JP2000100906A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JP2000100906A
JP2000100906A JP26309098A JP26309098A JP2000100906A JP 2000100906 A JP2000100906 A JP 2000100906A JP 26309098 A JP26309098 A JP 26309098A JP 26309098 A JP26309098 A JP 26309098A JP 2000100906 A JP2000100906 A JP 2000100906A
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Kazuki Kajino
一樹 梶野
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板処理装置の良好なシール手段を実現す
る。 【解決手段】 回転シール機構10は、スピンチャック
のスピンベース4とベース部とが近接して対向する環状
の近接対向部11と、近接対向部11のスピンチャック
側(スピンベース4)に設けられ、高さが近接対向部1
1の幅よりも低く、かつ、スピンチャックの回転方向R
Hに沿って近接対向部11の内側から外側に向かう羽根
12とを備える。さらに、必要に応じて、近接対向部1
1の内側にリップシール機構13を備えたり、近接対向
部11の内側に吸引口が配設された吸引機構を備えた
り、近接対向部11またはそれより外側に気体吹き出し
口が配設された気体吹き出し機構を備えたりしてもよ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハや液
晶表示器用のガラス基板、フォトマスク用のガラス基
板、光ディスク用の基板などの基板を保持して回転させ
る基板保持回転手段と、基板保持回転手段で保持した基
板に対して基板処理を行う処理空間と基板保持回転手段
を回転させる電動モーターなどの駆動部品を配設する処
理外空間とを分離するためのベース部との間にシール手
段を備え、基板を保持して回転させながら洗浄乾燥処理
や塗布膜の塗布処理、現像処理などの所定の基板処理を
行う基板処理装置に係り、特には、基板保持回転手段と
ベース部との間のシール手段の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の基板処理装置は、図10に示す
ように、基板Wを保持して回転させるスピンチャック1
を備えている。このスピンチャック1は、例えば、電動
モーター2の回転によって鉛直方向の軸芯J周りで回転
可能な回転軸3の上端部に一体回転可能にスピンベース
4が連結され、スピンベース4の上面に3個以上の保持
部材5が設けられている。そして、保持部材5によって
基板Wの外周部の3箇所以上を保持し、保持した基板W
を回転させながら所定の基板処理が行われる。
【0003】ところで、電動モーター2などの駆動部品
からはパーティクルが発生するが、このパーティクルに
さらされた状態で基板処理を行うと処理精度が低下する
という問題が生じる。一方で、基板処理に処理液を用い
る場合に、駆動部品が処理液雰囲気(湿気などを含む)
にさらされると、駆動部品が錆びたり故障したりして、
寿命が短くなるなどの問題が生じる。特に、基板処理に
薬液を用いる場合に、駆動部品が薬液雰囲気にさらされ
ると、駆動部品の劣化が著しく、駆動部品の故障や寿命
の短期化などが顕著になる。
【0004】そのため、この種の基板処理装置では、ベ
ース部6によって、スピンチャック1で保持した基板W
に対して基板処理を行う処理空間7と、駆動部品などを
配設する処理外空間8とを分離している。ここで、スピ
ンチャック1は回転される一方でベース部6は非回転で
あるので、ベース部6に対してスピンチャック1が回転
可能に処理空間7と処理外空間8との間をシールするた
めに、この種の基板処理装置には、スピンチャック1と
ベース部6との間に回転シール機構100が備えられて
いる。
【0005】図10、図11に示すように、従来の回転
シール機構100はリップシール機構のみで構成されて
いる。このリップシール機構は、スピンチャック1(ス
ピンベース4)とベース部6とが近接して対向する環状
の近接対向部101において、ゴム材などで形成された
スカート状のリップシール部材102をスピンチャック
1側に取り付け、スピンチャック1が回転される間、リ
ップシール部材102がベース部6側に設けられた摺動
面103を摺動しながら回転して近接対向部101の隙
間を塞いだ状態を維持し、ベース部6に対してスピンチ
ャック1が回転可能に処理空間7と処理外空間8との間
をシールするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。すなわち、従来の回転シール機構100の構成で
は、スピンチャック1が回転される間、リップシール部
材102が摺動面103を摺動するので、この摺動に伴
ってリップシール部材102が磨耗してパーティクルが
発生し、そのパーティクルが処理空間7に流れ込んで、
基板処理の処理精度の低下を招くという問題が起きてい
る。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、良好なシール手段を備えた基板処理装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、基板に対して所定の処理
を行う基板処理装置であって、基板を保持しつつ回転さ
せる基板保持回転手段と、前記基板保持回転手段の基板
を保持している側とは反対側に配設されたベース部と、
前記基板保持回転手段の基板を保持している側とは反対
側と前記ベース部材との間をシールするシール手段と、
を備え、前記シール手段は、前記基板保持回転手段の基
板を保持している側とは反対側と前記ベース部とが近接
して対向する環状の近接対向部と、前記近接対向部の前
記基板保持回転手段側に設けられ、高さが前記近接対向
部の幅よりも低く、かつ、前記基板保持回転手段の回転
方向に沿って前記近接対向部の内側から外側に向かう羽
根と、を備えたことを特徴とするものである。
