JP2000086687A - シアル酸誘導体 - Google Patents

シアル酸誘導体

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JP2000086687A JP25129998A JP25129998A JP2000086687A JP 2000086687 A JP2000086687 A JP 2000086687A JP 25129998 A JP25129998 A JP 25129998A JP 25129998 A JP25129998 A JP 25129998A JP 2000086687 A JP2000086687 A JP 2000086687A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ミエリン結合性蛋白質拮抗作用等を有し、脳機
能改善剤、抗痴呆薬、記憶障害改善薬、軸索硬化症治療
等の中枢神経薬、B細胞リンパ腫治療剤、抗炎症剤、免
疫機能賦活剤、抗白血病薬、抗ガン剤として有用な化合
物を提供。 【解決手段】一般式(1): 【化1】 〔式中、Acはアセチル基を示し、Xは本文記載の各基
を示す。〕で表わされるシアル酸誘導体又はその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なシアル酸誘導
体又はその塩、更に詳しくは、ミエリン結合性蛋白質拮
抗作用、CD22結合拮抗作用、シアロアドヘシン拮抗
作用等を有し、脳機能改善剤、抗痴呆薬、記憶障害改善
薬、軸索硬化症治療等の中枢神経薬、B細胞リンパ腫治
療剤、抗炎症剤、免疫機能賦活剤、抗白血病薬、抗ガン
剤等として有用なシアル酸誘導体又はその塩に関する。
【0002】
【従来の技術】ガングリオシドとは、動物の細胞表層に
存在し、その糖鎖部分を細胞外に配向させて、外界の情
報の認識や自己の存在を顕示し、また、ホルモン、ウイ
ルス、細菌毒素、その他のレセプターとして機能し、更
に、細胞の分化、増殖、ガン化、免疫等の基本的な生命
現象に深く関与する、シアロスフィンゴ糖脂質の総称で
ある。
【0003】近年、神経系や免疫系における細胞の接着
に関わっている免疫グロブリン型の接着分子である、ミ
エリン関連糖蛋白質(MAG)(セル モレキュラー ニ
ュロバイオロジー、1988年、8巻、139〜148
頁)、シアロアドヘシン(ジヤーナル オブ バイオロジ
カル ケミストリ−、1995年、270巻、1424
3〜14246頁)、CD22(ジャーナル オブ イム
ノロジー、1986年、136巻、4470〜4479
頁)等のシアロアドヘシンファミリーが発見された。
【0004】それらのリガンドは、共にシアル酸(Neu5
Ac)−ガラクトース(Gal)鎖を有しており、それらの
結合型は、ミエリン関連糖蛋白質(MAG)及びシアロ
アドヘシンでは、Neu5Acα(2→3)Gal(Neu5AcとGalとが
2−3結合したもの)であり、CD22では、Neu5Acα
(2→6)Gal(Neu5AcとGalとが2−6結合したもの)とさ
れているが、その詳細は不明な点が多い。
【0005】また、MAGのリガンドとして、α系列ガ
ングリオシドがMAGと高い親和性を有することが判っ
てきた(ジャーナル オブ バイオロジカル ケミストリ
ー、1997年、272巻、16889−16895
頁)。該α系列ガングリオシドの中で、末端糖鎖及びそ
のアセトアミドガラクトース部分にシアル酸が結合した
構造を有するGD1α糖鎖が、特に高い親和性を有する
ことが報告されており、この構成成分であるシアル酸
が、ガングリオシドのリガンドとしての機能発現に大き
な影響を及ぼしていると考えられる(例えば特開平4−
300890号公報参照)。
【0006】以上のように、基本的生命現象に深く関与
するガングリオシドの機能発現の機構については、不明
な点が多く、特に(1)シアロアドヘシンファミリーが認
識する糖鎖構造を明確にすること(又はかかる明確な糖
鎖構造を有する誘導体を提供すること)、及び(2)新規
なGD1α糖鎖類縁体を提供することが、上記ガングリ
オシドがリガンドとして関与する免疫グロブリン型接着
分子の役割解明や、細胞の分化、増殖、ガン化のメカニ
ズムの解明、ひいては之等が関与する各種疾患の予防及
び治療技術の開発に大いに貢献すると考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記(1)及び(2)に合致する新規な誘導体を提供する
点にある。
【0008】本発明者等は、上記目的より研究を重ねた
結果、まず、シアロアドヘシンファミリーが認識する糖
鎖構造を明確にすることを目的として精力的研究を行っ
た結果、構造が明らかにされている公知のシアルガラク
トースドナーとしてNeu5Acα(2→3)Gal及びNeu5Acα(2
→6)Galを用い、これらにそれぞれ構造が明らかな各種
糖受容体を縮合させることによって、シアロアドヘシン
ファミリーが認識する糖鎖構造が明確である新規なシア
ル酸誘導体を合成することに成功した。
【0009】次に、公知のGM1b糖鎖(カーボハイド
レート リサーチ、1991年、222巻、c1−c4
頁)と、7,8又は9位の水酸基が修飾された公知のシ
アル酸類縁体(カーボハイドレート リサーチ、199
2年、230巻、273−288頁)とを縮合させるこ
とにより、公知のGD1α糖鎖の構成成分であるその糖
鎖のN−アセチルガラクトサミン部分に結合したシアル
酸を7,8又は9位の水酸基が修飾されたシアル酸類縁
体に置き換えた新規なGD1α糖鎖類縁体(シアル酸誘
導体)を合成することに成功した。本発明はかかる知見
に基づいて完成されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式(1)で表される新規なシアル酸誘導体が提供され
る。
【0011】一般式(1):
【0012】
【化4】
【0013】〔式中、Acはアセチル基を示し、Xは次
の基(Xa)又は(Xb):
【0014】
【化5】
【0015】を示す。上記基(Xa)及び(Xb)にお
いて、Yは次の基(Ya)及び(Yc)〜(Yi)のい
ずれか、Y’は次の基(Ya)、(Yb)又は(Y
e):
【0016】
【化6】
【0017】を示す。上記各基において、Acはアセチ
ル基及びRは2−(トリ−メチルシリル)エチル基(以
下「SE基」という)もしくは〔2S,3R,4E〕−
2−オクタデカナミド−4−オクタデセン−3−オール
−1−イル基(以下「セラミド」という)を示す。ま
た、基(Yi)において、Rb〜Reは(a)Rb=R
c=OH,Rd=Re=H、(b)Rb=Re=OH,
Rc=Rd=H、(c)Rc=Re=OH,Rb=Rd
=H又は(d)Rb=Rd=Re=OH,Rc=Hを示
す。但し、Xが基(Xa)でYが基(Ya)及び(Y
c)〜(Yh)のいずれかを示すとき、並びXが基(X
b)を示すとき、RはSE基を示すものとする。〕
【0018】
【発明の実施の形態】以下、一般式(1)で表わされる
本発明化合物につき、その有する置換基X、Y及びRの
種類毎に、それらの代表的製造法を、反応工程式を挙げ
て、更に詳細に説明する。
【0019】尚、以下の本明細書に用いられる略号は、
次の通りである。
【0020】Ac:アセチル基、Bn:ベンジル基、B
z:ベンゾイル基、DBU:1,8−ジアザビシクロ
[5,4,0]−7−ウンデセン、DMTST:ジメチ
ル(メチルチオ)スルホニウムトリフレート、Me:メ
チル基、MeS:メチルチオ基、NISI:N−ヨード
スクシノイミド、Ph:フェニル基、PhS:フェニル
チオ基、SE:2ー(トリメチルシリル)エチル基、T
BDPS:t−ブチルジフェニルシリル基、TCA:ト
リクロロアセトニトリル、TFA:トリフルオロ酢酸、
TMSOTf:トリメチルシリルスルフォネート、Tf
OH:トリフルオロメタンスルフォン酸、TBAF:テ
トラブチルアンモニウムフルオライド、WSC:水溶性
カルボジイミド。
【0021】まず、一般式(1)中、Xが基(Xa)又
は(Xb)であり、Y及びY’が基(Ya)〜(Yh)
のいずれかであり且つRがSE基である本発明化合物
は、下記(2a,b)及び(3a)から選ばれる糖供与
体と、下記(4a)〜(4h)から選ばれる糖受容体と
を用いて製造することができる。
【0022】[糖供与体(2a,b)及び(3a)]
【0023】
【化7】
【0024】[糖受容体(4a)〜(4h)]
【0025】
【化8】
【0026】上記糖供与体(2a)、(2b)及び(3
a)はいずれも公知化合物であり、例えばカーボハイド
レート リサーチ、1990年、200巻、269−2
85頁;ジャーナル オブ カーボハイドレート ケミス
トリ−、1991年、10巻、439〜459頁;同
誌、1995年、14巻、369−385頁;特開平5
−31077号公報;特開平9−208596号公報;
特許2633467号公報;特開平2−49795号公
報等に記載されている方法に従い製造することができ
る。
【0027】糖受容体(4a)〜(4h)は、いずれも
新規化合物である。これらは、4−及び6−位の水酸基
がベンジリデン基で保護されている単糖類(4a)及び
(4b)、同2糖類である(4c)及び(4d)、4−
及び6−位水酸基がベンジル基で保護されている単糖類
(4e)及び(4f)、並びに同2糖類である(4g)
及び(4h)に大別される。これら各化合物の製造の具
体例は、後記参考例に示す。
【0028】以下、本発明化合物の製造方法を、上記糖
供与体(2a)及び(3a)と糖受容体(4a)とを用
いた場合を例にとり、下記反応工程式(I)に、また、
上記糖供与体(2a)及び(3a)と糖受容体(4e)
とを用いた場合を、下記反応工程式(II)に、更に、糖
供与体(2b)と糖受容体(4h)とを用いた場合を、
反応工程式(III)に、それぞれ示し、順次詳述する。
【0029】
【化9】
【0030】反応工程式(I)においては、まず、糖供
与体(2a)又は(3a)と、糖受容体(4a)、即ち
2−(トリメチルシリル)エチル 2−アセトアミド−
4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−β−D−グ
ルコピラノシドとの反応により、化合物(5)又は
(6)を製造できる。
【0031】該反応は、糖受容体(4a)に対して、約
1〜1.5倍モル量の糖供与体(2a)又は(3a)、
及びほぼ等モル量〜過剰モル量、好ましくは約3倍モル
量のジメチル(メチルチオ)スルホニウム トリフレー
ト(DMTST)を用いて、ハロゲン化炭化水素溶媒、
例えば塩化メチレン等の中で、0〜30℃程度、通常、
室温又はその付近の温度条件下に、約8〜120時間、
通常72時間程度攪拌することにより実施できる。
【0032】次に、得られた化合物(5)に、酸性水溶
液乃至酸性含水アルコール溶液、例えば80%酢酸水溶
液、希塩酸等を加えて攪拌して、保護基であるベンジリ
デン基をはずし、更に、例えばメタノール溶液中、触媒
量乃至約1.1倍モル量、通常触媒量のナトリウム メ
チラートを加えて攪拌した後、水を加え、更に水酸化カ
リウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム等のアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩等の塩基性化
合物の水溶液を加え、1〜4時間程度、室温〜約60℃
で、有利には室温で、エステルの加水分解反応を行わせ
るにより、化合物(7)〔一般式(1)中、Xが基(X
a)、Yが基(Ya)、RがSE基である本発明化合
物〕を得ることができる。
【0033】一方、前記反応において糖供与体として化
合物(3a)を用いた場合には、次いで、得られた化合
物(6)に希塩酸、酸性水溶液又は酸性含水アルコール
溶液、例えば80%酢酸水溶液を加えて撹拌して、保護
基であるベンジリデン基をはずし、得られる化合物を反
応系より分離することなく、直ちに還元用触媒、例えば
水酸化パラジウム、5〜10%パラジウム−炭素等の触
媒量を添加し、室温又はその付近の温度条件下で、水素
ガスを吹き込みながら更に撹拌を継続して、接触還元反
応によって保護基であるベンジル基(Bn基)をはずし
た後、以下、上記エステルの加水分解反応と同様に、塩
基性条件下でのエステルの加水分解反応を行うことによ
り、化合物(8)〔一般式(1)中、Xが基(Xb)、
Y’が基(Ya)、RがSE基である本発明化合物を得
ることができる。
【0034】上記反応工程式(I)において、糖受容体
(4a)に代えて、該糖受容体(4a)と同様の、4−
及び6−位の水酸基がベンジリデン基で保護された糖受
容体(4b)、(4c)及び(4d)を用いれば、一般
式(1)においてXが基(Xa)又は(Xb)及びRが
SE基であり且つY’が基(Yb)、Yが基(Yc)及
びYが基(Yd)である、対応する各本発明化合物をそ
れぞれ製造することができる。
【0035】
【化10】
【0036】上記反応工程式(II)においては、まず糖
供与体(2a)又は(3a)と、糖受容体(4e)、即
ち2−(トリメチルシリル)エチル 2−アセトアミド
−3,6−O−ジベンジル−2−デオキシ−β−D−グ
ルコピラノシドとの反応により、化合物(9)又は(1
0)を製造できる。
【0037】該反応は、糖受容体(4e)と該糖受容体
(4e)に対して等モル量乃至過剰量、好適には約2倍
モル量の糖供与体(2a)又は(3a)とを、糖受容体
(4e)に対して等モル量乃至過剰量、好ましくは約3
倍モル量のジメチル(メチルチオ)スルホニウム トリ
フレート(DMTSTf)の存在下に、ハロゲン化炭化
水素溶媒、例えば塩化メチレン等中で、ほぼ0℃〜室温
又はその付近の温度下に、8〜120時間程度、通常2
4時間程度攪拌することにより実施できる。
【0038】次いで、得られる化合物(9)又は(1
0)を、触媒量の水酸化パラジウムの存在下に接触還元
することにより、保護基であるベンジル基を脱離させた
化合物(11)又は(12)が製造できる。
【0039】最後に塩基性条件下での加水分解反応、例
えばメタノール等の低級アルコール溶液中、触媒量のナ
トリウムメトキシドを加え、更に含水低級アルコール中
にて攪拌し、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の水酸化物
又は炭酸塩の水溶液を加え、1〜4時間程度、室温乃至
60℃前後の温度、有利には室温又はその付近の温度で
のエステルの加水分解反応により、化合物(13)〔一
般式(1)中、Xが基(Xa)、Yが基(Ye)且つR
がSE基である本発明化合物〕及び化合物(14)〔一
般式(1)中、Xが基(Xb)、Y’が基(Ye)且つ
RがSE基である本発明化合物〕を製造することができ
る。上記において、糖受容体(4e)に代えて、糖受容
体(4f)を用いれば、一般式(1)においてXが基
(Xa)及びRがSE基であり且つYが基(Yf)であ
る、対応する本発明化合物を製造することができる。
【0040】一般式(1)中、Xが基(Xa)、Yが基
(Yc)、(Yd)、(Yg)又は(Yh)且つRがS
E基である本発明化合物は、公知の糖供与体(2b)
と、糖受容体(4c)、(4d)、(4g)又は(4
h)とを用いて、下記反応工程式(III)に示す方法に
従って製造することができる。尚、反応工程式(III)で
は、糖受容体(4h)を用いる場合を代表的に記載す
る。
【0041】
【化11】
【0042】即ち、反応工程式(III)によれば、ま
ず、糖供与体(2b)と糖受容体(4h)とを反応させ
ることによって化合物(15)を得る。
【0043】該反応は、糖受容体(4h)と該糖受容体
(4h)に対して等モル量乃至過剰量、好適には約2倍
モル量の糖供与体(2b)とを、糖受容体(4h)に対
して等モル量乃至過剰量、好ましくは約3倍モル量のジ
メチル(メチルチオ)スルホニウム トリフレート(D
MTSTf)の存在下に、ハロゲン化炭化水素溶媒、例
えば塩化メチレン等中で、ほぼ0℃〜室温又はその付近
の温度下に、8〜120時間程度、通常24時間程度攪
拌することにより実施できる。
【0044】次いで、得られる化合物(15)を、触媒
量の水酸化パラジウムの存在下に接触還元することによ
り、保護基であるベンジル基を脱離させた化合物(1
7)が製造できる。
【0045】最後に塩基性条件下での加水分解反応、例
えばメタノール等の低級アルコール溶液中、触媒量のナ
トリウムメトキシドを加え、更に含水低級アルコール中
にて攪拌し、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の水酸化物
又は炭酸塩の水溶液を加え、1〜4時間程度、室温乃至
60℃前後の温度、有利には室温又はその付近の温度で
のエステルの加水分解により、化合物(19)〔一般式
(1)中、Xが基(Xa)、Yが基(Yh)且つRがS
E基である本発明化合物〕を製造することができる。同
様の反応条件下に、糖受容体(4h)に代えて糖受容体
(4g)を用いることにより、一般式(1)においてX
が基(Xa),Yが基(Yg)である本発明化合物を製
造することができる。
【0046】一方、糖受容体(4c)又は(4d)のよ
うなベンジリデン基を有する糖受容体を用いる場合に
は、上記接触還元工程の前に、酸性含水アルコール溶液
又は酸性水溶液、例えば塩酸酸性80%エタノール水溶
液、80%酢酸水溶液等に溶解させ、約30〜50℃
で、8〜24時間程度、通常12時間程度放置すること
によって、ベンジリデン基を脱離させ、次いで得られる
