JP2000084359A - サルフェートの還元方法 - Google Patents

サルフェートの還元方法

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JP2000084359A
JP2000084359A JP10263166A JP26316698A JP2000084359A JP 2000084359 A JP2000084359 A JP 2000084359A JP 10263166 A JP10263166 A JP 10263166A JP 26316698 A JP26316698 A JP 26316698A JP 2000084359 A JP2000084359 A JP 2000084359A
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reduction catalyst
catalytic reduction
sulfate
exhaust gas
component
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Ryusuke Tsuji
龍介 辻
Yasuo Takada
保夫 高田
Hirobumi Shinjo
博文 新庄
Kenichiro Suzuki
賢一郎 鈴木
Yuji Sakakibara
雄二 榊原
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Toyota Central R&D Labs Inc
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】低温域においてもサルフェート成分(粒子状物
質)の排出を抑制する。 【解決手段】排ガス中に還元剤を供給し、排ガスを遷移
元素を主成分とする SOx接触還元触媒と接触させ少なく
とも還元剤を部分酸化して部分酸化炭化水素とするとと
もに、部分酸化炭化水素により排ガス中のサルフェート
成分を還元浄化する。部分酸化炭化水素はきわめて反応
活性が高く、排ガス中のサルフェート成分と反応してサ
ルフェート成分を選択的に還元する。したがってサルフ
ェート成分は効率よく還元されて SO2となって排出され
るので、サルフェート成分が粒子状物質となって排出さ
れるのが抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ン、リーンバーンエンジンなどから排出される酸素過剰
の排ガス中のサルフェート成分を効率よく還元浄化する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】排ガス中には、燃料中の硫黄成分の燃焼
により生じた SO2が含まれている。この SO2は、そのま
ま排出されれば問題ないが、排ガス浄化用触媒との接触
により酸化されて亜硫酸イオンや硫酸イオンが生成する
場合があり、この場合サルフェート成分として排出され
る。ディーゼルエンジンからの排ガスでは、サルフェー
ト成分は粒子状物質(パティキュレート)として扱わ
れ、粒子状物質の排出量は少ないほど望ましいので、サ
ルフェート成分が極力排出されないように工夫する必要
がある。
【0003】そこで特開平10−015350号公報には、ディ
ーゼルエンジンの排ガス流路の上流側に酸化触媒を配置
し、その下流側にサルフェート吸蔵還元触媒を配置した
触媒装置が開示されている。この触媒装置によれば、排
ガスは先ず酸化触媒と接触し、排ガス中のHC、CO及び S
OF(Soluble Organic Fraction)が酸化浄化される。この
とき SO2も酸化されてサルフェート成分が生成する。
【0004】排ガス中に元々存在するサルフェート成分
あるいは酸化触媒で生成したサルフェート成分は、下流
側のサルフェート吸蔵還元触媒に硫酸塩として吸蔵され
る。そして生成した硫酸塩は分解しやすいため、排ガス
温度で容易に分解し SO2に還元されて排出される。それ
とともに、サルフェート吸蔵還元触媒のサルフェート吸
蔵還元能が再生する。したがってサルフェート成分の排
出を長期間にわたって抑制することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが特開平10−01
5350号公報に開示された技術では、サルフェート吸蔵還
元触媒による硫酸塩の還元は、硫酸塩の分解温度のみに
依存している。この反応は比較的低温でも生じるもの
の、高温ほど活性が高く低温ほど活性が低いという温度
依存性が存在するので、低温域においては硫酸塩の分解
が不充分となる。そのため低温域においては、サルフェ
ート吸蔵還元触媒に硫酸塩が蓄積され、サルフェート成
分の吸蔵能が飽和すると排ガス中のサルフェート成分が
