JP2000085035A - 小物収容用合成樹脂製立体型小型ケースの製造方法及び該製造方法により形成された小物収容用合成樹脂製立体型小型ケース - Google Patents

小物収容用合成樹脂製立体型小型ケースの製造方法及び該製造方法により形成された小物収容用合成樹脂製立体型小型ケース

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JP2000085035A
JP2000085035A JP10258544A JP25854498A JP2000085035A JP 2000085035 A JP2000085035 A JP 2000085035A JP 10258544 A JP10258544 A JP 10258544A JP 25854498 A JP25854498 A JP 25854498A JP 2000085035 A JP2000085035 A JP 2000085035A
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Kiichi Susa
基一 須佐
Haruo Kajikawa
春男 梶川
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NIPPON PAFU SEIZO KK
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HARUUMI SEISAKUSHO KK
NIPPON PAFU SEIZO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化粧用パフがピッタリ収納できるジャストサ
イズのEVA製パフケースと、その量産が可能な製造方
法を提供する。 【解決手段】 ケースAの袋部型片20を、まち部形成
片21及び底部形成片22を有するまち付きの展開状態
に抜き、そのまち部分を素材特性を利用して立ち上げ、
木製の嵌合型を組み込んだ金属製の外枠30を用いて、
背部形成片11と同時に袋部型片20を高周波ウェルダ
ー成型することによりまち付きEVAケースの小型化・
量産化を実現した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小物収容用合成樹
脂製立体型小型ケースの製造方法及び該製造方法により
形成された小物収容用合成樹脂製立体型小型ケースに関
し、特に化粧用パフなどの柔軟性のある立体形状小物が
その形状を保持しながら収容できる合成樹脂製の立体型
小型ケースの製造方法、及び該製造方法により形成され
た前記小型ケースに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来より
厚みのある立体形状物を収容するケースの場合、高周波
ウェルダーを使用したビニール製ケースの製造方法とし
て、主に次のようなタイプがあったが、それぞれに種々
の問題点があった。なお、ここで「ビニール」とは、エ
チレン・酢酸ビニル共重合樹脂(以下、「EVA」とい
う。)、塩化ビニル樹脂(以下、「PVC」とい
う。)、エチレン・メチルメタクリレート共重合樹脂
(以下、「EMMA」という。)等の合成樹脂を指す。
【0003】 直線バー型によって一辺ずつ加工して
いくタイプ。このタイプにより製造される製品は、車の
ボディーカバー袋等大きなものを入れる袋に利用され
る。しかし、このタイプは工程数が多く、しかもその一
つ一つの工程がほとんど手作業となるためコストアップ
になる他、小型製品の製造や量産には不向きである。
【0004】 まち巻き型により加工するタイプ。こ
のタイプは、リング状金型に別工程で作ったまち部分を
巻き付けてその上下に生地を置いて加工する方法で、従
来より多用されてきたものであり、タイツ入れや分厚く
大きなパフ等を入れる袋・ポーチ等を作るときに使用さ
れる。このタイプでは、綺麗に立体的な製品が仕上がる
が、非常に手間のかかる作業で、人海戦術以外に量産の
方法はなく、また、商品が小さすぎたりまち幅が細すぎ
たりするとさらに手間がかかって、コスト高になり、場
合によっては加工自体が不可能である。
【0005】 展開型により加工するタイプ。これ
は、展開状態に抜いた生地を組み立てたり、それをひっ
