JP2000102825A - パイプ成形方法及びパイプ成形装置 - Google Patents

パイプ成形方法及びパイプ成形装置

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JP2000102825A
JP2000102825A JP11090389A JP9038999A JP2000102825A JP 2000102825 A JP2000102825 A JP 2000102825A JP 11090389 A JP11090389 A JP 11090389A JP 9038999 A JP9038999 A JP 9038999A JP 2000102825 A JP2000102825 A JP 2000102825A
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pipe
liquid
sealed
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peripheral surface
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English (en)
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Masashi Ozawa
正史 小澤
Hideaki Ikezawa
秀明 池澤
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Aisin Takaoka Co Ltd
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Aisin Takaoka Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】短時間でパイプを成形することができると共
に、パイプの割れや座屈の発生を防止することのできる
パイプ成形方法及びパイプ成形装置を提供する。 【解決手段】水4を密実し、かつ両端6、7にシール治
具8、9を覆設して密閉した加工パイプ5を、上型1と
下型2との間に配設する。加工パイプ5をプレス加圧す
る際、加工パイプ5と連通する第1排水パイプ20内の
水圧が所定の大きさとなった時点で第1排水パイプ20
に連結した開閉バルブ23を開いて第1排水パイプ20
内の水を排出し、加工パイプ5及び第1排水パイプ20
内の水圧を所定の大きさに調整する。このように、加工
パイプ5内の水圧が所定の大きさに調整されることによ
り、短時間で加工パイプ5が所定形状に形成されると共
に、加工パイプ5に割れや座屈が発生することが確実に
防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス加工により
パイプを成形するパイプ成形方法及びパイプ成形装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、パイプ成形方法として、パイプ内
に加圧流体を送入することによって、該パイプを変形さ
せる液圧成形方法が知られている(特開昭53−304
64号公報の実施例)。このパイプ成形方法では、パイ
プの両端を密閉するシール治具と、そのシール治具を固
定支持する固定支持手段と、パイプ内に加圧流体を送入
する送入手段と、パイプを所定形状に成形するための型
とを備えたパイプ成形装置が使用されている。
【0003】そして、パイプの両端をシール治具で密閉
すると共に、そのシール治具を固定支持手段により該パ
イプの両端に固定支持した状態で、パイプ内へ加圧流体
を送入手段により送入してパイプを膨張変形させること
により、型の内面形状に対応した所定形状のパイプを成
形するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の液圧成形によるパイプ成形方法及びパイプ成形
装置では、パイプ内を徐々に加圧するようになっている
ため、パイプ内が必要な加圧力に達するまでには長時間
を要し、成形時間が長くなってしまう。また、パイプを
所定形状に成形する際に、パイプ内の加圧力が所定の大
きさに調整されないと、パイプに割れや座屈が発生する
おそれがある。さらに、パイプを所定形状に成形する際
には、パイプから液漏れが発生するおそれもあった。
【0005】そこで従来、特開平10−85851号公
