JP2000099850A - 炉内火炎検出方法及びその検出装置 - Google Patents

炉内火炎検出方法及びその検出装置

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JP2000099850A
JP2000099850A JP10273232A JP27323298A JP2000099850A JP 2000099850 A JP2000099850 A JP 2000099850A JP 10273232 A JP10273232 A JP 10273232A JP 27323298 A JP27323298 A JP 27323298A JP 2000099850 A JP2000099850 A JP 2000099850A
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furnace
flame
light
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wavelength
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Masahide Tsujishita
正秀 辻下
Akishi Kegasa
明志 毛笠
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉内温度が燃焼用ガスの自着火温度未満にな
っても、火炎の存在を確認して、炉内に未燃ガスが充満
することを未然に回避する火炎検出装置を提供する点に
ある。 【解決手段】 炉内温度が1000℃以下において、炉
内の火炎aから発光されるスペクトルを、400nm未
満の波長光のみを透過するUVフィルタ3を通してその
透過した光を半導体光センサ4で検出し、火炎aの存在
を確認できるようにしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼炉等における
炉内火炎検出方法及びその検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃焼炉等の運転においては、炉内が燃焼
用ガスの自着火温度以上であれば火炎が消失することは
ないと考えられる。しかしながら、炉内が燃焼用ガスの
自着火温度未満になっている状態で、かつ火炎が消失し
ている場合も発生する。このような状態が発生すると、
燃焼用ガスが炉内に供給され、未燃ガスが充満すること
になって運転上好ましくない。従って、炉内における火
炎の検知は非常に重要な課題であり、従来は、火炎を検
知する為に、光電管式の光センサを用いていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光電管
は、高電圧を得る為に別途100V電源が必要になり、
寿命も1年位と短い。このような欠点を補うものとし
て、今日、光電管の代わりに半導体光センサ(光起電特
性を有するもの)を使用することが、提案されている。
半導体光センサを使用する場合は、特別な電源を必要と
することなく、半導体が備える特性を利用できるため、
その寿命も比較的長いものとできる。本願は上記の流れ
の上にあるものであり、その目的は、電源等については
簡易な構成を採ることをできる光センサを使用しなが
ら、火炎検出を的確に行い、炉の運転を適切に行うこと
のできる炉内火炎検出方法及びその検出装置を提供する
点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】〔構成1〕本第1発明に
よる特徴構成は、炉内温度が炉に供給される燃料の自着
火温度以下の状態において、炉内の発光源より放射され
る光のうち、炉壁から放射される輻射スペクトル強度が
火炎から放射される火炎スペクトル強度よりも弱くなる
波長域の光を限って、フィルタを透過させ、前記透過光
を半導体光センサによって検出し、その検出結果に基づ
いて前記火炎の存在を判断することにある。その作用効
果はつぎの通りである。 〔作用効果〕炉内から放射される光の主なものは、本願
が検出の対象とする火炎からのもの及び炉壁自体からの
輻射によるものである。そして、発明者らの観察によれ
