JP2000096068A - 石油類の脱硫方法 - Google Patents

石油類の脱硫方法

Info

Publication number
JP2000096068A
JP2000096068A JP10350038A JP35003898A JP2000096068A JP 2000096068 A JP2000096068 A JP 2000096068A JP 10350038 A JP10350038 A JP 10350038A JP 35003898 A JP35003898 A JP 35003898A JP 2000096068 A JP2000096068 A JP 2000096068A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sulfur
petroleum
organic solvent
polar organic
photosensitizer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10350038A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Komazawa
勲 駒沢
Takayuki Hirai
隆之 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JGC Corp
Original Assignee
JGC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JGC Corp filed Critical JGC Corp
Priority to JP10350038A priority Critical patent/JP2000096068A/ja
Publication of JP2000096068A publication Critical patent/JP2000096068A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】効率よくかつ安価な脱硫を実現するのに有効な
石油類の脱硫方法を提供する。 【解決手段】本発明の特徴は、硫黄化合物を可視光によ
り酸化することにある。本発明に係る脱硫方法では、光
増感剤(14)の添加によって石油類(10)に含まれ
る硫黄化合物の可視光での酸化を可能とした。可視光で
酸化された硫黄化合物は、極性を有する硫黄酸化物(2
2)となり、石油類に溶解しにくく、極性有機溶剤(1
2)に溶解しやすくなる。この性質により、硫黄酸化物
(22)は、石油類(10)と極性有機溶剤(12)の
混合系において、極性有機溶剤(12)に溶解する。こ
の状態で石油類(10)と極性有機溶剤(12)を分離
すれば脱硫製品(26)が得られる。上記の実施例とし
て、例えば、軽油とアセトニトリルとDCAの混合溶液
に、酸素を供給しながら可視光を照射した後、セトリン
グによって軽油相とアセトニトリル相とを分離して、脱
硫された軽油を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石油類の脱硫方法
に関し、特に、効率よくかつ安価な脱硫を実現するのに
有効な石油類の脱硫方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保全のため、燃料油中の硫黄
含有量の規制が厳しくなる傾向にある。ディーゼル燃料
として利用される軽油留分は、特に硫黄含有量が多く、
既に、0.2wt%から0.05wt%(深度脱硫領
域)への規制強化が実施されている。
【0003】上記のような規制強化に対応すべく、従来
から、水素化脱硫、酸化脱硫、バイオ脱硫、紫外線脱硫
等の様々な脱硫方法が考えられている。水素化脱硫と
は、Co−Mo/AlやNi−Mo/Al
系の触媒を用いて脱硫する技術である。酸化脱硫とは、
石油類に含まれた有機硫黄化合物を化学的に酸化して、
該石油類から除去する技術である。バイオ脱硫とは、微
生物の酵素反応を利用して脱硫する技術である。紫外線
脱硫とは、石油類に紫外線を照射して、該石油類に含ま
れた硫黄化合物を酸化し、該硫黄化合物を親水性にする
ことによって、脱硫する技術である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、水素化脱硫
は、高温高圧下で行われ、かつ、多量の水素を必要とす
るため、水素化脱硫を実施するためには、高価な反応装
置が必要となる。また、酸化脱硫は、過酸化水素水等の
高価な酸化剤を多量に必要とし、かつ、不安定な酸化物
が生成され得るため、加熱等の操作に危険が伴うという
問題がある。また、バイオ脱硫は、反応に長時間を要す
るため、実用化には改善が必要である。また、紫外線脱
硫は、高圧水銀灯のような高価で寿命が短い光源を使用
するため、反応装置のコストが高くなる。
【0005】そこで、本発明は、効率よくかつ安価な脱
硫を実現するのに有効な石油類の脱硫方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、石油類に含まれた硫黄化合
物を除去する石油類の脱硫方法において、石油類(1
0)と、極性有機溶剤(12)と、光増感剤(14)と
を混合し、反応系(16)を生成する反応系生成工程
(S10)と、前記反応系(16)に酸素含有気体(1
7)を供給しながら可視光(18)を照射して、前記硫
