JP2000097640A - 光学式測定器及びこの測定器に用いる試料の測定台 - Google Patents
光学式測定器及びこの測定器に用いる試料の測定台Info
- Publication number
- JP2000097640A JP2000097640A JP10270715A JP27071598A JP2000097640A JP 2000097640 A JP2000097640 A JP 2000097640A JP 10270715 A JP10270715 A JP 10270715A JP 27071598 A JP27071598 A JP 27071598A JP 2000097640 A JP2000097640 A JP 2000097640A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 様々な形の試料の所要寸法を可及的誤差なく
適正に測定できる光学式測定器とその測定台を提供す
る。 【構成】 試料Sを載せる測定台2と、その試料Sを観
察する顕微鏡3とを有し、顕微鏡3の水平移動を以て試
料Sの所要寸法を測定できる光学式測定器であり、測定
台2の下部側には試料を照射する光源4が装置され、上
部には光源4からの到達光を拡散する光拡散層5が形成
される。これにより、顕微鏡3による試料Sの観察に際
し、その輪郭が鮮明になり、顕微鏡3を測定区間だけ正
確に移動させることができる。
適正に測定できる光学式測定器とその測定台を提供す
る。 【構成】 試料Sを載せる測定台2と、その試料Sを観
察する顕微鏡3とを有し、顕微鏡3の水平移動を以て試
料Sの所要寸法を測定できる光学式測定器であり、測定
台2の下部側には試料を照射する光源4が装置され、上
部には光源4からの到達光を拡散する光拡散層5が形成
される。これにより、顕微鏡3による試料Sの観察に際
し、その輪郭が鮮明になり、顕微鏡3を測定区間だけ正
確に移動させることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は試料の所要寸法を測
定する際に用いられる光学式測定器に係わり、特に顕微
鏡で観察される試料の輪郭を鮮明にして、その測定精度
を向上できるようにした光学式測定器に用いる試料の測
定台に関する。
定する際に用いられる光学式測定器に係わり、特に顕微
鏡で観察される試料の輪郭を鮮明にして、その測定精度
を向上できるようにした光学式測定器に用いる試料の測
定台に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、機械部品その他の試料の寸法を測
定する装置として、ノギスやマイクロメータなど様々な
測定器が知られているが、それらの測定器は接触式であ
ることから試料を傷つけ易く、軟質な試料の寸法測定に
は不適であり、しかも微細な部位の寸法測定では十分な
精度が得られないなどの欠点があった。
定する装置として、ノギスやマイクロメータなど様々な
測定器が知られているが、それらの測定器は接触式であ
ることから試料を傷つけ易く、軟質な試料の寸法測定に
は不適であり、しかも微細な部位の寸法測定では十分な
精度が得られないなどの欠点があった。
【0003】そこで、その種の試料の測定には一般に非
接触形の光学式測定器が広く利用されている。光学式測
定器にも試料の形状や材質などに応じて様々な形式があ
るが、その一つに試料を載せる光透過性をもつ透明な測
定台と、その試料を観察するための顕微鏡、並びに測定
台を通して試料を照明するハロゲンランプその他の点状
の光源、及び顕微鏡を測定台上で所定方向に水平移動さ
せる送り機構、更にその送り機構による顕微鏡の移動量
(直線変位量)を検知する検知部とを具備したものが知
られる。
接触形の光学式測定器が広く利用されている。光学式測
定器にも試料の形状や材質などに応じて様々な形式があ
るが、その一つに試料を載せる光透過性をもつ透明な測
定台と、その試料を観察するための顕微鏡、並びに測定
台を通して試料を照明するハロゲンランプその他の点状
の光源、及び顕微鏡を測定台上で所定方向に水平移動さ
せる送り機構、更にその送り機構による顕微鏡の移動量
(直線変位量)を検知する検知部とを具備したものが知
られる。
