JP2000100678A - 試料の分離装置及び分離方法並びに半導体基板の製造方法 - Google Patents

試料の分離装置及び分離方法並びに半導体基板の製造方法

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JP2000100678A
JP2000100678A JP10272157A JP27215798A JP2000100678A JP 2000100678 A JP2000100678 A JP 2000100678A JP 10272157 A JP10272157 A JP 10272157A JP 27215798 A JP27215798 A JP 27215798A JP 2000100678 A JP2000100678 A JP 2000100678A
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Kazuaki Omi
和明 近江
Kiyobumi Sakaguchi
清文 坂口
Kazutaka Yanagida
一隆 柳田
Takao Yonehara
隆夫 米原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】貼り合わせ基板の分離装置を提供する。 【解決手段】円環状の形状を有する一対の基板支持部材
201及び202により、貼り合わせ基板101を両側
から挟むようにして支持すると共に、貼り合わせ基板1
01の縁に露出した多孔質層101bを取り囲むように
して密閉空間210を構成する。そして、密閉空間21
0内に流体を注入し、該流体に圧力を印加することによ
り、多孔質層101bに対して、実質的に静止した流体
により圧力を印加して、貼り合わせ基板101を多孔質
層101bで分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料の分離装置及
び分離方法並びに半導体基板の製造方法に係り、特に、
内部に分離用の層を有する試料を該分離用の層で分離す
る分離装置及び分離方法並びに該分離方法を適用した半
導体基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁層上に単結晶Si層を有する基板と
して、SOI(Silicon On Insulator)構造を有する基
板(SOI基板)がある。このSOI基板を採用したデ
バイスは、通常のSi基板では達成し得ない数々の優位
点を有する。この優位点として、例えば、以下のものが
挙げられる。 (1)誘電体分離が容易で高集積化に適している。 (2)放射線耐性に優れている。 (3)浮遊容量が小さく、デバイスの動作速度の高速化
が可能である。 (4)ウェル工程が不要である。 (5)ラッチアップを防止することができる。 (6)薄膜化による完全な空乏型電解効果トランジスタ
の形成が可能である。
【0003】SOI構造は、上記のような様々な優位点
を有するため、ここ数十年、その形成方法に関する研究
が進められてきた。SOI技術としては、古くは、単結
晶サファイア基板上にSiをCVD(化学気層成長)法
でヘテロエピタキシャル成長させて形成するSOS(Si
licon On Sapphire)技術が知られている。このSOS
技術は、最も成熟したSOI技術として一応の評価を得
たものの、Si層と下地のサファイア基板との界面にお
ける格子不整合による結晶欠陥の発生、サファイア基板
を構成するアルミニウムのSi層への混入、基板の価
格、大面積化への遅れ等の理由により実用化が進んでい
ない。
【0004】比較的近年になって、サファイア基板を使
用することなくSOI基板を製造する方法が登場した。
この方法は、次の2つの方法に大別される。第1の方法
では、単結晶Si基板を表面酸化させてSiO2層を形
成し、そのSiO2層に窓を形成することによって単結
晶Si基板を部分的に露出させ、その部分をシードとし
て横方向にSiをエピタキシャル成長させることにより
SiO2層上に単結晶Si層を形成する。
【0005】第2の方法では、単結晶Si基板の表面を
活性層とし、その下部にSiO2層を形成する。上記の
第1の方法としては、CVD法により、直接、Si単結
晶を横方向にエピタキシャル成長させる方法(CVD
法)、非晶質Siを堆積して熱処理により固相横方向エ
ピタキシャル成長させる方法(固相成長法)、非晶質或
いは多結晶Si層に対して電子線やレーザ光等のエネル
ギービームを収束して照射し、溶融再結晶により単結晶
Si層をSiO2層上に成長させる方法(ビームアニ−
ル法)、棒状ヒータにより帯状に溶融領域を走査する方
法(Zone Melting Recrystallization法)が知られてい
る。これらの方法は、制御性、生産性、均一性、品質に
おいて多大な問題を残しており、未だに、工業的に実用
化された方法はない。
【0006】例えば、CVD法では、平坦薄膜化するた
めに犠牲酸化工程が必要である。固相成長法では、結晶
性が悪い。ビームアニ−ル法では、収束ビームの走査の
ための処理時間、ビームの重ね合わせや焦点調整等の制
御性の点で問題がある。このうち、Zone Melting Recry
stallization法が最も成熟しており、これによって製造
された基板を使用して比較的大規模な集積回路の試作が
なされているが、依然として、亜粒界等の結晶欠陥が多
数残留しており、少数キャリアデバイスを作成するまで
に至っていない。
【0007】上記第2の方法としては、次の4種類の方
法が挙げられる。第1に、異方性エッチングによりV型
の溝が表面に形成された単結晶Si基板上に酸化膜を形
成し、該酸化膜上に単結晶Si基板の厚さと同程度の厚
さの多結晶Si層を堆積させた後に、単結晶Si基板を
裏面から研磨し、厚い多結晶Si層上にV型の溝に囲ま
れて誘電分離された単結晶Si領域を形成する方法が有
る。この方法によれば、良好な結晶性を得ることができ
る。しかしながら、数百ミクロンもの厚い多結晶Si層
を堆積する工程、単結晶Si基板を裏面から研磨する工
程が必要であり、その制御性と生産性の点で問題が有
る。
【0008】第2に、SIMOX(Separation by Ion I
mplanted Oxygen)法がある。この方法では、単結晶S
i基板に酸素イオンを注入することにより、単結晶Si
基板の内部にSiO2層を形成する。この方法は、Si
プロセスとの整合性が良く、優れた方法である。しかし
ながら、この方法では、SiO2層を形成するために1
18ions/cm2以上の酸素イオンを単結晶Si基板に注入
する必要があるため、その注入時間が長大で生産性が悪
い。また、この方法では、多数の結晶欠陥を発生させ、
少数キャリアデバイスを作成するために十分な品質が得
られない。
【0009】第3に、多孔質Siの酸化により単結晶S
iを誘電体分離する方法である。この方法では、まず、
P型単結晶Si基板の表面に、プロトンイオン注入(イ
マイ他、J. Crystal Growth, vol 63,547(1983))、又
は、エピタキシャル成長及びパタニングによって、島状
のN型Si層を形成する。そして、この基板をHF溶液
中で陽極化成することによりP型単結晶基板のみを多孔
質化し、その後、増速酸化により島状のN型Si層を誘
電体分離する。この方法によれば、N型Si層がデバイ
ス工程の前に決定されるため、デバイス設計の自由度が
制限されるという問題がある。
【0010】第4に、第1の単結晶Si基板を、表面を
熱酸化させた第2の単結晶Si基板に、熱処理又は接着
剤により貼り合わせる方法がある。この方法では、デバ
イスを形成するための活性層を均一に薄膜化する必要が
ある。具体的には、この方法では、数百ミクロンもの厚
さの単結晶Si基板をミクロンオーダー又はそれ以下ま
で均一に薄膜化する必要がある。
【0011】この薄膜化の方法としては、研磨による方
法と、選択エッチングによる方法とがある。まず、研磨
による方法では、均一な薄膜化が困難である。特に、サ
ブミクロンオーダーの薄膜を形成した場合の不均一性は
数十%にも及ぶ。この問題は、ウェハの大口径化に伴っ
てより一層大きくなる。一方、選択エッチングによる方
法は、均一な薄膜化の点では有効であると考えられる
が、102程度の選択比しか得られない点、エッチング
後の表面性が悪い点、SOI層の結晶性が悪い点で問題
がある。
【0012】ところで、ガラスに代表される光透過性基
板は、受光素子であるコンタクトセンサや投影型液晶表
示装置を構成する上で重要である。そして、センサや表
示装置の画素(絵素)をより一層、高密度化、高解像度
化、高精細化するには、高性能の駆動素子が必要とな
る。そこで、光透過性基板上に優れた結晶性を有する単
結晶Si層を形成する技術が求められている。
【0013】しかしながら、ガラスに代表される光透過
性基板上にSi層を堆積した場合、そのSi層は、非晶
質若しくは多結晶にしかならない。これは、光透過性基
板の結晶構造が非晶質であり、その上に形成されるSi
層が、光透過性基板の結晶構造の無秩序性を反映するた
めである。本出願人は、特開平5−21338号におい
て、新たなSOI技術を開示した。この技術は、単結晶
Si基板に多孔質層を形成し、その上に非多孔質層単結
晶層を形成した第1の基板を、絶縁層を介して第2の基
板に貼り合わせ、その後、貼り合わせ基板を多孔質層で
2枚に分離することにより、第2の基板に非多孔質単結
晶層を移し取るものである。この技術は、SOI層の膜
厚均一性が優れていること、SOI層の結晶欠陥密度を
