JP2000100079A - 情報記録媒体の交替処理方法および情報処理システム - Google Patents

情報記録媒体の交替処理方法および情報処理システム

Info

Publication number
JP2000100079A
JP2000100079A JP10271245A JP27124598A JP2000100079A JP 2000100079 A JP2000100079 A JP 2000100079A JP 10271245 A JP10271245 A JP 10271245A JP 27124598 A JP27124598 A JP 27124598A JP 2000100079 A JP2000100079 A JP 2000100079A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
area
data
file
recording
sector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10271245A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Sasaki
真司 佐々木
Motoyuki Itou
基志 伊藤
Hiroshi Ueda
宏 植田
Yoshihisa Fukushima
能久 福島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP10271245A priority Critical patent/JP2000100079A/ja
Publication of JP2000100079A publication Critical patent/JP2000100079A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の欠陥管理方法では、ユーザ領域の欠陥
セクタに対する代替セクタがユーザ領域よりも後ろに配
置され、先頭に配置されるファイル管理情報の交替処理
ではシーク距離が長く、交替処理に時間がかかった。 【解決手段】 本発明では、LSN固定のファイル管理
情報が記録されるファイル管理領域に隣接して、リニア
リプレースメント用代替セクタ領域を配置する。これに
より交替処理時のシーク距離を短縮することが可能で、
処理の高速化が図れる。さらに、AVファイル記録時の
欠陥管理をファイルシステム内で行うAVファイルシス
テムでは、ドライブによる自動交替処理の対象はファイ
ル管理情報が記録されるファイル管理領域が中心となる
ため、このファイル管理領域に隣接してスペア領域を割
り付けることによって、交替処理の高速化による記録再
生処理の時間短縮効果はより大きくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報記録媒体の交
替処理方法に関するものであり、特に欠陥セクタの交替
処理による遅延を回避するものである。
【0002】
【従来の技術】セクタ構造を有するディスクの代表的な
ものは光ディスクであり、近年高密度化、大容量化が進
んでおり、信頼性の確保が重要となっている。光ディス
ク装置では、ディスク上に記録再生できないセクタがあ
る場合には、このセクタを使用しないようするために欠
陥セクタとして登録し、替わりに他のセクタを代替する
ことで、信頼性を確保している。このような光ディスク
装置で行われる欠陥管理は、90mm光ディスクの国際
標準化機構ISO/IEC10090(以下ISO規格
と略す)に記載されており、以下、これに基づいて説明
する。
【0003】図2は一般的なディスク媒体の説明図で、
円盤状のディスク媒体には、同心円上にトラックが形成
されており、各トラックには細かく分けられたセクタが
形成されている。これら全てのセクタの先頭には物理セ
クタ番号といわれる絶対番地が付加されている。
【0004】図10(a)は、ディスクの領域をどのよ
うに使用しているかを示すもので、ディスク情報領域4
とデータ記録領域5から構成される。ディスク媒体の最
内周側と最外周側には、ディスク情報領域4として、デ
ィスクをアクセスするのに必要なパラメータなどが格納
されている。データの記録再生はデータ記録領域5に対
して行われる。
【0005】図10(b)はユーザー領域6とスペア領
域9の配置を示すものであり、これらは図10(a)に
おけるデータ記録領域5の一部である。ユーザー領域6
は実際にデータを格納するために用意された領域で、通
常はこの領域にデータが格納される。この領域をアクセ
スするために、LSN(Logical Sector
Number)と呼ばれる論理セクタ番号が付与され
ており、光ディスク装置の上位装置であるコンピュータ
装置等(以下、ホストPC)はこのLSNによってセク
タをアクセスし、データの記録再生を行う。しかし、ユ
ーザー領域には傷や汚れ、材質劣化などによってデータ
を格納することができないセクタがあるため、欠陥セク
タ処理のための領域がスペア領域9として、ユーザ領域
6の直後に用意されている。
【0006】図10(c)は、ユーザ領域6を、どのよ
うに使用しているかを示すもので、システム予約領域1
1、FAT領域12、ルートディレクトリ13、ファイ
ルデータ領域14から構成される。これは一般的なMS
−DOS形式のファイルシステムである。システム予約
領域11には、ブートセクタとして、ホストPCに対す
るディスクのパラメータ情報やボリューム情報などが格
納されている。また、ホストPCがディスク1へのアク
セスを行う場合には、必ずこの領域のデータをアクセス
するため、システム予約領域11の先頭はLSN=0
で、各項目の大きさ、配置も決められている。FAT領
域12には、ファイルやディレクトリがファイルデータ
領域14のどこに配置されているかという配置情報や、
空き領域の位置情報などを記録するファイルアロケーシ
ョンテーブル(File Allocation Ta
ble;以下、FAT)が格納されている。
【0007】ルートディレクトリ領域13には、ファイ
ルとサブディレクトリについてのエントリ情報が格納さ
れている。エントリ情報にはファイル名・ディレクトリ
名やファイル属性、更新日時情報などがある。以上のシ
ステム予約領域11、FAT領域12、ルートディレク
トリ13は、ディスク上の固定されたLSNに配置され
る。
【0008】ファイルデータ領域14は、ファイル本体
のデータが格納されている。先に述べたように、ホスト
PCがファイルデータ14領域に格納されているデータ
へアクセスする場合には、必ずシステム予約領域11、
FAT領域12、ルートディレクトリ13へのアクセス
を行ってからとなる。このようなディスクに対して、記
録再生時にエラーがあった場合、Primary De
fect List(一次欠陥リスト;以下、PDL)
または、Secondary Defect List
(二次欠陥リスト;以下、SDL)というリストに欠陥
セクタとして登録を行うことで、信頼性を確保してい
る。これらPDLとSDLは、欠陥管理領域(Defe
