JP2000083900A - 検眼装置 - Google Patents

検眼装置

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JP2000083900A
JP2000083900A JP10274348A JP27434898A JP2000083900A JP 2000083900 A JP2000083900 A JP 2000083900A JP 10274348 A JP10274348 A JP 10274348A JP 27434898 A JP27434898 A JP 27434898A JP 2000083900 A JP2000083900 A JP 2000083900A
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optotype
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target
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Yoshi Kobayakawa
嘉 小早川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 個々の視標の角度を容易に制御して自動検眼
を短時間で行う。 【解決手段】 初めに遠視側の弱主経線角度、視度、縞
視力を決定する。他覚的に測定された弱主経線の視度と
その角度において、垂直方向の縞で種々のピッチの視標
5を逐次に呈示し、縞が見えるか見えないかを被検者S
に応答手段4で応答させ、見えると応答した最も細かい
縞ピッチから視力を決定する。その視度で視標5の自転
角度を少し両方向に逐次に変更し、同様にして視力を求
める。変更する角度は他覚屈折測定の乱視度に依存し、
大きい場合には5〜10度で小さいときは10〜20度
である。3つの角度と対応する視力測定点からその関係
を演算により求め、そのピークでの角度と視力が自覚的
な弱主経線での屈折力と縞視力となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼鏡店や眼科病院
で使用する自覚屈折測定装置、自動視力計、オートレフ
ラクトメータ、オートケラトメータなどの検眼装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、所定の3方向の縞視標を呈示し、
その方向を応答することによって屈折測定する技術が、
特開平9−253045号公報や特開平9−27146
1号公報に開示されており、2つの視標を見せて何れが
良く見えるかを被検者に判断させて自覚検眼を行ってい
る。また、ディスクの中心で個々の視標を回転駆動する
技術が、特開昭50−78186号公報に開示されてお
り、円柱度数を可変とするクロスシリンダなどを使用し
て矯正視力を測定し、ランドルト環など二次元的な方向
性を有する視標により視力測定を行っている。更に、逐
次に視標を被検者に呈示し、被検者がその都度押釦によ
り応答し、その応答を演算手段で判断して自動的に検眼
測定する検眼装置が知られている。
【0003】また、屈折測定や両眼視機能検眼にはホロ
プタが使用されており、視標の方向を応答する自動視力
計などでは、応答入力後に所定時間待ってから次の視標
に変更し、応答時に視標視野に応答方向が表示されるよ
うになっている。更に、3つの所定方向の縞視標を呈示
して自覚屈折測定をする技術が提案されており、両眼視
標系において左右眼前のミラーの間隔を変えて瞳孔間距
離を調節する技術が、特開平8−256981号公報に
開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来例においては、使用する視標の方向によって結果が異
なることがあり、使い方が複雑で習熟を要する。また、
釦の押し間違いにより測定誤差が発生することがあり、
個々の視標の回転角度を正確に制御することが難しいと
