JP2000085308A - キャスター旋回装置 - Google Patents

キャスター旋回装置

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JP2000085308A
JP2000085308A JP10258396A JP25839698A JP2000085308A JP 2000085308 A JP2000085308 A JP 2000085308A JP 10258396 A JP10258396 A JP 10258396A JP 25839698 A JP25839698 A JP 25839698A JP 2000085308 A JP2000085308 A JP 2000085308A
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annular
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Hirokazu Sako
宏和 酒向
Sadahisa Takano
禎久 高野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、水に晒されやすい環境下でも
使用できる簡単な構成で防錆性と旋回性に優れるキャス
ター旋回装置を提供すること、及びボートキャスターの
ようにキャスター旋回装置を水中で作動させても防錆性
を維持できる旋回性に優れるキャスター旋回装置を提供
すること。 【解決手段】本発明に係るキャスター旋回装置50は、
略柱状体で上面が台車等の運搬体に固着される固定部2
1と、上部と下部とからなり、上部は略柱状体で下部は
上部から垂設される車輪支持脚30である、固定部21
と連通して形成される軸挿通孔32に挿入される軸25
により支持されベアリングボール24を介して旋回自在
な車輪支持部22とからなるキャスター旋回装置50に
おいて、固定部21と車輪支持部22間に形成される間
隙26の一部に円環状シール10を挟着してなる。ま
た、本発明に係るキャスター旋回装置は、前記キャスタ
ー旋回装置50における間隙内の壁面及び軸挿通孔32
内の壁面を防錆性被膜でコーティングしてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャスター旋回装
置に関し、詳しくは水に晒されやすい環境下でも使用で
きる簡単な構成で防錆性及び旋回性に優れるキャスター
旋回装置に関するもので、さらに例えばボートキャスタ
ーのようにキャスター旋回装置を水中で作動させても防
錆性を維持できるキャスター旋回装置に関する。
【0002】
【従来の技術】キャスターは台車やワゴン、家具等に多
用されている。ところで、キャスターが使用されるもの
の中には、水に晒され易い環境で使用されるものがあ
り、ボートキャスターや冷凍室を出入りする台車等が例
示される。そして、このような状況下で継続して使用し
続ければ、キャスター旋回装置内に水が浸入して錆が発
生し、旋回性に障害が生じるばかりか、錆が隆起してく
ると、ついには旋回できなくなり耐久性を著しく低下さ
せることがあった。
【0003】そこで、従来より防水措置を講じたキャス
ター旋回装置が提供されている。
【0004】例えば、固定板と軸受板とを近接させ、こ
の固定板の下部円形部の外周縁と前記軸受板の上部円形
部の外周縁とを円弧状に形成し、両外周縁間に生じる空
間部に、断面を円形にしたゴム製Oリングを圧接させた
キャスターホイールが提供されている(特開平6−14
3907号参照)。しかし、このキャスターホイール
は、ゴム製のOリングが固定板と軸受板の両者に圧接さ
れるものであるため、摩擦抵抗が大きくなりキャスター
の円滑な旋回を妨げる虞があった。
【0005】また、車輪を軸架する股金具の水平係合板
の外周縁と台板の突縁との間にシール材を液密に介在さ
せるキャスターが提供されている(実公昭56−202
42号参照)。しかし、このキャスターも、シール材で
