JP2000099102A - フィードバック制御システム - Google Patents

フィードバック制御システム

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JP2000099102A
JP2000099102A JP10267917A JP26791798A JP2000099102A JP 2000099102 A JP2000099102 A JP 2000099102A JP 10267917 A JP10267917 A JP 10267917A JP 26791798 A JP26791798 A JP 26791798A JP 2000099102 A JP2000099102 A JP 2000099102A
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digital
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digital signal
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Hiroshi Uno
博 宇野
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御対象装置備える複数のセンサ系が夫々出
力するアナログセンサ信号を同時にA/D変換する必要
があり、しかも、ディジタル信号処理装置のA/D変換
部がオートレンジ機能を備えているという状況に、フィ
ードバック制御システムの処理能力を向上させて好適に
対応できるようにする。 【解決手段】 ディジタル信号処理装置16を用いたフ
ィードバック制御システム10は、油圧式材料試験機1
2を制御するための制御システムであり、ディジタル信
号処理装置16は、複数のセンサ系14−1〜14−n
の夫々に対応した複数のフィードバックループ形成手段
24−1〜24−nを含んでおり、それら複数のフィー
ドバックループ形成手段のうちの1つが選択されて制御
目的に使用され、それらフィードバックループ形成手段
の夫々のA/D変換部32がオートゲイン機能を備えて
いるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル信号処
理装置を用いたフィードバック制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】ある装置を高精度で制御する必要がある
ときには、多くの場合、フィードバック制御方式が用い
られる。フィードバック制御システムの典型的な構成
は、制御対象装置と、その制御対象装置の出力量を表す
センサ信号をフィードバック信号として発生するセンサ
系と、制御対象装置の出力目標値を表す目標値信号を発
生する目標値信号発生部と、目標値信号とフィードバッ
ク信号との差分を誤差信号として発生する比較部と、誤
差信号に応じた制御信号を発生させる制御信号発生部と
を備え、その制御信号で制御対象装置を制御するという
ものである。かかる構成のフィードバック制御システム
は、様々な分野で広く用いられている。
【0003】現在では、このようなフィードバック制御
システムを、ディジタル信号処理装置を用いて構成する
ということも一般的に行なわれている。周知のごとく、
ディジタル信号処理装置は、CPU、RAM、ROM、
それに積和演算器等を組合せて構成されており、ディジ
タル信号に処理ないし操作を加えることによって様々な
機能を実現する装置である。
【0004】制御対象装置の出力量を検出するセンサと
しては、ディジタルセンサ信号を発生するものよりもア
ナログセンサ信号を発生するものの方が圧倒的に多いた
め、フィードバック制御システムに用いられるディジタ
ル信号処理装置の多くは、制御対象装置の出力量を表す
アナログセンサ信号を受取りそれをディジタル信号に変
換することでディジタルフィードバック信号を発生する
A/D変換部を備えている。
【0005】更に、フィードバック制御システムに用い
られるディジタル信号処理装置は、制御対象装置の出力
目標値を表すディジタル目標値信号を発生する目標値信
号発生部と、ディジタルフィードバック信号とディジタ
ル目標値信号との差分であるディジタル誤差信号を発生
する誤差信号発生部と、ディジタル誤差信号に演算処理
を施すことで制御信号を発生する演算処理部とを備えて
いる。
【0006】A/D変換部は、一般的に、A/Dコンバ
ータを用いて構成するようにしている。A/D変換部に
用いるA/Dコンバータを、入力アナログ信号の対数値
に比例する出力ディジタル信号を発生する特性を有する
ものにすると、ディジタル信号処理装置のその他の構成
要素である目標値信号発生部、誤差信号発生部、及び演
算処理部の構成が複雑になってしまうため、A/D変換
部のA/Dコンバータとしては、入力アナログ信号に正
比例する出力ディジタル信号を発生する、ごく一般的な
特性のA/Dコンバータが使用される。
【0007】ところが、このようなA/Dコンバータで
は、入力アナログ信号の量子化が等間隔で行われるた
め、入力アナログ信号のレベルが低いときには、入力ア
ナログ信号の大きさに対する量子化ステップの大きさが
相対的に大きくなり、分解能が悪化したのと同じ結果と
なる。これは、出力ディジタル信号の量子化ノイズが増
大して信号品質が悪化することを意味している。また、
その出力ディジタル信号をサンプリングすることで制御
対象装置の出力量を表すデータを収集すると、入力アナ
ログ信号のレベルが低いときにはデータの有効桁数が減