【0004】そして、その種の光学式測定器によれば、
測定台上に置かれた試料を下側から光源で照らし、その
状態にして試料を顕微鏡で観察しつつ送り機構を操作す
ることにより、顕微鏡の移動量から対応する試料の寸法
を正確に測定することができる。
測定台上に置かれた試料を下側から光源で照らし、その
状態にして試料を顕微鏡で観察しつつ送り機構を操作す
ることにより、顕微鏡の移動量から対応する試料の寸法
を正確に測定することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、上記従来の
光学式測定器によれば、測定台の下部側に装置される光
源から光透過性をもつ測定台を通して試料を照明するこ
とにより、その試料を顕微鏡で良好に観察できるよう工
夫されているものの、測定台が透明材料で形成されてい
ることなどから顕微鏡の視界中で大きな明暗差が生じ、
試料の配置場所などによっては其の輪郭が不鮮明になる
ことがある。このため、試料の測定部位に顕微鏡の位置
を合わせる操作が非常に困難となり、これに起因して高
精度な測定結果が得られないという欠点があった。
光学式測定器によれば、測定台の下部側に装置される光
源から光透過性をもつ測定台を通して試料を照明するこ
とにより、その試料を顕微鏡で良好に観察できるよう工
夫されているものの、測定台が透明材料で形成されてい
ることなどから顕微鏡の視界中で大きな明暗差が生じ、
試料の配置場所などによっては其の輪郭が不鮮明になる
ことがある。このため、試料の測定部位に顕微鏡の位置
を合わせる操作が非常に困難となり、これに起因して高
精度な測定結果が得られないという欠点があった。
【0006】又、従来における此の種の光学式測定器に
よれば、測定台上に測定対象たる試料を載せて其の所要
寸法を測定するだけに過ぎないので、例えば円錐形の試
料の全長を測定する場合、同試料はその周面を測定台の
上面に接触させて軸線を傾けたまま配置されることにな
るので、正確な測定ができないという欠点があった。
よれば、測定台上に測定対象たる試料を載せて其の所要
寸法を測定するだけに過ぎないので、例えば円錐形の試
料の全長を測定する場合、同試料はその周面を測定台の
上面に接触させて軸線を傾けたまま配置されることにな
るので、正確な測定ができないという欠点があった。
【0007】本発明はそのような事情に鑑みて成された
ものであり、その目的とするところは様々な形の試料の
所要寸法を可及的誤差なく適正に測定できる光学式測定
器とその測定台を提供することにある。
ものであり、その目的とするところは様々な形の試料の
所要寸法を可及的誤差なく適正に測定できる光学式測定
器とその測定台を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の目的を達
成するため、試料を載せる光透過性をもつ測定台、その
試料を観察する顕微鏡、前記測定台を通して試料を照明
する光源、前記測定台と顕微鏡の何れか一方を他方に対
して水平移動させる送り機構、及びその移動量を検知す
る検知部とを具備し、前記顕微鏡で試料を観察しつつ送
り機構を操作して試料の所要寸法を測定する光学式測定
器において、前記測定台の上部に光源からの到達光を拡
散する光拡散層が形成されて成ることを特徴とする光学
式測定器を提供するものである。
成するため、試料を載せる光透過性をもつ測定台、その
試料を観察する顕微鏡、前記測定台を通して試料を照明
する光源、前記測定台と顕微鏡の何れか一方を他方に対
して水平移動させる送り機構、及びその移動量を検知す
る検知部とを具備し、前記顕微鏡で試料を観察しつつ送
り機構を操作して試料の所要寸法を測定する光学式測定
器において、前記測定台の上部に光源からの到達光を拡
散する光拡散層が形成されて成ることを特徴とする光学
式測定器を提供するものである。
【0009】ここで、光拡散層により測定台の上面を均
一に照明して試料の輪郭を鮮明にすることができるが、
より好適には請求項2の発明のように光源として蛍光管
を用いると良い。
一に照明して試料の輪郭を鮮明にすることができるが、
より好適には請求項2の発明のように光源として蛍光管
を用いると良い。
【0010】又、請求項3の発明では試料が円錐形など
でもその全長を適正に測定できるよう、試料を載せる測