【0009】請求項2に記載の発明は、上記請求項1に
記載の基板処理装置において、前記羽根の高さが1mmな
いし3mmであることを特徴とするものである。
【0010】請求項3に記載の発明は、基板に対して所
定の処理を行う基板処理装置であって、基板を保持しつ
つ回転させる基板保持回転手段と、前記基板保持回転手
段の基板を保持している側とは反対側に配設されたベー
ス部と、前記基板保持回転手段の基板を保持している側
とは反対側と前記ベース部材との間をシールするシール
手段と、を備え、前記シール手段は、前記基板保持回転
手段の基板を保持している側とは反対側と前記ベース部
とが近接して対向する環状の近接対向部と、前記近接対
向部の前記基板保持回転手段側に設けられ、前記基板保
持回転手段の回転方向に沿って前記近接対向部の内側か
ら外側に向かう溝と、を備えたことを特徴とするもので
ある。
【0011】請求項4に記載の発明は、上記請求項3に
記載の基板処理装置において、前記溝の深さが1mmない
し3mmであることを特徴とするものである。
【0012】請求項5に記載の発明は、上記請求項1な
いし4のいずれかに記載の基板処理装置において、前記
シール手段はさらに前記近接対向部の内側にリップシー
ル手段を備えたことを特徴とするものである。
【0013】請求項6に記載の発明は、上記請求項1な
いし5のいずれかに記載の基板処理装置において、前記
シール手段はさらに前記近接対向部の内側に吸引口が配
設された吸引手段を備えたことを特徴とするものであ
る。
【0014】請求項7に記載の発明は、上記請求項1な
いし6のいずれかに記載の基板処理装置において、前記
シール手段はさらに前記近接対向部またはそれより外側
に気体吹き出し口が配設された気体吹き出し手段を備え
たことを特徴とするものである。
【0015】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。すなわち、基板保持回転手段を回転させると、それ
に伴って、基板保持回転手段側に設けられた羽根が回転
される。
【0016】この羽根は、基板保持回転手段とベース部
とが近接して対向する環状の近接対向部の基板保持回転
手段側に、基板保持回転手段の回転方向に沿って近接対
向部の内側から外側に向かうように設けられているの
で、羽根に形成される案内面に案内されて、近接対向部
の外側(処理空間側)の空気が近接対向部の内側(処理
外空間側)に流れ込んでくる。すなわち、基板保持回転
手段を回転させて所定の基板処理を行っている間、近接
対向部では、その外側の処理空間からその内側の処理外
空間に向かう気流が形成されるので、近接対向部の内側
の処理外空間で発生したパーティクルが近接対向部の外
側の処理空間に漏れ出ることを防止することができる。
【0017】また、羽根の高さを近接対向部の幅よりも
低くしているので、羽根とベース部とは非接触となり、
羽根が回転してもベース部と摺動することがなく近接対
向部からパーティクルが発生することもない。
【0018】請求項2に記載の発明によれば、羽根の高
さを1mmないし3mmとしたことにより、良好なシール手
段を実現することができる。すなわち、羽根の高さを1
mm未満にすると、羽根が回転しても近接対向部に十分な
気流が形成されず、基板保持回転手段(羽根)の回転時
の十分なシール効果が期待できない。一方で、羽根の高
さが3mmを越すと、近接対向部に形成される近接対向部
の外側と内側との連通部分が広くなり過ぎて、基板保持
回転手段(羽根)を回転させていない非回転時に、近接
対向部の内側の処理外空間で発生したパーティクルが近
接対向部の外側の処理空間に漏れ出易くなり、基板保持
回転手段(羽根)の非回転時のシール効果が低下するこ
とが懸念される。そこで、羽根の高さを1mmないし3mm
としたことにより、基板保持回転手段の回転時及び非回
転時のいずれにおいても十分なシール効果が期待できる
シール手段を実現することができる。
【0019】請求項3に記載の発明の作用は次のとおり
である。すなわち、基板保持回転手段を回転させると、
それに伴って、基板保持回転手段側に設けられた溝が回
転される。
【0020】この溝は、基板保持回転手段とベース部と
が近接して対向する環状の近接対向部の基板保持回転手
段側に、基板保持回転手段の回転方向に沿って近接対向
部の内側から外側に向かうように設けられているので、
溝に形成される案内面に案内されて、近接対向部の外側
(処理空間側)の空気が近接対向部の内側(処理外空間
側)に流れ込んでくる。すなわち、基板保持回転手段を
回転させて所定の基板処理を行っている間、近接対向部
では、その外側の処理空間からその内側の処理外空間に
向かう気流が形成されるので、近接対向部の内側の処理
外空間で発生したパーティクルが近接対向部の外側の処
理空間に漏れ出ることを防止することができる。
【0021】また、近接対向部では基板保持回転手段と
ベース部とが非接触状態で近接しており、溝の底面とベ
ース部との間の距離はこの近接対向部の幅よりもさらに
長いので、近接対向部で摺動する部分がなく、近接対向
部からパーティクルが発生することもない。
【0022】請求項4に記載の発明によれば、溝の深さ
を1mmないし3mmとしたことにより、良好なシール手段
を実現することができる。すなわち、溝の深さを1mm未
満にすると、溝が回転しても近接対向部に十分な気流が
形成されず、基板保持回転手段(溝)の回転時の十分な
シール効果が期待できない。一方で、溝の深さが3mmを
越すと、近接対向部に形成される近接対向部の外側と内
側との連通部分が広くなり過ぎて、基板保持回転手段
(溝)を回転させていない非回転時に、近接対向部の内
側の処理外空間で発生したパーティクルが近接対向部の
外側の処理空間に漏れ出易くなり、基板保持回転手段
(溝)の非回転時のシール効果が低下することが懸念さ
れる。そこで、溝の深さを1mmないし3mmとしたことに
より、基板保持回転手段の回転時及び非回転時のいずれ
においても十分なシール効果が期待できるシール手段を
実現することができる。
【0023】請求項5に記載の発明によれば、基板保持
回転手段を回転させて所定の基板処理を行っている間、
近接対向部の外側の処理空間から近接対向部の内側の処