少してデータ品質が悪化するという不都合も生じる。
【0008】A/Dコンバータへ入力するアナログ信号
のレベルが低いということは、より厳密に述べるなら
ば、その入力アナログ信号のレベルの絶対値がA/Dコ
ンバータの入力レンジの限界値と比べてかなり小さいと
いうことである。例えばA/Dコンバータの入力レンジ
が±10.0Vである場合に、入力アナログ信号のレベ
ルの絶対値が1.0V以下であったならば、10.0V
の近くにあるときと比べて量子化ノイズが約10倍以上
になるため、入力アナログ信号のレベルはかなり低いと
いえる。また、レベルの絶対値が5.0V以上であった
ならば、量子化ノイズは十分に小さく、従って入力アナ
ログ信号のレベルは低くない。
【0009】入力アナログ信号のレベルが低い場合に
は、その入力アナログ信号を適当な増幅率で増幅した後
にA/Dコンバータに入力させるようにすれば、出力デ
ィジタル信号の信号品質の悪化という不都合を防止する
ことができる。このように入力アナログ信号を増幅する
と、A/Dコンバータの入力レンジに対応するセンサ信
号のレンジが変化することから、これは、レンジ調節と
呼ばれている。
【0010】制御対象装置の制御実行中に、センサ信号
が大きな範囲に亘って変化するということが、予め想定
される場合には、A/D変換部へ入力してくるセンサ信
号のレベルを常時モニタして自動的にレンジ調節を行う
ようにするとよい。これは、オートレンジ機能と呼ばれ
るものであり、A/D変換部がオートレンジ機能を備え
ていれば、そのA/D変換部から出力されるディジタル
信号の信号品質を常に良好に維持することができる。
【0011】ディジタル信号処理装置のA/D変換部の
オートレンジ機能をハードウェアだけで実現することは
容易でなく、通常は、ディジタル信号処理装置のCPU
がオートレンジ機能に関与する。ただしその場合に、C
PUのクロックサイクルがオートレンジ機能に割り当て
られるために、CPUの仕事量がかなり増大することに
なる。
【0012】また、制御対象装置が複数のセンサ系を備
えていることがある。例えば、油圧式材料試験機の多く
は、その材料試験機に装着した試験片に加わる荷重を検
出するセンサ系と、その試験片に発生した変形量(変
位)を検出するセンサ系とを備えている。そして、材料
試験のうちには、荷重と変位との両方をデータとして収
集することを必要とするものがあり、そのような場合
に、データをデジタル信号として収集するには、それら
2つのセンサ系が出力するアナログセンサ信号を、同時
に並行してA/D変換しなければならない。
【0013】データ収集のための専用のA/Dコンバー
タを装備することはコストの点で不利であるので、ディ
ジタル信号処理装置のA/D変換部から出力されるディ
ジタル信号をサンプリングすることでデータ収集を行う
というのが通常の方法であるが、複数のセンサ系から出
力されるセンサ信号を同時に並行して処理する場合に
は、A/D変換部の機能を実現するためのディジタル信
号処理装置のCPUの仕事量はかなり重たいものになら
ざるを得ない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従って、制御対象装置
が複数のセンサ系を備えていてそれらセンサ系が夫々に
出力するアナログセンサ信号を同時にA/D変換する必
要があり、しかも、ディジタル信号処理装置のA/D変
換部がオートレンジ機能を備えている場合には、ディジ
タル信号処理装置のCPUに要求される処理量が著しく
増大する。
【0015】そのため、特にそのA/D変換部の、変換
動作に関するサンプリングレートが高い場合などには、
ディジタル信号処理装置のCPUの処理能力が追い付か
ず、制御に支障を生じることがあった。ディジタル信号
処理装置の心臓部であるCPUの性能向上は近年著しい
が、要求される制御精度も上昇しており、また、制御方
式がより緻密になるのに伴って制御に必要な情報量も増
大しているため、ディジタル信号処理装置の性能が要求
を満たせないという事態もしばしば発生している。
【0016】本発明は上述した従来の問題点に鑑み成さ
れたものであり、本発明の目的は、ディジタル信号処理
装置を用いたフィードバック制御システムにおいて、制
御対象装置が複数のセンサ系を備えていてそれらセンサ
系が夫々に出力するアナログセンサ信号を同時にA/D
変換する必要があり、しかも、ディジタル信号処理装置
のA/D変換部がオートレンジ機能を備えているという
状況にも好適に対応することのできる、大きな処理能力
を備えたフィードバック制御システムを提供することに
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載した本発明のフィードバック制御シ
ステムは、制御対象装置と、該制御対象装置の出力量を
表すアナログセンサ信号を夫々が発生する複数のセンサ
系と、前記複数のセンサ系が夫々に発生するアナログセ
ンサ信号を受取り前記制御対象装置を制御するための制
御信号を出力するディジタル信号処理装置とを備えたフ
ィードバック制御システムにおいて、[I]前記ディジ
タル信号処理装置が、前記制御対象装置の出力目標値を
表すディジタル目標値信号を発生する目標値信号発生部
と、前記複数のセンサ系の夫々に対応した複数のフィー
ドバックループ形成手段とを含んでおり、[II]前記複
数のフィードバックループ形成手段の各々が、(a)対
応するセンサ系から入力してくるアナログセンサ信号を
ディジタル信号に変換することでディジタルフィードバ
ック信号を発生するA/D変換部と、(b)前記ディジ
タルフィードバック信号と前記ディジタル目標値信号と
