JP2000099919A - 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド及びその製造方法

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JP2000099919A
JP2000099919A JP10264726A JP26472698A JP2000099919A JP 2000099919 A JP2000099919 A JP 2000099919A JP 10264726 A JP10264726 A JP 10264726A JP 26472698 A JP26472698 A JP 26472698A JP 2000099919 A JP2000099919 A JP 2000099919A
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Ikuya Tagawa
育也 田河
Shuji Nishida
周治 西田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好なオーバライト特性と記録にじみ特性を
示す先端副磁極付き薄膜磁気ヘッドを提供すること 【解決手段】 図7に示すように、下部磁極,上部磁極
及び両磁極間でそれから離間して配置されたコイルを有
する薄膜磁気ヘッドであって、前記上部磁極の前記下部
磁極側で浮上面近傍に形成された先端副磁極を備え、該
先端副磁極は、浮上面のコア幅SW1 より本体部分のコ
ア幅SW2 が相対的に大きい形状となっている。ここ
で、図8〜図11に示すように、先端凸部高さSHが
0.3μm以上であり、先端磁極コア幅の広がりΔSW
が3.2μm以下であり、先端副磁極長SLが3.6μ
m以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装
置,磁気テープ装置等に用いられる薄膜磁気ヘッド及び
その製造方法に関し、更に具体的には独特の形状の先端
副磁極を有する薄膜磁気ヘッド及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】(技術の背景)磁気ディスク装置,磁気
テープ装置等に使用される磁気ヘッドとして、誘導型記
録・再生薄膜ヘッド,誘導型記録ヘッドと磁気抵抗効果
型再生ヘッドを組み合わせた複合型磁気ヘッド等が知ら
れている。
【0003】図1は、複合型磁気ヘッドの要部を示す分
解斜視図である。この分解斜視図では、磁気ヘッドの内
部を明らかにするため、最上位層の保護層を省略し、ま
た、記録ヘッドWRの図で見て左半分を切除している。
この複合型磁気ヘッドは、基板(ウェハ)1と、この基
板の上に形成された基板保護膜2と、この基板保護膜の
上に形成された再生ヘッドREと、この再生ヘッドの上
に形成された記録ヘッドWRと、この記録ヘッドの上に
形成された保護層17(図示せず。)とを備えている。
【0004】再生ヘッドREは、再生下側磁気シールド
層3と、この下側磁気シールド層の上に形成された第一
の非磁性絶縁層(再生下側ギャップ層)4と、この第一
の非磁性絶縁層上に形成された磁気トランデューサ5
と、この磁気トランデューサの両端に形成された一対の
端子6a,6b(一方のみ図示。)と、これら磁気トラ
ンデューサ及び一対の端子の上に形成された第二の非磁
性絶縁層(再生上側ギャップ層)7と、この第二の非磁
性絶縁層の上に形成された再生上側磁気シールド層8と
を有している。
【0005】この再生上側磁気シールド層8は、次ぎに
説明する記録ヘッドWRの下部磁極と兼用されているマ
ージ型であり、再生上側磁気シールド層兼記録下部磁極
となっている。記録ヘッドWRは、記録下部磁極8と、
記録ギャップ層9と、このギャップ層に配置された渦巻
き状の記録コイル12と、この記録コイルを覆う第三及
び第四の非磁性絶縁層10,11と、この第三及び第四
の非磁性絶縁層の上に形成された記録上部磁極16とを
有している。
【0006】なお、記録コイル12の渦巻き状の中心部
領域13には記録コイルは存在しなく、この中心部領域
において、上部磁極16は凹んで下部磁極8に対して接
続している。また、上部磁極16は、磁気記録媒体20
に向かって先細り形状となっており、この部分を特にポ
ール16aと称している。このように、図3に示す複合
型磁気ヘッドは、再生ヘッドREの背部に記録ヘッドW
Rを付加するピギーバック構造となっている。なお、図
示するように、磁気ヘッドの各要素の位置関係を明確に
するため、上部磁極16の浮上面(ABS:Air Bearin
g Surface )をX方向、ABSから見て磁気ヘッドの奥
行き方向をY方向、磁気ヘッドの積層方向をZ方向とす
る。
【0007】再生ヘッドREの磁気トランデューサ5と
しては、例えば、異方性磁気抵抗効果素子(MR素
子),典型的にはスピンバルブ磁気抵抗効果素子のよう
な巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)等が使用でき
る。磁気トランデューサ5の両端には、一対の端子6
a,6bが接続され、読み取り動作時には一定電流(セ
ンス電流)がこの端子を介して磁気トランデューサ5に
対して流される。
【0008】こうして、複合型磁気ヘッドでは、磁気デ
ィスクのような記録媒体20に対して僅かな距離(浮上
量)だけ離れて対向して位置決めされ、記録媒体20に
対してトラック長手方向に向かって相対的に移動しなが
ら、再生ヘッドREによって磁気記録媒体20に記録さ
れている磁気記録情報を読み取り、また、記録ヘッドW
Rによって記録媒体20対して情報を磁気的に書き込ん
でいる。
【0009】図2は、図1の記録ヘッドWRを更に詳し
く説明する図である。図2(A)及び(B)に示すよう
に、再生ヘッドREの上側磁気シールド8が、記録ヘッ
ドWRの下側磁気シールド8と兼用されている。図2
(B)に示すように、記録ヘッドWRは、微小な記録ギ
ャップ層9を挟んで二つの磁極(下部磁極8と上部磁極
16)が相対する構造を持っている。記録媒体20の走
行方向から、下部磁極8は、最初に記録媒体上のトラッ
クに出会う磁極となるためリーディング側磁極と呼ば
れ、また、上部磁極16は、記録媒体上のトラックが遠
ざかる方向の磁極となるためトレーリング側磁極と呼ば
れる。下部磁極8と上部磁極10の間には、非磁性絶縁
層9,10で取り囲まれた渦巻き状記録コイル12が存
在する。
【0010】(記録ヘッドに要求される特性)記録ヘッ
ドWRでは、記録コイル12に電流を流すと上部磁極1
6及び下部磁極8が磁化され、記録ギャップ層9の両側
の上部磁極のポール16aと下部磁極7のABS面側
で、記録媒体20に書き込むための記録磁界が発生す
る。記録ヘッドWRでは、この漏れ磁界により記録媒体
20が磁化され、情報の記録が行われる。
【0011】記録媒体20に印加される磁界強度Hは媒
体抗磁力Hcの2倍程度が適切と考えられており、最近
の記録媒体の媒体抗磁力Hcは3000 Oe近いこと
から、記録磁界は6000 Oe程度あることが望まし
い。また、一般に記録媒体20に磁化の反転が起こる下
限の磁界強度は媒体抗磁力Hcの1/2ほどであると考
えられいる。従って、所望の記録トラック範囲外に媒体
抗磁力Hcの1/2を超える磁界(即ち、1500 O
e)が存在すると、所望トラックに隣接するトラックで
磁化反転(記録にじみ)が発生し、ヘッド走行方向トレ
ーリング側での磁化反転(記録減磁)が起こり、記録媒
体の高面記録密度化の障害となる。
【0012】高面記録密度を実現するためにはトラック
密度を上げる必要がある。これに対応して、上部磁極1
