JP2000098077A - 原子炉格納容器の圧力抑制装置 - Google Patents

原子炉格納容器の圧力抑制装置

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JP2000098077A
JP2000098077A JP10264179A JP26417998A JP2000098077A JP 2000098077 A JP2000098077 A JP 2000098077A JP 10264179 A JP10264179 A JP 10264179A JP 26417998 A JP26417998 A JP 26417998A JP 2000098077 A JP2000098077 A JP 2000098077A
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check valve
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Takuya Miyagawa
卓也 宮川
Makoto Hiramoto
誠 平本
Hiroshi Nagae
博 長江
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】リターンラインの先端で下部ドライウェル内に
逆止弁を設置して、保守性が良好で、スロッシング現象
の影響抑制と、冷却材喪失事故時に原子炉格納容器内の
ピーク圧力上昇を抑制する原子炉格納容器の圧力抑制装
置を提供する。 【解決手段】請求項1記載の発明に係る原子炉格納容器
の圧力抑制装置は、原子炉圧力容器2を格納する原子炉
格納容器1を上部ドライウェル3及び下部ドライウェル
4とサプレッションプール水5を貯溜するサプレッショ
ンプール6及びこのサプレッションプール6の上部をウ
エットウェル7として形成し、前記上部ドライウェル3
とサプレッションプール6をベント管9で連通させると
共に、このベント管9と下部ドライウェル4をリターン
ライン14で連通し、下部ドライウェル4内で前記リター
ンライン14の先端に逆止弁16を設けたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力発電所にお
いて地震時の震動でサプレッションプール水面が上昇す
るスロッシング現象時に、サプレッションプール水の逆
流を防止した原子炉格納容器の圧力抑制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉の中で最新のものとして
改良型沸騰水型原子炉がある。この改良型沸騰水型原子
炉の原子炉格納容器に設置された圧力抑制装置について
は、図4の縦断面図に示すように、原子炉格納容器1の
中央には原子炉である原子炉圧力容器2が設置されてい
る。
【0003】また、原子炉格納容器1の内部は、原子炉
圧力容器2の周囲で上部ドライウェル3と原子炉圧力容
器2の下部の下部ドライウェル4、さらに、下部ドライ
ウェル4の周囲にサプレッションプール水5を貯溜する
サプレッションプール6を形成したウエットウェル7と
から構成されている。
【0004】前記原子炉格納容器1内の中央部に設置さ
れた原子炉圧力容器2は、上部ドライウェル3の中心部
分に位置し、原子炉格納容器1の床から立設したペデス
タル8により支持されている。なお、前記上部ドライウ
ェル3とウエットウェル7とは、ペデスタル8に形成し
たベント管9を介して連通している。
【0005】即ち、このベント管9の下部は、水平ベン
ト口10がサプレッションプール6内に開口しており、サ
プレッションプール6のサプレッションプール水5が、
常時ベント管9の下部に満され、ベント管9内の水位と
サプレッションプール6の通常運転時の水位とは同一と
なっている。また、サプレッションプール6と原子炉圧
力容器2の上部は、非常用炉心冷却系11が接続されてお
り、原子炉圧力容器2の上部側面から原子炉一次系配管
12が引き出されている。
【0006】このように構成されている原子炉格納容器
1内で、若しも原子炉一次系配管12が破断すると、原子
炉圧力容器2からの高温高圧の蒸気が前記上部ドライウ
ェル3内に流出充満して、いわゆる冷却材喪失事故が発
生することになる。また、この冷却材喪失事故は実際に
は起こり得ないが、万一、発生した場合であっても、原
子力発電所の外部において一般公衆に放射線による被曝
が及ばないような対策を講じておく必要がある。
【0007】従って原子力発電所では、前記原子炉圧力
容器2及び原子炉一次系配管12等を原子炉格納容器1内
に密閉状態に収納し、この原子炉格納容器1内部に漏れ
た放射能が大気中へ放散することを抑止している。
【0008】さらに、前記非常用炉心冷却系11を別途に
設けて、冷却材喪失事故時には、原子炉圧力容器2内に
前記サプレッションプール6からサプレッションプール