ば、後に示すように、火炎からの光の分布波長帯と、炉
壁からの分布波長帯は、その帯域が異なる。特に、本願
が問題とするような例えば都市ガスを燃料とする燃焼の
場合は、炉内温度が1000℃から800℃程度で低下
するに従って、炉壁からの輻射光が強いスペクトル強度
を示す波長域は、図2に示すように、600nm以上か
ら、650nm以上へと移動する。一方、火炎側におけ
る強いスペクトル強度を示す波長域は、図3に示すよう
に、炉内温度に炉壁からの輻射に比べて、変動が少な
い。即ち、この光に関しては、300〜400nm程度
に強いスペクトル強度の領域が止まる。
【0005】ここで、両者のスペクトルの強弱関係を、
炉内温度との関係で見ると、例えば、炉内温度が自着火
温度以下の領域においては、短波長領域で火炎のスペク
トル強度が強く、長波長領域で炉壁からの輻射のスペク
トル強度が強くなる傾向にあると言える。本願において
スペクトルの強度を論じる場合は、特定の波長でピーク
様にスペクトル強度が上回っていることを意味するもの
ではなく、例えば、200nm程度の帯域を全体として
見た場合に、そのトータルが勝っていることを意味す
る。
【0006】さて、炉内温度が自着火温度以下の領域に
おいては、例えば、400nm未満の波長域の光スペク
トルは、事実上、火炎からのみの放射スペクトルとみな
すことができる。ここで、400nmは、本願にいう設
定波長の一例であり、400nm未満の波長域が、炉壁
から放射される輻射スペクトル強度が火炎から放射され
る火炎スペクトル強度よりも弱くなる波長域の一例であ
る。
【0007】従って、例えば、炉内温度が所定温度未満
(自着火温度未満)という条件の下では、炉内の発光源
より放射される光のうち、先に説明した設定波長未満の
波長を有する光の領域においては、炉壁から放射される
輻射スペクトルが少なくなり、火炎から放射される火炎
スペクトルを捉えることが容易になる。したがって、炉
内温度が例えば、自着火温度未満(例えば1000℃未
満)になっても、光導電性の半導体光センサを使用し
て、火炎の存在を炉壁からの輻射光に乱されることなく
捉えることができ、未燃ガスの充満を回避して炉の運転
を円滑に行うことができる。
【0008】〔構成2〕本第2発明による特徴構成は、
上記の方法を使用する炉内火炎検出装置に関するもので
あり、炉内での発光のうち、炉壁から放射される輻射ス
ペクトル強度が火炎から放射される火炎スペクトル強度
よりも弱くなる波長域の光を選択して透過させるフィル
タと、このフィルタを通った透過光を検出する半導体光
センサと、前記半導体光センサの検出結果に基づいて、
火炎の存在を判断する判断手段とを設けてある点にあ
り、その作用効果はつぎの通りである。 〔作用効果〕この構成においては、フィルタにより、火
炎からの放射光のスペクトル強度が、炉壁からの輻射光
のスペクトル強度より強くなる波長域の光を透過させ
て、半導体光センサに送り、この光強度を得るものとす
る。結果、透過光の強度は、火炎の有無に関連した情報
とすることができ、判断手段によって、炉壁からの輻射
の影響を排除して、火炎の有無の確認をおこなうことが
できる。この場合は、炉内温度が自着火温度より低い場
合は、火炎からの放射光のスペクトル強度と、炉壁から
の輻射光のスペクトル強度との強弱関係が、例えば、4
00nm未満の波長域で明確となるため、本願装置が有
効に働くことができる。さらに、使用できる半導体光セ
ンサとしても、通常使用されている普及型のものを使用
できる。即ち、この半導体光センサとして、例えば、3
00nm〜1000nmまでに至るブロードな感度域を
有するものを使用できる。可視光領域に主な感度領域を
有し、紫外領域に感度の裾野領域を有するものを使用す
ればよいのである。
【0009】〔構成3〕本第3発明による特徴構成は、
第2発明による特徴構成において、前記フィルタの透過
波長域の上限が400nmである点にあり、その作用効
果はつぎの通りである。 〔作用効果〕発光源より放射される光のうち400nm
波長未満の波長を有する光の領域においては、炉壁から
放射される輻射スペクトル強度が火炎からのものに対し
て相対的に小さくなり、実質上、火炎から放射される火
炎スペクトルを捉えることができ、その存在・否を的確
に捕らえることが可能となる。波長の下限については、
