JP2000089150A - ポリゴンミラースキャナモータ - Google Patents

ポリゴンミラースキャナモータ

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JP2000089150A
JP2000089150A JP10252798A JP25279898A JP2000089150A JP 2000089150 A JP2000089150 A JP 2000089150A JP 10252798 A JP10252798 A JP 10252798A JP 25279898 A JP25279898 A JP 25279898A JP 2000089150 A JP2000089150 A JP 2000089150A
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polygon mirror
rotating shaft
scanner motor
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rotating
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Shinya Kumagai
真也 熊谷
Yasuaki Imai
康章 今井
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Canon Electronics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速回転や環境変化によりポリゴンミラーの
位置ずれを生じることを防ぎ、運動バランスの崩れを防
ぐ。 【解決手段】 高純度アルミニウムからなる回転軸16
を切削して多角形状のポリゴンミラー部16aが一体的
に形成されている。この回転軸16に、ロータマグネッ
ト4を保持するロータヨーク3が取り付けられて回転体
1が構成される。ハウジング11には回転軸本体部16
bを回転自在に支持する固定スリーブ12と、コイル1
5が巻かれたステータヨーク14が固定されている。コ
イル15に電流を流すと磁界が発生し、ロータマグネッ
ト4が反発してロータヨーク3が回転軸16と一体的に
回転し、ポリゴンミラー部16aも回転する。こうし
て、レーザー光を反射して走査させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザービームプ
リンター(以下「LBP」という)等に搭載されるポリ
ゴンミラースキャナモータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なLBPの構成は、レーザー発生
源から照射されたレーザー光を感光ドラムの外周の感光
面に走査し、感光面のレーザー光を受光した部分を露光
して帯電させるなどしてトナーを付着させ、このトナー
を記録媒体に転写させることにより記録を行なうもので
ある。そして通常は、回転するポリゴンミラーを用いる
ことにより、レーザー発生源から照射されたレーザー光
を感光ドラムの外周に走査させている。
【0003】このようなLBPにおいて、近年では記録
の高速化と高精度化に伴って、ポリゴンミラースキャナ
モータに対し20000rpm以上の高速回転や回転む
らの低減等の高性能化の要求が高まっている。
【0004】一般的に、LBPのポリゴンミラースキャ
ナモータはポリゴンミラーとスピンドルモータとからな
る。すなわち、スピンドルモータの回転軸にポリゴンミ
ラーが取り付けられて、スピンドルモータの回転軸の回
転によりポリゴンミラーが回転する。ポリゴンミラー
は、ミラー面の法線ベクトルがスピンドルモータの軸と
直交するように固定されており、このポリゴンミラーが
高速で回転する事により、前記LBPの感光ドラム上に
レーザービームが高精度に走査される。
【0005】図12は、従来の動圧軸受の軸回転タイプ
のポリゴンミラースキャナモータを示している。モータ
の回転軸51にはフランジ52が固定されている。フラ
ンジ52にはロータヨーク53が固定され、ロータヨー
ク53にはロータマグネット54が固定されている。フ
ランジ52の上部基準面にはポリゴンミラー55が取り