いう問題点がある。
【0005】本発明の目的は、上述の問題点を解消し、
簡便に個々の視標の角度を制御して短時間で自動検眼を
行う検眼装置を提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、可変円柱度数を発生
するような特殊な光学系部材を使用しない簡素な構成
で、矯正視力及び乱視被検眼の裸眼視力を正確に測定す
る検眼装置を提供することにある。
【0007】本発明の更に他の目的は、応答手段の釦の
押し間違いによる測定誤差の発生を防止して自動的に検
眼測定を行う検眼装置を提供することにある。
【0008】本発明の更に他の目的は、被検者が音声に
よる操作方法を良く理解でき、検者が操作に習熟してい
なくとも、また検者が付いてなくとも被検者自身で操作
できる検眼装置を提供することにある。
【0009】本発明の更に他の目的は、屈折異常眼でも
近距離検眼ができる検眼装置を提供することにある。
【0010】本発明の更に他の目的は、構成を簡素化か
つ小型化して、両眼視機能を短時間で自動測定する検眼
装置を提供することにある。
【0011】本発明の更に他の目的は、眼幅調整に伴う
作動距離誤差を防止した検眼装置を提供することにあ
る。
【0012】本発明の更に他の目的は、精度良く簡便に
眼位の測定ができ、大きな眼位異常でも測定可能な検眼
装置を提供することにある。
【0013】本発明の更に他の目的は、被検眼位置を正
確に合わせて、精度良く自覚屈折値を測定する検眼装置
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る検眼装置は、被検眼の乱視角に応じて方
向が可変で種々のピッチの縞視標を視度可変に被検眼に
呈示する視標呈示手段と、前記縞視標の縞が見えたか否
かの応答を入力する応答入力手段とを有し、被検者の応
答と呈示した前記縞視標の関係から眼屈折測定を行うこ
とを特徴とする。
【0015】また、本発明に係る検眼装置は、被検者に
視標を逐次に変えて呈示する視標呈示手段と、前記視標
が見えたか否かの応答を入力する二者択一的な応答入力
手段とを有し、該応答入力手段の応答と呈示した前記視
標の関係から自動的に自覚検眼測定を行うことを特徴と
する。
【0016】本発明に係る検眼装置は、ディスクの円周
部にそれぞれ回転可能に設けた複数の視標と、前記ディ
スクに取り付け前記複数の視標に掛合する駆動帯と、前
記ディスクを回転駆動する駆動手段と、前記駆動帯を駆
動する駆動手段とを有し、前記複数の視標のそれぞれを
回転して被検者に呈示し検眼測定を行うことを特徴とす
る。
【0017】本発明に係る検眼装置は、方向とピッチが
可変な縞視標を有し、乱視角に応じた方向の前記縞視標
により視力測定を行うことを特徴とする。
【0018】本発明に係る検眼装置は、逐次に視標を被
検者に呈示し、被検者はその都度押釦により応答し、そ
の応答を演算手段で判断して自動的に検眼測定を行う検
眼装置において、前回の押釦を無効化する取消釦を設け
たことを特徴とする。
【0019】本発明に係る検眼装置は、逐次に異なる視
標マークを被検者に呈示し、被検者の応答から自動的に
検眼測定を行う検眼装置において、開始時に音声で説明
するときに前記視標マーク又は該視標マークに類似した
パターンを呈示することを特徴とする。
【0020】本発明に係る検眼装置は、被検眼前に配し
たミラーと、視標投影レンズの焦点の前後で視標を動か
して被検眼に呈示する左右眼それぞれの視標系と、被検
眼の屈折値を測定する屈折測定手段とを有し、該屈折測
定手段で得た屈折値から所定距離だけ被検眼側に前記視
標系の位置を近付けると共に前記ミラーを傾けて相当す
る輻輳を前記視標系に与えて近見検眼測定を行うことを
特徴とする。
【0021】本発明に係る検眼装置は、逐次に被検者に
視標を呈示し、その応答を演算手段で判断して自動的に
検眼測定を行う検眼装置において、同じ応答手段で複数
の異なる検眼測定を行うことを特徴とする。
【0022】本発明に係る検眼装置は、左右眼のそれぞ