ct Management Area;以下、DM
A)として、図10(a)におけるディスク情報領域4
に格納されている。この領域は、ISO規格18章のデ
ィスクのレイアウトに関する記述では、DMA1〜4と
記述されている領域で、この4個所には全て同じ情報が
多重記録されている。これは、DMA1〜4自身が欠陥
セクタとなった時に備えるためである。
【0009】図11(a)にPDLの構成を示す。PD
Lは、ヘッダと複数のエントリから構成されている。ヘ
ッダには、PDLであることを示す識別子と、登録され
ている欠陥セクタのエントリ数などが格納されている。
各エントリには、欠陥セクタの位置を示す物理セクタ番
号が格納されている。図11(b)にSDLの構成を示
す。SDLは、ヘッダと複数のエントリから構成されて
いる。ヘッダには、SDLであることを示す識別子と、
登録されている欠陥セクタのエントリ数などが格納され
ている。各エントリには、欠陥セクタの位置を示す物理
セクタ番号と、欠陥セクタの替わりにデータが記録され
る代替セクタの物理セクタ番号が格納されている。この
代替セクタの物理セクタ番号を持つことが、PDLとの
相違点である。
【0010】次に、欠陥管理について2つの方法を、図
12〜図15を用いて説明する。1つはPDLを用いた
セクタスリッピングアルゴリズムで、もう1つはSDL
を用いたリニアリプレースメントアルゴリズムである。
これはISO規格19章に記述されている。
【0011】(1)セクタスリッピングアルゴリズム 図12は、セクタスリッピングアルゴリズムの概念図で
ある。図12において、四角の小片はセクタを、小片の
中の記号はLSNを示す。図12(a)はPDLに欠陥
セクタが1つも登録されていない場合で、図12(b)
はPDLに1つの欠陥セクタが登録された場合を示す。
図12(a)のように欠陥セクタが1つもない場合に
は、ユーザ領域の先頭から最後まで、順番にLSN:0
〜mが割り当てられる。ところが、図12(a)でユー
ザ領域LSN=iに相当するセクタが欠陥セクタの場合
には、図12(b)のようにLSNの割当が変わる。欠
陥セクタへのLSN割り当てを行わず、代わりにその直
後のセクタにLSN=iを割り当て、それ以降のセクタ
も1つずつLSNをずらして割り当てを行う。欠陥セク
タがない場合にはユーザ領域の最後のセクタに割り当て
られていたLSN=mは、スペア領域の先頭セクタに割
り当てられ、スリップアウトする。このように、セクタ
スリッピングアルゴリズムは、欠陥セクタ以降の全セク
タが後方にスリップして、欠陥セクタを避けるアルゴリ
ズムである。
【0012】図13は、セクタスリッピング時の物理セ
クタ番号とLSNの関係図であり、横軸が物理セクタ番
号、縦軸がLSNを表す。図13の一点鎖線(a)は欠
陥セクタが無い場合の関係を示し、実線(b)は6つの
欠陥セクタがある場合の関係を示す。どの欠陥セクタも
LSNが割り当てられないように、以降の全セクタがス
リップし、ユーザー領域6の後方に配置されたスペア領
域9の一部セクタに対してもLSNが割り当てられる。
【0013】(2)リニアリプレースメントアルゴリズ
ム。 図14は、リニアリプレースメントアルゴリズムの概念
図である。図14(a)はSDLに欠陥セクタが1つも
登録されていない場合で、図14(b)はSDLに1つ
の欠陥セクタが登録された場合を示す。図14(a)で
ユーザ領域LSN=iに相当するセクタが欠陥セクタの
場合には、図14(b)のように、利用されていないス
ペア領域の中で物理セクタ番号が一番小さいセクタ(こ
の場合はスペア領域の先頭セクタ)が代替セクタとして
割り当てられ、LSN=iとなる。このように、リニア
リプレースメントアルゴリズムは、他のセクタに影響を
与えずに、欠陥セクタと代替セクタが入れ替わること
で、欠陥セクタを避けるアルゴリズムである。
【0014】図15は、リニアリプレースメント時の物
理セクタ番号とLSNの関係図で、横軸が物理セクタ番
号、縦軸がLSNを表す。図15の実線は、2つの欠陥
セクタがある場合の関係を示す。2つの欠陥セクタは、
ユーザー領域6の後方に配置されたスペア領域9から割
り当てられる代替セクタによって、一対一に置き換えら
れる。
【0015】(3)欠陥管理アルゴリズムの長所と短所 セクタスリッピングについて、図13を参照しながら、
その長所と短所について説明する。まず長所は、欠陥セ
クタによるアクセスの遅延が小さいことが挙げられる。
欠陥セクタ1つにつき、1セクタ分の回転待ちだけでア
クセスできる。逆に短所は、欠陥セクタによって、それ
以降の全てのセクタのLSNがずれることである。先に
述べたように、ホストPCなどの上位装置は、LSNに
よってセクタを識別するために、LSNがずれると記録
されているデータの管理をすることができない。従っ
て、既にユーザデータが記録されていれば、新しく欠陥
セクタを検出しても、セクタスリッピングを適用するこ
とはできない。
【0016】リニアリプレースメントについて、図15
を参照しながら、その長所と短所について説明する。端
的に言うと、セクタスリッピングの逆となる。ユーザ領
域内で欠陥セクタがあると、その代替セクタがあるスペ
ア領域へアクセスするために、かなりの距離のシーク動
作を伴うことになる。従って、欠点は、欠陥セクタによ
るアクセス遅延が大きいことである。長所は、欠陥セク
タと代替セクタが一対一に対応し、他のセクタには影響
を与えないことである。
【0017】このような長所と短所があるために、一般
的には次のようにそれぞれのアルゴリズムが用いられ
る。フォーマット処理と呼ばれるディスク初期化時に検
出された欠陥セクタは、PDLに登録されセクタスリッ
ピングアルゴリズムが適用される。ディスク初期化以
降、記録時に検出された欠陥セクタは、SDLに登録さ
れリニアリプレースメントアルゴリズムが適用される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来技術において、図10に示したようなデータ配置で、
ユーザー領域6先頭部分の固定LSNに配置されたシス
テム予約領域11やFAT領域12、ルートディレクト
リ領域13への記録時に欠陥セクタが検出された場合、
最後尾のスペア領域9の代替セクタへ交替されるため、
かなりの距離のシーク動作を伴うことになる。そのた
め、この3つの領域に欠陥セクタが有る場合には、読み
出し時にも時間がかかることになる。さらに、ファイル
を記録する度に、必ずこの3つの領域への記録が発生す
るため、欠陥セクタの発生頻度も高い。従って、欠陥セ
クタ交替処理時の、ディスクの先頭に近い位置から最後
尾のスペア領域へのシーク動作時間は、性能低下に直結
する大きな問題となる。本発明は上記問題点に鑑み、フ
ァイルシステム管理情報のようなLSN固定のデータを
持つディスクに対して、欠陥セクタから代替セクタへの
アクセス時間が短い交替処理方法を提供することを目的
とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するた