くり返したりするタイプである。このタイプは技術的に
は比較的簡単に立体的なケースを作ることができるが、
組立に手間がかかったり、ひっくり返して立体的にする
場合にも手間がかかりコスト的にもあまり安くはならな
い。また、小さいものは底角が開いた状態のままだった
り、加工したとしても工賃が非常に高いものとなる等の
欠点がある。
【0006】 木型入りタイプ。これは、金型に木型
(立体型)を組み込むことで緩やかな厚みを持たせるタ
イプである。このタイプは立体的なケースとしては最も
安価で小さな形状でも容易に加工でき、量産にも適して
いる。しかし急激な厚み、例えばまち部分の立ち上がり
を持たせようとすると金型の丁付け(複数付け)ができ
なかったり、底角に皺がよってしまうことがある。それ
ゆえ、緩やかなまちになってしまうため、中に入れるも
の、例えば化粧用パフよりも多少大きくせざるを得ない
欠点がある。
【0007】その他、上記〜以外にも底ガゼット式
ケース等があるが、基本的には安価に仕上げれば立体性
に欠け、立体性を重視すればコストが高くつくことに変
わりがなく、また、小さければ小さいほど立体性を持た
せると高くつき、量産も困難になるというのがウェルダ
ー業界の常識となっている。
【0008】本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、製造
コストが安価であり、かつ量産が可能であって、特に化
粧用パフなどの柔軟性のある立体形状小物がその形状を
保持しながら収容できる合成樹脂製の立体型小型ケース
の製造方法を見出した。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
小物収容用合成樹脂製立体型小型ケースの製造方法は、
背部形成片と天部形成片と蓋部形成片とからなる展開形
状の背部等型片と、まち部形成片と底部形成片と袋前部
形成片とからなる展開形状の袋部型片とを形成し、該袋
部型片のまち部形成片と底部形成片とを袋前部形成片よ
り起立させて袋部形成体を組立て、該袋部形成体の端縁
に背部等型片における背部形成片の端縁を溶着して形成
することを特徴とする。
【0010】本発明の請求項2に係る小物収容用合成樹
脂製立体型小型ケースの製造方法は、前記請求項1の製
造方法に加え、袋部型片における底部形成片を、底部域
とその左右に延設したフラップ片とから構成し、袋部形
成体を組立てるときに該フラップ片をまち部形成片の内
側に侵入させ、該袋部形成体の端縁に背部等型片におけ
る背部形成片の端縁を溶着させるときにまち部形成片と
背部形成片との間にフラップ片の端縁を挾着させてなる
ことを特徴とする。
【0011】本発明の請求項3に係る小物収容用合成樹
脂製立体型小型ケースの製造方法は、前記請求項1、2
のいずれか1項に記載の製造方法に加え、袋部型片のま
ち部形成片と底部形成片とを袋前部形成片より起立させ
て袋部形成体を組立てるにおいて、矩形状の凹部を有す
る外枠と該外枠における凹部に嵌合する嵌合型とを使用
し、外枠上に袋部型片を載置して嵌合型を嵌め込むこと
により、袋部形成体を組立てることを特徴とする。
【0012】本発明の請求項4に係る小物収容用合成樹
脂製立体型小型ケースの製造方法は、底部形成片を予め
袋前部形成片より起立させた袋部型片を使用することを
特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の小物収
容用合成樹脂製立体型小型ケースの製造方法。
【0013】本発明の請求項5に係る小物収容用合成樹
脂製立体型小型ケースの製造方法は、前記請求項1〜4
のいずれか1項に記載の製造方法に加え、該袋部形成体
の端縁に背部等型片における背部形成片の端縁を溶着す
るにおいて、背部形成片と天部形成片と蓋部形成片との
間に折り目線を形成したことを特徴とする。
【0014】本発明の請求項6に係る小物収容用合成樹
脂製立体型小型ケースの製造方法は、前記請求項1〜5
のいずれか1項に記載の製造方法に加え、背部等型片と
袋部型片とを高周波ウェルダーにより溶着加工し得る素
材より形成したことを特徴とする。
【0015】本発明の請求項7に係る小物収容用合成樹
脂製立体型小型ケースは、前記請求項1〜6のいずれか
1項に記載の製造方法により形成されたものである。
【0016】以上のような構成により、本発明は、従来