6(ポール16a)の端部幅(コア幅)と下部磁極8の
端部幅(コア幅)を狭めて、発生する記録磁界の幅を狭
める必要がある。図1及び図2に示す複合型ヘッドで
は、記録ヘッドWRの下部磁極8は、再生ヘッドREの
上部磁気シールド8を兼用していることから、磁気シー
ルドの機能を確保するため形状に一定の制約がある。従
って、下部磁極8のコア幅は、これに対応する上部磁極
16のコア幅よりもかなり広く形成されていた。このた
め、両磁極8,16間に形成される記録磁界はトラック
幅方向に広く分布しており、広い記録磁界では記録媒体
20のトラックピッチを狭めることは困難であった。
【0013】(従来技術)最近、特開平7−22591
7号(対応米国特許出願番号第192680号)とし
て、コア幅方向の記録にじみを低減するため、下部磁極
8と上部磁極16に対して、コア幅の狭い下部磁極端素
子と上部磁極端素子(いずれも「先端副磁極」ともい
う。)を夫々付加形成する技術が紹介されている。
【0014】図3は、先端副磁極を有する薄膜磁気ヘッ
ドを説明する図である。図3(A)は図2(B)に対応
する図であり、図3(B)は浮上面から見た図である。
図3(A)及び(B)に示すように、下部磁極8の上部
磁極側の浮上面近傍に下部先端副磁極(下部磁極端素
子)21が形成され、また、上部磁極16の下部磁極側
の浮上面近傍に上部磁極端素子(上部先端副磁極)22
が形成されている。
【0015】しかし、前掲特開平7−225917号で
は、先端副磁極の形状は単に矩形状で示されているだけ
であり、また、先端副磁極の形状,配置場所及び先端副
磁極付き磁気ヘッドの性能・特性については、何等議論
されていない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】(磁気ヘッドの要求特
性)このような先端副磁極を有する磁気ヘッドは、下部
磁極8と上部磁極16に先端副磁極21,22を夫々設
け、先端副磁極によってコア幅を実質的に狭く規定し、
狭いコア幅を有する先端副磁極間のギャップ層9を介し
て記録磁界を生じさせるものである。
【0017】本発明者等は、この利点に加えて、先端副
磁極は、次の点で将来性のある技術であると判断してい
る。 (1) コア幅を狭くする技術として、精密な寸法精度が得
られる点で優れている。現状では、他の加工技術、例え
ば、イオンミリング法,FIB(Focused Ion Beam)法
等を利用した上部磁極のポールの整形では、上部磁極先
端部をサブ・ミクロンのオーダの寸法精度で整形するこ
とが出来ない。
【0018】(2) 先端副磁極の材料を、所望に応じて、
上部磁極及び下部磁極と異なる材料にすることもでき
る。しかし、先端副磁極を紹介する前掲特開平7−25
917号において、この先端副磁極を有する薄膜磁気ヘ
ッドについて、ヘッドとして要求される高周波特性等に
関して何等評価又は議論を行っていない。
【0019】高周波特性の良いヘッドとは、「周波数f
が高くなるにつれてヘッドコアの透磁率μが低下した場
合でも、記録媒体にかかる記録磁界Hがそれ程減少しな
いヘッド」である。もし、ヘッドコアの透磁率μの低下
とともに記録磁界Hが減少すると、ヘッドのオーバーラ
イト特性が悪化することを意味するからである。この場
合、オーバーライト特性は、記録コイルに流す電流を増
加させて起磁力を増加することにより或る程度カバーで
きる。ここで、ヘッドコアの透磁率μが低いときに合わ
せて起磁力Hを大きめに設定した状態で、透磁率μが高
くなったとき(即ち、低周波数の書込信号時)、記録磁
界Hが必要以上に増大すると、記録にじみ幅や記録減磁
幅(サイド・イレーズ幅)が増大して、記録媒体上の対
象トラックに隣接するトラックに対して悪影響を及ぼす
恐れがある。従って、透磁率μが十分に高いとき(低周
波数のとき)に、記録媒体にかかる磁界強度Hがあまり
増大しないことが必要である。
【0020】一方、本出願人は、先端副磁極を設けるの
ではなく、他のアプローチによって、コア幅を狭くする
提案を、特願平10−184780号(1998年6月
30日出願。本出願時点で未だ出願公開されていな
い。)として、行っている。図3(A)及び(B)は、
この提案を簡単に説明する図である。この提案では、図
3(B)に示すように、上部磁極16のポール16aの
両端をFIB法によりトリミングしてコア幅を狭くして
いる。
【0021】この特許出願でも、上部磁極のコア幅をF
IBトリミングによって狭くした磁気ヘッドについて、
高周波特性の議論は行われていない。しかし、特許出願
の後、本発明者等は、この磁気ヘッドについて高周波特
性の評価を行ったところ、後で図5に関連して説明する
ように、良好な特性が得られることが判明した。 (先端副磁極を有する薄膜磁気ヘッドの高周波特性)そ
こで、本出願人等は、技術的に将来性があると判断され
る先端副磁極を有する薄膜磁気ヘッドを評価するため、
高周波特性の評価を行った。比較の対象としては、前掲
特願平10−184780号で提案した(先端副磁極無
しの)FIBトリミングで上部磁極のポールを整形した
薄膜磁気ヘッドとした(以下、「比較例」という。)。
【0022】図5は、比較例の評価結果であり、また、
図6は、特開平7−25917号で紹介されたような先
端副磁極付き薄膜磁気ヘッドの評価結果である。この評
価は、横軸に示す記録コイルに流す記録電流(起磁力)
mmfと、縦軸に示す記録媒体に加わる記録磁界(トラ
ック長手方向磁界成分)Hxとの関係を、三次元の磁界
解析ソフトによってコンピュータ・シミュレーションし
た結果である。三次元の磁界解析ソフトとしては、日本
国所在のエルフ社から商業的に入手し得る磁界解析ソフ
ト「MAGIC」を利用している。
【0023】まず、図5に示す比較例の記録磁界Hxの
起磁力mmf依存性を参照願いたい。起磁力mmf=
0.4ATにおいて、透磁率μ=300(即ち、高周波
時)の記録磁界(▲データ)と、μ=1000(即ち、
低周波時)の記録磁界(●データ)の比R(μ300 /μ
1000)は、R(μ300 /μ1000)=0.94となる。一
方、図6に示す先端副磁極付き薄膜磁気ヘッドでは、R
(μ300 /μ1000)=0.88となる。
【0024】上述したように、磁気ヘッドは、周波数f
が高くなるにつれて(ヘッドコアの透磁率μが低下した
場合)、記録媒体にかかる記録磁界がそれ程減少しない
ヘッド。」が良好とされる。比R(μ300/μ1000)は、
低周波(μ=1000)時の記録磁界Hxに対する高周
波(μ=300)の記録磁界Hxの比を示している。従
って、比R(μ300/μ1000)の値は大きい方が好まし
い。ここでは、比較例のR(μ300/μ1000)>先端副磁
極付き薄膜磁気ヘッドのR(μ300/μ1000)、という結
果となり、先端副磁極付き薄膜磁気ヘッドは比較例に比
べて、記録磁界Hxの比(μ300/μ1000)が小さい結果
となった。
【0025】次ぎに、図5に示す比較例の透磁率μ=1
000(即ち、低周波時)の記録磁界特性(●データ)
において、起磁力mmf=0.2ATと0.4ATにお
ける記録磁界Hxの比R(0.2AT/0.4AT )を求めると、
R(0.2AT/0.4AT )=0.88となる。一方、図6に示
す先端副磁極付き薄膜磁気ヘッドでは、R(0.2AT/0.4A
T )=0.805となる。
【0026】上述したように、磁気ヘッドは、予め起磁
力mmfを大きめに設定した状態で低周波数となったと
き、記録磁界Hxが必要以上に増大することは好ましく
ない。従って、μ=1000における比R(0.2AT/0.4A
T )は、低周波時の起磁力変動に対応する磁界変動の追