め、本発明の請求項1の情報記録媒体は、同心円状ある
いはスパイラル状に多数のトラックが形成されるととも
に、前記トラックが複数のセクタに分割されて、前記セ
クタ単位でデータの記録再生が行われる情報記録媒体に
おいて、データ記録領域内の先頭からスペア領域とユー
ザ領域が順に割り付けられることを特徴としている。
【0020】この課題を解決するため、本発明の請求項
2の情報記録媒体は、同心円状あるいはスパイラル状に
多数のトラックが形成されるとともに、前記トラックが
複数のセクタに分割されて、前記セクタ単位でデータの
記録再生が行われる情報記録媒体において、 データ記
録領域内の先頭からスペア領域とユーザ領域が順に割り
付けられ、前記ユーザ領域内の先頭からファイル管理領
域とファイルデータ領域が順に割り付けられ、前記ファ
イルデータ領域内の欠陥セクタ配置情報が前記ファイル
管理領域に格納されることを特徴としている。
【0021】この課題を解決するため、本発明の請求項
3の交替処理方法は、同心円状あるいはスパイラル状に
多数のトラックが形成されるとともに、前記トラックが
複数のセクタに分割されて、前記セクタ単位でデータの
記録再生が行われる情報記録媒体において、データ記録
領域内の先頭からスペア領域とユーザ領域が順に割り付
けられ、前記ユーザ領域内の先頭からファイル管理領域
とファイルデータ領域が順に割り付けられ、前記ファイ
ル管理領域に対するデータ記録動作において検出された
欠陥セクタが、リニアリプレースメントアルゴリズムを
用いて前記スペア領域内に交替記録されることを特徴と
している。
【0022】この課題を解決するため、本発明の請求項
4の交替処理方法は、同心円状あるいはスパイラル状に
多数のトラックが形成されるとともに、前記トラックが
複数のセクタに分割されて、前記セクタ単位でデータの
記録再生が行われる情報記録媒体において、データ記録
領域内の先頭からスペア領域とユーザ領域が順に割り付
けられ、前記ユーザ領域内の先頭からファイル管理領域
とファイルデータ領域が順に割り付けられ、前記ファイ
ルデータ領域に対するデータ記録動作において検出され
た欠陥セクタを管理する機能を有したファイル管理情報
が前記ファイル管理領域に記録され、前記ファイル管理
領域に対するデータ記録動作において検出された欠陥セ
クタがリニアリプレースメントアルゴリズムを用いて前
記スペア領域内に交替記録されることを特徴としてい
る。
【0023】この課題を解決するため、本発明の請求項
5の情報処理システムは、同心円状あるいはスパイラル
状に多数のトラックが形成されるとともに、前記トラッ
クが複数のセクタに分割されて、前記セクタ単位でデー
タの記録再生が行われ、データ記録領域内の先頭からス
ペア領域とユーザ領域が順に割り付けられ、前記ユーザ
領域内の先頭からファイル管理領域とファイルデータ領
域が順に割り付けられた情報記録媒体と、前記情報記録
媒体に対する記録再生手段を持つディスク記録再生装置
と、前期ディスク記録再生装置に対して記録再生の指示
を行う上位装置とを備えた情報処理システムであって、
前記ファイルデータ領域に対するデータ記録動作におい
て、前記ディスク記録再生装置により検出された欠陥セ
クタを、前記上位装置が前記ファイル管理領域内に格納
する欠陥セクタ配置情報として管理し、前記ファイル管
理領域に対する記録するデータ記録動作において、前記
ディスク記録再生装置により検出された欠陥セクタを、
前記ディスク記録再生装置がリニアリプレースメントア
ルゴリズムを用いて前記スペア領域内に交替記録するこ
とを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態におけ
る、ディスク記録再生装置を含む情報処理システムの構
成図である。図1の情報処理システムは、上位装置20
0とディスク記録再生装置100、書き換え可能な光デ
ィスク1から構成されている。上位装置200は、CP
U201、主記憶204、バスインターフェース20
3、プロセッサバス202、I/Oバス205、ハード
ディスク装置206、表示処理部207、入力部208
から構成され、I/Oバス205を介してディスク記録
再生装置100に接続されている。
【0025】プロセッサバス202は、CPU201が
主記憶204をアクセスするための高速バスであり、バ
スインターフェース203によって、I/Oバス205
に接続されている。I/Oバス205は、SCSI(Sm
all Computer System Interface)やATA(AT Attach
ment)やUSB(Universal Serial Bus)やIEEE1
394などを含む汎用的なバスであり、図1ではPCI
バスやISAバスといったパソコン拡張バスと同一のバ
スとして記載している。表示処理部207は、I/Oバ
ス205から送られた表示情報を、RGB等の信号に変
換してディスプレイに送る。
【0026】入力部208は、キーボードやマウス等の
入力デバイスからの入力を、I/Oバス205を介して
CPU201へ知らせる。ハードディスク装置206
は、I/Oバス205を介して主記憶204とのデータ
の入出力を行う補助記憶装置である。以上、上位装置2
00は一般的なパーソナルコンピュータの構成要素であ
り、ハードディスク装置206に格納されたMS−DO
SやWindowsといったオペレーティングシステム
やプログラムファイルが、主記憶204にロードされ、
入力部208からのユーザの指示によって、CPU20
1が演算処理を行い、処理結果を表示処理部207を介
してユーザに知らせる。
【0027】ディスク記録再生装置100は、マイクロ
プロセッサ101、データ記録再生制御部102、バス
制御回路103、メモリ104から構成される。マイク
ロプロセッサ101は、内部に格納された制御プログラ
ムにしたがってディスク記録再生装置100の各部を制
御し、以下に記載する欠陥管理および交替処理もこのマ
イクロプロセッサ101が行う。データ記録再生制御部
102は、マイクロプロセッサ101からの指示によっ
て、光ディスク媒体1に対するデータの記録再生を行
う。記録時にはデータ列に対して誤り訂正符号の付加を
行い、再生時にはデータ列に対する誤り検出と、誤りが
あった場合の訂正処理を行う。一般的にはCRCやEC
Cといった符号処理が行われており、それに基づいたデ
ータ列がディスク媒体1上に記録されている。
【0028】バス制御回路103は、I/Oバス205
を介して上位装置200とコマンドやデータの送受信を
行う。メモリ104は、データ記録再生時の中間バッフ
ァとして使用される領域や、データ記録再生制御部10
2が誤り訂正処理を行う際の領域など、ディスク記録再
生装置100におけるデータ処理全般において使用され
る。光ディスク媒体1は、セクタ単位でデータの記録お
よび再生が可能なディスク状の情報記録媒体であり、そ
の構造を図2に示す。
【0029】図2は本発明の実施の形態における、ディ
スク媒体構造図である。円盤状のディスク媒体1には、
同心円状またはスパイラル状に多数のトラック2が形成