股金具と台板の両者を液密に介在させるものであるた
め、上記と同様に摩擦抵抗が大きくなりキャスターの円
滑な旋回を妨げる虞があった。
【0006】また、上記従来の防水性のキャスター旋回
装置は、例えば冷凍室を出入りする台車等水気の多いと
ころで使用されるものであり、ボートキャスターのよう
にキャスター旋回装置自体を水中で作動させるような過
酷な条件下での使用には不向きであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は従来
のキャスター旋回装置の上記不具合を解消するために提
供されたもので、その目的とするところは、簡単な構成
で防錆性と旋回性に優れるキャスター旋回装置を提供す
ることにある。また、ボートキャスターのようなキャス
ター旋回装置自体を水中で作動させても防錆性を維持で
きる旋回性に優れるキャスター旋回装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以下、上記課題を解決す
るために、本発明が採った手段を説明する。
【0009】上記課題を解決するために、請求項1に記
載のキャスター旋回装置が採った手段は、「略柱状体で
その上面は台車等の運搬体に固着され、前記略柱状体の
下面はベアリングボールを収納する円環状ボール溝が刻
設される固定部と、上部と下部とからなり、上部は略柱
状体でその上面は前記固定部に刻設される前記円環状ボ
ール溝に相対向する円環状ボール溝が刻設され、下部は
前記上部から垂設される車輪支持脚である、前記固定部
と連通して形成される軸挿通孔に挿入される軸により支
持され前記ベアリングボールを介して旋回自在な車輪支
持部とからなるキャスター旋回装置において、前記固定
部と前記車輪支持部に刻設される前記円環状ボール溝を
前記ベアリングボールの半径寸法より浅い溝深さに刻設
することにより、前記固定部と前記車輪支持部を接触さ
せることなく両者間に間隙を形成し、前記円環状ボール
溝より外周方向にある前記間隙の一部に円環状シールが
挟着されること」を内容とする。
【0010】請求項1に記載のキャスター旋回装置は、
固定部と車輪支持部と円環状シールとからなる簡単な構
成を採り、固定部と車輪支持部の間には、間隙が形成さ
れる。そして、円環状ボール溝より外周方向にある間隙
には、円環状シールが挟着されるので、間隙内は浸水し
にくく、ベアリングボールや間隙内が錆びることを防ぐ
ことができる。また、円環状シールは主に固定部と摺動
するだけなので、円環状シールに対する摩擦抵抗が小さ
くなりキャスター旋回装置を円滑に旋回させることがで
きる。
【0011】固定部と車輪支持部の上部は略柱状体によ
り形成され、この略柱状体は通常円柱体で形成される
が、八角柱等の角柱体であってもよく、また通常前記略
柱状体は扁平に形成される。
【0012】円環状シールは、耐水性、耐摩耗性及び機
械的強度のある材料から形成され、合成樹脂、合成ゴム
等が好適に使用できる。また、挟着による密着性を高め
るためには、弾性を備える材料が好ましい。さらに、摩
擦抵抗を減じるために潤滑性をも備える材料、例えばウ
レタン、四フッ化エチレン、メラミン、ポリエチレン等
を好適に使用できる。そして、このように形成される円
環状シールは、間隙内に挟着される。
【0013】上記課題を解決するために請求項2に記載
のキャスター旋回装置が採った手段は、「固定部は断面
形状が逆凹字状の略円柱体で、この略円注体に内在する
中空状の逆凹部の上面(固定部下面)には円環状ボール
溝が刻設され、車輪支持部の上部は断面形状が凸字状の
略円柱体で、この略円柱体の凸部の上面には円環状ボー
ル溝が刻設され、前記固定部と前記車輪支持部間に形成
される内側間隙又は外側間隙に円環状シールが挟着され
ること」を内容とする。
【0014】請求項2に記載のキャスター旋回装置にお
いては、固定部と車輪支持部間に円環状の間隙が形成さ
れるので、この間隙内に挟着される円環状シールは主に
固定部と摺動するだけなので摩擦抵抗が小さくなり摺動