れに視標を呈示する視標手段と、被検者応答手段とを備
えた検眼装置において、左右眼に呈示する前記視標の差
を逐次に変化させ、前記視標が所定状態であるか否かを
応答し、その応答に基づいて自動的に両眼視機能測定を
行うことを特徴とする。
【0023】本発明に係る検眼装置は、左右眼のそれぞ
れに視標を呈示する視標手段と、被検者応答手段とを備
えた検眼装置において、左右眼に呈示する前記視標の差
を両方向に逐次に変化する2つの釦を備え、前記両視標
が所定状態になったときに前記2つの釦を同時に押して
応答することを特徴とする。
【0024】本発明に係る検眼装置は、左右眼に光学系
を介して異なる視標を呈示して眼位を測定する検眼装置
において、少なくとも片方の被検眼に前記視標の縁部が
見えないように構成したことを特徴とする。
【0025】本発明に係る検眼装置は、眼幅調節により
作動距離が変化する検眼装置において、前記眼幅調節に
連動して被検眼の基準位置を示す位置表示部材が前後に
動くことを特徴とする。
【0026】本発明に係る検眼装置は、左右眼のそれぞ
れに視標を投影する光学系と被検眼との間にミラーを配
設し、該ミラーの角度を変えて眼位測定を行うことを特
徴とする。
【0027】本発明に係る検眼装置は、被検者の片側の
被検眼の視線方向に垂直な方向で、間隔をおいた2個所
に被検眼位置基準表示を設けたことを特徴とする。
【0028】本発明に係る検眼装置は、被検者に視標を
逐次に呈示して応答を求め、その応答を演算手段で判断
して検眼測定を行う検眼装置において、2つの応答部材
と応答を訂正する訂正部材とを備えた応答手段を有する
ことを特徴とする。
【0029】本発明に係る検眼装置は、被検者に視標を
逐次に呈示して応答を求め、その応答を演算手段で判断
して検眼測定を行う検眼装置において、複数の応答部材
を備え応答時に互いに異なる音を発する応答手段を有す
ることを特徴とする。
【0030】本発明に係る検眼装置は、視度と経線角度
が任意に可変な種々のピッチの縞視標を備えた視標系
と、他覚屈折測定系とを有し、該他覚屈折測定系により
測定した主経線角度の縞視標により自覚検眼測定を行う
ことを特徴とする。
【0031】本発明に係る検眼装置は、被検眼に光束を
投影しその反射光を検出して屈折測定をする測定系と、
該測定系を被検眼に対して位置合わせする位置合わせ手
段と、左右の被検眼と前記測定系との間に設けた光分割
部材と、レンズとその焦点前後に動く視標を備えた左右
眼それぞれの視標系とから成り、前記光分割部材と前記
レンズを一体的に瞳孔間方向に動かして被検者の瞳孔間
距離を調整することを特徴とする。
【0032】本発明に係る検眼装置は、被検眼に光束を
投影しその反射光を検出して屈折測定をする他覚測定系
と、該他覚測定系を被検眼に対して位置合わせする位置
合わせ手段と、左右の被検眼と前記他覚測定系との間に
設け光路を鉛直面内で分割する光分割部材と、レンズと
その焦点前後に動いて視度を変える視標を備えた左右眼
それぞれの視標系とを有し、これらの視標系の間隔を変
えて被検者の瞳孔間距離に調整することを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明を図示の実施例に基づいて
詳細に説明する。図1は第1の実施例の自覚屈折測定装
置の構成図を示し、装置筐体1の被検眼E側には、被検
眼Eの前眼部を前側焦点とするレンズ2、このレンズ2
の後側焦点前後で光路O1方向に駆動する視標手段3が配
置され、応答信号を入力する応答手段4が図示しない制
御演算手段に接続されている。視標手段3には、図2に
示すように円周部に複数の視標5を回転可能に設けた視
標ディスク6が、ステップモータ7により回転駆動可能
に配設されており、ステップモータ7の駆動により被検
者Sに呈示する視標5を選択できるようになっている。
【0034】ディスク6の外周には、視標5に掛合する
駆動帯8が回動可能に取り付けられており、駆動帯8は
ステツプモータ9に外側で掛合され、ステップモータ9