の差分であるディジタル誤差信号を発生する誤差信号発
生部と、(c)前記ディジタル誤差信号に演算処理を施
すことで前記制御信号を発生する演算処理部とを備えて
おり、[III]前記複数のフィードバックループ形成手
段のうちの1つが選択されて制御目的に使用されるよう
にしてあり、[IV]前記A/D変換部が、入力してくる
アナログセンサ信号のレベルが所定の複数の信号レベル
レンジのうちのどの信号レベルレンジに含まれているか
を判定してその判定結果を表す第1ディジタル信号を発
生する信号レベル判定部と、入力してくるアナログセン
サ信号を前記第1ディジタル信号に応じた増幅率で増幅
する増幅率可変の増幅部と、前記増幅部から出力される
アナログセンサ信号をディジタル信号に変換することで
第2ディジタル信号を発生するA/Dコンバータと、前
記第1ディジタル信号と前記第2ディジタル信号とをマ
ージして前記ディジタルフィードバック信号を発生する
ディジタル信号マージ部とを含んでいることを特徴とし
ている。
【0018】また、請求項2に記載した本発明のフィー
ドバック制御システムは、前記複数のフィードバックル
ープ形成手段の各々が、互いに物理的に独立したユニッ
トとして構成されていることを特徴としている。
【0019】また、請求項3に記載した本発明のフィー
ドバック制御システムは、前記ディジタルフィードバッ
ク信号をサンプリングすることで前記制御対象装置の出
力量をデータとして収集するデータ収集手段を更に備え
たことを特徴としている。
【0020】また、請求項4に記載した本発明のフィー
ドバック制御システムは、前記制御対象装置が材料試験
機であり、前記複数のセンサ系が前記材料試験機に装着
された試験片に関する複数の物理量の各々を検出するセ
ンサ系であることを特徴としている。
【0021】請求項1に記載した本発明のフィードバッ
ク制御システムによれば、フィードバック制御システム
を構成しているディジタル信号処理装置が、複数のセン
サ系の夫々に対応した複数のフィードバックループ形成
手段を含んでおり、それらフィードバックループ形成手
段のうちの1つが選択されて制御目的に使用されるよう
にしてあり、それらフィードバックループ形成手段の夫
々のA/D変換部がオートゲイン機能を備えているよう
にしたため、制御対象装置が複数のセンサ系を備えてい
てそれらセンサ系が夫々に出力するアナログセンサ信号
を同時にA/D変換する必要があり、しかも、ディジタ
ル信号処理装置のA/D変換部がオートレンジ機能を備
えているという状況にも好適に対応することのできる、
大きな処理能力を有するフィードバック制御システムを
構成することが可能である。
【0022】また、請求項2に記載した本発明のフィー
ドバック制御システムによれば、複数のフィードバック
ループ形成手段の各々が、互いに物理的に独立したユニ
ットとして構成されているため、制御対象装置のセンサ
系が、それまでのものとは異なる特性のセンサ系に交換
された場合や、制御対象装置に新たなセンサ系が追加さ
れた場合にも容易に対応することができ、従って、融通
性に優れたフィードバック制御システムを構成すること
が可能である。
【0023】また、請求項3に記載した本発明のフィー
ドバック制御システムによれば、制御対象装置の出力量
をデータとして収集する際に、高速のサンプリングレー
トで高精度のデータを容易に収集することが可能であ
る。
【0024】また、請求項4に記載した本発明のフィー
ドバック制御システムは、制御対象装置が材料試験機で
あり、複数のセンサ系がその材料試験機に装着された試
験片に関する複数の物理量の各々を検出するセンサ系で
あるというものであり、これは、請求項1、2または3
に記載したフィードバック制御システムを使用すること
によって特に大きな利点が得られる好適な適用対象とし
ての制御対象装置を示したものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形
態にかかるフィードバック制御システム10を示したブ
ロック図である。
【0026】図1に示したフィードバック制御システム
10は、制御対象装置である油圧式材料試験機12と、
この材料試験機12の様々な出力量を表すアナログセン
サ信号SS1、SS2、…、SSnを夫々が発生する複
数のセンサ系14−1、14−2、…、14−nと、そ
れら複数のセンサ系14−1〜14−nが夫々に発生す
るアナログセンサ信号SS1〜SSnを受取り材料試験
機12を制御するための制御信号を出力するディジタル
信号処理装置16とを備えている。
【0027】材料試験機12と、センサ系14−1〜1
4−nと、ディジタル信号処理装置16とは、図1に接
続記号Cで模式的に示したように、いずれもホストコン
ピュータ18の制御下にあり、材料試験機12のオペレ
ータは、このホストコンピュータ18を操作することに
よって、以下に説明するそれら材料試験機12、センサ
系14−1〜14−n、及びディジタル信号処理装置1
6の様々な動作パラメータを設定することができる。
【0028】材料試験機12は、試験機フレームと、油
圧アクチュエータ系と、試験機フレームにその固定位置
が調節可能に固定される固定側荷重負荷部と、試験機フ
レームに移動可能に支持されて油圧アクチュエータ系で
駆動される可動側荷重負荷部とを備えている。そして、
固定側及び可動側の荷重負荷部の間に、直接にまたはチ
ャック等を介して試験片が装着され、油圧アクチュエー
タ系を作動させることによって、その試験片に種々の試
験操作を加え得るように構成されている。ただし本発明
にとっては、材料試験機12の全体構成は重要ではない