が滑らかで、キャスター旋回装置を円滑に旋回させるこ
とができると共に、上記間隙内は浸水しにくくなり、ベ
アリングボールや間隙内が錆ることを防ぐことができ
る。
【0015】なお、「内側間隙」とは、固定部と車輪支
持部間に形成される間隙であって、対向して刻設される
二つの円環状ボール溝より外周方向にあり、固定部の断
面形状を逆凹字状にすることによりできる逆凹部の円周
面と車輪支持部の上部の断面形状を逆凸字状にすること
によりできる凸部の円周面とで挟まれる間隙をいい、
「外側間隙」とは、上記「内側間隙」よりさらに外周方
向にあり、間隙の一部がキャスター旋回装置の外方に開
放される固定部の水平面と車輪支持部の水平面に挟まれ
る間隙をいう。
【0016】上記課題を解決するために請求項3に記載
のキャスター旋回装置が採った手段は、「円環状シール
は、ウレタン樹脂により形成され、固定部と車輪支持部
間に形成される内側間隙に挟着されること」を内容とす
る。
【0017】請求項3に記載のキャスター旋回装置は、
固定部と車輪支持部間の内側間隙には耐水性、耐摩耗
性、機械的強度及び潤滑性に優れるウレタン樹脂からな
る円環状シールが挟着されるので、キャスター旋回装置
を頻回に旋回させても摩耗しにくく、耐久性と旋回性に
優れた防錆性のあるキャスター旋回装置を得ることがで
きる。
【0018】上記課題を解決するために請求項4に記載
のキャスター旋回装置が採った手段は、「円環状シール
は、ゴム部材を基材とし、このゴム部材の少なくとも固
定部と車輪支持部の各接触面側に四フッ化エチレン樹脂
層が接着されて形成され、固定部と車輪支持部間に形成
される外側間隙に挟着されること」を内容とする。
【0019】請求項4に記載のキャスター旋回装置は、
固定部と車輪支持部間にできる外側間隙に基材たるゴム
部材を少なくとも固定部と車輪支持部の各接触面側に潤
滑性の高い四フッ化エチレン樹脂層が接着される円環状
シールが挟着されるので、摺動がより滑らかとなり、防
錆性に優れるだけでなく、キャスター旋回装置の旋回が
より円滑になる。
【0020】上記課題を解決するために請求項5に記載
のキャスター旋回装置が採った手段は、「略柱状体でそ
の上面は台車等の運搬体に固着され、前記略柱状体の下
面はベアリングボールを収納する円環状ボール溝が刻設
される固定部と、上部と下部とからなり、上部は略柱状
体でその上面は前記固定部に形成される前記円環状ボー
ル溝に相対向する円環状ボール溝が刻設され、下部は前
記上部から垂設される車輪支持脚である、前記固定部と
前記車輪支持部に連通して形成される軸挿通孔に挿入さ
れる軸により支持され前記ベアリングボードを介して旋
回自在な車輪支持部とからなるキャスター旋回装置にお
いて、前記固定部と前記車輪支持部に刻設される円環状
ボール溝を前記ベアリングボールの半径寸法より浅い溝
深さに刻設することにより、前記固定部と前記車輪支持
部を接触させることなく両者間に間隙を形成し、この間
隙内の壁面及び軸挿通孔の壁面を防錆性被膜でコーティ
ングし、前記ベアリングボールを防錆性材料により形成
したこと」を内容とする。
【0021】請求項5に記載のキャスター旋回装置は、
上記構成により固定部及び車輪支持部内に水が浸入して
も、これら固定部と車輪支持部間の間隙内の壁面や軸挿
通孔の壁面は錆ることがない。防錆性被膜には、フッ素
樹脂、ナイロン、ポリエチレン等のコーティングや溶融
亜鉛メッキ、ユニクロームメッキ等の金属メッキが例示
される。また、ベアリングボールは防錆性材料により形
成されるので、上記と同様に水が浸入しても錆びること
がない。防錆性材料からなるベアリングボールには、ス
テンレス、セラミックス等により形成されるものが例示
される。このように、請求項5に記載のキャスター旋回
装置は、固定部と車輪支持部間の間隙内に円環状シール
を挟着しなくとも防錆が可能で、簡単な構成で円滑にキ
ャスター旋回装置を旋回させることができる。
【0022】上記課題を解決するために請求項6に記載
のキャスター旋回装置は、「固定部は断面形状が逆凹字