黄化合物を酸化し、硫黄酸化物(22)を生成する可視
光照射工程(S12)と、前記硫黄酸化物(22)を前
記極性有機溶剤(12)に溶解し、硫黄含有溶剤(2
4)を生成する硫黄酸化物溶解工程(S14)と、前記
硫黄含有溶剤(24)を前記反応系(16)から分離す
る硫黄含有溶剤分離工程(S16)とを含むことを特徴
とする。
【0007】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記硫黄含有溶剤(24)から前記
光増感剤(14)を回収する光増感剤回収工程(S1
8)をさらに含むことを特徴とする。
【0008】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは請求項2のいずれかに記載の発明において、前記硫
黄含有溶剤(24)から前記硫黄酸化物(22)を分離
し、前記極性有機溶剤(12)を回収する極性有機溶剤
回収工程(S20)をさらに含むことを特徴とする。
【0009】また、請求項4記載の発明は、請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載の発明において、前記光増
感剤(14)は、シアノ基を有する多環芳香族化合物で
あることを特徴とする。
【0010】また、請求項5記載の発明は、請求項1乃
至請求項4のいずれかに記載の発明において、前記極性
有機溶剤(12)は、アセトニトリルおよびアセトニト
リル+水のグループから選択されることを特徴とする。
【0011】また、請求項6記載の発明は、請求項1乃
至請求項5のいずれかに記載の発明において、前記石油
類(10)は、ガソリン、灯油、軽油、重油および原油
のグループから選択されることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して詳細に説明する。
【0013】(発明の概要)本発明の特徴は、硫黄化合
物を可視光により酸化することにある。本発明に係る脱
硫方法では、光増感剤14の添加によって石油類10に
含まれる硫黄化合物の可視光での酸化を可能とした。可
視光で酸化された硫黄化合物は、極性を有する硫黄酸化
物22となり、石油類に溶解しにくく、極性有機溶剤1
2に溶解しやすくなる。この性質により、硫黄酸化物2
2は、石油類10と極性有機溶剤12の混合系におい
て、極性有機溶剤12に溶解する。この状態で石油類1
0と極性有機溶剤12を分離すれば脱硫製品26が得ら
れる。
【0014】(第1の形態)前述したように、本発明
は、可視光を用いて石油類から硫黄化合物を除去する技
術である。本発明では、硫黄化合物の酸化を促進する光
増感剤を添加することを特徴とする。光増感剤の添加に
より、常温常圧下で脱硫することも可能である。
【0015】図1は、本発明の第1の形態に係る脱硫方
法の実行手順を示す工程図である。以下、同図に基づい
て、本発明の第1の形態に係る脱硫方法の構成を説明す
る。
【0016】石油類10は、ガソリン、灯油、軽油等の
留分や重油および原油等の本発明で脱硫対象となる試料
である。この石油類10には、ジベンゾチオフェン(D
BT)、4−メチルジベンゾチオフェン(4−MDB
T)、4,6−ジメチルジベンゾチオフェン(4,6−
DMDBT)等のジベンゾチオフェン類(DBT類)に
代表される難脱硫化合物やその他の硫黄化合物が含まれ
ている。
【0017】極性有機溶剤12は、石油類10に含まれ
た硫黄化合物を回収するための極性溶媒である。この極
性有機溶剤12としては、硫黄化合物を含まないものを
使用することが好ましい。これは、硫黄化合物を含む溶
媒を使用すると、可視光を照射する工程で該溶媒が酸化
してしまうからである。より好ましくは、極性有機溶剤
12として、アセトニトリルまたはアセトニトリルに少
量の水を混合したものを使用する。アセトニトリルが極
性有機溶剤12として好ましい理由は、後に実験データ
を使用して詳細に説明する。
【0018】光増感剤14は、可視光による硫黄化合物
の酸化を実現するための光反応触媒である。光増感剤1
4としては、9,10−ジシアノアントラセン、1−シ
アノナフタレン、9−シアノアントラセン等のシアノ基
を含む多環芳香族を使用することが好ましい。この光増
感剤14の作用を簡単に説明すると、この光増感剤14
は、可視光で励起されて硫黄化合物を活性化する。該活
性化した硫黄化合物は、容易に酸素と結合し、硫黄酸化
物22となる。光増感剤14の作用は、後に反応式を用
いて詳細に説明する。
【0019】反応系生成工程S10は、石油類10と、
極性有機溶剤12と、光増感剤14とを混合し、反応系
16を生成する工程である。試料となる石油類10、極
性有機溶剤12および光増感剤14は、攪拌によって混
合してもバブリングによって混合してもよく、本発明で
は、混合する方法および混合する順序には制限されな
い。
【0020】可視光照射工程S12は、反応系16に酸
素含有気体17を供給しながら可視光18を照射して、
石油類10に含まれた硫黄化合物を酸化し、硫黄酸化物
22を生成する工程である。可視光の光源としては、キ
セノンランプやハロゲンランプを使用すればよい。本発
明では、これらの人工光源だけでなく、太陽光等の自然
光源を使用することもできる。酸素含有気体17として
は、酸素あるいは空気を使用すればよい。このように酸
素を供給することにより、硫黄化合物と接触する酸素原
子の数が増加し、酸化が促進する。この可視光照射工程
S12で生成された硫黄酸化物22は、極性を有するた