の回動により視標5が回転するようになっている。即
ち、視標5はステップモータ7により公転し、ステップ
モータ9により自転するようにされている。この場合
に、ステップモータ9の回転軸と駆動帯8の掛合部が近
接しているので、視標5の自転角度を精度良く制御する
ことができる。視標5は光路O1の位置に駆動されて、1
個ずつ逐次に視角3〜5度程度で被検者Sに呈示される
ようになっており、この呈示視標5の背後には照明用光
源10が設けられている。
【0035】また、呈示視標5の周囲には、図3に示す
ような周辺視野11が設けられており、周辺視野11に
は視角20〜30度程度で、視標5を中心として中心に
近付くにつれて徐々に小さくかつ細くなるリング状のパ
ターンが描かれている。周辺視野11は透明アクリル板
から成る導光部材12の裏面に、紙のように光拡散反射
特性を有する部材を接合して形成されており、被検者S
の関心が中心の視標5に向くようにし、かつ調節状態を
安定的に保つ効果がある。そして、周辺視野11の近傍
には、導光部材12の断面方向から導光部材12内に照
明光を導光する照明用光源13が設けられている。この
ようにして、光源13を含めた周辺視野11を薄くする
ことができ、視標手段3を動かして視標5をレンズ2に
近接させることができるので、視標5の視度調節範囲を
広くすることができる。
【0036】応答手段4には、視標5の縞が見えたとき
に押す釦14、見えないとき押す釦15、釦14、15
を押した後に訂正するときに押す訂正釦16が設けられ
ている。釦14は釦15よりも小さく、表面には縞模様
の凹凸が設けられており、これら2つの釦14、15の
形状が異なることによって、被検者Sは視標5を見なが
ら指で触れただけで釦14、15の区別ができる。
【0037】視標5が変わる途中や変わってから訂正釦
16を押した場合には、前に呈示された視標5に戻る。
視標5が変わるまで1〜2秒程度あり、その間に訂正釦
16が押されると、直前に釦14、15が押されたこと
は無効となり、視標5は次に釦14、15が押されるま
で呈示される。また、訂正釦16を押し続けると更に前
回の視標5が呈示されるので、前に戻って測定をし直す
ことができる。このような訂正釦16を設けることによ
って、押し間違いによる測定誤差の発生を防止すること
ができ、視標5が変わったか否かを気にすることなく、
訂正釦16を押すことができる。なお、視標5が変わる
ときは光源10が一瞬消灯されるので被検者に分かる。
【0038】測定に際しては、先ずオートレフラクトメ
ータで他覚屈折値を測定を行って、そのデータを取り込
みその時点からスタートする。なお、オートレフラクト
メータが無い場合には、レンズメータで測定した装用眼
鏡の測定値を代りに使用してもよい。
【0039】初めに、遠視側の弱主経線角度、視度、縞
視力を決定する。他覚的に測定された弱主経線の視度SO
においてその角度AOと、垂直方向の縞で種々のピッチの
視標5を逐次に呈示し、縞が見えるか見えないかを被検
者Sに応答手段4で応答させ、見えると応答した最も細
かい縞ピッチから視力V0を決定する。このとき、視標5
の視度SOを遠方に少し動かして視力V0が落ちることを確
かめ、調節が含まれてないことを確認する。調節が含ま
れている場合には視力V0は落ちないので、視力V0が落ち
るまで視度SOを移動する。その視度SOで視標5の自転角
度を少し両方向に逐次に変更し、それぞれの角度で同様
にして視力V0を求める。変える角度は他覚屈折測定の乱
視度に依存し、大きい場合には5〜10度であり、小さ
いときは10〜20度である。
【0040】図4は角度A0の前後の角度A1、A2と視力V
1、V2との関係を示し、これから3つの角度の視力測定
点を通る曲線Cを演算で求め、そのピークPでの角度A
が乱視角度である。また視力Vが自覚的な弱主経線での
屈折力と縞視力である。
【0041】次に、角度A方向の縞視標5を使って乱視
度を測定するわけであるが、その経線方向の他覚的に測
定した視度Sで視力Vを測定する。見えると応答した最