定台に、その試料を水平状態に保つためのレベル調整手
段を設けている。
でもその全長を適正に測定できるよう、試料を載せる測
定台に、その試料を水平状態に保つためのレベル調整手
段を設けている。
【0011】特に、請求項4の発明では、そのレベル調
整手段が、先端で試料の一端部を支持する揺動自在な揺
動アームと、この揺動アームを揺動させてその先端の高
さ位置を調整する操作部とを有して成るものを提供す
る。
整手段が、先端で試料の一端部を支持する揺動自在な揺
動アームと、この揺動アームを揺動させてその先端の高
さ位置を調整する操作部とを有して成るものを提供す
る。
【0012】なお、試料を載せる測定台は上述のような
構成の測定器に限らず、様々な光学式測定器に適用でき
る。そこで、請求項5の発明では、光透過性材料から形
成され、その下部側に光源が装置されるとともに、上部
に前記光源からの到達光を拡散する光拡散層が形成され
て成る光学式測定器に用いる試料の測定台を提供するも
のである。
構成の測定器に限らず、様々な光学式測定器に適用でき
る。そこで、請求項5の発明では、光透過性材料から形
成され、その下部側に光源が装置されるとともに、上部
に前記光源からの到達光を拡散する光拡散層が形成され
て成る光学式測定器に用いる試料の測定台を提供するも
のである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の適用例を図面に基
づいて詳細に説明する。先ず、図1は本発明に係る光学
式測定器の好適な一例を示した斜視図である。図1にお
いて、1は本装置の台座であり、この台座1の上には試
料Sの載せる測定台2と、その上に置かれた試料Sを観
察するための顕微鏡3が設けられる。このうち、測定台
2はアクリル、ポリカーボネイト、ポリスチレンその他
のプラスチックを主とした透明な光透過性材料から形成
されており、その下部側にはその長手方向に沿って蛍光
管から成る光源4が装置されるとともに、上部にはその
上面にサンドブラスト加工を施すなどして成る光拡散層
5が形成される。又、この測定台2はその長手方向に張
り出す脚部6を有し、その脚部6にボルトを通すなどし
て台座1の所定部位に固定される。なお、7は測定台2
を定位置に固定するべく台座1に形成した位置決め用の
溝である。
づいて詳細に説明する。先ず、図1は本発明に係る光学
式測定器の好適な一例を示した斜視図である。図1にお
いて、1は本装置の台座であり、この台座1の上には試
料Sの載せる測定台2と、その上に置かれた試料Sを観
察するための顕微鏡3が設けられる。このうち、測定台
2はアクリル、ポリカーボネイト、ポリスチレンその他
のプラスチックを主とした透明な光透過性材料から形成
されており、その下部側にはその長手方向に沿って蛍光
管から成る光源4が装置されるとともに、上部にはその
上面にサンドブラスト加工を施すなどして成る光拡散層
5が形成される。又、この測定台2はその長手方向に張
り出す脚部6を有し、その脚部6にボルトを通すなどし
て台座1の所定部位に固定される。なお、7は測定台2
を定位置に固定するべく台座1に形成した位置決め用の
溝である。
【0014】一方、顕微鏡3は送り機構8を介して測定
台2上に設けられる。9は顕微鏡3を構成する対物レン
ズ、10は対物レンズ9の下端に装着される反射用のカ
バー、11は対物レンズ9と同軸上に設けられる接眼レ
ンズであり、この顕微鏡3によれば測定台2上に置かれ
た試料Sを対物レンズ9と接眼レンズ11との倍率に応
じて拡大して観察することができる。
台2上に設けられる。9は顕微鏡3を構成する対物レン
ズ、10は対物レンズ9の下端に装着される反射用のカ
バー、11は対物レンズ9と同軸上に設けられる接眼レ
ンズであり、この顕微鏡3によれば測定台2上に置かれ
た試料Sを対物レンズ9と接眼レンズ11との倍率に応
じて拡大して観察することができる。
【0015】又、送り機構8は一端にハンドル12を有
して台座1上で回転自在に支持される図示せぬネジ軸、
そのネジ軸を覆うケーシング13、そのネジ軸に螺合し
てケーシング13上でネジ軸の軸方向に沿って移動する
スライド台14、そのスライド台14に固定した支柱1
5、及びその支柱15に取り付けられるブラケット16