排出されてしまうという問題があった。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、低温域においてもサルフェート成分の排出
を抑制することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のサルフェートの還元方法の特徴は、酸化成分が被酸
化成分より化学等量的に過剰な排ガス中のサルフェート
成分を還元浄化するサルフェートの還元方法であって、
排ガス中に還元剤を供給し、排ガスを遷移元素を主成分
とする SOx接触還元触媒と接触させ少なくとも還元剤を
部分酸化して部分酸化炭化水素とするとともに、部分酸
化炭化水素により排ガス中のサルフェート成分を還元浄
化することにある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明にいうサルフェート成分と
は、排ガス中の SO2の酸化により生成した SO3イオン、
SO4イオン及びこれらのイオンの塩をいう。酸化成分が
被酸化成分より化学等量的に過剰な排ガスとしては、デ
ィーゼルエンジンあるいはリーンバーンエンジンからの
排ガスが例示される。
【0009】本発明のサルフェートの還元方法では、先
ず酸化成分が被酸化成分より化学等量的に過剰な排ガス
中に還元剤が供給される。この還元剤としては、石油留
分の高沸点炭化水素を含む軽油あるいは灯油などの炭化
水素が例示されるが、ディーゼル排ガスの場合には、燃
料である軽油を利用することが簡便で好ましい。排ガス
中に還元剤を供給するには、超音波発振器又はグロー加
熱などにより還元剤を微粒子化又はガス化して供給する
のが望ましい。これにより還元剤の昇温が速やかに行わ
れ、かつ SOx接触還元触媒との接触面積が大きくなるの
で、部分酸化反応が一層円滑に進行する。なお蓄圧式燃
料噴射装置を有するエンジンシステムの場合には、多段
噴射によりシリンダ内に主噴射とは別に還元剤を噴射供
給することもできる。
【0010】また還元剤の供給量は、排ガス中に含まれ
る SOxの量に応じて適正に決めることができる。例えば
炭化水素濃度としてメタン換算で排ガス中の SOxのモル
濃度の20倍量の濃度となるように還元剤を供給すれば、
SOxを十分に還元することができる。本発明では、遷移
元素を主成分とする SOx接触還元触媒と還元剤とが接触
する。排ガス温度が所定温度以上(例えば 180℃以上)
であれば、これにより少なくとも還元剤が部分酸化され
て改質され、酸、ケトン、アルデヒドなどの部分酸化炭
化水素となる。また、排ガス中に本来含まれる炭化水素
成分が部分酸化されて部分酸化炭化水素が生成する場合
も多い。この部分酸化炭化水素はきわめて反応活性が高
く、排ガス中のサルフェート成分と反応してサルフェー
ト成分を選択的に還元する。また改質により一酸化炭素
が副成する場合も多く、一酸化炭素も強力な還元剤とし
て作用する。これによりサルフェート成分は効率よく還
元され、SO2となって排出されるので、サルフェート成
分が粒子状物質となって排出されるのが抑制される。
【0011】また排ガス温度が低い場合には、排ガス中
のサルフェート成分は遷移元素と反応することにより硫
酸塩となり、 SOx接触還元触媒に吸蔵される。そして排
ガス温度が上昇するに伴って吸蔵されていた硫酸塩が放
出され、それが SOx接触還元触媒上で部分酸化炭化水素
と接触することにより還元されて SO2となって排出され
る。したがって、低温域においても粒子状物質の排出が
抑制される。
【0012】SOx接触還元触媒は、還元剤を部分酸化可
能なものであり、遷移元素を主成分としている。遷移元
素としては鉄(Fe)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、コバ
ルト(Co)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、ニッケ
ル(Ni)、タングステン(W)、バナジウム(V)、セ
リウム(Ce)、金(Au)などが例示され、これらから選
ばれる金属又はその金属の酸化物、あるいはこれらから
選ばれる金属を含む複合酸化物を用いることができる。
遷移元素を含む複合酸化物としては、 CuAl2O4、AgAl
O2、CoAl2O4 、NiAl2O4 などを用いることが好ましい。
これらの複合酸化物を用いることにより、還元剤を部分
酸化して SOxと反応しやすい含酸素化合物を生成しやす
いという効果が得られる。
【0013】この遷移元素を、例えば多孔質担体に担持
することで SOx接触還元触媒とすることができる。その
担持量は、金属換算で 0.5〜30重量%の範囲とするのが
好ましい。担持量が 0.5重量%未満では、部分酸化炭化
水素の生成量が少なくなってサルフェート成分の還元量
が不足する。また担持量が 30重量%を超えると、酸化