報にはパイプ成形時におけるパイプの液漏れを防止する
態様が記載されているが、成形時間が長くなって、しか
もパイプに割れや座屈が発生するおそれがあることはこ
の場合もかわらないし、この態様でも的確なパイプの液
漏れ防止効果は得られない。
【0006】すなわち、上述した二つの従来公報では、
パイプ成形時においてパイプ内に加圧力が作用すると、
パイプが膨張してパイプ内面とシール治具との間に隙間
があいてしまうおそれがある。その結果、その隙間から
液漏れが発生してしまい、的確なパイプの液漏れ防止効
果が得られないこととなる。また、パイプを所定形状に
成形する際に、パイプの両端がその内面及び外面からシ
ール治具等で固定支持されて拘束されているため、パイ
プの両端部から中央部側へ材料が補給されにくく、パイ
プの肉厚が極端に減少する部分が生じるおそれもあっ
た。
【0007】本発明は、上述した実情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、短時間でパイプを成形するこ
とができると共に、パイプの割れや座屈の発生を防止す
ることのできるパイプ成形方法及びパイプ成形装置を提
供することにある。また、他の目的は、パイプ成形時に
おけるパイプの液漏れを確実に防止することができると
共に、パイプの肉厚の均一化を図ることのできるパイプ
成形方法及びパイプ成形装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明のパイプ成形方法は、液体を
密実し、かつ密閉した密閉パイプをプレス加圧すると共
に、該パイプの一端又は両端から液体を排出して該パイ
プ内の液圧を所定の大きさに調整することを要旨とす
る。
【0009】上記請求項1に記載の発明によれば、上記
密閉パイプをプレス加圧すると、該パイプが圧縮変形
し、該パイプ内の液圧が急速に上昇する。該パイプ内の
液圧が所定の大きさに達した後、該パイプの一端又は両
端から液体を適宜排出して、該パイプ内の液圧を所定の
大きさに調整すると、パイプ内面に過大な液圧が加わる
ことなくパイプが変形する。従って、従来の場合と比較
して短時間でパイプが成形されると共に、割れや座屈の
ないパイプが得られる。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のパイプ成形方法において、前記密閉パイプをプレス加
圧する際に、該パイプの一端又は両端から前記液体を送
入して該パイプ内の液圧を所定の大きさに調整すること
を要旨とする。
【0011】上記請求項2に記載の発明によれば、請求
項1に記載の発明の作用に加えて、プレス加圧でパイプ
内の液圧が急速に上昇されて調整されるだけでなく、パ
イプの一端又は両端から液体が送入されることによって
もパイプ内の液圧が急速に上昇されて調整される。この
ため、パイプ内の液圧が所定の大きさに達するまでの時
間は、さらに短縮され、ひいてはパイプの成形時間がさ
らに短縮されることとなる。
【0012】また、パイプの一端又は両端から液体を排
出し過ぎて、パイプ内の液圧が所定の大きさよりも小さ
くなった場合でも、パイプの一端又は両端から送入され
る液体によってパイプ内の液圧が所定の大きさに調整さ
れる。逆に、パイプの一端又は両端から液体を送入し過
ぎて、パイプ内の液圧が所定の大きさよりも大きくなっ
た場合でも、パイプの一端又は両端から排出される液体
によってパイプ内の液圧が所定の大きさに調整される。
従って、密閉パイプをプレス加圧する際に、パイプの一
端又は両端から液体を排出したり、送入したりすること
により、パイプ内の液圧の微調整が容易に行われる。そ
の結果、パイプに割れや座屈が発生することが確実に防
止される。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載のパイプ成形方法において、前記密閉パイ
プの両端にシール治具を覆設して密閉すると共に、該シ
ール治具の内周面に設けられた可撓性を有するシールリ
ングにより、前記密閉パイプの外周面と前記シール治具
の内周面との間をシールすることを要旨とする。
【0014】上記請求項3に記載の発明によれば、請求
項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、パイプ
成形時において、密閉パイプの両端がシール治具により
覆設された状態で密閉されると共に、前記密閉パイプの