付けられ、波ばね56とワッシャ57とGリング58に
より押圧固定されている。このようにして結合されてい
る回転軸51とロータヨーク53とポリゴンミラー55
とが、このモータの回転体66となる。
【0006】一方、固定部材であるハウジング61に
は、固定スリーブ62と、基板67と、ロータマグネッ
ト54に回転力を付与するためのステータヨーク64と
が固定されている。固定スリーブ62の下端部には固定
磁石70が、回転軸51の下端部には浮上磁石71がそ
れぞれ固着され、回転軸51は回転自在に保持されてい
る。回転軸51には動圧軸受用溝76が形成されてい
る。ハウジング61内の固定スリーブ62内に回転軸5
1が挿入された状態で、ハウジング61の貫通穴の下端
部は封止部材69により塞がれている。これは、回転軸
51の高速回転時の動圧発生の安定性と回転安定性を保
証するものである。
【0007】このような構成において、ステータヨーク
64に取り付けられたコイル65に電流を流すと磁界が
発生し、この磁界がロータマグネット54に反発力を生
じさせる。この反発力によってロータヨーク53が回転
軸51およびポリゴンミラー55と一体的に回転する。
【0008】また、図13は従来の動圧軸受のスリーブ
回転タイプのポリゴンミラースキャナモータを示してい
る。
【0009】回転スリーブ59にフランジ52が固定さ
れ、ポリゴンミラー55が押え板60によりフランジ5
2の基準面(上面)に押圧固定されている。これによ
り、回転スリーブ59の変形が抑えられている。ハウジ
ング61には、回転スリーブ59を回転自在に軸支する
固定軸63が固定されている。そして、ロータマグネッ
ト54を有するロータヨーク53が、フランジ52を介
して回転スリーブ59に固定されている。この回転スリ
ーブ59とポリゴンミラー55とロータヨーク53と
が、このモータの回転体75となる。それ以外の構成
は、図12に示す軸回転タイプのポリゴンミラースキャ
ナモータと同じであるので、同一の符号を付与し説明は
省略する。
【0010】次に、図12に示す第1の従来例における
ポリゴンミラー55と回転軸51の加工方法について、
図14に示すフローチャートを参照して説明する。ポリ
ゴンミラー55と回転軸51は別部品であり、互いの基
準面が押圧されながら結合される。
【0011】通常、ミラー面の面精度と高反射率、およ
び高信頼性を保証するために、ポリゴンミラー55の材
料は高純度アルミニウム(3N〜4N)である。まず、
柱状のアルミニウム材を適宜の厚さに切断した後、ポリ
ゴンミラー55外形と中心穴を得るためにプレス加工を
行う(ステップ501)。次に、補助的加工として面取
り等を行い(ステップ502)、その後アニール(焼き
鈍し)処理を行う(ステップ503)。さらに、基準面
とミラー面の切削加工を行い(ステップ504)、最後
に表面処理を行う。表面処理としては、鏡面加工(ステ
ップ505)と、陽極酸化工程(ステップ506)およ
びフッ素コート工程(ステップ507)が行われる。な
お、陽極酸化工程(ステップ506)およびフッ素コー
ト工程(ステップ507)の代わりに、蒸着による表面
仕上げが行われる場合もある。
【0012】一方、回転軸51の加工について説明す
る。円柱状のステンレス材を必要な長さに切り出し(ス
テップ508)、動圧軸受用溝76のパターンをエポキ
シ樹脂等で印刷しておく(ステップ509)。その上か
らメッキ処理を行い(ステップ510)、印刷パターン
部分を剥離して(ステップ511)、動圧軸受用溝76
を形成する。最後に、センタレス加工を施して(ステッ
プ512)、軸精度を出す。
【0013】以上のように製造したポリゴンミラー55
と回転軸51とを結合するに際して、まずフランジ52
を介して両者の垂直度を出す(ステップ513)。ポリ
ゴンミラー55と回転軸51の垂直度とは、ポリゴンミ
ラー55の面法線ベクトルと回転軸51との直交度のこ
とである。フランジ52を回転軸51に固定し、フラン
ジ52の基準面を削ることにより回転軸51との垂直度
を出す。垂直度が得られたら、ポリゴンミラー55の基
準面がフランジ52の基準面と押圧するように回転軸5
1をポリゴンミラー55の中心穴に嵌め込み、波ばね5
6、ワッシャ57、Gリング58によって押圧固定する
(ステップ514)ことにより、ポリゴンミラー55と