低減し得ること、SOI層の表面平坦性が良好であるこ
と、高価な特殊仕様の製造装置が不要であること、数1
00Å〜10μm程度の範囲のSOI膜を有するSOI
基板を同一の製造装置で製造可能なこと等の点で優れて
いる。
【0014】更に、本出願人は、特開平7−30288
9号において、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせ
た後に、第1の基板を破壊することなく第2の基板から
分離し、その後、分離した第1の基板の表面を平滑化し
て再度多孔質層を形成し、これを再利用する技術を開示
した。この技術は、第1の基板を無駄なく使用できるた
め、製造コストを大幅に低減することができ、製造工程
も単純であるという優れた利点を有する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】例えば、上記の本出願
人の提案に係るSOI基板の製造方法において、2枚の
基板を貼り合わせて得られる基板(以下、貼り合わせ基
板)を分離する工程では、分離される両基板に破損を与
えないことが重要である。本発明は、上記の背景に鑑み
てなされたものであり、例えば、貼り合わせ基板等の試
料を分離する処理に好適な装置及び方法を提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る分離装置
は、内部に分離用の層を有する試料を該分離用の層で分
離する分離装置であって、前記分離用の層の少なくとも
一部に対して実質的に静止した流体により圧力を印加す
ることにより、前記試料を前記分離用の層で分離するた
めの圧力印加機構を備えることを特徴とする。
【0017】上記の分離装置において、例えば、前記分
離用の層は、前記試料の内部を横断して前記試料の縁に
露出しており、前記圧力印加機構は、例えば、前記試料
の縁の少なくとも一部から前記分離用の層に対して流体
により圧力を印加することが好ましい。上記の分離装置
において、例えば、前記圧力印加機構は、前記試料の周
辺部の少なくとも一部を取り囲んで密閉空間を構成する
ための密閉空間構成部材を有し、前記密閉空間内に外部
の空間よりも高い圧力を印加することが好ましい。
【0018】上記の分離装置において、例えば、前記密
閉空間構成部材は、前記分離用の層を破壊しながら前記
試料の内部に注入される流体の圧力により前記試料の中
央部付近が膨張することを許容する構造を有することが
好ましい。上記の分離装置において、前記試料の中央部
付近の膨張量を制限する制限部材を更に備えることが好
ましい。
【0019】上記の分離装置において、前記試料は、例
えば円盤状の形状を有し、前記密閉空間構成部材は、例
えば、前記試料の周辺部に全周的に密閉空間を構成する
ことが好ましい。上記の分離装置において、前記密閉空
間構成部材は、例えば、円環状の形状を有することが好
ましい。
【0020】上記の分離装置において、前記密閉空間構
成部材は、例えば、前記試料の周辺部を両側から挟むよ
うにして支持する一対の支持部材を有し、前記一対の支
持部材により前記試料を支持した状態で、前記試料の周
辺部に全周的に密閉空間が構成されることが好ましい。
上記の分離装置において、前記一対の支持部材の各支持
部材は、例えば、前記試料の縁の内側に沿ってシール部
材を有することが好ましい。
【0021】上記の分離装置において、前記試料は、例
えば円盤状の形状を有し、前記シール部材は、例えば円
環状の形状を有することが好ましい。上記の分離装置に
おいて、前記一対の支持部材の各支持部材は、例えば、
円環状の形状を有することが好ましい。上記の分離装置
において、前記圧力印加機構は、例えば、前記試料を両
側から挟むようにして支持する一対の支持部材を有し、
各支持部材は、例えば、前記試料の周辺部に密閉空間を
構成するために前記試料の縁に沿って配置されたシール
部材を有し、前記密閉空間内に外部よりも高い圧力を印
加することが好ましい。
【0022】上記の分離装置において、前記一対の支持
部材の各支持部材は、例えば、前記試料を支持した状態
で前記シール部材の内側に構成される空間を外部の空間
に通じさせる構造を有することが好ましい。上記の分離
装置において、前記一対の支持部材の各支持部材は、例
えば、前記試料を支持した状態で前記試料の両面を覆う
板状部材であり、前記板状部材は、貫通した穴を有する
ことが好ましい。
【0023】上記の分離装置において、前記圧力印加機
構は、例えば、前記密閉空間内に流体を注入するための
注入部を有することが好ましい。上記の分離装置におい
て、前記圧力印加機構は、例えば、前記分離用の層に対
して作用させる圧力を調整するための圧力調整機構を有
することが好ましい。上記の分離装置において、前記圧
力調整機構は、前記試料を分離する際に、前記分離用の
層に対して作用させる圧力を徐々に又は段階的に小さく
することが好ましい。
【0024】上記の分離装置において、前記流体とし
て、例えば水を使用することが好ましい。前記分離用の
層は、例えば脆弱な構造の層であることが好ましい。前
記分離用の層は、例えば多孔質層であることが好まし
い。前記分離用の層は、例えば微小な空洞を有する層で
あることが好ましい。前記微小な空洞は、例えばイオン
注入により形成された空洞であるることが好ましい。
【0025】前記試料は、その縁に、断面において実質
的にV型の形状を有する溝を有することが好ましい。本
発明に係る分離方法は、内部に分離用の層を有する試料
を該分離用の層で分離する分離方法であって、前記分離
用の層の少なくとも一部に対して実質的に静止した流体
により圧力を印加することにより、前記試料を前記分離
用の層で分離する分離工程を有することを特徴とする。
【0026】上記の分離方法において、前記分離用の層
は、例えば、前記試料の内部を横断して前記試料の縁に
露出しており、前記分離工程では、例えば、前記試料の
縁の少なくとも一部から前記分離用の層に対して流体に
より圧力を印加することが好ましい。上記の分離方法に
おいて、前記分離工程では、例えば、前記試料の周辺部
の少なくとも一部を取り囲んで密閉空間を構成して該密
閉空間内に流体を満たし、該流体に外部の空間よりも高
い圧力を印加することが好ましい。
【0027】上記の分離方法において、前記分離工程で
は、前記分離用の層を破壊しながら前記試料の内部に注
入される流体の圧力により前記試料の中央部付近が膨張
することを許容する一方でその膨張量を制限しながら前
記試料を分離することが好ましい。上記の分離方法にお
いて、前記試料は、例えば円盤状の形状を有し、前記分
離工程では、例えば、前記試料の周辺部に全周的に密閉
空間を構成し、前記密閉空間に外部の空間よりも高い圧
力を印加することが好ましい。
【0028】上記の分離方法において、前記分離工程で
は、例えば、前記分離用の層に印加する圧力を変化させ
ながら前記試料を分離することが好ましい。上記の分離
方法において、前記分離工程では、例えば、前記分離用
の層に印加する圧力を徐々に又は段階的に低下させなら
前記試料を分離することが好ましい。
【0029】上記の分離方法において、前記分離工程で
は、例えば、前記密閉空間内の流体に印加する圧力を変
化させながら前記試料を分離することが好ましい。上記
の分離方法において、前記分離工程では、例えば、前記
密閉空間内の流体に印加する圧力を徐々に又は段階的に
低下させながら前記試料を分離することが好ましい。
【0030】前記流体として、例えば水を使用すること
が好ましい。前記分離用の層は、例えば脆弱な構造の層
であることが好ましい。前記分離用の層は、例えば多孔
質層であることが好ましい。前記分離用の層は、例えば
微小な空洞を有する層であることが好ましい。前記微小
な空洞は、例えばイオン注入により形成された空洞であ
るることが好ましい。
【0031】前記試料は、その縁に、断面において実質
的にV型の形状を有する溝を有することが好ましい。本
発明に係る半導体基板の製造方法は、内部に分離用の層
を有し、その上に、後の工程で第2の基板に移設される
半導体層を有する第1の基板を形成する第1工程と、前
記半導体層を挟むようにして前記第1の基板を前記第2
の基板に貼り合せて貼り合わせ基板を形成する第2工程
と、上記の分離方法により前記貼り合わせ基板を前記分
離用の層で分離し、これにより前記半導体層を前記第1
の基板から前記第2の基板に移設する第3工程とを有す
ることを特徴とする。
【0032】前記分離用の層は、例えば多孔質層である
ことが好ましい。前記多孔質層は、例えば、多孔度の異
なる複数の層からなることが好ましい。上記の半導体基
板の製造方法において、例えば、前記第1工程では、前
記第1の基板の材料としてSi基板を使用し、該Si基
板に陽極化成を施すことにより前記多孔質層を形成する
ことが好ましい。
【0033】上記の半導体基板の製造方法において、前
記第1工程では、前記半導体層として、例えば、前記多
孔質層上にエピタキシャル成長法により単結晶Si層を
形成することが好ましい。上記の半導体基板の製造方法
において、前記第1工程では、前記単結晶Si層上に更
に絶縁層を形成することが好ましい。
【0034】上記の半導体基板の製造方法において、例
えば、前記絶縁層を、前記単結晶Si層の表面を酸化さ
せることにより形成することが好ましい。上記の半導体
基板の製造方法において、前記第2の基板は、例えばS
i基板であることが好ましい。上記の半導体基板の製造
方法において、前記第2の基板は、例えば光透過性の基
板であることが好ましい。
【0035】前記分離用の層は、例えば、微小な空洞を
