JP2000098773A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000098773A
JP2000098773A JP10266750A JP26675098A JP2000098773A JP 2000098773 A JP2000098773 A JP 2000098773A JP 10266750 A JP10266750 A JP 10266750A JP 26675098 A JP26675098 A JP 26675098A JP 2000098773 A JP2000098773 A JP 2000098773A
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Japan
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toner
image forming
carrier
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JP10266750A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Kagawa
敏章 香川
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Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着の高速化が可能で、カラー画像のように
種々の層厚が混在する多層のトナー像に対しても安定し
た定着性能を得ることができると共に、ウォームアップ
時間が短く熱効率に優れ、使用条件や記録紙の種類によ
って定着性能が変動しない画像形成装置を提供する。 【解決手段】 中間転写ベルト21上に可視像形成ユニ
ットにより形成されたトナー像Tiを加熱溶融する加熱
ローラ22と、上記中間転写ベルト21をトナー像Ti
の形成面側から圧接する加圧ローラ24とを備える。上
記中間転写ベルト21と加圧ローラ24との圧接により
形成される定着ニップ部Yが、上記中間転写ベルト21
と加熱ローラ22とで形成される加熱部Xよりも下流側
に設定され、且つ、上記可視像形成ユニットは、中間転
写ベルト21に対して非接触でトナー像Tiを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等の電子写真プロセスを用いた画像形成
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機、ファクシミリ、プリ
ンタ等の電子写真プロセスを利用した画像形成装置にお
いては、感光体表面にトナー像を形成し、このトナー像
を記録紙上に転写した後、記録紙を定着装置に導き、ト
ナー像を記録紙に定着させて永久画像とする方式(以
下、従来方式と称する)のものが一般的に使用されてい
る。
【0003】また、近年、例えば、特開平8−4422
0号公報や、特開平9−114282号公報等に開示さ
れているように、感光体上のトナー像を中間転写ベルト
上に1次転写した後、この中間転写ベルト上のトナー像
を加熱して記録紙上に転写・定着する方式(以下、転写
同時定着方式と称する)が実用化されている。この転写
同時定着方式においては、従来方式において記録紙に静
電転写する際に発生していたトナーの飛び散りによる画
像劣化がないため高画質化が達成できるという利点があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の転写
同時定着方式では、以下のような問題が生じる。
【0005】1)カラー画像のように多色トナーにより
多層に形成されたトナー像の場合、トナー−記録紙界面
まで十分熱を伝達させるために定着ニップ部で長い加熱
時間が必要となり、定着速度の高速化に限界がある。
【0006】2)カラー画像のように層厚の異なるトナ
ー像が混在しているとき、多層のトナー像の定着強度を
満足させた場合、単層のトナー像が加熱過多となり、い
わゆるオフセットが発生する。逆に定着条件を単層のト
ナー像に合わせた場合、多層のトナー像が定着不良とな
る。
【0007】3)記録紙にトナー像を転写定着する際、
記録紙が冷えていると、トナーが記録紙の繊維間に浸透
するより先に記録紙に熱を奪われ冷却固化してしまうた
め十分な定着強度が得られない。
【0008】4)ウォームアップ直後や連続通紙時等、
定着条件が変わると定着性能がばらつき易い。また、記
録紙の種類(普通紙、封筒、はがき、OHP、ラベル紙
等)や厚さ(坪量)によっても定着性能がばらついてし
まう。
【0009】本発明は、上記の各問題に鑑みてなされた
もので、その目的は、定着の高速化が可能で、カラー画
像のように種々の層厚が混在する多層のトナー像に対し
ても安定した定着性能を得ることができると共に、ウォ
ームアップ時間が短く熱効率に優れ、使用条件や記録紙
の種類によって定着性能が変動しない画像形成装置を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の画像形成装置
は、上記の課題を解決するために、トナー像を担持する
と共に、該トナー像の形成面が周回可能となるように支
持された像担持体と、上記像担持体上にトナー像を形成
する像形成手段と、上記像担持体上に形成されたトナー
像を加熱溶融する加熱手段と、上記加熱手段によりトナ
ー像が加熱溶融された後、上記像担持体をトナー像の形
成面側から圧接する加圧手段とを備え、上記像担持体と
加圧手段との圧接位置に搬送される記録材に、上記加熱
溶融されたトナー像を転写定着する画像形成装置におい
て、上記圧接位置が、該像担持体の周回方向における上
記加熱手段によりトナー像が加熱される加熱位置よりも
下流側に設定され、且つ上記像形成手段は、像担持体に
対して非接触でトナー像を形成することを特徴としてい
る。
【0011】上記の構成によれば、加圧手段と像担持体
との圧接位置が、該像担持体の周回方向における上記加
熱手段によりトナー像が加熱される加熱位置よりも下流
側に設定されていることで、トナーの加熱位置とトナー
の記録材への転写定着位置とが分離された状態となる。
【0012】これにより、トナー像を加熱する部分の長
さを長くできるので、像担持体上に形成されたトナー像
を広い範囲で加熱することが可能となり、トナー像の層
厚に関係なく均一に、しかも短時間でトナー像を溶融す
ることができる。
【0013】しかも、像形成手段は、像担持体に対して
非接触でトナー像を形成するようになっているので、ト
ナー像の加熱溶融時に加熱された像担持体の熱が像形成
手段に伝わりにくく、像担持体を冷却する必要がない。
【0014】このため、熱効率に優れ、且つ転写効率に
優れた素材で像担持体を形成することができるので、高
画質の画像を得ることができる。
【0015】さらに、像担持体に対して像形成手段は接
触しないようになっているので、像担持体にオフセット
防止剤を塗布することができ、カラートナーのようなシ
ャープメルトでオフセットの発生しやすいトナーを使用
することができる。
【0016】請求項2の画像形成装置は、上記の課題を
解決するために、トナー像を担持すると共に、該トナー
像の形成面が周回可能となるように支持された像担持体
と、上記像担持体上に複数色のトナー像を形成する像形
成手段と、上記像担持体上に複数色のトナー像が形成さ
れた後、該トナー像を加熱溶融する加熱手段と、上記加
熱手段によりトナー像が加熱溶融された後、上記像担持
体をトナー像の形成面側から圧接する加圧手段とを備
え、上記像担持体と加圧手段との圧接位置に搬送される
記録材に、上記加熱溶融されたトナー像を転写定着する
画像形成装置において、上記圧接位置が、該像担持体の
周回方向における上記加熱手段によりトナー像が加熱さ
れる加熱位置よりも下流側に設定され、且つ上記像形成
手段は、像担持体に対して非接触でトナー像を形成する
ことを特徴としている。
【0017】上記の構成によれば、加圧手段と像担持体