回転軸51との結合工程が完了する。なお、ここでは、
ロータヨーク53,ステータヨーク64,ハウジング6
1等の取付けについては説明を省略する。
【0014】以上、図12に示す軸回転タイプのポリゴ
ンミラースキャナモータのポリゴンミラー55および回
転軸51の製造および結合工程について説明したが、図
13に示すスリーブ回転タイプのポリゴンミラースキャ
ナモータのポリゴンミラー55と回転スリーブ59の製
造および結合工程についても実質的に同様である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来のポリゴ
ンミラースキャナモータは、以下のような問題点を有し
ている。
【0016】第1の問題点は、ポリゴンミラー55を回
転軸51または回転スリーブ59に取り付ける際に垂直
度の精度を出すための基準面加工の工程が煩雑である。
また、ポリゴンミラー55と回転軸51または回転スリ
ーブ59とを固定するための部品が必要なので、部品数
および製造コストが増加する。
【0017】第2の問題点は、ポリゴンミラー55と回
転軸51または回転スリーブ59とを個別に独立して製
造した後で、両者を精度よく結合させるため、工程数が
多く煩雑になっている。
【0018】第3の問題点は、通常、アルミニウムから
なるポリゴンミラー55を、ステンレスからなる回転軸
51または回転スリーブ59に押圧固定された構成であ
り、両者の材質が異なるため、熱膨張率が異なる。した
がって、モータの振動や衝撃、環境変化が要因となり、
ポリゴンミラー55の位置がずれ、回転運動のバランス
が崩れる可能性がある。
【0019】そこで本発明の目的は、高速回転や環境変
化によってポリゴンミラーの位置ずれを生じることを防
ぎ、運動バランスの崩れを防げるポリゴンミラースキャ
ナモータを提供することにある。
【0020】また、本発明のもうひとつの目的は、ポリ
ゴンミラーを固定するための部品を減らすことにより、
部品点数や組立て工数を削減したポリゴンミラースキャ
ナモータを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明のポリゴンミラー
スキャナモータの特徴は、回転体の回転軸が、回転軸本
体部と、該回転軸本体部と一体的に形成されている多角
形状のポリゴンミラー部とからなるところにある。
【0022】前記ポリゴンミラー部が、円柱状部材を部
分的に切削加工することにより形成されており、該ポリ
ゴンミラー部の外接円の半径が、前記回転軸本体部の半
径以下であってもよい。
【0023】または、前記回転軸本体部が、多角柱状部
材を部分的に切削加工することにより形成されており、
前記ポリゴンミラー部の外接円の半径が、前記回転軸本
体部の半径以上であってもよい。
【0024】前記ポリゴンミラー部が、プレス加工によ
り形成されており、前記ポリゴンミラー部の外接円の半
径が、前記回転軸本体部の半径以上であってもよい。
【0025】また、本発明のポリゴンミラースキャナモ
ータの他の特徴は、回転体の回転軸が、回転軸本体部
と、該回転軸本体部の端部に接着または溶接により固定
されている多角形状のポリゴンミラー部とからなるとこ
ろにある。
【0026】前記回転軸が動圧軸受構造により支持され
ていてもよい。
【0027】前記回転軸が純度99%以上の高純度アル
ミニウムからなることが好ましい。前記ポリゴンミラー
部と前記回転軸本体部との境界には、溝が形成されてい
ることが好ましい。
【0028】前記回転軸が、中実の円柱状の軸であって
もよい。また、前記回転軸が、中空の回転スリーブであ
ってもよい。
【0029】このような構成によると、ポリゴンミラー
と回転軸とが一体化されているので、高速回転時が行わ
れてもポリゴンミラーが軸受に対して位置ずれするおそ
れはない。また、ポリゴンミラーと回転体との押圧固定
が不要なので、ばねや押え板等がいらなくなり、さらに
作業工程数が減少し、コストダウンにもつながる。
【0030】また、ポリゴンミラーの半径を小さくし
て、破損等の損失を少なくし、イナーシャの小さい高速
回転に適した低消費電力運転を行なうこともできる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0032】図1に、本発明の第1の実施形態である動