従性を表し、比R(0.2AT/0.4AT )は大きい方が好まし
い。ここでは、比較例のR(0.2AT/0.4AT )>先端副磁
極付き薄膜磁気ヘッドのR(0.2AT/0.4AT )、という結
果となり、先端副磁極付き薄膜磁気ヘッドは比較例に比
べ、比R(0.2AT/0.4AT が小さい結果となった。
【0027】以上により、比R(μ300/μ1000)及び比
R(0.2AT/0.4AT )の何れに関しても、先端副磁極付き
薄膜磁気ヘッド(図6)は比較例(図5)に比べ磁界変
動が大きく、即ち、磁気ヘッド特性に関して悪い傾向に
あることが判明した。先端副磁極付き薄膜磁気ヘッド
は、将来性ある技術でありながら、透磁率μの低下に伴
う記録磁界Hxの低下、及び、起磁力の増加にともなう
記録磁界Hxの変動が大きな問題である。前者は高周波
におけるオーバーライト特性の悪化の原因となり、後者
は低周波における記録にじみ特性の悪化の原因となる。
【0028】上述した問題点に鑑みて、本発明は、新規
な先端副磁極を有する薄膜磁気ヘッドを提供することを
目的とする。更に本発明は、良好なオーバライト特性と
記録にじみ特性を示す、先端副磁極を有する薄膜磁気ヘ
ッドを提供することを目的とする。更に本発明は、新規
な先端副磁極を有する薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供
することを目的とする。
【0029】更に本発明は、良好なオーバライト特性と
記録にじみ特性を示す、先端副磁極を有する薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法を提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明に係る薄膜磁気ヘ
ッドは、例えば図7に示すように、少なくとも、下部磁
極,該下部磁極に平行して配置された上部磁極及び両磁
極間で両磁極から離間して配置されたコイルを有する薄
膜磁気ヘッドであって、少なくとも、前記上部磁極の前
記下部磁極側で浮上面近傍に形成された先端副磁極を備
え、該先端副磁極は、浮上面のコア幅SW1 より本体部
分のコア幅SW2 が相対的に大きい形状となっている。
【0031】更に本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、上述
の薄膜磁気ヘッドであって、例えば、図8に示すよう
に、前記先端副磁極のコア幅が広がり始める位置を先端
凸部高さSHとしたとき、該先端凸部高さSHを制御し
て、オーバライト特性及び記録にじみ特性の両方又はい
ずれか一方を改善している。更に本発明に係る薄膜磁気
ヘッドは、上述の薄膜磁気ヘッドであって、例えば、図
8に示すように、前記先端副磁極のコア幅が広がり始め
る位置を先端凸部高さSHとしたとき、該先端凸部高さ
SHが0.1μm以上である。
【0032】更に本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、上述
の薄膜磁気ヘッドであって、例えば、図8に示すよう
に、前記先端副磁極のコア幅が広がり始める位置を先端
凸部高さSHとしたとき、該先端凸部高さSHが0.3
μm以上である。更に本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、
上述の薄膜磁気ヘッドであって、例えば、図9に示すよ
うに、前記本体部分のコア幅SW2 と前記浮上面のコア
幅SW1の差を先端磁極コア幅の広がりΔSWとしたと
き、該先端磁極コア幅の広がりΔSWを制御して、オー
バライト特性及び記録にじみ特性の両方又はいずれか一
方を改善している。
【0033】更に本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、上述
の薄膜磁気ヘッドであって、例えば、図9に示すよう
に、前記本体部分のコア幅SW2 と前記浮上面のコア幅
SW1の差を先端磁極コア幅の広がりΔSWとしたと
き、該先端磁極コア幅の広がりΔSWが6.2μm以下
である。更に本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、上述の薄
膜磁気ヘッドであって、例えば、図9に示すように、前
記本体部分のコア幅SW2 と前記浮上面のコア幅SW1
の差を、先端磁極コア幅の広がりΔSWとしたとき、該
先端磁極コア幅の広がりΔSWが3.2μm以下であ
る。
【0034】更に本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、上述
の薄膜磁気ヘッドであって、例えば、図10に示すよう
に、前記先端副磁極の膜厚を先端副磁極長SLとしたと
き、該先端副磁極長SLを制御して、オーバライト特性
及び記録にじみ特性の両方又はいずれか一方を改善して
いる。更に本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、上述の薄膜
磁気ヘッドであって、例えば、図10に示すように、前
記先端副磁極の膜厚を先端副磁極長SLとしたとき、該
先端副磁極長SLが8.0μm以下である。
【0035】更に本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、上述
の薄膜磁気ヘッドであって、例えば、図10に示すよう
に、前記先端副磁極の膜厚を先端副磁極長SLとしたと
き、該先端副磁極長SLが3.6μm以下である。更に
本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、上述の薄膜磁気ヘッド
であって、例えば、図8〜図11に示すように、前記先
端副磁極のコア幅が広がり始める位置を先端凸部高さS
Hとしたとき、該先端凸部高さSHが0.3μm以上で
あり、前記本体部分のコア幅SW2 と前記浮上面のコア
幅SW1 の差を、先端磁極コア幅の広がりΔSWとした
とき、該先端磁極コア幅の広がりΔSWが3.2μm以
下であり、前記先端副磁極の膜厚を先端副磁極長SLと
したとき、該先端副磁極長SLが3.6μm以下であ
る。
【0036】更に本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、上述
の薄膜磁気ヘッドであって、更に、前記下部磁極の前記
上部磁極側で浮上面近傍に形成された下部側の先端副磁
極を備え、該下部側の先端副磁極は、上部側の前記先端
副磁極と同形である。更に本発明に係る誘導型記録再生
薄膜磁気ヘッドは、上述の薄膜磁気ヘッドを備えてい
る。
【0037】更に本発明に係る複合型ヘッドは、上述の
薄膜磁気ヘッドから成る記録ヘッドと、磁気抵抗効果型
素子を磁気トランジューサとして使用した再生ヘッドと
を備え、前記記録ヘッドと前記再生ヘッドとを一体化し
ている。更に本発明に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法
は、例えば図12〜図13に示すように、少なくとも、
下部磁極,該下部磁極に平行して配置された上部磁極,
該上部磁極の前記下部磁極側で浮上面近傍に形成された
上部先端副磁極,該下部磁極の前記下部磁極側で浮上面
近傍に形成された下部先端副磁極及び該上部磁極と下部
磁極間で両磁極から離間して配置されたコイルを有する
薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、少なくとも、(a)
前記下部磁極を形成し、(b) 前記下部磁極の上に、レジ
ストをパターニングして、コア幅が浮上面から離れるに
つれ拡大する前記上部先端副磁極を形成し、(c) 前記下
部磁極を部分的にトリミングして、前記上部先端下部磁