とを有し、そのブラケット16で顕微鏡3を鉛直状態に
して支持できるようになっている。なお、17は支柱1
5に対してブラケット16を固定するためのハンドル、
18は顕微鏡3の高さ調整を行うピント合わせ用のハン
ドルである。
して台座1上で回転自在に支持される図示せぬネジ軸、
そのネジ軸を覆うケーシング13、そのネジ軸に螺合し
てケーシング13上でネジ軸の軸方向に沿って移動する
スライド台14、そのスライド台14に固定した支柱1
5、及びその支柱15に取り付けられるブラケット16
とを有し、そのブラケット16で顕微鏡3を鉛直状態に
して支持できるようになっている。なお、17は支柱1
5に対してブラケット16を固定するためのハンドル、
18は顕微鏡3の高さ調整を行うピント合わせ用のハン
ドルである。
【0016】そして、このような光学式測定器によれ
ば、送り機構8のハンドル12の操作で顕微鏡3を測定
台2の長手方向に沿って水平移動させ、その移動量を送
り機構8の部位に装置される図示せぬ検知部で検知する
ことにより、測定台2上に置かれた試料Sの所要寸法を
正確に測定することができる。なお、検知部はリニアエ
ンコーダその他の変位量計測機器で成り、送り機構8の
ネジ軸の駆動によるスライド台14の変位量、延いては
顕微鏡3の変位量を試料の測定寸法として百分の一ミリ
単位で検知することができる。ここで、19はその検知
部に接続して測定結果をデジタル表示する表示器であ
り、20はその表示値をリセットするためのリセットボ
タンである。
ば、送り機構8のハンドル12の操作で顕微鏡3を測定
台2の長手方向に沿って水平移動させ、その移動量を送
り機構8の部位に装置される図示せぬ検知部で検知する
ことにより、測定台2上に置かれた試料Sの所要寸法を
正確に測定することができる。なお、検知部はリニアエ
ンコーダその他の変位量計測機器で成り、送り機構8の
ネジ軸の駆動によるスライド台14の変位量、延いては
顕微鏡3の変位量を試料の測定寸法として百分の一ミリ
単位で検知することができる。ここで、19はその検知
部に接続して測定結果をデジタル表示する表示器であ
り、20はその表示値をリセットするためのリセットボ
タンである。
【0017】次に、図2は顕微鏡でみた試料の部分拡大
図である。図中、21は顕微鏡3による視界であり、そ
の視界中には対物レンズ9と接眼レンズ11との相互間
などに介在される照準器の十字形の基線22A,22B
を確認できる。従って、例えば試料Sの輪郭の一端に基
線22Aを合わせ、その位置を基準にして基線22Aが
試料Sの他端に到達するまで顕微鏡3を移動させること
により、試料Sの全長を測定することができる。
図である。図中、21は顕微鏡3による視界であり、そ
の視界中には対物レンズ9と接眼レンズ11との相互間
などに介在される照準器の十字形の基線22A,22B
を確認できる。従って、例えば試料Sの輪郭の一端に基
線22Aを合わせ、その位置を基準にして基線22Aが
試料Sの他端に到達するまで顕微鏡3を移動させること
により、試料Sの全長を測定することができる。
【0018】次に、図3は以上のような測定器に用いら
れる測定台を部分的に破断して示した正面図であり、図
4には図3におけるX−X線断面を示す。これらの図で
明らかなように、測定台2の下部側中央にはその長手方
向に沿って光源4を収容するための切欠溝23が形成さ
れる。その切欠溝23の下部開口部は反射板24で閉鎖
されるのであり、その反射板24上には光源4が固定さ
れる。なお、反射板24はネジなどにて取り外し可能に
固定され、その部位には光源4に接続する電気配線25
を引き出すための孔が形成される。又、その電気配線2
5は図示せぬアダプタを介して商用電源系統に接続され
る。
れる測定台を部分的に破断して示した正面図であり、図
4には図3におけるX−X線断面を示す。これらの図で
明らかなように、測定台2の下部側中央にはその長手方
向に沿って光源4を収容するための切欠溝23が形成さ
れる。その切欠溝23の下部開口部は反射板24で閉鎖
されるのであり、その反射板24上には光源4が固定さ
れる。なお、反射板24はネジなどにて取り外し可能に
固定され、その部位には光源4に接続する電気配線25
を引き出すための孔が形成される。又、その電気配線2