されており、各トラックには細かく分けられた多数のセ
クタ3が形成されている。これら全てのセクタの先頭に
は物理セクタ番号といわれる絶対番地が付加されてい
る。
【0030】図3は、本発明の実施の形態における、デ
ィスク論理構造図である。図3(a)は、ディスク媒体
1の領域をどのように使用しているかを示すもので、デ
ィスク情報領域4とデータ記録領域5とから構成され
る。ディスク情報領域4は、ディスクをアクセスするの
に必要なパラメータなどが格納されており、ディスク媒
体1の最内周側と最外周側に位置する。ディスク情報領
域4はリードイン、リードアウトなどとも呼ばれる。デ
ータ記録領域5はディスク記録再生装置100によっ
て、データの記録再生が行われる領域で、ディスクの初
期化を行った後、この領域にデータが書き込まれる。
【0031】図2のようなディスクに対して、初期化時
や記録再生時にエラーがあった場合には、Primar
y Defect List(一次欠陥リスト;以下、P
DL)に登録してスリッピング・アルゴリズムにより欠
陥セクタ処理を行い、さらにSecondary De
fect List(二次欠陥リスト;以下、SDL)
に登録しリニア・リプレースメント・アルゴリズムによ
る欠陥セクタ処理を行うことで、信頼性を確保してい
る。PDLとSDLは、ディスク情報領域4に格納され
ており、その構造、アルゴリズムは従来例で述べたとお
りであり、図11、図12、図14に記載している。
【0032】図3(b)は、データ記録領域4をどのよ
うに使用しているかを示すもので、ユーザ領域6とSL
スペア領域7、LRスペア領域8から構成される。ユー
ザー領域6は、上位装置200が実際にデータを格納す
るために用意された領域で、上位装置200がこの領域
をアクセスするために、LSN(Logical Se
ctor Number)と呼ばれる論理セクタ番号が
付与されている。上位装置200はディスク記録再生装
置100に対して、このLSNを指示することによっ
て、データの記録再生を行う。
【0033】しかし、ユーザー領域6には傷や汚れ、材
質劣化などによってデータを格納することができないセ
クタがあるため、先に述べたPDLやSDLを用いた欠
陥管理を行い、その際の欠陥セクタを交替するための代
替領域を用意している。SLスペア領域7は、ディスク
初期化時に行われる、スリッピング・アルゴリズムによ
る欠陥セクタ処理で使用する代替セクタ領域であり、ユ
ーザ領域6の直後に配置される。LRスペア領域8は、
データ記録時に行われる、リニア・リプレースメント・
アルゴリズムによる欠陥セクタ処理で使用する代替セク
タ領域であり、ユーザ領域6の直前の領域に配置され
る。従来のスペア領域9の配置と比較すると、2つのア
ルゴリズムに対してSLスペア領域7とLRスペア領域
8が独立に配置され、さらに、リニア・リプレースメン
ト・アルゴリズムで使用される代替セクタ領域であるL
Rスペア領域8を、ユーザ領域6の直前の領域に配置し
ている点が大きく異なる。
【0034】図3(c)は、ユーザ領域6を、上位装置
200がどのように使用しているかを示すもので、シス
テム予約領域11、FAT領域12、ルートディレクト
リ領域13、ファイルデータ領域14から構成される。
これは一般的なMS−DOS形式のファイルシステムで
ある。システム予約領域11には、ブートセクタとし
て、上位装置200に対するディスクのパラメータ情報
やボリューム情報などが格納されている。上位装置20
0がディスク1へのアクセスを行う場合には、必ずこの
領域のデータへアクセスするため、システム予約領域1
1の先頭位置はLSN=0で、各項目の大きさ、配置も
決められている。
【0035】FAT領域12には、ファイルやディレク
トリがファイルデータ領域14のどこに配置されている
かという配置情報や、空き領域の位置情報などを記録す
るファイルアロケーションテーブル(File All
ocation Table;以下、FAT)が格納さ
れている。FATはファイルシステムとして重要な情報
であり、この情報が失われると、上位装置200からの
ファイルアクセスが不可能となる。そのため実際には、
2つのFATが全く同じものとしてFAT領域12に格
納され、バックアップされている。ルートディレクトリ
領域13は、ファイルとサブディレクトリについてのエ
ントリ情報が格納されている。エントリ情報にはファイ
ル名、ディレクトリ名、ファイル属性、更新日時情報な
どが格納されている。
【0036】以上のシステム予約領域11、FAT領域
12、ルートディレクトリ領域13は、上位装置200
がディスク記録再生装置100に対して、ディスクの初
期化を指示した際に、ディスク上の固定されたLSNに
作成される。以降、再度初期化するまでこの配置が変化
することはない。この配置が固定されている3つの領
域:システム予約領域11・FAT領域12・ルートデ
ィレクトリ領域13を、一括してファイル管理領域10
と呼び、以降の説明で使用する。従って、図3(c)
で、ユーザー領域6は、ファイル管理領域10とファイ
ルデータ領域14から構成されることになる。ファイル
データ領域14は、ファイル本体のデータが格納されて
いる。先に述べたように、上位装置200から、この領
域へアクセスする場合には、必ずファイル管理領域10
へのアクセスを行ってからとなる。以上の方式を用い
て、ディスクの初期化を行う時の動作について述べる。
【0037】ディスクの初期化は、ディスクへのデータ
書き込み前に少なくとも1回は実行する作業であり、全
セクタに対して特定のテストパターンであるデータを書
き込み、その後全セクタからデータを読み出すことで、
ディスクのセクタ検査を行う。ディスク検査において、
欠陥セクタを検出した際には、PDLを用いたスリッピ
ング・アルゴリズムによって欠陥セクタ処理を行う。こ
の時、スリップされてLSNが付与される代替セクタ
は、SLスペア領域7となり、PDLには図11(a)
のように物理セクタ番号を格納する。初期化時の動作
は、まずアドレス初期設定としてユーザ領域6の先頭の
セクタアドレスをセットして、用意されたテストデータ
を先頭セクタに書き込む。この時、セクタアドレスが正
常に読み出せたかどうかをチェックする。これは、セク
タへのデータ書き込み時には、はじめにセクタアドレス
を読み出すことが必要であり、これがエラーである場合
には書き込みできないためである。アドレス読み出しエ
ラー有りと判定された時には、エラーのあったセクタを
欠陥セクタとし、PDLを用いたスリッピング・アルゴ
リズムによって欠陥セクタ処理を行う。これを、最終セ
クタまで繰り返す。
【0038】次に、再びアドレス初期設定を行い、デー
タの読み出しを行う。この時、読み出したデータが正し
いかどうか、すなわち、先に行った書き込みが成功して
いたかどうかを判定し、読み出しデータがエラーであっ
た場合には、エラーのあったセクタを欠陥セクタとし、
PDLを用いたスリッピング・アルゴリズムによって欠
陥セクタ処理を行う。これを、最終セクタまで繰り返
す。以上のような欠陥セクタの処理を終えた後、上位装