め、石油類10に溶解しにくく、極性有機溶剤12に溶
解しやすくなる。
【0021】硫黄酸化物溶解工程S14は、硫黄酸化物
22を極性有機溶剤12に溶解し、硫黄含有溶剤24を
生成する工程である。上述したように、硫黄酸化物22
は、石油類10に溶解しにくく、極性有機溶剤12に溶
解しやすい性質を有するため、反応系16を一定時間攪
拌すれば、極性有機溶剤12に容易に溶解する。
【0022】硫黄含有溶剤分離工程S16は、硫黄酸化
物溶解工程S14で生成された硫黄含有溶剤24を反応
系16から分離する工程である。硫黄含有溶剤分離工程
S16で分離された硫黄含有溶剤24には、硫黄酸化物
22や光増感剤14が溶解しているため、この硫黄含有
溶剤24を反応系16から分離すれば脱硫製品26を得
ることができる。硫黄含有溶剤24は、反応系16を一
定時間静置しておけば、石油類10と極性有機溶剤12
との比重差によって容易に分離する。
【0023】以上が本発明の第1の形態に係る脱硫方法
の全体構成である。本発明者らは、この第1の形態を構
成するにあたって、多数の実験を繰り返し、これらの実
験によって得られたデータを利用した。以下、これらの
実験データを使用して、第1の形態の構成をさらに詳細
に説明する。
【0024】図2は、光増感剤14の構造を示す化学式
である。同図に示す増感剤は、電子移動型の増感剤であ
り、それぞれ、(a)9,10−ジシアノアントラセン
(以下、「DCA」という)、(b)1−シアノナフタ
レン(以下、「CNN」という)、(c)9−シアノア
ントラセン(以下、「CNA」という)、(d)p−ベ
ンゾキノン(以下、「BQ」という)である。本発明で
電子移動型の増感剤を光増感剤14として使用するの
は、硫黄化合物のラジカルカチオンを生成するためであ
る。以下に、上記各光増感剤の酸化還元電位と、該各光
増感剤を励起するために必要なエネルギーと、硫黄化合
物DBTおよび酸素の酸化還元電位を示す。
【0025】 (光増感剤の酸化還元電位) 光増感剤 励起前の酸化還元電位(V) DBTとの反応により生成 するアニオンラジカルの 酸化還元電位(V) DCA 2.07 −0.89 CNN 1.90 −1.89 CNA 1.40 −0.89 BQ 2.10 −0.51 (励起エネルギー) 光増感剤 電位差 エネルギー 波長 (eV) (kcal/mol) (nm) DCA 2.89 66.6 429 CNN 3.88 89.5 319 CNA 2.89 66.6 429 BQ 2.61 60.2 475 (硫黄化合物と酸素の酸化還元電位) 物質 酸化還元電位(V) DBT 1.40 酸素 −0.57 上記のように、DCA、CNN、CNAおよびBQのい
ずれの光増感剤も励起すると、DBTのラジカルカチオ
ンを生成するのに使用できる。一方、DBTの酸化に
は、酸素の還元によるスーパーオキシドアニオンの生成
が必要であり、この観点からみると、好ましいのは、D
CA、CNNおよびCNAである。これらは、いずれも
シアノ基を有する化合物であり、DBTからの電子移動
により生成するラジカルアニオンの酸化還元電位が大き
な負の値である。一方、低エネルギーでの反応という観
点からすると、好ましいのは、320nm以上の波長で
励起できるDCA、CNAおよびBQである。上記の仮
定の下で、本発明者らは、光増感剤14として最も適し
た化合物を特定するために、電子移動型増感剤の効果を
調べる実験を行った。
【0026】図3は、硫黄化合物の光酸化における電子
移動型増感剤の効果を示すグラフである。同図に示す実
験結果は、約10mMのDBTに2.0×10−5Mの
電子移動型増感剤を添加した反応溶液に、320nm以
上の波長を有する可視光を5時間照射したときのDBT
濃度の経時変化を記録したものである。同図に示すよう
に、DCAを電子移動型増感剤として用いた場合に、D
BT濃度の顕著な減少が見られた。従って、DCAが本
発明の光増感剤14として最も好ましいと言える。
【0027】ここで、難脱硫化合物として知られるDB
Tの光酸化過程について簡単に説明する。 図4は、D
BTの光酸化過程を示す概念図である。同図(a)に示
すように、光酸化前のDBTには、硫黄原子に酸素原子
が結合していない。ここで、同図(a)に示すDBTに
可視光を照射すると、該DBTは、反応系に含まれた酸
素と結合し、同図(b)に示すDBTスルホキシド(以
下、「DBT−O」という)になる。その後、さらに反
応が進むと、同図(b)に示すDTB−Oに酸素が結合
し、同図(c)に示すDBTスルホン(以下、「DBT
−O」という)になる。このようにして生成されたD
BT−OやDBT−O等の硫黄酸化物22は、酸素原
子が極性を有するため、極性溶媒に溶解しやすくなる。
【0028】本発明者らは、上述したようなDBTの変
化が光増感剤14となるDCAの濃度とどのような関係
にあるのかを調べる実験を行った。
【0029】図5は、DCAが低濃度の場合の光酸化に
よるDBT類の経時変化を示すグラフである。同図に示
す実験結果は、約11mMのDBTに、2.0×10
−5MのDCAを添加した反応溶液に、320nm以上
の波長を有する可視光を5時間照射したときのDBT類
の濃度の経時変化をそれぞれ記録したものである。同図
に示すように、低濃度のDCAを添加した場合には、D
BT−Oが最も多く生成された。
【0030】図6は、DCAが高濃度の場合の光酸化に
よるDBT類の経時変化を示すグラフである。同図に示