有する層であることが好ましい。前記微小な空洞は、例
えばイオン注入により形成される。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の好適な実施の形態を説明する。図1は、本発明の
好適な実施の形態に係るSOI基板の製造を方法を工程
順に説明する図である。図1(a)に示す工程では、単
結晶Si基板11を準備して、その表面に陽極化成等に
より多孔質Si層12を形成する。この多孔質Si層1
2は、多孔度の異なる層からなる多層構造にしてもよ
い。例えば、表面側を多孔度の低い第1多孔質層とし、
その下側を多孔度の高い第2の多孔質層とする如きであ
る。この場合、第1多孔質層を、次工程において、その
上に良好な非多孔質単結晶Si層を形成するために利用
し、第2多孔質層を分離用の層として利用することがで
きる。
【0037】次いで、図1(b)に示す工程では、多孔
質Si層12上に非多孔質単結晶Si層13をエピタキ
シャル成長法により形成し、その上に絶縁層(例えば、
SiO2層)15を形成する。これにより第1の基板
()が形成される。図1(c)に示す工程では、第2
の基板14()を準備し、絶縁層15が面するように
して第1の基板()と第2の基板14()とを室温
で密着させる。その後、陽極接合、加圧若しくは熱処理
又はこれらを組合わせた処理により第1の基板()と
第2の基板14()とを貼り合わせる。この処理によ
り、絶縁層15と第2の基板14()とが強固に結合
される。なお、絶縁層15は、上記のように非多孔質単
結晶Si層13の上に形成しても良いが、第2の基板1
4()の上に形成しても良く、両者に形成しても良
く、結果として、第1の基板と第2の基板を密着させた
際に、図1(c)に示す状態になれば良い。
【0038】図1(d)に示す工程では、貼り合わせた
2枚の基板を、多孔質Si層12の部分で分離する。こ
れにより、第2の基板側(''+)は、多孔質Si層
12''/単結晶Si層13/絶縁層15/単結晶Si基
板14の積層構造となる。一方、第1の基板側(')
は、単結晶Si基板11上に多孔質Si層12’を有す
る構造となる。
【0039】分離後の基板(’)は、残留した多孔質
Si層12’を除去し、必要に応じて、その表面を平坦
化することにより、再び第1の基板()を形成するた
めの単結晶Si基板11として使用される。貼り合わせ
た基板を分離した後、図1(e)に示す工程では、第2
の基板側(''+)の表面の多孔質層12''を選択的
に除去する。これにより、単結晶Si層13/絶縁層1
5/単結晶Si基板14の積層構造、すなわち、SOI
構造を有する基板が得られる。
【0040】第2の基板としては、例えば、単結晶Si
基板の他、絶縁性基板(例えば、石英基板)や光透過性
基板(例えば、石英基板)等が好適である。この実施の
形態では、2枚の基板を貼り合わせた後にこれを分離す
る処理を容易にするために、分離用の相として脆弱な構
造の多孔質層12を形成するが、この多孔質層の代わり
に、例えば、微小な空洞を有する微小気泡(microcavit
y)層を形成してもよい。微小気泡層は、例えば、半導
体基板にイオンを注入することにより形成することがで
きる。
【0041】以下、図1(d)に示す工程、すなわち、
貼り合わせ基板を分離する工程に好適な分離装置に関し
て説明する。なお、以下に示す分離装置は、上記の貼り
合わせ基板の分離のみならず、例えば、内部に分離用の
層を有する試料の分離に広く適用することができる。 [分離装置の原理]まず、本発明の好適な実施の形態に
係る分離装置の原理を説明する。図2は、本発明の好適
な実施の形態に係る分離装置の概略構成を模式的に示す
図である。分離対象の試料としての貼り合わせ基板10
1は、分離用の層として内部に多孔質層101bを有
し、この多孔質層101bで2枚の基板101a及び1
01cに分離される。なお、分離用の層は、他の部分に
比べて脆弱な構造であれば良く、多孔質層101bのみ
ならず、例えば前述の微小気泡層等であってもよい。
【0042】分離用の層としての多孔質層101bは、
図2に示すように、貼り合わせ基板101の内部を横断
して貼り合わせ基板101の縁に露出していることが好
ましい。なお、多孔質層101bは、図1に示す多孔質
層12に相当し、基板101aは、図1に示す第1の基
板側(’)に相当し、基板101cは、図1に示す第
1の基板側(”+)に相当する。
【0043】この分離装置では、分離用の層である多孔
質層101bの少なくとも一部(例えば、全周の一部)
を含む領域を密閉空間構成部材102によって密閉し
て、これにより構成される密閉空間105に露出してい
る多孔質層101bに対して、実質的に静止した流体に
より圧力(例えば、大気圧よりも十分に高い圧力)を作
用させる。密閉空間構成部材102には、シール部材1
03及び104が設けられている。密閉空間105に供
給する流体としては、例えば、水等の液体の他、空気等
の気体も好適である。非密閉空間106、即ち、密閉部
材105により密閉されていない空間は、例えば大気圧
に晒される。
【0044】貼り合わせ基板101の分離は、次のよう
にして進行する。まず、流体の圧力により、密閉空間1
05に露出している部分の多孔質層101bが破壊され
る。そして、その破壊された部分に流体が注入されるこ
とにより多孔質層101bの破壊が進行する。そして、
この多孔質層101bの破壊の進行により、流体が貼り
合わせ基板101の内部に十分に注入されると、貼り合
わせ基板101の内部に作用する流体の圧力と非密閉空
間106の圧力(例えば、大気圧)との圧力差により、
貼り合わせ基板101には、基板101aと基板101
cとを引き離す方向に分離力が作用し、この分離力によ
り分離が進行する。
【0045】分離の初期段階、特に、シール部材103
及び104の外側の多孔質層101bを破壊する段階で
は、貼り合わせ基板101に作用する分離力が弱いた
め、密閉空間105内の流体の圧力を高くすることが好
ましい。また、分離の初期段階の後は、貼り合わせ基板
101に作用する分離力が徐々に増大するため、流体の
圧力を徐々に又は段階的に低下させることが好ましい。
【0046】また、分離力が過大になり、基板101a
及び基板101cの反り量が大きくなると、基板101
a及び101cが破損する可能性があるため、この反り
量を制限するための制限部材を設けることが好ましい。
また、貼り合わせ基板101の分離の開始を容易にする
ためには、例えば、貼り合わせ基板101の外周に、断
面においてV型の形状を有する溝が設けられているこの
が好ましい。
【0047】貼り合わせ基板101の分離を効率化する
ため、或いは、密閉空間105の構成を容易にするため
には、密閉空間105を貼り合わせ基板101の外周に
全周的に設けることが好ましい。以上の説明は、多孔質
層101bに対して流体の圧力を作用させる部分(以
下、高圧印加部分)に密閉空間105を構成し、他の部
分(以下、低圧印加部分)は非密閉空間106とする例
である。
【0048】しかしながら、これとは逆に、高圧印加部
分を非密閉空間とし、低圧印加部分に密閉空間を構成
し、高圧印加部分を例えば大気圧に晒し、低圧印加部分
を大気圧よりも十分に低い圧力にすることもできる。ま
た、高圧印加部分及び低圧印加部分の双方に密閉空間を
構成し、高圧印加部分を相対的に高い圧力とし、低圧印
加分を相対的に低い圧力としもよい。
【0049】以上の方法によれば、分離される各基板に
損傷を与えることなく、貼り合わせ基板を分離すること
ができる。以下、本発明の好適な実施の形態に係る分離
装置を例示する。 [第1の実施の形態]図3は、本発明の第1の実施の形
態に係る分離装置を閉じた状態の断面図である。図4
は、図3に示す分離装置を開いた状態の平面図である。
なお、図4には、貼り合わせ基板101は示されていな
い。
【0050】この分離装置200は、ヒンジ部206に
より連結された一対の基板支持部材201及び202を
有する。基板支持部材201及び202は、貼り合わせ
基板101の外周に適合した円環状の形状を有する。ま
た、基板支持部材201及び202は、貼り合わせ基板
101を挟むようにして閉じた状態で、貼り合わせ基板
101の縁の多孔質層101bが露出した部分を取り囲
んで密閉空間210を構成する密閉空間構成部材として
機能する。
【0051】基板支持部材201、202には、貼り合
わせ基板101との間で気密性を確保するためのシール
部材(例えば、Oリング)203、204が夫々設けら
れている。また、一方の基板支持部材201には、他方
の基板支持部材202との間で気密性を確保するための
シール部材205が設けられている。この分離装置20
0では、貼り合わせ基板101を基板支持部材201及
び202により両側から挟んで支持した状態で、ロック
機構207により基板支持部材202がロックされる。
【0052】一方の基板支持部材201は、密閉空間2
10に流体を注入するための注入部208を有する。こ
の注入部208は、ポンプ等の圧力源220に接続さ
れ、圧力源220から供給される流体(例えば、水)に
より密閉空間210が満たされる。基板支持部材201
及び/又は202には、密閉空間210に流体を注入す
る際に発生する泡を除去するための泡抜き口211と、
密閉空間210内の流体に圧力を印加する際に泡抜き口
211を塞ぐためのバルブ212をとを設けてもよい。
【0053】圧力源220は、密閉空間210に流体を
満たした状態で、該流体に圧力を印加する。圧力源22