化合物を単離することなく、次工程である接触還元工程
に供してベンジル基をはずすか、若しくは上記ベンジリ
デン基を脱離させた化合物を含む反応溶液を濃縮後、ピ
リジン中、無水酢酸を用いて、遊離水酸基をアセチル化
して単離し、このアセチル体を、同様の接触還元工程に
供してベンジル基をはずす方法を採用すればよい。その
後の工程は、前記反応工程式(III)と同様にして行う
ことができ、かくして、一般式(1)中、Xが基(X
a)で、Yが基(Yc)又は(Yd)で、RがSE基で
ある本発明化合物を製造することができる。
【0047】次に、一般式(1)においてXが基(X
a)、Yが基(Yi)である本発明化合物の製造につき
詳述すれば、該化合物は、下記反応工程式(IV)に示す
方法に従って製造することができる。
【0048】
【化12】
【0049】〔上記化合物(22a)〜(22d)を示
す式中、Rb〜Reは前記(a)〜(d)に示されると
おりである。〕 本反応工程式(IV)で用いられる出発原料である5糖体
(21)は、カーボハイドレート リサーチ、1991
年、220巻、127〜143頁及び同誌、1992
年、233巻、87〜99頁に記載されている方法によ
り製造できる。例えば、前記反応工程式(I)に示される
方法と同様にして、糖供与体(2a)と、3糖類である
2−(トリメチルシリル)エチル O−(2−アセトア
ミド−4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−β−
D−ガラクトビラノシル)−(1→4)−O−(2,
3,6−トリ−O−ベンジル−β−D−ガラクトビラノ
シル)−(1→4)−O−2,3,6−トリ−O−ベン
ジル−β−D−グルコビラノシドとを、ジメチル(メチ
ルチオ)スルホニウム トリフレート(DMTST)を
用いて縮合させ、続いてベンジリデン保護基を酸性条件
下で脱離させることにより製造することができる。
【0050】また、本反応工程式で用いられるシアル酸
供与体(22a)〜(22d)は、いずれも公知化合物
であり、例えば特開平4−300890号公報、特開平
6−199884号公報、特公平7−116206号公
報、カーボハイドレート リサーチ、1989年、18
7巻、35頁、ジャーナル オブ カーボハイドレートケ
ミストリー、1990年、9巻、181〜199頁、同
誌、1990年、9巻、201〜214頁等に記載され
ている方法により製造できる。
【0051】反応工程式(IV)においては、出発原料化
合物(21)と該化合物(21)に対して約1.1当量
乃至過剰量、好ましくは約2倍当量のシアル酸供与体
(22a)〜(22d)とを、非プロトン性溶媒、例え
ばアセトニトリル中に溶解させ、これにモレキュラシー
ブ等の脱水剤を加えて一晩攪拌し、次いで、0℃〜−5
0℃程度、好ましくは−20℃程度に冷却し、更にN−
ヨードスクシノイミド(NIS)及びトリフルオロメタ
ンスルホン酸(TfOH)を原料化合物(21)に対し
てそれぞれ約0.3〜0.5倍モル量及び約1.2〜
2.0倍モル量加えて、8〜72時間程度、通常48時
間程度攪拌して反応させ、得られた反応混合物をカラム
クロマトグラフィーで精製することにより、化合物(2
3a)〜(23d)を得ることができる。
【0052】次に、化合物(23a)〜(23d)を接
触還元反応させて保護基(Bn)を脱離させ、得られる
遊離水酸基をアセチル化することによって、化合物(2
4a)〜(24d)を得る。この接触還元反応は、通常
の接触還元方法、例えば化合物(23a)〜(23d)
を、酸性水溶液又は酸性アルコール溶液、例えば酢酸−
エタノール(1:1)混合溶媒等に溶解し、還元用触
媒、例えば5〜10%パラジウム炭素の触媒量を加え、
室温で水素ガスを吹き込む方法に従い実施でき、かくし
てベンジル(Bn)基の脱離が行われる。
【0053】その後の遊離水酸基のアセチル化反応は、
例えばアルコール性水酸基のアセチル化反応に用いられ
る適当な不活性溶媒、例えばクロロホルム、塩化メチレ
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、ベ
ンゼン等の溶媒中に原料化合物を溶解させ、これに1〜
過剰量、通常約1〜2倍モル量のアセチル化剤、例えば
無水酢酸、アセチルクロライド等と、該アセチル化剤に
対して当量乃至2倍モル量程度の有機塩基性化合物、例
えばトリエチルアミン、ピリジン等とを加えて、0〜1
00℃程度、好ましくは約20〜30℃の温度下に、1
〜24時間程度、通常2〜4時間程度撹拌する条件を採
用できる。尚、上記において、有機塩基性化合物として
ピリジンを用いる場合、これは溶媒としても機能するた
め、大過剰量用いればよい。
【0054】上記で得られる化合物(24a)〜(24
d)を更に前記反応工程式(I)〜(III)で述べた如
き塩基性条件下でのエステルの加水分解反応に従わせる
ことにより、全てのエステル型保護基を脱離することが
でき、これによって所望の本発明化合物(化合物(25
a)〜(25d))を製造することができる。
【0055】この加水分解反応は、常法に従い、例えば
含水メタノール、含水エタノール等の含水アルコール類
中で、ナトリウムメトキシド、水酸化カリウム、水酸化
ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基性化合物の触媒量
(通常約0.01〜0.1倍モル量)を用いて、塩基性
条件下に実施することができる。反応条件としては、温
度20〜30℃、時間2〜4日間を採用できる。
【0056】以下、本発明化合物中、Rが[2S,3
R,4E]−2−オクタデカナミド−4−オクタデセン
−3−オール−1−イル基(セラミド基)である化合物
の製法につき説明する。
【0057】セラミド基を有する本発明化合物は、対応
するRがSE基である本発明化合物を出発原料として、
以下の如くして製造できる。即ち、該SE基を有する化
合物にトリフルオロ酢酸(TFA)を作用させて、該S
E基を脱離させ、2−OH誘導体とし、これにトリクロ
ロアセトニトリル(TCA)を有機塩基、例えばDBU
の存在下に作用させて、2−トリクロロイミデート誘導
体とし、これに[2S,3R,4E]−2−アジドー3
−O−ベンゾイル−4−オクタデセン−1,3−ジオー
ルを、トリメチルシリル トリフルオロメタンスルホネ
ート(TMSOTf)の存在下に縮合させて、2−アジ
ドスフィンゴシン体とする。更に、該2−アジドスフィ
ンゴシン体を還元して2−アミノスフィンゴシン体と
し、これにステアリン酸を水溶性カルボジイミド(WS
C)の存在下に縮合させて、2−セラミド誘導体に導い
た後、保護基を塩基性条件下でのエステルの加水分解に
より脱離させることにより、所望の基Rがセラミド基で
ある本発明化合物が製造される。
【0058】上記基Rがセラミド基である本発明化合物
の製法につき、前記反応工程式(IV)に示す方法により
得られる化合物(24a)〜(24d)を出発原料とし
て詳述すれば、下記反応工程式(V)に示す通りであ
る。
【0059】
【化13】
【0060】反応工程式(V)によれば、まず原料化合
物(24a)〜(24d)をハロゲン化炭化水素溶媒、
例えば塩化メチレン等に溶解させ、これに約−5〜5
℃、好ましくは約0℃で、原料化合物に対して1〜10
倍モル量程度、好適には3〜5倍モル量程度のTFAを
加え、約10〜50℃、好ましくは約20〜30℃で、
1〜8時間程度、通常3時間程度攪拌して反応を完結さ
せて、原料化合物の2−位のSE基を脱離させた化合物
(35a)〜(35d)を得る。
【0061】次に、ハロゲン化炭化水素溶媒、例えば塩
化メチレン等の溶媒中、例えばDBU等の適当な有機塩
基の存在下に、化合物(35a)〜(35d)にTCA
を反応させることによって、2位水酸基をトリクロロイ
ミデートとした化合物(36a)〜(36d)に導く。
【0062】上記化合物を反応系より単離するか又は単
離することなく、有利には単離することなく、これに、
ハロゲン化炭化水素溶媒、例えば塩化メチレン等の溶媒
中で、[2S,3R,4E]−2−アジドー3−O−ベ
ンゾイル−4−オクタデセン−1,3−ジオールを、T
MSOTfの存在下に縮合させて、2−{([2S,3
R,4E]−2−アジド−3−O−ベンゾイル−4−オ
クタデセン−3−オール)−1−イル}オキシ誘導体
(2−アジドスフィンゴシン体)(37a)〜(37
d)を得る。
【0063】得られた2−アジドスフィンゴシン体(3
7a)〜(37d)を、適当な溶媒、例えば含水ピリジ
ンに溶解させ、約−5〜10℃、好適には約0℃で、該
溶液中に硫化水素ガス(H2S)を吹き込み、2日〜1
0日程度攪拌することにより、アジド基をアミノ基に還
元された2−アミノスフィンゴシン体(38a)〜(3
8d)を得る。
【0064】該化合物を反応系より単離するか又は単離
することなく、より有利には単離することなく、ハロゲ
ン化炭化水素溶媒、例えば塩化メチレン等の溶媒中に溶
かし、該液中に、該2−アミノスフィンゴシン体に対し
て約2〜3倍モル量のステアリン酸及び同量程度のWS
Cを加えて、室温乃至50℃程度、好適には室温又はそ
の付近の温度で、12〜48時間程度攪拌して、化合物
(39a)〜(39d)を得る。
【0065】最終的に、得られる化合物(39a)〜
(39d)を、低級アルコール類、例えばメタノール等
の適当な溶媒に溶解させ、これに触媒量乃至約2倍モル
量のナトリウムアルコラート、例えばナトリウムメチラ
ート等を加え、1〜4日程度攪拌した後、水を加え、塩
基性化合物の水溶液、例えば水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ
金属類の水酸化物、炭酸塩等の水溶液を加え、室温乃至
60℃程度、有利には室温又はその付近で、3〜10日
程度攪拌した後、強酸性陽イオン交換樹脂、例えばアン
バーライト(120H+)等を用いて中和して、所望の
化合物(40a)〜(40d)[一般式(1)中、Xが
基(Xa)、 Yが基(Yi)及びRが[2S,3R,
4E]−2−オクタデカナミド−4−オクタデセン−3
−オール−1−イル基(セラミド)である本発明化合
物]を製造することができる。
【0066】本発明の一般式(1)で表わされる化合物
は、薬学的に許容される塩とすることができる。該塩と
しては、アルカリ金属、例えばナトリウム、カリウム等
の塩や、アルカリ土類金属、例えばカルシウム、マグネ
シウム等の塩を例示できる。これらの塩の形成は、常法
に従うことができる。
【0067】上記各反応により得られる目的化合物は、
通常の分離手段により容易に単離、精製できる。該手段
としては、例えば吸着クロマトグラフィー、プレパラテ
ィブ薄層クロマトグラフィー、再結晶、溶媒抽出等を例
示できる。
【0068】上記に従い得られる本発明化合物は、ミエ
リン結合性蛋白質阻害作用、CD22阻害作用、シアロ
アドヘシン阻害作用等を有し、脳機能改善剤、抗痴呆
薬、記憶障害改善薬、軸索硬化症治療等の中枢神経薬、
B細胞リンパ腫治療剤、抗炎症剤、免疫機能賦活剤、抗
白血病薬、抗ガン剤等として有用である。
【0069】本発明は、一般式(1)で表わされる化合
物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として、こ
れを製薬上許容される担体と共に含む医薬組成物をも提
供するものである。
【0070】該医薬組成物は、投与形態(経口投与又は
非経口投与)に応じて、一般的な製剤形態、例えば粉
末、顆粒、錠剤、カプセル剤、注射剤、脂肪乳剤、リポ
ソーム剤等の任意のものとすることができる。
【0071】これら製剤の調製は、常法に従うことがで
きる。また製剤の調製に当たっては、製剤化のために慣
用される各種の担体乃至添加剤、例えば賦形剤、安定
剤、防腐剤、溶解剤、湿潤剤、乳化剤、滑沢剤、甘味
剤、着色剤、香味剤、張度調整剤、緩衝剤、酸化防止剤
等を適宜添加使用できる。
【0072】本発明医薬組成物の投与方法、投与量は、
特に制限はなく、調製される製剤形態、患者の年齢、性
別、その他の条件、疾患の程度等に応じて適宜決定でき
る。例えば投与方法としては、静脈注射等の非経口投与
が望ましいが、経口投与も可能である。通常、投与量と
しては、成人一日当たり有効成分量が1〜3000mg
の範囲となる量とするのが一般的である。該投与量は投
与すべき患者の症状、年齢、性別、体重等に応じて、ま
た、投与形態(経口投与か非経口投与か)に応じて適宜
増減できる。
【0073】
【実施例】以下に、参考例及び実施例を挙げて本発明を
更に詳述する。各例に用いた化合物番号は、前記各反応
工程式に示すそれらに一致させた。
【0074】参考例1 2−(トリメチルシリル)エチル 2−アセトアミド−
4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシーβ−D−グ
ルコピラノシド(4a)の製造 2−(トリメチルシリル)エチル 2−アセトアミド−
2−デオキシーβ−D−グルコピラノシド5.8g(1
8mmol)をジメチルホルムアミドに溶解し、ベンズアル
デヒド ジメチルアセタール4.4ml(28.9mmo
l)と乾燥剤「ドライライト」(和光純薬社製)1.8
gとを加え、室温にて4時間攪拌した。その後、パラト
ルエンスルホン酸を触媒量加え、40℃で一日攪拌し
た。反応終了後、トリエチルアミンで中和し、減圧下に
濃縮し、得られたシロップをシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/3)にて精製
して、2−(トリメチルシリル)エチル 2−アセトア
ミド−4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシーβ−
D−グルコピラノシド(4a)4.0g(54%)を得
た。
【0075】[α]D=+0.02°(c=0.1、CH
Cl3) 尚、上記及び以下の旋光度測定は、全て25℃で行われ
たものである。
【0076】IR(film)cm-1:3200〜3400
(OH,NH),3000(CH),1640(アミド
CO),860,840(C−Si),700(フェニ
ル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):0.95(2H,
m,SiCH2),2.01(3H,s,CH3CO),
3.72(1H,t,J=9.9Hz,H3),4.6
7(1H,d,J=8.2Hz,H1),5.51(1
H,s,PhCH),6.01(1H,d,J=6.4
Hz,NH),7.26−7.51(5H,m,P
h)。
【0077】参考例2 2−(トリメチルシリル)エチル 2−アセトアミド−
4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシーβ−D−ガ
ラクトピラノシド(4b)の製造 2−(トリメチルシリル)エチル 3,4,6−O−ト
リアセチル−2−デオキシ−2−フタルイミド−β−D
−ガラクトピラノシド10g(18.7mmol)を、メタ
ノール50mlに溶解させ、ナトリウムメチラートを触
媒量加えて、室温で一日攪拌した。反応終了後、強酸性
陽イオン交換樹脂、IR−120B(H+)(オルガノ
社製)で中和し、樹脂を濾別し、減圧下に濃縮して、2
−(トリメチルシリル)エチル 2−デオキシ−2−フ
タルイミド−β−D−ガラクトピラノシドを定量的に得
た。
【0078】かくして得られた2−(トリメチルシリ
ル)エチル 2−デオキシ−2−フタルイミド−β−D
−ガラクトピラノシド9.0g(24mmol)をアセトニ
トリル135mlに溶解させ、ベンズアルデヒドジメチ
ルアセタール7.4ml(48.6mmol)と乾燥剤「ド
ライエライト」2.7gとを加え、室温にて4時間攪拌
した。その後、パラトルエンスルホン酸を触媒量加え、
40℃で一日攪拌した。反応終了後、イオン交換樹脂
「IR−410B(H+)」で中和し、樹脂を濾別し、
濾液を減圧下濃縮した。得られたシロップをシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノー
ル=200/1)にて精製して、2−(トリメチルシリ
ル)エチル 4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ
−2−フタルイミド−β−D−ガラクトピラノシド9.
9g(89.3%)を得た。
【0079】[α]D=+0.02°(c=0.1、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(OH),2960(C
H),1710(イミドCO),860,840(C−
Si),720(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):0.88(2H,
m,SiCH2),2.74(1H,d,OH),3.
65(1H,m,SiCH2 CH2 ),3.75(1
H,s,H5),4.13(1H,m,SiCH2
2 ),4.22(1H,d,J=12.4Hz,H
6),4.39(1H,d,J=3.3Hz,H4),
4.49(1H,d,J=12.4Hz,H6),5.
38(1H,d,J=7.9Hz,H1),5.73
(1H,s,PhCH),7.40−7.9 4(9
H,m,Phl)。
【0080】上記で製造された2−(トリメチルシリ
ル)エチル 4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ
−2−フタルイミド−β−D−ガラクトピラノシド1.