す実験結果は、約4.5mMのDBT−Oに、1.92
1×10−4MのDCAを添加した反応溶液に、320
nm以上の波長を有する可視光を5時間照射したときの
DBT類の濃度の経時変化をそれぞれ記録したものであ
る。同図に示すように、高濃度のDCAを添加した場合
には、DBT−Oは、さらに、DBT−Oに酸化され
た。
【0031】DBT−Oの方がDBT−Oよりも極性
が強いため、極性有機溶剤12への溶解性を考慮する
と、高濃度のDCAを添加することが好ましい。より好
ましくは、DCAを極性有機溶剤12に飽和させて反応
系16に加える。
【0032】次に、DCAによってDBTが光酸化する
反応機構を説明する。
【0033】図7は、DBTの光酸化反応機構の反応手
順を示すフローチャートである。同図に示すように、D
BTの光酸化反応機構は以下に示す一連の手順で行われ
る。
【0034】(1)DCAに可視光を照射するとDCA
が励起する(ステップS22)。
【0035】(2)励起したDCAがDBTと接触する
(ステップS24)。
【0036】(3)上記接触したDCAとDBTが蛍光
消光過程に入る(ステップS26)。
【0037】(4)イオンペアの解離過程でDCAのラ
ジカルアニオンとDBTのラジカルカチオンが生成され
る(ステップS28)。ついで、DCAのラジカルアニ
オンは、溶存酸素と反応し、スーパーオキシドアニオン
が生成する。
【0038】(5)DBTのラジカルカチオンは、生成
したスーパーオキシドアニオンと反応し、最終的にDB
T−Oとなる(ステップS30)。
【0039】図8は、DBT類によるDCAの蛍光消光
速度定数の比較を示すグラフである。同図に示すよう
に、DBT類の蛍光消光速度定数は、DBT、DBT−
O、DBT−Oの順に小さくなる。即ち、DBT−O
になると、さらに酸化することはほとんどない。
【0040】前述したように、DCAの添加量は、多い
ほど好ましい。本発明者らは、DCAの濃度とDBTの
光酸化との関係を調べるため、さらなる実験を行った。
【0041】図9は、DBTの光酸化におけるDCAの
影響を示すグラフである。同図に示す実験結果は、約1
1mMのDBTに、0M、0.4×10−5M、1.0
×10−5M、2.0×10−5M、10×10−5
のDCAをそれぞれ添加した反応溶液に、320nm以
上の波長を有する可視光を5時間照射したときのDBT
濃度の経時変化をそれぞれ記録したものである。同図に
示すように、添加するDCAの量が多いほど短い照射時
間でDBTの酸化が進行することがわかる。
【0042】本発明者らは、さらに、DBTの光酸化に
適した溶媒を特定するための実験を行った。
【0043】図10は、DBTの光酸化における溶媒の
影響を示すグラフである。同図に示す実験結果は、約1
1mMのDBTに、2.0×10−5MのDCAをアセ
トニトリル、2−プロパノール、スルホラン、DMSO
およびDMFにそれぞれ添加して、5つの反応溶液を調
製し、該各反応溶液に、320nm以上の波長を有する
可視光を5時間照射したときのDBT濃度の経時変化を
それぞれ記録したものである。同図に示すように、アセ
トニトリルを溶媒として使用した場合に、DBT濃度の
顕著な減少が見られる。従って、本発明の極性有機溶剤
12には、アセトニトリルを使用することが好ましい。
尚、同図に示す極性溶媒の他、無極性溶媒であるテトラ
デカン、ベンゼンおよびデカリンでも同様の実験を行っ
たが、いずれもDBT濃度の顕著な減少は見られなかっ
た。
【0044】以上のように構成される本発明の第1の形
態によれば、光増感剤14を可視光で励起することによ
って、石油類10に含まれたジベンゾチオフェン類に代
表される難脱硫化合物が容易に酸化するため、可視光を
用いた安価な脱硫が実現できる。
【0045】(第2の形態)上述した本発明の第1の形
態では、光増感剤14の添加によって、可視光を用いた
硫黄化合物を酸化することが可能となる。この光増感剤
14は、可視光の照射を停止すると再び基底状態になる
ため、リサイクルが可能である。本発明の第2の形態
は、第1の形態の構成に加え、光増感剤を回収するため
の工程を具備する。
【0046】図11は、本発明の第2の形態に係る脱硫
方法の実行手順を示す工程図である。同図に示すステッ
プS10からステップS16までの工程は、前述した第
1の形態と同じである。
【0047】本発明の第2の形態の特徴である光増感剤
回収工程S18は、硫黄含有溶剤分離工程S16で分離
した硫黄含有溶剤24から光増感剤14を回収する工程
である。硫黄含有溶剤24に溶解した光増感剤14は、
ヘキサン等の軽質炭化水素による抽出よって回収するこ
とができる。
【0048】光増感剤14を軽質炭化水素によって抽出
する場合には、硫黄含有溶剤24と軽質炭化水素とを混
合し、硫黄含有溶剤24に溶解していた光増感剤14を
軽質炭化水素に溶解させる。その後、光増感剤14が溶
解した軽質炭化水素を硫黄含有溶剤24から分離し、軽
質炭化水素を留出すれば、光増感剤14を回収すること
ができる。このとき、光増感剤14とともに若干の油分
が残るが、この残った油分とともに光増感剤14をリサ
イクルする。
【0049】以上が本発明の第2の形態の全体構成であ
る。本発明者らは、この第2の形態を構成するにあたっ
て、多数の実験を繰り返し、これらの実験によって得ら
れたデータを利用した。以下、これらの実験データを使
用して、第2の形態の構成をさらに詳細に説明する。
【0050】まず、本発明者らは、光増感剤14の回収