0は、流体に印加する圧力を調整する機構を有すること
が好ましく、これにより、流体に印加する圧力を、貼り
合わせ基板101の分離の初期段階では高くし、その
後、徐々に又は段階的に低下させることが好ましい。例
えば、分離の初期段階では、例えば20kg/cm2
し、その後、その圧力を徐々に低下させて、分離の最終
段階では、例えば1kg/cm2とする如きである。
【0054】以下、この分離装置200による貼り合わ
せ基板101の分離処理の手順を説明する。なお、以下
の分離処理は、例えば大気圧中で実施される。まず、ロ
ック機構207によるロックを解除して、図4に示すよ
うにして基板支持部202を開き、貼り合わせ基板10
1を基板支持部材201上に載置する。次いで、図3に
示すようにして基板支持部202を閉じ、ロック機構2
07により基板支持部材202をロックする。この状態
で、貼り合わせ基板101の縁の多孔質層101bが露
出した部分を取り囲んで密閉空間210が構成される。
【0055】次いで、圧力源220により密閉空間21
0内に流体を注入する。次いで、圧力源220により密
閉空間210内の流体に圧力を印加する。これにより、
貼り合わせ基板101の縁に露出した多孔質層101b
に対して、実質的に静止した流体による圧力が印加され
る。この圧力の印加により、貼り合わせ基板101の縁
に露出している部分の多孔質層101bが破壊されて分
離が開始される。そして、その破壊された部分に流体が
注入されることにより多孔質層101bの破壊が進行す
る。そして、この多孔質層101bの破壊の進行によ
り、流体が貼り合わせ基板101の内部に十分に注入さ
れる。この時、貼り合わせ基板101の内部に作用する
流体の圧力と非密閉空間(密閉空間以外の空間)に作用
する圧力との圧力差により、貼り合わせ基板101に
は、基板101aと基板101cとを引き離す方向に分
離力が作用し、この分離力により分離が進行する。
【0056】分離が完了したら、圧力源220を制御し
て密閉空間210内を例えば大気圧にし、その後、ロッ
ク機構207によるロックを解除して、基板支持部20
2を開き、分離された基板101a及び101cを取り
出す。 [第2の実施の形態]図5は、本発明の第2の実施の形
態に係る分離装置を閉じた状態の断面図である。図6
は、図5に示す分離装置を開いた状態の平面図である。
なお、図5には、貼り合わせ基板101は示されていな
い。
【0057】この分離装置300では、分離処理の際の
貼り合わせ基板101の反りを許容する一方で、その反
り量を制限して貼り合わせ基板101の破損を防止す
る。この分離装置300は、ヒンジ部306により連結
された一対の基板支持部材301及び302を有する。
基板支持部材301及び302は、円盤状の形状を有
し、その中央部付近は、貼り合わせ基板101の中央部
付近の反り量を制限する制限部材として機能する。貼り
合わせ基板101の反り量は、例えば50ミクロン程度
に制限することが好ましい。
【0058】また、基板支持部材301及び302は、
貼り合わせ基板101を挟むようにして閉じた状態で、
貼り合わせ基板101の縁の多孔質層101bが露出し
た部分を取り囲んで密閉空間310を構成する密閉空間
構成部材として機能する。基板支持部材301、302
には、貼り合わせ基板101との間で気密性を確保する
ためのシール部材(例えば、Oリング)303、304
が夫々設けられている。また、一方の基板支持部材30
1には、他方の基板支持部材302との間で気密性を確
保するためのシール部材305が設けられている。
【0059】基板支持部材301、302には、貼り合
わせ基板101を支持した状態で、貼り合わせ基板10
1の内側、即ち、シール部材303、304の内側の空
間と外部の空間とを通じさせるための貫通した穴301
a、302aが夫々設けられている。この穴301a及
び302aを設けることにより、基板101a及び10
1cが反って貼り合わせ基板101が膨張した際に、シ
ール部材303及び304の夫々の内側の空間の圧力が
高まることを防止することができる。
【0060】この分離装置300では、貼り合わせ基板
101を基板支持部材301及び302により両側から
挟んで支持した状態で、基板支持部材302がロック機
構307によりロックされる。一方の基板支持部材30
1は、密閉空間310に流体を注入するための注入部3
08を有する。この注入部308は、ポンプ等の圧力源
220に接続されており、圧力源220から供給される
流体(例えば、水)により密閉空間310が満たされ
る。
【0061】基板支持部材301及び/又は302に
は、密閉空間310に流体を注入する際に発生する泡を
除去するための泡抜き口311と、密閉空間310内の
流体に圧力を印加する際に泡抜き口311を塞ぐための
バルブ312をとを設けてもよい。圧力源320は、密
閉空間310に流体を満たした状態で、該流体に圧力を
印加する。圧力源320は、流体に印加する圧力を調整
する機構を有することが好ましく、これにより、流体に
印加する圧力を、貼り合わせ基板101の分離の初期段
階では高くし、その後、徐々に又は段階的に低下させる
ことが好ましい。例えば、分離の初期段階では、例えば
20kg/cm2とし、その後、その圧力を徐々に低下
させて、分離の最終段階では、例えば1kg/cm2
する如きである。
【0062】以下、この分離装置300による貼り合わ
せ基板101の分離処理の手順を説明する。なお、以下
の分離処理は、例えば大気圧中で実施される。まず、ロ
ック機構307によるロックを解除して、図6に示すよ
うにして基板支持部302を開き、貼り合わせ基板10
1を基板支持部材301上に載置する。次いで、図5に
示すようにして基板支持部302を閉じ、ロック機構3
07により基板支持部材302をロックする。この状態
で、貼り合わせ基板101の縁の多孔質層101bが露
出した部分を取り囲んで密閉空間310が構成される。
【0063】次いで、圧力源220により密閉空間21
0内に流体を注入する。次いで、圧力源220により密
閉空間310内の流体に圧力を印加する。これにより、
貼り合わせ基板101の縁に露出した多孔質層101b
に対して、実質的に静止した流体による圧力が印加され
る。この圧力の印加により、貼り合わせ基板101の縁
に露出している部分の多孔質層101bが破壊されて分
離が開始される。そして、その破壊された部分に流体が
注入されることにより多孔質層101bの破壊が進行す
る。そして、この多孔質層101bの破壊の進行によ
り、流体が貼り合わせ基板101の内部に十分に注入さ
れる。この時、貼り合わせ基板101の内部に作用する
流体の圧力と非密閉空間(密閉空間以外の空間)に作用
する圧力との圧力差により、貼り合わせ基板101に
は、基板101aと基板101cとを引き離す方向に分
離力が作用し、この分離力により基板101a及び10
1cが反る。この反り量は、貼り合わせ基板101の反
り量を制限する制限部材として機能する基板支持部材3
01及び302の内側の面により制限される。
【0064】分離が完了したら、圧力源220を制御し
て密閉空間210内を例えば大気圧にし、その後、ロッ
ク機構307によるロックを解除して、基板支持部30
2を開き、分離された基板101a及び101cを取り
出す。 [第3の実施の形態]この実施の形態では、押圧機構に
より貼り合わせ基板101を両側から押圧することによ
り反り量を制限する。図7は、本発明の第3の実施の形
態に係る分離装置の構成を示す断面図である。この実施
の形態に係る分離装置400は、図3及び図4に示す第
1の実施の形態に係る分離装置200と、押圧機構41
0及び420とを有する。
【0065】押圧機構410、420は、分離処理の際
の貼り合わせ基板101の反り量を制限する制限部材4
01、402を夫々有する。この制限部材401及び4
02は、例えば円盤状の形状を有する。制限部材40
1、402は、夫々エアシリンダ405、406により
駆動される。エアシリンダ405及び406が発生する
駆動力(押圧力)は、貼り合わせ基板101の分離の進
行に伴って、徐々に或いは段階的に大きくすることが好
ましい。一例を挙げると、例えば、分離処理の際に密閉
空間210に印加する圧力を20kgf/cm2とした
場合、分離の初期段階では、貼り合わせ基板101を押
圧せず、分離の進行に従って、徐々に押圧力を高めて、
分離の最終段階では、19kgf/cm2とすることが
好ましい。
【0066】以下、この分離装置400による貼り合わ
せ基板101の分離処理の手順を説明する。なお、以下
の分離処理は、例えば大気圧中で実施される。まず、ロ
ック機構207によるロックを解除して、図4に示すよ
うにして基板支持部202を開き、貼り合わせ基板10
1を基板支持部材201上に載置する。次いで、図3に
示すようにして基板支持部202を閉じ、ロック機構2
07により基板支持部材202をロックする。この状態
で、貼り合わせ基板101の外周部の多孔質層101b
が露出した部分に密閉空間210が構成される。
【0067】次いで、エアシリンダ405、406に夫
々ピストン403、404を収容させることにより、制
限部材401と制限部材402とを引き離す。そして、
制限部材401と制限部材402との間に分離装置20
0を配置した後に、エアシリンダ405、406に夫々
ピストン403、404を押し出させて、制限部材40
1、402を夫々貼り合わせ基板101に接触させる。
この状態で、分離装置200は、例えば下方に位置する
制限部材402により支持される。