も細かい縞視標5を少しずつ遠方に移動し、見えないと
応答のあった視度Sを強主経線方向の自覚屈折力とす
る。両主経線方向の屈折力の差が乱視度数であり、主経
線方向の屈折力が球面屈折度数であり、矯正視力は両主
経線方向の縞視力の平均値で表す。乱視があっても主経
線方向の縞視標5を使えば正確に矯正視力を求めること
ができ、乱視度可変な円柱レンズを使用せずに簡素な構
成で、乱視眼の矯正視力も測定することができる。
【0042】裸眼視力は視標5を見掛け遠方に設定し、
縞方向は乱視角の方向とそれに垂直な方向の2つの縞視
力の平均、又は乱視角に対し45度の2方向の平均と
し、乱視角に応じた方向の縞視標5を使用して測定す
る。両眼視力測定は両眼に同じ縞視標5を呈示し、縦横
2方向の縞視力又は縦横斜め4方向の縞視力の平均から
求める。なお、例えば5秒以上応答がないときには、見
えない押釦が押されたとして次の視標5が呈示され、2
回続けて5秒以上応答がないときは、被検者Sがいなく
なったと判断して測定を中断する。
【0043】このような手順は全て演算手段にプログラ
ムされており、応答手段4からの信号を得て、制御演算
手段が次に呈示する視標5を決定し自動的に進行する。
両眼測定用には、図1に示すような視標光学系を左右眼
それぞれに対して光路O1に平行に設けて、それら視標光
学系の光路間隔を被検者Sの瞳孔間距離に合わせて調節
できるように構成する。被検眼Eに縞視標5を呈示する
際に、測定してない方の他眼には、平均濃度が縞視標5
と同じ縞の無い視標を呈示し、左右眼を順次に測定す
る。なお、視標手段3の画像表示部材としては、コンピ
ュータグラフィックスにより縞パターンを表示するもの
を使用してもよい。
【0044】被検者Sは見えたか見えないかという単純
な判断と、それに伴う釦14、15を押すことを繰り返
すだけでよいので、操作が容易で短時間で測定ができ
る。従来のように、何れが良く見えるかという判断では
なく、見えるか見えないかという二者択一の判断なの
で、迷いを生ずることがなく精度良く測定がなされる。
なお、応答手段4の入力は、被検者が声で応答するのを
聞いて検者が行ってもよい。
【0045】図5は第2の実施例の平面図を示し、眼屈
折測定、斜位や斜視などの眼位測定及び立体視測定を被
検者Sが自身で操作する自動検眼装置である。被検者S
の眼前の光路O1R 、O1L 上に、角度可変ミラー20R、
20Lがそれぞれミラー台21R、21Lに載置されて
配置されている。角度可変ミラー20R、20Lの反射
方向の光路O2R 、O2L 上には、焦点距離が60mm程度
で被検眼ER、ELに前側焦点を有する視標投影レンズ22
R、22L、22R、22Lの後側焦点前後で可動する
視標手段23R、23Lが配置されている。
【0046】ミラー台21R、21Lはステップモータ
24に連結され、またステップモータ24には、額当て
25と被検眼基準位置マーク部材26R、26Lが掛合
されている。この位置マーク部材26R、26Lには検
者の視標方向の両側に、図6に示すような光路O1R 、O1
L と光路O1R 、O1L 上の眼の位置を示すマークMが設け
られている。
【0047】ミラー台21Rにはステップモータ27R
が取り付けられており、ステップモータ27Rの回転軸
にミラー20Rが固定されている。ステップモータ27
Rの回転軸は光路O2R と同軸とされ、ステップモータ2
7Rの回転により光路O1R が上下に傾斜するようになっ
ている。
【0048】一方、ミラー台21Lにはステップモータ
27Lが取り付けられており、ステップモータ27Lの
回転軸は紙面に垂直とされ、このステップモータ27L
の回転により、光路O1L が点線で示すように横方向に傾
斜するようになっている。
【0049】視標手段23R、23Lにおいては、ディ
スク27R、27Lの円周部に多数の視標28R、28
Lが設けられており、光路O2R 、O2L 上にある呈示視標
28R、28Lの背後には照明用光源29R、29Lが
配置されている。呈示視標28R、28Lの周りには視