特に限定するものではないが、この感度領域下限を30
0nmとすると、フィルタを入手しやすい。さらに、本
願で使用する半導体光センサは、少なくともこの透過領
域に感度を有するものを使用する。
【0010】〔構成4〕本第4発明による特徴構成は、
炉内温度を検出するとともに、検出される前記炉内温度
に基づいて、炉壁から放射される輻射スペクトル強度が
火炎から放射される火炎スペクトル強度よりも弱くなる
設定波長を、既知データより設定する設定波長導出工程
と、炉内の発光源より放射される光の内、前記設定波長
未満の波長域に属する光のスペクトル強度を、半導体光
センサを使用する光検出工程を介して求め、その検出結
果に基づいて前記火炎の存在を判断する判断工程からな
ることにある。そして、その作用効果はつぎの通りであ
る。 〔作用効果〕先に説明した構成1、2、3に関する発明
については、半導体光センサまで届く光の波長域を限定
することで、火炎からの放射光を選択的に半導体光セン
サで受けて、その強度より、火炎の存否を判断したが、
この波長域の長波長端は、基本的に炉内温度によって決
まる。即ち、高温状態にある場合は、炉壁からの輻射光
が相対的に強いため、この長波長端は比較的小さい値と
なるのであり、低温状態であっては、比較的大きい値と
なる。例えば、一例として、1000℃を基準としてこ
の長波長端を400nmとする場合は、800℃では5
50nm程度とすることも可能である。但し、このよう
な炉内温度と長波長端の関係は、検出対象が特定された
場合、予め知ることができ、テーブルデータ等の形態で
準備しておくことが可能である。従って、この方法にあ
っては、設定波長導出工程において、炉内温度を検出す
るとともに、検出される炉内温度に基づいて、炉壁から
放射される輻射スペクトル強度が火炎から放射される火
炎スペクトル強度よりも弱くなる設定波長を、予め得ら
れている既知データより設定する。一方、判断工程にお
いては、炉内の発光源より放射される光の内、設定され
た前記設定波長未満の波長域に属する光のスペクトル強
度を、半導体光センサを使用する光検出を介して求め、
その検出結果に基づいて前記火炎の存在を判断する。こ
のようにすると、炉内温度に従った長波長端(設定波
長)の選択により、より多くの有効情報を利用して、火
炎の存否の判断を良好におこなうことができる。ここ
で、設定波長の設定は、既存のデータを利用することが
できる。一方、好ましい波長域のフィルタリングに関し
ては、複数のフィルタの切り換え等による透過光波長帯
の変更等によって実現することができる。
【0011】本第5発明による特徴構成は、本第4発明
の方法を使用する装置に関するものであり、その構成
は、以下のようになる。即ち装置は、炉内温度を検出す
る炉内温度検出手段と、前記炉内温度検出手段により検
出される炉内温度に基づいて、炉壁から放射される輻射
スペクトル強度が火炎から放射される火炎スペクトル強
度よりも弱くなる設定波長を、既知データより導出する
設定波長導出手段と、炉内の発光源より放射される光の
内、前記設定波長未満の波長域に属する光のスペクトル
強度を、半導体光センサを使用する光検出を介して求め
る火炎関連スペクトル強度導出手段とを備え、前記火炎
関連スペクトル強度導出手段の検出結果に基づいて前記
火炎の存在を判断する判断手段を備えた構成とされる。 〔作用効果〕炉内温度検出手段により炉内温度を検出
し、設定波長導出手段が検出される炉内温度に基づい
て、炉壁から放射される輻射スペクトル強度が火炎から
放射される火炎スペクトル強度よりも弱くなる設定波長
を、既知データより導出する。そして、火炎関連スペク
トル強度導出手段は、炉内の発光源より放射される光の
内、前記設定波長未満の波長域に属する光のスペクトル
強度を導出する。判断手段は、火炎関連スペクトル強度
導出手段の検出結果に基づいて前記火炎の存在を判断す
る。結果、炉内温度に基づいて、本発明4の手法で炉内
に於ける火炎の存否を良好に判断できる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に示すように、燃焼炉のバー
ナー1に火炎aの存在を検出する為の孔1Aと炉内温度
検出手段としての熱電対式温度計2を取り付ける孔を設