ため、図1にはこの材料試験機12を1個のブロックで
示した。
【0029】材料試験機12は、制御線26を介して制
御入力部12aから入力される制御信号CTSによっ
て、その油圧アクチュエータ系が制御されるようにして
ある。尚、材料試験機12は、油圧アクチュエータ系を
複数装備すると共に、それら油圧アクチュエータ系のう
ちの1つへ制御信号を導くためのセレクタを装備してお
り、そのセレクタはホストコンピュータ18によって切
換制御される。従って、複数の油圧アクチュエータ系の
うちの1つだけが選択されて制御される。
【0030】油圧アクチュエータ系を作動させると、材
料試験機12に装着されている試験片に関係した物理量
(例えば、試験片に加わる荷重の大きさや、試験片に発
生する変形の大きさ)が変化する。これらの物理量が、
この材料試験機12の出力量であり、従ってフィードバ
ック制御システム10が制御すべき制御対象物理量(制
御量)である。
【0031】複数のセンサ系14−1〜14−nは、材
料試験機12の出力量であるそれら物理量の各々を検出
するためのものであり、検出した物理量(即ち、出力
量)を表すアナログセンサ信号を発生する。検出する出
力量の種類(例えば、荷重、試験片の変形に伴う変位、
等々)が異なれば、当然、異なった種類のセンサ系が必
要であり、更には、出力量の変動レンジの大きさによっ
ても異なったセンサ系が必要になる。それが必要である
のは、例えば、大荷重(或いは大変位)を検出するため
のセンサ系で、小荷重(或いは小変位)を検出すると、
検出精度が低下するおそれがあるからである。
【0032】荷重を検出するためのセンサ系は、例え
ば、材料試験機12の一方の荷重負荷部に取付けたロー
ドセルと、そのロードセルに付随するブリッジ回路と、
そのブリッジ回路に接続したセンサアンプとで構成する
ことができる。また、変位を検出するためのセンサ系
は、例えば、材料試験機12の適当な箇所または試験片
に直接取り付けるようにしたポテンショメータと、その
ポテンショメータに接続したセンサアンプとで構成する
ことができる。材料試験機の分野では、様々なセンサ系
の具体的な構成が公知となっており、それらのうちから
任意の適当なものを使用すればよい。本発明にとって
は、センサ系の具体的な構成は重要ではなく、アナログ
センサ信号を発生するものであればよい。
【0033】材料試験を実行する際には、複数のセンサ
系14−1〜14−nのうちのいずれか1つのセンサ系
が発生するセンサ信号が、制御目的に使用される。即
ち、その材料試験において制御対象とすべき特定の物理
量を適切な信号レンジで表すことのできる1つのセンサ
系のセンサ信号が使用される。従って、同時に2つ以上
のセンサ系のセンサ信号が制御目的に使用されることは
ない。ただし、いずれのセンサ系も、常時アクティブ状
態に維持して、検出及びセンサ信号の発生を行わせるこ
とができる。
【0034】一方、材料試験によっては、同時に2つ以
上のセンサ系からのセンサ信号をデータとして収集する
ことを必要とするものがある。例えば、材料の応力−歪
線図を得るための試験では、試験片に加わる引張荷重
と、それによって発生する試験片の伸びとを同時にデー
タとして収集する必要がある。従って、データ収集を目
的として同時に2つ以上のセンサ系のセンサ信号が利用
されることがある。
【0035】ディジタル信号処理装置16は、複数のデ
ィジタル信号処理ユニット(DSPユニット)DSP
0、DSP1、DSP2、…、DSPnを含んでおり、
それらDSPユニットは、各々が1枚ずつのマザーボー
ド上に完結したユニットとして構成されており、従っ
て、各々が互いに物理的に独立したユニットとして構成
されている。そして、各々のマザーボードは、ディジタ
ル信号処理装置16のキャビネット内に挿脱自在に構成
されているため、ディジタル信号処理装置16における
DSPユニットの交換ないし追加を容易に行うことがで
きる。
【0036】既述のごとく、ある材料試験を実行する際
には、材料試験機12の様々な出力量のうちの特定の1
つの出力量を制御対象物理量として選択する。この選択
した出力量の制御目標値が、その材料試験における材料
試験機12の出力目標値である。
【0037】ディジタル信号処理装置16は、制御対象
装置である材料試験機12の出力目標値を表すディジタ
ル目標値信号を発生する目標値信号発生部22と、複数
のセンサ系14−1〜14−nの夫々に対応した複数の
フィードバックループ形成手段24−1〜24−nとを
含んでいる。
【0038】目標値信号発生部22は、1個のDSPユ
ニット(DSP0)で構成されており、また、フィード
バックループ形成手段も、その各々が1個ずつのDSP
ユニット(DSP1〜DSPn)で構成されている。
【0039】DSP0〜DSPnの各々は、CPU、R
AM、ROM、それに積和演算器等を組合せた一般的な
構成のものであり、本発明にとってはその具体的な構成
よりも機能の方が重要であるため、図1には各々のDS
Pユニットの機能を、幾つかの機能要素を組合せたブロ
ック図で表してある。それら機能要素の夫々の機能を実
現するために、ハードウェアをどのように構成し、プロ
グラムをどのように作成すればよいかは、当業者には自
明のことであるため、それらについての説明は省略す
る。
【0040】DSP0は、既述のごとく、目標値信号発
生部22を構成している。この目標値信号発生部22が
発生するディジタル目標値信号DSSは、制御対象装置
である材料試験機12の出力目標値を時間の関数として
表した信号であり、目標値信号線28を介してDSP1
〜DSPnへ供給されている。