との圧接位置が、該像担持体の周回方向における上記加
熱手段によりトナー像が加熱される加熱位置よりも下流
側に設定されていることで、トナーの加熱位置とトナー
の記録材への転写定着位置とが分離された状態となる。
【0018】これにより、トナー像を加熱する部分の長
さを長くできるので、像担持体上に形成されたトナー像
を広い範囲で加熱することが可能となり、多色のトナー
により複数層に形成されたトナー像の場合であっても、
層厚に関係なく均一に、しかも短時間でトナー像を溶融
することができる。
【0019】したがって、多色のトナーにより複数層に
形成されたトナー像の定着を高速に行うことが可能とな
る。また、層厚の異なるトナー像が混在していても均一
で安定した定着性能を得ることが可能となる。
【0020】しかも、像形成手段は、像担持体に対して
非接触でトナー像を形成するようになっているので、ト
ナー像の加熱溶融時に加熱された像担持体の熱が像形成
手段に伝わりにくく、像担持体を冷却する必要がない。
【0021】このため、熱効率に優れ、且つ転写効率に
優れた素材で像担持体を形成することができる。したが
って、像担持体の熱容量を大きく設定できるためカラー
画像においても十分な転写効率を得ることができる。
【0022】具体的には、像担持体のトナー像形成面側
には、エラストマーからなる弾性層を被覆し、かつ該弾
性層の厚さを70μm以上とする。これにより、弾性層
は、記録材表面の形状に追従して変形し、トナーと記録
材との密着性を十分に確保することができるので、10
0%近い転写効率を得ることができる。
【0023】請求項3の画像形成装置は、上記の課題を
解決するために、請求項1または2の構成に加えて、像
形成手段が、像担持体の下方に配置されていることを特
徴としている。
【0024】上記の構成によれば、請求項1または2の
作用に加えて、像形成手段が像担持体の下方に配置され
ていることで、該像担持体周辺の加熱された空気が上昇
するため、像形成手段の温度上昇を確実に防止すること
ができる。
【0025】請求項4の画像形成装置は、上記の課題を
解決するために、請求項1ないし3の何れかの構成に加
えて、像形成手段が、像担持体上に直接トナー像を形成
することを特徴としている。
【0026】上記の構成により、請求項1ないし3の何
れかの作用に加えて、像形成手段が像担持体上に直接ト
ナー像を形成することで、トナー像を像担持体前に形成
する方式、すなわち感光体上にトナー像を形成した後、
像担持体上に転写する方式に比べて、トナー像の解像度
の劣化を抑えることができる。
【0027】また、トナー像の形成対象が記録材ではな
く形状や抵抗特性の安定している像担持体であるため、
安定した画像形成が行える。よって、高画質の画像を得
ることができる。
【0028】トナー像を直接像担持体上に形成する機構
として、例えば以下の請求項5および6が考えられる。
【0029】請求項5の画像形成装置は、上記の課題を
解決するために、請求項4の構成に加えて、像形成手段
は、トナーを担持するトナー担持体と、上記トナー担持
体と上記像担持体との間に配され、トナーの通過部とな
る複数のゲートを有する制御電極と、上記トナー担持体
と上記像担持体との間に所定の電位差が生じるように電
圧を印加すると共に、上記制御電極に所定の電圧を印加
する電圧印加手段と、トナーの上記制御電極のゲートに
おける通過量が変化するように、上記制御電極に印加す
る電圧が変化するように上記電圧印加手段を制御する制
御手段とを備えていることを特徴としている。
【0030】請求項6の画像形成装置は、上記の課題を
解決するために、請求項4の構成に加えて、像形成手段
は、上記像担持体表面に形成する画像に応じた静電潜像
を形成する静電潜像形成手段と、トナーを担持するトナ
ー担持体と、上記トナー担持体と上記像担持体との間
に、該トナー担持体に担持されたトナーを上記静電潜像
の形成された像担持体表面に飛翔させる電圧を該トナー
に印加する電圧印加手段とを備えていることを特徴とし
ている。
【0031】請求項7の画像形成装置は、上記の課題を
解決するために、請求項6の構成に加えて、電圧印加手
段により印加される電圧によって形成される電界が、交
番電界であることを特徴としている。
【0032】上記の構成によれば、電圧印加手段により
印加される電圧によって形成される電界が交番電界であ
れば、トナー担持体と像担持体との間の空隙距離が多少
変動しても高画質のトナー像を像担持体上に形成するこ
とができる。
【0033】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について図1ないし図6に基づいて説明すれば、
以下の通りである。尚、本実施の形態では、本発明の画
像形成装置をカラープリンタに適用した場合について説
明する。他の実施の形態についても同様とする。
【0034】先ず、本実施の形態に係るカラープリンタ
の概略について以下に説明する。
【0035】上記カラープリンタは、図1に示すよう
に、像形成手段としての4組の可視像形成ユニット10
Y,10M,10C,10B及び転写定着ユニット20
を備えている。
【0036】上記転写定着ユニット20は、像担持体と
しての中間転写ベルト21、加熱手段としての加熱ロー
ラ22、定着ローラ23、加圧ローラ24、テンション
ローラ25、クリーニングローラ26を備えている。
【0037】上記中間転写ベルト21は、上記の4組の
可視像形成ユニット10Y,10M,10C,10Bに
よって形成されるトナー像Tiを担持する像担持体であ
り、加熱ローラ22及びテンションローラ25によって
張架されている。この中間転写ベルト21の回転方向に
おける加熱ローラ22の下流側には、一対のローラとし
ての定着ローラ23と加圧ローラ24が中間転写ベルト
21を挟んで対向配置されている。上記加圧ローラ24
は、上記定着ローラ23に対して図示しない加圧手段に
より所定の圧力で圧接されている。
【0038】上記中間転写ベルト21の回転方向におけ
る定着ローラ23と加圧ローラ24との配設位置の下流
側には、クリーニングローラ26とテンションローラ2
5とが中間転写ベルト21を挟んで対向配置されてい
る。上記クリーニングローラ26は、テンションローラ
25に対して図示しない加圧手段により所定の圧力で押
圧されている。
【0039】上記中間転写ベルト21の回転方向におけ
るクリーニングローラ26の配設位置の下流側には、中
間転写ベルト21外周面に対向する形で上述の4組の可
視像形成ユニット10Y,10M,10C,10Bが順
次配置されている。
【0040】それぞれの可視像形成ユニット10Y,1
0M,10C,10Bには、内部にトナーTを収容する
フレーム11と、該フレーム11内に設けられ、トナー
Tを撹拌して帯電させる撹拌ローラ12と、帯電された
トナーTを静電力により担持するトナー担持体13とが
設けられている。上記フレーム11内には、トナー担持
体13の外周面に担持されるトナー層厚を規制するため
のドクターブレード14が設けられている。なお、図1
では、説明の便宜上、可視像形成ユニット10Yについ
てのみ各部材に部材番号を付記し、その他の可視像形成
ユニット10M,10C,10Bについては省略してい
る。
【0041】上記フレーム11には、それぞれ異なる色
のトナーTが格納されている。即ち、可視像形成ユニッ
ト10Yのフレーム11にはイエロー(Y)のトナーT
が、可視像形成ユニット10Mのフレーム11にはマゼ
ンタ(M)のトナーTが、可視像形成ユニット10Cの
フレーム11にはシアン(C)のトナーTが、可視像形
成ユニット10Bのフレーム11にはブラック(B)の
トナーTが収容されている。
【0042】上記フレーム11の上部、すなわちトナー
担持体13と中間転写ベルト21との間には、印刷ヘッ
ド15が配設されている。そして、中間転写ベルト21
を介して上記印刷ヘッド15に対向する位置に、対向電
極16が配設されている。上記対向電極16は、例えば
トナー担持体13の接線方向に対して平行に設けられた
平板状の導電板からなっている。なお、対向電極16と