【0068】次いで、圧力源220により密閉空間21
0内に流体を注入する。次いで、圧力源220により密
閉空間210内の流体に圧力を印加する。これにより、
貼り合わせ基板101の縁に露出した多孔質層101b
に対して、実質的に静止した流体による圧力が印加され
る。この圧力の印加により、貼り合わせ基板101の縁
に露出している部分の多孔質層101bが破壊されて分
離が開始される。そして、その破壊された部分に流体が
注入されることにより多孔質層101bの破壊が進行す
る。そして、この多孔質層101bの破壊の進行によ
り、流体が貼り合わせ基板101の内部に十分に注入さ
れる。この時、貼り合わせ基板101の内部に作用する
流体の圧力と非密閉空間(密閉空間以外の空間)に作用
する圧力との圧力差により、貼り合わせ基板101に
は、基板101aと基板101cとを引き離す方向に分
離力が作用し、この分離力により基板101a及び10
1cが反る。この反り量は、制限部材401及び402
による押圧力により制限される。
【0069】分離が完了したら、圧力源220を制御し
て密閉空間210内を例えば大気圧にする。次いで、エ
アシリンダ405、406に夫々ピストン403、40
4を収容させることにより制限部材401と制限部材4
02とを引き離す。次いで、ロック機構207によるロ
ックを解除して、基板支持部202を開き、分離された
基板101a及び101cを取り出す。
【0070】[第4の実施の形態]この実施の形態は、
複数枚の貼り合わせ基板101を一括して分離すること
ができる分離装置に関する。図8は、本発明の第4の実
施の形態に係る分離装置の構成を示す断面図である。こ
の分離装置500は、第1基板支持部材501と、1又
は複数の第2基板支持部材502と、第3基板支持部材
503と、第4基板支持部材504とにより、複数の貼
り合わせ基板101を支持し、押圧機構511及び51
2により、第1乃至第4基板支持部材501乃至504
からなる基板支持体を両側から押圧する。
【0071】第1乃至第4基板支持部材501乃至50
4は、貼り合わせ基板101の外周に適合した円環状の
形状を有する。第1基板支持部材501は、一方の側
に、貼り合わせ基板101との間で気密性を確保するた
めの円環状のシール部材501aを有し、第1乃至第4基
板支持部材501乃至504からなる基板の支持体の一
端を構成する。第2基板支持部材502は、両側に、貼
り合わせ基板101との間で気密性を確保するための円
環状のシール部材502b及び502cを有し、その外
周側に、他の基板支持部材との間で気密性を確保するた
めのシール部材502aを有する。第3基板支持部材5
03は、両側に、貼り合わせ基板101との間で気密性
を確保するための円環状のシール部材503b及び50
3cを有し、その外周側に、他の基板支持部材との間で
気密性を確保するためのシール部材503aを有する。
第4基板支持部材504は、一方の側に、貼り合わせ基
板101との間で気密性を確保するための円環状のシー
ル部材504bを有し、その外周側に、他の基板支持部
材との間で気密性を確保するためのシール部材504a
を有する。第1乃至第4基板支持部材501乃至504か
らなる基板の支持体の一端を構成する。
【0072】第3基板支持部材503は、第1乃至第4
基板支持部材501乃至504により、各貼り合わせ基
板101の縁の多孔質層101bが露出した部分に構成
される密閉空間550に流体を注入するための注入部5
05を有する。また、第3基板支持部材503は、その
両側に形成される密閉空間と注入部505とを空間的に
接続するための穴503dを有する。また、第2基板支
持部材502も、同様に、その両側に形成される密閉空
間を空間的に連結するための穴502dを有する。これ
により、第1乃至第4基板支持部材501乃至504に
より構成される密閉空間550が空間的に注入部505
に連結される。
【0073】第2、第3基板支持部材502、503
は、2枚の貼り合わせ基板101により挟まれる各空間
を外部に通じさせる通気孔502e、503eを夫々有
する。注入部505は、ポンプ等の圧力源(不図示)に
接続され、該圧力源から供給される流体(例えば、水)
により密閉空間550が満たされる。該圧力源は、流体
に印加する圧力を調整する機構を有することが好まし
く、これにより、流体に印加する圧力を、貼り合わせ基
板101の分離の初期段階では高くし、その後、徐々に
又は段階的に低下させることが好ましい。例えば、分離
の初期段階では、例えば20kg/cm2とし、その
後、その圧力を徐々に低下させて、分離の最終段階で
は、例えば1kg/cm2とする如きである。
【0074】この分離装置500では、第2基板支持部
材502の個数を変更することにより、貼り合わせ基板
101の処理枚数を変更することができる。例えば、1
つの第2基板支持部材502と、1つの第1基板支持部材
501、1つの第3基板支持部材503及び1つの第4
基板支持部材504を使用する場合、一度に3枚の貼り
合わせ基板101を処理することができる。また、第2
基板支持部材502を使用せずに、1つの第1基板支持
部材501、1つの第3基板支持部材503及び1つの
第4基板支持部材504を使用する場合、1度に2枚の
貼り合わせ基板101を処理することができる。
【0075】この実施の形態の押圧機構511及び51
2は、第1乃至第3の実施の形態におけるロック機構に
相当する。即ち、この押圧機構511及び512によ
り、複数枚の貼り合わせ基板101を挟むようにして支
持した第1乃至第4基板支持部501乃至504からな
る基板支持体を両側から押圧することにより、該基板支
持体を固定することができる。押圧機構511、512
は、貼り合わせ基板101の内周側を外部に通じさせる
ための通気孔511a、512aを夫々有する。
【0076】以下、この分離装置500による貼り合わ
せ基板101の分離処理の手順を説明する。なお、以下
の分離処理は、例えば大気圧中で実施される。まず、第
1乃至第4基板支持部材501乃至504を準備し、第
1、第2、第3、第2、第4基板支持部の順に重ねると
共に各基板支持部材の間に貼り合わせ基板101を挟
む。なお、前述のように、2枚の貼り合わせ基板101
のみを一括して処理する場合には、第2基板支持部材5
02は不要である。
【0077】次いで、第1乃至第4基板支持部材501
乃至504からなる基板支持体を両側から押圧機構51
1及び512により押圧して保持する。これにより、各
貼り合わせ基板101の縁の多孔質層101bが露出し
た部分に密閉空間550が構成される。次いで、注入部
505に接続された不図示の圧力源により密閉空間55
0内に流体を注入する。次いで、該圧力源により密閉空
間550内の流体に圧力を印加する。これにより、各貼
り合わせ基板101の縁に露出した多孔質層101bに
対して、実質的に静止した流体による圧力が印加され
る。
【0078】この圧力の印加により、各貼り合わせ基板
101の外周部に露出している部分の多孔質層101b
が破壊されて分離が開始される。そして、その破壊され
た部分に流体が注入されることにより多孔質層101b
の破壊が進行する。そして、この多孔質層101bの破
壊の進行により、流体が貼り合わせ基板101の内部に
十分に注入される。この時、貼り合わせ基板101の内
部に作用する流体の圧力と非密閉空間(密閉空間以外の
空間)に作用する圧力との圧力差により、貼り合わせ基
板101には、基板101aと基板101cとを引き離
す方向に分離力が作用し、この分離力により分離が進行
する。
【0079】分離が完了したら、圧力源を制御して密閉
空間550内を例えば大気圧にし、その後、押圧機構5
11及び512による押圧を解除し、第1乃至第4基板
支持部材501乃至504を分解すると共に、分離され
た基板101a及び101cを取り出す。 [分離装置の適用例]以下、上記の第1乃至第4の実施
の形態に係る分離装置の適用例を挙げる。
【0080】[第1の適用例]まず、比抵抗0.01
(Ω・cm)のP型或いはN型の第1の単結晶Si基板
(図1の11)に対してHF溶液中において陽極化成を
施して表面に多孔質Si層(図1の12)を形成する。
陽極化成条件は、例えば以下の通りである。 電流密度:7(mA・cm-2) 陽極化成溶液:HF:H2O:C25OH=1:1:1 時間:11(分) 多孔質Siの厚み:12(μm) 多孔質Si層は、その上に高品質エピタキシャルSi層を
形成するための層、及び、第2の基板と貼り合わせた後
に分離用の層として使用される。即ち、この適用例で
は、多孔質Si層は、2つの目的で使用される。
【0081】多孔質Si層の厚さは、上記の例に限られ
ず、例えば、数百μm〜0.1μm程度が好適である。
次いで、この基板を酸素雰囲気中において、例えば40
0℃で1時間酸化させる。この酸化により多孔質Si層
の孔の内壁は熱酸化膜で覆われる。次いで、この基板の
多孔質Si層の表面をHFで処理し、孔の内壁の酸化膜を
残して、多孔質Si層の表面の酸化膜のみを除去した後
に、多孔質Si層上にCVD(Chemical Vapor Depositio
n)法により、例えば0.3μm厚の単結晶Si層(図1
の13)をエピタキシャル成長させる。成長条件は、例
えば以下の通りである。
【0082】ソースガス:SiH2Cl2/H2 ガス流量:0.5/180(l/min) ガス圧力:80(Torr) 温度:950(℃) 成長速度:0.3(μm/min) 次いで、絶縁層として、このエピタキシャルSi層の表