水5を注入することにより炉心燃料の冷却を行う。な
お、前記上部ドライウェル3内に充満した高温高圧の蒸
気は、前記ベント管9を経由して水平ベント口10より、
サプレッションプール6のサプレッションプール水5中
に噴出する。
【0009】これにより、高温高圧の蒸気は冷却されて
サプレッションプール水5となるので、前記上部ドライ
ウェル3とサプレッションプール6の上部に形成される
ウエットウェル7の圧力が低下して、原子炉格納容器1
の健全性を維持する万全の対策を施している。また、こ
のウエットウェル7における気相体積は、冷却材喪失事
故時の原子炉格納容器1内のピーク圧力の抑制に寄与す
るものである。
【0010】ところで、前記原子炉一次系配管12が破断
する冷却材喪失事故時には、前記下部ドライウェル4内
に、図示しない通路を介して炉水及び非常用炉心冷却系
11から注入された冷却水が蓄積されるが、この蓄積した
冷却水をドローダウン水13と呼んでいる。
【0011】このドローダウン水13は、前記ベント管9
と水平ベント口10を経由し、再び前記サプレッションプ
ール6に戻してサプレッションプール水5とし、非常用
炉心冷却系11における冷却水源とするために、前記下部
ドライウェル4とベント管9との間を連通するリターン
ライン14が設けられている。
【0012】従って、このリターンライン14及び前記ベ
ント管9により、冷却材喪失事故時に冷却水を原子炉格
納容器1内で循環させて、前記非常用炉心冷却系11にお
ける冷却水源を有効に維持することが可能に設計してい
る。なお、前記リターンライン14が設けられている位置
は、サプレッションプール水5の通常水面5aから上方
約1.5 mに設置されている。
【0013】これは、地震時にサプレッションプール水
5がベント管9内で振動すると、水面の上昇が起こる
(スロッシング現象)ことにより、サプレッションプー
ル水5がリターンライン14から下部ドライウェル4に逆
流し、冷却材喪失事故時に非常用炉心冷却系11における
冷却水源である、サプレッションプール6が保有するサ
プレッションプール水5の水量が減少することを防止す
るためである。
【0014】また、前記下部ドライウェル4内には、原
子炉の通常運転を行う上で重要な図示しない機器が設置
されており、これらが地震時のスロッシング現象によ
り、サプレッションプール水5が安易に下部ドライウェ
ル4に流入して、前記各種機器が濡れることを防ぐとい
う財産保護上の理由から、前記リターンライン14の位置
を決定していた。なお、冷却材喪失事故時は、原子炉停
止による安全性を最優先させているので、前記通常運転
用の機器が水没することについては、特に考慮していな
い。
【0015】図5の要部縦断面図に示す圧力抑制装置
は、前記地震時のスロッシング現象による不具合を防止
する対策として提案された一例である。この圧力抑制装
置においては、下部ドライウェル4とベント管9とを連
絡するリターンライン14の先端で、ベント管9内に位置
して逆止弁であるボールチェック弁15を取り付けると共
に、リターンライン14とサプレッションプール6におけ
る通常水位5aとの間を、約0.5 mにして構成されてい
る。
【0016】この圧力抑制装置によれば、地震時にベン
ト管9内のサプレッションプール水5の水位が、スロッ
シング現象により上昇してリターンライン14の設置位置
を越えても、ボールチェック弁15の作動により、サプレ
ッションプール水5が下部ドライウェル4に逆流するこ
とを阻止する。また、サプレッションプール6の通常水
位5aとリターンライン14との間を、従来の約1.5 mか
ら約0.5 mに、1mも短縮することができたので、この
短縮分だけ下部ドライウェル4に蓄積されるドローダウ
ン水13の水量が低減する。
【0017】これにより、スロッシング現象対策と共
に、冷却材喪失事故に備えて予めサプレッションプール
6にて保有するサプレッションプール水5の水量を、前
記下部ドライウェル4において低減させたドローダウン
水13の分だけ削減することができる。
【0018】従って、下部ドライウェル4に蓄積される
ドローダウン水13が削減される分だけ、サプレッション
プール6に保有するサプレッションプール水5の水量が
低減でき、これにより、サプレッションプール6の上部
に形成されるウエットウェル7の気相体積を増加するこ
とが可能となり、冷却材喪失事故に際して、原子炉格納
容器1内のピーク圧力を抑制する機能が増加する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】原子炉格納容器1にお
いては、圧力抑制装置のリターンライン14の設置位置を
地震時のスロッシング現象による影響を防止するため
に、サプレッションプール6の通常水位5aより極めて
高い位置に設置しなければならなかった。このために、
冷却材喪失事故時に下部ドライウェル4内に蓄積され
て、サプレッションプール水5としてサプレッションプ