の技術に記載の木型入りタイプ、すなわち量産が可能
で比較的小さいものも作りやすい方法と、まち付きケー
スの組み合わせにより、中に入れるもの(例えば化粧用
パフ等小物)がピッタリ収納できるジャストサイズのE
VA製(もしくは同じく高周波ウェルダーを利用できる
ような素材、例えばPVC・EMMA製等)の小型ケー
スの量産を可能にした製造方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る小物収容用合
成樹脂製立体型小型ケース(以下、「ケース」とい
う。)の製造方法及びその製造方法によるケースの好適
な実施例を添付の図面に基いて詳細に説明する。図1は
展開形状の背部等型片の正面図であり、図2は展開形状
の袋部型片の正面図であり、図3は袋部型片を組立てる
状態を示す概略斜視図であり、図4は組立てられた袋部
型片に背部等型片を溶着する状態を示す概略斜視図であ
り、図5の(a)は組立てられたケースの蓋を開いた状
態を示す正面図であり、(b)はその平面図であり、図
6の(a)は組立てられたケースの蓋を開いた状態を示
す背面図であり、(b)はその底面図であり、図7の
(a)は組立てられたケースの蓋を開いた状態を示す側
面図であり、(b)はその中央縦断面図であり、図8は
ケースの蓋を閉じた状態を示す斜視図であり、図9はケ
ースに化粧パフを収納する状態を示す斜視図であり、図
10及び図11は、それぞれは袋部型片の変更例を示す
展開形状の斜視図である。
【0018】本実施例に係るケースAは、その素材とし
て、EVA、PVC、EMMA等の高周波ウェルダーに
よって溶着することが可能な合成樹脂が使用され、図1
に示す背部等型片10と袋部型片20の夫々の端縁を高
周波ウェルダーによって溶着することにより形成され
る。なお、袋部型片20は、これを組立て形成する際、
及び背部等型片10と溶着する際の都合により、その周
囲部に若干の余部を形成しているが、背部等型片10と
の溶着時にその余部はほとんどが溶断される不要部とな
る。本発明において、袋部型片の端縁はこの余部を含ま
ない袋部型片の端縁を意味する。
【0019】図1における背部等型片10は、背部形成
片11と天部形成片12と蓋部形成片13とからなり、
背部形成片11の端縁に袋部型片20が溶着されてケー
スAが完成することになる。図中の14は折り目線を示
し、背部等型片10と袋部型片20とを溶着する際に同
時に高周波ウェルダーにより、直角に折曲するように形
成される。
【0020】図2における袋部型片20は、要部とし
て、左右のまち部形成片21、底部形成片22、及び、
袋前部形成片23とから構成される。該底部形成片22
は、ケースの底部を形成する横長の矩形形状の底部域
と、その左右に延設したフラップ片24とからなり、下
方外方には底部形成片22の最外縁部を形成する余部2
5aを有している。また左右のまち部形成片21は縦長
矩形形状であって、その左右には最外縁部を形成する余
部25bを有している。また袋前部形成片23は、その
上部が湾曲状に切欠され、ケースAを構成した際に、該
袋前部形成片23の切欠が小物等を出入れし易いように
開口部領域を広げる役目を果す。そして、袋部型片20
は、後述する組立て方法により、袋前部形成片23に対
して底部形成片22が起立し、左右のフラップ片24を
内側にして、左右のまち部形成片が起立して、袋部形成
体A´が組立てられる。なお、左右のフラップ片24
が、その上辺をそれぞれ左右下方に傾斜させている理由
は、袋部形成体A´を組立て際に、袋前部形成片23の
両側が丸く湾曲する状態にするためであって、袋前部形
成片23の両側が該フラップ片24により押圧されて突
張ったようないびつな形状にならないようにするためで
ある。また、左右のフラップ片24が、その下辺をそれ
ぞれ左右下方に傾斜させた理由は、袋部形成体A´を組
立て際に、両フラップ片24の下端部24aがまち部形
成片21の余部25bに重なるようにすることによっ
て、後述する袋部型片20と背部等型片10との両端縁
を溶着する際に、該下端部24aが両端縁の間に挾着さ
れるようにするためである。
【0021】図3は、袋部型片20を組立てる状態を示
し、矩形状の凹部31を有する金属製の外枠30と、該
外枠30における凹部31に嵌合するフェノール樹脂製
の嵌合型40を使用して、袋部型片20を組立てる。ま