面に熱酸化により200nm厚の酸化膜(SiO2層)を
形成する(図1の15)。
【0083】次いで、このSiO2層の表面と、別に用意
した第2のSi基板(図1の14)の表面とを重ね合わ
せ、接触させた後、例えば1100℃の温度で60分の
熱処理を施して両基板を貼り合わせる。次いで、上記の
ようにして形成された貼合わせ基板を第1乃至第4のい
ずれかの実施の形態に係る分離装置により多孔質Si層
で分離する。ここで、一例を挙げると、貼り合わせ基板
の多孔質Si層に印加する圧力は、分離の初期段階で
は、例えば20kg/cm2とし、その後、徐々に低下
させて、分離の最終段階では、例えば1kg/cm2
することが好適である。
【0084】この分離により、第1の基体側の表面に形
成されていたSiO2層、エピタキシャルSi層、及び多
孔質Si層の一部が第2の基板側に移設され、第1の基
板側の表面には多孔質Si層のみ残る。次いで、第2の
基板上に移設された多孔質Si層を49%弗酸と30%
過酸化水素水との混合液で攪拌しながら選択エッチング
する。この時、下層の単結晶Si層はエッチ・ストップ
として機能し、上層の多孔質Si層が選択エッチングさ
れて完全に除去される。
【0085】上記のエッチング液による非多孔質Si単
結晶のエッチング速度は極めて低く、多孔質Si層のエ
ッチング速度との選択比は105以上にも達し、非多孔
質Si層におけるエッチング量(数十オングストローム
程度)は実用上無視することができる。以上の工程によ
り、SiO2層上に0.2μm厚の単結晶Si層を有する
SOI基板を形成することができる。
【0086】このようにして形成されたSOI基板の表
面の凹凸を原子間力顕微鏡(AFM;Atomic force mic
roscope)で観察したところ、原子レベルでの平滑性が
得られていることが確認された。また、多孔質Si層の
選択エッチングによっても、単結晶Si層には何ら変化
はなかった。また、形成されたSOI基板の単結晶Si
層の膜厚を面内全面にわたって100点について測定し
たところ、膜厚の均一性は201nm±4nmであっ
た。また、透過電子顕微鏡による断面観察の結果、単結
晶Si層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好
な結晶性が維持されていることが確認された。さらに、
水素雰囲気中において1100℃で熱処理を1時間行
い、表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したところ、50
μm角の領域での平均2乗粗さは、約0.2nmであっ
た。これは通常市販されているSiウエハと同等であ
る。
【0087】なお、酸化膜は、エピタキシャル層の表面
ではなく、第2の基板の表面に形成しても、あるいは、
その両者に形成しても同様の結果が得られる。第1の基
板側は、例えば40%弗酸と30%透過水素水との混合
液中で攪拌しながら表面に残っている多孔質Siを選択
エッチングし、その後、水素アニール、或いは表面研磨
等の表面処理を施すことにより、第1の基板或いは第2
の基板として再利用することができる。
【0088】[第2の適用例]まず、比抵抗0.01
(Ω・cm)のP型或いはN型の第1の単結晶Si基板
(図1の11)に対してHF溶液中において2段階の陽
極化成を施して2層の多孔質層(図1の12)を形成す
る。陽極化成条件は、例えば以下の通りである。 第1段階 電流密度:7(mA・cm-2) 陽極化成溶液:HF:H2O:C25OH=1:1:1 時間:10(分) 第1の多孔質Siの厚み:12(μm) 第2段階 電流密度:20(mA・cm-2) 陽極化成溶液:HF:H2O:C25OH=1:1:1 時間:2(分) 第2の多孔質Siの厚み:3(μm) このように、多孔質Si層を2層構成にすることによ
り、第1段階で低電流で陽極化成して形成される表面層
の多孔質Si層は、その上に高品質エピタキシャルSi層
を形成するための層として使用し、第2段階で高電流で
陽極化成して形成される下層の多孔質Si層は、分離用
の層として使用することができる。低電流で形成する多
孔質Si層の厚さは、上記の例に限られず、例えば数百
μm〜0.1μm程度が好適である。また、高電流で形
成する多孔質Si層も、上記の例に限られず、種々の厚
さを採用することができる。更に、2層目の多孔質Si
層の形成後に3層目以降の多孔質Si層を形成してもよ
い。
【0089】次いで、この基板を酸素雰囲気中におい
て、例えば400℃で1時間酸化させる。この酸化によ
り多孔質Siの孔の内壁は熱酸化膜で覆われる。次い
で、この基板の多孔質Si層の表面をHFで処理し、孔の
内壁の酸化膜を残して、多孔質Si層の表面の酸化膜の
みを除去した後に、多孔質Si層上にCVD(Chemical V
apor Deposition)法により、例えば0.3μm厚の単結
晶Siをエピタキシャル成長させる。成長条件は、例え
ば以下の通りである。
【0090】ソースガス:SiH2Cl2/H2 ガス流量:0.5/180(l/min) ガス圧力:80(Torr) 温度:950(℃) 成長速度:0.3(μm/min) 次いで、絶縁層として、このエピタキシャルSi層の表
面に熱酸化により200nmの酸化膜(SiO2層)を形
成する(図1の15)。
【0091】次いで、このSiO2層の表面と、別に用意
した第2のSi基板(図1の14)の表面とを重ね合わ
せ、接触させた後、例えば1180℃の温度で5分の熱
処理を施して両基板を貼り合せる。次いで、上記のよう
にして形成された貼合わせ基板を第1乃至第4のいずれ
かの実施の形態に係る分離装置により多孔質Si層で分
離する。ここで、一例を挙げると、貼り合わせ基板の多
孔質Si層に印加する圧力は、分離の初期段階では、例
えば20kg/cm2とし、その後、徐々に低下させ
て、分離の最終段階では、例えば1kg/cm2とする
ことが好適である。
【0092】この分離により、第1の基体側の表面に形
成されていたSiO2層、エピタキシャルSi層、及び多
孔質Si層の一部が第2の基板側に移設され、第1の基
板側の表面には多孔質Si層のみ残る。次いで、49%
弗酸と30%過酸化水素水との混合液で攪拌しながら、
第2の基板上に移設された多孔質Si層を選択エッチン
グする。この時、単結晶Si層はエッチ・ストップとし
て機能し、上層の多孔質Si層が選択エッチングされて
完全に除去される。
【0093】上記のエッチング液による非多孔質Si単
結晶のエッチング速度は極めて低く、多孔質Si層のエ
ッチング速度との選択比は105以上にも達し、非多孔
質Si層におけるエッチング量(数十オングストローム
程度)は実用上無視することができる。以上の工程によ
り、SiO2層上に0.2μm厚の単結晶Si層を有する
SOI基板を形成することができる。
【0094】このようにして形成されたSOI基板の表
面の凹凸を原子間力顕微鏡(AFM;Atomic force mic
roscope)で観察したところ、原子レベルでの平滑性が
得られていることが確認された。また、多孔質Si層の
選択エッチングによっても、単結晶Si層には何ら変化
はなかった。また、形成されたSOI基板の単結晶Si
層の膜厚を面内全面にわたって100点について測定し
たところ、膜厚の均一性は201nm±4nmであっ
た。また、透過電子顕微鏡による断面観察の結果、単結
晶Si層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好
な結晶性が維持されていることが確認された。さらに、
水素雰囲気中において1100℃で熱処理を1時間行
い、表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したところ、50
μm角の領域での平均2乗粗さは、約0.2nmであっ
た。これは通常市販されているSiウエハと同等であ
る。
【0095】なお、酸化膜は、エピタキシャル層の表面
ではなく、第2の基板の表面に形成しても、或いは、そ
の両者に形成しても同様の結果が得られる。第1の基板
側は、例えば40%弗酸と30%透過水素水との混合液
中で攪拌しながら、表面に残っている多孔質Siを選択
エッチングし、その後、水素アニール、或いは表面研磨
等の表面処理を施すことにより、第1の基板或いは第2
の基板として再利用することができる。
【0096】[第3の適用例]まず、第1の単結晶Si
の基板表面に、絶縁層として、熱酸化により例えば20
0mnの酸化膜(SiO2)層を形成する。次いで、投影
飛程がSi基板中になるような条件で、第1の基板の表
面からイオン注入を行う。これによって、分離用の層と
して機能する層が、投影飛程の深さの所に微小気泡層あ
るいは注入イオン種高濃度層による歪み層として形成さ
れる。
【0097】次いで、このSiO2層の表面と、別に用意
した第2のSi基板の表面とを重ね合わせ、接触させた
後、例えば600℃の温度で10時間の熱処理を施して
両基板を貼り合わせる。ここで、両基板を重ね合わせる
前に、N2のプラズマ処理で基板を処理することによ
り、貼り合わせ強度が高めることができる。次いで、上
記のようにして形成された貼合わせ基板を第1乃至第4
のいずれかの実施の形態に係る分離装置により多孔質S
i層で分離する。ここで、一例を挙げると、貼り合わせ
基板の多孔質Si層に印加する圧力は、分離の初期段階
では、例えば20kg/cm2とし、その後、徐々に低
下させて、分離の最終段階では、例えば1kg/cm2
とすることが好適である。
【0098】この分離により、第1の基板側の表面に形