極を形成し、(d) 前記上部SN端副磁極及び前記下部磁
極のトリミングされた部分の上に、アルミナを形成し、
(e) 前記アルミナ及び前記上部先端副磁極に対し、膜厚
方向に表面研磨し、(f) その周囲を非磁性絶縁層で囲ん
だ前記コイルを形成し、(g) 表面研磨された前記上部先
端副磁極の上に、レジストをパターニングして、前記上
部磁極を形成し、(h) レジスト除去後、ウェハから各磁
気ヘッドを切り出し、最終仕上がり線まで機械的に研磨
される、諸工程から成る。
【0038】更に本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法
は、上述の製造方法であって、前記最終仕上がり線まで
機械的に研磨される工程(h) によって、該先端凸部高さ
SHが画定されることを特徴とする。更に本発明の薄膜
磁気ヘッドの製造方法は、上述の製造方法であって、前
記上部先端副磁極の形成工程(b) によって、前記本体部
分のコア幅SW2 と前記浮上面のコア幅SW1 の差を先
端磁極コア幅の広がりΔSWとしたとき、該先端磁極コ
ア幅の広がりΔSWが画定されることを特徴とする。
【0039】更に本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法
は、上述の製造方法であって、前記膜厚方向に表面研磨
する工程(e) によって、前記先端副磁極の膜厚を先端副
磁極長SLとしたとき、該先端副磁極長SLを画定する
ことを特徴とする。更に本発明の薄膜磁気ヘッドの製造
方法は、上述の製造方法であって、例えば図13に示す
ように、前記最終仕上がり線まで機械的に研磨される工
程(h) の後に、更に、前記上部磁極の浮上面となる付近
を除く領域に保護膜又は保護用レジストをパターニング
し、イオンミリングによりウェハ面からトリミング処理
を施す、諸工程から成る。
【0040】更に本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法
は、上述の製造方法であって、例えば図14に示すよう
に、前記上部磁極を形成する工程(g) の後に、更に、ウ
ェハ表面からFIBによりトリミング処理を施す、諸工
程から成る。更に本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法
は、上述の製造方法であって、例えば図15に示すよう
に、前記上部磁極を形成する工程(g) の後に、更に、各
磁気ヘッドをウェハから分離した後、該磁気ヘッドに対
しスライダー加工し、浮上面の前記上部磁極付近を除く
領域に保護膜又は保護用レジストをパターニングして、
イオンミリングにより浮上面からトリミング処理を施
す、諸工程から成る。
【0041】更に本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法
は、上述の製造方法であって、例えば、図16に示すよ
うに、前記最終仕上がり線まで機械的に研磨される工程
(h) の後に、更に、各磁気ヘッドをウェハから分離した
後、該磁気ヘッドに対しスライダー加工し、前記上部磁
極に対して、スライダー浮上面からFIBによりトリミ
ング処理を施す、諸工程から成る。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る薄膜磁気ヘッ
ドついての実施形態に関し、添付の図面を参照しながら
詳細に説明する。ここで、図面中、同一の要素に対して
は同じ符号を付して重複した説明を省略する。 [先端副磁極の整形]本発明者等は、先端副磁極を有す
る薄膜磁気ヘッドの先端副磁極の形成位置,形状等を最
適化することにより、高周波特性の改善,記録にじみ特
性を改善し得るか否かを検討した。
【0043】ここで、改善の効果の有無の判断基準は、
図6に関連して説明した従来の先端副磁極付き薄膜磁気
ヘッドの評価結果とし、図6に示す結果と比較して、次
の通りとする。 (1) 比R(μ300/μ1000)が増大しているとき、オーバ
ライト特性に関して、改善の効果有りと判定する。
【0044】(2) 比R(0.2AT/0.4AT )が増大している
とき、記録にじみ特性に関して、改善の効果有りと判定
する。 (3) 比R(μ300/μ1000)及び比R(0.2AT/0.4AT )の
両方が増大しているとき、オーバライト特性及び記録に
じみ特性の両方に関して、改善の効果有りと判定する。
【0045】また、最終的な目標を、図5に関連して説
明したFIBトリミング薄膜磁気ヘッドの評価結果と
し、これと比較して比R(μ300/μ1000)及び比R(0.
2AT/0.4AT )の両方が減少しているとき、最終目標が達
成されたこととする。次ぎに、本発明者等は、先端副磁
極を有する薄膜磁気ヘッドの先端副磁極の形成位置,形
状等に関し、(1) 記録媒体から上部磁極のみを少し下
げ、先端副磁極を下部磁極と面合わせし、先端副磁極を
少し突出する形状とする、(2) 先端副磁極は、浮上面
(ABS)のコア幅は所望の小さい寸法にするが、本体
部分は相対的に大きい寸法とする、(3) 先端副磁極の厚
さの最適値を求める、点を検討することに決定した。
【0046】なお、上述したように、下部磁極は再生上
部磁気シールドと兼用されているため、その形状には一
定に制約があり、そのため、従来、FIBトリミングに
於いても上部磁極の整形を中心に検討されてきた。従っ
て、今回も、上部磁極に形成される先端副磁極の形状等
を中心に検討することとした。その後、必要に応じて、
上部磁極の先端副磁極の最適形状を、下部磁極にも同様
に適用することとした。
【0047】図7(A)は本実施形態に係る独得の形状
の先端副磁極を有する記録ヘッドWRを基板上面(ウェ
ハ面)からみた磁極先端付近の平面構造を示したもので
ある。また、図7(B)は磁極先端付近の断面構造を示
したものである。図7(C)は浮上面からみた磁極先端
部を示したものである。ここで、記録媒体20と対向す
る磁極先端面が浮上面(ABS)である。上部磁極16
は先端付近から数μm離れたところを境に浮上面側のコ
ア幅SW1 はほぼ一定で反対側は拡大されたコア幅SW
2 をもつ平面形状となっている。
【0048】ここで、上部磁極16に形成された先端副
磁極22の形成位置、形状等を定量的に特定するため、
具体的な形状パラメータとして次の項目を選定した。図
7(A)及び(B)に示すように、制約のある下部磁極
8に対して、制約のない上部磁極16は少し下げ、上部
磁極上の先端副磁極の効果を最大限に発揮できるように
する。上部磁極16の先端副磁極22は下部磁極8に対
し面合わせとする。この先端副磁極22は浮上面(AB
S)から離れるにつれ幅方向が大きくなるように形成す
る。そこで、先端副磁極の浮上面の幅SW1 を維持する
範囲、即ち、先端副磁極22の浮上面から幅方向に拡大
するまでの寸法を、「先端凸部高さSH」とする。
【0049】また、図7(A)及び(C)に示すよう
に、この先端副磁極22の浮上面の幅SW1 と、本体部
分の拡大された幅SW2 の差を、「先端副磁極コア幅の
広がりΔSW」とする。 また、図7(B)及び(C)
に示すように、先端副磁極22の厚みを「先端副磁極の
長さSL」とする。以上、先端副磁極22の形成位置及
び形状を特定するため、以上のSL,SH,ΔSWを形
状パラメータとして選定した。 [副磁極形状パラメータの評価] (SHの評価)最初に、副磁極形状パラメータ「先端凸
部高さSH」の評価を行った。即ち、先端副磁極の長さ
SL及び先端副磁極コア幅の広がりΔSWを固定した条
件下で、先端凸部高さSHを変えて、その影響を調べ
た。
【0050】固定された先端副磁極の長さはSL=1.