【0041】目標値信号発生部22は、図1に接続記号
Cで模式的に示したようにホストコンピュータ18によ
って制御されている。ディジタル目標値信号DSSは、
材料試験の実行に先立ってホストコンピュータ18がD
SP0にロードする制御データや、材料試験の実行中に
ホストコンピュータ18がDSP0へ発する指令に従っ
て、引張強度試験のためにランプ関数として発生される
こともあれば、疲労強度試験のために正弦関数として発
生されることもあり、更には、試験片の装着及び取外し
のためにその他の適当な関数として発生されることもあ
る。
【0042】DSP1〜DSPnは、既述のごとく、そ
の各々がフィードバックループ形成手段24−1〜24
−nを構成している。それらDSP1〜DSPnは、そ
の機能要素のパラメータ値に相違があるだけで、基本構
成は互いに同一である。それゆえ以下の説明では、それ
らDSPユニットのうちの1つ(DSP1)についてだ
け詳述する。
【0043】DSP1は、対応するセンサ系14−1か
ら入力してくるアナログセンサ信号SS1をディジタル
信号に変換することでディジタルフィードバック信号F
BSを発生するA/D変換部32と、そのディジタルフ
ィードバック信号FBSと前述のディジタル目標値信号
DSSとの差分であるディジタル誤差信号ERSを発生
する誤差信号発生部34と、そのディジタル誤差信号E
RSに演算処理を施すことで制御信号CTSを発生する
演算処理部36とを備えている。
【0044】図2は、図1中のA/D変換部32を更に
詳細に示したブロック図である。このA/D変換部32
は、オートレンジ機能を備えたものであり、入力してく
るアナログセンサ信号のSS1のレベルが所定の複数の
信号レベルレンジのうちのどの信号レベルレンジに含ま
れているかを判定してその判定結果を表す第1ディジタ
ル信号DS1を発生する信号レベル判定部42と、入力
してくるアナログセンサ信号SS1を第1ディジタル信
号DS1に応じた増幅率で増幅する増幅率可変の増幅部
44と、増幅部44から出力されるアナログセンサ信号
SS1’をディジタル信号に変換することで第2ディジ
タル信号DS2を発生するA/Dコンバータ46と、第
1ディジタル信号DS1と第2ディジタル信号DS2と
をマージすることでディジタルフィードバック信号FB
Sを発生するディジタル信号マージ部48とを含んでい
る。
【0045】A/D変換部32の以上の構成要素につい
て、具体的な数値例を挙げて説明すると次の通りであ
る。先ず、A/Dコンバータ46は、かりにこれを、入
力アナログ信号の対数値に比例する出力ディジタル信号
を発生する特性を有するものとした場合には、それによ
って、目標値信号発生部22、誤差信号発生部34、及
び演算処理部36の構成が複雑化せざるを得ない。その
ため、このA/Dコンバータ46としては、入力アナロ
グ信号に正比例する出力ディジタル信号を発生する、ご
く一般的な特性のA/Dコンバータを使用している。こ
のA/Dコンバータ46の入力信号レンジは±10.0
Vである。
【0046】一方、センサ系14−1は、その内部のセ
ンサアンプの増幅率及びオフセット量を適切に設定する
ことで、出力信号レンジが±10.0Vになるようにレ
ンジ調節をしてあり、従って、センサ系14−1の出力
信号レンジとA/Dコンバータ46の入力信号レンジと
を揃えてある。また、A/Dコンバータ46の出力ディ
ジタル信号のビット数は、センサ系14−1から出力さ
れるアナログセンサ信号SS1の絶対値が5.0Vを超
えているときには、そのアナログセンサ信号を十分な分
解能をもってA/D変換できるだけのビット数としてあ
り、従って、アナログセンサ信号SS1の絶対値が5.
0Vを超えているときには、増幅部44による増幅は必
要でない。
【0047】しかるに、A/Dコンバータ46は、入力
してくるアナログセンサ信号SS1を等間隔で量子化す
るため、アナログセンサ信号SS1の絶対値が小さくな
るにつれて、アナログセンサ信号SS1の大きさに対す
る量子化ステップの大きさが相対的に大きくなり、分解
能が悪化したのと同じ結果となる。そして、これによっ
てディジタルフィードバック信号FBSの信号品質が悪
化するのを防止するために、A/Dコンバータ46に、
信号レベル判定部42、増幅部44、及びディジタル信
号マージ部48が付設されているのである。
【0048】この具体例では、前述した所定の複数の信
号レベルレンジを、第1レンジから第8レンジまで次の
ように定めてある。先ず、第1レンジは、アナログセン
サ信号SS1の絶対値が5.0Vを超えて10.0Vま
でのレンジであり、従って、A/Dコンバータ46のフ
ルレンジ(±10.0V)の1/2を超えて1/1まで
に相当するレンジである。また、第2レンジは、アナロ
グセンサ信号SS1の絶対値が2.5Vを超えて5.0
Vまでのレンジであり、従って、A/Dコンバータ46
のフルレンジの1/4を超えて1/2までに相当するレ
ンジである。同様にして、第7レンジまでは、そのレン
ジ番号をNとするとき、A/Dコンバータ46のフルレ
ンジの、2の−N乗を超えて、2の(1−N)乗までに
相当するレンジとして定めてある。第8レンジは、アナ
ログセンサ信号SS1の絶対値の下限が0.0Vで、上
限がA/Dコンバータ46のフルレンジの1/128に
相当するレンジである。
【0049】以上から明らかなように、この具体例で
は、所定の複数の信号レベルレンジの境界点を、対数目
盛上で等間隔となる位置に定めてある。信号レベルレン
ジの定め方は必ずしもこのようなものに限られないが、
ただし、入力してくるアナログセンサ信号SS1のレベ
ルが大きく変動した場合でも、出力されるディジタルフ