状の略円柱体で、この略円柱体に内在する中空状の逆凹
部の上面(固定部下面)には円環状ボール溝が刻設さ
れ、車輪支持部の上部は断面形状が凸字状の略円柱体
で、この略円柱体の凸部の上面には円環状ボール溝が刻
設され、前記固定部と前記車輪支持部間の間隙内の壁面
及び軸挿通孔の壁面を防錆性被膜でコーティングしたこ
と」を内容とする。
【0023】請求項6に記載のキャスター旋回装置は、
円柱状の中空である逆凹部を備える固定部と円柱状の凸
部を備える車輪支持部間に形成される間隙内のすべての
壁面と軸挿通孔の壁面が防錆性被膜でコーティングされ
るので、キャスター旋回装置内が錆びることがない。ま
た、間隙内に円環状シールが挟着されないので、円環状
シールが固定部や車輪支持部と摺動することがなく、よ
り滑らかにキャスターを旋回させることができる。
【0024】上記課題を解決するために請求項7に記載
のキャスター旋回装置が採った手段は、「固定部と車輪
支持部間の間隙内の壁面及び軸挿通孔の壁面をコーティ
ングする防錆性被膜が四フッ化エチレン樹脂であるこ
と」を内容とする。
【0025】請求項7に記載のキャスター旋回装置は、
固定部と車輪支持部間の間隙内の壁面及び軸挿通孔の壁
面が四フッ化エチレン樹脂でコーティングされるので、
防錆はもちろんのこと、潤滑性のある四フッ化エチレン
樹脂により旋回が滑らかとなり、キャスター旋回装置を
円滑に旋回させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明を詳
細に説明する。
【0027】図1は固定部21を断面形状が略逆凹字状
の扁平な略円柱体に形成し、車輪支持部22の上部を断
面形状が略凸字状の扁平な略円柱体に形成し、内側間隙
26aには円環状シール10が挟着される第1の実施の
形態に係るキャスター旋回装置50を示す一部切欠き側
面図である。図2は前記キャスター旋回装置50を詳細
に示す図1の部分拡大図である。
【0028】固定部21及び車輪支持部22は通常鋳物
で形成されるが、剛性の高い材料であれば他の金属やプ
ラスチック等いかなら材料から形成してもよい。固定部
21には、台車等に固定部21を固着させるためのフラ
ンジ33が形成され、台車等に螺合される。図1及び図
2に示すように固定部21は、断面形状が逆凹字状の扁
平な略円柱体に形成されるので、その内側には扁平な円
柱状中空である逆凹部21aが形成される。また、車輪
支持部22の上部は断面形状が凸字状の扁平な略円柱体
に形成されるので、扁平な円柱状の凸部22aが形成さ
れる。前記逆凹部21aの上面にはベアリングボール2
4の円環状ボール溝23aが刻設され、該円環状ボール
溝23aに相対向して前記凸部22aの上面に刻設され
るベアリングボール24の円環状ボール溝23bとの間
に多数のベアリングボール24が収納されるので、車輪
支持部22は固定部21に沿って旋回自在となる。そし
て、凸部22aの直径は凹部21aの直径より僅かに縮
形して形成されているため、固定部21と車輪支持部2
2間には内側間隙26が形成されることとなる。そし
て、車輪支持部22の下部は上部から垂設される車輪支
持脚30からなり車輪34を支持する。
【0029】固定部21と車輪支持部22の各々の中心
部には、軸25を挿入するための軸挿通孔32が連通し
て形成されており、この軸挿通孔32に挿入される軸2
5で車輪支持部22は支持される。この軸25はボルト
からなり、該ボルトは固定部21の軸挿通孔32に挿入
され、車輪支持部22の上部の下端部中央にパッキン2
7を介装させてナット31により旋回可能に螺合される
ので、軸挿通孔32の内部を浸水しにくくすることがで
きる。
【0030】また、固定部21と車輪支持部22に各々
刻設されるベアリングボール24の円環状ボール溝23
a、23bは、ベリングボール24の半径寸法より浅い
溝深さに刻設されているので、ベアリングボール24は
上下に相対向して刻設される円環状ボール溝23a、2
3b内に収まりきらず、固定部21の下面と車輪支持部