しては、平板状の導電板に限定されるものではなく、ト
ナー担持体13と平行に設けられた円弧状の導電板、も
しくは導電性の円筒であっても良い。
【0043】上記の中間転写ベルト21とトナー担持体
13との間の空隙は1mm、また印刷ヘッド15とトナ
ー担持体13との間の空隙は100μmに設定されてい
る。
【0044】また、図示しないが、トナー担持体13と
対向電極16との間に電圧を印加する電源部が設けられ
ており、この電源部によって印加された電圧によって、
トナー担持体13付近には、該トナー担持体13に担持
されたトナーTを対向電極16方向に飛翔させるために
必要なトナー飛翔開始電圧よりも強い電界もしくは弱い
電界が付与される。
【0045】印刷ヘッド15は、図2に示すように、厚
さ25μmのポリイミド製の絶縁シート15aにより構
成されており、この絶縁シート15aには銅やステンレ
ス等からなる各々独立したリング状の導電体、すなわち
リング状電極15bが形成されている。そして、上記絶
縁シート15aには、それぞれのリング状電極15bに
対応して貫通孔15cが形成されている。この貫通孔1
5cをトナーTが通過するようになっている。
【0046】上記リング状電極15bには、各々独立し
て電源部(図示せず)に接続されており、印刷ヘッド制
御部(図示せず)から供給される電極制御信号に基づい
て、電源部からそれぞれのリング状電極15bに供給さ
れる電位が制御される。
【0047】また、上記リング状電極15bは、対向電
極16と平行をなし、かつ対向電極16に対向して2次
元的に広がっており、トナー担持体13から対向電極1
6方向へのトナー流の通過部、いわゆるゲートとなって
いる。すなわち、リング状電極15bは、供給される電
位によって、トナー担持体13と対向電極16との間に
付与された電界を変化させ、トナーTが上記貫通孔15
cを通ってトナー担持体13側から対向電極16側に通
過するのを制御するようになっている。
【0048】ここで、電極制御信号に基づいてリング状
電極15bに付与される電位は、トナー担持体13と対
向電極16との間の電界が上記のトナー飛翔開始電界よ
りも強い電界である場合には、トナーTの飛翔を阻止す
る電位に設定され、上記の電界がトナー飛翔開始電界よ
りも弱い電界である場合には、トナーTを飛翔させる電
位に設定される。
【0049】また、可視像形成ユニットによるトナー像
Tiの形成は、以下の原理により行われる。
【0050】一般に、帯電粒子を空気(真空)物質境界
面に置いた場合には、静電力により物質境界面と帯電粒
子との間に吸引力が発生する。従って、トナーTは、ト
ナー担持体13の表面に静電気力で担持される。この状
態において、トナー担持体13の表面に、トナーTとト
ナー担持体13との間の静電吸引力を上回る電界が印加
されると、トナーTはトナー担持体13から離れ、電界
による力で加速されて特定の方向へ移動する。
【0051】そこで、印刷ヘッド15におけるリング状
電極15bに付与する電位と、トナー担持体13および
対向電極16との電位関係により、トナー担持体13に
担持されているトナーTを対向電極16方向に飛翔させ
ることができる電界をトナー担持体13の表面に発生さ
せ、この電界によりリング状電極15bにトナーTを通
過させて対向電極16に飛翔させている。この場合、リ
ング状電極15bへの付与電位を画像信号に応じて制御
し、対向電極16におけるトナー担持体13との対向面
側に配られる中間転写ベルト21の表面に画像信号に応
じたトナー像Tiを形成する。
【0052】次に転写定着ユニット20について詳細に
説明する。本実施の形態で使用される中間転写ベルト2
1は、図1に示すように、周長80mm、厚さ50μm
のポリイミドからなる無端状ベルト基材の外周面に離型
層として厚さ150μmのシリコーンゴムを被覆した構
成である。
【0053】加熱ローラ22は、直径15mm、肉厚
0.5mmのアルミニウム製の中空芯金22a表面に厚
さ20μmのフッ素ゴムからなる被覆層22bが設けら
れた構成であり、内部に熱源として800Wのハロゲン
ランプ27が配置されている。
【0054】上記のフッ素ゴムからなる被覆層22b
は、中間転写ベルト21に対する駆動力を確保する目的
で設けられているものである。このため、被覆層22b
は、加熱ローラ22による中間転写ベルト21の加熱性
能を低下させないよう極力薄く形成されている。また、
被覆層22bには、熱伝導率の向上のために金属フィラ
ーが内添されている。
【0055】上記加熱ローラ22には、図1に示すよう
に、中間転写ベルト21が約180°の巻き付け角で巻
きかけられており、中間転写ベルト21上に転写された
トナー像Tiを加熱溶融するための加熱部X(加熱幅2
3.5mm)を形成している。
【0056】後述のように、定着ニップ部Yの幅(定着
ニップ幅)は、4.5mmであり、本実施の形態のカラ
ープリンタのように、トナー像Tiの加熱部Xと記録紙
Pへの定着ニップ部Yとを分離することで、定着ニップ
部Yに比べはるかに長い加熱幅を容易に構成することが
可能となるため、従来のようにトナー像の加熱溶融と記
録紙への定着を同時に行う画像形成装置に比べ、より高
速のプロセス速度に対応できる。
【0057】また、加熱ローラ22の加熱部X以外の外
周部分には、温度検知のためのサーミスタ28が当接さ
れている。そして、このサーミスタ28が加熱ローラ2
2の表面温度を検知し、このサーミスタ28の検知信号
に基づいてハロゲンランプ27への通電のON−OFF
を制御することで、加熱ローラ22の表面温度を所定の
温度(本実施の形態では170℃)に維持するようにな
っている。尚、ハロゲンランプ27がONしてから加熱
ローラ22表面が定着可能温度の170℃に達するまで
に要する時間は10秒以下であり、事実上ウォームアッ
プによる待ち時間0を実現している。
【0058】定着ローラ23は、中間転写ベルト21の
内周面側に配設されており、直径20mmのアルミニウ
ム製の芯金23a上に厚さ5mmのシリコーンゴムから
なる耐熱弾性層23bが設けられた構成となっている。
【0059】また、加圧ローラ24は、直径30mm、
肉厚5mmのアルミニウム製の芯金24a表面に厚さ1
0μmのフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン:P
TFE)からなる離型層24bが設けられた構成となっ
ている。尚、加圧ローラ24の芯金材料としてはアルミ
ニウムに限定されるものではなく、例えば炭素鋼など高
熱伝導材料を適宜使用することができる。
【0060】上記加圧ローラ24は、中間転写ベルト2
1を挟んで、定着ローラ23に対し加圧手段(図示せ
ず)により180Nの加圧力で押圧付勢されることによ
り定着ニップ部Yを形成するようになっている。ここ
で、上記定着ニップ部Yの幅(定着ニップ幅)は4.5
mmに設定されている。また、上記のように定着ローラ
23側がソフト(弾性)ローラ、加圧ローラ24側がハ
ード(金属)ローラで構成されているため、定着ニップ
部Yの断面形状は下に凸の形状となる。その結果、定着
ニップ部Yに搬送された記録紙Pは、剥離爪が無くても
容易に中間転写ベルト21から剥離するようになる。
【0061】さらに、加熱ローラ22、定着ローラ2
3、加圧ローラ24は中間転写ベルト21が定着ニップ
部Yに対し接線方向に送り込まれるような位置関係にそ
れぞれ配置されている。このようなレイアウトにするこ
とにより、加熱ローラ22により加熱されたトナー像T
iおよび中間転写ベルト21が定着ニップ部Yの上流側
で定着ローラ23に接することにより温度降下するのを
未然に防ぐことができる。
【0062】また、テンションローラ25は、直径16
mmのアルミニウム製の芯金25a上にシリコーンゴム
からなる被覆層25bが設けられた構成であり、中間転
写ベルト21がたるまないよう所定の張力を作用させて
いる。
【0063】クリーニングローラ26は、直径12mm
のアルミニウム製の芯金26a上に厚さ2mmのノーメ
ックス(デュポン社製)からなるフェルト26bを螺旋