け、孔1Aにフィルタ3と半導体光センサ4とを取り付
けて、火炎aの存在を検出するようにしてある。半導体
光センサ4からの検出結果は、マイコンを装備した火炎
存在判断手段(判断手段の一種)5に送られ、火炎aの
存否が判断される。ここで、火炎aの存否は、予め設定
される閾値との比較によるものとされ、センサ信号強度
が閾値よりも大きい場合は火炎が存在すると判断され、
閾値よりも小さい場合は火炎がないと判断される。そし
て、火炎aが検出されなければ、バーナー1に対する着
火装置等に対する試行が試みられる出力制御が行われ
る。
【0013】別紙の図面においてフィルタ3と半導体光
センサ4とは炉内空間に対して別個に描いているが、こ
れは理解を容易にするためであり、実際は炉内からの光
が到達するように、両者は例えば炉内空間に面して配設
される。
【0014】半導体光センサ4としては、シリコンSi
系の他、ガリュウムGa系のフォトダイオード、又は、
カドミュウムCd系のフォトセルが使用できる。これら
は受光により起電力が発生する。シリコンフォトダイオ
ード(浜松ホトニクス製:S1226−18BQ)を使
用した場合の分光感度特性を図6に示す。この半導体光
センサは200nmから1000nmまでの広い範囲に
感度を有する。フィルタ3については後述する火炎aの
スペクトル分析より、400nm未満の波長域を透過さ
せる、U−340色ガラスフィルター(ほやガラス製)
を使用する。このフィルタ3の透過特性は、図7に示す
ように、250nm〜400nmにある。燃焼用燃料と
しては、都市ガス等が使用されるが、油でもよい。都市
ガスについては、着火温度が水素(560℃)、一酸化
炭素(605℃)、メタン(595℃)等の混合物であ
るので、その自着火温度は略800℃〜1000℃位と
推定される。
【0015】次に、炉内温度が燃焼用ガスの自着火温度
未満であっても火炎aが存在しているか否かを検出する
構成について述べるが、まず、炉内の発光源から発せら
れる光についてスペクトル分析器によるスペクトル分析
結果について説明する。図2に示すものは、火炎aから
放射された火炎スペクトル強度と炉壁より放出された輻
射スペクトル強度とを取り込んだデータである。これを
みると、赤外線領域に対応する波長が600nmを超え
るものが高いスペクトル強度を示している。赤外線領域
においては、炉壁からの発光スペクトル強度が大きな割
合を占めていると考えられる。勿論、炉壁の発光特性は
厳密には炉壁材に依存するが、輻射スペクトルについて
は略一様であると考えられる。一方、火炎については自
己の燃焼温度に起因するので、炉内温度に左右されるこ
とはないと思われる。
【0016】火炎だけのスペクトル強度を示したものが
図3に示すものである。因みに測定時の炉内温度は10
00℃である。図3によると、火炎スペクトル強度は、
300〜400nmの紫外線領域から400〜600n
mの可視光領域に集中している。そこで、300〜40
0nmの紫外線のみを透過するUVフィルタを使用し
て、この帯域のスペクトル強度を検出した結果を示す。
図4は炉壁からの発光と火炎aからの発光を同時に検出
した状態を示すもので、透過帯域に高いスペクトル強度
を示す。図5は炉壁からの発光のみを検出したものであ
り、殆ど発光強度を示すまでには至っていない。これら
より、300〜400nmの紫外線領域においては、火
炎aからの発光スペクトルのみの強度が発現しているこ
とが分かる。
【0017】以上の検出結果は、炉内温度800℃にお
いてもほぼ同様とみることができ、火炎aの存在を検出
するには、400nm未満の紫外線領域のスペクトル強
度を測定することによって、炉壁からの輻射スペクトル
の影響を受けることなく、検出できる。一方、フィルタ
を掛けずに炉壁からの発光と火炎aからの発光を同時に
検出した図2の検出結果を検討すれば、炉内温度の上昇
は、炉壁からの紫外線領域の発光スペクトルの増加を招
くので、例えば、1500℃程度までとなると、400
nm近辺での発光スペクトルは火炎aからのものか、又
は、炉壁からのものかの区別が難しくなる。したがっ
て、火炎aのみを検出するには400nmより更に小さ
な波長領域を検出対象とする必要がある。一方、炉内温
度が低下すれば400nmを越える可視光領域において