ール6へ戻されない、ドローダウン水13の水量が多大に
なる。
【0020】なお、前記サプレッションプール6に保有
するサプレッションプール水5は、別途非常用炉心冷却
系11の冷却水源として、冷却材喪失事故時に炉心燃料冷
却のために必要とされる水量を、原子炉運転安全上の理
由から決定されている。従って、この安全上で最小必要
限度のサプレッションプール水5の水量を、冷却材喪失
事故後も確保するためには、サプレッションプール6へ
戻されないドローダウン水13の分を、当初よりサプレッ
ションプール6において余分に保有させる必要があっ
た。
【0021】しかしながら、サプレッションプール水5
を通常運転中に、多めにサプレッションプール6に保有
させるようにすると、このために、サプレッションプー
ル6の上部に形成されるウエットウェル7の気相体積が
低減することになる。このウエットウェル7の気相体積
が低減すると、原子炉格納容器1におけるピーク圧力の
抑制機能が低下し、冷却材喪失事故が発生した場合に、
原子炉格納容器1のピーク圧力が高くなり、場合により
設計圧力を超える支障があった。
【0022】また、上記したスロッシング現象の対策と
して提案された圧力抑制装置においては、リターンライ
ン14の先端に取付けたボールチェック弁15が、ベント管
9内に設置されていることから、ベント管9の形状が複
雑になり建設性が悪い。さらに、狭いベント管9内に設
置されたボールチェック弁15は、その健全性を確認する
手段がないことから信頼性に劣る問題があった。
【0023】本発明の目的とするところは、リターンラ
インの先端に取り付けた逆止弁を下部ドライウェル内に
設置することにより、保守性が良好で地震時のスロッシ
ング現象による影響を抑制すると共に、下部ドライウェ
ルにおけるドローダウン水の蓄積量を低減して、冷却材
喪失事故時に原子炉格納容器内のピーク圧力の上昇を抑
制する原子炉格納容器の圧力抑制装置を提供することに
ある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明に係る原子炉格納容器の圧力抑制装
置は、ペデスタルに支持した原子炉圧力容器を格納する
原子炉格納容器を、原子炉圧力容器を内蔵する上部ドラ
イウェル及び下部ドライウェルと、サプレッションプー
ル水を貯溜するサプレッションプールを内蔵するウエッ
トウェルとして形成して、前記上部ドライウェルとサプ
レッションプールをベント管で連通させると共に、この
ベント管と前記下部ドライウェルをリターンラインで連
通し、前記下部ドライウェル内で前記リターンラインの
先端に逆止弁を設けたことを特徴とする。
【0025】下部ドライウェル内でリターンラインの先
端に設けた逆止弁において、地震時に水面が上昇したサ
プレッションプール水の下部ドライウェルへの逆流を防
止すると共に、冷却材喪失事故が発生した場合に、ウエ
ットウェルにおける気相体積を確保して、原子炉格納容
器内のピーク圧力を抑制する。
【0026】請求項2記載の発明に係る原子炉格納容器
の圧力抑制装置は、請求項1において、下部ドライウェ
ル内でリターンラインの先端に設けた逆止弁を、前記下
部ドライウェルの壁面に沿って設置したことを特徴とす
る。下部ドライウェル内に設置されている各種機器と干
渉することなく、リターンライン及び逆止弁が設置でき
ると共に、逆止弁の形状に制約されずに各種汎用の逆止
弁を採用することができる。
【0027】請求項3記載の発明に係る原子炉格納容器
の圧力抑制装置は、請求項1において、リターンライン
先端の逆止弁を、口径を拡張するレジューサを介して取
り付けたことを特徴とする。リターンラインのベント管
に対する設置作業が容易となり、リターンラインにおけ
るドローダウン水の通過処理と、逆止弁における逆止機
能が確保できる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
面を参照して説明する。なお、上記した従来技術と同じ
構成部分については、同一符号を付して詳細な説明を省
略する。第1実施の形態は請求項1に係り、図1の要部
縦断面図に示すように、原子炉格納容器1の圧力抑制装
置においては、図示しない原子炉圧力容器2の下部にペ
デスタル8で形成された下部ドライウェル4と、同じく
ペデスタル8に設けられたベント管9との間に、相互を
連通するリターンライン14が設けられている。
【0029】また、前記リターンライン14の先端には下
部ドライウェル4内で、例えばスイングチェック弁の逆
止弁16を取り付けると共に、このリターンライン14の位
置をサプレッションプール6における通常水位5aから
約0.5 mの高さに設置して構成する。
【0030】なお、前記ベント管9については、その下
部に開口した水平ベント口10によりサプレッションプー
ル6と連通しており、その他、前記下部ドライウェル4
及びベント管9等について、原子炉格納容器1における