圧軸受の軸回転タイプのポリゴンミラースキャナモータ
が示してある。その回転軸16の構成は、図2に示すよ
うに、高純度アルミニウムからなる回転軸16の一端に
加工が施されて、従来のポリゴンミラーと同様に外周面
が鏡面となっている多角形状のポリゴンミラー部16a
が一体的に形成されている。
【0033】図1に示すように、ポリゴンミラー部16
aを有する回転軸16にフランジ2が圧入され、さらに
ロータマグネット4を保持するロータヨーク3がフラン
ジ2下面に取り付けられている。この回転軸16とロー
タヨーク3とが、このモータの回転体1となる。
【0034】ハウジング11には回転軸16の回転軸本
体部16bを回転自在に支持する固定スリーブ12と、
基板17と、コイル15が巻かれたステータヨーク14
が固定されている。固定スリーブ12の下端部には固定
磁石20が、回転軸16の下端部には浮上磁石21がそ
れぞれ固着され、回転軸16は回転自在に保持されてい
る。回転軸本体部16bには動圧軸受用溝26が形成さ
れている。ハウジング11内の固定スリーブ12内に回
転軸本体部16bが挿入された状態で、ハウジング11
の貫通穴の下端部は封止部材19により塞がれている。
これは、回転軸1の高速回転時の動圧発生の安定性と回
転安定性を保証するものである。
【0035】このような構成において、ステータヨーク
14に取り付けられたコイル15に電流を流すと磁界が
発生し、この磁界がロータマグネット4に反発力を生じ
させる。この反発力によってロータヨーク3が回転軸1
6と一体的に回転する。本実施形態は、従来のように回
転軸16と別の部材としてのポリゴンミラーを有するも
のではなく、回転軸16の一部が加工されることにより
ポリゴンミラー部16aが一体的に形成されている。従
って、前記の通りロータヨーク3および回転軸16が回
転すると、ポリゴンミラー部16aも回転し、例えばL
BPにおいてレーザー光を反射して感光ドラム外周上を
走査させることができる。
【0036】次に、このポリゴンミラースキャナモータ
の製造方法について、図3に示すフローチャートを参照
して説明する。回転軸16の製造方法について説明する
と、円柱状の材料(高純度アルミニウム)を必要な長さ
に切り出し(ステップ101)、アニール(焼き鈍し処
理)を行う(ステップ102)。次に、回転軸16の表
面にポリスチレン等によって動圧軸受用溝26のための
パターンを印刷し(ステップ103)、回転軸16の表
面にメッキを施す(ステップ104)。メッキ処理が終
わった後、印刷パターンを剥離して回転軸16表面に動
圧軸受用溝26を形成し(ステップ105)、センタレ
ス加工を施して軸精度を出す(ステップ106)。それ
から、回転軸16上の一部の表面を多面体状に削り出し
てポリゴンミラー部16aを形成し(ステップ10
7)、ポリゴンミラー部16aの各面を鏡面加工する
(ステップ108)。回転軸本体部16a(回転軸16
のポリゴンミラー部16a以外の部分)を保護膜で覆っ
て陽極酸化を行い(ステップ109)、フッ素コートを
行って(ステップ110)、鏡面の表面仕上げをする。
【0037】なお、ここでは、ロータヨーク3,ステー
タヨーク14,ハウジング11等の取付けについては説
明を省略する。また、ポリゴンミラー部16aの表面仕
上げ工程として、陽極酸化(ステップ109)およびフ
ッ素コート(ステップ110)の代わりに、蒸着処理を
行なってもよい。
【0038】このようにして形成した回転軸16が図2
に拡大して示してある。回転軸16には、多角形状のポ
リゴンミラー部16aが一体的に形成されている。具体
的には、本実施形態では、このポリゴンミラー部16a
の多角形が回転軸本体部16bの外周円に内接するよう
に、すなわち回転軸本体部16bの外周円がポリゴンミ
ラー部16aの多角形の外接円となるように形成されて
いる。そしてこのポリゴンミラー部16aの鏡面加工時
の精度はλ/6程度、切削加工のピッチは20μm程度
である。前記した通り、回転軸16の材質は、鏡面加工
に適している高純度アルミニウム(3N〜4N)が一般
的である。
【0039】本実施形態によると、回転軸に一体的にポ
リゴンミラー部が形成されているので、従来のように高
速回転時にポリゴンミラーが位置ずれを生じることはな