外周面と前記シール治具の内周面との間がシールリング
で確実にシールされる。
【0015】すなわち、密閉パイプ内で所定の大きさに
調整された液圧が作用して密閉パイプが膨張した場合で
も、シールリングは可撓性を有するため、密閉パイプの
外周面とシール治具のシールリングとの間には隙間があ
くことはない。より詳しく説明すると、密閉パイプの膨
張変形に対応してシールリングが撓んで、密閉パイプの
外周面とシール治具の内周面に設けられたシールリング
とが密接状態となってシールされるため、密閉パイプの
両端から液漏れが発生することはなく、的確なパイプの
液漏れ防止効果が得られる。
【0016】また、パイプを所定形状に成形する際に、
密閉パイプの両端が従来のようにその内面及び外面から
固定支持されて拘束されていないため、パイプの両端部
から中央部側へ材料が補給されやすくなる。すなわち、
密閉パイプの両端がその外面からシール治具の可撓性を
有するシールリングでシールされているため、密閉パイ
プの両端部から中央部へ材料が補給される場合でも、シ
ールリングが撓むことによって材料補給が好適に行われ
る。その結果、パイプの肉厚が極端に減少する部分が生
じないため、パイプの肉厚の均一化が図られるようにな
る。
【0017】請求項4に記載の発明のパイプ成形装置
は、液体を密実し、かつ密閉した密閉パイプをプレス加
圧するプレス加圧手段と、前記パイプの一端又は両端か
ら前記液体を排出して該パイプ内の液圧を所定の大きさ
に調整する排出調整手段とを備えたことを要旨とする。
【0018】上記請求項4に記載の発明によれば、密閉
パイプがプレス加圧手段でプレス加圧されると、パイプ
が圧縮変形し、該パイプ内の液圧が急速に上昇する。該
パイプ内の液圧が所定の大きさに達した後、排出調整手
段により、該パイプ内の一端又は両端から液体を適宜排
出して、該パイプ内の液圧を所定の大きさに調整する
と、パイプ内面に過大な液圧が加わることなくパイプが
変形する。従って、従来の場合と比較して短時間でパイ
プが成形されると共に、パイプの割れや座屈の発生が防
止される。
【0019】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
のパイプ成形装置において、前記密閉パイプをプレス加
圧する際に、該パイプの一端又は両端から前記液体を送
入して該パイプ内の液圧を所定の大きさに調整する送入
調整手段を備えたことを要旨とする。
【0020】上記請求項5に記載の発明によれば、請求
項4に記載の発明の作用に加えて、プレス加圧でパイプ
内の液圧が急速に上昇されて排出調整手段によって調整
されるだけでなく、送入調整手段によってもパイプ内の
液圧が急速に上昇されて調整されるため、パイプの成形
時間がさらに短縮される。また、密閉パイプをプレス加
圧する際に、パイプの一端又は両端から液体を排出した
り、送入したりすることにより、パイプ内の液圧の微調
整が容易に行われるため、パイプに割れや座屈が発生す
ることが確実に防止される。
【0021】請求項6に記載の発明は、請求項4又は請
求項5に記載のパイプ成形装置において、前記密閉パイ
プの両端を密閉するように覆設されたシール治具を備
え、該シール治具の内周面に設けられた可撓性を有する
シールリングにより、前記密閉パイプの外周面と前記シ
ール治具の内周面との間をシールするようにしたことを
要旨とする。
【0022】請求項6に記載の発明によれば、請求項4
又は請求項5に記載の発明の作用に加えて、パイプ成形
時において、密閉パイプの両端がシール治具により覆設
された状態で密閉されると共に、前記密閉パイプの外周
面と前記シール治具の内周面との間が可撓性を有するシ
ールリングで確実にシールされる。このため、上述した
ように、パイプ成形時におけるパイプの液漏れが確実に
防止されると共に、パイプの肉厚の均一化が図られる。
【0023】
【発明の実施の形態】パイプ内に密実する液体の種類は
特に限定されないが、取り扱い性を考慮すると、水を使
用することが望ましい。水を使用する場合には、防錆剤
を添加することがより一層望ましい。このように、防錆
剤を水に混入することにより、パイプには錆が発生しに
くくなる。また、液圧の発生や型の摩耗等の点を考慮す
ると、油を使用することが望ましい。
【0024】パイプ内の液圧は、必ずしも常に一定値と
なるように調整する必要はなく、所定の圧力範囲内で調
整すればよい。この際、パイプ内の液圧の適正値は、パ