反応が進みすぎて CO2及び H2Oなどサルフェート成分の
還元能のない物質が多く生成し、部分酸化炭化水素が少
なくなってサルフェート成分の還元量が不足する。
【0014】遷移元素を担持する多孔質担体としては、
例えばアルミナ、チタニア、ジルコニア、セリア及びこ
れらの複合酸化物、あるいはゼオライトから選択される
少なくとも一種を用いることができる。中でも、石油留
分の高沸点炭化水素の接触分解などに固体酸として用い
られるゼオライトやシリカーアルミナ複合酸化物が好ま
しい。そして公知の含浸法、共沈法などにより遷移元素
を担持することができる。
【0015】多孔質担体に遷移元素を担持した SOx接触
還元触媒の形状としては、ペレット形状、ハニカム形状
など特に制限されない、ハニカム形状とした場合には、
コーディエライト又はメタルなどの耐熱性材料から形成
されたハニカム形状の基体に多孔質担体粉末からなるコ
ート層を形成し、そのコート層に上記遷移元素を担持す
ることができる。また遷移元素が予め担持された多孔質
担体粉末からコート層を形成してもよい。
【0016】SOx接触還元触媒は、排ガス流路に単独に
配置して用いることができる。あるいは排ガス流路の上
流側に、多孔質担体に白金(Pt)などを担持した酸化触
媒あるいはNOx 接触還元触媒を配置し、その下流側に S
Ox接触還元触媒を配置したタンデム型触媒装置とするこ
とも好ましい。このようなタンデム配置とすることによ
り、排ガス中の炭化水素あるいは NOxと、サルフェート
成分とを同時に浄化することが可能となる。
【0017】なお、排ガスの低温域では還元剤の部分酸
化反応が進行しにくく、 SOx接触還元触媒によるサルフ
ェート成分の還元能も低いため、炭化水素の排出量が多
くなる場合がある。しかし上記のように SOx接触還元触
媒の上流側に酸化触媒又はNO x 接触還元触媒を配置すれ
ば、排ガス中の炭化水素が酸化浄化されやすくなり、炭
化水素の排出を抑制することが可能となる。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1) < SOx接触還元触媒の調製>市販のゼオライト粉末、蒸
留水及びシリカゾル(シリカ含有量10重量%)を混合し
てスラリーを調製した。このスラリーに、直径30mm、長
さ50mmの円柱状のコーディエライト製ハニカム担体を浸
漬し、引き上げて余分なスラリーを吹き払った後、 200
℃で1時間乾燥し 500℃で3時間焼成してゼオライトコ
ート層を形成した。ゼオライトコート層は、ハニカム担
体1リットル当たり 180gの量で形成された。
【0019】続いて、ゼオライトコート層をもつハニカ
ム担体に、所定濃度の硝酸第二鉄水溶液の所定量を含浸
させ、 120℃で1時間乾燥後 450℃で2時間焼成して、
金属鉄換算で5重量%の鉄をゼオライトコート層に担持
した。 <NOx 接触還元触媒の調製>市販のシリカ粉末と蒸留水
及びシリカゾル(シリカ含有量10重量%)を混合してス
ラリーを調製した。このスラリーに、直径30mm、長さ50
mmの円柱状のコーディエライト製ハニカム担体を浸漬
し、引き上げて余分なスラリーを吹き払った後、 200℃
で1時間乾燥し 500℃で3時間焼成してシリカコート層
を形成した。シリカコート層は、ハニカム担体1リット
ル当たり 150gの量で形成された。
【0020】続いて、シリカコート層をもつハニカム担
体に、所定濃度のアンミン白金ハイドロオキサイド水溶
液の所定量を含浸させ、 120℃で1時間乾燥後 350℃で
2時間焼成して、ハニカム担体1リットル当たり2gの
Ptを担持した。 <試験>石英ガラス管を用意し、上記のNOx 接触還元触
媒と SOx接触還元触媒をこの順で直列に装填した。そし
て表1に示すモデルガスを、入りガス温度 400℃、流量
毎分10リットルの条件で、NOx 接触還元触媒が上流側、
SOx接触還元触媒が下流側となるように流し、 SOx接触
還元触媒からの出ガス中の粒子状物質の量を粉塵計で連
続的に測定し、測定値が安定した時の1分間当たりの粒
子数を求めた。結果を表2に示す。
【0021】
【表1】 (実施例2)硝酸第二鉄水溶液の代わりに硝酸銅水溶液
を用いたこと以外は実施例1と同様にして SOx接触還元
触媒を調製した。銅の担持量は、金属銅換算でゼオライ
トコート層に5重量%である。そして実施例1と同じNO
x 接触還元触媒を用い、実施例1と同様に試験して1分
間当たりの粒子数を求めた。結果を表2に示す。
【0022】(実施例3)硝酸第二鉄水溶液の代わりに
硝酸マンガン水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様
にして SOx接触還元触媒を調製した。マンガンの担持量
は、金属マンガン換算でゼオライトコート層に5重量%