く、回転運動のバランスが崩れたりレーザー光の反射・
走査の精度が狂うことはない。また、従来ポリゴンミラ
ーを回転軸に固定するために必要であった部品や作業が
不要になるため、部品点数および作業工程がいずれも削
減でき、製造工程の簡略化および製造コストの低下が可
能になる。
【0040】回転軸16の材質は、ポリゴンミラー部1
6aの特性を保証するため、従来のポリゴンミラーと同
様に高純度アルミニウムである。空気動圧軸受けは、通
常、軸径が8mm以上あるので、回転軸16がアルミニ
ウムであっても十分な剛性が得られる。回転軸本体部1
6bとポリゴンミラー部16aは同一材質(高純度アル
ミニウム)による一体形成であるため、当然熱膨張率の
違いはなく、環境温度変化等に伴う変形や位置ずれ等が
起こることはない。
【0041】ポリゴンミラーの半径が従来よりも小さい
ため、風損等の損失などがなくなり、イナーシャの小さ
い高速回転に適した低消費電力のポリゴンミラースキャ
ナモータとなる。
【0042】回転軸の形状としては、前記の例に限られ
ず、様々な形状に形成することが可能である。そこで、
本実施形態における様々な回転軸の例を以下に挙げる。
図4に示す回転軸22は、図1,2の構成と同様に、回
転軸22の上端部にポリゴンミラー部22aが設けられ
ており、このポリゴンミラー部の下部に構部29が設け
られている。これにより、溝部29より上の部分だけを
加工対象として鏡面加工がしやすくなり加工精度も向上
する、また、ポリゴンミラー部(鏡面部)22aと回転
軸本体部22bとで表面処理が異なる場合、表面処理時
の化学的境界としても、溝部29が有効である。
【0043】図5に示す回転軸は、未加工状態で多角柱
状の材料を用いており、多角柱の先端部分を鏡面加工し
ポリゴンミラー部23aとし、残りの部分(回転軸本体
部23b)を、多角柱の内接円と同一形状に削り出して
いる。この回転軸23の場合、ポリゴンミラー部23a
の外形を大きくできる。
【0044】図6に示す回転軸24は、円柱状の回転軸
24の一端部にプレス加工が施され、回転軸本体部24
bの外形よりも大きいポリゴンミラー部24aが形成さ
れている。それ以外の部分は必要に応じて切削加工が行
なわれる場合もある。
【0045】図7に示す回転軸25は、ポリゴンミラー
部25aと回転軸本体部25bとを別部材として製造し
た後、溶接や接着によってポリゴンミラー部25aを回
転軸本体部25bの一端に固着する。図6にはその接合
部27が示されている。その後、鏡面加工や軸受けなど
の表面処置を行う。なお、この場合、ポリゴンミラー部
25aおよび回転軸本体部25bのいずれも同材質(高
純度アルミニウム)からなる。
【0046】図6,7に示した構成によると、ポリゴン
ミラー部24a,25aの外形が従来例程度まで大きく
することが可能になり、イナーシャが大きくなる。従っ
て、トルクリップルやコギングトルク等の外乱に強くな
り、回転精度が安定し振動を抑えることができる。ま
た、ポリゴンミラー部25aおよび回転軸本体部25b
を別部材として形成し、溶接や接着により固着する構成
の場合には、ポリゴンミラー部25aと回転軸部25b
との材質を変えることもでき、回転軸本体部25bを剛
性の高いステンレスなどにすることも可能である。
【0047】図8には、本発明の第2の実施形態である
動圧軸受のスリーブ回転タイプのポリゴンミラースキャ
ナモータが示してある。第1の実施形態の回転軸は、中
実の円柱状の軸であるが、本実施形態の回転軸は、中空
の円筒状のスリーブであり、固定軸の周囲を回転するも
のである。なお、図1に示す第1の実施形態と実質的に
同じ構成については同一の符号を付与し説明は省略す
る。
【0048】本実施形態では、図9に拡大して示すよう
に、回転スリーブ18の一端に加工が施されて、従来の
ポリゴンミラーと同様に外周面が鏡面となっている多角
形状のポリゴンミラー部18aが一体的に形成されてい
る。図8に示すように回転スリーブ18にフランジ2が
圧入され、ハウジング11には、回転スリーブ18を回
転自在に軸支する固定軸13が固定されている。そし
て、ロータマグネット4を有するロータヨーク3が、回
転スリーブ18に固定されている。この回転スリーブ1
8とロータヨーク3とが、このモータの回転体5とな