ず、図3に示すように、外枠30の上端縁に展開形状の
袋部型片20を、袋前部形成片23の位置が凹部31上
になるように載置し、嵌合型40を袋前部形成片23の
上から押しつけて嵌合する。これにより、図4に示すよ
うに、袋前部形成片23が凹部31の底面に位置し、左
右のまち部形成片21及び底部形成片22が、外枠30
の内側垂直壁と嵌合型40の周囲壁とにより挟まれて袋
部形成体A´が形成されることになる。その際、重要な
ことは、前述したようにフラップ片24がまち部21の
内側になるように組立てることである。なお、袋部型片
20として、高周波ウェルダーにより底部形成片22を
予め袋前部形成片23から起立させた形状のものを使用
すると、成形不良が防止できると共に、連続させた袋部
型片を使用することにより、複数のケースを同時に製作
することが可能となり、生産性が向上する。
【0022】以上のようにして組立てられた袋形成体A
´に対して、図4に示すように、その上に背部等型片1
0を、背部形成片11がの位置が外枠30の凹部31上
になるように載置する。背部形成片11は、外枠30の
凹部31より若干大きく構成されており、図4の状態に
おいて、背部形成片11は、底部形成片22の上端及び
まち部形成片21の上端、すなわち、袋部型片20の端
縁上に載置されることとなる。この際、袋部型片20に
おけるフラップ片24の下端部25aは、背部形成片1
1とまち部形成片21の上端縁との間に位置するように
する。そして、背部等型片10の上方から高周波ウェル
ダーを外枠30の上端部に押し付けるようにして、背部
等型片10と袋部型片20の端縁とを溶着すると共に、
フラップ片24の下端部25aを背部等型片10とまち
部形成片21の端縁とにより挾着する。また、同時に、
袋部型片20における余部25a、25bを溶断して、
ケースAを構成する。なお、背部等型片10における背
部形成片11と天部形成片12との間における折目線1
4及び天部形成片12と蓋部形成片13との間における
折目線14を、適宜の装置を配備して高周波ウェルダー
により直角に折曲するように形成することができ、その
ように形成すれば、蓋部形成片は袋前部形成片に押し付
けられるようになるので、常時、蓋が閉じられた形態と
なる。
【0023】このようにして形成されたケースAは、蓋
を開いた状態を示す図5(a)の正面図、図5(b)の
平面図、図6(a)の背面図、図6(b)の底面図、図
7(a)の断面図及び図7(b)の側面図のように、袋
部形成体A´の外嵌が極めて美麗で柔和な形状を有する
と共に、しっかりとした立体形状をなすものとなる。ま
た、前述したようにフラップ片24の下端部24aが背
部形成片11とまち部形成片21とにより挾着固定され
ているため、図5(b)の平面図、図6(b)の底面
図、図7(a)の断面図及び図7(b)の側面図に示す
ように、ケースA内においてフラップ片24は起立状態
となるので、小物の収納に邪魔にならないようになって
いると共に、ケースの底部が完全に閉塞される状態とな
る。図8はケースAが完成した状態を示しており、図9
に示すように、蓋部を開けて化粧パフB等の小物を収納
する。
【0024】図10に示す袋部型片120は前記袋部型
片20の変更例であって、前記袋部型片20との相違点
は、前記袋部形成片20においては、左右のフラップ片
24が、その下辺をそれぞれ左右下方に傾斜させ、袋部
形成体A´を組立て際に、フラップ片24の下端部24
aが背部形成片11とまち部形成片21とにより挾着固
定されるようにしているが、本変更例における袋部型片
120は、フラップ片124の下辺を傾斜させていない
ものである。このように構成された袋部型片120によ
りケースを形成しても、使用上の問題は生じない。
【0025】図11に示す袋部型片220は前記袋部型
片20の変更例であって、前記袋部型片20との相違点
は、前記袋部形成片20において底部形成片22に設け
た左右のフラップ片24を、本変更例における袋部型片
220の底部形成片222には設けていない点にある。
このように構成された袋部型片220によりケースを形
成した場合には、底部の両側に若干の隙間があく程度で
特に使用上の問題は生じない。
【0026】なお、発明者が本発明を見出した経緯につ
いて以下に述べる。ケースの中に入れるもの、例えば化