22の上面は接触することなく、固定部21と車輪支持
部22間には間隙26ができることとなり、キャスター
旋回装置50は旋回可能となる。また、ベアリングボー
ル24を安定して収納するためには、円環状ボール溝2
3a、23bの溝周り長を前記ベアリングボール24の
半径より長く形成することが好ましい。
【0031】なお、ベアリングボール24は、剛性のあ
る材料で形成され、ステンレス等の合金やセラミックス
等が例示される。
【0032】上記間隙26内の内側間隙26aには、図
1及び図2に示すようにウレタン樹脂からなる円環状シ
ール10が挟着されるので、キャスター旋回装置50内
を浸水しにくくすることができる。ウレタン樹脂はエー
テル系、エステル系のいずれでもよい。また、ウレタン
樹脂には、ステアリン酸亜鉛等の滑剤やガラス繊維、セ
ラミック繊維、カーボン繊維、タルク等の充填剤を加え
てもよい。また、図2に詳細に示すように円環状シール
10は、断面形状が略六角形状に形成され、固定部21
における逆凹部21aの上面と車輪支持部22の水平面
22cとは、線接触するように挟着されるので摩擦抵抗
が小さくなり、キャスター旋回装置50は防錆性と共に
旋回性に優れる。また、円環状シール10は耐摩耗性に
優れるウレタン樹脂により形成されるので、キャスター
旋回装置50は耐久性に優れる。なお、円環状シール1
0により閉状態になる間隙26内にはグリスが充填され
る。
【0033】図3は、固定部21と車輪支持部22が第
1の実施の形態に係るキャスター旋回装置50と同様の
構造に形成されたキャスター旋回装置50であって、固
定部21と車輪支持部22間にできる外側間隙26bに
ゴム部材11aを基材とし、ゴム部材11aの固定部2
1と車輪支持部22の接触面に四フッ化エチレン樹脂層
を接着した円環状シール11(11a、11b)を挟着
した第2の実施の形態に係るキャスター旋回装置50を
示す。なお、四フッ化エチレン樹脂の接着層11bは、
接着剤によりゴム部材11aに接着されている。
【0034】この円環状シール11(11a、11b)
は、図4に詳細に示すように、このゴム部材11aの四
フッ化エチレン樹脂の接着層11bは、主として間隙2
6内における固定部21の水平面21cと摺動し、また
四フッ化エチレン樹脂は極めて潤滑性が高いので、摩擦
抵抗が小さくキャスター旋回装置50を円滑に旋回させ
ることができる。
【0035】図5及び図6は、固定部21と車輪支持部
22が図1及び図2に示す第1の実施の形態に係るキャ
スター旋回装置50と同様の構造に形成されたキャスタ
ー旋回装置50であって、固定部21と車輪支持部22
間に形成される間隙26内の壁面28及び軸挿通孔32
の壁面29を四フッ化エチレン樹脂の防錆性被膜12を
粉末溶射法によりコーティングし、ステンレスで形成さ
れたベアリングボール24を使用する第3の実施の形態
に係るキャスター旋回装置50を示す。四フッ化エチレ
ン樹脂は、水に濡れにくいという特性を備えるので、固
定部21内や車輪支持部22内が浸水しても、間隙26
内の壁面28及び軸挿通孔32の壁面29は錆びること
がない。また、四フッ化エチレン樹脂は潤滑性が高いの
で、円環状ボール溝をもコーティングすることによりベ
アリングボール24の回転が滑らかになり、キャスター
旋回装置50をより円滑に旋回させることができる。さ
らに、ベアリングボール24はステンレスにより形成さ
れているので、錆びることがない。また、本発明に係る
キャスター旋回装置50は円環状シール10、11を形
成する必要がなく、また車輪支持部22の下端部中央に
パッキン27を介装する必要もないので、キャスター旋
回装置50は簡単な構成でより円滑に旋回させることが
できる。
【0036】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0037】請求項1に記載のキャスター旋回装置50
は、固定部21と車輪支持部22間に形成される間隙2
6内に円環状シール10、11が挟着されるので、キャ
スター旋回装置50は防錆性に優れ、ベアリングボール