イプ内径及びパイプ肉厚により変化するが、該パイプ内
の液圧によりパイプに割れや座屈を生じない程度の大き
さとする。
【0025】密閉パイプ内の液圧を所定の大きさに調整
するために、パイプ内の液体をパイプの一端又は両端か
ら排出したり、パイプの一端又は両端からパイプ内へ液
体を送入したりするようにしてもよい。ここで、パイプ
から排出した液体を再びパイプ内に送入するようにして
もよいし、加圧された液体をパイプ内に送入するように
してもよい。また、送入調整手段を用いずに、プレス加
圧手段と排出調整手段とにより、パイプ内の液圧を所定
の大きさとなるように調整してもよい。
【0026】シールリングは、ウレタンゴム等のゴム、
及び樹脂等の可撓性を有する材料を採用することができ
る。要は、密閉パイプの外周面とシール治具の内周面と
の間を確実にシールすることの可能な可撓性を有する材
料であれば、いかなる材料を採用してもよい。シールリ
ングとしては、オーリング、ユーリング、ブイリング等
を採用することができるが、特にこれらに限定されるも
のではない。シール治具の内周面に設けられるシールリ
ングの数は、いくつであってもよい。
【0027】
【実施例】(第1実施例)以下、本発明を具体化した第
1実施例を図1〜図4に基づいて説明する。
【0028】図1,図2に基づいて本実施例のパイプ成
形方法に使用するパイプ成形装置を説明する。
【0029】図1,図2に示すように、上型1と下型2
とからなるプレス金型(プレス加圧手段)3の間には、
内部に水(液体)4を密実し、かつ両端6、7にシール
治具8、9を覆設して密閉した円筒状の加工パイプ(密
閉パイプ)5が配設されている。プレス金型3により、
加工パイプ5がプレス加圧されるようになっている。
【0030】シール治具8、9は、加工パイプ5の外径
より僅かに大きな内径を有する凹部10、11を穿設し
たシール治具本体部12、13と、凹部10、11の内
周面14、15に周設されたオーリング(シールリン
グ)16、17とから形成され、オーリング16、17
により、加工パイプ5の外周面18と凹部10、11の
内周面14、15とがシールされている。オーリング1
6、17は、可撓性を有するゴム材料(例えばウレタン
ゴム)から形成されており、加工パイプ5が膨張変形し
た場合でも該変形に対応して撓むことにより、加工パイ
プ5の外周面18と凹部10、11の内周面14、15
との間をシールするようになっている。
【0031】シール治具本体部12の底部19には、水
4を密実した第1排水パイプ20が貫設されている。第
1排水パイプ20は、一端部21がシール治具本体部1
2の凹部10に連通すると共に他端部22が開閉バルブ
23と連結され、中央部24に第1排水パイプ20内の
水圧を測定する水圧計25が取り付けられている。開閉
バルブ23には、第1排水パイプ20から流出した排水
を排水ピット26に導く第2排水パイプ27が連結され
ている。加工パイプ5の一端から水4を排出して該パイ
プ5内の液圧を所定の大きさに調整する排出調整手段
は、第1排水パイプ20、開閉バルブ23、水圧計2
5、第2排水パイプ27等からなる。
【0032】従って、上述したパイプ成形装置は、プレ
ス金型3と、オーリング16、17を内周面に設けたシ
ール治具8、9と、第1排水パイプ20、開閉バルブ2
3、水圧計25、第2排水パイプ27等からなる排出調
整手段等とを備えて構成されている。
【0033】次にパイプ成形方法を説明する。
【0034】内部に水4を密実し、かつ両端6、7にシ
ール治具8、9を覆設して密閉し加工パイプ5を下型2
上に載置した後、開閉バルブ23を閉じた状態で上型1
と下型2とを接近させ、両型1、2により加工パイプ5
をプレス加圧すると、加工パイプ5が上型1の成形面2
8と下型2の成形面29とに沿って圧縮変形すると共
に、加工パイプ5内の水圧が急激に上昇する。この際、
加工パイプ5内の水圧変化に伴って第1排水パイプ20
内の水圧も変化する。水圧計23により第1排水パイプ
20内の水圧変化を観察し、第1排水パイプ20の水圧
が所定の大きさに達した時点で開閉バルブ23を開き、
第1排水パイプ20内の水4を第2排水パイプ27を通
じて排水ピット26に排出し、加工パイプ5及び第1排
水パイプ20内の水圧を所定の大きさに調整する。プレ
ス加圧時の加工パイプ5内の水圧の大きさは、例えば、
直径70mm、肉厚1.6mmの鉄パイプの場合、20
MPa程度とする。