状に巻き付けた構成である。上記フェルト26bには粘
度100CSのジメチルシリコーンオイルが含浸されて
いる。これにより、クリーニングローラ26が回転する
ことにより、フェルト26bに含浸されたジメチルシリ
コーンオイルが中間転写ベルト21表面に塗布されるこ
とになる。なお、上記ジメチルシリコーンオイルは、ト
ナーTの中間転写ベルト21表面へのオフセットを防止
するための離型剤として用いられる。
【0064】したがって、上記クリーニングローラ26
は、中間転写ベルト21表面をクリーニングするクリー
ニング手段と、中間転写ベルト21表面に離型剤を塗布
するための離型剤塗布手段とを兼ねることになる。
【0065】続いて、上記のように構成されたカラープ
リンタの動作を以下に説明する。
【0066】まず、中間転写ベルト21が停止した状態
で加熱ローラ22内部に配設されたハロゲンランプ27
がONとなり、加熱ローラ22表面を所定の温度(本実
施の形態では170℃)に昇温させる。このウォームア
ップ期間中に中間転写ベルト21を停止しておく理由と
しては、中間転写ベルト21に熱を奪われることにより
加熱ローラ22の立ち上がりが遅れるのを防止し、また
加熱された中間転写ベルト21により加圧ローラ24の
温度が昇温するのを防止する2つの目的によるものであ
る。
【0067】次に、加熱ローラ22のウォームアップが
完了した後、加熱ローラ22及び定着ローラ23、加圧
ローラ24が回転駆動し中間転写ベルト21を周回させ
ると同時に、可視像形成ユニット10Y,10M,10
C,10Bにより現像された各色トナー画像が中間転写
ベルト21上に順次形成される。形成されたトナー画像
からなるトナー像Tiは、加熱部Xにおいて170℃に
維持された加熱ローラ22からの熱により中間転写ベル
ト21を介して加熱溶融される。
【0068】その後、中間転写ベルト21上で溶融した
トナー像Tiは、該中間転写ベルト21の移動により定
着ローラ23と加圧ローラ24との圧接部(定着ニップ
部Y)に搬送され、この搬送タイミングに合わせて中間
転写ベルト21と加圧ローラ24との間に記録紙Pが送
り込まれる。
【0069】そして、記録紙Pが加圧ローラ24で押圧
されることより、溶融されたトナー像Tiが記録紙P上
に転写定着される。万一、紙ジャム等によりトナーTが
中間転写ベルト21表面にオフセットした場合でも、定
着ニップ部Yの下流側で中間転写ベルト21外周面に当
接しているクリーニングローラ26により該中間転写ベ
ルト21表面に付着したオフセットトナーや紙粉等がク
リーニングされる。このとき、同時にクリーニングロー
ラ26は、フェルト26bに含浸されたジメチルシリコ
ーンオイルを中間転写ベルト21表面に塗布することに
なり、中間転写ベルト21上へのトナーTのオフセット
を防止するようにもなっている。
【0070】上記構成のカラープリンタでは、図1に示
すように、中間転写ベルト21上の加熱部Xの幅(本実
施の形態では加熱幅23.5mm)を比較的長くできる
ので、該中間転写ベルト21上に形成されたトナー像T
iを広い範囲で加熱することが可能となる。これによ
り、多色のトナーTにより複数層に形成されたトナー像
Tiであっても、層厚に関係なく均一に、しかも短時間
で該トナー像Tiを溶融することができる。
【0071】また、本実施の形態のカラープリンタのよ
うに、加熱部Xと定着ニップ部Yとを分離することで、
従来のようにトナーの加熱溶融と記録紙への定着を同時
に行う画像形成装置に比べて、加圧ローラ24の温度上
昇を小さくすることができる。これにより、定着ニップ
部Yにおける温度を一定に保つことができるので、記録
紙Pの種類、厚さ(坪量)等に関係なく安定した定着性
能を得ることができる。
【0072】上述のような効果を奏するカラープリンタ
として、図1で示したものの他に、例えば図3に示すよ
うな構成のものが提案されている。
【0073】図3に示すカラープリンタは、図1に示し
たカラープリンタとほぼ同じ構成であるが、可視像形成
ユニット110Y,110M,110C,110Bが異
なっている。他の部材については、図1に示すカラープ
リンタと同一の符号を付記し、その説明は省略する。
【0074】上述の4組の可視像形成ユニット110
Y,110M,110C,110Bは、上記中間転写ベ
ルト21の回転方向におけるクリーニングローラ26の
配設位置の下流側において、該中間転写ベルト21外周
面に対向する形で順次配置されている。
【0075】それぞれの可視像形成ユニット110Y,
110M,110C,110Bは、感光体ドラム111
の周囲に帯電ローラ112、レーザー光照射手段11
3、現像器114、転写ローラ115、クリーナー11
6が配置された構成となっている。図3では、可視像形
成ユニット110Yについてのみ各部材に部材番号を付
記し、その他の可視像形成ユニット110M,110
C,110Bについては省略している。
【0076】上記現像器114には、それぞれ異なる色
のトナーTが格納されている。即ち、可視像形成ユニッ
ト110Yの現像器114にはイエロー(Y)のトナー
Tが、可視像形成ユニット110Mの現像器114には
マゼンタ(M)のトナーTが、可視像形成ユニット11
0Cの現像器114にはシアン(C)のトナーTが、可
視像形成ユニット110Bの現像器114にはブラック
(B)のトナーTが収容されている。
【0077】そして各可視像形成ユニットは、以下の工
程によりトナー画像を順次中間転写ベルト21上に転写
形成する。
【0078】すなわち、感光体ドラム111表面を帯電
ローラ112で一様に帯電した後、レーザー光照射手段
113により感光体ドラム111表面を画像情報に応じ
てレーザー露光し静電潜像を形成する。その後、可視像
形成ユニット110Y,110M,110C,110B
の各現像器114により感光体ドラム111上の静電潜
像を順次現像して顕像化し、この顕像化されたトナー画
像をトナーTとは逆極性のバイアス電圧が印加された転
写ローラ115により転写定着ユニット20の中間転写
ベルト21上に転写し、トナー像Tiを中間転写ベルト
21上に形成するようになっている。
【0079】図3に示すカラープリンタにおいても、図
1に示すカラープリンタと同様に、トナー像Tiを加熱
する部分である加熱部Xの長さを長くできるので、中間
転写ベルト21上に形成されたトナー像Tiを広い範囲
で加熱することが可能となり、多色のトナーTにより複
数層に形成されたトナー像Tiの場合であっても、層厚
に関係なく均一に、しかも短時間でトナー像Tiを溶融
することができる。
【0080】また、定着ニップ部Yと加熱部Xとが離れ
ているので、加圧ローラ24の温度上昇を抑えることが
できる。これにより、定着ニップ部Yの温度を一定に保
つことができ、この結果、記録紙Pの種類、厚さ(坪
量)等に関係なく安定した定着性能を得ることができ
る。
【0081】ところで、図3に示すカラープリンタで
は、可視像形成ユニットによって中間転写ベルト21上
にトナー像Tiを形成する場合、感光体ドラム111が
中間転写ベルト21に接触してトナー像Tiを該中間転
写ベルト21に転写している。すなわち、トナー像Ti
を感光体ドラム111によって中間転写ベルト21に直
接転写する方式(以下、接触方式と称する)を採用して
いる。このため、感光体ドラム111の汚染を防止する
ために、図1に示すカラープリンタにおいて使用されて
いる離型剤を中間転写ベルト21に塗布することができ
ない。したがって、図3に示すカラープリンタでは、ク
リーニングローラ26には離型剤を塗布する機能はな
い。
【0082】一方、図1に示すカラープリンタでは、可
視像形成ユニットによって中間転写ベルト21上にトナ
ー像Tiを形成する場合、トナー担持体13に担持され
たトナーTを中間転写ベルト21に向かって飛翔させて
いる。すなわち、トナーTを飛翔させて中間転写ベルト
21にトナー像Tiが形成される。このように、中間転
写ベルト21のトナー像Ti形成面側には、可視像形成
ユニットの何れの部材も接触しないことから、この方式
を非接触方式と称する。