標手段23R、23Lに固定の周辺視野30R、30L
が取り付けられており、周辺視野30R、30Lの近傍
には照明用光源31R、31Lが配置されている。
【0050】また、ディスク27R、27Lにはステッ
プモータ32R、32Lがそれぞれ連結されており、デ
ィスク27R、27Lを回転して呈示視標28R、28
Lを選択するようになっている。ステップモータ33
R、33Lがディスク27R、28Lの外周に設けられ
たベルト34R、34Lを介して、それぞれ各視標28
R、28Lに掛合されており、ベルト34R、34Lが
ディスク27R、27Lに対して回動することにより、
各視標28R、28Lが回転するようになっている。
【0051】被検者Sは眼前の角度可変ミラー20R、
20Lを介して視標28R、28Lを見る。ステップモ
ータ24によりミラー台21R、21Lが光路O2R 、O2
L 方向に駆動され、視標投影光路O1R 、O1L が被検眼E
R、ELの瞳孔に合うように眼幅調整される。額当て25
と被検眼基準位置マーク部材26R、26Lが連動して
動き、眼幅調整をしてもレンズ22R、22Lから被検
眼ER、ELまでの距離を一定に保持して、眼幅調整により
生ずる作動距離の誤差を防止することができる。
【0052】位置マーク部材26R、26Lを通して、
検者eは被検者Sの横方向から被検眼ER、ELを図7に示
すように見て、その高さと前後位置を合わせる。このよ
うに、検者eは両側のマークMと被検眼ER、ELを合わせ
ることにより、見る方向による作動距離合わせ誤差を防
止することができる。
【0053】図8は被検者Sが呈示視標を見て応答する
応答手段35を示しており、二者択一的な白黒2つの丸
釦36、37と細長い訂正釦38が設けられている。こ
れらの釦36〜38は押したとき互いに異なる音を発
し、被検者Sはどの釦36〜38を押したかが直ちに分
かり、この応答信号は呈示視標28R、28Lを制御す
る演算制御手段に導かれる。このような応答手段35を
使用すれば、押釦後に直ちに次の視標28R、28Lを
呈示することができるので、応答の速い被検者Sでは短
時間の測定が可能である。
【0054】図9は屈折測定時の呈示視標28R、28
Lを示している。検査開始時には、演算制御手段による
合成音声で、「縞が見えたら白釦36を押し、見えなけ
れば黒釦37を押してください。」という指示があり、
同時に図9に示す縞視標28Rが呈示されるので、被検
者Sはこれを見て音声指示の意味をより良く理解するこ
とができる。
【0055】被検眼ERに縞視標28Rが呈示され、他眼
ELにはパターンのないグレイの視標28Lが呈示され
る。逐次に異なるピッチの縞視標28Rが呈示され、被
検者Sはその都度応答手段35で応答し、押し間違えた
ときには訂正釦38を押す。制御演算手段はその応答を
判断して、次に呈示する視標28R、28L、その角度
による縞方向、その視度を決定し、ステップモータ32
R、32L及び視標手段23R、23Lの位置を制御す
る。最も細かい縞のピッチから視力を決め、その縞の見
える最も遠方視標視度により屈折力を決める。更に、縞
の方向を変えて異なる経線の視力と屈折力を測定する。
【0056】図10は斜位などの眼位異常を測定する際
の視標28R、28Lを示し、右眼ERには暗い背景に明
るい線が呈示され、左眼ELには暗い背景に明るい丸が呈
示される。眼位異常のない被検者Sには両眼Eで線が丸
に重なって見えるが、異常被検者Sの場合はこれらは離
れて見える。検眼開始時に音声で、「線が丸に重なって
いるときは白釦36を押し、離れているときは黒釦37
を押してください。」と指示する。
【0057】この場合も、理解を容易にするために図1
0の視標を呈示しておき、先に測定した被検眼ERの屈折
力の位置に視標手段23R、23Lをセットして、遠方
視での測定を行う。ステップモータ27Lでミラー20
Lの角度を変えて丸の見える位置を横方向に少しずつず
らして応答を求める。重なったときに白釦36が押さ
れ、そのときのミラー20Lの角度から光路O1L の角度