る。
【0049】次にこのポリゴンミラースキャナモータの
製造方法について、図10のフローチャートを参照して
説明する。まず、高純度アルミニウムの塊を、回転スリ
ーブ18の所望の外形と同一形状の中空部を有する金属
製の筒にいれ、回転スリーブ18の所望の内形と同一形
状の外形を有する金属製の棒で前記高純度アルミニウム
の魂を押しつぶす加工(インパクト加工)により、回転
スリーブ18を形成する(ステップ201)。続いてこ
の回転スリーブ18にアニール(焼き鈍し)処理を施す
(ステップ202)。その後、メッキ処理を施し(ステ
ップ203)、回転スリーブ18の内面に粒子を高速で
噴射することによって表面を滑らかにして同軸度を出す
ホーニング加工を行なう(ステップ204)。次に、回
転スリーブ18の先端部に切削加工またはプレス加工な
どを施し多角形状のポリゴンミラー部18aを形成し
(ステップ205)、ポリゴンミラー部18aの各面を
鏡面加工する(ステップ206)。その後、回転軸本体
部18b(回転スリーブ18のポリゴンミラー部18a
以外の部分)を保護膜で覆って陽極酸化工程(ステップ
207)およびフッ素コート工程(ステップ208)を
施して表面仕上げを行う。
【0050】なお、ここでは、ロータヨーク3,ステー
タヨーク14,ハウジング11等の取付けについては説
明を省略する。また、回転スリーブ18のポリゴンミラ
ー部18aの表面仕上げ工程として、陽極酸化(ステッ
プ207)およびフッ素コート(ステップ208)の代
わりに、蒸着処理を行なってもよい。
【0051】回転スリーブの製造工程中で、ステップ2
07において、保護膜で覆った回転軸本体部のメッキ部
分に陽極酸化が侵食すると、鏡面加工部分とメッキ部分
との境界にメッキと陽極酸化が混在した部分が存在し、
所望の表面状態が選られないおそれがある。そこで、図
11に示すように、回転スリーブ10のポリゴンミラー
部10aと回転軸本体部10bとの間に溝部29を設け
ると、鏡面加工部分とメッキ部分との境界にてメッキと
陽極酸化が混在する部分は溝部29内に収められるの
で、問題とならない。
【0052】前記した第1,2の実施形態はいずれも、
比較的幅の狭いポリゴンミラー部が形成されているが、
回転軸または回転スリーブをより長くして、ポリゴンミ
ラー部の幅を広くとることにより、カラーLBPにおい
てポリゴンミラーを二つ用いたダブルポリゴンミラーと
実質的に同様に、レーザ光束走査の高速化を図ることが
できる。
【0053】また、第1,2の実施形態において、回転
軸または回転スリーブの両端や中央部にポリゴンミラー
部を形成することもできる。
【0054】上記実施形態におけるポリゴンミラースキ
ャナモータは動圧軸受構造であり、動圧軸受の回転軸ま
たは回転スリーブを有する構成であるが、オイル流体軸
受やボール軸受けとすることも可能である。
【0055】
【発明の効果】本発明によると、ポリゴンミラー部が回
転軸に一体的に設けられているため、高速回転中にポリ
ゴンミラーが位置ずれしない。従って、回転運動のバラ
ンスが崩れることがなく、また、ポリゴンミラーを回転
軸部に固定する為の部品を削減でき、また、組立て工数
も削減できるため、コストダウンが図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の軸回転タイプのポリ
ゴンミラースキャナモータの断面図である。
【図2】図1に示すポリゴンミラースキャナモータの回
転軸の拡大平面図および拡大正面図である。
【図3】図1に示すポリゴンミラースキャナモータの回
転軸の製造工程図である。
【図4】図1に示すポリゴンミラースキャナモータの回
転軸の他の例の拡大平面図および拡大正面図である。
【図5】図1に示すポリゴンミラースキャナモータの回
転軸のさらに他の例の拡大平面図および拡大正面図であ
る。
【図6】図1に示すポリゴンミラースキャナモータの回
転軸のさらに他の例の拡大平面図および拡大正面図であ
る。
【図7】図1に示すポリゴンミラースキャナモータの回
転軸のさらに他の例の拡大平面図および拡大正面図であ
る。
【図8】本発明の第2の実施形態のスリーブ回転タイプ
のポリゴンミラースキャナモータの断面図である。
【図9】図8に示すポリゴンミラースキャナモータの回