理外空間に流れ込んでくる空気は、近接対向部の内側に
備えたリップシール手段によってそれよりも内側に流れ
込むことが防止される。従って、基板処理で薬液を含む
適宜の処理液を用いる場合でも、処理空間に漂う処理液
(薬液)雰囲気がリップシール手段よりも内側に流れ込
むことを防止でき、リップシール手段の内側に配設した
駆動部品が処理液(薬液)雰囲気にさらされることを防
止することができる。
【0024】また、リップシール手段からパーティクル
が発生しても、近接対向部の外側から内側に向かう気流
によって、リップシール手段から発生したパーティクル
が近接対向部の外側の処理空間に漏れ出ることが防止さ
れる。
【0025】さらに、基板保持回転手段の非回転時に
も、リップシール手段によってリップシール手段の外側
と内側とがシールされるので、リップシール手段の内側
で発生したパーティクルが近接対向部の外側の処理空間
に漏れ出ることや、近接対向部の外側の処理空間内の雰
囲気がリップシール手段より内側に入り込むことを防止
することができる。
【0026】請求項6に記載の発明によれば、吸引手段
によって近接対向部の内側に配設された吸引口から吸引
を行うことで、基板保持回転手段を回転させて所定の基
板処理を行っている間、近接対向部の外側の処理空間か
ら近接対向部の内側の処理外空間に流れ込んできた空気
は、吸引口から吸引され、それより内側に流れ込むこと
が防止される。従って、基板処理で薬液を含む適宜の処
理液を用いる場合でも、処理空間に漂う処理液(薬液)
雰囲気が吸引口よりも内側に流れ込むことを防止でき、
吸引口よりも内側に配設した駆動部品が処理液(薬液)
雰囲気にさらされることを防止することができる。
【0027】また、吸引口からの吸引により、吸引口の
内側で発生したパーティクルが近接対向部の外側の処理
空間に漏れ出ることも防止することができる。
【0028】さらに、基板保持回転手段の非回転時にも
吸引口からの吸引を行っておけば、吸引口の内側で発生
したパーティクルが近接対向部の外側の処理空間に漏れ
出ることや、近接対向部の外側の処理空間内の雰囲気が
吸引口より内側に入り込むことを防止することができ
る。
【0029】なお、リップシール手段と吸引手段とを備
える場合には、近接対向部とリップシール手段との間に
吸引手段の吸引口を配設することで、リップシール手段
から発生したパーティクルが吸引口より外側に漏れ出る
ことを防止することができる。
【0030】請求項7に記載の発明によれば、気体吹き
出し手段によって近接対向部またはそれより外側に配設
された気体吹き出し口から清浄な気体を吹き出すこと
で、近接対向部付近が清浄な気体でパージされて、近接
対向部付近が清浄な気体で遮断され、基板保持回転手段
を回転させて所定の基板処理を行っている間、近接対向
部の外側の処理空間から近接対向部の内側の処理外空間
には、気体吹き出し口から吹き出された清浄な空気が流
れ込む。従って、基板処理で薬液を含む適宜の処理液を
用いる場合でも、処理空間に漂う処理液(薬液)雰囲気
が近接対向部の内側の処理外空間へ流れ込むことを防止
でき、駆動部品が処理液(薬液)雰囲気にさらされるこ
とを防止することができる。
【0031】また、基板保持回転手段の非回転時にも気
体吹き出し口から気体の吹き出しを行っておけば、近接
対向部付近に清浄な気体による気体のカーテンが形成さ
れ、近接対向部の内側で発生したパーティクルが近接対
向部の外側の処理空間に漏れ出ることや、近接対向部の
外側の処理空間内の雰囲気が近接対向部の内側の処理外
空間に入り込むことを防止することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の第1実施例に係る
基板処理装置の全体構成を示す縦断面図であり、図2は
要部の拡大縦断面図、図3はスピンベースの底面を下方
から見た図、図4はベース部の平面図である。
【0033】この実施例装置は、基板Wを保持して回転
させる基板保持回転手段に相当するスピンチャック1を
備えている。図に示すスピンチャック1は、電動モータ
ー2の回転によって鉛直方向の軸芯J周りで回転可能な
回転軸3の上端部に一体回転可能にスピンベース4が連
結され、スピンベース4の上面に3個以上の保持部材5
が設けられている。そして、保持部材5によって基板W
の外周部の3箇所以上を保持し、保持した基板Wを回転
させながら所定の基板処理が行われる。
【0034】なお、この実施例装置が、例えば、洗浄乾
燥装置であれば、保持部材5に保持した基板Wを回転さ
せながら、図示しないノズルなどから基板Wに洗浄液を
供給して洗浄処理が行われ、洗浄処理の後、保持部材5
に保持した基板Wを高速回転させて乾燥処理が行われ
る。また、この装置が塗布膜(例えば、レジスト膜)の
塗布装置であれば、保持部材5に保持した基板Wを回転
させながら、図示しないノズルなどから基板Wに塗布液
を供給して塗布処理が行われる。さらに、この装置が現
像装置であれば、保持部材5に保持した基板Wを回転さ
せながら、図示しないノズルなどから基板Wに現像液を
供給して基板Wに現像液を液盛りし、基板の回転を停止
して現像処理が行われる。なお、その他の基板処理を行
う基板処理装置であっても、回転シール機構を必要とす
る基板処理装置であれば、本発明は同様に適用すること
ができる。
【0035】この装置は、非回転部であるベース部6に
よって、スピンチャック1で保持した基板Wに対して基
板処理を行う処理空間7と、電動モーター2などの駆動
部品を配設する処理外空間8とを分離している。そし
て、回転シール機構10によって、ベース部6に対して
スピンチャック1が回転可能に処理空間7と処理外空間
8との間をシールするようにしている。
【0036】以下、本発明の要部である回転シール機構
10の詳細な構成を説明する。この第1実施例装置の回
転シール機構10は、スピンチャック1とベース部6と
が近接して対向する環状(リング状)の近接対向部11
と、近接対向部11のスピンチャック1側(スピンベー
ス4)に設けられ、高さFhが近接対向部11の幅B1
よりも低く、かつ、スピンチャック1の回転方向RHに
沿って近接対向部11の内側から外側に向かう羽根12
と、近接対向部11の内側に設けたリップシール手段に
相当するリップシール機構13と、近接対向部11の内