0g(21mmol)を95%エタノールに溶解し、ヒドラ
ジンモノヒドラート0.73ml(16.8mmol)を加
え、75℃で2.5時間攪拌した。減圧下に濃縮し、0
℃に冷却し、ピリジン4.1mlと無水酢酸4.1ml
(42mmol)とを加え、室温にて一日攪拌した。その
後、0℃に冷却し、メタノールを加えて過剰の試薬を分
解し、減圧下に濃縮した。得られたシロップを酢酸エチ
ルーヘキサンで結晶化させた。この結晶をメタノールに
溶解させ、触媒量のナトリウムメチラートを加えて室温
で一日攪拌した。反応終了後、イオン交換樹脂「IR−
120B(H+)」で中和し、樹脂を濾別し、濾液を減
圧下に濃縮した。得られたシロップをシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=2
00/1)にて精製して、2−(トリメチルシリル)エ
チル 2−アセトアミド−4,6−O−ベンジリデン−
2−デオキシーβ−D−ガラクトピラノシド(4b)を
定量的に得た。
【0081】[α]D=−11.3°(c=1.1、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3200〜3400(OH,N
H),3000(CH),1670(アミドCO),8
80,860(C−Si),710(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):1.00(2H,
m,SiCH2),1.98(3H,s,CH3CO),
3.54(2H、m、SiCH2 CH2 ),4.52(1
H,d,J=8.1Hz,H1),5.36(1H,
s,PhCH),6.46(1H,d,J=6.4H
z,NH),7.40−7.9(5H,m,Ph)。
【0082】参考例3 2−(トリメチルシリル)エチル (2−アセトアミド
−4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−β−D−
ガラクトピラノシル)−(1→4)−2,3,6−トリ
−O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド(4c)
の製造 フェニル 3−O−アセチル−4,6−O−ベンジリデ
ン−2−デオキシ−2−フタルイミド−1−チオ−β−
D−ガラクトピラノシド3.8g(7.1mmol)と2−
(トリメチルシリル)エチル 2,3,6−O−トリベ
ンジル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシド
3.0g(5.4mmol)とを、塩化メチレン36mlに
溶解させ、「モレキュラシーブ4A」(和光純薬社製)
2.7gを加え、室温にて4時間攪拌した。0℃に冷却
し、N−ヨードスクシンイミド(NIS)2.4g(1
0.7mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸90μ
l(1.0mmol)を加え、45分攪拌した。反応終了
後、固形物を濾別し、クロロホルムで洗浄した。濾液と
洗液とを合わせ、クロロホルムで抽出し、抽出液を炭酸
ナトリウム水溶液、次いでチオ硫酸ナトリウム溶液で洗
浄後、硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。乾燥剤を濾別
し、濾液を減圧下に濃縮し、得られたシロップをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン
=1/2)にて精製して、2−(トリメチルシリル)エ
チル (3−O−アセチル−4,6−O−ベンジリデン
−2−デオキシ−2−フタルイミド−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−ベ
ンジル−β−D−ガラクトピラノシド4.1g(78
%)を得た。
【0083】[α]D=+21.1°(c=1.0、CH
Cl3) IR(film)cm-1:2900(CH),1730(エ
ステルCO),860,840(C−Si),710
(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):0.96(2H,
m,SiCH2),1.93(3H,s,CH3CO),
2.99(1H,t,J=7.7Hz,J=10.1H
z,H2a),3.2(1H,dd,J=10.1H
z,J=12.3Hz,H3a),3.54(2H、
m、SiCH2 CH2 ),4.55(1H,d,J=1
1.7Hz,H1a),4.80(dd,J=8.4H
z,J=11.3Hz,H2b),5.39(1H,
d,J=8.4Hz,H1b),5.53(1H,s,
PhCH)元素分析値(C5561NO13Si(MW=9
72.17)として) 理論値:C:67.95,H:6.32,N:1.44
% 実測値:C:67.88,H:6.12,N:1.37
%。
【0084】上記で製造された2−(トリメチルシリ
ル)エチル (3−O−アセチル−4,6−O−ベンジ
リデン−2−デオキシ−2−フタルイミド−β−D−ガ
ラクトピラノシル)−(1→4)−2,3,6−トリ−
O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド1.0g
(1.0mmol)を、95% エタノール5mlに溶解さ
せ、ヒドラジンモノヒドラート1.1mlを加え、75
℃で5時間攪拌した。沈殿物を濾別し、エタノールで洗
浄した。洗液と濾液を合せて減圧下に濃縮した。得られ
たシロップをピリジンに溶解させ、無水酢酸6.3ml
を加えて一日攪拌した。その後、メタノールを加えて過
剰の試薬を分解し、減圧下に濃縮した。クロロホルムで
抽出し、抽出液を塩酸、水の順で洗浄し、硫酸ナトリウ
ム上で乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下に濃縮
して得られたシロップを、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=3/2)にて精製し
て、2−(トリメチルシリル)エチル (2−アセトア
ミド−4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−β−
D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−2,3,6−
トリ−O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド(4
c)0.8g(82%)を得た。
【0085】[α]D=+19.2°(c=1.0、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3340(NH),2900(C
H),1680(アミドCO),860,840(C−
Si),700(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):0.96(2H,
m, SiCH2),1.90(3H,s,CH3
O),3.04 (1H,t,J=7.7Hz,J=1
0.1Hz,H2a),3.17(1H,dd,J=1
0.1Hz,J=2.9Hz,H3a),4.13(1
H,d,J=7.7Hz,H1a),4.40(t,J
=8.4Hz,J=10.3Hz,H2b),5.38
(1H,d,J=8.2Hz,H1b),5.47(1
H,d,J=8.4Hz,H1b),5.51(1H,
s,PhCH),6.03(1H,dd,J=11.7
Hz,J=3.7Hz,H3b),7.11−7.83
(25H,m,5Ph) 元素分析値(C4759NO11Si(MW=842.0
7)として) 理論値:C:67.04,H:7.06,N:1.66
% 実測値:C:66.97,H:6.86,N:1.56
%。
【0086】参考例4 2−(トリメチルシリル)エチル (2−アセトアミド
−4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−β−D−
グルコピラノシル)−(1→4)−2,3,6−トリ−
O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド(4d)の
製造 フェニル 3−O−アセチル−4,6−ベンジリデン−
2−デオキシ−2−フタルイミド−1−チオ−β−D−
グルコピラノシド2.5g(2.6mmol)と2−(トリ
メチルシリル)エチル 2,3,6−トリ−O−ベンジ
ル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシド1.0
g(1.8mmol)とを、塩化メチレン15mlに溶解さ
せ、「モレキュラシーブ4A」1.1 gを加え、室温
にて5時間攪拌した。その後、−15℃に冷却し、N−
ヨードスクシンイミド(NISI)0.8g(3.6mm
ol)及びトリフルオロスルホン酸62μl(0.67mm
ol)を加え45分攪拌した。反応終了後、固形物を濾別
し、クロロホルムで洗浄した。濾液と洗液とを合わせて
クロロホルム抽出し、抽出液を炭酸ナトリウム水溶液、
次いでチオ硫酸ナトリウム溶液で洗浄後、硫酸ナトリウ
ムを加えて乾燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下に
濃縮し、得られたシロップをシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/3)にて精製
して、2−(トリメチルシリル)エチル (3−O−ア
セチル−4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−2
−フタルイミド−β−D−グルコピラノシル)−(1→
4)−2,3,6−トリ−O−ベンジル−β−D−ガラ
クトピラノシド1.5g(84%)を得た。
【0087】[α]D=−11.4°(c=1.0、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3120(NH),2950(C
H),1730(エステルCO),860,840(C
−Si),700(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):0.96(2H,
m,SiCH2),1.90(3H,s,CH3CO),
3.04(1H,t,J=7.7Hz,J=10.1H
z,H2a),3.17(1H,dd,J=10.1H
z,J=2.9Hz,H3a),4.13(1H,d,
J=7.7Hz,H1a),4.40(t,J=8.4
Hz,J=10.3Hz,H2b),5.47(1H,
d,J=8.4Hz,H1b),5.51(1H,s,
PhCH),6.12(1H,t,J=10.2Hz,
J=9.2Hz,H3b),7.21−7.62(20
H,m,4Ph) 元素分析値(C5561NO13Si(MW=972.1
7)として) 理論値:C:67.95,H:6.32,N:1.44
% 実測値:C:66.79,H:6.22,N:1.23
%。
【0088】上記で製造された 2−(トリメチルシリ
ル)エチル (3−O−アセチル−4,6−O−ベンジ
リデン−2−デオキシ−2−フタルイミド−β−D−グ
ルコピラノシル)−(1→4)−2,3,6−トリ−O
−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド1.5g
(1.5mmol)を、95% エタノール5mlに溶解さ
せ、ヒドラジンモノヒドラート1.7mlを加え、75
℃で5時間攪拌し、減圧下に濃縮した。得られたシロッ
プをピリジンに溶解させ、無水酢酸6.3mlを加えて
一日攪拌した。その後、メタノールを加えて過剰の試薬
を分解し、減圧下に濃縮した。クロロホルムで抽出し、
抽出液を塩酸、水の順で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾
燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下に濃縮して得ら
れたシロップを酢酸エチル−ヘキサンにて結晶化して、
2−(トリメチルシリル)エチル(2−アセトアミド−
4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−β−D−グ
ルコピラノシル)−(1→4)−2,3,6−トリ−O
−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド(4d)1.
0g(80%)を得た。
【0089】[α]D=−35.1°(c=0.7、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3450(NH),2920(C
H),1740(エステルCO),1690(アミドC
O),870,850(C−Si),710(フェニ
ル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):1.04(2H,
m,SiCH2),1.56(3H,s,CH3CO),
4.53(1H,d,J=6.2Hz,H1),4.7
2(1H,t,J=6.2Hz,J=11.0Hz,H
2),5.57(1H,s,PhCH),7.22−
7.52(20H,m,4Ph) 元素分析値(C5358NO12Si(MW=929.1
3)として) 理論値:C:68.51,H:6.29,N:1.51
% 実測値:C:68.24,H:6.11,N:1.27
%。
【0090】参考例5 2−(トリメチルシリル)エチル 2−アセトアミド−
3,6−O−ベンジル−2−デオキシーβ−D−グルコ
ピラノシド(4e)の製造 参考例 1で製造された化合物(4a)1.5g(8
3.6mmol)をジメチルホルムアミド5mlに溶解さ
せ、0℃に冷却した。水素化ナトリウム161mg
(3.9mmol)と臭化ベンジル0.52 ml(4.3m
mol)とを加え、0℃で1.5時間攪拌した。反応終了
後、メタノールを加えて過剰の試薬を分解し、減圧下に
濃縮して得られたシロップを酢酸エチルで抽出し、ヘキ
サンを加えて結晶化させ、酢酸エチル−ヘキサンから再
結晶して、2−(トリメチルシリル)エチル 2−アセ
トアミド−3−O−ベンジル−4,6−O−ベンジリデ
ン−2−デオキシーβ−D−グルコピラノシド1.7g
(92%)を得た。
【0091】IR(film)cm-1:3430−3320
(NH),3000(CH),1760(エステルC
O),1690(アミドCO),880,860(C−
Si),700(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):0.92(2H,
m,SiCH2),1.88(3H,s,CH3CO),
3.16(1H,q,J=8.3Hz,H2),4.6
2,4,87(2H,2d,J=11.7Hz,PhC
2),5.00(1H,d,J=8.3Hz,H
1),5.56(1H,s,PhCH),5.65(1
H,d,NH),7.21−7.58(10H,m,2
Ph) 上記で得られた2−(トリメチルシリル)エチル 2−
アセトアミド−3−O−ベンジル−4,6−O−ベンジ
リデン−2−デオキシーβ−D−グルコピラノシド
0.68g(1.4mmol)をテトラヒドロフラン14m
lに溶解させ、「モレキュラシーブ3A」1.1gを加
え、室温で1時間攪拌した。ナトリウムシアノボロハイ
ドライド1.3g(20.4mmol)を加え30分攪拌し
た後、0℃に冷却し、塩化水素飽和エーテル60mlを
加えて15分攪拌した。反応混合物をトリエチルアミン
で中和した後、濾過した。濾液を塩化メチレンで抽出
し、水洗、乾燥後、減圧下に濃縮して得られたシロップ
を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル
/ヘキサン=1/1)にて精製して、2−(トリメチル
シリル)エチル 2−アセトアミド−3,6−O−ベン
ジル−2−デオキシーβ−D−グルコピラノシド(4
e)0.68g(定量的)を得た。
【0092】[α]D =−0.1°(c=1.0、CHC
3) IR(film)cm-1:3390(NH),2920(C
H),1660(アミドCO),860,840(C−
Si),700(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):0.91(2H,
m,SiCH2),1.90(3H,s,CH3CO
N),1.80−2.20(12H,4s,4CH3
O),3.96(1H,m,SiCH2 CH2 ),4.5
3(2H,s,PhCH2),4.78(1H,d,J
=11.7Hz,H1),5.89(1H,d,N
H),7.33−7.42(10H,m,2Ph)。
【0093】参考例6 2−(トリメチルシリル)エチル 2−アセトアミド−
3,6−O−ジベンジル−2−デオキシ−β−D−ガラ
クトピラノシド(4f)の製造 参考例5で得た化合物(4a)に代えて、参考例2で得
た化合物(4b)を用いて、参考例5と同様にして、2
−(トリメチルシリル)エチル 2−アセトアミド−
3,6−O−ジベンジル−2−デオキシ−β−D−ガラ
クトピラノシド(4f)を製造することができる。
【0094】参考例7 2−(トリメチルシリル)エチル (2−アセトアミド
−3−O−アセチル−6−O−ベンジル−2−デオキシ
−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−2,
3,6−トリ−O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノ
シド(4g)の製造 参考例3で得た2−(トリメチルシリル)エチル (3
−O−アセチル−4,6−O−ベンジリデン−2−デオ
キシ−2−フタルイミド−β−D−ガラクトピラノシ
ル)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−ベンジル−
β−D−ガラクトピラノシド3.0g(3.1mmol)を
95% エタノールに溶解させ、ヒドラジンモノヒドラ
ート3.3mlを加え、75℃で5時間攪拌した。沈殿
物を濾別し、エタノールで洗浄した。洗液と濾液を合
せ、減圧下に濃縮した。得られたシロップをピリジンに
溶解させ、無水酢酸8.5mlを加えて一日攪拌した。
その後、メタノールを加えて過剰の試薬を分解し、減圧
下に濃縮した。クロロホルムで抽出し、抽出液を塩酸、
水の順で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。乾燥剤
を濾別し、濾液を減圧下に濃縮して得られたシロップ
を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム/メタノール=20/1)にて精製して、2−(トリ
メチルシリル)エチル (2−アセトアミド−3−O−
アセチル−4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−
β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−2,3,
6−トリ−O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド
2.3g(83%)を得た。
【0095】[α]D=+37.7°(c=1.0、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3355(NH),2887(C
H),1751(エステルCO),1678(アミドC
O),858,839(C−Si),708(フェニ
ル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):1.01(2H,
m,SiCH2),1.59(3H,s,CH3CO
N),1.99(3H,s,CH3COO),4.30
(1H,d,J=7.0Hz,H1b),4.63(1
H,d,J=11.0Hz,H1a),5.48(1
H,s,PhCH),5.79(1H,s,NH),
7.23−7.47(20H,m,4Ph) 元素分析値(C4961NO12Si(MW=884.1
1)として) 理論値:C:66.57,H:6.95,N:1.58
%. 実測値:C:66.50,H:6.78,N:1.43
%. 次に、2−(トリメチルシリル)エチル (2−アセト
アミド−3−O−アセチル−4,6−O−ベンジリデン
−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)(1→
4)−2,3,6−トリ−O−ベンジル−β−D−ガラ
クトピラノシド2.7g(3.1mmol)をテトラヒドロ
フラン30mlに溶解させ、ナトリウムシアノボロハイ
ドライド3.6g(57mmol)を加え、参考例5と同様
に反応後処理して、2−(トリメチルシリル)エチル
(2−アセトアミド−3−O−アセチル−6−O−ベン
ジル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−2,3,6−トリ−O−ベンジル−β−D
−ガラクトピラノシド(4g)2.7gを(定量的)を
得た。
【0096】[α]D=+16.4°(c=0.1、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3310(NH),2900(C
H),1740(エステルCO),1680(アミドC
O),840,820(C−Si),710(フェニ
ル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):0.99(2H,
m,SiCH2),1.57(3H,s,CH3CO
N),2.03(3H,s,CH3COO),4.29
(1H,d,J=7.1Hz,H1b),4.60(1
H,d,J=10.9Hz,H1a),7.23―7.