5μmであり、先端副磁極コア幅の広がりはΔSW=
2.0μmである。図8は、先端凸部高さSHをゼロか
ら2μmまで変化させたとき(横軸)の、記録媒体に加
わる磁界Hxの変化率(縦軸)を示したグラフである。
縦軸の表示は磁界Hxの変化率(Ratio of Hx )であ
り、磁界Hxがそれ程大きく減少しないためには100
%に近い方がよい。
【0051】図中、破線(●データ)は透磁率μ=30
0の記録磁界とμ=1000の記録磁界の比R(μ300
/μ1000)を示し、実線(▲データ)はmmf=0.2
ATと0.4ATにおける記録磁界の比R(0.2AT/0.4A
T )を示す。図8の評価結果の特性により、形状パラメ
ータSHを変化させることによりR(μ300 /μ1000)
及びR(0.2AT/0.4AT )を制御して、オーバライト特性
及び記録にじみ特性を改善し得ることを確認した。
【0052】効果有無の判断基準は、図8に関連して説
明したように、従来の先端副磁極付き薄膜磁気ヘッドと
し、前者はR(μ300 /μ1000)=0.88とし(破線
で表示。)、後者はR(0.2AT/0.4AT )=0.805と
する(実線で表示)。従来の先端副磁極付き薄膜磁気ヘ
ッドを基準に判断すると、比R(μ300 /μ1000)のデ
ータ(●破線データ)は、SH≧0.3μmの範囲で、
基準値R(μ300 /μ1000)=0.88を上回ることが
判明した。一方、比R(0.2AT/0.4AT)のデータ(▲破
線データ)は、SH≧0.1μmの範囲で、基準値R
(0.2AT/0.4AT )=0.805を上回ることが判明し
た。
【0053】従って、比R(μ300 /μ1000)のデータ
が、基準値を上回るのはSH≧0.1μmの範囲であ
る。換言すれば、従来の先端副磁極付き薄膜磁気ヘッド
に比較して、先端凸部高さSHを0.1μm〜2.0μ
mの範囲とすることにより、オーバライト特性等に関し
改善されることが判明した。また、比R(μ300 /μ10
00)のデータ及び比R(0.2AT/0.4AT )のデータの両方
が、基準値を上回るのはSH≧0.3μmの範囲であ
る。従って、先端凸部高さSHを0.3μm〜2.0μ
mの範囲とすることにより、オーバライト特性及び記録
にじみ特性等の両方に関し改善されることが判明した。
【0054】(ΔSWの評価)次ぎに、副磁極形状パラ
メータ「先端副磁極コア幅の広がりΔSW」の評価を行
った。即ち、先端副磁極の長さSL及び先端凸部高さS
Hを固定した条件下で、先端副磁極コア幅の広がりΔS
Wを変えて、その影響を調べた。固定された先端副磁極
の長さはSL=1.5μmであり、先端凸部高さSH=
1.0μmである。
【0055】図9は、先端副磁極コア幅の広がりΔSW
をゼロから8μmまで変化させたとき(横軸)の、記録
媒体に加わる磁界Hxの変化率(縦軸)を示したグラフ
である。図中、破線(●データ)は比R(μ300 /μ10
00)を示し、実線(▲データ)は比R(0.2AT/0.4AT )
を夫々示す。
【0056】図9の評価結果の特性により、形状パラメ
ータΔSWを変化させることによりR(μ300 /μ100
0)及びR(0.2AT/0.4AT )を制御して、オーバライト
特性及び記録にじみ特性を改善し得ることを確認した。
効果有無の判断基準は、同様に従来の先端副磁極付き薄
膜磁気ヘッドとし、R(μ300 /μ1000)=0.88と
R(0.2AT/0.4AT )=0.805とする。
【0057】従来の先端副磁極付き薄膜磁気ヘッドを基
準に判断すると、比R(μ300 /μ1000)のデータ(●
破線データ)は、ΔSW≦3.2μmの範囲で、基準値
R(μ300 /μ1000)=0.88を上回ることが判明し
た。一方、比R(0.2AT/0.4AT )のデータ(▲破線デー
タ)は、ΔSW≦6.2μmの範囲で、基準値R(0.2A
T/0.4AT )=0.805を上回ることが判明した。
【0058】従って、比R(0.2AT/0.4AT )のデータ
が、基準値を上回るのはΔSW≦6.2μmの範囲であ
る。換言すれば、従来の先端副磁極付き薄膜磁気ヘッド
に比較して、先端副磁極コア幅の広がりΔSWを6.2
μm以下の範囲とすることにより、記録にじみ特性等に
関し改善されることが判明した。また、比R(μ300 /
μ1000)のデータ及び比R(0.2AT/0.4AT )のデータの
両方が、基準値を上回るのはΔSW≦3.2μmの範囲
である。換言すれば、従来の先端副磁極付き薄膜磁気ヘ
ッドに比較して、先端副磁極コア幅の広がりΔSWを
3.3μm以下の範囲とすることにより、オーバライト
特性及び記録にじみ特性等に関し改善されることが判明
した。
【0059】(SLの評価)更に、副磁極形状パラメー
タ「先端副磁極の長さSL」の評価を行った。即ち、先
端凸部高さSH及び先端副磁極コア幅の広がりΔSWを
固定した条件下で、先端副磁極の長さSLを変えて、そ
の影響を調べた。固定された先端凸部高さはSH=1.
0μmであり、先端副磁極コア幅の広がりはΔSW=
2.0μmである。
【0060】図10は、先端副磁極の長さSLをゼロか
ら8.0μmまで変化させたとき(横軸)の、記録媒体
に加わる磁界Hxの変化率(縦軸)を示したグラフであ
る。図中、破線(●データ)は比R(μ300 /μ1000)
を示し、実線(▲データ)は比R(0.2AT/0.4AT )を示
す。図10の評価結果の特性により、形状パラメータS
Lを変化させることによりR(μ300 /μ1000)及びR
(0.2AT/0.4AT )を制御して、オーバライト特性及び記
録にじみ特性を改善し得ることを確認した。
【0061】効果有無の判断基準は、R(μ300 /μ10
00)=0.88とR(0.2AT/0.4AT)=0.805とす
る。従来の先端副磁極付き薄膜磁気ヘッドを基準に判断
すると、比R(μ300 /μ1000)のデータ(●破線デー
タ)は、SL≦3.6μmの範囲で、基準値R(μ300
/μ1000)=0.88を上回ることが判明した。一方、
比R(0.2AT/0.4AT)のデータ(▲破線データ)は、S
H≦8.0μmの範囲で、基準値R(0.2AT/0.4AT )=
0.805を上回ることが判明した。
【0062】従って、比R(0.2AT/0.4AT )のデータ
が、基準値を上回るのは0<SL≦8.0μmの範囲で
ある。換言すれば、従来の先端副磁極付き薄膜磁気ヘッ
ドに比較して、先端副磁極の長さSLを8.0μm以下
の範囲とすることにより、記録にじみ特性等に関し改善
されることが判明した。また、比R(μ300 /μ1000)
のデータ及び比R(0.2AT/0.4AT )のデータの両方が、
基準値を上回るのは0<SL≦3.6μmの範囲であ
る。換言すれば、従来の先端副磁極付き薄膜磁気ヘッド
に比較して、先端副磁極の長さSLを3.6μm以下の
範囲とすることにより、オーバライト特性及び記録にじ
み特性等に関し改善されることが判明した。
【0063】図8〜図10に関連して、先端副磁極の各
形状パラメータの範囲が、次のように決定された。 (1) 先端凸部高さSH: 0.1μm≦SH≦2.0μ
m。好ましくは、0.3μm≦SH≦2.0μm。 (2) 先端副磁極コア幅の広がりΔSW: 0μm<ΔS
W≦6.2μm。好ましくは、0μm<ΔSW≦3.2
μm。
【0064】(3) 先端副磁極の長さSL: 0<SL≦
8.0μm。好ましくは、0<SL≦3.6μm。 以上により、先端副磁極の形成位置及び形状を特定する
ためのパラメータSL,SH及びΔSWに関し、個別的
に、図6に示す従来の先端副磁極付き磁気ヘッドの特性
を上回る範囲が決定された。パラメータSL,SH及び
ΔSWの各々は、上述した範囲で、従来の副磁極を有す
る薄膜磁気ヘッドと比較して、オーバライト特性,記録