側に吸引口14aが配設された吸引手段に相当する吸引
機構14と、近接対向部11に気体吹き出し口15aが
配設された気体吹き出し手段に相当する気体吹き出し機
構15とを備えている。
【0037】近接対向部11は、スピンチャック1側
(スピンベース4の底面)に設けられた平面視で環状
(リング状)の羽根形成面11aと、ベース部6側(ベ
ース部6の上面)に設けられた平面視で環状(リング
状)の対向面11bとが近接して対向されている。
【0038】この近接対向部11の幅B1は、羽根12
の高さFhよりも若干広く(B1=Fh+α)なるよう
に設定している。後述するようにFhは1mmないし3mm
に設定されている。また、αは羽根12がベース部6側
の対向面11bと非接触で回転し得る幅であり、αとし
ては、例えば、0.5mmないし1mm程度の幅を設けてい
る。従って、近接対向部11の幅B1は、1.5mmない
し4mm程度の範囲に設定されている。
【0039】羽根12は、スピンチャック1側の羽根形
成面11aに形成されている。図3では、4つの羽根1
2を、羽根形成角度θを約90°として、周方向に均等
に設けているが、羽根12の数や羽根形成角度θは図に
示す構成に限定されない。基板処理時のスピンチャック
1の回転速度などに応じて、より高いシール効果が得ら
れる羽根12の数や羽根形成角度θを選択すればよい。
なお、本発明者が、スピンチャック1を2000rpm 以
上の回転速度で実験したときには、図3に示す羽根12
の構成を含むいくつかの構成の中で図3に示す羽根12
の構成が最も効果が高かった。
【0040】リップシール機構13は、従来の回転シー
ル機構100のリップシール機構と同様の構成を有して
いる。すなわち、スピンチャック1とベース部6とが近
接して対向する環状の近接対向部13aにおいて、スカ
ート状のリップシール部材13bをスピンチャック1側
(スピンベース4の底面)に取り付け、スピンチャック
1が回転される間、リップシール部材13bがベース部
6側(ベース部材6の上面)に設けられた摺動面13c
を摺動しながら回転して近接対向部13aの隙間を塞い
だ状態を維持し、ベース部6に対してスピンチャック1
が回転可能にリップシール機構13の内側と外側との間
をシールする。なお、リップシール部材13bをベース
部6側に設け、摺動面13cをスピンチャック1側に設
けてもよい。
【0041】リップシール部材13bは、例えば、NB
R(ニトリルゴム)やバイトン(フッ素系ゴム)などの
適宜のゴム材などで形成されるが、特に、基板処理に薬
液を用いるような場合には、リップシール部材13bに
耐薬性を持たせるために、バイトンなどの耐薬性の材料
で形成される。
【0042】また、スピンチャック1の回転によってリ
ップシール部材13bと摺動面13cとの摺動を継続し
ていると、リップシール部材13bや摺動面13cが発
熱して基板処理に悪影響を与えることも考えられる。そ
こで、本実施例では、摺動面13cを含む摺動部位13
dをセラミックで形成して熱を逃がして発熱を抑制す
る。
【0043】吸引機構14の吸引口14aは、ベース部
6の上面側の、近接対向部11とリップシール機構13
との間に配設されている。吸引口14aは、例えば、平
面視でリング状の溝で形成されている。この吸引口14
aの底部に複数の吸引路14bの先端が連通され、吸引
路14bを介して吸引ポンプ14cなどに連通されて、
吸引口14aから周方向の全周にわたって吸引が行え
る。吸引の実行と停止は、吸引路14bに設けられた開
閉弁14dの開閉制御により行われる。
【0044】気体吹き出し機構15の気体吹き出し口1
5aは、ベース部材6の上面側の対向面11bの略中央
部に配設されている。この気体吹き出し口15aも、例
えば、平面視でリング状の溝で形成されている。この気
体吹き出し口15aの底部に複数の気体供給路15bの
先端が連通され、気体供給路15bを介して気体供給源
15cなどに連通されて、気体吹き出し口15aから近
接対向部11の間の隙間に、周方向の全周にわたって清
浄な気体が吹き出せる。気体の吹き出しとその停止は、
気体供給路15bに設けられた開閉弁15dの開閉制御
により行われる。なお、吹き出す気体としては、窒素ガ
スなどの不活性ガスが好ましいが、クリーンエアーなど
であってもよい。また、気体吹き出し口15aから吹き
出す気体の清浄度を高めるために、気体供給路15bに
フィルターを付設してもよい。
【0045】次に、上記構成を有する実施例装置の動作
を説明する。保持部材5によって基板Wを保持すると、
電動モーター2を駆動してスピンチャック1とともに保
持した基板Wを回転させながら所定の基板処理が行われ
る。
【0046】スピンチャック1を回転させると、それに
伴って、スピンチャック1側に設けられた羽根12が回
転される。
【0047】上述したようにこの羽根12は、近接対向
部11のスピンチャック1側に、スピンチャック1の回
転方向RHに沿って近接対向部11の内側から外側に向
かうように設けられているので、図3に示すように、羽
根12の回転方向に向く面12aが案内面となって、こ
の案内面12aに案内されて、図3の二点鎖線の矢印A
Yに示すように、近接対向部11の外側(処理空間7
側)の空気が近接対向部11の内側(処理外空間8側)
に流れ込んでくる。すなわち、スピンチャック1を回転
させて所定の基板処理を行っている間、近接対向部11
では、その外側の処理空間7からその内側の処理外空間
8に向かう気流AYが形成されるので、近接対向部11
の内側の処理外空間8で発生したパーティクルが近接対
向部11の外側の処理空間7に漏れ出ることを防止する
ことができる。
【0048】また、羽根12の高さFhを近接対向部1
1の幅B1よりも低く(Fh<B1)しているので、羽
根12とベース部6とは非接触となり、羽根12が回転
してもベース部6と摺動することがなく近接対向部11
からパーティクルが発生することもない。
【0049】従って、パーティクルによる基板処理の処
理精度の低下を防止することができるスピンチャック1
とベース部6との間の良好な回転シール機構10を実現
することができる。
【0050】ところで、羽根12の高さFhを1mm未満
と低くし過ぎると、羽根12が回転しても近接対向部1