24や間隙26内が錆びることを防ぐことができ、耐久
性に優れたキャスター旋回装置50が得られる。また、
円環状シール10、11は主に間隙26内の固定部21
と摺動するだけなので、円環状シール10、11に対す
る摩擦抵抗は小さく、旋回性に優れたキャスター旋回装
置50内を簡単な構成で安価に製造できる。
【0038】請求項2に記載のキャスター旋回装置50
において、車輪支持部22における円柱状の凸部22a
の直径は、固定部21に形成される中空状で円柱状の逆
凹部21aの直径より縮径して形成されるので、内側間
隙26aと外側間隙26bが形成され、円環状シール1
0、11を内側間隙26a又は外側間隙26bに挟着で
き、上記効果に加え、種々の防錆性に優れるキャスター
旋回装置を提供することができる。
【0039】請求項3に記載のキャスター旋回装置50
は、円環状シール10が耐水性、耐摩耗性、機械的強度
及び潤滑性に優れるウレタン樹脂で形成されるので、上
記請求項1の効果に加え、より耐久性と摺動性に優れる
キャスター旋回装置50を得ることができる。
【0040】請求項4に記載のキャスター旋回装置50
は、円環状シール11(11a、11b)の少なくとも
固定部21と車輪支持部22の各接触面側に潤滑性に優
れる四フッ化エチレン樹脂層が接着されるので、上記請
求項1の効果に加え、より摺動が滑らかとなり、より旋
回性に優れたキャスター旋回装置50を得ることができ
る。
【0041】請求項5及び請求項6に記載のキャスター
旋回装置50は、固定部21と車輪支持部22間に形成
される間隙26内の壁面28及び軸挿通孔32の壁面2
9が防錆性被膜12でコーティングされるので、より簡
単な構成でボートキャスターのようにキャスター旋回装
置を水中で作動させても防錆性を維持できるキャスター
旋回装置50をより安価に得ることができる。また、円
環状シールが形成されないので、円環状シールによる摩
擦抵抗がなくキャスター旋回装置50をより円滑に旋回
させることができる。
【0042】請求項7に記載のキャスター旋回装置50
は、潤滑性に優れる四フッ化エチレン樹脂が防錆性被膜
12としてコーティングされるので、上記請求項5及び
6に記載の効果に加え、ベアリングボール24の回転が
滑らかになり、より旋回性に優れたキャスター旋回装置
50を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るキャスター旋回装置を
示す一部切欠き側面図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】第2の実施の形態に係るキャスター旋回装置を
示す一部切欠き側面図である。
【図4】図3の部分拡大図である。
【図5】第3の実施の形態に係るキャスター旋回装置を
示す一部切欠き側面図である。
【図6】図5の部分拡大図である。
【符号の説明】
10.11.円環状シール 11a.ゴム部材 11b.四フッ化エチレン樹脂の接着層 12.防錆性被膜 21.固定部 22.車輪支持部 23a.23b.円環状ボール溝 24.ベアリングボール 25.軸 26.間隙 26a.内側間隙 26b.外側間隙 28.固定部と車輪支持部間にできる間隙の壁面 29.軸挿通孔の壁面 30.車輪支持脚 32.軸挿通孔 50.キャスター旋回装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略柱状体でその上面は台車等の運搬体に固
    着され、前記略柱状体の下面はベアリングボールを収納
    する円環状ボール溝が刻設される固定部と、上部と下部
    とからなり、上部は略柱状体でその上面は前記固定部に
    刻設される前記円環状ボール溝に相対向する円環状ボー
    ル溝が刻設され、下部は前記上部から垂設される車輪支
    持脚である、前記固定部と連通して形成される軸挿通孔
    に挿入される軸により支持され前記ベアリングボールを
    介して旋回自在な車輪支持部とからなるキャスター旋回