にじみ特性等に関して改善されることが判明した。 [最良の先端副磁極形状]次の段階で、形状パラメータ
SH,ΔSW及びSLに関し、比R(μ300 /μ1000)
のデータ及び比R(0.2AT/0.4AT )のデータの両方が基
準値を上回るとされた各範囲(上記の「好ましくは」と
する範囲)を全て満足する先端副磁極付き薄膜磁気ヘッ
ドについて、評価した。
【0065】評価した薄膜磁気ヘッドの各形状パラメー
タは、先端凸部高さSH=1.0μm、先端副磁極コア
幅の広がりΔSW=2.0μm、先端副磁極の長さSL
=1.5μmである。 図11は形状パラメータSH,
ΔSW及びSLに関し決定された各範囲を全て満足する
先端副磁極付き薄膜磁気ヘッドの評価結果である。図1
2は、図7及び図8に対応し、横軸は起磁力mmfであ
り、縦軸は記録磁界Hxである。図中、破線(●デー
タ)は比R(μ300 /μ1000)を示し、実線(▲デー
タ)は比R(0.2AT/0.4AT )を示す。
【0066】効果有無の判断基準としては、この薄膜磁
気ヘッドは既に図8に関連して説明した基準値、即ち、
従来の先端副磁極付き薄膜ヘッドのR(μ300 /μ100
0)=0.88及びR(0.2AT/0.4AT )=0.805を
満足している範囲内で形成されている。従って、図7に
関連して目標であると説明した(先端副磁極無しの)F
IBトリミングで上部磁極のポールを整形した薄膜磁気
ヘッド(比較例)との間で、比較することにした。比較
例ではR(μ300 /μ1000)=0.94であり、R(0.
2AT/0.4AT )=0.88である。
【0067】これに対し、図11に示す形状パラメータ
SH,ΔSW及びSLの各範囲を全て満足する先端副磁
極付き薄膜磁気ヘッドでは、R(μ300 /μ1000)=
0.92であり、R(0.2AT/0.4AT )=0.86であ
る。結局、図11に示す先端副磁極付き薄膜磁気ヘッド
は、比較例に比べて、比R(μ300/μ1000)及び比R
(0.2AT/0.4AT )の何れに関しても、磁界変動が小さ
く、即ち、オーバライト特性、記録にじみ特性等に関し
て良い傾向にあることが判明した。 [製造方法] (先端副磁極を有する薄膜ヘッド)図12(A)乃至1
3(D)は、一連で、本実施形態係る先端副磁極付き薄
膜磁気ヘッドの製造工程のフローを示すものである。こ
れらの図は、図7(B)に相当し、先端副磁極作成過程
の基板(ウェハ)の側面図である。尚、図1で説明した
す再生ヘッド(RE)の部分は形成済みの段階から説明
する。
【0068】図12(A)に示すように、第二の非磁性
絶縁層7(図1参照)の上に、再生ヘッドREの上側磁
気シールドと兼用される下部磁極8が成膜される。下部
磁極8は、典型的にはNiFe系合金又はCo系合金からな
り、例えば、Ni50Fe50,Ni80Fe20,CoNiFe,FeZrN 等で
あってもよい。予め、スパッタ法或いは蒸着法によりメ
ッキベース層(図示せず。)を形成し、次ぎに電解メッ
キ法により数μm程度の膜厚に形成する。下部磁極8を
スパッタリング法で成膜する場合には、Fe系合金,Co系
合金(CoZr等)が用いられ、この場合には、メッキベー
ス層は不要である。
【0069】下部磁極8の上に、(記録)ギャップ層9
が成膜される。ギャップ層9は、例えば、Al2 O3 ,Si
O2 等からなる。その後のエッチング工程でのギャップ
層の膜厚減少を防止するため、必要に応じて、ギャップ
層の上に、ギャップ保護層(図示せず。)を設けてもよ
い。ギャップ層9の上に、例えば、感光性ホトレジスト
30をスピンコート法で塗布し、その後次工程で成膜さ
れる先端副磁極の形状に対応して形状にパターニングす
る。このとき、先端副磁極の形状パラメータ「先端副磁
極コア幅の広がりΔSW」が画定される。
【0070】図12(B)に示すように、上部側先端副
磁極22が成膜される。先端副磁極22は、典型的に
は、下部磁極8と同じ材料であってよい。予め、スパッ
タ法或いは蒸着法によりメッキベース層(図示せず。)
を形成し、次ぎに電解メッキ法により形成する。先端副
磁極22をスパッタリング法で成膜する場合には、Fe系
合金,Co系合金(CoZr等)が用いられ、この場合には、
メッキベース層は不要である。その後、レジスト30は
除去される。 図12(C)に示すように、ギャップデ
プス(図7(B)参照)に基づき、先端副磁極22の一
端を定め、先端副磁極以外に部分にあるギャップ層及び
下部磁極の一部が、イオンミリング法によりエッチング
される。下部磁極8の凸状に残った部分が、下部側先端
副磁極21となる。
【0071】図12(D)に示すように、上部側先端副
磁極22及び露出した下部磁極8の上に、アルミナ32
が成膜される。図13(A)に示すように、アルミナ表
面から膜厚方向に、ラッピング(lapping ),ポリッシ
ング(polishing )又はエッチバックにより表面研磨さ
れ、表面が平坦化される。この表面平坦化は、基板上の
凹凸を無くして、次工程におけるレジスト塗布時の位置
合わせ精度を確保し、上部磁極等のパターニングの精度
向上ために行われる。このとき、先端副磁極の形状パラ
メータ「先端副磁極の長さSL」が画定される。
【0072】図13(B)に示すように、アルミナ32
の上に、絶縁層で包囲された(記録)コイル12が形成
される。この工程は、発明に直接関係がないため、簡単
に説明する。例えばフォトレジストが塗布され、パター
ニング、熱硬化されて、記録コイルより下方部分の絶縁
層10が形成される。その後、渦巻き状の記録コイル1
2が形成される。更に、記録コイルの周囲及び上方の絶
縁層11が、例えばフォトレジストの塗布、パターニン
グ、熱硬化により形成される。このとき、渦巻き状の記
録コイル12の中心領域(図示せず。)に相当する部分
が除去され孔が形成され、この孔13(図1参照)は、
次工程で上部磁極16が形成されたとき、この孔13を
介して下部磁極8と接続されるためのものである。
【0073】図13(C)に示すように、先端副磁極2
2の上に、フォトレジスト33が塗布され、上部磁極の
先端部を位置決めしてパターニングされる。その後、非
磁性絶縁層11及び先端副磁極22の上に、上部磁極1
6が形成される。具体的には、メッキベース層(図示せ
ず。)が形成され、フォトレジスト33が塗布され、こ
れを露光・現像した後、上部磁極16が、電気メッキ法
により数μmの厚さに形成される。
【0074】更に、レジスト33除去後、上部磁極16
以外で露出しているメッキベース層をイオンミリング法
によって、除去する。その後、磁気トランジューサ5両
端の端子に接続する電極パッド(図示せず。)や記録コ
イルの電極パッド(図示せず。)が形成される。最後
に、複数の磁気ヘッドが同時に形成されたウェハから切
り出し、各磁気ヘッドは、浮上面(ABS)側から、最
終仕上がり線まで機械的に研磨される。仕上がり線は、
ギャップデプス(図7(C)参照)により決められ、こ
のとき、先端副磁極の形状パラメータ「先端凸部高さS
H」が画定される。
【0075】以上の製造工程により、独特の形状の先端
副磁極をもつ薄膜磁気ヘッドを製造することが出来る。 (追加的な上部磁極自体の成型方法)図12及び図13
で説明した先端副磁極付きの薄膜磁気ヘッドに対し、所
望により、特願平10−184780号で提案したよう
に、上部磁極16のポール16aを、イオンミリングに
よりトリミングして所望の形状に整形して、更に特性を
向上することもできる。 図14は、イオンミリング法
によって、トリミングする方法を説明する。図14
(A)及び(B)に示すように、基板(ウェハ)上に上
部磁極まで形成した後に、上部磁極トレーリング・エッ
ジ近傍のみに窓が空くように保護レジストあるいはその
他の保護膜34を付け、イオンミリングによりトリミン