転スリーブの拡大平面図および拡大正面図である。
【図10】図8に示すポリゴンミラースキャナモータの
回転スリーブの製造工程図である。
【図11】図8に示すポリゴンミラースキャナモータの
回転スリーブの他の例の拡大平面図および拡大正面図で
ある。
【図12】従来の軸回転タイプのポリゴンミラースキャ
ナモータの断面図である。
【図13】従来のスリーブ回転タイプのポリゴンミラー
スキャナモータの断面図である。
【図14】図12に示す従来のポリゴンミラースキャナ
モータの回転軸の製造工程図である。
【符号の説明】
1 回転体 2 フランジ 3 ロータヨーク 4 ロータマグネット 5 回転体 10 回転スリーブ 10a ポリゴンミラー部 10b 回転軸本体部 11 ハウジング 12 固定スリーブ 13 固定軸 14 ステータヨーク 15 コイル 16,22,23,24,25 回転軸 16a,22a,23a,24a,25a ポリゴン
ミラー部 16b,22b,23b,24b,25b 回転軸本
体部 17 基板 18 回転スリーブ 18a ポリゴンミラー部 19 封止部材 20 固定磁石 21 浮上磁石 26 動圧軸受用溝 27 接合部 29 溝部 51 回転軸 52 フランジ 53 ロータヨーク 54 ロータマグネット 55 ポリゴンミラー 56 波ばね 57 ワッシャ 58 Gリング 59 回転スリーブ 60 押え板 61 ハウジング 62 固定スリーブ 63 固定軸 64 ステータヨーク 65 コイル 66 回転体 67 基板 69 封止部材 70 固定磁石 71 浮上磁石 75 回転体 76 動圧軸受用溝

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体の回転軸が、回転軸本体部と、該
    回転軸本体部と一体的に形成されている多角形状のポリ
    ゴンミラー部とからなるポリゴンミラースキャナモー
    タ。
  2. 【請求項2】 前記ポリゴンミラー部が、円柱状部材を
    部分的に切削加工することにより形成されており、該ポ
    リゴンミラー部の外接円の半径が、前記回転軸本体部の
    半径以下である請求項1に記載のポリゴンミラースキャ
    ナモータ。
  3. 【請求項3】 前記回転軸本体部が、多角柱状部材を部
    分的に切削加工することにより形成されており、前記ポ
    リゴンミラー部の外接円の半径が、前記回転軸本体部の
    半径以上である請求項1に記載のポリゴンミラースキャ
    ナモータ。
  4. 【請求項4】 前記ポリゴンミラー部が、プレス加工に
    より形成されており、前記ポリゴンミラー部の外接円の
    半径が、前記回転軸本体部の半径以上である請求項1に
    記載のポリゴンミラースキャナモータ。
  5. 【請求項5】 回転体の回転軸が、回転軸本体部と、該
    回転軸本体部の端部に接着または溶接により固定されて
    いる多角形状のポリゴンミラー部とからなるポリゴンミ
    ラースキャナモータ。
  6. 【請求項6】 前記回転軸が動圧軸受構造により支持さ
    れている請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリゴン
    ミラースキャナモータ。
  7. 【請求項7】 前記回転軸が純度99%以上の高純度ア
    ルミニウムからなる請求項1〜5のいずれか1項に記載
    のポリゴンミラースキャナモータ。
  8. 【請求項8】 前記ポリゴンミラー部と前記回転軸本体
    部との境界には、溝が形成されている請求項1〜7のい
    ずれか1項に記載のポリゴンミラースキャナモータ。
  9. 【請求項9】 前記回転軸が、中実の円柱状の軸である
    請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリゴンミラース
    キャナモータ。
  10. 【請求項10】 前記回転軸が、中空の円筒状の回転ス
    リーブである請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリ
    ゴンミラースキャナモータ。
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