5は図示せぬアダプタを介して商用電源系統に接続され
る。
【0019】更に、図4で明らかなように、測定台2の
側面には光源4の放射光を多重反射して上面側へ導く反
射層26が形成される。その反射層26は光を全反射す
る金属板や白色のプラスチック板などで成り、これは接
着剤などにより測定台2の側面に接合されている。この
ため、光源4の放射光を測定台2の上部に集光して当該
部分の照度を上げることができる。なお、測定台2の上
面には上述のようにブラスト加工を施すなどして微細な
凹凸をもつ光拡散層5が形成されるが、その上面はその
長手方向に沿うV字状を呈して円柱状の試料なども転が
ることなく適正に支持できるようになっている。つま
り、本例の測定台2は試料Sとして円柱状部品などの長
物の寸法測定に用いて好適であり、測定時にはV字状の
ガイド溝27で試料Sを顕微鏡3の移動方向に沿って適
正に支持することができる。
側面には光源4の放射光を多重反射して上面側へ導く反
射層26が形成される。その反射層26は光を全反射す
る金属板や白色のプラスチック板などで成り、これは接
着剤などにより測定台2の側面に接合されている。この
ため、光源4の放射光を測定台2の上部に集光して当該
部分の照度を上げることができる。なお、測定台2の上
面には上述のようにブラスト加工を施すなどして微細な
凹凸をもつ光拡散層5が形成されるが、その上面はその
長手方向に沿うV字状を呈して円柱状の試料なども転が
ることなく適正に支持できるようになっている。つま
り、本例の測定台2は試料Sとして円柱状部品などの長
物の寸法測定に用いて好適であり、測定時にはV字状の
ガイド溝27で試料Sを顕微鏡3の移動方向に沿って適
正に支持することができる。
【0020】ここで、以上のように構成される光学式測
定器を用い、例えば円柱状の試料の全長を測定をするに
は、先ず光源4を点灯させて測定台2に測定対象として
の試料Sを載せる。次いで、顕微鏡3を覗きながらハン
ドル18の操作で試料Sにピントを合わせ、更にハンド
ル12を操作して顕微鏡3の位置を調整し、図2の如く
試料Sの長手方向一端に基線22Aを合わせる。このと
き、光源4からの放射光が光拡散層5で拡散されるので
顕微鏡3による試料Sの観察を眩しくなく行え、しかも
測定台2上に置かれた試料Sはその光拡散層5を介して
光源4により下から均等に照射されるので其の輪郭が鮮
明となり、このため顕微鏡3の中心を試料Sの一端上に
正確に合わせることができる。
定器を用い、例えば円柱状の試料の全長を測定をするに
は、先ず光源4を点灯させて測定台2に測定対象として
の試料Sを載せる。次いで、顕微鏡3を覗きながらハン
ドル18の操作で試料Sにピントを合わせ、更にハンド
ル12を操作して顕微鏡3の位置を調整し、図2の如く
試料Sの長手方向一端に基線22Aを合わせる。このと
き、光源4からの放射光が光拡散層5で拡散されるので
顕微鏡3による試料Sの観察を眩しくなく行え、しかも
測定台2上に置かれた試料Sはその光拡散層5を介して
光源4により下から均等に照射されるので其の輪郭が鮮
明となり、このため顕微鏡3の中心を試料Sの一端上に
正確に合わせることができる。
【0021】斯くて、その位置を基点として表示器19
の表示値をリセットした後、試料Sを観察しながら顕微
鏡3をハンドル12の操作で測定方向すなわち試料Sの
長手方向に沿って水平移動させ、最終的に基線22Aが
試料Sの他端に到達するまで顕微鏡3を移動して試料S
の全長を正確に測定することができる。
の表示値をリセットした後、試料Sを観察しながら顕微
鏡3をハンドル12の操作で測定方向すなわち試料Sの
長手方向に沿って水平移動させ、最終的に基線22Aが
試料Sの他端に到達するまで顕微鏡3を移動して試料S
の全長を正確に測定することができる。
【0022】以上、本発明の好適な一例を説明したが、
本発明に係る光学式測定器は上記例に限らず、測定台2
と顕微鏡3を相対的に水平移動させる方法として、例え
ば顕微鏡3を固定式にし、測定台2をその顕微鏡3の真
下で上述のような送りねじ方式の送り機構により所定方
向に水平移動させることもできる。
本発明に係る光学式測定器は上記例に限らず、測定台2
と顕微鏡3を相対的に水平移動させる方法として、例え
ば顕微鏡3を固定式にし、測定台2をその顕微鏡3の真