グを行う。このイオンミリングは、図14(C)に示す
ように、ウェハを回転させながら所定の角度揺動させ
て、浮上面側から研磨加工するものである。この方法に
より、上部磁極の上面(頂面)がそれ程削られることな
く、側面を所望の程度研磨することが可能となる。図1
4(D)に示すように、保護レジストを除去した後、ウ
ェハから切り出し、浮上面から最終仕上がり線まで研磨
加工する。
【0076】図15は、膜厚方向に向けたFIB(Focu
sed Ion Beam)法によって、トリミングする方法を説明
する。図15(A)及び(B)に示すように、ウェハ上
に上部磁極まで形成した後に、上部磁極トレーリング・
エッジ付近に焦点を定めたイオンビーム(FIB)によ
りトリミングを行うものである。その後、図15(C)
に示すように、保護レジストを除去した後、ウェハから
切り出し、浮上面から最終仕上がり線まで研磨加工す
る。
【0077】図16は、浮上面からのイオンミリング法
によって、トリミングする方法を説明する。図16
(A)及び(B)に示すように、ウェハから磁気ヘッド
を切り出し、浮上面からの研磨加工も施した後、浮上面
上において上部磁極トレーリング・エッジ近傍のみに窓
が開いた保護レジスト又はその他の保護膜を付け、イオ
ンミリングによりトリミングを行うものである。
【0078】図17は、浮上面からFIB(集束イオン
ビームFocused Ion Beam)法によって、トリミングする
方法を説明する。図17(A)及び(B)に示すよう
に、ウェハからヘッドを切り出して浮上面からの研磨加
工も施した後に、浮上面上から上部磁極サイドエッジ部
に焦点を定めたFIB法によりトリミングを行うもので
ある。
【0079】(実施形態の効果)以上説明したように、
本発明によれば、先端副磁極を有する複合型MRヘッド
あるいは誘導型薄膜ヘッドなどにおいて、高周波オーバ
ーライト特性の悪化の原因となる透磁率低下に伴う記録
磁界の低下、及び、低周波記録にじみ特性の悪化の原因
となる起磁力増加にともなう記録磁界の増大といった問
題点を改善することができる。これにより、良好な高周
波特性と記録にじみ特性を持っ薄膜磁気ヘッドの作成が
可能となり、先端副磁極型ヘッドの当初の目的である、
トラック幅の規定、記録にじみの低減が達成でき、高ト
ラック密度化が実現できる。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、新規な先端副磁極を有
する薄膜磁気ヘッドを提供することが出来る。 更に本
発明によれば、良好なオーバライト特性と記録にじみ特
性を示す、先端副磁極を有する薄膜磁気ヘッドを提供す
ることが出来る。更に本発明によれば、新規な先端副磁
極を有する薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供することが
出来る。
【0081】更に本発明によれば、良好なオーバライト
特性と記録にじみ特性を示す、先端副磁極を有する薄膜
磁気ヘッドの製造方法を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、複合型磁気ヘッドの分解斜視断面図で
ある。
【図2】図2は、図1の複合型ヘッドの記録ヘッドを更
に詳しく説明する図である。
【図3】図3は、従来の先端副磁極付き薄膜ヘッドを説
明する図である。
【図4】図4は、先に提案した上部磁極をFIBトリミ
ングする薄膜磁気ヘッドを説明する図である。
【図5】図5は、図4の上部磁極をFIBトリミングす
る薄膜磁気ヘッドの評価結果を示すグラフである。
【図6】図6は、図3の従来の先端副磁極付き薄膜ヘッ
ドの評価結果を示すグラフである。
【図7】図7は、本発明に係る先端副磁極を独特の形状
にした薄膜磁気ヘッドを説明する図である。
【図8】図8は、図7の本発明に係る先端副磁極を独特
の形状にした薄膜磁気ヘッドにおいて、副磁極形状パラ
メータ「先端凸部高さSH」の評価結果を示すグラフで
ある。
【図9】図9は、図7の本発明に係る先端副磁極を独特
の形状にした薄膜磁気ヘッドにおいて、副磁極形状パラ
メータ「先端副磁極コア幅の広がりΔSW」の評価結果
を示すグラフである。
【図10】図10は、図7の本発明に係る先端副磁極を
独特の形状にした薄膜磁気ヘッドにおいて、副磁極形状
パラメータ「先端副磁極の長さSL」の評価結果を示す
グラフである。
【図11】図11は、図7の本発明に係る先端副磁極を
独特の形状にした薄膜磁気ヘッドにおいて、副磁極形状
パラメータ「先端凸部高さSH」,「先端副磁極コア幅
の広がりΔSW」及び「先端副磁極の長さSL」を好ま
しい範囲内としたときの評価結果を示すグラフである。
【図12】図12は、図13と共に一連で、図7の本発
明に係る先端副磁極を独特の形状にした薄膜磁気ヘッド
の製造方法のフローである。
【図13】図13は、図12と共に一連で、図7の本発
明に係る先端副磁極を独特の形状にした薄膜磁気ヘッド
の製造方法のフローである。
【図14】図14は、更に、ウェハ面からイオンミルト
リミングを行う製造方法を説明する図である。
【図15】図15は、更に、ウェハ面からFIBトリミ
ングを行う製造方法を説明する図である。
【図16】図16は、更に、上面からイオンミルトリミ
ングを行う製造方法を説明する図である。
【図17】図17は、更に、浮上面からF1Bトリミン
グを行う製造方法を説明する図である。
【符号の説明】
8: 上部磁極 16: 下部磁極 21: 下部側先端副磁極 22: 上部側先端副磁極

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、下部磁極,該下部磁極に平
    行して配置された上部磁極及び両磁極間で両磁極から離
    間して配置されたコイルを有する薄膜磁気ヘッドに於い
    て、 少なくとも、前記上部磁極の前記下部磁極側で浮上面近
    傍に形成された先端副磁極を備え、該先端副磁極は、浮
    上面のコア幅SW1 より本体部分のコア幅SW2 が相対
    的に大きい形状となっている、薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の薄膜磁気ヘッドに於い
    て、 前記先端副磁極のコア幅が広がり始める位置を先端凸部
    高さSHとしたとき、該先端凸部高さSHを制御して、
    オーバライト特性及び記録にじみ特性の両方又はいずれ
    か一方を改善している、薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の薄膜磁気ヘッドに於い
    て、 前記先端副磁極のコア幅が広がり始める位置を先端凸部
    高さSHとしたとき、該先端凸部高さSHが0.1μm
    以上である、薄膜磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の薄膜磁気ヘッドに於い
    て、 前記先端副磁極のコア幅が広がり始める位置を先端凸部
    高さSHとしたとき、該先端凸部高さSHが0.3μm
    以上である、薄膜磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の薄膜磁気ヘッドに於い
    て、 前記本体部分のコア幅SW2 と前記浮上面のコア幅SW
    1 の差を先端磁極コア幅の広がりΔSWとしたとき、該
    先端磁極コア幅の広がりΔSWを制御して、オーバライ
    ト特性及び記録にじみ特性の両方又はいずれか一方を改
    善している、薄膜磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の薄膜磁気ヘッドに於い
    て、 前記本体部分のコア幅SW2 と前記浮上面のコア幅SW