に用いる軽質炭化水素と、極性有機溶剤12との最適な
体積比を特定するための実験を行った。
【0051】図12は、光増感剤回収の溶媒の相比によ
る影響を示すグラフである。同図に示す実験結果は、ヘ
キサン/アセトニトリルの体積比を0から20まで変化
させたときの、ナフタレン、テトラリン、DCA、DB
T、DBT−OおよびDBT−Oの回収率をそれぞれ
記録したものである。同図に示すように、ヘキサン/ア
セトニトリルの体積比が大きい程DCAの回収率が上が
るが、体積比が10を超えると回収率の増加が少なくな
るため、ヘキサンの効果的な使用量は、体積比を7以下
とするのが好ましい。尚、この実験結果からDCAおよ
び芳香族と、酸化されたDBT類とを分離できることは
明らかである。
【0052】本発明者らは、さらに、光増感剤14の回
収と含水率との関係を明らかにした。
【0053】図13は、光増感剤回収の含水率による影
響を示すグラフである。同図に示す実験結果は、アセト
ニトリルに含ませる水の体積%を0から50まで変化さ
せたときの、ナフタレン、テトラリン、DCA、DB
T、DBT−OおよびDBT−Oの回収率をそれぞれ
記録したものである。同図に示すように、アセトニトリ
ルに含ませる水の量が大きい程DCAの回収率が上がる
ことがわかる。
【0054】以上説明した本発明の第2の形態によれ
ば、光酸化触媒として用いる光増感剤をリサイクルする
ことができるため、光増感剤の有効利用が図られる。
【0055】(第3の形態)上述した本発明の第1の形
態では、硫黄酸化物22を溶解するための溶媒として極
性有機溶剤12を用いている。この極性有機溶剤12
は、蒸留によって回収可能である。本発明の第3の形態
は、第1の形態の構成に加え、極性有機溶剤を回収する
ための工程を具備する。
【0056】図14は、本発明の第3の形態に係る脱硫
方法の実行手順を示す工程図である。同図に示すステッ
プS10からステップS16までの工程は、前述した第
1の形態と同じである。
【0057】本発明の第3の形態の特徴である極性有機
溶剤回収工程S20は、硫黄含有溶剤24から硫黄酸化
物22を分離し、極性有機溶剤12を回収する工程であ
る。また、この極性有機溶剤回収工程S20は、脱硫製
品26に含まれた少量の極性有機溶剤12を回収する工
程でもある。極性有機溶剤12の回収は、基本的に蒸留
によって行う。ここで、石油類10が軽油であり、極性
有機溶剤12がアセトニトリルである場合には、軽油と
アセトニトリルとの接触により、約5%のアセトニトリ
ルが軽油中に溶解する。従って、硫黄含有溶剤分離工程
S16で分離した脱硫製品26には、少量のアセトニト
リルが含まれ、硫黄含有溶剤24には、少量の油分が含
まれている。脱硫製品26に含まれた少量のアセトニト
リルは、水洗工程を導入することによって、容易に回収
することができる。また、硫黄含有溶剤24に含まれた
少量の油分は、ヘキサン抽出によって除去することがで
きる。
【0058】ただし、水洗工程を導入した後のアセトニ
トリルは、共沸混合物(アセトニトリル84%−水16
%)を形成する。この共沸混合物が形成された後は、ア
セトニトリルと水を分離することが難しいので、アセト
ニトリルに水を含ませた場合の脱硫反応への影響に注意
する必要がある。
【0059】そこで、本発明者らは、アセトニトリルに
水を含ませた場合の脱硫反応への影響を調べる実験を行
った。
【0060】図15は、アセトニトリル相への水の添加
の影響を示すグラフである。同図に示す実験結果は、軽
油とアセトニトリルの混合相に水をそれぞれ100%、
50%、20%、10%および0%添加した反応系16
に可視光を0から10時間照射した場合の軽油中の硫黄
含有量の経時変化をそれぞれ記録したものである。同図
に示すように、水の添加が多いほど脱硫反応速度の減少
が見られる。従って、脱硫反応への影響が少なく、か
つ、軽油とアセトニトリルを分離するために効果的な含
水量は、20%以下である。
【0061】本発明者らは、さらに、含水量が光反応に
与える影響を調べる実験を行った。
【0062】図16は、含水率が光反応に与える影響を
示すグラフである。同図に示す実験結果は、アセトニト
リル/軽油の相比が3である反応系16に可視光を照射
した場合と、可視光を照射しなかった場合と、DCAを
添加しなかった場合と、DCAを添加した場合の軽油中
の硫黄含有量の変化をそれぞれ記録したものである。同
図に示すように、含水率が上昇すると、経由中の硫黄含
有量が増加し、脱硫が阻害されていることがわかる。
【0063】しかし、光照射を行った場合であって、D
CAを添加しなかった場合と、DCAを添加した場合の
グラフには、明らかに差が見られる。これらのグラフに
示すように、含水量が20%を超えると脱硫反応速度が
低下することがわかる。脱硫反応速度が低下する原因と
して、本発明者らは、含水量とDCAの飽和溶解度との
間に一定の関係があると仮定し、該仮定を証明するため
の実験を行った。
【0064】図17は、含水率とDCAの飽和溶解度と
の関係を示すグラフである。同図に示す実験結果は、5
5℃のアセトニトリルに、水を0から100体積%の割
合で添加した場合のDCAの飽和溶解度を記録したもの
である。同図に示すように、含水率の増加と共に、DC
Aの飽和溶解度が減少することがわかった。この実験結
果から含水率20%以下であれば脱硫反応が効果的に進
行すると考えられる。
【0065】以上の実験結果より、軽油とアセトニトリ