    装置において、前記固定部と前記車輪支持部に刻設され
    る前記円環状ボール溝を前記ベアリングボールの半径寸
    法より浅い溝深さに刻設することにより、前記固定部と
    前記車輪支持部を接触させることなく両者間に間隙を形
    成し、前記円環状ボール溝より外周方向にある前記間隙
    の一部に円環状シールが挟着されることを特徴とするキ
    ャスター旋回装置。
  2. 【請求項2】固定部は断面形状が逆凹字状の略円柱体
    で、この略円柱体に内在する中空状の逆凹部の上面(固
    定部下面)には円環状ボール溝が刻設され、車輪支持部
    の上部は断面形状が凸字状の略円柱体で、この略円柱体
    の凸部の上面には円環状ボール溝が刻設され、前記固定
    部と前記車輪支持部間に形成される内側間隙又は外側間
    隙に円環状シールが挟着されることを特徴とする請求項
    1に記載のキャスター旋回装置。
  3. 【請求項3】円環状シールは、ウレタン樹脂により形成
    され、固定部と車輪支持部間に形成される内側間隙に挟
    着されることを特徴とする請求項2に記載のキャスター
    旋回装置。
  4. 【請求項4】円環状シールは、ゴム部材を基材とし、こ
    のゴム部材の少なくとも固定部と車輪支持部の各接触面
    側に四フッ化エチレン樹脂層が接着されて形成され、固
    定部と車輪支持部間に形成される外側間隙に挟着される
    ことを特徴とする請求項2に記載のキャスター旋回装
    置。
  5. 【請求項5】略柱状体でその上面は台車等の運搬体に固
    着され、前記略柱状体の下面はベアリングボールを収納
    する円環状ボール溝が刻設される固定部と、上部と下部
    からなり、上部は略柱状体でその上面には前記固定部に
    形成される前記円環状ボール溝に相対向する円環状ボー
    ル溝が刻設され、下部は前記上部から垂設される車輪支
    持脚である、前記固定部と連通して形成される軸挿通孔
    に挿入される軸により支持され前記ベアリングボールを
    介して旋回自在な車輪支持部とからなるキャスター旋回
    装置において、前記固定部と前記車輪支持部に刻設され
    る前記円環状ボール溝を前記ベアリングボールの半径寸
    法より浅い溝深さに刻設することにより、前記固定部と
    前記車輪支持部を接触させることなく両者間に間隙を形
    成し、この間隙内の壁面及び軸挿通孔の壁面を防錆性被
    膜でコーティングし、前記ベアリングボールを防錆性材
    料により形成したことを特徴とするキャスター旋回装
    置。
  6. 【請求項6】固定部は断面形状が逆凹字状の略円柱体
    で、この略円柱体に内在する中空状の逆凹部の上面(固
    定部下面)には円環状ボール溝が刻設され、車輪支持部
    の上部は断面形状が凸字状の略円柱体で、この略円柱体
    の凸部の上面には円環状ボール溝が刻設され、前記固定
    部と前記車輪支持部間の間隙内の壁面及び軸挿通孔の壁
    面を防錆性被膜でコーティングしたことを特徴とする請
    求項5に記載のキャスター旋回装置。
  7. 【請求項7】固定部と車輪支持部間の間隙内の壁面及び
    軸挿通孔の壁面をコーティングする防錆性被膜が四フッ
    化エチレン樹脂被膜であることを特徴とする請求項6に
    記載のキャスター旋回装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005263150A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Toyo Steel Kk 防水キャスター
JP2020016270A (ja) * 2018-07-24 2020-01-30 日本精工株式会社 転がり案内装置及びテーブル装置

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