    1 の差を先端磁極コア幅の広がりΔSWとしたとき、該
    先端磁極コア幅の広がりΔSWが6.2μm以下であ
    る、薄膜磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の薄膜磁気ヘッドに於い
    て、 前記本体部分のコア幅SW2 と前記浮上面のコア幅SW
    1 の差を、先端磁極コア幅の広がりΔSWとしたとき、
    該先端磁極コア幅の広がりΔSWが3.2μm以下であ
    る、薄膜磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の薄膜磁気ヘッドに於い
    て、 前記先端副磁極の膜厚を先端副磁極長SLとしたとき、
    該先端副磁極長SLを制御して、オーバライト特性及び
    記録にじみ特性の両方又はいずれか一方を改善してい
    る、薄膜磁気ヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の薄膜磁気ヘッドに於い
    て、 前記先端副磁極の膜厚を先端副磁極長SLとしたとき、
    該先端副磁極長SLが8.0μm以下である、薄膜磁気
    ヘッド。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の薄膜磁気ヘッドに於
    いて、 前記先端副磁極の膜厚を先端副磁極長SLとしたとき、
    該先端副磁極長SLが3.6μm以下である、薄膜磁気
    ヘッド。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の薄膜磁気ヘッドに於
    いて、 前記先端副磁極のコア幅が広がり始める位置を先端凸部
    高さSHとしたとき、該先端凸部高さSHが0.3μm
    以上であり、 前記本体部分のコア幅SW2 と前記浮上面のコア幅SW
    1 の差を、先端磁極コア幅の広がりΔSWとしたとき、
    該先端磁極コア幅の広がりΔSWが3.2μm以下であ
    り、 前記先端副磁極の膜厚を先端副磁極長SLとしたとき、
    該先端副磁極長SLが3.6μm以下である、薄膜磁気
    ヘッド。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれか一項に記
    載の薄膜磁気ヘッドに於いて、更に、 前記下部磁極の前記上部磁極側で浮上面近傍に形成され
    た下部側の先端副磁極を備え、該下部側の先端副磁極
    は、上部側の前記先端副磁極と同形である、薄膜磁気ヘ
    ッド。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至11の何れか一項記載の
    薄膜磁気ヘッドを備えた誘導型記録再生薄膜ヘッド。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至11の何れか一項記載の
    薄膜磁気ヘッドから成る記録ヘッドと、 磁気抵抗効果型素子を磁気トランジューサとして使用し
    た再生ヘッドとを備え、 前記記録ヘッドと前記再生ヘッドとを一体化した複合型
    ヘッド。
  15. 【請求項15】 少なくとも、下部磁極,該下部磁極に
    平行して配置された上部磁極,該上部磁極の前記下部磁
    極側で浮上面近傍に形成された上部先端副磁極,該下部
    磁極の前記下部磁極側で浮上面近傍に形成された下部先
    端副磁極及び該上部磁極と下部磁極間で両磁極から離間
    して配置されたコイルを有する薄膜磁気ヘッドの製造方
    法に於いて、少なくとも、 (a) 前記下部磁極を形成し、 (b) 前記下部磁極の上に、レジストをパターニングし
    て、コア幅が浮上面から離れるにつれ拡大する前記上部
    先端副磁極を形成し、 (c) 前記下部磁極を部分的にトリミングして、前記上部
    先端下部磁極を形成し、 (d) 前記上部SN端副磁極及び前記下部磁極のトリミン
    グされた部分の上に、アルミナを形成し、 (e) 前記アルミナ及び前記上部先端副磁極に対し、膜厚
    方向に表面研磨し、 (f) その周囲を非磁性絶縁層で囲んだ前記コイルを形成
    し、 (g) 表面研磨された前記上部先端副磁極の上に、レジス
    トをパターニングして、前記上部磁極を形成し、 (h) レジスト除去後、ウェハから各磁気ヘッドを切り出
    し、最終仕上がり線まで機械的に研磨される、諸工程か
    ら成る薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の薄膜磁気ヘッドの
    製造方法において、 前記最終仕上がり線まで機械的に研磨される工程(h) に
    よって、該先端凸部高さSHが画定されることを特徴と
    する、薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載の薄膜磁気ヘッドの
    製造方法において、 前記上部先端副磁極の形成工程(b) によって、前記本体
    部分のコア幅SW2 と前記浮上面のコア幅SW1 の差を
    先端磁極コア幅の広がりΔSWとしたとき、該先端磁極
    コア幅の広がりΔSWが画定されることを特徴とする、
    薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項15に記載の薄膜磁気ヘッドの
    製造方法において、 前記膜厚方向に表面研磨する工程(e) によって、前記先
    端副磁極の膜厚を先端副磁極長SLとしたとき、該先端
    副磁極長SLを画定することを特徴とする、薄膜磁気ヘ
    ッドの製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項15に記載の薄膜磁気ヘッドの
    製造方法において、前記最終仕上がり線まで機械的に研
    磨される工程(h) の後に、更に、 前記上部磁極の浮上面となる付近を除く領域に保護膜又
    は保護用レジストをパターニングし、 イオンミリングによりウェハ面からトリミング処理を施
    す、諸工程から成る、薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項15に記載の薄膜磁気ヘッドの
    製造方法において、前記上部磁極を形成する工程(g) の
    後に、更に、 ウェハ表面からFIBによりトリミング処理を施す、諸
    工程から成る薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項15に記載の薄膜磁気ヘッドの
    製造方法において、前記上部磁極を形成する工程(g) の
    後に、更に、 各磁気ヘッドをウェハから分離した後、該磁気ヘッドに
    対しスライダー加工し、 浮上面の前記上部磁極付近を除く領域に保護膜又は保護
    用レジストをパターニングして、イオンミリングにより
    浮上面からトリミング処理を施す、諸工程から成る薄膜
    磁気ヘッドの製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項15に記載の薄膜磁気ヘッドの
    製造方法において、前記最終仕上がり線まで機械的に研
    磨される工程(h) の後に、更に、 各磁気ヘッドをウェハから分離した後、該磁気ヘッドに
    対しスライダー加工し、 前記上部磁極に対して、スライダー浮上面からFIBに
    よりトリミング処理を施す、諸工程から成る薄膜磁気ヘ
    ッドの製造方法。
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