である。そして実施例1と同じNOx 接触還元触媒を用
い、実施例1と同様に試験して1分間当たりの粒子数を
求めた。結果を表2に示す。
【0023】(実施例4)硝酸第二鉄水溶液の代わりに
硝酸コバルト水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様
にして SOx接触還元触媒を調製した。コバルトの担持量
は、金属コバルト換算でゼオライトコート層に5重量%
である。そして実施例1と同じNOx 接触還元触媒を用
い、実施例1と同様に試験して1分間当たりの粒子数を
求めた。結果を表2に示す。
【0024】(実施例5)硝酸第二鉄水溶液の代わりに
硝酸モリブデン水溶液を用いたこと以外は実施例1と同
様にして SOx接触還元触媒を調製した。モリブデンの担
持量は、金属モリブデン換算でゼオライトコート層に5
重量%である。そして実施例1と同じNOx接触還元触媒
を用い、実施例1と同様に試験して1分間当たりの粒子
数を求めた。結果を表2に示す。
【0025】(実施例6)硝酸第二鉄水溶液の代わりに
硝酸金水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして
SOx接触還元触媒を調製した。金の担持量は、金属金換
算でゼオライトコート層に5重量%である。そして実施
例1と同じNOx 接触還元触媒を用い、実施例1と同様に
試験して1分間当たりの粒子数を求めた。結果を表2に
示す。
【0026】(実施例7)硝酸第二鉄水溶液の代わりに
硝酸クロム水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様に
して SOx接触還元触媒を調製した。クロムの担持量は、
金属クロム換算でゼオライトコート層に5重量%であ
る。そして実施例1と同じNOx 接触還元触媒を用い、実
施例1と同様に試験して1分間当たりの粒子数を求め
た。結果を表2に示す。
【0027】(実施例8)硝酸第二鉄水溶液の代わりに
硝酸ニッケル水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様
にして SOx接触還元触媒を調製した。ニッケルの担持量
は、金属ニッケル換算でゼオライトコート層に5重量%
である。そして実施例1と同じNOx 接触還元触媒を用
い、実施例1と同様に試験して1分間当たりの粒子数を
求めた。結果を表2に示す。
【0028】(実施例9)硝酸第二鉄水溶液の代わりに
硝酸タングステン水溶液を用いたこと以外は実施例1と
同様にして SOx接触還元触媒を調製した。タングステン
の担持量は、金属タングステン換算でゼオライトコート
層に5重量%である。そして実施例1と同じNOx 接触還
元触媒を用い、実施例1と同様に試験して1分間当たり
の粒子数を求めた。結果を表2に示す。
【0029】(実施例10)硝酸第二鉄水溶液の代わりに
硝酸バナジウム水溶液を用いたこと以外は実施例1と同
様にして SOx接触還元触媒を調製した。バナジウムの担
持量は、金属バナジウム換算でゼオライトコート層に5
重量%である。そして実施例1と同じNOx接触還元触媒
を用い、実施例1と同様に試験して1分間当たりの粒子
数を求めた。結果を表2に示す。
【0030】(実施例11)硝酸第二鉄水溶液の代わりに
硝酸セリウム水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様
にして SOx接触還元触媒を調製した。セリウムの担持量
は、金属セリウム換算でゼオライトコート層に5重量%
である。そして実施例1と同じNOx 接触還元触媒を用
い、実施例1と同様に試験して1分間当たりの粒子数を
求めた。結果を表2に示す。
【0031】(実施例12)鉄の担持量を金属鉄換算でゼ
オライトコート層に 0.5重量%としたこと以外は実施例
1と同様にして SOx接触還元触媒を調製した。そして実
施例1と同じNOx接触還元触媒を用い、実施例1と同様
に試験して1分間当たりの粒子数を求めた。結果を表2
に示す。
【0032】(実施例13)鉄の担持量を金属鉄換算でゼ
オライトコート層に20重量%としたこと以外は実施例1
と同様にして SOx接触還元触媒を調製した。そして実施
例1と同じNOx 接触還元触媒を用い、実施例1と同様に
試験して1分間当たりの粒子数を求めた。結果を表2に
示す。
【0033】(実施例14)実施例1と同様の SOx接触還
元触媒とNOx 接触還元触媒を用い、 SOx接触還元触媒の
みを切断して長さ25mmとしたしたものを石英ガラス管内
に装填したこと以外は実施例1と同様にして、1分間当
たりの粒子数を求めた。結果を表2に示す。
【0034】(実施例15)実施例1と同様の SOx接触還
元触媒とNOx 接触還元触媒を用い、 SOx接触還元触媒の
みを切断して長さ17mmとしたものを石英ガラス管内に装