も炉壁からの発光スペクトル強度が低下するので、60
0nm位までの可視光スペクトルを検出対象としてもよ
い。以上の点を勘案すれば、炉内温度の上昇は火炎aの
みの検出を難しくする傾向にあるが、炉内温度が所定温
度以下の場合(例えば、自着火温度以下)の発光スペク
トル強度をデータとして使用することができ、図2に示
すデータが炉内温1000℃の下で測定されたものであ
ることを考え合わせれば、半導体光センサに到達する光
の波長帯を、例えば、400nm未満とすることによ
り、炉内温度が1000℃以下の場合に火炎aの存在を
明確に捉えることができ、これは燃焼用ガスの自着火温
度未満での火炎検出を必要とする本発明の基本的な目的
とも合致するものである。本願の手法が適応できるかど
うかは、炉に備えられる熱電対式温度計2の計測結果に
基づいて、判断される。実際上、発明者らは、炉内温度
が1000℃以下で、本願手法を適用できると考えてい
る。この場合は、例えば、半導体光センサとしてSi系
の普及度の高いものと、同様に、入手が非常に容易且つ
安価な例えば、280〜400nm未満の波長域に透過
帯を有するフィルターの組み合わせで、自着火温度以下
の温度域における火炎の存否の検出(失火検知)をおこ
なうことができる。
【0018】〔別実施の形態〕 (1) 上記した実施の形態にあっては、火炎aを検出
する場合に、設定波長として400nmを選定して、こ
の波長を越えない発光スペクトル領域を透過帯領域とし
ているが、先に記載したように、炉内温度1000℃を
一応の設定基準として波長に関しては、短波長側の安全
側(火炎からのスペクトル強度が、炉壁からのスペクト
ル強度より確実に高くなる側)に設定を行っている。し
かしながら、この基準は相対設定可能な性質のものであ
り、炉内温度800℃を設定基準、あるいは、それ以下
を基準としてもよい。この場合、設定波長(長波長端)
は、400nmより長波長側へ移動することが可能とな
る。 (2) 本願にあっては、火炎aの存在を検出するに
は、炉壁からの輻射スペクトルの影響を抑えることがで
きれば検出精度の向上を図ることができるので、炉壁か
ら放射される輻射スペクトル強度が火炎から放射される
火炎スペクトル強度よりも弱くなる波長域の光を検出で
きればよい。したがって、基本的な原理構成としては、
フィルタ3として輻射スペクトル強度が火炎スペクトル
強度よりも弱くなる波長域のみを透過させるものを利用
すればよい。 (3) 上記の実施の形態においては、炉のフィルター
として単一の透過帯を有するフィルターを備える構成と
したが、先に説明したように、炉内温度に従って、本願
の設定波長は長波長側へ移動する。従って、炉内に設置
される温度センサ等の炉内温度検出手段により炉内温度
を検出し、設定波長導出手段が検出される炉内温度に基
づいて、炉壁から放射される輻射スペクトル強度が火炎
から放射される火炎スペクトル強度よりも弱くなる設定
波長を、既知データより導出する構成とすることもでき
る。即ち、このような設定波長として、例えば、400
nm、500nm、を予め設定しておき、炉内温度が1
000℃の場合は、設定波長を400nmとして導出す
るように、炉内温度が800℃の場合は、設定波長を5
00nmとして導出するようにしておく。一方、半導体
光センサの前に配設されるフィルタとして、透過帯域の
長波長端が400nmのもの及び500nmのものを備
えておき、設定波長導出手段により導出される設定波長
に対応した透過帯を有するフィルタを選択して、半導体
光センサへの透過光の帯域を制限する構造を採用してお
く。このようにしておくことでフィルタ、このフィルタ
の切り換え機構及び半導体光センサの組み合わせによ
り、炉内の発光源より放射される光の内、設定波長導出
手段により設定される設定波長未満の波長域に属する光
のスペクトル強度を導出する火炎関連スペクトル強度導
出手段を構成でき、この出力から、判断手段により、火
炎関連スペクトル強度導出手段の検出結果に基づいて前
記火炎の存在を判断する構成とできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】炉内火炎検出装置の火炎検出制御構成図
【図2】火炎及び炉壁の発光スペクトル強度を示す図
【図3】火炎からの発光スペクトル強度を示す図