ィードバック信号FBSの量子化ノイズが略々一定にな
るようにするためには、このような定め方とすることが
望ましい。
【0050】入力してくるアナログセンサ信号SS1の
レベルが、以上のように定めた第1レンジ〜第8レンジ
のうちの、どの信号レベルレンジに含まれているかを判
定するための信号レベル判定部42は、例えば、入力ア
ナログ信号の対数値に比例する出力ディジタル信号を発
生する特性を有するA/Dコンバータで構成すれば、簡
明な構成にすることができる。
【0051】また別法として、この信号レベル判定部4
2を、入力アナログ信号に正比例する出力ディジタル信
号を発生する、ごく一般的な特性のA/Dコンバータ
と、そのA/Dコンバータの出力を、対数目盛上で等間
隔に位置する複数の所定値と比較する比較器とで構成す
ることも可能である。また、その場合の比較器は、ハー
ドウェアで構成してもよく、或いは、DSP1のCPU
に比較演算を実行させるようにして、ソフトウェアで実
現するようにしてもよい。
【0052】アナログセンサ信号SS1のレベルがどの
信号レベルレンジに含まれているかの判定結果は、信号
レベル判定部42から、第1ディジタル信号DS1とし
て出力される。この具体例では、第1ディジタル信号D
S1を、第1レンジ〜第8レンジを表すことができるよ
うに、3ビットのディジタル信号としている。
【0053】入力してくるアナログセンサ信号SS1を
増幅する増幅率可変の増幅部44は、例えば、ハードウ
ェアで構成した可変利得増幅器を使用して、その可変利
得増幅器のゲインを、DSP1のCPUが第1ディジタ
ル信号DS1に基づいて制御するように構成すればよ
い。また別法として、互いに増幅率の異なる複数の増幅
器を使用して、それら増幅器のうちの1つを、DSP1
のCPUが第1ディジタル信号DS1に基づいて選択す
るようにしてもよい。
【0054】この具体例では、入力してくるアナログセ
ンサ信号SS1のレベルが第1レンジに含まれている場
合には増幅部44の増幅率を「1」とし、それが第2レ
ンジに含まれている場合には増幅部44の増幅率を
「2」とし、以下同様に、第Nレンジに含まれている場
合には増幅部44の増幅率を2の(N−1)乗にするよ
うにしている。
【0055】従って、アナログセンサ信号SS1は、そ
の絶対値が小さいほど、増幅部44において大きな増幅
率で増幅されてA/Dコンバータ46へ入力される。特
にこの具体例では、A/D変換部32へ入力してくるア
ナログセンサ信号SS1の絶対値がA/Dコンバータ4
6のフルレンジの1/256より大きければ、増幅部4
4において増幅されたアナログセンサ信号SS1’の絶
対値は常に5.0V以上になるため、A/Dコンバータ
46において十分な分解能をもってA/D変換される。
【0056】A/Dコンバータ46が出力する第2ディ
ジタル信号DS2は、制御目的並びにデータ収集目的に
適した、十分な有効桁数を有するディジタル信号であ
り、この具体例では、これを13ビットのディジタル信
号としてある。
【0057】ディジタル信号マージ部48は、3ビット
の第1ディジタル信号DS1と13ビットの第2ディジ
タル信号DS2とをマージして、16ビットのディジタ
ル信号を発生し、この16ビットのディジタル信号が前
述のディジタルフィードバック信号FBSであって、A
/D変換部32から出力される。
【0058】これより再び図1を参照して説明する。A
/D変換部32から出力されるディジタルフィードバッ
ク信号FBSは、誤差信号発生部34に結合されている
と共に、図1に接続記号Dで模式的に示したようにホス
トコンピュータ18にも結合されている。センサ系14
−1が検出している材料試験機12の出力量をデータと
して収集する必要があるときには、ホストコンピュータ
18に、ディジタルフィードバック信号FBSを所望の
サンプリングレートでサンプリングさせて、このホスト
コンピュータ18のメモリにそのデータを格納できるよ
うにしてある。従って、DSP1とホストコンピュータ
18とで、ディジタルフィードバック信号FBSをサン
プリングすることで制御対象装置の出力量をデータとし
て収集するデータ収集手段が構成されている。
【0059】誤差信号発生部34は、A/D変換部32
から出力されるディジタルフィードバック信号FBSの
数値と、目標値信号発生部22から出力されるディジタ
ル目標値信号DSSの数値との差分であるディジタル誤
差信号ERSを発生する。誤差信号発生部34は、DS
P1のCPUに必要な演算を実行させることで、ソフト
ウェアだけで実現することも可能であり、また、適当な
ハードウェアを併用して構成することも可能である。
【0060】演算処理部36は、ディジタル誤差信号E
RSに演算処理を施して、制御信号CTSを発生する。
この演算処理は、ホストコンピュータ18が制御を実行
しようとする際に予めDSP1にロードする制御データ
に応じて、及び/または、ホストコンピュータ18が制
御の実行中にDSP1へ送出する指令信号に応じて、様
々な演算として実行される。具体的には、例えば、指定
された定数をディジタル誤差信号に乗じるだけの簡単な
演算として実行されることもあれば、ディジタル誤差信
号の積分値と、微分値と、ディジタル誤差信号に定数を
乗じた数値とを、適宜組合せた和を算出する演算として
実行されることもある。
【0061】容易に理解されるように、演算処理部36
で実行する演算の形によってフィードバック制御システ
ム10の制御特性が左右される。例えば、制御対象機構
の伝達関数が定数で近似でき、従ってその制御対象機構
が実質的に比例要素であるとと見なし得る場合に、もし