成されていたSiO2層、その下層の単結晶層、及び分離
用の層の一部が第2の基板側に移設される。そして、第
1の基板画の表面には分離層の他の部分が残る。次い
で、49%弗酸と30%過酸化水素水との混合液で攪拌
しながら、第2の基板側に移設された分離用の層を選択
エッチングする。この時、単結晶Si層はエッチ・スト
ップとして機能し、上層の分離用の層が選択エッチング
されて完全に除去される。ここで、残された分離用の層
が十分に薄い場合には、このエッチング工程を省略して
もよい。なお、この残された分離用の層は、CMP(ch
emical mechanical polishing)工程によって除去して
も良い。
【0099】以上の工程により、SiO2層上に0.2μ
m厚の単結晶Si層を有するSOI基板を形成すること
ができる。このようにして形成されたSOI基板の単結
晶Si層の膜厚を面内全面にわたって100点について
測定したところ、膜厚の均一性は201nm±4nmで
あった。また、透過電子顕微鏡による断面観察の結果、
単結晶Si層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、
良好な結晶性が維持されていることが確認された。さら
に水素雰囲気中において1100℃で熱処理を1時間行
い、表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したところ、50
μm角の領域での平均2乗粗さは、約0.2nmであっ
た。これは通常市販されているSiウエハと同等であ
る。
【0100】なお、酸化膜は、エピタキシャル層の表面
ではなく、第2の基板の表面に形成しても、或いは、そ
の両者に形成しても同様の結果が得られる。また、第1
の基板側に残った分離用の層に関しても、CMP工程に
より除去することができる。その後、この基板に水素ア
ニール、或いは表面研磨等の表面処理を施すことによ
り、再び第1の基板或いは第2の基板として再利用する
ことができる。
【0101】この適用例は、単結晶Siウェハの表面領
域の下層にイオン注入により分離用の層を形成し、これ
を第2の基板に貼り合わせ、その後、分離用の層で両基
板を分離することにより、単結晶Siウェハの表面領域
を第2の基板に移設する例であるが、第1の基板として
エピタキシャルウェハを使用し、そのエピタキシャル層
を同様の方法で第2の基板に移設してもよい。
【0102】また、上記の適用例において、第1の基板
にイオン注入により分離用の層を形成した後に表面のS
iO2層を除去し、表面にエピタキシャル層を形成し、
その上に更にSiO2層を形成し、その後に、この基板
を第2の基板に貼り合わせ、分離用の層で両基板を分離
してもよい。この場合、第1の基板に形成されたエピタ
キシャル層及びその下層の元来の表面領域が第2の基板
に移設される。
【0103】[第4の適用例]第2の基板として光透過
性の基板(例えば、石英)を用いて、第2の適用例と同
様の方法でSOI基板を製造することができる。ただ
し、例えば次のように工程を変更することが好ましい。 1)第1の基板と第2の基板とを貼り合わせる前にN2
ラズマ処理をする。
【0104】2)400℃での熱処理を1時間から約1
00時間に変更する。 3)水素雰囲気中での熱処理(SOI層の表面平坦化)
の温度を1000℃以下(例えば、970℃で4時間)
に変更する。 第2の基板として、絶縁層の材料からなる透明基板を用
いた場合には、上記の第1乃至第3の適用例においてエ
ピタキシャル層の表面、或いは、第2の基板の表面に形
成するような酸化膜(絶縁層)は必ずしも必要ではな
い。ただし、後にトランジスタ等の素子が形成されるエ
ピタキシャル層を、貼り合わせ界面から離して、界面に
付着する可能性のある不純物の影響を低減するために
は、上記の酸化膜(絶縁層)を形成するのことが好まし
い。
【0105】
【発明の効果】本発明によれば、貼り合わせ基板等の試
料の分離に好適な装置及び方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施の形態に係るSOI基板の
製造を方法を工程順に説明する図である。
【図2】本発明の好適な実施の形態に係る分離装置の概
略構成を模式的に示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る分離装置を閉
じた状態の断面図である。
【図4】図3に示す分離装置を開いた状態の平面図であ
る。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る分離装置を閉
じた状態の断面図である。
【図6】図5に示す分離装置を開いた状態の平面図であ
る。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る分離装置の構
成を示す断面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係る分離装置の構
成を示す断面図である。
【符号の説明】
11 単結晶Si基板 12 多孔質Si層 13 非多孔質単結晶Si層 14 第2の基板 15 絶縁層 100,200,300,400,500 分離装置 101 貼り合わせ基板 101a,101c 基板 101b 多孔質層 102 密閉空間構成部材 103,104 シール部材 105 密閉空間 106 非密閉空間 201,202 基板支持部材 203,204 シール部材 205 シール部材 206 ヒンジ部 207 ロック機構 220 圧力源 301,302 基板支持部材 301a,302a 穴 303,304 シール部材 305 シール部材 306 ヒンジ部 307 ロック機構 308 注入部 410,420 押圧機構 401,402 制限部材 403,404 ピストン 405,406 エアシリンダ 501 第1基板支持部材 502 第2基板支持部材 503 第3基板支持部材 504 第4基板支持部材 501a,502b,502c,503b,503c,
504b シール部材 502a,503a,504a シール部材 502d,503d 穴 502e,505e 通気孔 505 注入部 511,512 押圧機構 511a,512a 通気孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳田 一隆 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 米原 隆夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に分離用の層を有する試料を該分離
    用の層で分離する分離装置であって、 前記分離用の層の少なくとも一部に対して実質的に静止
    した流体により圧力を印加することにより、前記試料を
    前記分離用の層で分離するための圧力印加機構を備える
    ことを特徴とする分離装置。
  2. 【請求項2】 前記分離用の層は、前記試料の内部を横
    断して前記試料の縁に露出しており、前記圧力印加機構
    は、前記試料の縁の少なくとも一部から前記分離用の層
    に対して流体により圧力を印加することを特徴とする請
    求項1に記載の分離装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力印加機構は、前記試料の周辺部
    の少なくとも一部を取り囲んで密閉空間を構成するため
    の密閉空間構成部材を有し、前記密閉空間内に外部の空
    間よりも高い圧力を印加することを特徴とする請求項2
    に記載の分離装置。
  4. 【請求項4】 前記密閉空間構成部材は、前記分離用の
    層を破壊しながら前記試料の内部に注入される流体の圧
    力により前記試料の中央部付近が膨張することを許容す
    る構造を有することを特徴とする請求項3に記載の分離
    装置。
  5. 【請求項5】 前記試料の中央部付近の膨張量を制限す
    る制限部材を更に備えることを特徴とする請求項4に記
    載の分離装置。
  6. 【請求項6】 前記試料は、円盤状の形状を有し、前記
    密閉空間構成部材は、前記試料の周辺部に全周的に密閉
    空間を構成することを特徴とする請求項3乃至請求項5
    のいずれか1項に記載の分離装置。
  7. 【請求項7】 前記密閉空間構成部材は、円環状の形状
    を有することを特徴とする請求項6に記載の分離装置。
  8. 【請求項8】 前記密閉空間構成部材は、前記試料の周
    辺部を両側から挟むようにして支持する一対の支持部材
    を有し、前記一対の支持部材により前記試料を支持した
    状態で、前記試料の周辺部に全周的に密閉空間が構成さ
    れることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか
    1項に記載の分離装置。
  9. 【請求項9】 前記一対の支持部材の各支持部材は、前
    記試料の縁の内側に沿ってシール部材を有することを特
    徴とする請求項8に記載の分離装置。
  10. 【請求項10】 前記試料は、円盤状の形状を有し、前
    記シール部材は、円環状の形状を有することを特徴とす
    る請求項9に記載の分離装置。
  11. 【請求項11】 前記一対の支持部材の各支持部材は、
    円環状の形状を有することを特徴とする請求項9又は請
    求項10に記載の分離装置。
  12. 【請求項12】 前記圧力印加機構は、前記試料を両側