1に十分な気流が形成されず、スピンチャック1(羽根
12)の回転時の十分なシール効果が期待できない。ま
た、羽根12の高さFhを高くしていけばそれだけ、羽
根12の回転時に近接対向部11に強い気流が形成さ
れ、スピンチャック1(羽根12)の回転時の良好なシ
ール効果が期待できるが、羽根12の高さFhが3mmを
越すと、近接対向部11に形成される近接対向部11の
外側と内側との各羽根12間の連通部分12bが広くな
り過ぎて、スピンチャック1(羽根12)を回転させて
いない非回転時に、近接対向部11の内側で発生したパ
ーティクルが近接対向部11の外側の処理空間7に漏れ
出易くなり、スピンチャック1(羽根12)の非回転時
のシール効果が低下することが懸念される。従って、羽
根12の高さFhを1mmないし3mmとすることにより、
スピンチャック1の回転時及び非回転時のいずれにおい
ても十分なシール効果が期待できる回転シール機構10
を実現することができる。
【0051】また、上記第1実施例装置では、羽根12
以外にもリップシール機構13、吸引機構14、気体吹
き出し機構15を備えたことでさらに以下の効果が得ら
れる。
【0052】まず、リップシール機構13を備えたこと
により、スピンチャック1を回転させて所定の基板処理
を行っている間、近接対向部11の外側の処理空間7か
ら近接対向部11の内側に流れ込んでくる空気は、近接
対向部11の内側に備えたリップシール機構13によっ
てそれよりも内側に流れ込むことが防止される。従っ
て、基板処理で薬液を含む適宜の処理液を用いる場合で
も、処理空間に漂う処理液(薬液)雰囲気がリップシー
ル機構13よりも内側に流れ込むことを防止でき、リッ
プシール機構13の内側に配設した電動モーター2など
の駆動部品が処理液(薬液)雰囲気にさらされることを
防止することができ、駆動部品を耐薬性などで構成する
ことなく、処理液(薬液)雰囲気による駆動部品の故障
や寿命の短期化などを防止することができる。
【0053】また、リップシール機構13からパーティ
クルが発生しても、近接対向部11の外側から内側に向
かう気流AYによって、リップシール機構13から発生
したパーティクルが近接対向部11の外側の処理空間7
に漏れ出ることが防止される。
【0054】さらに、スピンチャック1の非回転時に
は、リップシール部材13bが摺動面13cに接触して
いる。従って、スピンチャック1の非回転時にも、リッ
プシール機構13によってリップシール機構13の外側
と内側とがシールされるので、リップシール機構13の
内側で発生したパーティクルが近接対向部11の外側の
処理空間7に漏れ出ることや、近接対向部11の外側の
処理空間7内の雰囲気(処理液雰囲気など)がリップシ
ール機構13より内側に入り込むことを防止することが
できる。
【0055】従って、近接対向部11の内側にリップシ
ール機構13を備えたことによって、パーティクルによ
る基板処理の処理精度の低下と、駆動部品が処理液雰囲
気にさらされることの双方の不都合を好適に防止するこ
とができる。
【0056】また、吸引機構14によって近接対向部1
1の内側に配設された吸引口14aから吸引を行うこと
で、スピンチャック1を回転させて所定の基板処理を行
っている間、近接対向部11の外側の処理空間7から近
接対向部11の内側に流れ込んできた空気は、吸引口1
4aから吸引され、それより内側に流れ込むことが防止
される。従って、基板処理で薬液を含む適宜の処理液を
用いる場合でも、処理空間に漂う処理液(薬液)雰囲気
が吸引口14aよりも内側に流れ込むことを防止でき、
吸引口14aよりも内側に配設した駆動部品が処理液
(薬液)雰囲気にさらされることを防止することができ
る。
【0057】また、吸引口14aからの吸引により、吸
引口14aの内側で発生したパーティクルが近接対向部
11の外側の処理空間7に漏れ出ることも防止すること
ができる。
【0058】さらに、スピンチャック1の非回転時にも
吸引口14aからの吸引を行っておけば、吸引口14a
の内側で発生したパーティクルが近接対向部11の外側
の処理空間7に漏れ出ることや、近接対向部11の外側
の処理空間7内の雰囲気(処理液雰囲気など)が吸引口
14aより内側に入り込むことを防止することができ
る。
【0059】なお、リップシール機構13と吸引機構1
4とを備える場合には、上記実施例装置のように、近接
対向部11とリップシール機構13との間に吸引機構1
4の吸引口14aを配設することで、リップシール機構
13から発生したパーティクルが吸引口14aより外側
に漏れ出ることを防止することができる。
【0060】従って、上記吸引機構14を備えたことに
よって、パーティクルによる基板処理の処理精度の低下
と、駆動部品が処理液雰囲気にさらされることの双方の
不都合を好適に防止することができる。
【0061】また、気体吹き出し機構15によって近接
対向部11に配設された気体吹き出し口15aから清浄
な気体を吹き出すことで、近接対向部11付近が清浄な
気体でパージされて、近接対向部11付近が清浄な気体
で遮断され、スピンチャック1を回転させて所定の基板
処理を行っている間、近接対向部11の外側の処理空間
7から近接対向部11の内側には、気体吹き出し口15
aから吹き出された清浄な気体が流れ込む。従って、基
板処理で薬液を含む適宜の処理液を用いる場合でも、処
理空間に漂う処理液(薬液)雰囲気が近接対向部11の
内側の処理外空間8へ流れ込むことを防止でき、駆動部
品が処理液(薬液)雰囲気にさらされることを防止する
ことができる。
【0062】また、スピンチャック1の非回転時にも気
体吹き出し口15aから気体の吹き出しを行っておけ
ば、近接対向部11付近に清浄な気体による気体のカー
テンが形成され、近接対向部11の内側で発生したパー
ティクルが近接対向部11の外側の処理空間7に漏れ出
ることや、近接対向部11の外側の処理空間7内の雰囲
気(処理液雰囲気など)が近接対向部11の内側に入り
込むことを防止することができる。
【0063】従って、上記気体吹き出し機構15を備え
たことによって、パーティクルによる基板処理の処理精
度の低下と、駆動部品が処理液雰囲気にさらされること
の双方の不都合を好適に防止することができる。