38(20H,m,4Ph) 元素分析値(C4963NO12Si(MW=886.1
2)として) 理論値:C:66.42,H:7.17,N:1.58
% 実測値:C:66.12,H:7.00,N:1.50
%。
【0097】参考例8 2−(トリメチルシリル)エチル (2−アセトアミド
−3,6−ジ−O−ベンジル−2−デオキシ−β−D−
ガラクトピラノシル)−(1→4)−2,3,6−トリ
−O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド(4
g’)の製造 参考例3で製造した化合物(4c)300mg(0.3
6mmol)を用いて、参考例5と同様にして、ジメチルホ
ルムアミド中、水素化ナトリウムの存在下に、臭化ベン
ジルと反応させ、更に、テトラヒドロフラン中、ナトリ
ウムシアノボロハイドライドで還元して、2−(トリメ
チルシリル)エチル (2−アセトアミド−3,6−ジ
−O−ベンジル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラ
ノシル)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−ベンジ
ル−β−D−ガラクトピラノシド(4g’)206mg
(70%)を得た。
【0098】参考例9 2−(トリメチルシリル)エチル (2−アセトアミド
−3−O−アセチル−6−O−ベンジル−2−デオキシ
−β−D−グルコピラノシル)−(1→4)−2,3,
6−トリ−O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド
(4h)の製造 参考例4で製造された2−(トリメチルシリル)エチル
(3−O−アセチル−4,6−O−ベンジリデン−2
−デオキシ−2−フタルイミド−β−D−グルコピラノ
シル)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−ベンジル
−β−D−ガラクトピラノシド1.5g(1.5mmol)
を95%エタノール15mlに溶解させ、ヒドラジンモ
ノヒドラート1.7mlを加え、75℃で5時間攪拌
し、減圧下に濃縮した。得られたシロップをピリジンに
溶解させ、0℃で無水酢酸6.3mlを加えて、室温に
て一日攪拌した。その後メタノールを加えて過剰の試薬
を分解し、減圧下に濃縮した。クロロホルムで抽出し、
抽出液を塩酸、水の順で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾
燥した。乾燥剤を濾別し、濾液を減圧下に濃縮して得ら
れたシロップを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム/メタノール=20/1)で精製して、
2−(トリメチルシリル)エチル (2−アセトアミド
−3−O−アセチル−4,6−O−ベンジリデン−2−
デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−(1→4)−
2,3,6−トリ−O−ベンジル−β−D−ガラクトピ
ラノシド1.1g(82%)を得た。
【0099】[α]D=−28.4°(c=0.9、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3320(NH),2900(C
H),1740(エステルCO),1680(アミドC
O),860,840(C−Si),700(フェニ
ル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):1.03(2H,
m,SiCH2),1.61(3H,s,CH3CO
N),2.02(3H,s,CH3COO),4.35
(1H,d,J=7.0Hz,H1b),4.62(1
H,d,J=11.0Hz,H1a),5.48(1
H,s,PhCH),5.81(1H,s,NH),
7.26―7.46(20H,m,4Ph) 元素分析値(C4961NO12Si(MW=884.1
1)として) 理論値:C:66.57,H:6.95,N:1.58
% 実測値:C:66.49,H:6.78,N:1.38
% 次に、2−(トリメチルシリル)エチル (2−アセト
アミド−3−O−アセチル−4,6−O−ベンジリデン
−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)-(1→
4)−2,3,6−トリ−O−ベンジル−β−D−ガラ
クトピラノシド1.0g(1.1mmol)をテトラヒドロ
フラン15mlに溶解させ、ナトリウムシアノボロハイ
ドライド1.2g(19.0mmol)を加え、参考例5と
同様にして後処理を行って、2−(トリメチルシリル)
エチル(2−アセトアミド−3−O−アセチル−6−O
−ベンジル−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−ベンジル−
β−D−ガラクトピラノシド(4h)1.0g(定量
的)を得た。
【0100】[α]D =−1.2°(c=4.8、CHC
3) IR(film)cm-1:3300(NH),2850(C
H),1740(エステルCO),1670(アミドC
O),850,830 (C−Si),700(フェニ
ル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):1.01(2H,
m,SiCH2),1.49―1.64(6H,2s,
CH3CON,CH3COO),4.36(1H,d,J
=7.3Hz,H1),7.19−7.36(20H,
m,4Ph) 元素分析値(C4963NO12Si(MW=886.1
2)として) 理論値:C:66.42,H:7.17,N:1.58
% 実測値:C:66.23,H:6.97,N:1.51
%。
【0101】参考例 10 O−(メチル−5−アセトアミド−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ
ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)
−(2→3)−2,4,6−トリ−O−ベンゾイル−β
−D−ガラクトピラノシル)トリクロロアセトイミデー
ト(2b)の製造 O−(メチル−5−アセトアミド−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ
ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)
−(2→3)−2,4,6−トリ−O−ベンゾイル−β
−D−ガラクトピラノシル)0.56g(0.6mmol)
を塩化メチレン4mlに溶解させ、トリクロロアセトニ
トリル1.7mlを加え、0℃に冷却し、1,8−ジア
ザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)
0.1mlを加えて30分攪拌した。反応混合物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィ−(酢酸エチル/ヘキサ
ン=3/2)にて精製して、O−(メチル−5−アセト
アミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−3,
5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2
−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−2,4,6
−トリ−O−ベンゾイル−β−D−ガラクトピラノシ
ル)トリクロロアセトイミデート613mg(95%)
を得た。
【0102】[α]D=+27.4°(c=1.2、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(NH),1740(エ
ステルCO),1660(アミドCO),710(フェ
ニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):1.82−2.12
(15H,5s,CH3CON,5CH3COO),2.
55(1H,dd,J=13.0Hz,6.0Hz,H
3b),3.41(3H,s,MeO),7.13−
7.63(15H,m,3Ph),8.48(1H,
s,C=NH) 元素分析値(C4951220Cl3(MW=1094.
30)として) 理論値:C:53.78,H:4.70,N:2.56
% 実測値:C:53.63,H:4.62,N:2.34
%。
【0103】参考例11 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−
アセトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル
−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラク
ト−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル)−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→3)−2−アセトアミド−
4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−β−D−グ
ルコピラノシド(5)の製造 メチル O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,
8,9−テトラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−
D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシ
ロネート)−(2→3)−2,4,6−トリ−O−ベン
ソイル−1−チオ−β−D−ガラクトピラノシド(2
a)490mg(0.51mmol)と2−(トリメチルシ
リル)エチル 2−アセトアミド−4,6−O−ベンジ
リデン−2−デオキシーβ−D−グルコピラノシド(4
a)150 mg(0.4mmol)とを塩化メチレン10
mlに溶解させ、モレキュラシーブス4Å(和光純薬社
製)2gを加え、室温にて1日攪拌した後、0℃に冷却
した。ジメチル(メチルチオ)スルホニウム トリフレ
ート(DMTST)500mg(1.9mmol)を加え、
引き続き2日攪拌した。反応終了後、固形物を濾別し、
塩化メチレンで洗浄した。濾液と洗液とを塩化メチレン
で抽出し、抽出液を炭酸ソーダ水溶液、水の順で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、乾燥剤を濾別し
た。濾液を濃縮し、得られたシロップをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(トルエン/メタノール=30/
1)にて精製して、2−(トリメチルシリル)エチル
O−(メチル5−アセトアミド−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ
−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)−
(2→3)O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル)
−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−2−ア
セトアミド−4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ
−β−D−グルコピラノシド(5)402mg(83
%)を得た。
【0104】[α]D=+13.1°(c=0.5、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3430〜3320(NH),3
000(CH),1760(エステルCO),1640
(アミドCO),880,860(C−Si),700
(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):0.86(2H,m,
SiCH2),1.34,1.51(6H,2s,CH3
CON),1.80〜2.20(12H,4s,4CH
3COO),2.44(1H,dd,J=12Hz,J
=4.0Hz,H3c),3.12(1H,q,J=
9.5Hz,H2a),3.84(3H,s,OC
3),4.31(1H,d,J=9.9Hz,H1
b),4.83(1H,t,J=9.9Hz,H2
b),5.08(1H,d,J=9.5Hz,H1
a),5.30(1H,dd,J=2.4Hz,J=1
2.6Hz,H7c),5.45(1H,d,J=3.
1Hz,H4b),5.58(1H,s,PhCH),
5.64(1H,m,H8c),7.18−8.29
(20H,m,4Ph)。
【0105】参考例 12 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→6)−O−
(2,4−ジ−O−ベンゾイル−3−O−ベンジル−β
−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−2−アセト
アミド−4,6−ジ−O−ベンジリデン−2−デオキシ
−β−D−グルコピラノシド(6)の製造 メチル O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,
9−テトラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−
グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネ
ート)−(2→6)−2,4,6−トリ−O−ベンソイ
ル−1−チオ−β−D−ガラクトピラノシド(3a)5
17 mg(0.53mmol)と2−(トリメチルシリ
ル)エチル 2−アセトアミド−4,6−O−ベンジリ
デン−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド(4
a)180 mg(0.44mmol)とを塩化メチレン1
0mlに溶解させ、参考例11と同様に反応させ、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン/メタノー
ル=40/1)にて単離精製を行って、2−(トリメチ
ルシリル)エチル O−(メチル 5−アセトアミド−
4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−3,5−ジデ
オキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロ
ピラノシロネート)−(2→6)−O−(2,4−ジ−
O−ベンゾイル−3−O−ベンジル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→3)−2−アセトアミド−4,6
−ジ−O−ベンジリデン−2−デオキシ−β−D−グル
コピラノシド(6)425mg(72%)を得た。
【0106】[α]D=+40.7°(c=1.2、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(NH),2950(C
H),1740(エステルCO),1660(アミドC
O),860,830(C−Si),710( フェニ
ル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):0.94(2H,m,
SiCH2),1.84,1.99(6H,2s,2C
3CON),2.01〜2.13(12H,4s,4
CH3COO),2.52(1H,dd,J=13.0
Hz,J=4.9Hz,H3c),3.73(3H,
s,OCH3),5.58(1H,s,PhCH),
7.20−8.21(20H,m,4Ph) 元素分析値(C6782225Si(MW=1343.
47)として) 理論値:C:59.90,H:6.15,N:2.09
% 実測値:C:59.63,H:6.05,N:2.00
%。
【0107】参考例13 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル)−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→3)−2−アセトアミド−
4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−β−D−ガ
ラクトピラノシドの製造 糖供与体(2a)438 mg(0.36mmol)と、糖
受容体としての2−(トリメチルシリル)エチル 2−
アセトアミド−4,6−O−ベンジリデン−2−デオキ
シ−β−D−グルコピラノシド(4b)150mg
(0.3mmol)とを用いて、参考例11と同様にして、
目的化合物156mgを製造した。
【0108】[α]D=+27.3°(c=1.2、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3400〜3300(NH),2
970(CH),1750(エステルCO),1670
(アミドCO),870,840(C−Si),720
( フェニル)1H−NMR(CDCl3,ppm):0.8
2(2H,m,SiCH2),1.60,1.71(6
H,2s,2CH3CON,1.80〜2.23(12
H,4s,4CH3COO),2.44(1H,dd,
J=14Hz,J=5.0Hz,H3c),3.86
(3H,s,OCH3),5.38(1H,s,PhC
H),5.58(1H,dd,J=3.0Hz,J=
7.2Hz,H7c),5.82(1H,m,H8
c),7.18−8.14(20H,m,4Ph)。
【0109】参考例 14 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル)−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→3)−2−アセトアミド−2
−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシドの製造 参考例13で得た2−(トリメチルシリル)エチル O
−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ
−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)−
(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイ
ル)−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−2
−アセトアミド−4,6−O−ベンジリデン−2−デオ
キシ−β−D−ガラクトピラノシド156mgを80%
酢酸水溶液10mlに溶解させ、40℃、4日間放置し
てベンジリデン保護基をはずし、減圧下に濃縮した。得
られたシロップをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(トルエン/メタノール=40/1)にて単離精製し
て、目的化合物123mg(27.6%)を得た。
【0110】[α]D=+23.6°(c=1.8、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3350(NH),2980(C
H),1740(エステルCO),1670(アミドC
O),860,840(C−Si),720( フェニ
ル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):0.99(2H,m,
SiCH2),1.61,1.88(6H,2s,2C
3CON),1.92〜2.31(12H,4s,4
CH3COO),2.50(1H,dd,J=12.6
Hz,4.6Hz,H3c),3.91(3H,s,O
CH3),4.84(1H,m、H4c),5.49(1
H,d,J=3.3Hz,H4b),5.65(1H,
m,H8c),6.44(1H, d、NH),7.17
−8.31(15H,m,3Ph)。
【0111】参考例 15 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル)−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→4)−2−アセトアミド−
3,6−ジ−O−ベンジル−2−デオキシ−β−D−グ
ルコピラノシド(9)の製造 糖供与体(2a)430mg(0.45mmol)と、糖受
容体として2−(トリメチルシリル)エチル 2−アセ
トアミド−4,6−O−ジベンジル−2−デオキシーβ
−D−グルコピラノシド(4e)180mg(0.36
mmol)とを用いて、参考例11と同様にして反応さ
せ、得られたシロップをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(トルエン/メタノール=40/1)にて単離精
製して、目的化合物(9)177 mg(35%)を得
た。
【0112】[α]D=+18.7°(c=0.8、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3270(NH),2950(C
H),1730(エステルCO),1660(アミドC
O),850,830(C−Si),700( フェニ
ル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):0.86(2H,m,
SiCH2),1.60(3H,s,CH3CON),
1.83〜2.21(12H,4s,4CH3CO
O),2.50(H,dd,J=12Hz,J=5.0
Hz,H3c),3.87(3H,s,OCH3),
5.54(1H,m,H8c),6.80(1H,d,
NH),7.25−8.17(25H,m,5Ph)。
【0113】参考例16 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→6)−O−
(2,4−ジ−O−ベンゾイルー3−O−ベンジル)−
β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−2−アセ
トアミド−4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−
β−D−ガラクトピラノシドの製造 糖供与体(3a)539mg(0.55mol)と、糖
受容体として2−(トリメチルシリル)エチル 2−ア
セトアミド−4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ
ーβ−D−ガラクトピラノシド (4b)150 mg
(0.36mmol)とを塩化メチレン10mlに溶解さ
せ、以下、参考例11と同様にして反応させ、得られた
シロップをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トル
エン/メタノール=60/1)にて単離精製して、目的
化合物428mg(87%)を得た。
【0114】[α]D=+30.0°(c=0.9、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(NH),2950(C
H),1740(エステルCO),1660(アミドC
O),860,830(C−Si),710 ( フェニ
ル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):0.89(2H,m,
SiCH2),1.24,1.91(6H, 2s,2C
3CON)、2.03 〜 2.10 (12H, 4s,
4CH3COO),2.59(1H,dd,J=12.
9Hz,J=4.4Hz,H3c),3.21(3H,
s,OCH3),5.74(1H,s,PhCH),
7.06−8.19 (25H,m,5Ph). 参考例17 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→6)−O−
(2,4−ジ−O−ベンゾイル−3−O−ベンジル)−
β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−2−アセ
トアミド−3,6−ジ−O−ベンジル−2−デオキシ−
β−D−グルコピラノシド(10)の製造 糖供与体(3a)513 mg(0.52mmol)と、糖
受容体としての2−(トリメチルシリル)エチル 2−
アセトアミド−3,6−O−ジベンジル−2−デオキシ
ーβ−D−グルコピラノシド(4e)200mg(0.
40mmol)とを用い、参考例11と同様に反応させ、得
られたシロップをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(トルエン/メタノール=50/1)にて単離精製し
て、目的化合物441mg(77%)を得た。
【0115】[α]D=+18.4°(c=0.7、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3270(NH),2950(C
H),1750(エステルCO),1660(アミドC
O),860,830(C−Si),710(フェニ
ル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):0.82(2H,m,
SiCH2),1.65,1.88(6H,2s,2C
3CON),1.95〜2.09(12H,4s,4C
3COO),2.55(1H,dd,J=12.8H
z,J=4.7Hz,H3c),3.25(3H,s,
OCH3),7.10−8.12(25H,m,5P
h) 元素分析値(C7490225Si(MW=1435.
61)として) 理論値:C:61.91,H:6.32,N:1.95
% 実測値:C:61.69,H:6.05,N:1.47
%。
【0116】参考例18 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−
アセトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル
−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラク
ト−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル−β−D−ガラク
トピラノシル−(1→4)−(3−O−アセチルー6−
O−ベンジル−2−デオキシ−2−アセトアミド−β−
D−グルコピラノシル)−(1→4)−O−(2,3,
6−トリ−O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド
(15)の製造 参考例10で製造したO−(メチル 5−アセトアミド
−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−3,5−ジ
デオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌ
ロピラノシロネート)−(2→3)−2,4,6−トリ
−O−ベンゾイル−β−D−ガラクトピラノシル)トリ
クロロアセトイミデート(2b)270mg(0.25
mmol)及び参考例9で製造した糖受容体2−(トリメチ
ルシリル)エチル (2−アセトアミド−3−O−アセ
チル−6−O−ベンジル−2−デオキシ−β−D−グル
コピラノシル)−(1→4)−2,3,6−トリ−O−
ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド(4h)114
mg(0.13mmol)を塩化メチレン3mlに溶解さ
せ、参考例11と同様の条件下に反応、後処理及び単離
精製を行って、2−(トリメチルシリル)エチル O−
(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テトラ
−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−
α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)−
(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル
−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−(3−
O−アセチルー6−O−ベンジル−2−デオキシ−2−
アセトアミド−β−D−グルコピラノシル)−(1→
4)−(2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グ
ルコピラノシル)−(1→4)−O−(2,3,6−ト
リ−O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド(15)
212mg(90%)を得た。
【0117】[α]D=+26.2°(c=0.3、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3350(NH),2900(C
H),1740(エステルCO),1680(アミドC
O),860,840(C−Si),710(フェニ
ル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):1.04(2H,m,
SiCH2),1.41−2.20(27H,9s,2
CH3CON,7CH3COO),2.43(1H,d
d,J=12.9Hz,4.4Hz,H3d),3.8
2(3H,s,MeO),7.19−8.27(35
H,m,7Ph) 元素分析値(C96112232Si(MW=1834.
02)として) 理論値:C:62.87,H:6.16,N:1.53
% 実測値:C:62.80,H:6.05,N:1.46
%。
【0118】参考例19 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル−β−D−ガラク
トピラノシル)(1→4)−(2−アセトアミド−3−
O−アセチル−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→4)−β−D−ガラクトピラノシド(1
7)の製造 参考例18で製造した2−(トリメチルシリル)エチル
O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ
ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイ
ル−β−D−ガラクトピラノシル)(1→4)−(3−
O−アセチル−6−O−ベンジル−2−デオキシ−2−
アセトアミド−β−D−グルコピラノシル)−(1→
4)−(2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グ
ルコピラノシル)−(1→4)−O−(2,3,6−ト
リ−O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド(1
5)100mg(0.05mmol)をエタノール10ml
に溶解させ、10%水酸化パラジウム100mgを加え
水素ガスを吹き込み1日室温で攪拌した。触媒を濾別
し、濾液を減圧下濃縮した。得られたシロップをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノ
ール=10/1)にて精製して、2−(トリメチルシリ
ル)エチル O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,
8,9−テトラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−
D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシ
ロネート)−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O
−ベンゾイル−β−D−ガラクトピラノシル)(1→
4)−(2−アセトアミド−3−O−アセチル−2−デ
オキシ−β−D−グルコピラノシル)−(1→4)−β
−D−ガラクトピラノシド78mg(定量的)を得た。
【0119】[α]D=+16.7°(c=0.3、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3400(NH),2960(C
H),1750(エステルCO),1680(アミドC
O),860,840(C−Si),710(フェニ
ル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):0.93(2H,m,
SiCH2),1.53,1.78(6H,2s,2C
3CON),1.89−2.16(27H,9s,9
CH3COO),2.44(1H,dd,J=12.3
Hz,4.4Hz,H3d),3.82(3H,s,M
eO),7.27−8.21(15H,m,3Ph) 元素分析値(C6888232Si(MW=1473.