置200から指示されたファイルシステムの初期データ
を、ファイル管理領域10に記録する。この初期化時の
動作は、従来と変わることはない。次に、ファイル記録
時の動作について述べる。
【0039】ファイル記録時は、指定されたセクタに対
して、指定されたデータを書き込む動作であるため、S
DLを用いたリニア・リプレースメント・アルゴリズム
によって欠陥セクタの交替処理を行う。図4に、本発明
の実施の形態における、記録時の欠陥セクタの交替処理
の動作をフローチャートで示す。これは、リニア・リプ
レースメント・アルゴリズムによる欠陥セクタの交替処
理の動作であり、まずSDLを参照し、図3のLRスペ
ア領域8における未使用セクタを代替セクタとして割り
当てる(401)。次に、欠陥セクタへ書き込むはずで
あったデータを、割り当てられた代替セクタへ書き込み
を行い(402)、書き込みが終了したら、欠陥セクタ
と代替セクタの物理セクタアドレスを図11(b)のよ
うにSDLに格納する(403)。
【0040】図6は、本発明の実施の形態における、リ
ニアリプレースメントアルゴリズムの概念図である。図
6(a)はSDLに欠陥セクタが1つも登録されていな
い場合で、図6(b)はSDLに1つの欠陥セクタが登
録された場合を示す。図6(a)でユーザ領域LSN=
iに相当するセクタが欠陥セクタの場合には、図6
(b)のように、利用されていないLRスペア領域8の
中でセクタ番号が一番小さいセクタ(この場合はLRス
ペア領域8の先頭セクタ)が代替セクタとして割り当て
られてLSN=iとなる。このように、本発明の実施の
形態におけるデータ記録時の交替処理では、アルゴリズ
ムは従来の方法と同様であるが、代替セクタの位置が、
ユーザ領域直前のLRスペア領域8となっている点が異
なる。
【0041】図5に本発明の実施の形態1における、デ
ィスクへの記録を行う際の動作をフローチャートで示
す。この動作は502〜509までのファイルデータ領
域14への記録動作と、510〜517までのファイル
管理領域10への記録動作との2つのステップがある。
以下、図5に基づいて説明する。まずアドレス初期設定
として、FATによりファイルデータ領域14のどの位
置に書き込みを行うかを決定する(501)。この時、
ファイルの位置や空き領域を管理するFATは、あらか
じめディスク媒体1からディスク記録再生装置100を
介して読み出され、上位装置200の主記憶204に置
かれており、CPU201によって、記録するLSNが
決定される。決定された記録領域のLSNは、ディスク
記録再生装置100に対するコマンドとして、メモリ1
04に置かれ、マイクロプロセッサ101はこの情報を
基に、記録を行う。
【0042】次に、上位装置200のI/Oバス205
から送られ、メモり104にバッファリングされている
てきたデータを、データ記録再生制御部102によっ
て、ディスク媒体1のファイルデータ領域14へ書き込
みを行う(502)。この時、ディスクへの書き込みを
実行する前に、セクタアドレスが正常に読み出せたかど
うかをチェックする。これは、セクタへのデータ書き込
み時には、はじめにセクタアドレスを読み出すことが必
要であり、これがエラーである場合には書き込みできな
いためである。エラー判定(503)によって、アドレ
ス読み出しエラー有りと判定された時には、エラーのあ
ったセクタを欠陥セクタとし、交替処理(508)を行
う。次に書き込みが成功したかどうかを確認するために
ベリファイ処理を行う(504)。このベリファイ処理
は、先ほど書き込みを行ったセクタからデータを読み出
してメモリ104に置き、書き込みを行ったデータとの
比較や、誤り訂正符号による演算などによって、書き込
みが成功したかどうかを確認する処理である。
【0043】ベリファイ処理後に、データに誤りがない
かどうかを判定し(505)、読み出しデータがエラー
であった場合には、現在のセクタを欠陥セクタとし、交
替処理(509)を行うエラー判定(505)において
エラー無しと判定された時には、データ記録が終了した
かどうかを判定し(506)、終了していなければ、ア
ドレスを次に指定された値に設定し(507)、データ
の書き込み(502)、ベリファイ処理(504)を行
う。これを繰り返して、指定された最終セクタアドレス
に到達した後、ファイルデータ領域14への記録処理を
終了する。
【0044】ここで、交替処理(508、509)は、
図4で示したリニア・リプレースメント・アルゴリズム
によるLRスペア領域8への交替処理である。実際に交
替処理(508、509)では、図4のSDL登録(4
03)に相当する処理は、マイクロプロセッサ101に
よって管理され、メモリ104上に置かれた欠陥リスト
への登録のみで、SDLを毎回ディスクに記録している
わけでない。データ終了判定(506)によってデータ
の記録が終了した後に、このリストをアドレス順にソー
トしたSDLを作成してからディスク情報領域4へ記録
する。
【0045】次に、ファイル管理領域10への記録を行
う。先のファイルデータ領域14へのファイルデータ記
録処理によって、FATデータが更新され、この更新さ
れたFATデータをファイル管理領域10へ記録する必
要がある。この時の動作は、データの内容と記録領域が
異なるものの先に述べた501〜509の処理と同様で
ある。すなわち、FATデータの書き込み(510)、
アドレス読み出しエラー判定(511)、ベリファイ処
理(512)、データ誤りエラー判定(513)をデー
タの先頭から最後まで、データ終了判定(514)で終
了となるまで繰り返す。この時、エラー判定(516、
517)でエラー有りと判定された場合に行われる交替
処理(516、517)は、図4で示したリニア・リプ
レースメント・アルゴリズムによるLRスペア領域8へ
の交替処理であり、先に述べた、ファイルデータ領域1
4への記録時の動作と同様である。
【0046】ここでは、FATデータのみを記録した
が、当然ファイルが追加されたことで、ディレクトリ情
報も更新され、ルートディレクトリ領域13へのデータ
の記録も行われる。この記録動作は、ファイル管理領域
10への記録であるため、先に述べたFATデータとデ
ィレクトリ情報は同じステップで記録される。以上のよ
うな動作で記録を行うが、ここでFATデータを例に動
作説明したファイル管理領域10へ記録する際の、欠陥
セクタと代替セクタの関係について述べる。
【0047】図7は、本発明の実施の形態における、リ
ニアリプレースメント時のセクタ番号とLSNの関係図
で、横軸が物理セクタ番号、縦軸がLSNを表す。図7
中の実線は、ファイル管理領域10に2つの欠陥セクタ
がある場合の関係を示す。ファイル管理領域10にある
欠陥セクタは、ユーザー領域6の前方に配置されたLR
スペア領域8から割り当てられる代替セクタによって、
交替されている。この時、FATをはじめとしたLSN
固定のデータが配置されるファイル管理領域10の欠陥
セクタと代替セクタの距離は、従来の方式である図15
と比較すると、大幅に短縮されていることがわかる。な
お、本発明の実施の形態1では、セクタ単位での欠陥管