下で上述のような送りねじ方式の送り機構により所定方
向に水平移動させることもできる。
【0023】又、測定台も上述のようなものに限らず、
試料の形状などに対応して様々な形態にすることができ
る。ここで、図5はその変形例を示した斜視図であり、
図6には同測定台2′の縦断面を示す。
試料の形状などに対応して様々な形態にすることができ
る。ここで、図5はその変形例を示した斜視図であり、
図6には同測定台2′の縦断面を示す。
【0024】これらの図で明らかなように、この測定台
2′は光透過性材料により円柱状に形成した例であり、
その下部側には上記例と同じく光源4が装置され、その
側面および底面には光源4の放射光を反射する反射層2
6が形成されるとともに、上部にはその上面にブラスト
加工を施すなどして成る光拡散層5が形成される。特
に、本例の測定台2′は上面に円形の窪みを形成し、そ
の部分にブラスト加工のほか、光拡散性をもつ半透明な
プラスチックフィルム28を敷いて光拡散層5としてい
る。なお、図6において、29はプラスチックフィルム
28を押さえるべく、窪みに嵌合したガラス板である。
ここで、本例の測定台2′では側面に光源4を収容する
ための貫通孔30を形成し、その貫通孔30の内部で光
源4の両端を円筒形のホルダ31で固定できるようにし
ているとともに、底面部には取付用のアリ溝32を形成
している。なお、図1における台座1にはそのアリ溝3
2に対応して図示せぬ突条(アリ)を形成する。そし
て、この測定台2′によれば、その上面中央に試料Sと
して偏平な部品などを載せて、その全長や各部の寸法を
測定することができる。
2′は光透過性材料により円柱状に形成した例であり、
その下部側には上記例と同じく光源4が装置され、その
側面および底面には光源4の放射光を反射する反射層2
6が形成されるとともに、上部にはその上面にブラスト
加工を施すなどして成る光拡散層5が形成される。特
に、本例の測定台2′は上面に円形の窪みを形成し、そ
の部分にブラスト加工のほか、光拡散性をもつ半透明な
プラスチックフィルム28を敷いて光拡散層5としてい
る。なお、図6において、29はプラスチックフィルム
28を押さえるべく、窪みに嵌合したガラス板である。
ここで、本例の測定台2′では側面に光源4を収容する
ための貫通孔30を形成し、その貫通孔30の内部で光
源4の両端を円筒形のホルダ31で固定できるようにし
ているとともに、底面部には取付用のアリ溝32を形成
している。なお、図1における台座1にはそのアリ溝3
2に対応して図示せぬ突条(アリ)を形成する。そし
て、この測定台2′によれば、その上面中央に試料Sと
して偏平な部品などを載せて、その全長や各部の寸法を
測定することができる。
【0025】次に、図7および図8は測定台に円錐形の
試料などを水平状にして支持するレベル調整手段を設け
た例を示す。本例において、測定台2″はその長手方向
に沿って上面にV字状のガイド溝27を形成したもので
あり、基本的な構造は図3などに示した測定台2と同様
であるが、本例の測定台2″はその長手方向一端側が部
分的に切り欠かれ、その部分に円錐状などの試料Sを水
平状に保つレベル調整手段が設けられる。そのレベル調
整手段は、ネジなどにより測定台2″の片側に固定され
る溝形の取付台33、その取付台33の内側にピン34
で枢着したL形の揺動アーム35、その揺動アーム35
の一端部に向けて取付台33の部位に螺入した操作部3
6、及びその操作部36に対向して測定台2″と揺動ア
ーム35との間に介在するバネ37とにより構成され
る。このうち、揺動アーム35はピン34の位置を支点
として揺動し、測定台2″の切欠溝38の部分まで延び
る先端がその切欠溝38の内部で上下動するようになっ
ている。ここで、切欠溝38はガイド溝27に続けて形
成したガイド溝27より深い凹状の窪みであり、この切
欠溝38に位置する揺動アーム35の先端ではガイド溝
27に配置した試料Sの一端部を支持することができ
る。なお、揺動アーム35は光源4からの放射光を透過
して試料Sの一端部周囲も照明できるよう測定台2″と
同様に透明な光透過性材料で形成することが好ましい。
一方、操作部36はバネ37と共働して揺動アーム35
の先端を昇降させるねじ部品であり、その先端は取付台