粧用パフ等の小物がピッタリ収納できるジャストサイズ
の小型ケースを作るにはまちが不可欠である。そのため
に、まず、従来の技術の木型を厚くして、膨らみを中
に入れるものに相当する厚み程度に大きくしたが、袋部
形成体の底部の角を中心に皺が入り、体裁が悪くなるこ
とを確認した。これは平面を無理矢理湾曲させたからで
ある。そこで、従来の技術を参考に、袋部型片の抜き
を展開型として、湾曲させないまち部を存在させた。こ
の展開型をもって従来の技術を用いて高周波ウェルダ
ー成型で袋部型片を背部形成片に溶着させた。形として
は、かなり理想に近付いたが、木型すなわち立体型入り
金型へのセットに非常に時間がかかり、また、時間をか
けても袋部型片が木型に沿いにくく、結果、わずかにセ
ッティングのズレが発生し成型不良が発生した。また、
金型の丁付けも困難であった。
【0027】そこで、木型へのセットにおける位置決め
・セッティングを容易にするため、袋部型片の底部形成
片を予め立ち上がらせた。具体的には、EVAの持つ素
材特性を利用し、展開型に抜いた袋の入口部分の底部形
成片と袋前部形成片の境部分を高周波ウェルダー加工す
ることにより簡単に底部形成片を立ち上がらせることに
成功した。このようにしたことによって、金型の丁付け
(複数付け)も可能となり、大まか小型まち付きケース
の量産が可能になった。
【0028】しかしながら、高周波ウェルダー成型の性
格上同一面しか溶着できないため、発明当初、図11の
袋部型片を用いると、ケース底部の両側に隙間が生じ
た。そこで、図10のように、フラップ124を設け、
袋部型片を背部形成片に溶着する際、このフラップ12
4を袋部型片と背部形成片との間に挟み込み、同時に成
型することにより解決を目指した。
【0029】理論上はこの図11の袋部型片を用いる
と、フラップ124が挟み込まれ解決できるはずであっ
たが、実際の量産においては、金型へのセッティングや
フラップ部分の高周波ウェルダーによる立ち上げの微妙
なズレ等により、うまく挟み込めないものが若干発生し
た。
【0030】そこで、図2のように、フラップ24を設
ける際、切れ目に角度をつけることにより量産時におい
てもより確実にフラップをつかまえることができるよう
にした。
【0031】さらに、袋部型片と背部形成片との高周波
ウェルダー溶着成型時、背部等型片の2ヶ所に同時に高
周波ウェルダー加工を施し、加工直後の熱いうちに折り
曲げておくとEVAの素材特性上、折り曲がった状態を
記憶するので、より立体性を持たせることができること
となる。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る小物収容用合成樹脂製立体
型小型ケースの製造方法及び該製造方法により形成され
た小物収容用合成樹脂製立体型小型ケースは、製造コス
トが安価であり、かつ量産が可能であって、特に化粧用
パフなどの柔軟性のある立体形状小物がその形状を保持
しながら収容できるものである。
【0033】したがって、中に収納されるものとベスト
フィットする程度に小さく、無駄に大きくないまち付き
の立体型EVAケースが、化粧用パフ程度の大きさであ
れば容易に量産できるようになり、化粧品全体のパッケ
ージの小型化・簡易化、しいては省資源化を実現し、ま
た一般消費者の持ち運びにも一段と利便性をもたらす。
さらに、本発明は化粧用パフにかかわらず、機能上本ケ
ースに収納可能なものであれば使用できる。また、EV
Aにかかわらず、高周波ウェルダー加工に適した素材、
例えばPVC・EMMA等であれば同技術の応用が可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 展開形状の背部等型片の正面図である。
【図2】 展開形状の袋部型片の正面図でありる。
【図3】 袋部型片を組立てる状態を示す概略斜視図で
ある。
【図4】 組立てられた袋部型片に背部等型片を溶着す
る状態を示す概略斜視図である。
【図5】 (a)は組立てられたケースの蓋を開いた状
態を示す正面図であり、(b)はその平面図である。
【図6】 (a)は組立てられたケースの蓋を開いた状
態を示す背面図であり、(b)はその底面図である。
【図7】 (a)は組立てられたケースの蓋を開いた状
態を示す側面図であり、(b)はその中央縦断面図であ
る。