ルの分離効果および光反応への影響の双方を考慮する
と、アセトニトリルに添加する水の量は、10から20
体積%とすることが好ましい。これにより、光反応速度
を低下させることなく、軽油とアセトニトリルとの相分
離および硫黄化合物と芳香族化合物との分離を向上させ
ることができる。
【0066】以上説明した本発明の第3の形態によれ
ば、石油類10に含まれた硫黄化合物を抽出するための
極性有機溶剤12をリサイクルすることができるため、
極性有機溶剤12の有効利用が図られる。
【0067】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面を参照し
て詳細に説明する。
【0068】(実施例の要約)軽油とアセトニトリルと
DCAの混合溶液に、酸素を供給しながら可視光を照射
した後、セトリングによって軽油相とアセトニトリル相
とを分離して、脱硫された軽油を得る。
【0069】(好適な実施例)図18は、脱硫反応に使
用する反応器の構造を示す側面図である。同図に示すよ
うに、反応器は、石油類10、極性有機溶剤12および
光増感剤14等の試料を収容するガラス管34と、ガラ
ス管34の中央に配設された高圧水銀灯38と、高圧水
銀灯38の周縁を被覆するフィルター36と、高圧水銀
灯38を冷却するための冷却水を注入する冷却水注入口
30とから構成される。
【0070】同図に示すように、ガラス管34には、ガ
ラス管34の内部に試料を注入するための試料注入口2
8と、ガラス管34の内部に酸素を供給するための酸素
供給口32が設けられる。
【0071】フィルター36は、高圧水銀灯38から照
射された光のうち、320nm以下の波長をカットし
て、可視光のみを通過させるために配設される。
【0072】ガラス管34は、マグネティックスターラ
ー40の上に載置され、該ガラス管34の中に注入され
た試料は、マグネティックスターラー40の駆動と、酸
素供給口32から供給された酸素のバブリングによって
攪拌される。
【0073】上記のように構成される反応器は、前述し
た各実験を行う際にも使用したものである。次に、該反
応器を使用した効率的な脱硫方法を説明する。
【0074】図19は、軽油の脱硫サイクルの一例を示
す工程図である。同図に示す脱硫サイクルは、以下に示
す一連の手順によって行われる。
【0075】(1)反応器の試料注入口28から、50
〜200mlの軽油と、200〜350mlのアセトニ
トリルと水の共沸混合物と、10−4〜10−5mol
/lのDCAを注入する。このとき試料の総量が400
mlとなるようにする。尚、以下の説明では、アセトニ
トリルには水が含まれているものとする。
【0076】(2)マグネティックスターラー40を駆
動して試料の攪拌を開始する。
【0077】(3)ガラス管34の内部に酸素を供給し
ながら、高圧水銀灯38を点灯し、攪拌中の試料に可視
光を照射する(ステップS22)。このステップによ
り、軽油に少量のアセトニトリルが溶解した軽油相と、
アセトニトリルにナフタレン等の有機物、DCA、DB
T−O、DBT−Oが溶解したアセトニトリル相が混
合した状態となる。
【0078】(4)ステップS22で生成した軽油相と
アセトニトリル相を静置して、該軽油相とアセトニトリ
ル相を分離する(ステップS23)。
【0079】(5)ステップS23で分離した軽油相を
水洗し、脱硫が完了した軽油とアセトニトリルとを分離
する(ステップS24)。ここで分離したアセトニトリ
ルは、再び反応器に注入し、ステップS22で再利用す
る。
【0080】(6)一方、ステップS23で分離したア
セトニトリル相には、ヘキサンを混合し、該アセトニト
リル相に含まれたDCAを該ヘキサンで抽出する(ステ
ップS25)。
【0081】(7)ステップS25で分離したアセトニ
トリル相には、DBT−Oと、DBT−Oが溶解して
いる。そこで、このアセトニトリル相を蒸留し、アセト
ニトリルを回収する(ステップS26)。
【0082】(8)ステップS26で残った有機物と、
DBT−Oと、DBT−Oには、水を加えて再度光脱
硫する(ステップS28)。すると、DBT−Oと、D
BT−Oは、硫酸イオンになり、有機物はそのまま残
る。当該残った有機物は、再び反応器に注入し再利用す
る。硫酸イオンにはアルカリ処理を施して廃棄する。
【0083】(9)ところで、ステップS25を経たヘ
キサンには、DCAが溶解しているため、該ヘキサンを
蒸留して、DCAを回収する(ステップS27)。そし
て、該回収したDCAを再び反応器に注入し再利用す
る。一方、留分として回収されたヘキサンは、ステップ
25のヘキサン抽出で再利用する。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
効率よくかつ安価な脱硫を実現するのに有効な石油類の
脱硫方法を提供することができる。
【0085】また、本発明の第1の形態によれば、光増
感剤14を可視光で励起することによって、石油類10
に含まれたジベンゾチオフェン類に代表される難脱硫化
合物が容易に酸化するため、可視光を用いた安価な脱硫
が実現できる。
【0086】また、本発明の第2の形態によれば、光酸
化触媒として用いる光増感剤をリサイクルすることがで
きるため、光増感剤の有効利用が図られる。
【0087】また、本発明の第3の形態によれば、石油
類10に含まれた硫黄化合物を抽出するための極性有機
溶剤12をリサイクルすることができるため、極性有機