填したこと以外は実施例1と同様にして、1分間当たり
の粒子数を求めた。結果を表2に示す。 (比較例1)SOx接触還元触媒の代わりに、金属を全く
担持しないゼオライトコート層をもつハニカム担体を石
英ガラス管内に装填したこと以外は、実施例1と同様に
試験して1分間当たりの粒子数を求めた。結果を表2に
示す。
【0035】(評価)
【0036】
【表2】
【0037】表2より、各実施例は比較例1に比べて粒
子状物質の排出量が著しく少ないことがわかる。排出さ
れる粒子状物質はサルフェート成分であるので、各実施
例ではサルフェート成分の排出がきわめて抑制され、モ
デルガス中の SO2は 400℃の高温でもサルフェート成分
とならずに排出されていることが明らかである。これ
は、遷移元素を担持した SOx接触還元触媒の存在に起因
していることが明らかである。
【0038】また実施例1,12,13の比較より、鉄の担
持量が少なすぎても多すぎてもサルフェート成分の排出
量が比較的多くなっていることから、鉄の担持量には最
適値があることがわかる。さらに実施例1,14,15の比
較から、 SOx接触還元触媒の長さが長いほど、つまり遷
移元素の絶対量が多いほど効果的であることもわかる。
【0039】(実施例16)断面積約113cm2、長さ 150m
m、容積 1.7リットルの楕円柱状のハニカム担体を用い
たこと以外は実施例1と同様にして、 SOx接触還元触媒
を調製した。鉄の担持量は、金属鉄換算で5重量%であ
る。また断面積約113cm2、長さ 150mm、容積 1.7リット
ルの楕円柱状のハニカム担体を用いたこと以外は実施例
1と同様にして、NOx 接触還元触媒を調製した。Ptの担
持量は、ハニカム担体1リットル当たり2gである。
【0040】次に図1に示すように、排気量 2.4リット
ルのディーゼルエンジン1の排ガス流路の上流側に、上
記のNOx 接触還元触媒2を長さ 100mmに切って配置し、
その下流側に上記 SOx接触還元触媒触媒3を長さ50mmに
切って配置した。NOx 接触還元触媒2の上流側には、軽
油をグロー加熱しながら排ガス中に添加できる還元剤添
加用ノズル4が設けられている。また排ガス流路には、
NOx 接触還元触媒2の上流側の入りガス部と SOx接触還
元触媒3の下流側の出ガス部との2ヶ所に、それぞれ分
析機に連結された入りガス分析用連結管5及び出ガス分
析用連結管6が開口し、入りガス及び出ガス中の SO2
度をそれぞれ測定可能となっている。
【0041】そしてディーゼルエンジン1を駆動し、排
ガス中の炭化水素濃度が 1000ppmCとなるように、還元
剤添加用ノズル4からグロー加熱された軽油を添加し
た。そして排ガス温度を毎分20℃の速度で昇温させなが
ら、入りガス分析用連結管5及び出ガス分析用連結管6
から採取された入りガス及び出ガス中の SO2濃度をそれ
ぞれ連続的に測定した。結果を図2に示す。
【0042】(比較例2)SOx接触還元触媒3の代わり
に、金属を全く担持しないゼオライトコート層をもつハ
ニカム担体をディーゼルエンジン1の排ガス流路の下流
側に用いたこと以外は実施例16と同様にして、入りガス
及び出ガス中の SO2濃度を測定した。結果を図3に示
す。
【0043】(評価)図2より実施例16においては、入
りガス中の SO2濃度は昇温とともに増大している。一
方、出ガス中の SO2濃度は、入りガス温度が約 200℃以
下では出ガス中の SO2濃度とほぼ同一であり、約 200〜
約 380℃の範囲では入りガス中の SO2濃度より低い。こ
れは、約 200℃までは入りガス中の SO2がそのまま排出
され、約200〜約 380℃の範囲では入りガス中の SO2
サルフェート成分となって触媒中に捕捉されたことを示
している。
【0044】そして入りガス温度が 380℃を超えると、
出ガス中の SO2濃度が急激に増大して入りガス中の SO2
濃度を超える。これは、捕捉されていたサルフェート成
分がSO2に還元されて放出されたことを示している。一
方、図3より、比較例2では、出ガス中の SO2濃度は約
200℃までは実施例16と同様であるが、約 200℃以上で
は常に入りガス中の SO2濃度より低くなっている。つま
り比較例2では、入りガス中の SO2は約 200℃以上でサ
ルフェート成分として捕捉されるか、又は粒子状物質と
して排出されてしまい、 SO2への還元反応はほとんど生
じていない。
【0045】(実施例17)断面積約113cm2、長さ 150m
m、容積 1.7リットルの楕円柱状のハニカム担体を用い
たこと以外は実施例1と同様にして、 SOx接触還元触媒
を調製した。鉄の担持量は、金属鉄換算で5重量%であ
る。また断面積約113cm2、長さ 150mm、容積 1.7リット
ルの楕円柱状のハニカム担体を用いたこと以外は実施例