33の内部に導入して揺動アーム35の一端部に接触さ
れる。
試料などを水平状にして支持するレベル調整手段を設け
た例を示す。本例において、測定台2″はその長手方向
に沿って上面にV字状のガイド溝27を形成したもので
あり、基本的な構造は図3などに示した測定台2と同様
であるが、本例の測定台2″はその長手方向一端側が部
分的に切り欠かれ、その部分に円錐状などの試料Sを水
平状に保つレベル調整手段が設けられる。そのレベル調
整手段は、ネジなどにより測定台2″の片側に固定され
る溝形の取付台33、その取付台33の内側にピン34
で枢着したL形の揺動アーム35、その揺動アーム35
の一端部に向けて取付台33の部位に螺入した操作部3
6、及びその操作部36に対向して測定台2″と揺動ア
ーム35との間に介在するバネ37とにより構成され
る。このうち、揺動アーム35はピン34の位置を支点
として揺動し、測定台2″の切欠溝38の部分まで延び
る先端がその切欠溝38の内部で上下動するようになっ
ている。ここで、切欠溝38はガイド溝27に続けて形
成したガイド溝27より深い凹状の窪みであり、この切
欠溝38に位置する揺動アーム35の先端ではガイド溝
27に配置した試料Sの一端部を支持することができ
る。なお、揺動アーム35は光源4からの放射光を透過
して試料Sの一端部周囲も照明できるよう測定台2″と
同様に透明な光透過性材料で形成することが好ましい。
一方、操作部36はバネ37と共働して揺動アーム35
の先端を昇降させるねじ部品であり、その先端は取付台
33の内部に導入して揺動アーム35の一端部に接触さ
れる。
【0026】そして、このように構成されるレベル調整
手段によれば、例えば試料Sとして測定台のガイド溝2
7に配置した円錐状部品の一端部を揺動アーム35の先
端で支持し、その状態で操作部36の操作により揺動ア
ーム35の先端の高さ位置を調整し、以て円錐状部品を
水平状態に保つことができる。このため、試料Sとして
円錐状部品などでも測定台上に傾くことなく載せて其の
全長などを適正に測定できる。なお、本例において、測
定台2″の背面にレベル調整時の基準になる水平線を施
した図示せぬスクリーン板を突設すると良い。
手段によれば、例えば試料Sとして測定台のガイド溝2
7に配置した円錐状部品の一端部を揺動アーム35の先
端で支持し、その状態で操作部36の操作により揺動ア
ーム35の先端の高さ位置を調整し、以て円錐状部品を
水平状態に保つことができる。このため、試料Sとして
円錐状部品などでも測定台上に傾くことなく載せて其の
全長などを適正に測定できる。なお、本例において、測
定台2″の背面にレベル調整時の基準になる水平線を施
した図示せぬスクリーン板を突設すると良い。
【0027】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば試料を載せる測定台の上部に光源からの到達光を
拡散する光拡散層を形成したため、顕微鏡による試料の
観察に際して防眩効果が得られる上、光源からの放射光
で試料の周囲を均一に照明することができる。その結
果、試料の輪郭が鮮明になり、その寸法測定を容易かつ
適正に行えるようになることから測定精度を大幅に向上
できる。
よれば試料を載せる測定台の上部に光源からの到達光を
拡散する光拡散層を形成したため、顕微鏡による試料の
観察に際して防眩効果が得られる上、光源からの放射光
で試料の周囲を均一に照明することができる。その結
果、試料の輪郭が鮮明になり、その寸法測定を容易かつ
適正に行えるようになることから測定精度を大幅に向上
できる。
【0028】又、光源として蛍光管を用いていることか
ら、上述の効果をより一層高めることができる上、節電
効果も上げることができる。
ら、上述の効果をより一層高めることができる上、節電
効果も上げることができる。
【0029】更に、測定台にレベル調整手段を設けて円
錐形の試料などでも水平状態に保ち得るようにしたた
め、その種の試料の全長なども容易かつ適正に測定でき
る。
錐形の試料などでも水平状態に保ち得るようにしたた
め、その種の試料の全長なども容易かつ適正に測定でき
る。
【図1】本発明に係る光学式測定器の好適な一例を示し
た斜視図
た斜視図
【図2】顕微鏡による試料の観察状況を示した平面図