配置及び構造については、上記図4に示す従来のものと
同様としている。
【0031】次に、上記構成による作用について説明す
る。地震時の震動によりベント管9内の水面がスロッシ
ング現象によって上昇すると、サプレッションプール水
5はベント管8からリターンライン14を経由して、下部
ドライウェル4内に流入しようとするが逆止弁16によっ
て阻止される。
【0032】従って、サプレッションプール水5がリタ
ーンライン14内を逆流して、下部ドライウェル4内に流
入することがないので、地震に際してサプレッションプ
ール6の保有水量が低下することなく、非常用炉心冷却
系11の冷却水源として、原子炉の安全な運転上から冷却
材喪失事故時に炉心燃料冷却のために必要な水量が十分
に確保できる。
【0033】また、万一冷却材喪失事故が発生した場合
に、下部ドライウェル4内に蓄積されるドローダウン水
13の水量は、リターンライン14の設置位置がサプレッシ
ョンプール6の通常水面5aから上部約0.5 mにあるこ
とから、従来の約1.5 mの場合に比べて大幅に削減され
る。このために、冷却材喪失事故時に非常用炉心冷却系
11が作動し、原子炉圧力容器2に注入された冷却水であ
るサプレッションプール水5の一部は、下部ドライウェ
ル4内にドローダウン水13として蓄積される。
【0034】しかし、ドローダウン水13の水位がリター
ンライン14に達すると、このドローダウン水13は逆止弁
16とリターンライン14を容易に通過し、ベント管9内に
戻されて再びサプレッションプール水5の一部となり、
非常用炉心冷却系11の冷却水源として用いられる。
【0035】これにより、冷却材喪失事故時に下部ドラ
イウェル4内に蓄積されるドローダウン水13の水量が大
幅に少ないことから、その分が非常用炉心冷却系11の冷
却水源として、サプレッションプール水5の水量を確保
に寄与するので、サプレッションプール6における保有
水量が少なくて済む。
【0036】従って、この分ウエットウェル7の気相体
積が大きくなることから、冷却材喪失事故時の原子炉格
納容器1におけるピーク圧力を低減する機能が増加し
て、原子力発電所運転の安全性が向上する。また、前記
逆止弁16をベント管9の外部で、下部ドライウェル4内
に設置しているので、ベント管9の建設性の悪化を招く
ことなく、かつ、逆止弁16の保守点検が容易で信頼性が
向上する。
【0037】第2実施の形態は請求項2に係り、上記第
1実施の形態の変形であることから、上記第1実施の形
態と同様の構成と作用及び効果については説明を省略し
て、異なる部分について説明する。図2(a)の要部横
断面図と(b)の要部縦断面図に示すように、原子炉格
納容器1に形成されている圧力抑制装置においては、ペ
デスタル8に設けたベント管9と下部ドライウェル4と
の間に、相互を連絡する屈曲リターンライン17を設けて
いる。
【0038】また、この屈曲リターンライン17は、下部
ドライウェル4内で、ペデスタル8の壁に沿って曲げら
れ、その先端に例えば、リフトチェック弁、スイングチ
ェック弁、チルチングチェック弁等で汎用の逆止弁18を
設置した構成としている。
【0039】次に、上記構成による作用について説明す
る。前記下部ドライウェル4内には、通常運転を行う上
での図示しない機器が各種設置されていることから、地
震時に作動する機器とはいえ、リターンラインや逆止弁
を内部に突出して設置するスペースを確保することは余
りできない。
【0040】従って、上記図1に示すようなリターンラ
イン14の先端に、軸方向に短いスイングチェック弁の逆
止弁16を設置することは可能であるが、その他の形式で
コスト的には安価な汎用の逆止弁18を取り付けることに
は支障があった。しかしながら、屈曲リターンライン17
の先端に汎用の逆止弁18を取り付けることにより、汎用
の逆止弁18の形状が多少大きくても、下部ドライウェル
4の壁面に沿って配置される。
【0041】これにより、下部ドライウェル4内で、屈
曲リターンライン17と汎用の逆止弁18が突出して、下部
ドライウェル4内に設置されている通常運転を行う上の
各種機器と干渉することなく、その機能を十分に発揮す
ることができる。また、各種汎用の逆止弁18を採用する
ことが可能なことから、上記第1実施の形態と比較して
コストを低減できる効果もある。
【0042】第3実施の形態は請求項3に係り、上記第
1実施の形態の変形であることから、上記第1実施の形
態と同様の構成と作用及び効果については説明を省略し
て、異なる部分について説明する。図3の要部縦断面図
に示すように、原子炉格納容器1に形成されている圧力
抑制装置は、ペデスタル8に設けたベント管9と下部ド
ライウェル4との間に、相互を連絡するリターンライン
14を設けている。
【0043】また、このリターンライン14の先端で下部
ドライウェル4内において、レジューサ19を介してリタ
ーンライン14の口径より大きな口径の逆止弁16を設置し
て構成されている。