理を行い、PDLおよびSDLには物理セクタ番号を格
納しているが、複数セクタを1つのブロックとしたブロ
ック単位での欠陥管理を行った場合でも、PDLおよび
SDLにはブロック番号を格納することで、先にのべた
動作は変わらず、効果も変わらない。
【0048】また、上位装置200とディスク記録再生
装置100は、I/Oバス205を介して接続されてい
るが、コマンドやデータの送受信を行うことが可能であ
れば、バス形式で直接接続されている必要は無く、他の
接続手段でも構わない。これはディスク記録再生装置1
00内の接続も同様で、コマンドやデータの受け渡しが
可能であれば、他の接続手段でも構わない。そうした場
合でも先にのべた動作は変わらず、効果も変わらない。
【0049】(実施の形態2)リアルタイム性が重要視
されるAVファイル(Audio Visual Data File;時間的
に連続した映像や音声のデータファイル)に適応するた
めに、リニアリプレースメントアルゴリズムによる欠陥
処理を行わずに、上位装置200によってファイルシス
テムで欠陥管理を行う方法が、後藤らによる国際公開98
/14938号でAVファイルシステムとして提案されてい
る。この方法は、AVファイル記録時には、従来のコン
ピュータプログラムデータファイル(以下、Pファイ
ル)に対するPファイル記録再生コマンドとは別に、A
Vファイル記録再生コマンドを用意し、このAVファイ
ル記録再生コマンドによる記録再生時には、ディスク記
録再生装置100による欠陥管理は行わないという方法
である。以下、このAVファイルシステムにおいて、本
発明の欠陥管理方法を適用した場合について説明する。
【0050】ディスク記録再生装置を含む情報処理シス
テムの構成は、図1に示す構成で、実施の形態1と同様
である。ファイルシステムが実施の形態1で説明したM
S−DOSとは異なるが、図3(c)のディスク領域配
置において、FAT領域12やルートディレクトリ領域
13といった領域には、ディレクトリやファイルのエン
トリ情報やアロケーション情報、空き領域情報などのフ
ァイル管理情報が格納されている点は同じである。従っ
て、ファイル管理領域10がユーザ領域の固定LSNに
配置されている点も同様である。次にAVファイル記録
時の動作について説明する
【0051】図8に、本発明の実施の形態2における、
ディスクへの記録を行う際の動作をフローチャートで示
す。この動作は802〜809までのファイルデータ領
域14への記録動作と、810〜817までのファイル
管理領域10への記録動作との2つのステップがある。
以下、図8に基づいて説明する。最初のステップとし
て、AVファイルのファイルデータ領域14への記録を
行う。まず、上位装置200が、ファイルデータ領域1
4のどの位置に書き込みを行うかを決定する(80
1)。この時、空き領域管理情報など必要な情報は、あ
らかじめディスク媒体1からディスク記録再生装置10
0を介して読み出され、上位装置200の主記憶204
に置かれており、CPU201によって、記録するLS
Nが決定される。決定された記録領域のLSNは、ディ
スク記録再生装置100に対するコマンドとして、メモ
リ104に置かれ、マイクロプロセッサ101はこの情
報を基にデータ記録再生制御部102に対して記録の指
示を行う。
【0052】AVファイルの記録を行うので、上位装置
200からディスク記録再生装置100に対して、AV
ファイル記録コマンドが発行される。このコマンドを受
けたディスク記録再生装置100は、記録時の欠陥セク
タの交替処理を行わない点が、Pファイル記録コマンド
と異なる。このコマンド発行と同時に、書き込む位置を
示すLSN情報も渡され、ディスク記録再生装置100
が記録を開始する。また、AVファイル記録コマンドに
よる記録は、複数セクタを単位とするブロック単位で行
われ、FAT領域12やルートディレクトリ領域13と
いった領域に格納される情報もブロックアドレスとな
る。これはAVファイルのファイルサイズが大きいため
で、ブロック単位で管理することでファイルシステムの
管理情報の小型化を図っている。ブロック単位での記録
は、ディスク記録再生装置100はセクタ単位での記録
を複数回繰り返すことで実現でき、基本的な動作は変わ
らない。
【0053】データ書き込み(802)、アドレス読み
出しエラー判定(803)、ベリファイ処理(80
4)、データ読み出しエラー(805)、データ終了判
定(806)の各動作は、実施の形態1における動作と
同様であるが、アドレス読み出しエラー判定(803)
とデータ読み出しエラー(805)において、エラー有
りと判定された際の動作が全く異なる。この時には、上
位装置200によるファイルシステムによって欠陥領域
をスキップさせる。これは、時間的に連続したAVファ
イルを代替領域へシークさせずに記録するための方法
で、後藤らによる国際公開98/14938号に記載されてい
る。この方法では、欠陥セクタを含む領域を欠陥領域と
してファイル管理情報へ登録し(808)、この欠陥領
域をスキップさせた次の空き領域を設定(809)した
後、再びデータの書き込み(802)を行うことで、フ
ァイルシステムによる欠陥管理を実現している。
【0054】図9は、AVファイル記録後のデータ記録
領域説明図である。ファイルデータ領域14にV1.M
PGというAVファイルが記録され、その中に欠陥領域
が存在した場合を示している。図9のA1、A2、A3
は領域の先頭LSN、L1、L2、L3は領域の長さを
表している。欠陥領域としてスキップした領域の先頭L
SNはA2、長さはL2となる。このV1.MPGファ
イルを管理する情報は、FAT領域12に格納されてお
り、図9にその概略を示している。ルートディレクトリ
領域13に格納されているV1.MPGファイルのファ
イルエントリからリンクされた管理テーブルには、AV
ファイルが配置されている領域の先頭LSNと長さが格
納されている。
【0055】さらに、この管理テーブルには、その領域
がデータ記録済領域か未記録欠陥領域かの属性も格納さ
れている。図8の動作説明図で、AVデータ記録時のエ
ラー判定(803および805)でエラー有りと判定さ
れた際の処理(808)で、管理テーブルに未記録欠陥
領域の属性を記録する。これにより再生時には、この領
域が欠陥領域であることが判別できる。図9の管理テー
ブルでは、V1.MPGに対して、3つの領域に関する
情報が格納されており、開始位置A1から長さL1の領
域と、開始位置A3から長さL3の領域にはデータが記
録され、開始位置A2から長さL2の領域は、欠陥領域
のためスキップされデータが記録されていないことを示
している。このようにファイルシステムで、LSNによ
る欠陥領域の識別が可能なため、V1.MPGファイル
を再生する際には、欠陥領域をスキップさせて連続した
AVファイルを再生することができる。
【0056】AVファイル記録後には、次のステップと
して、先に述べたファイルのアロケーション情報や空き
領域管理情報などを含むファイル管理情報の記録を行
う。この時には、上位装置200からディスク記録再生