【0064】次に、本発明の第2実施例装置の構成を図
5ないし図7を参照して説明する。図5は本発明の第2
実施例装置の全体構成を示す縦断面図であり、図6は要
部の拡大縦断面図、図7はスピンチャックの底面を下方
から見た図である。
【0065】この第2実施例装置の回転シール機構20
は、上記第1実施例装置の羽根12に代えて、スピンチ
ャック1とベース部6とが近接して対向する環状(リン
グ状)の近接対向部21のスピンチャック1側に、スピ
ンチャック1の回転方向RHに沿って近接対向部21の
内側から外側に向かう溝22を設けたものである。
【0066】この第2実施例装置の近接対向部21は、
スピンチャック1側(スピンベース4の底面)に設けら
れた平面視で環状(リング状)の溝形成面21aと、ベ
ース部6側(ベース部6の上面)に設けられた平面視で
環状(リング状)の対向面21bとが近接して対向され
ている。
【0067】この近接対向部21の幅B2は、スピンチ
ャック1が回転されるときに、溝形成面21aと対向面
21bとが接触しない幅であり、B2としては、例え
ば、0.5mmないし1mm程度の幅を設定している。
【0068】溝22は、スピンチャック1側の溝形成面
21aに形成されている。溝22についても、上記第1
実施例装置の羽根12と同様に、溝22の数や溝の形成
角度などは、基板処理時のスピンチャック1の回転速度
などに応じて、より高いシール効果が得られる構成を選
択すればよい。
【0069】その他の構成は上記第1実施例と同様であ
るので、共通する部分は図1ないし図4と同一符号を付
してその詳述を省略する。
【0070】この第2実施例装置では、スピンチャック
1を回転させると、それに伴って、スピンチャック1側
に設けられた溝22が回転される。
【0071】上述したようにこの溝22は、近接対向部
21のスピンチャック1側に、スピンチャック1の回転
方向RHに沿って近接対向部21の内側から外側に向か
うように設けられているので、図7に示すように、溝2
2の回転方向に向かう面22aが案内面となって、この
案内面22aに案内されて、図7の二点鎖線の矢印AY
に示すように、近接対向部21の外側(処理空間7側)
の空気が近接対向部21の内側(処理外空間8側)に流
れ込んでくる。すなわち、スピンチャック1を回転させ
て所定の基板処理を行っている間、近接対向部21で
は、その外側の処理空間7からその内側の処理外空間8
に向かう気流AYが形成されるので、近接対向部21の
内側の処理外空間8で発生したパーティクルが近接対向
部21の外側の処理空間7に漏れ出ることを防止するこ
とができる。
【0072】また、近接対向部21ではスピンチャック
1側の溝形成面21aとベース部6側の対向面21aと
が不接触で回転可能な幅B2で近接しており、溝22の
底面とベース部6側の対向面21aとの間の距離はこの
近接対向部21の幅B2よりもさらに長いので、近接対
向部21で摺動する部分がなく、近接対向部21からパ
ーティクルが発生することもない。
【0073】従って、パーティクルによる基板処理の処
理精度の低下を防止することができるスピンチャック1
とベース部6との間の良好な回転シール機構20を実現
することができる。
【0074】ところで、溝22の深さMdを1mm未満と
浅くし過ぎると、溝22が回転しても近接対向部22に
十分な気流ARが形成されず、スピンチャック1(溝2
2)の回転時の十分なシール効果が期待できない。ま
た、溝22の深さMdを深くしていけばそれだけ、溝2
2の回転時に近接対向部21に強い気流が形成され、ス
ピンチャック1(溝22)の回転時の良好なシール効果
が期待できるが、溝22の深さMdが3mmを越すと、近
接対向部21に形成される近接対向部21の外側と内側
との溝22による連通部分22bが広くなり過ぎて、ス
ピンチャック1(溝22)を回転させていない非回転時
に、近接対向部21の内側の処理外空間8で発生したパ
ーティクルが近接対向部21の外側の処理空間7に漏れ
出易くなり、スピンチャック1(溝22)の非回転時の
シール効果が低下することが懸念される。従って、溝2
2の深さMdを1mmないし3mmとすることにより、スピ
ンチャック1の回転時及び非回転時のいずれにおいても
十分なシール効果が期待できる回転シール機構20を実
現することができる。
【0075】なお、図7では、各溝22は、溝形成面2
1aの外側と内側とを貫通させるように形成したが、例
えば、図8に示すように、溝形成面21aの内側部分で
閉塞するように各溝22を形成してもよい。
【0076】図8の構成の溝22によれば、溝22の案
内面22aに案内されて、近接対向部21の外側から内
側に向かって流れ込んできた空気AYは、溝形成面21
aの内側の閉塞面22cで圧力が高められて溝形成面2
1aと対向面21bとの間の隙間に吹き出てくることに
なる。その結果、近接対向部21の内側部分で空気のカ
ーテンが形成され、近接対向部21の内側で発生したパ
ーティクルが近接対向部21の外側の処理空間7に漏れ
出ることを防止することができる。
【0077】その他、リップシール機構13、吸引機構
14、気体吹き出し機構15による作用効果は上述した
第1実施例装置と同様であるのでその説明は省略する。
【0078】以上のように、この第2実施例装置によっ
ても、上記第1実施例装置と同様の効果が得られる。
【0079】なお、上記第1、第2実施例装置では、近
接対向部11と羽根12、または、近接対向部21と溝
22に加えて、リップシール機構13と吸引機構14と
気体吹き出し機構15とを付設しているが、リップシー
ル機構13と吸引機構14と気体吹き出し機構15とは
省略してもよい。
【0080】すなわち、近接対向部11と羽根12、ま
たは、近接対向部21と溝22だけを備えて回転シール
機構10または20を構成してよい。このような構成で
あっても、パーティクルによる基板処理の処理精度の低
下を防止することができるスピンチャック1とベース部
6との間の良好な回転シール機構10、20を実現する
ことができる。
【0081】この種の基板処理装置の回転シール機構
は、処理外空間8で発生したパーティクルが処理空間7
に漏れ出ることを防止し得ることが必須の機能である。
基板処理に処理液を用いない場合には、処理空間7の雰