【0044】上記構成による作用としては、下部ドライ
ウェル4内に設置する逆止弁16は、その逆止弁機構上か
ら口径が大きい。しかし、この逆止弁16を取り付けるリ
ターンライン14は、処理するドローダウン水13の水量か
ら設定する口径は、逆止弁16に比較して小さく、小さな
口径のリターンライン14はベント管9への貫通設置作業
も簡素になる。
【0045】しかしながら、一般にリターンライン14の
口径は、取り付ける逆止弁16の大きさに対応して決定し
ていることから、ベント管9への貫通設置作業が大掛か
りとなっていた。このために、ベント管9を貫通して設
置するリターンライン14は、設置作業が容易な必要最低
限の口径にし、取り付ける大きい口径の逆止弁16とは、
レジューサ19を介して結合している。
【0046】これにより、リターンライン14の設置作業
が容易で、地震時のスロッシング現象による影響を防止
し、冷却材喪失事故時の下部ドライウェル4からベント
管9内にドローダウン水13を戻す効果が向上する。
【0047】
【発明の効果】以上本発明によれば、地震時の震動によ
るスロッシング現象で、サプレッションプール水が下部
ドライウェルへ逆流することの防止と、冷却材喪失事故
時の下部ドライウェルにおけるドローダウン水の蓄積量
を低減して、非常用炉心冷却系の冷却水源を確保する。
さらに、ウエットウェルの気相体積を増加し、原子炉格
納容器内のピーク圧力を抑制して、原子力プラントの安
全性を向上すると共に、リターンラインの建設性及び逆
止弁の保守性が良好となるので信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施の形態の原子炉格納容器
の圧力抑制装置の要部縦断面図。
【図2】本発明に係る第2実施の形態の圧力抑制装置
で、(a)は要部平面図、(b)は要部縦断面図。
【図3】本発明に係る第3実施の形態の圧力抑制装置の
要部縦断面図。
【図4】従来の原子炉格納容器の縦断面図。
【図5】従来の圧力抑制装置の要部縦断面図。
【符号の説明】
1…原子炉格納容器、2…原子炉圧力容器、3…上部ド
ライウェル、4…下部ドライウェル、5…サプレッショ
ンプール水、6…サプレッションプール、7…ウエット
ウェル、8…ペデスタル、9…ベント管、10…水平ベン
ト口、11…非常用炉心冷却系、12…原子炉一次系配管、
13…ドローダウン水、14…リターンライン、15…ボール
チェック弁、16…逆止弁(スイングチェック弁)、17…
屈曲リターンライン、18…汎用の逆止弁、19…レジュー
サ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長江 博 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 2G002 AA03 BA01 CA10 DA10 EA11 EA14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペデスタルに支持した原子炉圧力容器を
    格納する原子炉格納容器を、前記原子炉圧力容器を内蔵
    する上部ドライウェル及び下部ドライウェルと、サプレ
    ッションプール水を貯溜するサプレッションプールを内
    蔵するウエットウェルとして形成して、前記上部ドライ
    ウェルとサプレッションプールをベント管で連通させる
    と共に、このベント管と前記下部ドライウェルをリター
    ンラインで連通し、前記下部ドライウェル内で前記リタ
    ーンラインの先端に逆止弁を設けたことを特徴とする原
    子炉格納容器の圧力抑制装置。
  2. 【請求項2】 前記下部ドライウェル内でリターンライ
    ンの先端に設けた逆止弁を、前記下部ドライウェルの壁
    面に沿って設置したことを特徴とする請求項1記載の原
    子炉格納容器の圧力抑制装置。
  3. 【請求項3】 前記リターンライン先端の逆止弁を、口
    径を拡張するレジューサを介して取り付けたことを特徴
    とする請求項1記載の原子炉格納容器の圧力抑制装置。
JP10264179A 1998-09-18 1998-09-18 原子炉格納容器の圧力抑制装置 Pending JP2000098077A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109659046A (zh) * 2019-02-01 2019-04-19 中国原子能科学研究院 耦合的反应堆余热导出系统

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CN109659046A (zh) * 2019-02-01 2019-04-19 中国原子能科学研究院 耦合的反应堆余热导出系统

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