【図4】UVフィルタを通して観測した火炎及び炉壁の
発光スペクトル強度を示す図
【図5】UVフィルタを通して観測した炉壁の発光スペ
クトル強度を示す図
【図6】フォトダイオードの分光感度特性図
【図7】UVフィルタの透過特性を示す図
【符号の説明】
2 炉内温度検出手段 3 フィルタ 4 半導体光センサ 5 火炎の存在を判断する手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K005 QA01 QB01 QC01 QC04 RA03 SA15 5C085 AA11 AB01 AC03 BA12 BA13 CA07 CA26 DA08 FA20 5G405 AA01 AB05 AC02 CA08 CA36 DA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉内温度が炉に供給される燃料の自着火
    温度以下の状態において、炉内の発光源より放射される
    光のうち、炉壁から放射される輻射スペクトル強度が火
    炎から放射される火炎スペクトル強度よりも弱くなる波
    長域の光を限って、フィルタを透過させ、その透過光を
    半導体光センサによって検出し、その検出結果に基づい
    て前記火炎の存在を判断する炉内火炎検出方法。
  2. 【請求項2】 炉内での発光のうち、炉壁から放射され
    る輻射スペクトル強度が火炎から放射される火炎スペク
    トル強度よりも弱くなる波長域の光を選択して透過させ
    るフィルタと、このフィルタを通った透過光を検出する
    半導体光センサと、前記半導体光センサの検出結果に基
    づいて、火炎の存在を判断する判断手段とを設けてある
    炉内火炎検出装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタの透過波長域の上限が40
    0nmである請求項2記載の炉内火災検出装置。
  4. 【請求項4】 炉内温度を検出するとともに、検出され
    る前記炉内温度に基づいて、炉壁から放射される輻射ス
    ペクトル強度が火炎から放射される火炎スペクトル強度
    よりも弱くなる設定波長を、既知データより設定する設
    定波長導出工程と、 炉内の発光源より放射される光の内、前記設定波長未満
    の波長域に属する光のスペクトル強度を、半導体光セン
    サを使用する光検出工程を介して求め、その検出結果に
    基づいて前記火炎の存在を判断する判断工程からなる炉
    内火炎検出方法。
  5. 【請求項5】 炉内温度を検出する炉内温度検出手段
    と、前記炉内温度検出手段により検出される炉内温度に
    基づいて、炉壁から放射される輻射スペクトル強度が火
    炎から放射される火炎スペクトル強度よりも弱くなる設
    定波長を、既知データより導出する設定波長導出手段
    と、 炉内の発光源より放射される光の内、前記設定波長未満
    の波長域に属する光のスペクトル強度を、半導体光セン
    サを使用する光検出を介して求める火炎関連スペクトル
    強度導出手段とを備え、 前記火炎関連スペクトル強度導出手段の検出結果に基づ
    いて前記火炎の存在を判断する判断手段を備えた炉内火
    炎検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102779389A (zh) * 2012-07-19 2012-11-14 上海电控研究所 一种在高温环境下探测火警的单紫外光电管光学探测器
CN113140652A (zh) * 2021-04-14 2021-07-20 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 一种探测芯片及其制备方法

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CN102779389A (zh) * 2012-07-19 2012-11-14 上海电控研究所 一种在高温环境下探测火警的单紫外光电管光学探测器
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