス波形を選択する動作を示したフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1a,1b,1c 駆動波形供給回路 2a,2b,2c,106,85〜85 圧電素子 3,103 圧力発生室 4a,4b,4c タイミング調整回路 5a,5b,5c スイッチング素子 5 スイッチング装置 10,82 制御回路 81 CPU 83 波形メモリ 84〜84 D/A変換器 101 ノズル開口 102 ノズル板 104 供給口 105 共通インク室 108 圧力室板 109 個別電極 110 共通電極 111 駆動制御部 112,121a,121b インク滴 113 粘着性物質 114 ノズル 115 インク媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 匠 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 小野 正裕 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルから噴射されるインク粒子が被着
    弾物体に着弾した際、前記インク粒子により形成される
    ドット面積の大きさが少なくとも2種類以上存在するイ
    ンクジェット記録方法において、インク粒子をノズルか
    ら噴射させる時に、インク粒子の大きさにより、その噴
    射タイミングを変化せしめることを特徴とするインクジ
    ェット記録方法。
  2. 【請求項2】 印字データに応じて供給される駆動波形
    が少なくとも2種類以上あり、該駆動波形に応じてイン
    クのノズルメニスカスを変動せしめることで、ノズルを
    介して該インク粒子を噴出するインクジェット記録方法
    において、夫々異なった振幅の駆動波形が供給されて、
    インク粒子を噴射させる時に、前記駆動波形の振幅の大
    きさで、その噴射タイミングを変化せしめることを特徴
    とするインクジェット記録方法。
  3. 【請求項3】 ノズルからインク粒子が噴射される際、
    該インクに加わる圧力の変動の振幅が少なくとも2種類
    以上存在するインクジェット記録方法において、夫々異
    なった振幅の圧力変動で、インク粒子を噴射させる時
    に、該圧力変動の振幅の大きさで、その噴射タイミング
    を変化せしめることを特徴とするインクジェット記録方
    法。
  4. 【請求項4】 ノズルからインク粒子が噴射される際、
    該インク粒子の噴射初速度が少なくとも2種類以上存在
    するインクジェット記録方法において、夫々異なった噴
    射初速度でインク粒子を噴射させる時に、インク粒子の
    噴射初速度により、その噴射タイミングを変化せしめる
    ことを特徴とするインクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 圧電素子に印加する駆動電圧を変化させ
    てインク媒体が装填された圧力発生室の体積を収縮させ
    ることによりノズルからインク粒子を噴射し、前記噴射
    したインク粒子を被着弾物体に着弾させて印字するイン
    クジェット記録装置において、インク粒子をノズルから
    噴射させる時に、その噴射タイミングを前期駆動電圧の
    駆動周波数に対応させて変化せしめるものとし、かつ該
    対応の仕方を定める対応規則は、予め設定した所定の対
    応規則とすることを特徴とするインクジェット記録方
    法。
  6. 【請求項6】 圧電素子に印加する駆動電圧を変化させ
    てインク媒体が装填された圧力発生室の体積を収縮させ
    ることによりノズルからインク粒子を噴射し、前記噴射
    したインク粒子を被着弾物体に着弾させて印字するイン
    クジェット記録方法において、インクジェットヘッドの
    圧力発生室に係る制御変数T1,T2,T3,T4,T
    cを、 T1は、圧力発生室を膨張させる時間、 T2は、圧力発生室を急速に収縮させる時間、 T3は、圧力発生室の収縮状態を保持若しくは更なる緩
    やかな収縮を実施する時間、 T4は、初期状態に戻すのに必要な時間、 Tcは、圧力発生室のヘルムホルツ共振周波数の周期、
    と、それぞれ定義する時、インク粒子をノズルから噴射
    させる際のインクジェットヘッドの駆動方法として、T
    3≦Tc、又は、(T2+T3)≦Tcとなるように制
    御せしめることを特徴とするインクジェット記録方法。
  7. 【請求項7】 圧電素子に印加する駆動電圧を変化させ
    てインク媒体が装填された圧力発生室の体積を収縮させ
    ることによりノズルからインク粒子を噴射し、前記噴射
    したインク粒子を被着弾物体に着弾させて印字するイン
    クジェット記録方法において、インク粒子をノズルから
    噴射させる時の前記駆動電圧の波形を、ノズルから噴射
    されるインク粒子の飛翔間隔(すなわち、圧力発生室の
    インク液が前回の噴射により外部に吐出された時点か
    ら、今回噴射すべきインク液が外部に吐出されるまでの
    時間)に対応させて決定せしめるものとし、かつ該対応
    の仕方を定める対応規則は、予め設定した所定の対応規
    則としたことを特徴とするインクジェット記録方法。