その演算が、ディジタル誤差信号ERSに定数を乗じる
だけのものであるならば、フィードバック制御システム
10の制御特性は比例制御(P動作)となる。また、デ
ィジタル誤差信号ERSに定数を乗じた値と、ディジタ
ル誤差信号ERSの積分値と、ディジタル誤差信号ER
Sの微分値との和を求める演算を実行するならば、フィ
ードバック制御システム10の制御特性は比例・積分・
微分制御(PID動作)となる。
【0062】演算処理部36が発生する制御信号CTS
はディジタル信号である。DSP1は、その制御信号C
TSを、ディジタル信号からアナログ信号に変換するた
めのD/Aコンバータ52を備えている。これを備えて
いるのは、材料試験機12がアナログ制御信号によって
制御されるように構成されているからである。従って、
制御対象装置がディジタル制御信号によって制御される
ように構成されている場合には、このD/Aコンバータ
52は不要である。
【0063】DSP1は更に、D/Aコンバータ52の
出力を制御線26に選択的に結合するためのANDゲー
ト54を備えており、このANDゲート54は、図1に
接続記号Cで模式的に示したように、ホストコンピュー
タ18によって制御されている。
【0064】ホストコンピュータ18は、各々がフィー
ドバックループ形成手段24−1〜24−nを構成して
いる複数のDSPユニット(DSP1〜DSPn)のう
ちのただ1つのDSPユニットだけが制御線56上へ制
御信号を送出できるように、それらDSPユニットのA
NDゲートを制御している。制御線26上へ送出された
制御信号は材料試験機12へ供給され、それによってフ
ィードバック制御ループが形成される。
【0065】即ち、ホストコンピュータ18は、実行し
ようとする材料試験において制御対象とすべき物理量を
適切な信号レンジで検出するセンサ系に対応したDSP
ユニットを選択して、そのDSPユニットのANDゲー
トだけをオンにする。これによって、ディジタル信号処
理装置16に含まれている複数のフィードバックループ
形成手段(即ち、DSPユニット)のうちの1つだけ
が、実際にフィードバックループを形成することにな
る。この場合、その他のフィードバックループ形成手段
は、制御目的には使用されないが、それらのA/D変換
部においては、夫々にディジタルフィードバック信号を
発生しており、それらディジタルフィードバック信号は
必要に応じてデータ収集目的に利用される。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載し
た本発明のフィードバック制御システムは、制御対象装
置と、該制御対象装置の出力量を表すアナログセンサ信
号を夫々が発生する複数のセンサ系と、前記複数のセン
サ系が夫々に発生するアナログセンサ信号を受取り前記
制御対象装置を制御するための制御信号を出力するディ
ジタル信号処理装置とを備えたフィードバック制御シス
テムにおいて、[I]前記ディジタル信号処理装置が、
前記制御対象装置の出力目標値を表すディジタル目標値
信号を発生する目標値信号発生部と、前記複数のセンサ
系の夫々に対応した複数のフィードバックループ形成手
段とを含んでおり、[II]前記複数のフィードバックル
ープ形成手段の各々が、(a)対応するセンサ系から入
力してくるアナログセンサ信号をディジタル信号に変換
することでディジタルフィードバック信号を発生するA
/D変換部と、(b)前記ディジタルフィードバック信
号と前記ディジタル目標値信号との差分であるディジタ
ル誤差信号を発生する誤差信号発生部と、(c)前記デ
ィジタル誤差信号に演算処理を施すことで前記制御信号
を発生する演算処理部とを備えており、[III]前記複
数のフィードバックループ形成手段のうちの1つが選択
されて制御目的に使用されるようにしてあり、[IV]前
記A/D変換部が、入力してくるアナログセンサ信号の
レベルが所定の複数の信号レベルレンジのうちのどの信
号レベルレンジに含まれているかを判定してその判定結
果を表す第1ディジタル信号を発生する信号レベル判定
部と、入力してくるアナログセンサ信号を前記第1ディ
ジタル信号に応じた増幅率で増幅する増幅率可変の増幅
部と、前記増幅部から出力されるアナログセンサ信号を
ディジタル信号に変換することで第2ディジタル信号を
発生するA/Dコンバータと、前記第1ディジタル信号
と前記第2ディジタル信号とをマージして前記ディジタ
ルフィードバック信号を発生するディジタル信号マージ
部とを含んでいるものとした。
【0067】このように、フィードバック制御システム
を構成しているディジタル信号処理装置が、複数のセン
サ系の夫々に対応した複数のフィードバックループ形成
手段を含んでおり、それらフィードバックループ形成手
段のうちの1つが選択されて制御目的に使用されるよう
にしてあり、それらフィードバックループ形成手段の夫
々のA/D変換部がオートゲイン機能を備えているよう
にしたため、制御対象装置が複数のセンサ系を備えてい
てそれらセンサ系が夫々に出力するアナログセンサ信号
を同時にA/D変換する必要があり、しかも、ディジタ
ル信号処理装置のA/D変換部がオートレンジ機能を備
えているという状況にも好適に対応することのできる、
大きな処理能力を有するフィードバック制御システムを
構成することができる。
【0068】また、請求項2に記載した本発明のフィー
ドバック制御システムは、前記複数のフィードバックル
ープ形成手段の各々が、互いに物理的に独立したユニッ
トとして構成されている。
【0069】そのため、制御対象装置のセンサ系が、そ
れまでのものとは異なる特性のセンサ系に交換された場