囲気が処理外空間8に流れ込むことを考慮する必要はな
いし、基板処理に処理液を用いる場合でも、駆動部品を
耐薬性などで構成して耐久性を持たせることで、駆動部
品は保護することが可能である。しかしながら、処理外
空間8で発生したパーティクルが処理空間7に漏れ出る
ことが防止できなければ、基板処理の処理精度が低下
し、装置の信頼性を左右することになる。
【0082】従って、本発明の回転シール機構10、2
0は、近接対向部11と羽根12、または、近接対向部
21と溝22を備えた構成を基本構成とし、その基本構
成に対してリップシール機構13や吸引機構14、気体
吹き出し機構15を必要に応じて付加すればよい。
【0083】また、リップシール機構13と吸引機構1
4と気体吹き出し機構15とは、全て備えている必要は
なく、いずれか1つの機構、または、いずれか2つの機
構を選択的に付加してもよい。
【0084】なお、リップシール機構13と吸引機構1
4と気体吹き出し機構15の少なくとも1つの機構を付
加することで、駆動部品を耐薬性などで構成することな
く、処理液(薬液)雰囲気による駆動部品の故障や寿命
の短期化などを防止することができる。駆動部品を耐薬
性などで構成すれば、大幅なコスト高になるが、リップ
シール機構13と吸引機構14と気体吹き出し機構15
の少なくとも1つの機構を付加することで、基板処理に
処理液を用いる場合に、低コストで駆動部品を保護する
ことができる。
【0085】なお、上記各実施例では、気体吹き出し機
構15の気体吹き出し口15aを近接対向部11、21
に配設したが、図9に示すように、気体吹き出し口15
aを近接対向部11、21よりも外側に配設してもよ
い。このような構成でも第1実施例装置で説明した気体
吹き出し機構15による作用効果と同様の作用効果を得
ることができる。
【0086】また、羽根12はスピンベース4と一体的
に設けてもよいし、羽根12を形成したリング状の部材
をスピンベース4に取り付けてもよい。溝22も同様
に、スピンベース4に直接設けてもよいし、溝22を形
成したリング状の部材をスピンベース4に取り付けても
よい。
【0087】さらに、上記各実施例では、保持部材5で
基板Wの外周部を保持するいわゆるメカニカル式のスピ
ンチャック1を基板保持回転手段とした装置を例に採っ
たが、例えば、基板Wの下面の回転中心を含む所定範囲
を真空吸着保持する真空吸着式のスピンチャックを基板
保持回転手段とした装置であっても本発明は同様に適用
することができる。
【0088】また、本発明は、半導体ウエハのような円
形基板を保持して回転させながら所定の基板処理を行う
基板処理装置の回転シール機構としても適用することが
できるし、液晶表示器用のガラス基板のような角型基板
を保持して回転させながら所定の基板処理を行う基板処
理装置の回転シール機構としても適用することができ
る。
【0089】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、基板保持回転手段とベース部
とが近接して対向する環状の近接対向部の基板保持回転
手段側に、基板保持回転手段の回転方向に沿って近接対
向部の内側から外側に向かう羽根を設けたので、基板保
持回転手段を回転させて所定の基板処理を行っている
間、近接対向部では、その外側の処理空間からその内側
の処理外空間に向かう気流が形成され、近接対向部の内
側の処理外空間で発生したパーティクルが近接対向部の
外側の処理空間に漏れ出ることを防止することができ
る。
【0090】また、羽根の高さを近接対向部の幅よりも
低くしているので、羽根とベース部とは非接触となり、
羽根が回転してもベース部と摺動することがなく近接対
向部からパーティクルが発生することもない。
【0091】従って、パーティクルによる基板処理の処
理精度の低下を防止することができる基板保持回転手段
とベース部との間の良好なシール手段を実現することが
できる。
【0092】請求項2に記載の発明によれば、羽根の高
さを1mmないし3mmにしたので、基板保持回転手段の回
転時及び非回転時のいずれにおいても十分なシール効果
が期待できるシール手段を実現することができる。
【0093】請求項3に記載の発明によれば、基板保持
回転手段とベース部とが近接して対向する環状の近接対
向部の基板保持回転手段側に、基板保持回転手段の回転
方向に沿って近接対向部の内側から外側に向かう溝を設
けたので、基板保持回転手段を回転させて所定の基板処
理を行っている間、近接対向部では、その外側の処理空
間からその内側の処理外空間に向かう気流が形成され、
近接対向部の内側の処理外空間で発生したパーティクル
が近接対向部の外側の処理空間に漏れ出ることを防止す
ることができる。
【0094】また、近接対向部では基板保持回転手段と
ベース部とが非接触であり、溝の底面とベース部との間
の距離はこの近接対向部の幅よりもさらに長いので、近
接対向部で摺動する部分がなく、近接対向部からパーテ
ィクルが発生することもない。
【0095】従って、パーティクルによる基板処理の処
理精度の低下を防止することができる基板保持回転手段
とベース部との間の良好なシール手段を実現することが
できる。
【0096】請求項4に記載の発明によれば、溝の深さ
を1mmないし3mmにしたので、基板保持回転手段の回転
時及び非回転時のいずれにおいても十分なシール効果が
期待できるシール手段を実現することができる。
【0097】請求項5に記載の発明によれば、近接対向
部の内側にリップシール手段を備えたので、基板保持回
転手段を回転させて所定の基板処理を行っている間、近
接対向部の外側の処理空間から近接対向部の内側の処理
外空間に流れ込んでくる空気は、リップシール手段によ
ってそれよりも内側に流れ込むことが防止される。従っ
て、基板処理で薬液を含む適宜の処理液を用いる場合で
も、処理空間に漂う処理液(薬液)雰囲気がリップシー
ル手段よりも内側に流れ込むことを防止でき、リップシ
ール手段より内側に配設した駆動部品が処理液(薬液)
雰囲気にさらされることを防止することができる。
【0098】また、リップシール手段からパーティクル
が発生しても、近接対向部の外側の処理空間から近接対
向部の内側の処理外空間に向かう気流によって、リップ