装置100に対して、Pファイル記録コマンドが発行さ
れ、ディスク記録再生装置100によって記録時の欠陥
処理を行う。これは、ファイル管理情報は、ファイルデ
ータ領域14から検出される欠陥セクタを管理すること
は可能でも、自らが記録されるファイル管理領域10か
ら検出される欠陥セクタを自ら管理することは論理的に
不可能であるためである。
【0057】図8におけるファイル管理領域10への記
録動作810〜817は、実施の形態1で説明した図5
の510〜517と同様となる。交替処理(816、8
17)は、図4で示したリニア・リプレースメント・ア
ルゴリズムによるLRスペア領域8への交替処理であ
る。従って、実施の形態1で説明した図7に示すリニア
リプレースメント時のセクタ番号とLSNの関係も同様
で、ファイル管理領域10の欠陥セクタと代替セクタの
距離は、従来の方式である図15と比較すると、大幅に
短縮されていることがわかる。以上のように、AVファ
イル記録時には、ファイル管理領域10への記録動作時
にのみ、LRスペア領域8への交替処理が行われる。以
上で実施の形態の説明を終える。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、データ記録領域の先頭
にリニアリプレースメント用交替領域であるLRスペア
領域を配置することで、ファイルデータ領域から検出さ
れる欠陥セクタを管理する機能を持つファイル管理情報
を記録するためにユーザ領域内の先頭部で固定LSNを
持つ領域に割り付けられたファイル管理領域から検出さ
れた欠陥セクタがLRスペア領域に交替記録されると
き、ファイル管理情報が記録されるファイル管理領域と
LRスペア領域が隣接することによってシーク距離が短
いことから、アクセスが高速化され、記録再生処理の時
間短縮が図られる。さらに、ファイル管理情報は一般的
に書換回数が多いことから欠陥セクタとなる可能性が高
いため、交替処理の高速化による記録再生処理の時間短
縮効果はより大きくなる。
【0059】本発明によれば、DVA−RAMディスク
のようにユーザ領域が複数ゾーンに分割され、各ゾーン
におけるディスク回転数が異なるZCLV方式の光ディ
スク媒体では、リニアリプレースメント用交替領域であ
るLRスペア領域と固定LSNを持つ領域に記録される
ファイル管理情報とが同一ゾーン内に配置されるため、
交替処理においてディスク回転数の異なるゾーンを跨い
だアクセスが不要であるため、先に述べた記録再生処理
の時間短縮効果は、より顕著になる。
【0060】本発明によれば、リアルタイム記録再生機
能に対応するためにAVファイルの記録時に検出された
欠陥セクタをファイルシステムが使用される情報記録媒
体では、ファイルサイズが相対的に大きいAVファイル
がファイルデータ領域内に多数記録される状態において
ファイルデータ領域から検出される多くの欠陥セクタは
ファイルシステムによって管理されることから、LRス
ペア領域で交替処理される欠陥セクタの中でファイル管
理領域から検出された欠陥セクタの比率は相対的に高く
なるため、ファイル管理領域とLRスペア領域が隣接す
ることに記録再生処理の時間短縮効果は、AVファイル
が記録されない情報記録媒体に比較してより大きくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における、情報処理シス
テム構成図
【図2】 本発明の実施の形態における、ディスク媒体
構造図
【図3】 本発明の実施の形態における、ディスク論理
構造図
【図4】 本発明の実施の形態における、欠陥セクタ交
替処理の動作説明図
【図5】 本発明の実施の形態1における、データ記録
時の動作説明図
【図6】 本発明の実施の形態における、リニアリプレ
ースメントアルゴリズム概念図
【図7】 本発明の実施の形態における、リニアリプレ
ースメント時の物理セクタ番号とLSNの関係図
【図8】 本発明の実施の形態2における、データ記録
時の動作説明図
【図9】 本発明の実施の形態2における、AVファイ
ルシステムによるデータ記録領域説明図
【図10】 従来の方式による、ディスク論理構造図
【図11】 一般的なPDLおよびSDLの構造図
【図12】 一般的なスリッピング・アルゴリズム説明
【図13】 一般的なスリッピング・アルゴリズム時の
物理セクタ番号とLSNの関係図
【図14】 従来の方式によるリニア・リプレースメン
ト・アルゴリズム説明図
【図15】 従来の方式によるリニアリプレースメント
時の物理セクタ番号とLSNの関係図
【符号の説明】
1 ディスク媒体 2 トラック 3 セクタ 4 ディスク情報領域 5 データ記録領域 6 ユーザ領域 7 SLスペア領域 8 LRスペア領域 9 スペア領域 10 ファイル管理領域 11 システム予約領域 12 FAT領域 13 ルートディレクトリ領域 14 ファイルデータ領域 100 データ記録再生装置 101 マイクロプロセッサ 102 データ記録再生制御部 103 バス制御回路 104 メモリ 200 上位装置 201 CPU 202 プロセッサバス 203 バスインターフェース 204 主記憶 205 I/Oバス 206 ハードディスク装置 207 表示処理部 208 入力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植田 宏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 福島 能久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D044 CC04 DE12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同心円状あるいはスパイラル状に多数の
    トラックが形成されるとともに、前記トラックが複数の
    セクタに分割されて、前記セクタ単位でデータの記録再
    生が行われる情報記録媒体において、 データ記録領域内の先頭からスペア領域とユーザ領域が
    順に割り付けられることを特徴とした情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 同心円状あるいはスパイラル状に多数の
    トラックが形成されるとともに、前記トラックが複数の
    セクタに分割されて、前記セクタ単位でデータの記録再
    生が行われる情報記録媒体において、 データ記録領域内の先頭からスペア領域とユーザ領域が
    順に割り付けられ,前記ユーザ領域内の先頭からファイ
    ル管理領域とファイルデータ領域が順に割り付けられ、 前記ファイルデータ領域内の欠陥セクタ配置情報が前記
    ファイル管理領域内に格納されることを特徴とした情報
    記録媒体。
  3. 【請求項3】 同心円状あるいはスパイラル状に多数の
    トラックが形成されるとともに、前記トラックが複数の
    セクタに分割されて、前記セクタ単位でデータの記録再
    生が行われる情報記録媒体において、 データ記録領域内の先頭からスペア領域とユーザ領域が