52)として) 理論値:C:55.43,H:6.02,N:1.90
% 実測値:C:55.25,H:5.92,N:1.79
%。
【0120】参考例20 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→3)−(2−アセトアミド−
4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−β−D−ガ
ラクトピラノシル)−(1→4)−2,3,6−トリ−
O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシドの製造 糖供与体(2b)及び糖受容体(4c)を用い、参考例
11と同様にして、目的化合物を製造した(収率79
%)。
【0121】[α]D=+30.8°(c=1.0、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3400(NH),3000(C
H),1740(エステルCO),1690(アミドC
O),870,850(C−Si),720(フェニ
ル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):1.04(2H,m,
SiCH2),1.41−2.20(18H,6s,2
CH3CON,4CH3COO),2.43(1H,d
d,J=12.9Hz,4.4Hz,H3d),3.8
2(3H,s,MeO),7.19−8.27(35
H,m,7Ph) 元素分析値(C94108231Si(MW=1789.
97)として) 理論値:C:63.08,H:6.08,N:1.57
% 実測値:C:63.02,H:5.79,N:1.39
%。
【0122】参考例21 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→4)−(2−アセトアミド−
3,6−ジ−O−ベンジル−2−デオキシ−β−D−ガ
ラクトピラノシル)−(1→4)−2,3,6−トリ−
O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシドの製造 糖供与体(2b)及び糖受容体(4g’)を用い、参考
例 11 と同様にして、目的化合物を製造した(収率7
6%)。
【0123】[α]D=+14.6°(c=1.4、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(NH),2900(C
H),1740(エステルCO),1680(アミドC
O),860,840(C−Si),700(フェニ
ル)1 H−NMR(CDCl3,ppm):1.04(2H,m,
SiCH2),1.88−1.90(6H,2s,2C
3CON),1.91−2.33(12H,4s,4
CH3COO),2.44(1H,dd,J=12.5
Hz,4.6Hz,H3d),3.82(3H,s,M
eO),5.54(1H,m,H8d),7.16−
8.60(40H,m,8Ph) 元素分析値(C101116231Si(MW=188
2.11)として) 理論値:C:64.45,H:6.21,N:1.49
% 実測値:C:64.38,H:6.08,N:1.25
%。
【0124】参考例22 メチル(フェニル 5−アセトアミド−4,7,8−ト
リ−O−アセチル−3,5,9−トリデオキシ−2−チ
オ−D−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシ
ド)ネート(22a)の製造 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8−トリ−O−アセチル−3,
5,9−トリデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラク
ト−2−ノヌロピラノシロネート)5.0g(9.4mm
ol)を塩化メチレン120mlに溶解させ、0℃にて3
フッ化ホウ素エーテル2.5ml(20mmol)を加え室
温にて2日攪拌した。反応混合物をクロロホルムで抽出
し、抽出液を炭酸ナトリウム水溶液、水で洗浄後、減圧
下に濃縮してシロップを得た。このシロップをピリジン
50mlに溶解させ、0℃で無水酢酸50mlを加え、
室温にて一晩攪拌した。クロロホルムで抽出し、抽出液
を塩酸、水の順で洗浄し、減圧下に濃縮して得られたシ
ロップを塩化メチレン24mlに溶解させ、0℃で3フ
ッ化ホウ素エーテル2.8ml(22mmol)及びチオフ
ェノール2.0ml(21mmol)を加え室温にて一晩攪
拌した。反応混合物をクロロホルムで抽出し、抽出液を
炭酸ナトリウム水溶液、水で洗浄後、減圧下に濃縮して
シロップを得た。このシロップをシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(クロロホルム/メタノール= 50/
1)にて精製して、メチル(フェニル 5−アセトアミ
ド−4,7,8−トリ−O−アセチル−3,5,9−ト
リデオキシ−2−チオ−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシド)ネート(22a)4.1g
(α:β=1:5、収率=84%)を得た。
【0125】IR(film)cm-1:3300(NH),
3100〜2900(CH),1730(エステルC
O),1650(アミドCO),710(フェニル) 元素分析値(C2431NO10Si(MW=525.5
7)として) 理論値:C:54.85,H:5.94,N:2.67
% 実測値:C:54.63,H:5.84,N:2.63
%。
【0126】参考例23 メチル(フェニル 5−アセトアミド−4,7,9−ト
リ−O−アセチル−3,5,8−トリデオキシ−2−チ
オ−D−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシ
ド)ネート(22b)の製造 2−(トリメチルシリル)エチル−O−(メチル 5−
アセトアミド−4,7,9−トリ−O−アセチル−3,
5,8−トリデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラク
ト−2−ノヌロピラノシロネート)5.0g(9.4mm
ol)を塩化メチレン120mlに溶解させ、参考例22
と同様に反応及び処理を行ってシロップとして、メチル
(フェニル 5−アセトアミド−4,7,9−トリ−O
−アセチル−3,5,8−トリデオキシ−2−チオ−D
−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシド)ネ
ート(22b)4.2g(α:β=1: 2、収率 =8
6%)を得た。
【0127】IR(film)cm-1:3300(NH),
3100〜2900(CH),1730(エステルC
O),1650(アミドCO),710(フェニル) 元素分析値(C2431NO10Si(MW=525.5
7)として) 理論値:C:54.85,H:5.94,N:2.67
% 実測値:C:54.64,H:5.88,N:2.47
%。
【0128】参考例24 メチル(フェニル 5−アセトアミド−4,8,9−ト
リ−O−アセチル−3,5,7−トリデオキシ−2−チ
オ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシド)ネート(2
2c)の製造 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,8,9−トリ−O−アセチル−3,
5,7−トリデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラク
ト−2−ノヌロピラノシロネート)5.0g(9.4mm
ol)を塩化メチレン120mlに溶解させ、参考例22
と同様に反応及び処理を行ってシロップとしてメチル
(フェニル 5−アセトアミド−4,7,9−トリ−O
−アセチル−3,5,7−トリデオキシ−2−チオ−D
−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシド)ネ
ート(22c)4.6g(α:β=4:1、収率 =9
3%)を得た。
【0129】IR(film)cm-1:3300(NH),
3100〜2900(CH),1730(エステルC
O),1650(アミドCO),710(フェニル) 元素分析値(C2431NO10Si(MW=525.5
7)として) 理論値:C:54.85,H:5.94,N:2.67
% 実測値:C:54.70,H:5.93,N:2.47
%。
【0130】参考例25 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラーO−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリーO−ベンゾイル−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→3)−O−[(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8−トリーO−アセチル−3,
5,9−トリデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラク
ト−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→6)]−O
−(2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→4)−O−(2,3,6−トリ
ーO−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシル−(1→
4)−O−2,3,6−トリーO−ベンジル−β−D−
グルコピラノシド(23a)の製造 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラーO−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリーO−ベンゾイル−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→3)−O−(2−アセトアミド
−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−(1
→4)−O−(2,3,6−トリーO−ベンジル−β−
D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−2,3,6
−トリーO−ベンジル−β−D−グルコピラノシド(2
1)100mg(47μmol)と参考例22で製造した
メチル[(フェニル 5−アセトアミド−4,7,8−
トリーO−アセチル−3,5,9−トリデオキシ−2−
チオ−D−グリセロ−α,β−D−ガラクト−2−ノヌ
ロピラノシド)ネート(22a)50mg(95μmo
l)をアセトニトリル1.5mlに溶解させ、モレキュ
ラシーブス4Å100mgを加え、室温にて一晩攪拌し
た。その後、−20℃に冷却し、N−ヨードスクシンイ
ミド(NIS)42mg(186μmol)、トリフルオ
ロメタンスルホン酸1.7μl(19μmol)を加え更
に2日間攪拌した。 反応終了後、固形物を濾別し、ク
ロロホルムで抽出し、抽出液を炭酸ナトリウム水溶液、
水の順で洗浄し減圧下に濃縮した。得られたシロップを
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/
メタノール=50/1)にて精製して、2−(トリメチ
ルシリル)エチル O−(メチル 5−アセトアミド−
4,7,8,9−テトラーO−アセチル−3,5−ジデ
オキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロ
ピラノシロネート)−(2→3)−O−(2,4,6−
トリーO−ベンゾイル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→3)−O−[(メチル 5−アセトアミド−
4,7,8−トリーO−アセチル−3,5,9−トリデ
オキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロ
ピラノシロネート)−(2→6)]−O−(2−アセト
アミド−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−(2,3,6−トリーO−ベンジル
−β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−2,
3,6−トリーO−ベンジル−β−D−グルコピラノシ
ド(23a)41mg(34%)を得た。
【0131】[α]D=+22.6°(c=8.0、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3100〜3600(NH、O
H),3100〜2900(CH),1730(エステ
ルCO),1650(アミドCO),860,840
(C−Si),700(フェニル) 元素分析値(C132157346Si(MW=254
9.77)として) 理論値:C:62.18,H:6.21,N:1.65
% 実測値:C:61.96,H:6.10,N:1.54
%。
【0132】参考例26 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラーO−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリーO−ベンゾイル−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→3)−O−[(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,9−トリーO−アセチル−3,
5,8−トリデオキシ−α−D−ガラクト−2−ノヌロ
ピラノシロネート)−(2→6)]−O−(2−アセト
アミド−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−(2,3,6−トリーO−ベンジル
−β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−2,
3,6−トリーO−ベンジル−β−D−グルコピラノシ
ド(23b)の製造 参考例25において、メチル [(フェニル 5−アセト
アミド−4,7,8−トリーO−アセチル−3,5,9
−トリデオキシ−2−チオ−D−グリセロ−α,β−D
−ガラクト−2−ノヌロピラノシド)ネート(22a)
に代えて、メチル (フェニル 5−アセトアミド−4,
7,9−トリーO−アセチル−3,5,8−トリデオキ
シ−2−チオ−D−グリセロ−α,β−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシド)ネート(22b,参考例23)
を用いる以外は、同様にして、目的化合物を製造した。
【0133】収率:32% [α]D=+20.0°(c=4.5、CHCl3) IR(film)cm-1:3100〜3600(NH、O
H),3100〜2900(CH),1730(エステ
ルCO),1650(アミドCO),860,840
(C−Si),700(フェニル) 元素分析値(C132157346Si(MW=254
9.77)として) 理論値:C:62.18,H:6.21,N:1.65
% 実測値:C:61.98,H:6.01,N:1.61
%。
【0134】参考例27 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラーO−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリーO−ベンゾイル−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→3)−O−[(メチル 5−ア
セトアミド−4,8,9−トリーO−アセチル−3,
5,7−トリデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラク
ト−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→6)]−O
−(2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→4)−O−(2,3,6−トリ
ーO−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシル−(1→
4)−O−2,3,6−トリーO−ベンジル−β−D−
グルコピラノシド(23c)の製造 参考例25において、メチル[(フェニル 5−アセト
アミド−4,7,8−トリーO−アセチル−3,5,9
−トリデオキシ−2−チオ−D−グリセロ−α,β−D
−ガラクト−2−ノヌロピラノシド)ネート(22a)
に代えて、メチル(フェニル 5−アセトアミド−4,
8,9−トリーO−アセチル−3,5,7−トリデオキ
シ−2−チオ−D−グリセロ−α,β−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシド)ネート(22c,参考例24)
を用いる以外は、同様にして、目的化合物を製造した。
【0135】収率 14 %. [α]D=+14.6°(c=4.6、CHCl3) IR(film)cm-1:3100〜3600(NH、O
H),3100〜2900(CH),1730(エステ
ルCO),1650(アミドCO),860,840
(C−Si),700(フェニル) 元素分析値(C132157346Si(MW=254
9.77)として) 理論値:C:62.18,H:6.21,N:1.65
% 実測値:C:61.99,H:6.15,N:1.60
%。
【0136】参考例28 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラーO−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリーO−ベンゾイル−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→3)−O−[(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラーO−アセチル−
3,5−ジデオキシ−L−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→6)]−O−
(2−アセトアミド−4−アセチル−2−デオキシ−β
−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−(2,
3,6−トリーO−ベンジル−β−D−ガラクトピラノ
シル−(1→4)−O−2,3,6−トリーO−ベンジ
ル−β−D−グルコピラノシド(23d)の製造 参考例25において、メチル[(フェニル 5−アセト
アミド−4,7,8−トリーO−アセチル−3,5,9
−トリデオキシ−2−チオ−D−グリセロ−α,β−D
−ガラクト−2−ノヌロピラノシド)ネート(22a)
に代えて、メチル(メチル 5−アセトアミド−4,
7,8,9−テトラ−O−アセチル−3,5−ジデオキ
シ−2−チオ−L−グリセロ−α,β−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシド)ネート(22d)を用いる以外
は、同様にして、目的化合物を製造した。
【0137】収率:32% [α]D=+18.7°(c=6.7、CHCl3) IR(film)cm-1:3100〜3600(NH、O
H),3100〜2900(CH),1730(エステ
ルCO),1650(アミドCO),860,840
(C−Si),700(フェニル) 元素分析値:(C134159348Si(MW=260
7.81)として) 理論値:C:61.72,H:6.15,N:1.61
% 実測値:C:61.58,H:6.06,N:1.61
%。
【0138】参考例 29 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラーO−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→3)−O−[(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8−トリーO−アセチル−3,
5,9−トリデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラク
ト−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→6)]−O
−(2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→4)−O−(2,3,6−トリ
−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル−(1→
4)−O−2,3,6−トリ−O−アセチル−β−D−
グルコピラノシド(24a)の製造 化合物(23a)375mg(147μmol)をエタノ
ール10ml及び酢酸10mlに溶解し、活性炭−パラ
ジウム375mgを加え、水素ガスを吹き込みながら、
40℃にて一週間撹拌した。反応終了を薄層クロマトグ
ラフィー(TLC)(クロロホルム:メタノール=5:
1)にて確認し、固形物を濾別した。減圧濃縮して得ら
れたシロップをピリジン5mlに溶解し、0℃にて無水
酢酸5mlを加え室温にて2日間撹拌した。反応終了を
TLC(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確
認し、メタノールを加えた後、反応液をクロロホルムに
て抽出し、有機層を塩酸、水で洗浄した。減圧濃縮して
得られたシロップをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出液;クロロホルム:メタノール=30:1)に
より精製して、化合物(24a)251mg(109μ
mol,74%)を得た。
【0139】[α]D=+7.04°(c=0.4、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(NH),3100−2
900(CH),1730及び1220(エステルC
O),1650,1540(アミドCO),860,8
40(Me3Si),710(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
92(m,2H,CH22 SiMe3),1.15
(d,3H,J8,Me=5.7Hz,CHMe−9f),
1.00−2.20(10s,51H,3AcN,14
AcO),2.44(dd,1H,Jgem=13.0H
z,J3eq,4=4.6Hz,H−3eeq),2.52
(dd,1H,Jgem=12.8Hz,J3eq,4=4.6
Hz,H−3feq),2.95(m,1H,H−2
c),3.77(s,3H,OMe),3.84(s,
3H,OMe),5.60(m,1H,H−8e),
7.00−8.20(m,15H,3Ph) 元素分析値(C104135353Si(MW=230
3.28)として) 理論値:C:54.23,H:5.91,N:1.82
% 実測値:C:54.01,H:5.63,N:1.82
%。
【0140】参考例 30 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラーO−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→3)−O−[(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,9−トリ−O−アセチル−3,
5,8−トリデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラク
ト−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→6)]−O
−(2−アセトアミド−4−O−アセチル−2−デオキ
シ−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−
(2,3,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル−(1→4)−O−2,3,6−トリ−O−
アセチル−β−D−グルコピラノシド(24b)の製造 化合物(23b)290mg(113μmol)をエタノ
ール10ml及び酢酸10mlに溶解し、活性炭上パラ
ジウム300mgを加え、水素ガスを吹き込みながら、
40℃にて一週間撹拌した。反応終了をTLC(クロロ
ホルム:メタノール=5:1)にて確認し、固形物を濾
別した。減圧濃縮して得られたシロップをピリジン5m
lに溶解し、0℃にて無水酢酸5mlを加え室温にて2
日間撹拌した。反応終了をTLC(クロロホルム:メタ
ノール=15:1)にて確認し、メタノールを加えた
後、反応液をクロロホルムにて抽出し、有機層を塩酸、
水で洗浄した。減圧濃縮して得られたシロップをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホル
ム:メタノール=30:1)により精製して、化合物
(24b)129mg(56μmol,50%)を得た。
【0141】[α]D=+3.87°(c=2.6、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(NH),3100−2
900(CH),1730,1220(エステルC
O),1650,1540(アミドCO),860,8
40(Me3Si),710(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
90(m,2H,CH22 SiMe3),1.00−
2.20(10s,51H,3AcN及び14Ac
O),2.43(dd,1H,Jgem=12.6Hz,
3eq,4=4.4Hz,H−3eeq),2.55(d
d,1H,Jgem=12.8Hz,J3eq,4=4.8H
z,H−3feq),2.94(m,1H,H−2
c),3.77(s,3H,OMe),3.81(s,
3H,OMe),5.99(m,1H,H−8e),
7.00−8.20(m,15H,3Ph)元素分析値
(C104135353Si(MW=2303.28)と
して) 理論値:C:54.23,H:5.91,N:1.82
% 実測値:C:53.97,H:5.86,N:1.81
%。
【0142】参考例 31 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→3)−O−[(メチル 5−ア
セトアミド−4,8,9−トリ−O−アセチル−3,
5,7−トリデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラク
ト−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→6)]−O
−(2−アセトアミド−4−O−アセチル−2−デオキ
シ−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−
(2,3,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル−(1→4)−O−2,3,6−トリ−O−
アセチル−β−D−グルコピラノシド(24c)の製造 化合物(23c)390mg(153μmol)をエタノ
ール10ml及び酢酸10mlに溶解し、活性炭−パラ
ジウム400mgを加え、水素ガスを吹き込みながら、
40℃にて一週間撹拌した。反応終了をTLC(クロロ
ホルム:メタノール=5:1)にて確認し、固形物を濾
別した。減圧濃縮して得られたシロップをピリジン5m
lに溶解し、0℃にて無水酢酸5mlを加え室温にて2
日間撹拌した。反応終了をTLC(クロロホルム:メタ
ノール=15:1)にて確認し、メタノールを加えた
後、反応液をクロロホルムにて抽出し、有機層を塩酸、
水で洗浄した。減圧濃縮して得られたシロップをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホル
ム:メタノール=30:1)により精製して、化合物
(24c)273mg(119μmol,78%)を得
た。
【0143】[α]D=+6.38°(c=0.4、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(NH),3100−2
900(CH),1730,1220(エステルC
O),1650,1540(アミドCO),860,8
40(Me3Si),710(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
93(m,2H,CH22 SiMe3),1.00−
2.20(17s,51H,3AcN及び14Ac
O),2.43(dd,1H,Jgem=12.8Hz,
3eq,4=4.6Hz,H−3eeq),2.52(d
d,1H,Jgem=13.0Hz,J3eq,4=4.5H
z,H−3feq),2.97(m,1H,H−2
c),3.71(s,3H,OMe),3.81(s,
3H,OMe),5.60(m,1H,H−8e),
7.00−8.20(m,15H,3Ph)元素分析値
(C104135353Si(MW=2303.28)と
して) 理論値:C:54.23,H:5.91,N:1.82
% 実測値:C:53.94,H:5.86,N:1.60
%。
【0144】参考例 32 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−
3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→3)−O−[(メチル 5−ア
セトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−
3,5−ジデオキシ−L−グリセロ−α−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→6)]−O−
(2−アセトアミド−4−O−アセチル−2−デオキシ
−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−
(2,3,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル−(1→4)−O−2,3,6−トリ−O−
アセチル−β−D−グルコピラノシド(24d)の製造 化合物(23d)317mg(121μmol)をエタノ
ール10ml及び酢酸10mlに溶解し、活性炭−パラ
ジウム350mgを加え、水素ガスを吹き込みながら、
40℃にて一週間撹拌した。反応終了をTLC(クロロ
ホルム:メタノール=5:1)にて確認し、固形物を濾
別した。減圧濃縮して得られたシロップをピリジン5m
lに溶解し、0℃にて無水酢酸5mlを加え室温にて2
日間撹拌した。反応終了をTLC(クロロホルム:メタ
ノール=15:1)にて確認し、メタノールを加えた
後、反応液をクロロホルムにて抽出し、有機層を塩酸、
水で洗浄した。減圧濃縮して得られたシロップをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホル
ム:メタノール=30:1)により精製して、化合物
(24d)176mg(75μmol,62%)を得た。
【0145】[α]D=+5.0°(c=0.4、CHC
3) IR(film)cm-1:3300(NH),3100−2
900(CH),1730,1220(エステルC
O),1650,1540(アミドCO),860,8
40(Me3Si),710(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
95(m,2H,CH2CH2SiMe3),1.00−
2.20(17s,51H,3AcN及び14Ac
O),2.45(dd,1H,Jgem=12.3Hz,
3eq,4=4.6Hz,H−3eeq),2.57(d
d,1H,Jgem=13.0Hz,J3eq,4=4.8H
z,H−3feq),2.96(m,1H,H−2
c),3.79(s,3H,OMe),3.82(s,
3H,OMe),5.60(m,1H,H−8e),
7.00−8.20(m,15H,3Ph)元素分析値
(C106137355Si(MW=2361.32)と
して) 理論値:C:54.92,H:5.85,N:1.78
% 実測値:C:53.76,H:5.76,N:1.58
%。
【0146】参考例 33 O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ
ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイ
ル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
[(メチル 5−アセトアミド−4,7,8−トリ−O
−アセチル−3,5,9−トリデオキシ−D−グリセロ
−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)−
(2→6)]−O−(2−アセトアミド−4−O−アセ
チル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2,3,6−トリ−O−アセチル−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−2,
3,6−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラノー
ス(35a)の製造 化合物(24a)225mg(101μmol)を塩化メ
チレン10mlに溶解し、0℃にてトリフルオロ酢酸1
0mlを加え、室温にて2時間撹拌した。反応終了をT
LC(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確認
し、酢酸エチルを加えた後、減圧濃縮して得られたシロ
ップをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;
クロロホルム:メタノール=20:1)により精製し
て、化合物(35a)208mg(94%)を得た。
【0147】IR(film):3100−3600(N
H,OH),3100−2900(CH),1730,
1220(エステルCO),1650,1540(アミ
ドCO),710(フェニル) 元素分析値(C99123353Si(MW=2203.