【0035】図3,図4に示すように、上型1と下型2
とを型合わせし、プレス加圧が完了するまで加工パイプ
5及び第1排水パイプ20内の水圧を所定の大きさに調
整すると、割れや座屈がなく所望の断面形状を有する加
工パイプ5を得ることができる。この場合、可撓性を有
するオーリング16、17が撓むことによって、加工パ
イプ5の外周面18と凹部10、11の内周面14、1
5との間がシールされると共に、加工パイプ5の両端部
から中央部側へ材料が補給されるようになっている。
【0036】以上詳述した本実施例によれば、以下に記
す効果が得られるようになる。
【0037】・加工パイプ5内の液圧を所定の大きさに
迅速に調整することができるため、所望の断面形状を有
する加工パイプ5を短時間で成形することができる。そ
の結果、加工パイプ5の生産性を向上させることができ
る。
【0038】・加工パイプ5内の液圧を所定の大きさに
調整して、加工パイプ5に割れや座屈が発生することを
防止できる。
【0039】・また、加工パイプ5内部の水4を排出し
て該パイプ5内の液圧を調整するので、加工パイプ5内
の液圧を簡単な設備で行うことができ、設備のメンテナ
ンスが容易になる。
【0040】・シール治具8、9の内周面14、15に
周設したオーリング16、17により、加工パイプ5が
膨張変形した場合でも、加工パイプ5の外周面18と凹
部10、11の内周面14、15との間を確実にシール
することができるため、加工パイプ5の両端6、7から
液漏れが発生することを確実に防止できる。従って、本
実施例のパイプ成形方法及びパイプ成形装置を採用する
ことにより、的確な加工パイプ5の液漏れ防止効果を得
ることができる。
【0041】・加工パイプ5の両端6、7をその外周面
18から可撓性を有するオーリング16、17でシール
しているため、加工パイプ5の両端部から中央部側へ材
料が補給される場合でも、オーリング16、17が撓む
ことによって材料補給を好適に行うことができる。その
結果、加工パイプ5の肉厚が極端に減少する部分が生じ
ないため、加工パイプ5の肉厚の均一化を図ることがで
きるようになる。
【0042】・従来技術では、パイプに傷やゴミ等の混
入があった場合にはパイプとシール治具とのシール性を
十分に確保することができなかったが、本実施例では加
工パイプ5の外周面18を可撓性材料のオーリング1
6、17でシールしているため、オーリング16、17
が撓むことによって、加工パイプ5とシール治具8、9
とのシール性を十分に確保することができる。
【0043】・また、従来技術では、パイプのシール性
を十分に確保するためにシール治具等の寸法精度が要求
されたが、本実施例では、シール治具8、9等に従来技
術のような寸法精度を要求しなくても、加工パイプ5と
シール治具8、9とのシール性を十分に確保することが
できる。
【0044】(第2実施例)次に、本発明を具体化した
第2実施例を図5に基づいて説明する。但し、本実施例
の構成等においては、上述した第1実施例と同等である
部分については同一の符号を付してその説明を省略す
る。そして、第1実施例との相違点を中心として説明す
ることとする。
【0045】図5に示すように、シール治具本体部13
の底部30には、水4を密実した送入パイプ31が貫設
されている。送入パイプ31は、一端部32がシール治
具本体部13の凹部11に連通すると共に、他端部33
が加圧ブースタ34と連結されている。
【0046】加圧ブースタ34は、図示しない水供給手
段に接続されており、この水供給手段から水4が供給さ
れるようになっている。この加圧ブースタ34により、
加工パイプ5内へ送入される水4が加圧状態で送入され
ると共に、加工パイプ5内の水圧が所定の大きさとなる
ように調整されている。なお、加圧ブースタ34は、加
工パイプ5及び第1排水パイプ20内の水圧が所定の大
きさよりも小さくなった場合に、加工パイプ5内へ所定
量の加圧状態の水4を送入して加工パイプ5内が所定の
水圧となるように制御されている。
【0047】加工パイプ5の一端から水4を送入して該
パイプ5内の水圧を所定の大きさに調整する送入調整手
段は、送入パイプ31、加圧ブースタ34、水供給手段
を備えて構成されている。
【0048】シール治具8の底部19、及びシール治具
9の底部30には、それぞれ支持手段としての油圧シリ
ンダ35、36が配設されており、油圧シリンダ35、
36により、シール治具8、9がそれぞれ前進後退方向