【0083】ここで、非接触方式の図1に示すカラープ
リンタにおいて、定着ニップ部Yでの中間転写ベルト2
1の温度変化を伝熱シミュレーションにより計算を行っ
た結果を図4に示す。上述したように、中間転写ベルト
21は、内周面側にはポリイミド(PI)層が形成され
ると共に、外周面側にはシリコーンゴム(Siゴム)層
が形成されている。つまり、図4では、中間転写ベルト
21の表裏の温度を定着ニップ幅の変化、すなわち定着
ニップ部Yの入口から出口に至る温度を測定した結果を
示している。図4の結果から、中間転写ベルト21の表
面温度は、定着ニップ部Yの通過直後において約110
℃の温度になっていることが分かる。
【0084】ところが、図3に示すカラープリンタで
は、可視像形成ユニットの感光体ドラム111が中間転
写ベルト21に接触しているので、感光体ドラム111
の感度特性を安定的に維持するために、中間転写ベルト
21が定着ニップ部Y通過後、感光体ドラム111に接
触するまでに常温近くまで冷却する必要がある。
【0085】中間転写ベルト21が定着ニップ部Y通過
後の温度を、例えば40℃まで冷却する場合には、該中
間転写ベルト21の冷却による熱損失は、 シリコーンゴムの熱容量:1.97×10-3J/mm3 ℃ ポリイミドの熱容量 :1.62×10-3J/mm3 ℃ シリコーンゴムの厚さ :150μm ポリイミドの厚さ :50μm 中間転写ベルトの幅 :320mm(A3幅想定) プロセス速度 :120mm/s とすると、1012Wとなり非常に熱効率の悪いシステ
ムとなることが分かる。
【0086】シリコーンゴム層の厚さを薄くすること
で、中間転写ベルト21の熱容量を低減できれば、冷却
による熱損失を小さくすることができるが、実験の結
果、シリコーンゴム層の厚さを薄くすると定着ニップ部
Yでの中間転写ベルト21から記録紙Pへのトナー像T
iの転写効率が悪化することが分かった。
【0087】ここで、中間転写ベルトの構成と記録紙へ
のトナーの転写効率および冷却した時の熱損失との関係
を調べた結果を以下の表1に示す。
【0088】
【表1】
【0089】表1から、記録紙Pへの転写効率を確保す
るためには、中間転写ベルト21の離型層としてはPF
A(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体)のような樹脂材料よりも、シリ
コーンゴムのようなエラストマー材料の方が好ましく、
さらに、シリコーンゴム層の層厚としては70μm以
上、より好ましくは100μm以上に設定するのが望ま
しいことが分かる。この理由について、図5および図6
を参照しながら以下に説明する。
【0090】図5は、中間転写ベルト21の被覆層とし
てPFAのような樹脂材料を薄層形成(層厚20μm)
した場合の記録紙Pへのトナー像Tiの転写状態を示し
た図である。
【0091】図6は、中間転写ベルト21の被覆層とし
てシリコーンゴムのようなエラストマー材料を厚く形成
(層厚150μm)した場合の記録紙Pへのトナー像T
iの転写状態を示した図である。
【0092】図5および図6に示すように、記録紙Pの
表面は平滑でなく微小に凹凸が存在する。このため、中
間転写ベルト21の被覆層としてPFAのような材料硬
度の高い材料は、図5に示すように、記録紙P表面の凹
凸形状に追従して変化することができず、トナー像Ti
と記録紙Pとの空隙部Aが存在することになる。したが
って、記録紙P上に転写されるトナー像Tiは、該トナ
ーと記録紙Pが密着している部分(図の斜線部)のみで
あり、それ以外のトナー(空隙部Aに対応する部分のト
ナー)は中間転写ベルト21上に残留するため、転写効
率が悪くなることが分かる。
【0093】一方、中間転写ベルト21の被覆層として
層厚の厚いシリコーンゴム層を用いた場合、シリコーン
ゴムのようなエラストマー材料は、PFAのような樹脂
材料に比べ材料硬度が低く、また、層厚も厚いため、図
6に示すように、記録紙P表面の凹凸に追従して変形
し、トナー像Tiはほぼ全面にわたって記録紙Pと密着
(図の斜線部)されることになる。この結果、中間転写
ベルト21上に形成されたトナー像Tiは、ほぼ100
%記録紙P側に転写される。
【0094】以上のことから、中間転写ベルト21の被
覆層として、熱効率の高い材料であるPFAを用いた場
合は転写効率が悪く、熱効率の低い材料であるシリコー
ンゴムを用いた場合は転写効率が良くなる。
【0095】このため、図3に示すカラープリンタのよ
うに、中間転写ベルト21に可視像形成ユニットの感光
体ドラム111が接触している接触方式の場合、感光体
ドラム111への熱の影響を無くすために中間転写ベル
ト21の被覆層としては、PFAを用いる必要がある。
この結果、接触方式のカラープリンタでは、記録紙Pへ
の100%近い転写効率と、中間転写ベルト21の冷却
に伴う熱損失の低減とを両立させるのが困難である。
【0096】しかしながら、図1に示すカラープリンタ
のように、中間転写ベルト21に可視像形成ユニットの
何れの部材も接触しないような非接触方式の場合、該中
間転写ベルト21の熱が該可視像形成ユニットに伝わり
にくい。したがって、非接触方式では、接触方式のよう
に中間転写ベルト21を冷却する必要がなく、中間転写
ベルト21の被覆層としてシリコーンゴムのようなエラ
ストマー材料を使用することができ、しかも層厚を厚く
することができるので、100%近い転写効率と熱損失
の低減とを両立させることができる。
【0097】さらに、非接触方式のカラープリンタを用
いた場合、以下に示すような利点がある。ここでの説明
には、図1に示すカラープリンタを用いるものとする。
【0098】中間転写ベルト21の下方に可視像形成ユ
ニットを配置した場合、中間転写ベルト21により昇温
された周囲の空気は上昇し可視像形成ユニットとは反対
方向である上方に移動する。このため、可視像形成ユニ
ットの昇温を抑えるにはより効果的な構成となってい
る。
【0099】また、中間転写ベルト21にはトナーTが
オフセットすることを防止するためのシリコーンオイル
等のオフセット防止剤(離型剤)を塗布することができ
る。これに対して、図3に示す接触方式のカラープリン
タでは、中間転写ベルト21に感光体ドラム111が接
触しているので、該中間転写ベルト21上には離型剤を
塗布することができない。
【0100】具体的には、図1に示すカラープリンタで
は、離型剤塗布手段としてのクリーニングローラ26に
ジメチルシリコーンオイルを含浸することで、中間転写
ベルト21上にジメチルシリコーンオイルを塗布してい
る。この結果、中間転写ベルト21とトナーTとの離型
性が向上し、確実にオフセットを防止することができ
る。
【0101】さらに、接触方式のカラープリンタでは、
図3に示すように、常に中間転写ベルト21に感光体ド
ラム111が接触しているため、該感光体ドラム111
が磨耗しやすく装置の寿命を短くしている。特に、中間
転写ベルト21表面にトナーTがオフセットした場合、
該中間転写ベルト21表面に付着固化したトナーTとの
摺動による感光体ドラム111のダメージが大きく、最
悪の場合には感光体ドラム111を交換する必要があ
る。これに対して、図1に示す非接触方式のカラープリ
ンタでは、中間転写ベルト21と可視像形成ユニットの
構成部材は接触していないので、装置の延命化が図れ
る。
【0102】また、図3に示す接触方式のカラープリン
タでは、以下の問題が生じている。
【0103】(1)感光体ドラム111上に一旦トナー
像Tiを現像した後、中間転写ベルト21上にトナー像
Tiを転写するため、装置が複雑であると共に、装置の
小型化が図れない。
【0104】(2)感光体ドラム111上に一旦トナー
像Tiを現像した後、中間点転写ベルト21上にトナー
像Tiを転写する際に解像度が劣化している。
【0105】一方、図1に示す非接触方式のカラープリ
ンタでは、上記のように可視像形成ユニットにより中間
転写ベルト21上にトナーTを飛翔させて、直接中間転
写ベルト21上にトナー像Tiを形成するようになって
いるので、感光体ドラム111や帯電ローラ112、レ