05)として) 理論値:C:53.97,H:5.63,N:1.91
% 実測値:C:53.97,H:5.39,N:1.84
%。
【0148】参考例 34 O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ
ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイ
ル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
[(メチル 5−アセトアミド−4,7,9−トリ−O
−アセチル−3,5,8−トリデオキシ−D−グリセロ
−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)−
(2→6)]−O−(2−アセトアミド−4−O−アセ
チル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2,3,6−トリ−O−アセチル−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−2,
3,6−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラノー
ス(35b)の製造 化合物(24b)108mg(47μmol)を塩化メチ
レン5mlに溶解し0℃にてトリフルオロ酢酸5mlを
加え、室温にて2時間撹拌した。反応終了をTLC(ク
ロロホルム:メタノール=10:1)にて確認し、酢酸
エチルを加えた後、減圧濃縮して得られたシロップをシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホ
ルム:メタノール=20:1)により精製して、化合物
(35b)104mg(定量的)を得た。
【0149】IR(film):3100−3600(N
H,OH),3100−2900(CH),1730,
1220(エステルCO),1650,1540(アミ
ドCO),710(フェニル) 元素分析値(C99123353Si(MW=2203.
05)として) 理論値:C:53.97,H:5.63,N:1.91
% 実測値:C:53.88,H:5.37,N:1.76
%。
【0150】参考例 35 O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ
ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイ
ル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
[(メチル 5−アセトアミド−4,8,9−トリ−O
−アセチル−3,5,7−トリデオキシ−D−グリセロ
−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)−
(2→6)]−O−(2−アセトアミド−4−O−アセ
チル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2,3,6−トリ−O−アセチル−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−2,
3,6−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラノー
ス(35c)の製造 化合物(24c)223mg(97μmol)を塩化メチ
レン10mlに溶解し、0℃にてトリフルオロ酢酸10
mlを加え、室温にて2時間撹拌した。反応終了をTL
C(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確認
し、酢酸エチルを加えた後、減圧濃縮して得られたシロ
ップをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;
クロロホルム:メタノール=20:1)により精製し
て、化合物(35c)188mg(89%)を得た。
【0151】IR(film):3100−3600(N
H,OH),3100−2900(CH),1730,
1220(エステルCO),1650,1540(アミ
ドCO),710(フェニル) 元素分析値(C99123353Si(MW=2203.
05)として) 理論値:C:53.97,H:5.63,N:1.91
% 実測値:C:53.76,H:5.35,N:1.89
%。
【0152】参考例 36 O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ
ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイ
ル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
[(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−L−グリセロ
−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)−
(2→6)]−O−(2−アセトアミド−4−O−アセ
チル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2,3,6−トリ−O−アセチル−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−2,
3,6−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラノー
ス(35d)の製造 化合物(24d)156mg(68μmol)を塩化メチ
レン8mlに溶解し、0℃にてトリフルオロ酢酸8ml
を加え、室温にて2時間撹拌した。反応終了をTLC
(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確認し、
酢酸エチルを加えた後、減圧濃縮して得られたシロップ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロ
ロホルム:メタノール=20:1)により精製して、化
合物(35d)135mg(91%)を得た。
【0153】IR(film):3100−3600(N
H,OH),3100−2900(CH),1730,
1220(エステルCO),1650,1540(アミ
ドCO),710(フェニル) 元素分析値(C101125355(MW=2259.7
1)として) 理論値:C:53.65,H:5.57,N:1.86
% 実測値:C:53.90,H:5.49,N:1.91
%。
【0154】参考例 37 O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ
ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイ
ル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
[(メチル 5−アセトアミド−4,7,8−トリ−O
−アセチル−3,5,9−トリデオキシ−D−グリセロ
−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)−
(2→6)]−O−(2−アセトアミド−4−O−アセ
チル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2,3,6−トリ−O−アセチル−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−(2,
3,6−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→1)−(2S,3R,4E)−2−アジド
−3−O−ベンゾイル−4−オクタデセン−1,3−ジ
オール(37a)の製造 化合物(35a)193mg(88μmol)を塩化メチ
レン3mlに溶解し、0℃にてトリクロロアセトニトリ
ル88μl(830μmol),1,8−ジアザビシクロ
[5,4,0]−7−ウンデセン 15μl(92μmo
l)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応終了をTL
C(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確認
し、反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出液;クロロホルム:メタノール=30:1)により精
製して、化合物(36a)をシロップとして得た。
【0155】続いて、この化合物(36a)と(2S,
3R,4E)−2−アジド−3−O−ベンゾイル−4−
オクタデセン−1,3−ジオール73mgとを塩化メチ
レン0.5mlに溶解し、モレキュラーシーブス4Å
(AW−300,和光純薬社製)200mgを加え、0
℃にて一晩撹拌した。その後、0℃にてトリメチルシリ
ルトリフルオロメタンスルホネート0.9μlを加え、
さらに一晩撹拌した。反応終了をTLC(クロロホル
ム:メタノール=10:1)にて確認し、反応液をクロ
ロホルムで抽出し、Na2CO3で洗浄した後、減圧濃縮
して得られたシロップをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=30:
1)により精製して、化合物(37a)165mg(7
2%)を得た。
【0156】[α]D=+4.45°(c=3.3、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(NH),3100−2
900(CH),2100(N3),1730,122
0(エステルCO),1650,1540(アミドC
O),710(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
88(t,3H,JCH2,Me=6.8Hz,CH2
),1.10−1.14(m,22H,11C
2),1.40−2.20(17s,51H,3Ac
N,14AcO),2.53(dd,1H,Jgem=1
2.6Hz,J3eq,4=4.6Hz,H−3eeq),
2.58(dd,1H,Jgem=13.0Hz,J3 eq,4
=4.6Hz,H−3feq),3.00(m,1H,
H−2c),3.75(s,3H,OMe),3.82
(s,3H,OMe),5.93(m,2H,スフィン
ゴシンのH−5),7.00−8.20(m,20H,
4Ph) 元素分析値(C124160655(MW=2614.6
4)として) 理論値:C:59.96,H:6.17,N:3.21
% 実測値:C:56.72,H:6.02,N:3.05
%。
【0157】参考例 38 O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ
ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイ
ル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
[(メチル 5−アセトアミド−4,7,9−トリ−O
−アセチル−3,5,8−トリデオキシ−D−グリセロ
−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)−
(2→6)]−O−(2−アセトアミド−4−O−アセ
チル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2,3,6−トリ−O−アセチル−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−(2,
3,6−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→1)−(2S,3R,4E)−2−アジド
−3−O−ベンゾイル−4−オクタデセン−1、3−ジ
オール(37b)の製造 化合物(35b)104mg(48μmol)を塩化メチ
レン1mlに溶解し、0℃にてトリクロロアセトニトリ
ル50μl(471μmol),1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]−7−ウンデセン 10μl(61μmo
l)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応終了をTL
C(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確認
し、反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出液;クロロホルム:メタノール=30:1)により精
製して、化合物(36b)をシロップとして得た。
【0158】続いて、この化合物(36b)と(2S,
3R,4E)−2−アジド−3−O−ベンゾイル−4−
オクタデセン−1,3−ジオール45mgを塩化メチレ
ン0.5mlに溶解し、モレキュラーシーブス4Å10
0mgを加え、0℃にて一晩撹拌した。その後、0℃に
てトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート
0.43μlを加え、さらに一晩撹拌した。反応終了を
TLC(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確
認後、反応液をクロロホルムで抽出し、Na2CO3で洗
浄した後、減圧濃縮して得られたシロップをシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メ
タノール=30:1)により精製して、化合物(37
b)95mg(76%)を得た。
【0159】[α]D=+3.05°(c=1.9、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(NH),3100−2
900(CH),2100(N3),1730,122
0(エステルCO),1650,1540(アミドC
O),710(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
89(t,3H,JCH2,Me=6.5Hz,CH2
),1.10−1.14(m,22H,11C
2),1.40−2.20(17s,51H,3Ac
N,14AcO),2.45(dd,1H,Jgem=1
2.9Hz,J3eq,4=4.6Hz,H−3eeq),
2.57(dd,1H,Jgem=14.0Hz,J3eq,4
=4.8Hz,H−3feq),3.03(m,1H,
H−2c),3.80(s,3H,OMe),3.83
(s,3H,OMe),5.96(m,2H,スフィン
ゴシンのH−5),7.00−8.20(m,20H,
4Ph) 元素分析値(C124160655(MW=2614.6
4)として) 理論値:C:59.96,H:6.17,N:3.21
% 実測値:C:56.80,H:5.99,N:3.14
%。
【0160】参考例 39 O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ
ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイ
ル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
[(メチル 5−アセトアミド−4,8,9−トリ−O
−アセチル−3,5,7−トリデオキシ−D−グリセロ
−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)−
(2→6)]−O−(2−アセトアミド−4−O−アセ
チル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2,3,6−トリ−O−アセチル−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−(2,
3,6−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→1)−(2S,3R,4E)−2−アジド
−3−O−ベンゾイル−4−オクタデセン−1、3−ジ
オール(37c)の製造 化合物(35c)180mg(82μmol)を塩化メチ
レン3mlに溶解し、0℃にてトリクロロアセトニトリ
ル88μl(830μmol),1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]−7−ウンデセン 15μl(92μmo
l)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応終了をTL
C(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確認
し、反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出液;クロロホルム:メタノール=30:1)により精
製して、化合物(36c)をシロップとして得た。
【0161】続いて、この化合物(36c)と(2S,
3R,4E)−2−アジド−3−O−ベンゾイル−4−
オクタデセン−1,3−ジオール71mgを塩化メチレ
ン0.5mlに溶解し、モレキュラーシーブス4Å20
0mgを加え、0℃にて一晩撹拌した。その後、0℃に
てトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート
0.8μlを加え、さらに一晩撹拌した。反応終了をT
LC(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確認
後、反応液をクロロホルムで抽出し、Na2CO3で洗浄
した後、減圧濃縮して得られたシロップをシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタ
ノール=30:1)により精製して、化合物(37c)
155mg(73%)を得た。
【0162】[α]D=+2.77°(c=3.1、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(NH),3100−2
900(CH),2100(N3),1730,122
0(エステルCO),1650,1540(アミドC
O),710(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
88(t,3H,JCH2,Me=6.8Hz,CH2
),1.10−1.14(m,22H,11C
2),1.40−2.20(17s,51H,3Ac
N,14AcO),2.45(dd,1H,Jgem=1
2.5Hz,J3eq,4=4.5Hz,H−3eeq),
2.57(dd,1H,Jgem=12.5Hz,J3eq,4
=4.5Hz,H−3feq),3.04(m,1H,
H−2c),3.75(s,3H,OMe),3.82
(s,3H,OMe),5.96(m,2H,スフィン
ゴシンのH−5),7.00−8.20(m,20H,
4Ph) 元素分析値(C124160655(MW=2614.6
4)として) 理論値:C:59.96,H:6.17,N:3.21
% 実測値:C:56.93,H:6.11,N:3.09
%。
【0163】参考例 40 O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ
ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイ
ル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
[(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−L−グリセロ
−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)−
(2→6)]−O−(2−アセトアミド−4−O−アセ
チル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2,3,6−トリ−O−アセチル−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−(2,
3,6−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→1)−(2S,3R,4E)−2−アジド
−3−O−ベンゾイル−4−オクタデセン−1,3−ジ
オール(37d)の製造 化合物(35d)135mg(60μmol)を塩化メチ
レン1mlに溶解し、0℃にてトリクロロアセトニトリ
ル70μl(660μmol),1,8−ジアザビシクロ
[5,4,0]−7−ウンデセン 12μl(73μmo
l)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応終了をTL
C(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確認
し、反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出液;クロロホルム:メタノール=30:1)により精
製して、化合物(36d)をシロップとして得た。
【0164】続いて、この化合物(36d)と(2S,
3R,4E)−2−アジド−3−O−ベンゾイル−4−
オクタデセン−1,3−ジオール56mgを塩化メチレ
ン0.5mlに溶解し、モレキュラーシーブス4Å15
0mgを加え、0℃にて一晩撹拌した。その後0℃にて
トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート0.