【図8】 ケースの蓋を閉じた状態を示す斜視図であ
る。
【図9】 ケースに化粧パフを収納する状態を示す斜視
図である。
【図10】 袋部型片の変更例を示す展開形状の斜視図
である。
【図11】 袋部型片の変更例を示す展開形状の斜視図
である。
【符号の説明】
A……ケース A´…袋部形成体 B……化粧パフ 10……背部等型片 11……背部形成片 12……天部形成片 13……蓋部形成片 14……折り目線 20……袋部型片 21……まち部形成片 22……底部形成片 23……袋前部形成片 24……フラップ片 24a…フラップ片の下端部 25a…底部形成片の余部 25b…まち部形成片の余部 30……外枠 31……外枠の凹部 40……嵌合型 120……袋部型片 124……フラップ片 220……袋部型片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶川 春男 大阪府大阪市東住吉区杭全4丁目1番32号 株式会社春海製作所内 Fターム(参考) 3E064 AD26 BA29 BA35 BC18 FA01 GA04 3E075 BA41 DC18 DC44 DD13 GA03 GA04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 背部形成片と天部形成片と蓋部形成片と
    からなる展開形状の背部等型片と、まち部形成片と底部
    形成片と袋前部形成片とからなる展開形状の袋部型片と
    を形成し、該袋部型片のまち部形成片と底部形成片とを
    袋前部形成片より起立させて袋部形成体を組立て、該袋
    部形成体の端縁に背部等型片における背部形成片の端縁
    を溶着して形成することを特徴とする小物収容用合成樹
    脂製立体型小型ケースの製造方法。
  2. 【請求項2】 袋部型片における底部形成片を、底部域
    とその左右に延設したフラップ片とから構成し、袋部形
    成体を組立てるときに該フラップ片をまち部形成片の内
    側に侵入させ、該袋部形成体の端縁に背部等型片におけ
    る背部形成片の端縁を溶着させるときにまち部形成片と
    背部形成片との間にフラップ片の端縁を挾着させてなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の小物収容用合成樹脂
    製立体型小型ケースの製造方法。
  3. 【請求項3】 袋部型片のまち部形成片と底部形成片と
    を袋前部形成片より起立させて袋部形成体を組立てるに
    おいて、矩形状の凹部を有する外枠と該外枠における凹
    部に嵌合する嵌合型とを使用し、外枠上に袋部型片を載
    置して嵌合型を嵌め込むことにより、袋部形成体を組立
    てることを特徴とする請求項1または2に記載の小物収
    容用合成樹脂製立体型小型ケースの製造方法。
  4. 【請求項4】 底部形成片を予め袋前部形成片より起立
    させた袋部型片を使用することを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の小物収容用合成樹脂製立体型
    小型ケースの製造方法。
  5. 【請求項5】 該袋部形成体の端縁に背部等型片におけ
    る背部形成片の端縁を溶着するにおいて、背部形成片と
    天部形成片と蓋部形成片との間に折り目線を形成したこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の小
    物収容用合成樹脂製立体型小型ケースの製造方法。
  6. 【請求項6】 背部等型片と袋部型片とを高周波ウェル
    ダーにより溶着加工し得る素材より形成したことを特徴
    とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の小物収容用
    合成樹脂製立体型小型ケースの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載され
    た小物収容用合成樹脂製立体型小型ケースの製造方法に
    より形成されたことを特徴とする小物収容用合成樹脂製
    立体型小型ケース。
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