溶剤12の有効利用が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の形態に係る脱硫方法の実行手順
を示す工程図である。
【図2】光増感剤14の構造を示す化学式である。
【図3】硫黄化合物の光酸化における電子移動型増感剤
の効果を示すグラフである。
【図4】DBTの光酸化過程を示す概念図である。
【図5】DCAが低濃度の場合の光酸化によるDBT類
の経時変化を示すグラフである。
【図6】DCAが高濃度の場合の光酸化によるDBT類
の経時変化を示すグラフである。
【図7】DBTの光酸化反応機構の反応手順を示すフロ
ーチャートである。
【図8】DBT類によるDCAの蛍光消光速度定数の比
較を示すグラフである。
【図9】DBTの光酸化におけるDCAの影響を示すグ
ラフである。
【図10】DBTの光酸化における溶媒の影響を示すグ
ラフである。
【図11】本発明の第2の形態に係る脱硫方法の実行手
順を示す工程図である。
【図12】光増感剤回収の溶媒の相比による影響を示す
グラフである。
【図13】光増感剤回収の含水率による影響を示すグラ
フである。
【図14】本発明の第3の形態に係る脱硫方法の実行手
順を示す工程図である。
【図15】アセトニトリル相への水の添加の影響を示す
グラフである。
【図16】含水率が光反応に与える影響を示すグラフで
ある。
【図17】含水率とDCAの飽和溶解度との関係を示す
グラフである。
【図18】脱硫反応に使用する反応器の構造を示す側面
図である。
【図19】軽油の脱硫サイクルの一例を示す工程図であ
る。
【符号の説明】
10…石油類、12…極性有機溶剤、14…光増感剤、
16…反応系、17…酸素含有気体、18…可視光、2
2…硫黄酸化物、24…硫黄含有溶剤、26…脱硫製
品、28…試料注入口、30…冷却水注入口、32…酸
素供給口、34…ガラス管、36…フィルター、38…
高圧水銀灯、40…マグネティックスターラー、S10
…反応系生成工程、S12…可視光照射工程、S14…
硫黄酸化物溶解工程、S16…硫黄含有溶剤分離工程、
S18…光増感剤回収工程、S20…極性有機溶剤回収
工程

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石油類に含まれた硫黄化合物を除去する
    石油類の脱硫方法において、 石油類(10)と、極性有機溶剤(12)と、光増感剤
    (14)とを混合し、反応系(16)を生成する反応系
    生成工程(S10)と、 前記反応系(16)に酸素含有気体(17)を供給しな
    がら可視光(18)を照射して、前記硫黄化合物を酸化
    し、硫黄酸化物(22)を生成する可視光照射工程(S
    12)と、 前記硫黄酸化物(22)を前記極性有機溶剤(12)に
    溶解し、硫黄含有溶剤(24)を生成する硫黄酸化物溶
    解工程(S14)と、 前記硫黄含有溶剤(24)を前記反応系(16)から分
    離する硫黄含有溶剤分離工程(S16)とを含むことを
    特徴とする石油類の脱硫方法。
  2. 【請求項2】 前記硫黄含有溶剤(24)から前記光増
    感剤(14)を回収する光増感剤回収工程(S18)を
    さらに含むことを特徴とする請求項1記載の石油類の脱
    硫方法。
  3. 【請求項3】 前記硫黄含有溶剤(24)から前記硫黄
    酸化物(22)を分離し、前記極性有機溶剤(12)を
    回収する極性有機溶剤回収工程(S20)をさらに含む
    ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに
    記載の石油類の脱硫方法。
  4. 【請求項4】 前記光増感剤(14)は、 シアノ基を有する多環芳香族化合物であることを特徴と
    する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の石油類の
    脱硫方法。
  5. 【請求項5】 前記極性有機溶剤(12)は、 アセトニトリルおよびアセトニトリル+水のグループか
    ら選択されることを特徴とする請求項1乃至請求項4の
    いずれかに記載の石油類の脱硫方法。
  6. 【請求項6】 前記石油類(10)は、 ガソリン、灯油、軽油、重油および原油のグループから
    選択されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のい
    ずれかに記載の石油類の脱硫方法。
JP10350038A 1998-07-24 1998-12-09 石油類の脱硫方法 Withdrawn JP2000096068A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10350038A JP2000096068A (ja) 1998-07-24 1998-12-09 石油類の脱硫方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-209906 1998-07-24
JP20990698 1998-07-24
JP10350038A JP2000096068A (ja) 1998-07-24 1998-12-09 石油類の脱硫方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000096068A true JP2000096068A (ja) 2000-04-04

Family

ID=26517742