1と同様にして、NOx 接触還元触媒を調製した。Ptの担
持量は、ハニカム担体1リットル当たり2gである。
【0046】次に図1に示すように、排気量 2.4リット
ルのディーゼルエンジン1の排ガス流路の上流側に、上
記のNOx 接触還元触媒2を長さ 100mmに切って配置し、
その下流側に上記 SOx接触還元触媒触媒3を長さ50mmに
切って配置した。実施例16と異なる点は、 SOx接触還元
触媒触媒3の下流側で排気管をダブル方式のダイリュー
ショントンネル(「 DLT-0820W」堀場製作所(株)製)
に接続し、排ガス中の粒子状物質の排出量を測定可能と
していることである。
【0047】そしてディーゼルエンジン1を駆動し、排
ガス中の炭化水素濃度が 1000ppmCとなるように、還元
剤添加用ノズル4からグロー加熱された軽油を添加し
た。そして排ガス温度を毎分20℃の速度で 150℃から 4
50℃まで昇温させ、この温度範囲において排出された粒
子状物質を、フィルタ(タイプ「TX40HI-20-WW」PALLFL
EX PRODUCTS CORP製、サイズ70mm)で捕集した。次いで
クリーンチャンバー(「CHAM-1000 」堀場製作所(株)
製)内に湿度50± 0.2%、温度25± 0.1℃で15時間静置
し、その後その重量を測定した。結果を表3に示す。
【0048】(比較例3)SOx接触還元触媒3の代わり
に、金属を全く担持しないゼオライトコート層をもつハ
ニカム担体をディーゼルエンジン1の排ガス流路の下流
側に用いたこと以外は実施例17と同様にして、粒子状物
質の排出量を測定した。結果を表3に示す。
【0049】(評価)
【0050】
【表3】 表3の結果から、 150〜 450℃の全温度範囲における粒
子状物質の排出量は、実施例17の方が比較例3より著し
く少なくなっていることがわかる。これは、遷移元素を
担持した SOx接触還元触媒の存在に起因していることが
明らかである。
【0051】
【発明の効果】すなわち本発明のサルフェートの還元方
法によれば、排ガス中に含まれる、あるいは触媒上で生
成したサルフェート成分を効率よく SO2に還元すること
ができる。したがって粒子状物質の排出量が低減され、
大気汚染を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に用いた触媒装置の構成を示
す説明図である。
【図2】実施例16における入りガス温度と SO2濃度との
関係を示すグラフである。
【図3】比較例2における入りガス温度と SO2濃度との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1:ディーゼルエンジン 2:NOx 接触還元触媒 3: SOx接触還元触媒 4:還元剤添加用ノズ
ル 5:連結管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新庄 博文 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 鈴木 賢一郎 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 榊原 雄二 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 3G091 AA12 AA18 AB02 AB04 AB05 BA02 BA03 BA14 BA15 CA18 CB02 CB03 FA02 FA04 FB02 FB10 FC07 GA01 GA06 GB01X GB06W GB09X GB10X GB17X HA08 HA10 4D048 AA02 AA06 AB02 AB07 AC09 BA03Y BA06X BA07Y BA08Y BA11X BA13Y BA19X BA23X BA25X BA26X BA27X BA28X BA30X BA34X BA36X BA37X BA38X BA39X BA41X BA42Y BB01 BB02 CA01 CC32 CC47 DA01 DA02 DA03 DA08 DA09

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化成分が被酸化成分より化学等量的に
    過剰な排ガス中のサルフェート成分を還元浄化するサル
    フェートの還元方法であって、 排ガス中に還元剤を供給し、該排ガスを遷移元素を主成
    分とする SOx接触還元触媒と接触させ少なくとも該還元
    剤を部分酸化して部分酸化炭化水素とするとともに、該
    部分酸化炭化水素により該排ガス中のサルフェート成分
    を還元浄化することを特徴とするサルフェートの還元方
    法。
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