  8. 【請求項8】 印字データに応じて少なくとも2種類以
    上の駆動波形を供給する駆動波形供給装置と、供給され
    た駆動波形に応じて変形する変形装置と、インクの供給
    を受け、前記変形装置の変形による圧力負荷により、内
    部に充填されたインクのノズルメニスカスを変動せしめ
    ることで、ノズルを介して該インク粒子を噴出する圧力
    発生室と、前記駆動波形供給装置から駆動波形の供給を
    受け又は駆動波形の振幅値が入力され、該駆動波形の振
    幅値に応じて、変形装置への該駆動波形の供給タイミン
    グを調整するタイミング調整装置とを有すると共に、夫
    々異なった振幅の駆動波形が供給されて、同一ノズルか
    らインク粒子を噴射させる時に、前記タイミング調整装
    置は、その振幅値により、駆動波形の供給タイミングを
    調整して、その噴射タイミングを変化せしめることを特
    徴とするインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 駆動波形を供給する駆動波形供給装置
    と、供給された駆動波形に応じて変形する変形装置と、
    インクの供給を受け、前記変形装置の変形による圧力負
    荷によって内部に充填されたインクに加わる圧力の変動
    の振幅の大きさが少なくとも2種類以上あり、これらの
    圧力変動で、ノズルを介して該インク粒子を噴出する圧
    力発生室とを有すると共に、夫々異なった振幅の圧力変
    動で、インク粒子を噴射させる時に、該圧力変動の振幅
    の大きさで、その噴射タイミングを変化せしめることを
    特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 駆動波形を供給する駆動波形供給装置
    と、供給された駆動波形に応じて変形する変形装置と、
    インクの供給を受け、前記変形装置の変形による圧力負
    荷によって変動する内部の容積の変動の振れ幅が少なく
    とも2種類以上あり、これらの内部容積変動で、ノズル
    を介して該インク粒子を噴出する圧力発生室とを有する
    と共に、内部容積を変動させた場合のその振れ幅を夫々
    異ならしめて、インク粒子を噴射させる時に、該圧力発
    生室の内部容積変動の振れ幅の違いで、その噴射タイミ
    ングを変化せしめることを特徴とするインクジェット記
    録装置。
  11. 【請求項11】 圧電素子に印加する駆動電圧を変化さ
    せてインク媒体が装填された圧力発生室の体積を収縮さ
    せることによりノズルからインク粒子を噴射し、前記噴
    射したインク粒子を被着弾物体に着弾させて印字するイ
    ンクジェット記録装置において、インク粒子をノズルか
    ら噴射させる時に、その噴射タイミングを前期駆動電圧
    の駆動周波数に対応させて変化せしめるものとし、かつ
    該対応の仕方を定める対応規則は、予め設定した所定の
    対応規則とすることを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  12. 【請求項12】 圧電素子に印加する駆動電圧を変化さ
    せてインク媒体が装填された圧力発生室の体積を収縮さ
    せることによりノズルからインク粒子を噴射し、前記噴
    射したインク粒子を被着弾物体に着弾させて印字するイ
    ンクジェット記録装置において、インクジェットヘッド
    の圧力発生室に係る制御変数T1,T2,T3,T4,
    Tcを、 T1は、圧力発生室を膨張させる時間、 T2は、圧力発生室を急速に収縮させる時間、 T3は、圧力発生室の収縮状態を保持若しくは更なる緩
    やかな収縮を実施する時間、 T4は、初期状態に戻すのに必要な時間、 Tcは、圧力発生室のヘルムホルツ共振周波数の周期、
    と、それぞれ定義する時、インク粒子をノズルから噴射
    させる際のインクジェットヘッドの駆動方法として、T
    3≦Tc、又は、(T2+T3)≦Tcとなるように制
    御せしめることを特徴とするインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 圧電素子に印加する駆動電圧を変化さ
    せてインク媒体が装填された圧力発生室の体積を収縮さ
    せることによりノズルからインク粒子を噴射し、前記噴
    射したインク粒子を被着弾物体に着弾させて印字するイ
    ンクジェット記録装置において、インク粒子をノズルか
    ら噴射させる時の前記駆動電圧の波形を、ノズルから噴
    射されるインク粒子の飛翔間隔(すなわち、圧力発生室
    のインク液が前回の噴射により外部に吐出された時点か
    ら、今回噴射すべきインク液が外部に吐出されるまでの
    時間)に対応させて決定せしめるものとし、かつ該対応
    の仕方を定める対応規則は、予め設定した所定の対応規
    則としたことを特徴とするインクジェット記録装置。
JP19126699A 1998-07-31 1999-07-06 インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 Pending JP2000103090A (ja)

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