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10350038A Withdrawn JP2000096068A (ja) 1998-07-24 1998-12-09 石油類の脱硫方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000096068A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004057935A (ja) * 2002-07-29 2004-02-26 Kurita Water Ind Ltd 超純水製造システム
JP2013538900A (ja) * 2010-08-31 2013-10-17 メリケム カンパニー 酸化した炭化水素燃料からのスルホンの除去
CN104087335A (zh) * 2014-07-21 2014-10-08 青岛科技大学 一种无催化共氧化脱除模拟燃油中二苯并噻吩的方法
CN110339684A (zh) * 2019-07-12 2019-10-18 汤辉 一种锅炉烟气脱硫脱硝装置及方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004057935A (ja) * 2002-07-29 2004-02-26 Kurita Water Ind Ltd 超純水製造システム
JP2013538900A (ja) * 2010-08-31 2013-10-17 メリケム カンパニー 酸化した炭化水素燃料からのスルホンの除去
CN104087335A (zh) * 2014-07-21 2014-10-08 青岛科技大学 一种无催化共氧化脱除模拟燃油中二苯并噻吩的方法
CN110339684A (zh) * 2019-07-12 2019-10-18 汤辉 一种锅炉烟气脱硫脱硝装置及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4490825B2 (ja) 粗製炭化水素流品質向上法
JP6389832B2 (ja) 炭化水素から硫黄化合物を除去する処理方法
US7758745B2 (en) Diesel desulfurization method
US9441169B2 (en) Process for removing sulphur compounds from hydrocarbons
US9499751B2 (en) Process for oxidative conversion of organosulfur compounds in liquid hydrocarbon mixtures
EP1620528B1 (en) Process for the extractive oxidation of contaminants from raw hydrocarbon streams
JP2006176749A (ja) 鉄酸化物を触媒とした粗燃料流れからの汚染物質の抽出酸化方法
JP2000096068A (ja) 石油類の脱硫方法
Adhami et al. Oxidative desulfurization of fuels using gaseous oxidants: a review
US7871501B2 (en) Laser-based method for removal of sulfur (DMDBT) in hydrocarbon fuels
KR20140007437A (ko) 루테늄 또는 루테늄 화합물의 회수 방법
Hirai et al. Desulfurization process for light oil by photochemical reaction and liquid-liquid extraction: removal of benzothiophenes and alkyl sulfides
JPH1180752A (ja) 石油類の脱硫方法
JP4061375B2 (ja) 燃料油に含まれる硫黄化合物の光酸化触媒
JP3723841B2 (ja) 油の改質方法
Chan Superoxide radical and UV irradiation in ultrasound assisted oxidative desulfurization (UAOD): A potential alternative for greener fuels
KR100697880B1 (ko) 광산화 수처리 공정에 사용된 광촉매의 효과적 재생기술
JP2022181001A (ja) 含硫化合物を含有している液体燃料の脱硫方法
CN108117888B (zh) 一种加氢燃油脱硫的方法
CN116062871A (zh) 一种高浓度叔丁醇废水处理方法
JP3520319B2 (ja) 化石燃料の脱メタル方法
CA2254726A1 (en) Process for removal of organo-sulfur compounds from liquid hydrocarbons
JP3940795B2 (ja) 燃料油の酸化脱硫方法
JPH10251665A (ja) 石油中の硫黄化合物を取り出す有機硫黄化合物の製造方法及びその製造装置
JP2004275837A (ja) 芳香族窒素化合物含有廃水の脱色法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060307