合や、制御対象装置に新たなセンサ系が追加された場合
にも容易に対応することができ、従って、融通性に優れ
たフィードバック制御システムを構成することができ
る。
【0070】また、請求項3に記載した本発明のフィー
ドバック制御システムは、前記ディジタルフィードバッ
ク信号をサンプリングすることで前記制御対象装置の出
力量をデータとして収集するデータ収集手段を更に備え
ている。
【0071】そのため、制御対象装置の出力量をデータ
として収集する際に、高速のサンプリングレートで高精
度のデータを容易に収集することができる。
【0072】また、請求項4に記載した本発明のフィー
ドバック制御システムは、前記制御対象装置が材料試験
機であり、前記複数のセンサ系が前記材料試験機に装着
された試験片に関する複数の物理量の各々を検出するセ
ンサ系であるというものである。
【0073】これは、請求項1、2または3に記載した
フィードバック制御システムを使用することによって特
に大きな利点が得られる好適な適用対象としての制御対
象装置を示したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるフィードバック制
御システムを示したブロック図である。
【図2】図1中のA/D変換部を更に詳細に示したブロ
ック図である。
【符号の説明】
10 フィードバック制御システム 12 油圧式材料試験機、 14−1〜14−n センサ系、 16 ディジタル信号処理装置 18 ホストコンピュータ 22 目標値信号発生部 24−1〜24−n フィードバックループ形成手段 32 A/D変換部 34 誤差信号発生部 36 演算処理部 42 信号レベル判定部 44 増幅部 46 A/Dコンバータ 48 信号マージ部 DSP0〜DSPn DSPユニット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象装置と、該制御対象装置の出力
    量を表すアナログセンサ信号を夫々が発生する複数のセ
    ンサ系と、前記複数のセンサ系が夫々に発生するアナロ
    グセンサ信号を受取り前記制御対象装置を制御するため
    の制御信号を出力するディジタル信号処理装置とを備え
    たフィードバック制御システムにおいて、 [I]前記ディジタル信号処理装置が、前記制御対象装
    置の出力目標値を表すディジタル目標値信号を発生する
    目標値信号発生部と、前記複数のセンサ系の夫々に対応
    した複数のフィードバックループ形成手段とを含んでお
    り、 [II]前記複数のフィードバックループ形成手段の各々
    が、(a)対応するセンサ系から入力してくるアナログ
    センサ信号をディジタル信号に変換することでディジタ
    ルフィードバック信号を発生するA/D変換部と、
    (b)前記ディジタルフィードバック信号と前記ディジ
    タル目標値信号との差分であるディジタル誤差信号を発
    生する誤差信号発生部と、(c)前記ディジタル誤差信
    号に演算処理を施すことで前記制御信号を発生する演算
    処理部とを備えており、 [III]前記複数のフィードバックループ形成手段のう
    ちの1つが選択されて制御目的に使用されるようにして
    あり、 [IV]前記A/D変換部が、入力してくるアナログセン
    サ信号のレベルが所定の複数の信号レベルレンジのうち
    のどの信号レベルレンジに含まれているかを判定してそ
    の判定結果を表す第1ディジタル信号を発生する信号レ
    ベル判定部と、入力してくるアナログセンサ信号を前記
    第1ディジタル信号に応じた増幅率で増幅する増幅率可
    変の増幅部と、前記増幅部から出力されるアナログセン
    サ信号をディジタル信号に変換することで第2ディジタ
    ル信号を発生するA/Dコンバータと、前記第1ディジ
    タル信号と前記第2ディジタル信号とをマージして前記
    ディジタルフィードバック信号を発生するディジタル信
    号マージ部とを含んでいる、 ことを特徴とするフィードバック制御システム。
  2. 【請求項2】 前記複数のフィードバックループ形成手
    段の各々が、互いに物理的に独立したユニットとして構
    成されていることを特徴とする請求項1記載のフィード
    バック制御システム。
  3. 【請求項3】 前記ディジタルフィードバック信号をサ
    ンプリングすることで前記制御対象装置の出力量をデー
    タとして収集するデータ収集手段を更に備えたことを特
    徴とする請求項1または2記載のフィードバック制御シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記制御対象装置が材料試験機であり、
    前記複数のセンサ系が前記材料試験機に装着された試験
    片に関する複数の物理量の各々を検出するセンサ系であ
    ることを特徴とする請求項1、2または3記載のフィー
    ドバック制御システム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011236903A (ja) * 2010-05-11 2011-11-24 Alliant Techsyst Inc ロケット、ロケット制御の方法、および圧力補償を利用したロケット評価の方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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