(図中水平方向)に移動可能となっている。また、油圧
シリンダ35、36の前進後退方向への移動により、シ
ール治具8、9はその状態で支持されるようになってい
る。
【0049】すなわち、シール治具8、9が前進方向に
移動すると、加工パイプ5の両端6、7にシール治具
8、9の凹部10、11が接触して加工パイプ5の両端
6、7が密閉されると共に、加工パイプ5の外周面18
と凹部10、11の内周面14、15との間がオーリン
グ16、17によってシールされた状態となる。逆に、
シール治具8、9が後退方向に移動すると、加工パイプ
5の両端6、7からシール治具8、9が離間した状態と
なる。
【0050】シール治具8、9が前進方向に移動した状
態では、加工パイプ5の両端6、7がシール治具8、9
を介して油圧シリンダ35、36によって支持されると
共に、その状態で保持される。この場合、加工パイプ5
には軸方向スラストが付与されており、加工パイプ5の
両端部から中央部側へ材料がより一層補給されやすい状
態となっている。
【0051】本実施例では、加工パイプ5の一端から水
4を排出し過ぎて、加工パイプ5内の水圧が所定の大き
さよりも小さくなった場合でも、加工パイプ5の一端か
ら送入される水4によって加工パイプ5内の水圧が所定
の大きさに調整される。逆に、加工パイプ5の一端から
水4を送入し過ぎて、加工パイプ5内の水圧が所定の大
きさよりも大きくなった場合でも、加工パイプ5の一端
から排出される水4によって加工パイプ5内の水圧が所
定の大きさに調整される。このようにして、加工パイプ
5内の水圧が所定の大きさになるように微調整されてい
る。
【0052】本実施例では、前記第1実施例と同様の効
果を得ることができる。
【0053】本実施例によれば、排出調整手段と、送入
調整手段とにより、加工パイプ5内の水圧を調整するこ
とができるため、加工パイプ5内の水圧が所定の大きさ
に達するまでの時間をさらに短縮することができ、ひい
ては加工パイプ5の成形時間をさらに短縮することがで
きる。
【0054】また、加工パイプ5をプレス加圧する際
に、加工パイプ5の一端から水4を排出したり、送入し
たりすることにより、加工パイプ5内の水圧の微調整を
容易に行うことができて、該水圧を所定の大きさで確実
に保持することができる。その結果、加工パイプ5に割
れや座屈が発生することを確実に防止できる。
【0055】さらに、加工パイプ5の両端6、7を支持
した際に加工パイプ5には軸方向スラストが付与される
ため、その軸方向スラストを利用することで加工パイプ
5の両端部から中央部側へ材料をより一層補給しやすく
でき、加工パイプ5の肉厚のより一層の均一化を図るこ
とができる。
【0056】他に、特許請求の範囲の各請求項に記載さ
れないものであって、上記各実施例から把握される技術
的思想について以下にその効果と共に記載する。
【0057】・前記シール治具に前進後退方向に移動可
能な支持手段を配設すると共に、該支持手段を前進方向
に移動させることにより、前記シール治具を介して前記
密閉パイプの両端を支持することを特徴とする請求項3
に記載のパイプ成形方法。
【0058】このようにすれば、請求項3に記載の発明
の効果に加えて、密閉パイプの両端を支持した際に密閉
パイプには軸方向スラストが付与されるため、その軸方
向スラストを利用することでパイプの両端部から中央部
側へ材料をより一層補給しやすくでき、パイプの肉厚の
より一層の均一化を図ることができる。
【0059】・前記シール治具に配設された前進後退方
向に移動可能な支持手段を備え、該支持手段の前進方向
の移動により、前記シール治具を介して前記密閉パイプ
の両端を支持するようにしたことを特徴とする請求項6
に記載のパイプ成形装置。
【0060】このように構成した場合、請求項6に記載
の発明の効果に加えて、パイプの両端部から中央部側へ
材料をより一層補給しやすくでき、パイプの肉厚のより
一層の均一化を図ることができる。
【0061】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、液体を
密実し、かつ密閉した密閉パイプをプレス加圧すると共
に、該パイプの一端又は両端から該液体を適宜排出して
該パイプ内の液圧を所定の大きさに調整するので、パイ
プ内の圧力を急速に上昇させることができ、かつパイプ
内に過剰な圧力を加えることなくパイプを変形させるこ
とができるため、割れや座屈のない高品質のパイプを迅