ーザー光照射手段113、クリーナー116等の図3に
示す可視像形成ユニットで必要な部材が不要となる。こ
の結果、装置の小型化、低価格化が実現できると同時
に、接触方式のカラープリンタの中間転写ベルト21へ
のトナー像Tiの転写の際に生じていた解像度劣化を解
消し、高画質化を実現することができる。
【0106】なお、本実施の形態1では、ベルト形状の
像担持体として中間転写ベルト21を使用したカラープ
リンタについて説明したが、以下の実施の形態2では、
ドラム形状の中間転写ドラムを使用したカラープリンタ
について説明する。
【0107】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について図7ないし図9に基づいて説明すれば、以下の
通りである。なお、本実施の形態においても、実施の形
態1と同様に画像形成装置をカラープリンタに適用した
場合について説明する。
【0108】本実施の形態に係るカラープリンタは、図
7に示すように、前記実施の形態1とは異なり、像担持
体として中間転写ベルト21の代わりにドラム形状の中
間転写ドラム(像担持体)61が用いられている。
【0109】上記中間転写ドラム61の周りには、静電
潜像形成手段としてのイオンフロー記録ヘッド70、回
転現像ユニット50、加圧ローラ62、クリーニングロ
ーラ63、除電器64が順に配設されている。また、中
間転写ドラム61内部には、該中間転写ドラム61を誘
導加熱するためのコイル65および該コイル65に高周
波電流を通電するための電源66が配設されている。そ
して、上記イオンフロー記録ヘッド70と回転現像ユニ
ット50とによって像形成手段を構成している。
【0110】まず、上記イオンフロー記録ヘッド70に
ついて説明する。上記イオンフロー記録ヘッド70は、
図8に示すように、コロナワイヤ71、該コロナワイヤ
71を覆うシールドケース72、該シールドケース72
の上部開口部側に、中間転写ドラム61に対応して配設
された制御電極73、該制御電極73に制御電圧を印加
する制御電源部74とを備えている。
【0111】上記コロナワイヤ71は、図示しない高圧
電源に接続されており、高圧電源により6kvの電圧が
印加され、これによってコロナ放電を行う。このコロナ
放電に伴い発生したイオン流は、制御電極73を介して
中間転写ドラム61表面に照射される。
【0112】上記制御電極73は、制御電源部74によ
ってパルス電圧が印加される。このとき、制御電源部7
4は、画像信号に基づいて制御電極73に印加するパル
ス電圧を制御するようになっている。
【0113】制御電極73は、中間転写ドラム61表面
と平行をなしかつ中間転写ドラム61に対応して2次元
的に広がっており、コロナワイヤ71から中間転写ドラ
ム61方向へのイオン流の通過部、いわゆるゲートとな
っている。そして、上記制御電極73は、制御電源部7
4から供給されるパルス電圧により電界シャッターを形
成するようになっており、この電界シャッターの作用で
ゲートを通過するイオン流の量を制御するようになって
いる。そして、制御電極73を通過するイオン流によ
り、中間転写ドラム61上に静電潜像が形成される。
【0114】次に、回転現像ユニット50について説明
する。上記回転現像ユニット50は、図7に示すよう
に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーT
をそれぞれに収容する4つの現像器50Y,50M,5
0C,50Bと、これら現像器50Y,50M,50
C,50Bを収容する現像器収容器80とからなってい
る。
【0115】上記現像器収容器80は、矢印方向に回転
するように構成されており、各現像器を順番に現像位置
W、すなわち中間転写ドラム61との対向位置にくるよ
うに回転駆動制御されている。以下に、現像器50Y,
50M,50C,50Bについて説明するが、何れの現
像器の構成も同じであるので、イエローのトナーTが収
納された現像器50Yについて図9を参照しながら説明
する。
【0116】上記現像器50Yは、図9に示すように、
略円筒状のフレーム51を有し、このフレーム51の内
部には、イエローのトナーTが収容されると共に、トナ
ーTを撹拌して帯電させる撹拌ローラ52と、トナーT
を担持する円筒状の現像ローラ53とが設けられてい
る。この現像ローラ53の外周面に担持されるトナー層
厚は、フレーム51内に設けられたドクターブレード5
4にて規制されている。ここで、中間転写ドラム61と
現像ローラ53との間の空隙gは0.2mmに設定され
ている。
【0117】上記現像ローラ53には、所定の電圧を該
現像ローラ53に供給するための電源部55が接続され
ている。すなわち、現像ローラ53には、上記電源部5
5によって印加される電圧によって、該現像ローラ53
に担持されたトナーTを中間転写ドラム61方向に飛翔
させるために必要なトナー飛翔開始電圧よりも強い電界
が付与される。この結果、現像ローラ53上に担持され
たトナーTが中間転写ドラム61方向に飛翔し、イオン
フロー記録ヘッド70によって形成された中間転写ドラ
ム61上の静電潜像に応じてトナー像Tiが形成され
る。
【0118】このとき、現像ローラ53に印加する電圧
としては、DCバイアス電圧あるいはDCにACを重畳
したバイアス電圧いずれも使用可能である。
【0119】DCにACを重畳したバイアス電圧を使用
した場合は、非画像部でのかぶりが小さく、またDCバ
イアスのみ印加する場合に比べて空隙gの設定を大きく
できるというメリットがある。
【0120】一方、DCバイアスのみ印加する方法は、
本実施の形態のようにカラーを想定したプロセスにおい
て、中間転写ドラム61上で各色のトナー画像を重ねあ
わせる必要がある場合、ACを重畳する方法に比べて、
転写済の中間転写ドラム61上のトナー画像を乱しにく
く、また現像器での色の混色が少ないといったメリット
がある。
【0121】また、上記の電源部55により印加される
電圧によって形成される電界が、交番電界であれば、中
間転写ドラム61と現像ローラ53との間の空隙gが多
少変動しても高画質のトナー像Tiを中間転写ドラム6
1上に形成することができる。
【0122】上記中間転写ドラム61は、図7に示すよ
うに、ステンレス製の金属ドラム61a上に厚さ150
μmのシリコーンゴムからなる離型層61bを有する構
成である。
【0123】上記中間転写ドラム61の外周面には、上
述したように、該中間転写ドラム61を圧接し、加熱溶
融したトナー像Tiを記録紙Pに転写同時定着させるた
めの加圧ローラ62、中間転写ドラム61上にオフセッ
ト防止剤を塗布し、且つ中間転写ドラム61上の残留ト
ナーをクリーニングするためのクリーニングローラ63
およびイオンフロー記録ヘッド70により帯電した中間
転写ドラム61表面を除電するための除電器64が設け
られている。
【0124】上記加圧ローラ62は、直径20mmのア
ルミニウム製の芯金62a表面に厚さ5mmのシリコー
ンゴムからなる弾性層62bが設けられた構成となって
いる。
【0125】上記クリーニングローラ63は、直径16
mmのアルミニウム製の芯金63a上に厚さ2mmのノ
ーメックス(デュポン社製)からなるフェルト63bを
螺旋状に巻き付けた構成となっている。このフェルト6
3bには、オフセット防止剤として粘度100CSのジ
メチルシリコーンオイルが含浸されている。
【0126】上記除電器64は、電子写真プロセスで一
般的に用いられているACコロナ放電により除電を行う
コロナ放電器からなっている。
【0127】また、上記加圧ローラ62は、中間転写ド
ラム61に対して離接可能に設けられている。すなわ
ち、加圧ローラ62は、トナー像Tiを記録紙Pに転写
定着する場合、中間転写ドラム61に圧接するように移
動し、そうでない場合には、中間転写ドラム61から離
間するように移動する。
【0128】また、上記クリーニングローラ63は、上
記加圧ローラ62と同じく中間転写ドラム61に対して
離接可能に設けられている。すなわち、クリーニングロ