6μlを加え、さらに一晩撹拌した。反応終了をTLC
(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確認後、
反応液をクロロホルムで抽出し、Na2CO3で洗浄した
後、減圧濃縮して得られたシロップをシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノー
ル=30:1)により精製して、化合物(37d)10
5mg(66%)を得た。
【0165】[α]D=+6.44°(c=0.9、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(NH),3100−2
900(CH),2100(N3),1730,122
0(エステルCO),1650,1540(アミドC
O),710(フェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
89(t,3H,JCH2,Me=6.8Hz,CH2
),1.10−1.14(m,22H,11C
2),1.40−2.20(17s,51H,3Ac
N,14AcO),2.46(dd,1H,Jgem=1
2.4Hz,J3eq,4=4.3Hz,H−3eeq),
2.58(dd,1H,Jgem=13.0Hz,J3eq,4
=4.6Hz,H−3feq),3.02(m,1H,
H−2c),3.81(s,3H,OMe),3.83
(s,3H,OMe),5.98(m,2H,スフィン
ゴシンのH−5),7.00−8.20(m,20H,
4Ph) 元素分析値(C126162657(MW=2672.6
7)として) 理論値:C:56.62,H:6.11,N:3.14
% 実測値:C:56.49,H:5.86,N:3.02
%。
【0166】参考例41 O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ
ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイ
ル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
[(メチル 5−アセトアミド−4,7,8−トリ−O
−アセチル−3,5,9−トリデオキシ−D−グリセロ
−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)−
(2→6)]−O−(2−アセトアミド−4−O−アセ
チル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2,3,6−トリ−O−アセチル−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−(2,
3,6−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→1)−(2S,3R,4E)−2−オクタ
デカナミド−4−オクタデセン−1,3−ジオール(3
9a)の製造 化合物(37a)165mg(64μmol)をピリジン
20ml及び水4.0mlの混液に溶解し、0℃にて硫
化水素ガス(H2S)をバブリングしながら1週間撹拌
した。反応終了をTLC(クロロホルム:メタノール=
10:1)にて確認した後、減圧濃縮し、化合物(38
a)をシロップとして得た。
【0167】続いてこの化合物(38a)とステアリン
酸54mg(181μmol)を塩化メチレン10mlに
溶解し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)−カルボジイミド塩酸塩37mg(193μmol)
を加え、室温にて一日間撹拌した。反応終了をTLC
(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確認した
後、反応液をクロロホルムで抽出し、水で洗浄し、減圧
濃縮して得られたシロップをシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=3
0:1)により精製して、化合物(39a)45mg
(25%)を得た。
【0168】[α]D=+6.44°(c=0.9、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(NH),3100−2
900(CH),1730,1220(エステルC
O),1650,1540(アミドCO),710(フ
ェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
90(t,6H,JCH2,Me=6.8Hz,2CH2
),1.10−1.14(m,52H,26C
2),1.40−2.20(17s,51H,3Ac
N,14AcO),2.46(dd,1H,Jgem=1
2.4Hz,J3eq,4=4.4Hz,H−3eeq),
2.58(dd,1H,Jgem=12.8Hz,J3eq,4
=4.8Hz,H−3feq),2.95(m,1H,
H−2c),3.77(s,3H,OMe),3.83
(s,3H,OMe),5.91(m,2H,スフィン
ゴシンのH−5),7.00−8.20(m,20H,
4Ph) 元素分析値(C142196456(MW=2855.1
0)として) 理論値:C:59.74,H:6.92,N:1.96
% 実測値:C:59.69,H:6.77,N:1.87
%。
【0169】参考例 42 O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ
ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイ
ル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
[(メチル 5−アセトアミド−4,7,9−トリ−O
−アセチル−3,5,8−トリデオキシ−D−グリセロ
−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)−
(2→6)]−O−(2−アセトアミド−4−O−アセ
チル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2,3,6−トリ−O−アセチル−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−(2,
3,6−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→1)−(2S,3R,4E)−2−オクタ
デカナミド−4−オクタデセン−1,3−ジオール(3
9b)の製造 化合物(37b)95mg(37μmol)をピリジン1
0ml及び水2.0mlの混液に溶解し、0℃にて硫化
水素ガス(H2S)をバブリングしながら1週間撹拌し
た。反応終了をTLC(クロロホルム:メタノール=1
0:1)にて確認した後、減圧濃縮し、化合物(38
b)をシロップとして得た。
【0170】続いてこの化合物(38b)とステアリン
酸31mg(110μmol)を塩化メチレン10mlに
溶解し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)−カルボジイミド塩酸塩22mg(115μmol)
を加え、室温にて一日間撹拌した。反応終了をTLC
(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確認した
後、反応液をクロロホルムで抽出し、水で洗浄し、減圧
濃縮して得られたシロップをシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=3
0:1)により精製して、化合物(39b)21mg
(20%)を得た。
【0171】[α]D=+4.76°(c=0.4、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(NH),3100−2
900(CH),1730,1220(エステルC
O),1650,1540(アミドCO),710(フ
ェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
93(t,6H,JCH2,Me=6.8Hz,2CH2
),1.10−1.14(m,52H,26C
2),1.40−2.20(17s,51H,3Ac
N,14AcO),2.46(dd,1H,Jgem=1
2.4Hz,J3eq,4=4.4Hz,H−3eeq),
2.58(dd,1H,Jgem=12.8Hz,J3eq,4
=4.8Hz,H−3feq),2.95(m,1H,
H−2c),3.80(s,3H,OMe),3.83
(s,3H,OMe),5.81(m,2H,スフィン
ゴシンのH−5),7.00−8.20(m,20H,
4Ph) 元素分析値(C142196456(MW=2855.1
0)として) 理論値:C:59.74,H:6.92,N:1.96
% 実測値:C:59.69,H:6.77,N:1.87
%。
【0172】参考例 43 O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ
ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイ
ル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
[(メチル 5−アセトアミド−4,8,9−トリ−O
−アセチル−3,5,7−トリデオキシ−D−グリセロ
−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)−
(2→6)]−O−(2−アセトアミド−4−O−アセ
チル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2,3,6−トリ−O−アセチル−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−(2,
3,6−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→1)−(2S、3R、4E)−2−オクタ
デカナミド−4−オクタデセン−1,3−ジオール(3
9c)の製造 化合物(37c)155mg(60μmol)をピリジン
15ml及び水3.0mlに溶解し、0℃にて硫化水素
ガスをバブリングしながら1週間撹拌した。反応終了を
TLC(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確
認した後、減圧濃縮し、化合物(38c)をシロップと
して得た。
【0173】続いて、この化合物(38c)とステアリ
ン酸54mg(189μmol)を塩化メチレン10ml
に溶解し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)−カルボジイミド塩酸塩37mg(193μmo
l)を加え、室温にて一日間撹拌した。反応終了をTL
C(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確認し
た後、反応液をクロロホルムで抽出し、水で洗浄し、減
圧濃縮して得られたシロップをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=3
0:1)により精製して、化合物(39c)35mg
(20%)を得た。
【0174】[α]D=+9.14°(c=0.7、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(NH),3100−2
900(CH),1730,1220(エステルC
O),1650,1540(アミドCO),710(フ
ェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
88(t,6H,JCH2,Me=6.8Hz,2CH2
),1.10−1.14(m,52H,26C
2),1.40−2.20(17s,51H,3Ac
N,14AcO),2.45(dd,1H,Jgem=1
2.7Hz,J3eq,4=4.7Hz,H−3eeq),
2.58(dd,1H,Jgem=12.7Hz,J3eq,4
=4.7Hz,H−3feq),2.96(m,1H,
H−2c),3.73(s,3H,OMe),3.82
(s,3H,OMe),5.86(m,2H,スフィン
ゴシンのH−5),7.00−8.20(m,20H,
4Ph) 元素分析値(C142196456(MW=2855.1
0)として) 理論値:C:59.74,H:6.92,N:1.96
% 実測値:C:59.72,H:6.84,N:1.81
%。
【0175】参考例44 O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ
ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイ
ル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
[(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−L−グリセロ
−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)−
(2→6)]−O−(2−アセトアミド−4−O−アセ
チル−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2,3,6−トリ−O−アセチル−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−(2,
3,6−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→1)−(2S,3R,4E)−2−オクタ
デカナミド−4−オクタデセン−1,3−ジオール(3
9d)の製造 化合物(37d)106mg(40μmol)をピリジン
10ml及び水2.0mlに溶解し、0℃にて硫化水素
ガスをバブリングしながら1週間撹拌した。反応終了を
TLC(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確
認した後、減圧濃縮して、化合物(38d)をシロップ
として得た。
【0176】続いて、この化合物(38d)とステアリ
ン酸35mg(123μmol)を塩化メチレン10ml
に溶解し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)−カルボジイミド塩酸塩22mg(115μmo
l)を加え、室温にて一日間撹拌した。反応終了をTL
C(クロロホルム:メタノール=10:1)にて確認し
た後、反応液をクロロホルムで抽出し、水で洗浄し、減
圧濃縮し得られたシロップをシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=3
0:1)により精製して、化合物(39d)20mg
(17%)を得た。
【0177】[α]D=+6.50°(c=0.4、CH
Cl3) IR(film)cm-1:3300(NH),3100−2
900(CH),1730,1220(エステルC
O),1650,1540(アミドCO),710(フ
ェニル)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
89(t,6H,JCH2,Me=6.8Hz,2CH2
),1.10−1.14(m,52H,26C
2),1.40−2.20(17s,51H,3Ac
N,14AcO),2.45(dd,1H,Jgem=1
2.6Hz,J3eq,4=4.4Hz,H−3eeq),
2.59(dd,1H,Jgem=13.1Hz,J3eq,4
=4.6Hz,H−3feq),2.92(m,1H,
H−2c),3.80(s,3H,OMe),3.82
(s,3H,OMe),5.86(m,2H,スフィン
ゴシンのH−5),7.00−8.20(m,20H,
4Ph)元素分析値(C144198458(MW=29
13.14)として) 理論値:C:59.37,H:6.85,N:1.92
% 実測値:C:59.23,H:6.57,N:1.65
%。
【0178】実施例 1 2−(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトア
ミド−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガ
ラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→3)−O−
(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−2−ア
セトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド
(7)の製造 参考例11で製造した化合物(5)、即ち2−(トリメ
チルシリル)エチルO−(メチル 5−アセトアミド−
4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−3,5−ジデ
オキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロ
ピラノシロネート)−(2→3)−O−(2,4,6−
トリ−O−ベンゾイル)−β−D−ガラクトピラノシ
ル)−(1→3)−2−アセトアミド−4,6−O−ベ
ンジリデン−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド
93mg(0.08mmol)を80%酢酸水溶液10ml
に溶解させ、40℃で1日放置した後、減圧下に濃縮し
た。得られたシロップをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出液;トルエン/メタノール=30/1)に
て単離精製した。かくして、得られたシロップをメタノ
ールに溶解させ、触媒量のナトリウムメチラートを加
え、40℃で1日放置した。その後、水を加え、更に1
0時間放置した。反応終了後、イオン交換樹脂アンバー
ライトIR−120B(H+)で中和した後、樹脂を濾
別し、濾液を減圧下に濃縮した。得られたシロップをカ
ラムクロマトグラフィー(セファデックスLH−20、
溶出液:メタノール)にて精製して、2−(トリメチル
シリル)エチル O−(5−アセトアミド−3,5−ジ
デオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌ
ロピラノシロ酸)−(2→3)−O−(β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→3)−2−アセトアミド−2−
デオキシ−β−D−グルコピラノシド(7)46mg
(83%)を得た。
【0179】[α]D=−20.2°(c=0.9、Me
OH)1 H−NMR(CD3OD,ppm):0.92(2H,
m,SiCH2),1.70(1H,m,H3c),
1.96,2.00(6H,2s,2CH3CON),
2.87(1H,m,H3c),4.30(1H,d,
J=7.2Hz,H1b),4.46(1H,d,J=
7.1Hz,H1a)。
【0180】実施例 2 2−(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトア
ミド−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガ
ラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→6)O−
(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−2−ア
セトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド
(8)の製造 参考例12で製造した化合物(6)、即ち2−(トリメ
チルシリル)エチルO−(メチル 5−アセトアミド−
4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−3,5−ジデ
オキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロ
ピラノシロネート)−(2→6)−O−(2,4−ジ−
O−ベンゾイル−3−O−ベンジル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→3)−2−アセトアミド−4,6
−ジ−O−ベンジリデン−2−デオキシ−β−D−グル
コピラノシド40mg(0.03mmol)をエタノール5
ml及び酢酸2mlからなる混合溶媒に溶解させ、水酸
化パラジウム40mgを加え、水素ガスを吹き込みなが
ら室温にて2日撹拌した。触媒を濾別し、濾液を減圧下
に濃縮して得られたシロップをメタノールに溶解させ
た。その後、実施例1と同様に触媒量のナトリウムメチ
ラートを加え40℃で1日放置し、更に水を加えて1日
放置することによって加水分解し、イオン交換樹脂アン
バーライトIR−120B(H+)で中和し、セファデ
ックスカラム(溶出液:メタノール)で精製して、2−
(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトアミド
−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラク
ト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→6)−O−(β
−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−2−アセト
アミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド
(8)23mg(定量的)を得た。
【0181】[α]D=−64.4°(c=0.04、C
3OH) IR(film)cm-1:3300(NH),2950(C
H),1740(エステルCO),1660(アミドC
O),860及び830(C−Si),710(フェニ
ル)1 H−NMR(CD3OD,ppm):0.92(2H,
m,SiCH2),1.70(1H,m,H3c),
2.02,2.04(6H,2s,2CH3CON),
2.66(1H,m,H3c) 元素分析値(C3054219Si(MW=774.8
4)として) 理論値:C:46.50,H:7.02,N:3.62
% 実測値:C:46.79,H:6.95,N:3.51
%。
【0182】実施例 3 2−(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトア
ミド−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガ
ラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→3)−O−
(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−2−ア
セトアミド−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシ
ドの製造 参考例14で製造した化合物、2−(トリメチルシリ
ル)エチル O−(メチル 5−アセトアミド−4,
7,8,9−テトラ−O−アセチル−3,5−ジデオキ
シ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラ
ノシロネート)−(2→3)−O−(2,4,6−トリ
−O−ベンゾイル)−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→3)−2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D
−ガラクトピラノシド123mg(0.10mmol)をメ
タノールに溶解させ、触媒量のナトリウムメチラートを
加え、40℃で1日放置した。その後、水を加え、更に
10時間放置し、以後、実施例1と同様に精製して、2
−(トリメチルシリル)エチルO−(5−アセトアミド
−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラク
ト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→3)−O−(β
−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−2−アセト
アミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド48
mg(85%)を得た。
【0183】[α]D=−32.7°(c=1.0、CH3
OH)1 H−NMR(CD3OD,ppm):0.93(2H,
m,SiCH2),1.72(1H,m,H3c),
1.96、2.00(6H,2s,CH3CON),
2.87(1H,m,H3c)。
【0184】実施例 4 2−(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトア
ミド−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガ
ラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→3)−O−
(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−2−ア
セトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド
(13)の製造 参考例15で製造した2−(トリメチルシリル)エチル
O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,8,9−
テトラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリ
セロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネー
ト)−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ベン
ゾイル)−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)
−2−アセトアミド−3,6−ジ−O−ベンジン−2−
デオキシ−β−D−グルコピラノシド(9)177mg
(0.13mmol)をエタノール5ml及び酢酸5mlの
混合溶媒に溶解させ、10%パラジウム炭素170mg
の存在下に還元した。反応終了後、触媒を濾別し、濾液
を減圧下に濃縮し、得られたシロップをメタノールに溶
解させ、以後、実施例1と同様にナトリウムメチラート
を加え加水分解反応及び後処理、精製を行って、2−
(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトアミド
−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラク
ト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→3)−O−(β
−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−2−アセト
アミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド88
mg(95%)を得た。
【0185】[α]D=−14.5°(c=1.7、CH3
OH)1 H−NMR(CD3OD,ppm):0.89(2H,
m,SiCH2),1.75(1H,m,H3c),
1.50、2.00(6H,2s,CH3CON),
2.85(1H,m,H3c)。
【0186】実施例 5 2−(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトア
ミド−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガ
ラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→6)−O−
(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−2−ア
セトアミド−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシ
ドの製造 参考例16で製造した化合物を用い、実施例2と同様に
酸性条件下での還元反応、後処理、単離精製操作によっ
て、上記化合物を製造した。
【0187】収率:87% [α]D=−21.0°(c=0.2、CH3OH)1 H−NMR(CD3OD,ppm):0.90(2H,
m,SiCH2),1.75(1H,m,H3c),
1.94、1.97(6H,2s,2CH3CON),
2.80(1H,m,H3c) 元素分析値(C3054219Si(MW=774.8
4)として) 理論値:C:46.50,H:7.02,N:3.62
% 実測値:C:46.26,H:6.80,N:3.59
%。
【0188】実施例 6 2−(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトア
ミド−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガ
ラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→6)−O−
(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−2−ア
セトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド
(14)の製造 参考例17で製造した化合物(10)を用い、実施例2
と同様に酸性条件下での還元反応、後処理、単離精製操
作によって、上記化合物(14)を製造した。
【0189】収率:77% [α]D=−14.3°(c=0.6、CH3OH)1 H−NMR(CD3OD,ppm):0.92(2H,
m,SiCH2),1.70(1H,m,H3c),
2.02、2.04(6H,2s,2CH3CON),
2.66(1H,m,H3c) 元素分析値(C3054219Si(MW=774.8
4)として) 理論値:C:46.50,H:7.02,N:3.62
% 実測値:C:46.26,H:6.80,N:3.59
%。
【0190】実施例 7 2−(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトア
ミド−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガ
ラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→3)−O−
(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−(2−
アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→4)−β−D−ガラクトピラノシド(1
9)の製造 参考例19で製造した化合物(17)、即ち2−(トリ
メチルシリル)エチルO−(メチル 5−アセトアミド
−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−3,5−ジ
デオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌ
ロピラノシロネート)−(2→3)−O−(2,4,6
−トリ−O−ベンゾイル−β−D−ガラクトピラノシ
ル)−(1→4)−(2−アセトアミド−3−O−アセ
チル−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−
(1→4)−β−D−ガラクトピラノシド76mg
(0.05mmol)を、メタノールに溶解させ、触媒量の
ナトリウムメチラートを加え、40℃で1日、更に水を
加えて10時間放置することによって加水分解した。更
に、イオン交換樹脂アンバーライトIR−120B(H
+)で中和し、セファデックスカラム(溶出液:メタノ
ール)で精製して、2−(トリメチルシリル)エチル
O−(5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−D−グ
リセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)
−(2→3)−O−(β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D
−グルコピラノシル)−(1→4)−β−D−ガラクト
ピラノシド(19)50mg(定量的)を得た。
【0191】[α]D=−22.9°(c=0.1、CH3
OH)1 H−NMR(CD3OD,ppm):0.89(2H,
m,SiCH2),1.75(1H,m,H3c),
1.95、2.00(6H,2s,2CH3CON),
2.85(1H,m,H3c) 元素分析値(C3654224Si(MW=936.9
8)として) 理論値:C:46.15,H:6.89,N:2.99
% 実測値:C:45.98,H:6.78,N:2.89
%。
【0192】実施例 8 2−(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトア
ミド−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガ
ラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→3)−O−
(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−(2−
アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→4)−β−D−ガラクトピラノシドの製造 参考例20で製造した化合物を用い、実施例4と同様に
酸性条件下で還元し、更に塩基性条件下で加水分解し、
後処理、単離精製を行って、上記化合物を製造した。
【0193】[α]D=−22.9°(c=0.1、CH3
OH)1 H−NMR(CD3OD,ppm):0.89(2H,
m,SiCH2),1.75(1H,m,H3c),
1.95、2.00(6H,2s,2CH3CON),
2.73(1H,m,H3c),4.37(1H,d,
J=8.06,H1a) 元素分析値(C3654224Si(MW=936.9
8)として) 理論値:C:46.15,H:6.89,N:2.99
% 実測値:C:45.87,H:6.65,N:2.80
%。
【0194】実施例 9 2−(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトア
ミド−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガ
ラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→3)−O−
(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−(2−
アセトアミド−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノ
シル)−(1→4)−β−D−ガラクトピラノシドの製
造 参考例21で製造した化合物を用い、実施例4と同様に
酸性条件下で還元し、更に塩基性条件下で加水分解し、
後処理、単離精製を行って、上記化合物を製造した。
【0195】[α]D=−8.8°(c=0.1、CH3
H)1 H−NMR(CD3OD,ppm):0.89(2H,
m,SiCH2),1.75(1H,m,H3c),
1.95、2.00(6H,2s,2CH3CON),
2.85(1H,m,H3c) 元素分析値(C3654224Si(MW=936.9
8)として) 理論値:C:46.15,H:6.89,N:2.99
% 実測値:C:46.04,H:6.75,N:2.72
%。
【0196】実施例10 2−(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトア
ミド−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガ
ラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→3)−O−
(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
(5−アセトアミド−3,5,9−トリデオキシ−D−
グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロ
酸)−(2→6)−O−2−アセトアミド−2−デオキ
シ−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−β−D
−グルコピラノシド(25a)の製造 化合物(24a)21mg(9.2μmol)をメタノー
ルに溶解し、ナトリウムメトキシドを加え、室温にて3
日間撹拌し、その後、水を加え、更に2週間撹拌した。
反応終了をTLC(ブタノール:メタノール:水=3:
2:2)にて確認し、アンバーライトIR−120B
(H+)にて中和を行い、樹脂を濾別し、減圧濃縮して
得られるシロップをカラムクロマトグラフィー(セファ
デックスLH−20,溶出液:メタノール)により精製
して、化合物(25a)15mg(9.2μmol,定量
的)を得た。
【0197】[α]D=−20.7°(c=0.3、Me
OH) IR(film)cm-1:3100−3600(NH,O
H),3100−2900(CH),1650,154
0(アミドCO),860,840(Me3Si)1 H−NMR(CD3OD,ppm,400MHz):0.