    から挟むようにして支持する一対の支持部材を有し、各
    支持部材は、前記試料の周辺部に密閉空間を構成するた
    めに前記試料の縁に沿って配置されたシール部材を有
    し、前記密閉空間内に外部よりも高い圧力を印加するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の分離装置。
  13. 【請求項13】 前記一対の支持部材の各支持部材は、
    前記試料を支持した状態で前記シール部材の内側に構成
    される空間を外部の空間に通じさせる構造を有すること
    を特徴とする請求項12に記載の分離装置。
  14. 【請求項14】 前記一対の支持部材の各支持部材は、
    前記試料を支持した状態で前記試料の両面を覆う板状部
    材であり、前記板状部材は、貫通した穴を有することを
    特徴とする請求項13に記載の分離装置。
  15. 【請求項15】 前記圧力印加機構は、前記密閉空間内
    に流体を注入するための注入部を有することを特徴とす
    る請求項3乃至請求項14のいずれか1項に記載の分離
    装置。
  16. 【請求項16】 前記圧力印加機構は、前記分離用の層
    に対して作用させる圧力を調整するための圧力調整機構
    を有することを特徴とする請求項1乃至請求項15のい
    ずれか1項に記載の分離装置。
  17. 【請求項17】 前記圧力調整機構は、前記試料を分離
    する際に、前記分離用の層に対して作用させる圧力を徐
    々に又は段階的に小さくすることを特徴とする請求項1
    6に記載の分離装置。
  18. 【請求項18】 前記流体は、水であることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の分離
    装置。
  19. 【請求項19】 前記分離用の層は、脆弱な構造の層で
    あることを特徴とする請求項1乃至請求項18のいずれ
    か1項に記載の分離装置。
  20. 【請求項20】 前記分離用の層は、多孔質層であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項18に記載の分離装
    置。
  21. 【請求項21】 前記分離用の層は、微小な空洞を有す
    る層であることを特徴とする請求項1乃至請求項18に
    記載の分離装置。
  22. 【請求項22】 前記微小な空洞は、イオン注入により
    形成された空洞であるることを特徴とする請求項21に
    記載の分離装置。
  23. 【請求項23】 前記試料は、その縁に、断面において
    実質的にV型の形状を有する溝を有することを特徴とす
    る請求項1乃至請求項22のいずれか1項に記載の分離
    装置。
  24. 【請求項24】 内部に分離用の層を有する試料を該分
    離用の層で分離する分離方法であって、 前記分離用の層の少なくとも一部に対して実質的に静止
    した流体により圧力を印加することにより、前記試料を
    前記分離用の層で分離する分離工程を有することを特徴
    とする分離方法。
  25. 【請求項25】 前記分離用の層は、前記試料の内部を
    横断して前記試料の縁に露出しており、前記分離工程で
    は、前記試料の縁の少なくとも一部から前記分離用の層
    に対して流体により圧力を印加することを特徴とする請
    求項24に記載の分理方法。
  26. 【請求項26】 前記分離工程では、前記試料の周辺部
    の少なくとも一部を取り囲んで密閉空間を構成して該密
    閉空間内に流体を満たし、該流体に外部の空間よりも高
    い圧力を印加することを特徴とする請求項25に記載の
    分離方法。
  27. 【請求項27】 前記分離工程では、前記分離用の層を
    破壊しながら前記試料の内部に注入される流体の圧力に
    より前記試料の中央部付近が膨張することを許容する一
    方でその膨張量を制限しながら前記試料を分離すること
    を特徴とする請求項26に記載の分離方法。
  28. 【請求項28】 前記試料は、円盤状の形状を有し、前
    記分離工程では、前記試料の周辺部に全周的に密閉空間
    を構成し、前記密閉空間に外部の空間よりも高い圧力を
    印加することを特徴とする請求項26又は請求項27に
    記載の分離方法。
  29. 【請求項29】 前記分離工程では、前記分離用の層に
    印加する圧力を変化させながら前記試料を分離すること
    を特徴とする請求項24乃至請求項28のいずれか1項
    に記載の分離方法。
  30. 【請求項30】 前記分離工程では、前記分離用の層に
    印加する圧力を徐々に又は段階的に低下させなら前記試
    料を分離することを特徴とする請求項24乃至請求項2
    8のいずれか1項に記載の分離方法。
  31. 【請求項31】 前記分離工程では、前記密閉空間内の
    流体に印加する圧力を変化させながら前記試料を分離す
    ることを特徴とする請求項26乃至請求項28のいずれ
    か1項に記載の分離方法。
  32. 【請求項32】 前記分離工程では、前記密閉空間内の
    流体に印加する圧力を徐々に又は段階的に低下させなが
    ら前記試料を分離することを特徴とする請求項26乃至
    請求項28のいずれか1項に記載の分離方法。
  33. 【請求項33】 前記流体は、水であることを特徴とす
    る請求項24乃至請求項32のいずれか1項に記載の分
    離方法。
  34. 【請求項34】 前記分離用の層は、脆弱な構造の層で
    あることを特徴とする請求項24乃至請求項33のいず
    れか1項に記載の分離方法。
  35. 【請求項35】 前記分離用の層は、多孔質層であるこ
    とを特徴とする請求項24乃至請求項33のいずれか1
    項に記載の分離方法。
  36. 【請求項36】 前記分離用の層は、微小な空洞を有す
    る層であることを特徴とする請求項24乃至請求項33
    のいずれか1項に記載の分離方法。
  37. 【請求項37】 前記微小な空洞は、イオン注入により
    形成された空洞であることを特徴とする請求項36に記
    載の分離方法。
  38. 【請求項38】 前記試料は、その縁に、断面において
    実質的にV型の形状を有する溝を有することを特徴とす
    る請求項24乃至請求項37のいずれか1項に記載の分
    離方法。
  39. 【請求項39】 請求項24乃至請求項38に記載の分
    離方法により分離された半導体基板。
  40. 【請求項40】 半導体基板の製造方法であって、 内部に分離用の層を有し、その上に、後の工程で第2の
    基板に移設される半導体層を有する第1の基板を形成す
    る第1工程と、 前記半導体層を挟むようにして前記第1の基板を前記第
    2の基板に貼り合せて貼り合わせ基板を形成する第2工
    程と、 請求項24乃至請求項33のいずれか1項に記載の分離
    方法により前記貼り合わせ基板を前記分離用の層で分離
    し、これにより前記半導体層を前記第1の基板から前記
    第2の基板に移設する第3工程と、 を有することを特徴とする半導体基板の製造方法。
  41. 【請求項41】 前記分離用の層は、多孔質層であるこ
    とを特徴とする請求項40に記載の半導体基板の製造方
    法。
  42. 【請求項42】 前記多孔質層は、多孔度の異なる複数
    の層からなることを特徴とする請求項41に記載の半導
    体基板の製造方法。
  43. 【請求項43】 前記第1工程では、前記第1の基板の
    材料としてSi基板を使用し、該Si基板に陽極化成を
    施すことにより前記多孔質層を形成することを特徴とす
    る請求項41又は請求項42に記載の半導体基板の製造
    方法。
  44. 【請求項44】 前記第1工程では、前記半導体層とし
    て、前記多孔質層上にエピタキシャル成長法により単結
    晶Si層を形成することを特徴とする請求項43に記載
    の半導体基板の製造方法。
  45. 【請求項45】 前記第1工程では、前記単結晶Si層
    上に更に絶縁層を形成することを特徴とする請求項44
    に記載の半導体基板の製造方法。
  46. 【請求項46】 前記絶縁層を、前記単結晶Si層の表
    面を酸化させることにより形成することを特徴とする請
    求項45に記載の半導体基板の製造方法。
  47. 【請求項47】 前記第2の基板は、Si基板であるこ
    とを特徴とする請求項40乃至請求項46のいずれか1
    項に記載の半導体基板の製造方法。
  48. 【請求項48】 前記第2の基板は、光透過性の基板で
    あることを特徴とする請求項40乃至請求項46のいず
    れか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  49. 【請求項49】 前記分離用の層は、微小な空洞を有す
    る層であることを特徴とする請求項40に記載の半導体
    基板の製造方法。
  50. 【請求項50】 前記微小な空洞をイオン注入により形
    成することを特徴とする請求項49に記載の半導体基板
    の製造方法。
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