ーラ63は、中間転写ドラム61上のトナー像Tiが記
録紙Pに転写定着されるまでは、中間転写ドラム61か
ら離間し、転写定着した後、中間転写ドラム61に圧接
するように移動する。
【0129】上記中間転写ドラム61内部に設けられた
電源66は、図示しない制御手段によって、中間転写ド
ラム61上への各色のトナー画像の現像工程が完了する
までコイル65への通電をOFFにし、現像工程が完了
した後、コイル65への通電をONするように制御され
ている。
【0130】したがって、上記のコイル65は、中間転
写ドラム61と加圧ローラ62との間に形成される圧接
部、すなわち定着ニップ部Y(定着ニップ幅4.5m
m)の上流側に配設され、電源66のONにより通電さ
れ、中間転写ドラム61上に加熱部X(加熱幅23.5
mm)を形成するようになっている。
【0131】上記構成のカラープリンタの動作について
図7を参照しながら以下に説明する。
【0132】まず、中間転写ドラム61は、矢印方向に
回転しながら、イオンフロー記録ヘッド70によって表
面にイエローの画像に対応する静電潜像が形成される。
この静電潜像は、回転現像ユニット50の現像器収容器
80の回転により予め現像位置Wに定置されたイエロー
のトナーTが収容された現像器50Yにより現像され、
可視像であるイエローのトナー画像を形成する。
【0133】次に、中間転写ドラム61上へのイエロー
のトナー画像の現像が終了すると、現像器収容器80は
回転し、マゼンタのトナーTが収容された現像器50M
を現像位置Wに定置させる。そして、中間転写ドラム6
1は、表面にイエローのトナー画像を保持したまま矢印
方向に回転し、イオンフロー記録ヘッド70により該イ
エローのトナー画像の上からマゼンタの画像に対応する
静電潜像が形成され、現像位置Wにおいてマゼンタのト
ナー画像が現像される。
【0134】引き続き、上述したプロセスをそれぞれシ
アン色およびブラック色に対しても実施し、中間転写ド
ラム61上に4色のトナー画像を現像し、トナー像Ti
を形成する。なお、この現像工程が終了するまでは、加
圧ローラ62、クリーニングローラ63は中間転写ドラ
ム61から離間した位置で待機し、コイル65への通電
も行われていない。
【0135】続いて、中間転写ドラム61上にすべての
色のトナー画像が現像され、トナー像Tiが形成される
と、電源66からコイル65に高周波電流が通電され、
金属ドラム61aの加熱部Xに対応する部分が誘導加熱
される。このとき、加圧ローラ62が中間転写ドラム6
1に圧接する位置に移動する。
【0136】そして、トナー像Tiは、中間転写ドラム
61の回転とともに、現像位置Wから加熱部Xに移動
し、この加熱部Xにおいて加熱溶融される。その後、中
間転写ドラム61上で加熱溶融されたトナー像Tiは、
定着ニップ部Yにおいて記録紙Pに転写同時定着され
る。
【0137】中間転写ドラム61上のトナー像Tiが記
録紙Pに転写された後、クリーニングローラ63を中間
転写ドラム61に圧接させ、該中間転写ドラム61上の
残留トナーや紙粉を取り除くと同時に中間転写ドラム6
1表面にシリコーンオイルを塗布する。その後、除電器
64により中間転写ドラム61上の残留電荷を除電す
る。
【0138】本実施の形態のように、中間転写ドラム6
1上にイオンフロー記録ヘッド70により静電潜像を形
成し、非接触現像法によりトナー画像の現像を行うよう
にする場合、トナー像Tiを担持する像担持体としての
中間転写ドラム61と像形成手段である回転現像ユニッ
ト50とを非接触で構成すればよい。したがって、本実
施の形態においても、前記実施の形態1と同様に以下の
効果を奏する。
【0139】・100%近い転写効率と熱損失の低減の
両立が可能となる。 ・中間転写ドラム61にオフセット防止剤を塗布するこ
とが可能となる。 ・装置の長寿命化が可能となる。
【0140】
【発明の効果】請求項1の発明の画像形成装置は、以上
のように、トナー像を担持すると共に、該トナー像の形
成面が周回可能となるように支持された像担持体と、上
記像担持体上にトナー像を形成する像形成手段と、上記
像担持体上に形成されたトナー像を加熱溶融する加熱手
段と、上記加熱手段によりトナー像が加熱溶融された
後、上記像担持体をトナー像の形成面側から圧接する加
圧手段とを備え、上記像担持体と加圧手段との圧接位置
に搬送される記録材に、上記加熱溶融されたトナー像を
転写定着する画像形成装置において、上記圧接位置が、
該像担持体の周回方向における上記加熱手段によりトナ
ー像が加熱される加熱位置よりも下流側に設定され、且
つ上記像形成手段は、像担持体に対して非接触でトナー
像を形成する構成である。
【0141】それゆえ、トナー像を加熱する部分の長さ
を長くできるので、像担持体上に形成されたトナー像を
広い範囲で加熱することが可能となり、トナー像の層厚
に関係なく均一に、しかも短時間でトナー像を溶融する
ことができる。
【0142】しかも、像形成手段は、像担持体に対して
非接触でトナー像を形成するようになっているので、ト
ナー像の加熱溶融時に加熱された像担持体の熱が像形成
手段に伝わりにくく、像担持体を冷却する必要がない。
【0143】このため、熱効率に優れ、且つ転写効率に
優れた素材で像担持体を形成することができるので、高
画質の画像を得ることができるという効果を奏する。
【0144】請求項2の発明の画像形成装置は、以上の
ように、トナー像を担持すると共に、該トナー像の形成
面が周回可能となるように支持された像担持体と、上記
像担持体上に複数色のトナー像を形成する像形成手段
と、上記像担持体上に複数色のトナー像が形成された
後、該トナー像を加熱溶融する加熱手段と、上記加熱手
段によりトナー像が加熱溶融された後、上記像担持体を
トナー像の形成面側から圧接する加圧手段とを備え、上
記像担持体と加圧手段との圧接位置に搬送される記録材
に、上記加熱溶融されたトナー像を転写定着する画像形
成装置において、上記圧接位置が、該像担持体の周回方
向における上記加熱手段によりトナー像が加熱される加
熱位置よりも下流側に設定され、且つ上記像形成手段
は、像担持体に対して非接触でトナー像を形成する構成
である。
【0145】それゆえ、トナー像を加熱する部分の長さ
を長くできるので、像担持体上に形成されたトナー像を
広い範囲で加熱することが可能となり、多色のトナーに
より複数層に形成されたトナー像の場合であっても、層
厚に関係なく均一に、しかも短時間でトナー像を溶融す
ることができる。
【0146】したがって、多色のトナーにより複数層に
形成されたトナー像の定着を高速に行うことが可能とな
る。また、層厚の異なるトナー像が混在していても均一
で安定した定着性能を得ることが可能となる。
【0147】しかも、像形成手段は、像担持体に対して
非接触でトナー像を形成するようになっているので、ト
ナー像の加熱溶融時に加熱された像担持体の熱が像形成
手段に伝わりにくく、像担持体を冷却する必要がない。
【0148】このため、熱効率に優れ、且つ転写効率に
優れた素材で像担持体を形成することができる。したが
って、像担持体の熱容量を大きく設定できるためカラー
画像においても十分な転写効率を得ることができるとい
う効果を奏する。
【0149】請求項3の発明の画像形成装置は、以上の
ように、請求項1または2の構成に加えて、像形成手段
が像担持体の下方に配置されている構成である。
【0150】それゆえ、請求項1または2の構成による
効果に加えて、像形成手段が像担持体の下方に配置され
ていることで、該像担持体周辺の加熱された空気が上昇
するため、像形成手段の温度上昇を確実に防止すること
ができるという効果を奏する。
【0151】請求項4の発明の画像形成装置は、以上の
ように、請求項1ないし3の何れかの構成に加えて、像
形成手段が像担持体上に直接トナー像を形成することを
特徴としている。
【0152】上記の構成により、請求項1ないし3の何
れかの構成による効果に加えて、像形成手段が像担持体
上に直接トナー像を形成することで、トナー像を像担持
体前に形成する方式、すなわち感光体上にトナー像を形