【図3】試料を載せる測定台を部分的に破断して示した
正面図
正面図
【図4】図3におけるX−X線断面図
【図5】測定台の変形例を示した斜視図
【図6】図5に示した測定台の縦断面図
【図7】測定台の他の実施形態を示した断面図
【図8】図7に示した測定台の平面図
S 試料 1 台座 2,2′,2″ 測定台 3 顕微鏡 4 光源 5 光拡散層 8 送り機構 27 ガイド溝 35 揺動アーム 36 操作部
Claims (5)
- 【請求項1】 試料を載せる光透過性をもつ測定台、そ
の試料を観察する顕微鏡、前記測定台を通して試料を照
明する光源、前記測定台と顕微鏡の何れか一方を他方に
対して水平移動させる送り機構、及びその移動量を検知
する検知部とを具備し、前記顕微鏡で試料を観察しつつ
送り機構を操作して試料の所要寸法を測定する光学式測
定器において、前記測定台の上部に光源からの到達光を
拡散する光拡散層が形成されて成ることを特徴とする光
学式測定器。 - 【請求項2】 光源が蛍光管で成る請求項1に記載の光
学式測定器。 - 【請求項3】 試料を載せる測定台に、その試料を水平
状態に保つためのレベル調整手段が設けられている請求
項1に記載の光学式測定器。 - 【請求項4】 レベル調整手段が、先端で試料の一端部
を支持する揺動自在な揺動アームと、この揺動アームを
揺動させてその先端の高さ位置を調整する操作部とを有
して成る請求項3に記載の光学式測定器。 - 【請求項5】 光透過性材料から形成され、その下部側
に光源が装置されるとともに、上部に前記光源からの到
達光を拡散する光拡散層が形成されて成る光学式測定器
に用いる試料の測定台。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10270715A JP2000097640A (ja) | 1998-09-25 | 1998-09-25 | 光学式測定器及びこの測定器に用いる試料の測定台 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10270715A JP2000097640A (ja) | 1998-09-25 | 1998-09-25 | 光学式測定器及びこの測定器に用いる試料の測定台 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000097640A true JP2000097640A (ja) | 2000-04-07 |
Family
ID=17489960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10270715A Pending JP2000097640A (ja) | 1998-09-25 | 1998-09-25 | 光学式測定器及びこの測定器に用いる試料の測定台 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000097640A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101293874B1 (ko) | 2012-04-16 | 2013-08-07 | 한국해양과학기술원 | 예인전차 주행레일의 진직도 측정 장치 |
KR101293842B1 (ko) | 2012-04-16 | 2013-08-09 | 한국해양과학기술원 | 예인전차 주행레일의 진직도를 측정 및 교정하는 방법 |
-
1998
- 1998-09-25 JP JP10270715A patent/JP2000097640A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101293874B1 (ko) | 2012-04-16 | 2013-08-07 | 한국해양과학기술원 | 예인전차 주행레일의 진직도 측정 장치 |
KR101293842B1 (ko) | 2012-04-16 | 2013-08-09 | 한국해양과학기술원 | 예인전차 주행레일의 진직도를 측정 및 교정하는 방법 |
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