90(m,2H,CH22 SiMe3),1.14
(d,3H,J8,Me=6.2Hz,CHMe−9f),
1.60(m,2H,H−3eaq,H−3faq),
2.85−2.95(3s,9H,3AcN),2.6
0(m,2H,H−3eeq,H−3feq) 元素分析値(C5593337Si(MW=1416.
42)として) 理論値:C:46.64,H:6.62,N:2.97
% 実測値:C:46.59,H:6.53,N:2.86
%。
【0198】実施例11 2−(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトア
ミド−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガ
ラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→3)−O−
(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
(5−アセトアミド−3,5,8−トリデオキシ−D−
グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロ
酸)−(2→6)−O−2−アセトアミド−2−デオキ
シ−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−β−D
−グルコピラノシド(25b)の製造 化合物(24b)20mg(8.7μmol)をメタノー
ルに溶解し、ナトリウムメトキシドを加え、室温にて3
日間撹拌し、その後、水を加え、更に3日間撹拌した。
反応終了をTLC(ブタノール:メタノール:水=3:
2:2)にて確認し、アンバーライトIR−120B
(H+)にて中和を行い、樹脂を濾別し、減圧濃縮して
得られるシロップをカラムクロマトグラフィー(セファ
デックスLH−20,溶出液;メタノール)により精製
して、化合物(25b)12mg(8.7μmol,定量
的)を得た。
【0199】[α]D=−12.2°(c=0.4、Me
OH) IR(film)cm-1:3100−3600(NH,O
H),3100−2900(CH),1650,154
0(アミドCO),860,840(Me3Si)1 H−NMR(CD3OD,ppm,400MHz):0.
90(m,2H,CH22 SiMe3),1.80
(m,2H,CHC2 CH2−8f),1.60(m,
2H,H−3eaq,H−3faq),2.85−2.
95(3s,9H,3AcN),2.60(m,2H,
H−3eeq,H−3feq) 元素分析値(C5593337Si(MW=1416.
42)として) 理論値:C:46.64,H:6.62,N:2.97
% 実測値:C:46.34,H:6.43,N:2.91
%。
【0200】実施例12 2−(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトア
ミド−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガ
ラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→3)−O−
(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
(5−アセトアミド−3,5,7−トリデオキシ−D−
グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロ
酸)−(2→6)−O−(2−アセトアミド−2−デオ
キシ−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O
−β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−β−
D−グルコピラノシド(25c)の製造 化合物(24c)50mg(22μmol)をメタノール
に溶解し、ナトリウムメトキシドを加え、室温にて1週
間撹拌し、その後、水を加え、更に2日間撹拌した。反
応終了をTLC(ブタノール:メタノール:水=3:
2:2)にて確認し、アンバーライトIR−120B
(H+)にて中和を行い、樹脂を濾別し、減圧濃縮して
得られるシロップをカラムクロマトグラフィー(セファ
デックスLH−20,溶出液:メタノール)により精製
して、化合物(25c)29mg(22μmol,定量
的)を得た。
【0201】[α]D=−14.1°(c=0.6、Me
OH) IR(film)cm-1:3100−3600(NH,O
H),3100−2900(CH),1650,154
0(アミドCO),860,840(Me3Si)1 H−NMR(CD3OD,ppm,400MHz):0.
90(m,2H,CH22 SiMe3),1.53
(m,2H,CHC2 CH2−7f),1.60(m,
2H,H−3eaq,H−3faq),2.85−2.
95(3s,9H,3AcN),2.59(m,2H,
H−3eeq,H−3feq) 元素分析値(C5593337Si(MW=1416.
42)として) 理論値:C:46.64,H:6.62,N:2.97
% 実測値:C:46.40,H:6.60,N:2.96
%。
【0202】実施例13 2−(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトア
ミド−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガ
ラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)−(2→3)−O−
(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−
[(5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−L−グリ
セロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)−
(2→6)]−O−(2−アセトアミド−2−デオキシ
−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−β
−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−β−D−
グルコピラノシド(25d)の製造 化合物(24d)20mg(8.7μmol)をメタノー
ルに溶解し、ナトリウムメトキシドを加え、室温にて3
日間撹拌し、その後、水を加え、更に1週間撹拌した。
反応終了をTLC(ブタノール:メタノール:水=3:
2:2)にて確認し、アンバーライトIR−120B
(H+)にて中和を行い、樹脂を濾別し、減圧濃縮して
得られるシロップをカラムクロマトグラフィー(セファ
デックスLH−20,溶出液:メタノール)から、化合
物(25d)14mg(8.7μmol,定量的)を得
た。
【0203】[α]D=−5.0°(c=0.4、MeO
H) IR(film)cm-1:3100−3600(NH,O
H),3100−2900(CH),1650,154
0(アミドCO),860,840(Me3Si)1 H−NMR(CD3OD,ppm,400MHz):0.
90(m,2H,CH22 SiMe3),1.60
(m,2H,H−3eaq,H−3faq),2.85
−2.95(3s,9H,3AcN),2.59(m,
1H,Jgem=12.0Hz,J3eq,4=4.0Hz,H
−3eeq),2.42(dd,1H,Jgem=12.
0Hz,J3eq,4=4.4Hz,H−3feq) 元素分析値(C5593338Si(MW=1432.
42)として) 理論値:C:46.12,H:6.54,N:2.93
% 実測値:C:46.03,H:6.47,N:2.87
%。
【0204】実施例14 O−(5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−D−グ
リセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)
−(2→3)−O−(β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→3)−O−[(5−アセトアミド−3,5,9−
トリデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−
ノヌロピラノシロ酸)−(2→6)]−O−(2−アセ
トアミド−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシ
ル)−(1→4)−O−β−D−ガラクトピラノシル−
(1→4)−O−β−D−グルコピラノシル−(1→
1)−(2S,3R,4E)−2−オクタデカナミド−
4−オクタデセン−1,3−ジオール(40a)の製造 化合物(39a)45mg(16μmol)をメタノール
に溶解し、ナトリウムメトキシドを加え、室温にて3日
間撹拌し、その後、水を加え更に3日間撹拌した。反応
終了をTLC(ブタノール:メタノール:水=3:2:
1)にて確認し、アンバーライトIR−120B
(H+)にて中和を行い、樹脂を濾別し、減圧濃縮して
得られるシロップをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに供し、クロロホルム:メタノール=30:1にて溶
出した化合物を、更にカラムクロマトグラフィー(セフ
ァデックスLH−20,溶出液;クロロホルム:メタノ
ール=1:1)から、化合物(40a)25mg(13
μmol,80%)を得た。
【0205】[α]D=−3.82°(c=0.6、クロ
ロホルム:メタノール=1:1) IR(film)cm-1:3100−3600(NH,O
H),3100−2900(CH),1650,154
0(アミドCO)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
84(t,6H,JCH2,Me=6.8Hz,2CH2
),1.12(d,3H,J8,9=6.7Hz,CH2
Me),1.10−1.30(m,52H,26C
2),1.70−2.00(3s,9H,3Ac
N),2.67(m,2H,H−3eeq,H−3fe
q) 元素分析値(C93154440(MW=1968.2
4)として) 理論値:C:56.75,H:7.89,N:2.85
% 実測値:C:56.48,H:7.60,N:2.62
%。
【0206】実施例15 O−(5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−D−グ
リセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)
−(2→3)−O−(β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→3)−O−[(5−アセトアミド−3,5,8−
トリデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−
ノヌロピラノシロ酸)−(2→6)]−O−(2−アセ
トアミド−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシ
ル)−(1→4)−O−β−D−ガラクトピラノシル−
(1→4)−O−β−D−グルコピラノシル−(1→
1)−(2S,3R,4E)−2−オクタデカナミド−
4−オクタデセン−1,3−ジオール (40b) の製
造 化合物(39b)21mg(7.4μmol)をメタノー
ルに溶解し、ナトリウムメトキシドを加え、室温にて3
日間撹拌し、その後、水を加え更に1週間撹拌した。反
応終了をTLC(ブタノール:メタノール:水=3:
2:1)にて確認し、アンバーライトIR−120B
(H+)にて中和を行い、樹脂を濾別し、減圧濃縮して
得られるシロップをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに供し、クロロホルム:メタノール=30:1にて溶
出した化合物をさらにカラムクロマトグラフィー(セフ
ァデックスLH−20,溶出液;クロロホルム:メタノ
ール=1:1)により精製して、化合物(40b)11
mg(5.6μmol,76%)を得た。
【0207】[α]D=−22.72°(c=0.2、ク
ロロホルム:メタノール=1:1) IR(film)cm-1:3100−3600(NH,O
H),3100−2900(CH),1650,154
0(アミドCO)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
84(t,6H,JCH2,Me=6.8Hz,2CH2
),1.10−1.30(m,52H,26C
2),1.7(m,2H,H−8f),1.70−
2.00(3s,9H,3AcN),2.65(m,2
H,H−3eeq,H−3feq) 元素分析値(C93154440(MW=1968.2
4)として) 理論値:C:56.75,H:7.89,N:2.85
% 実測値:C:56.68,H:7.89,N:2.63
%。
【0208】実施例16 O−(5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−D−グ
リセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)
−(2→3)−O−(β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→3)−O−[(5−アセトアミド−3,5,7−
トリデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−
ノヌロピラノシロ酸)−(2→6)]−O−(2−アセ
トアミド−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシ
ル)−(1→4)−O−β−D−ガラクトピラノシル−
(1→4)−O−β−D−グルコピラノシル−(1→
1)−(2S,3R,4E)−2−オクタデカナミド−
4−オクタデセン−1,3−ジオール(40c)の製造 化合物(39c)35mg(12μmol)をメタノール
に溶解し、ナトリウムメトキシドを加え、室温にて3日
間撹拌し、その後、水を加え更に1週間撹拌した。反応
終了をTLC(ブタノール:メタノール:水=3:2:
1)にて確認し、アンバーライトIR−120B
(H+)にて中和を行い、樹脂を濾別し、減圧濃縮して
得られるシロップをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに供し、クロロホルム:メタノール=30:1にて溶
出した化合物をさらにカラムクロマトグラフィー(セフ
ァデックスLH−20,溶出液;クロロホルム:メタノ
ール=1:1)により精製して、化合物(40c)12
mg(61μmol,51%)を得た。
【0209】[α]D=−10.83°(c=0.2、ク
ロロホルム:メタノール=1:1) IR(film)cm-1:3100−3600(NH,O
H),3100−2900(CH),1650ね154
0(アミドCO)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
84(t,6H,JCH2,Me=6.8Hz,2CH2
),1.10−1.30(m,52H,26C
2),1.52(m,2H,H−7f),1.70−
2.00(3s,9H,3AcN),2.71(m,2
H,H−3eeq,H−3feq) 元素分析値(C93154440(MW=1968.2
4)として) 理論値:C:56.75,H:7.89,N:2.85
% 実測値:C:56.60,H:7.78,N:2.68
%。
【0210】実施例17 O−(5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−D−グ
リセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロ酸)
−(2→3)−O−(β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→3)−O−[(5−アセトアミド−3,5−ジデ
オキシ−L−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロ
ピラノシロ酸)−(2→6)]−O−(2−アセトアミ
ド−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−β−D−ガラクトピラノシル−(1→
4)−O−β−D−グルコピラノシル−(1→1)−
(2S,3R,4E)−2−オクタデカナミド−4−オ
クタデセン−1,3−ジオール(40d)の製造 化合物(39d)20mg(6.9μmol)をメタノー
ルに溶解し、ナトリウムメトキシドを加え、室温にて3
日間撹拌し、その後、水を加え更に5日間撹拌した。反
応終了をTLC(ブタノール:メタノール:水=3:
2:1)にて確認し、アンバーライトIR−120B
(H+)にて中和を行い、樹脂を濾別し、減圧濃縮して
得られるシロップをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに供し、クロロホルム:メタノール=30:1にて溶
出した化合物をさらにカラムクロマトグラフィー(セフ
ァデックスLH−20,溶出液;クロロホルム:メタノ
ール=1:1)により精製して、化合物(40d)7m
g(3.5μmol,51%)を得た。
【0211】[α]D=−4.28°(c=0.1、クロ
ロホルム:メタノール=1:1) IR(film)cm-1:3100−3600(NH,O
H),3100−2900(CH),1650,154
0(アミドCO)1 H−NMR(CDCl3,ppm,400MHz):0.
85(t,6H,JCH2,Me=6.8Hz,2CH2
),1.10−1.30(m,52H,26C
2),1.70−2.00(3s,9H,3Ac
N),2.60(m,2H,H−3eeq,H−3fe
q) 元素分析値(C93154441(MW=1984.2
4)として) 理論値:C:56.29,H:7.82,N:2.82
% 実測値:C:56.05,H:7.72,N:2.57
%。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 〔式中、Acはアセチル基を示し、Xは次の基(Xa)
    又は(Xb): 【化2】 を示す。上記基(Xa)及び(Xb)において、Yは次
    の基(Ya)及び(Yc)〜(Yi)のいずれか、Y’
    は次の基(Ya)、(Yb)又は(Ye): 【化3】 を示す。上記各基において、Acはアセチル基及びRは
    2−(トリメチルシリル)エチル基もしくは〔2S,3
    R,4E〕−2−オクタデカナミド−4−オクタデセン
    −3−オール−1−イル(セラミド)基を示す。また、
    基(Yi)において、Rb〜Reは(a)Rb=Rc=
    OH,Rd=Re=H、(b)Rb=Re=OH,Rc
    =Rd=H、(c)Rc=Re=OH,Rb=Rd=H
    又は(d)Rb=Rd=Re=OH,Rc=Hを示す。
    但し、Xが基(Xa)でYが基(Ya)及び(Yc)〜
    (Yh)のいずれかを示すとき、並びXが基(Xb)を
    示すとき、Rは2−(トリメチルシリル)エチル基を示
    すものとする。〕で表わされるシアル酸誘導体又はその
    塩。
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