成した後、像担持体上に転写する方式に比べて、トナー
像の解像度の劣化を抑えることができる。
【0153】また、トナー像の形成対象が記録材ではな
く形状や抵抗特性の安定している像担持体であるため、
安定した画像形成が行える。よって、高画質の画像を得
ることができるという効果を奏する。
【0154】トナー像を直接像担持体上に形成する機構
として、例えば以下の請求項5および6の発明が考えら
れる。
【0155】請求項5の発明の画像形成装置は、以上の
ように、請求項4の構成に加えて、像形成手段は、トナ
ーを担持するトナー担持体と、上記トナー担持体と上記
像担持体との間に配され、トナーの通過部となる複数の
ゲートを有する制御電極と、上記トナー担持体と上記像
担持体との間に所定の電位差が生じるように電圧を印加
すると共に、上記制御電極に所定の電圧を印加する電圧
印加手段と、トナーの上記制御電極のゲートにおける通
過量が変化するように、上記制御電極に印加する電圧が
変化するように上記電圧印加手段を制御する制御手段と
を備えている構成である。
【0156】請求項6の発明の画像形成装置は、以上の
ように、請求項4の構成に加えて、像形成手段は、上記
像担持体表面に形成する画像に応じた静電潜像を形成す
る静電潜像形成手段と、トナーを担持するトナー担持体
と、上記トナー担持体と上記像担持体との間に、該トナ
ー担持体に担持されたトナーを上記静電潜像の形成され
た像担持体表面に飛翔させる電圧を該トナーに印加する
電圧印加手段とを備えている構成である。
【0157】請求項7の発明の画像形成装置は、以上の
ように、請求項6の構成に加えて、電圧印加手段により
印加される電圧によって形成される電界が交番電界であ
る構成である。
【0158】それゆえ、電圧印加手段により印加される
電圧によって形成される電界が交番電界であれば、トナ
ー担持体と像担持体との間の空隙距離が多少変動しても
高画質のトナー像を像担持体上に形成することができる
という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るカラープリンタの
概略構成図である。
【図2】図1のカラープリンタに備えられた可視像形成
ユニットが有する印刷ヘッドの概略構成図である。
【図3】本発明の実施の他の形態に係るカラープリンタ
の概略構成図である。
【図4】図1に示すカラープリンタの定着ニップ部にお
ける中間転写ベルトの温度変化を示したグラフである。
【図5】中間転写ベルト上に形成されたトナー像の記録
紙への転写状態を示す説明図である。
【図6】中間転写ベルト上に形成されたトナー像の記録
紙への転写状態を示す説明図である。
【図7】本発明の他の実施の形態に係るカラープリンタ
の概略構成図である。
【図8】図7に示すカラープリンタに備えられたイオン
フロー記録ヘッドの概略構成図である。
【図9】図7に示すカラープリンタに備えられた現像器
の概略構成図である。
【符号の説明】
10B 可視像形成ユニット(像形成手段) 10C 可視像形成ユニット(像形成手段) 10M 可視像形成ユニット(像形成手段) 10Y 可視像形成ユニット(像形成手段) 13 トナー担持体 15 印刷ヘッド 15b リング状電極(制御電極) 21 中間転写ベルト(像担持体) 22 加熱ローラ(加熱手段) 23 定着ローラ(加圧手段) 24 加圧ローラ(加圧手段) 25 テンションローラ(ローラ) 26 クリーニングローラ(離型剤塗布手段) 50 回転現像ユニット(像担持体) 50B 現像器 50C 現像器 50M 現像器 50Y 現像器 53 現像ローラ(トナー担持体) 55 電源部(電圧印加手段) 61 中間転写ドラム(像担持体) 62 加圧ローラ(加圧手段) 63 クリーニングローラ(離型剤塗布手段) 65 コイル(加熱手段) 70 イオンフロー記録ヘッド(静電潜像形成手
段) T トナー Ti トナー像 P 記録紙(記録材) X 加熱部(加熱位置) Y 定着ニップ部(圧接位置) W 現像位置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トナー像を担持すると共に、該トナー像の
    形成面が周回可能となるように支持された像担持体と、 上記像担持体上にトナー像を形成する像形成手段と、 上記像担持体上に形成されたトナー像を加熱溶融する加
    熱手段と、 上記加熱手段によりトナー像が加熱溶融された後、上記
    像担持体をトナー像の形成面側から圧接する加圧手段と
    を備え、 上記像担持体と加圧手段との圧接位置に搬送される記録
    材に、上記加熱溶融されたトナー像を転写定着する画像
    形成装置において、 上記圧接位置が、該像担持体の周回方向における上記加
    熱手段によりトナー像が加熱される加熱位置よりも下流
    側に設定され、且つ上記像形成手段は、像担持体に対し
    て非接触でトナー像を形成することを特徴とする画像形
    成装置。
  2. 【請求項2】トナー像を担持すると共に、該トナー像の
    形成面が周回可能となるように支持された像担持体と、 上記像担持体上に複数色のトナー像を形成する像形成手
    段と、 上記像担持体上に複数色のトナー像が形成された後、該
    トナー像を加熱溶融する加熱手段と、 上記加熱手段によりトナー像が加熱溶融された後、上記
    像担持体をトナー像の形成面側から圧接する加圧手段と
    を備え、 上記像担持体と加圧手段との圧接位置に搬送される記録
    材に、上記加熱溶融されたトナー像を転写定着する画像
    形成装置において、 上記圧接位置が、該像担持体の周回方向における上記加
    熱手段によりトナー像が加熱される加熱位置よりも下流
    側に設定され、且つ上記像形成手段は、像担持体に対し
    て非接触でトナー像を形成することを特徴とする画像形
    成装置。
  3. 【請求項3】上記像形成手段は、上記像担持体の下方に
    配置されていることを特徴とする請求項1または2記載
    の画像形成装置。
  4. 【請求項4】上記像形成手段は、上記像担持体上に直接
    トナー像を形成することを特徴とする請求項1ないし3
    の何れかに記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】上記像形成手段は、 トナーを担持するトナー担持体と、 上記トナー担持体と上記像担持体との間に配され、トナ
    ーの通過部となる複数のゲートを有する制御電極と、 上記トナー担持体と上記像担持体との間に所定の電位差
    が生じるように電圧を印加すると共に、上記制御電極に
    所定の電圧を印加する電圧印加手段と、 トナーの上記制御電極のゲートにおける通過量が変化す
    るように、上記制御電極に印加する電圧が変化するよう
    に上記電圧印加手段を制御する制御手段とを備えている
    ことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】上記像形成手段は、 上記像担持体表面に形成する画像に応じた静電潜像を形
    成する静電潜像形成手段と、 トナーを担持するトナー担持体と、 上記トナー担持体と上記像担持体との間に、該トナー担
    持体に担持されたトナーを上記静電潜像の形成された像
    担持体表面に飛翔させる電圧を該トナーに印加する電圧
    印加手段とを備えていることを特徴とする請求項4記載
    の画像形成装置。
  7. 【請求項7】上記電圧印加手段により印加される電圧に
    よって形成される電界は、交番電界であることを特徴と
    する請求項6記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011145611A (ja) * 2010-01-18 2011-07-28 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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