    順に割り付けられ、 前記ユーザ領域内の先頭からファイル管理領域とファイ
    ルデータ領域が順に割り付けられ、 前記ファイル管理領域に対するデータ記録動作において
    検出された欠陥セクタが、リニアリプレースメントアル
    ゴリズムを用いて前記スペア領域内に交替記録されるこ
    とを特徴とした交替処理方法。
  4. 【請求項4】 同心円状あるいはスパイラル状に多数の
    トラックが形成されるとともに、前記トラックが複数の
    セクタに分割されて、前記セクタ単位でデータの記録再
    生が行われる情報記録媒体において、 データ記録領域内の先頭からスペア領域とユーザ領域が
    順に割り付けられ、 前記ユーザ領域内の先頭からファイル管理領域とファイ
    ルデータ領域が順に割り付けられ、 前記ファイルデータ領域に対するデータ記録動作におい
    て検出された欠陥セクタを管理する機能を有したファイ
    ル管理情報が前記ファイル管理領域に記録され、 前記ファイル管理領域に対するデータ記録動作において
    検出された欠陥セクタがリニアリプレースメントアルゴ
    リズムを用いて前記スペア領域内に交替記録されること
    を特徴とした交替処理方法。
  5. 【請求項5】 同心円状あるいはスパイラル状に多数の
    トラックが形成されるとともに、前記トラックが複数の
    セクタに分割されて、前記セクタ単位でデータの記録再
    生が行われ、 データ記録領域内の先頭からスペア領域とユーザ領域が
    順に割り付けられ、 前記ユーザ領域内の先頭からファイル管理領域とファイ
    ルデータ領域が順に割り付けられた情報記録媒体と、前
    記情報記録媒体に対する記録再生手段を持つディスク記
    録再生装置と、前期ディスク記録再生装置に対して記録
    再生の指示を行う上位装置とを備えた情報処理システム
    であって、 前記ファイルデータ領域に対するデータ記録動作におい
    て、前記ディスク記録再生装置により検出された欠陥セ
    クタを、前記上位装置が前記ファイル管理領域内に格納
    する欠陥セクタ配置情報として管理し、 前記ファイル管理領域に対する記録するデータ記録動作
    において、前記ディスク記録再生装置により検出された
    欠陥セクタを、前記ディスク記録再生装置がリニアリプ
    レースメントアルゴリズムを用いて前記スペア領域内に
    交替記録することを特徴とする情報処理システム。
JP10271245A 1998-09-25 1998-09-25 情報記録媒体の交替処理方法および情報処理システム Pending JP2000100079A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10271245A JP2000100079A (ja) 1998-09-25 1998-09-25 情報記録媒体の交替処理方法および情報処理システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10271245A JP2000100079A (ja) 1998-09-25 1998-09-25 情報記録媒体の交替処理方法および情報処理システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000100079A true JP2000100079A (ja) 2000-04-07

Family

ID=17497392

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10271245A Pending JP2000100079A (ja) 1998-09-25 1998-09-25 情報記録媒体の交替処理方法および情報処理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000100079A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3098011B1 (ja) 情報記録媒体
JP4744569B2 (ja) Avデータの記録再生に適した記録方法と再生方法及び、その記録ドライブと再生ドライブ及び、情報記録システムと情報再生システム及び、情報記録媒体
US20040022146A1 (en) Recording medium for storing defect management information for recording real time data, defect managing method therefor, and real time data recording method
JP2000195178A (ja) 情報記録媒体、欠陥管理方法および欠陥管理装置
US20040264332A1 (en) Method and apparatus for real time recording/playback of data to/from an optical recording medium
KR20100023058A (ko) 결함 리스트를 갱신하는 정보 기록 매체, 기록 장치, 재생 장치, 집적 회로 및 컴퓨터 프로그램
JP2003308663A (ja) 光記録媒体の欠陥領域管理方法
JP2006518533A (ja) 臨時欠陥管理領域を利用した欠陥管理方法、その装置及びそのディスク
US20040174784A1 (en) Defect area management system and method for optical storage medium
JP4563999B2 (ja) データの記録再生装置及び追記型の情報記録媒体
JP3029835B1 (ja) 情報記録媒体、欠陥管理方法および欠陥管理装置
JP2013054792A (ja) 追記型情報記録媒体、情報記録装置、情報再生装置、情報記録方法、および情報再生方法
JP4709297B2 (ja) 臨時欠陥リストの記録方法及び読取方法
JP3029836B1 (ja) 情報記録媒体、欠陥管理方法および欠陥管理装置
JP2000100079A (ja) 情報記録媒体の交替処理方法および情報処理システム
JP4196512B2 (ja) Avデータの記録再生に適した記録方法と再生方法及び、その記録ドライブと再生ドライブ及び、情報記録システムと情報再生システム及び、情報記録媒体
JP2000021092A (ja) 情報記憶媒体の欠陥管理方法、ディスクドライブ装置、情報記憶媒体および情報処理システム
JP3029837B1 (ja) 情報記録媒体、欠陥管理方法および欠陥管理装置
JPH03207053A (ja) 情報記録再生装置
WO2000005717A1 (fr) Support enregistre, procede et dispositif d'enregistrement et de reproduction de donnees