速に成形することができる。
【0062】請求項2に記載の発明によれば、パイプの
一端又は両端から該液体を適宜送入して該パイプ内の液
圧を所定の大きさに調整することができるため、請求項
1に記載の発明の効果をより一層確実に奏することがで
きる。
【0063】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明の効果に加えて、パイプの外
周面とシール治具の内周面との間が可撓性を有するシー
ルリングで確実にシールされているため、パイプ成形時
におけるパイプの液漏れを確実に防止することができる
と共に、パイプの肉厚の均一化を図ることができる。
【0064】請求項4に記載の発明によれば、短時間で
パイプを成形することができると共に、パイプの割れや
座屈の発生を防止することができる。
【0065】請求項5に記載の発明によれば、請求項4
に記載の発明の効果をより一層確実に奏することができ
る。
【0066】請求項6に記載の発明によれば、請求項4
又は請求項5に記載の発明の効果に加えて、パイプ成形
時におけるパイプの液漏れを確実に防止することができ
ると共に、パイプの肉厚の均一化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のパイプ成形装置で加工パイプをプ
レス加圧する直前の状態を模式的に示す断面図である。
【図2】図1のII-II線断面図である。
【図3】パイプ成形装置で加工パイプをプレス加圧した
状態を模式的に示す断面図である。
【図4】図3のIV-IV線断面図である。
【図5】第2実施例のパイプ成形装置で加工パイプをプ
レス加圧する直前の状態を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 上型 2 下型 3 プレス金型(プレス加圧手段) 4 水(液体) 5 加工パイプ(密閉パイプ) 6、7 両端 8、9 シール治具 10、11 凹部 12、13 シール治具本体部 14、15 内周面 16、17 オーリング(シールリング) 18 外周面 20 第1排水パイプ(排出調整手段) 23 開閉バルブ(排出調整手段) 25 水圧計(排出調整手段) 27 第2排水パイプ(排出調整手段) 31 送入パイプ(送入調整手段) 34 加圧ブースタ(送入調整手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を密実し、かつ密閉した密閉パイプ
    をプレス加圧すると共に、該パイプの一端又は両端から
    該液体を排出して該パイプ内の液圧を所定の大きさに調
    整することを特徴とするパイプ成形方法。
  2. 【請求項2】 前記密閉パイプをプレス加圧する際に、
    該パイプの一端又は両端から前記液体を送入して該パイ
    プ内の液圧を所定の大きさに調整することを特徴とする
    請求項1に記載のパイプ成形方法。
  3. 【請求項3】 前記密閉パイプの両端にシール治具を覆
    設して密閉すると共に、該シール治具の内周面に設けら
    れた可撓性を有するシールリングにより、前記密閉パイ
    プの外周面と前記シール治具の内周面との間をシールす
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパイ
    プ成形方法。
  4. 【請求項4】 液体を密実し、かつ密閉した密閉パイプ
    をプレス加圧するプレス加圧手段と、 前記パイプの一端又は両端から前記液体を排出して該パ
    イプ内の液圧を所定の大きさに調整する排出調整手段と
    を備えたことを特徴とするパイプ成形装置。
  5. 【請求項5】 前記密閉パイプをプレス加圧する際に、
    該パイプの一端又は両端から前記液体を送入して該パイ
    プ内の液圧を所定の大きさに調整する送入調整手段を備
    えたことを特徴とする請求項4に記載のパイプ成形装
    置。
  6. 【請求項6】 前記密閉パイプの両端を密閉するように
    覆設されたシール治具を備え、該シール治具の内周面に
    設けられた可撓性を有するシールリングにより、前記密
    閉パイプの外周面と前記シール治具の内周面との間をシ
    ールするようにしたことを特徴とする請求項4又は請求
    項5に記載のパイプ成形装置。
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