シール手段から発生したパーティクルが近接対向部の外
側の処理空間に漏れ出ることを防止でき、リップシール
手段を用いていてもパーティクルによる基板処理の処理
精度の低下を起こすことがない。
【0099】さらに、基板保持回転手段の非回転時に
も、リップシール手段によってリップシール手段の内側
で発生したパーティクルが近接対向部の外側の処理空間
に漏れ出ることや、近接対向部の外側の処理空間内の雰
囲気がリップシール手段より内側に入り込むことを防止
することができる。
【0100】従って、パーティクルによる基板処理の処
理精度の低下と、駆動部品が処理液雰囲気にさらされる
ことの双方の不都合を好適に防止することができる。
【0101】請求項6に記載の発明によれば、近接対向
部の内側に吸引口が配設された吸引手段を備えたので、
基板保持回転手段の回転時及び非回転時のいずれにおい
ても、近接対向部の内側で発生したパーティクルが近接
対向部の外側の処理空間に漏れ出ることや、近接対向部
の外側の処理空間内の雰囲気が吸引口より内側に入り込
むことを防止することができる。
【0102】従って、パーティクルによる基板処理の処
理精度の低下と、駆動部品が処理液雰囲気にさらされる
ことの双方の不都合を好適に防止することができる。
【0103】請求項7に記載の発明によれば、近接対向
部またはそれより外側に気体吹き出し口が配設された気
体吹き出し手段を備えたので、基板保持回転手段の回転
時及び非回転時のいずれにおいても、近接対向部の内側
で発生したパーティクルが近接対向部の外側の処理空間
に漏れ出ることや、近接対向部の外側の処理空間内の雰
囲気が近接対向部の内側の処理外空間に入り込むことを
防止することができる。
【0104】従って、パーティクルによる基板処理の処
理精度の低下と、駆動部品が処理液雰囲気にさらされる
ことの双方の不都合を好適に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る基板処理装置の全体
構成を示す縦断面図である。
【図2】第1実施例装置の要部の拡大縦断面図である。
【図3】第1実施例装置のスピンベースの底面を下方か
ら見た図である。
【図4】第1実施例装置のベース部の平面図である。
【図5】本発明の第2実施例装置の全体構成を示す縦断
面図である。
【図6】第2実施例装置の要部の拡大縦断面図である。
【図7】第2実施例装置のスピンベースの底面を下方か
ら見た図である。
【図8】第2実施例装置の変形例の溝を備えたスピンベ
ースの底面を下方から見た図である。
【図9】気体吹き出し口の配設位置を変更した変形例の
構成を示す要部縦断面図である。
【図10】従来装置の全体構成を示す縦断面図である。
【図11】従来の回転シール機構の構成を示す拡大縦断
面図である。
【符号の説明】
1:スピンチャック 2:電動モーター 6:ベース部 10、20:回転シール機構 11、21:近接対向部 12:羽根 13:リップシール機構 14:吸引機構 14a:吸引口 15:気体吹き出し機構 15a:気体吹き出し口 22:溝 W:基板 Fh:羽根の高さ Md:溝の深さ B1、B2:近接対向部の幅

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に対して所定の処理を行う基板処理
    装置であって、 基板を保持しつつ回転させる基板保持回転手段と、 前記基板保持回転手段の基板を保持している側とは反対
    側に配設されたベース部と、 前記基板保持回転手段の基板を保持している側とは反対
    側と前記ベース部材との間をシールするシール手段と、 を備え、 前記シール手段は、 前記基板保持回転手段の基板を保持している側とは反対
    側と前記ベース部とが近接して対向する環状の近接対向
    部と、 前記近接対向部の前記基板保持回転手段側に設けられ、
    高さが前記近接対向部の幅よりも低く、かつ、前記基板
    保持回転手段の回転方向に沿って前記近接対向部の内側
    から外側に向かう羽根と、 を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板処理装置におい
    て、 前記羽根の高さが1mmないし3mmであることを特徴とす
    る基板処理装置。
  3. 【請求項3】 基板に対して所定の処理を行う基板処理
    装置であって、 基板を保持しつつ回転させる基板保持回転手段と、 前記基板保持回転手段の基板を保持している側とは反対
    側に配設されたベース部と、 前記基板保持回転手段の基板を保持している側とは反対
    側と前記ベース部材との間をシールするシール手段と、 を備え、 前記シール手段は、 前記基板保持回転手段の基板を保持している側とは反対
    側と前記ベース部とが近接して対向する環状の近接対向
    部と、 前記近接対向部の前記基板保持回転手段側に設けられ、
    前記基板保持回転手段の回転方向に沿って前記近接対向
    部の内側から外側に向かう溝と、 を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の基板処理装置におい
    て、 前記溝の深さが1mmないし3mmであることを特徴とする
    基板処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の基
    板処理装置において、 前記シール手段はさらに前記近接対向部の内側にリップ
    シール手段を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の基
    板処理装置において、 前記シール手段はさらに前記近接対向部の内側に吸引口
    が配設された吸引手段を備えたことを特徴とする基板処
    理装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の基
    板処理装置において、 前記シール手段はさらに前記近接対向部またはそれより
    外側に気体吹き出し口が配設された気体吹き出し手段を
    備えたことを特徴とする基板処理装置。
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