が分かり、これを横方向の眼位異常角度とする。縦方向
の角度は視標28Rを90度回転して横線とし、ステッ
プモータ27Rを回転してその位置を変更し、逐次にそ
の量を変えて丸と重なる角度を求める。そのときの光路
O1R の角度が縦方向の眼位異常角度となる。
【0058】眼位測定時には、少なくとも周辺視野30
R、30Lの片眼の光源は消灯しておく。周辺視野30
R、30Lでも或る程度の融像作用があり、視標28
R、28Lの縁部が両眼に見えると、融像作用のために
正確な斜位測定を妨げることになるので、視標28R、
28Lは暗い背景とすることが好ましく、暗い背景の視
標を用いるのはこのためである。
【0059】他の眼位測定方法として、白釦36と黒釦
37でステップステップモータ27Lが互いに反対方向
に回転するようにして、被検者Sには、「釦を操作して
線と丸を重ねてください。重なったら両方の釦を一度に
押して下さい。」と指示する。被検者Sが成人の場合に
はこの方が測定が早く終了する。
【0060】また、眼位は近距離での測定が必要な場合
がある。先に測定した遠見の視標位置から、近見のディ
オプタだけ視標手段28R、28Lを近方にセットす
る。その距離の輻輳を付けるためにミラー20Lをそれ
だけ傾ける。視標28R、28Lを正面に見るには顔を
少し回す必要があるので、額当て25は少し回転するよ
うに構成されている。この場合の測定手順は遠見時と同
様である。
【0061】図11は立体視検眼用の視標であり、先に
測定した視度の位置に左右の視標28R、28Lがセッ
トされ、3本バーを呈示する。中央のバーが左右に少し
寄っており、両眼Eでは視差が生じ奥行きが異なる3本
バーに見える。種々の視差の視標28R、28Lを用意
しておき、これを逐次に呈示し、被検者Sが認識できる
最小視差を求めて立体視能とする。被検者Sには合成音
声で、「3本バーの奥行きが同じなら白釦を押し、違っ
ていれば黒釦を押してください。」と指示する。その説
明のとき奥行きの大きく異なる3本バーを呈示しておく
と、この操作説明の意味が容易に理解することができ
る。異なる複数の検眼測定を同じ応答手段35で被検者
S自身で行うこともできる。なお、被検者Sが応答手段
35を操作するのではなく、検者eが被検者Sの応答を
聞いて入力してもよく、測定結果はこの応答を判断して
演算制御手段が行う。
【0062】図12は第3の実施例の光学系の平面図、
図13は側面図を示し、自覚及び他覚屈折測定及び角膜
曲率測定を行う検眼装置である。被検者Sの眼前にそれ
ぞれ可視光を反射する光分割部材40R、40Lが配置
され、光分割部材40R、40Lの透過方向の光路O1上
には、他覚屈折測定及び角膜測定を行う測定光学系41
が択一的に配置されている。測定光学系41は三次元駆
動手段42に載置されており、駆動手段42は測定光学
系41をXYZ方向に駆動して、被検眼ER、ELに対する
三次元的位置合わせ、及び被検眼ER、ELの左右の切換え
を行うようになっている。そして、この位置検出のため
に、図示しないエンコーダ又はステップモータが設けら
れている。
【0063】光分割部材40R、40Lの反射方向の光
路O2R 、O2L は、自覚及び他覚屈折測定時に使用する視
標光学系光路であり、それぞれ焦点距離50〜60mm
程度で被検眼ER、ELの瞳孔Pに前側焦点を有するレンズ
43R、43L、視標手段44R、44Lが配置されて
いる。光分割部材40R、40Lとレンズ43R、43
は、ミラー台45R、45Lに一体的に載置されてお
り、ミラー台45R、45Lはステップモータ46に連
結されている。
【0064】また、視標手段44R、44Lとミラー台
45R、45Lは、光路O2R 、O2Lに平行に設けられた
共通ガイドレール47に係合されており、視標手段44
R、44Lはガイドレール47に掛合するステップモー
タ48R、48Lにより、レンズ43R、43Lの焦点
前後に50〜60mm程度可動するようになっている。
そして、視標手段44R、44Lには、この他にディス
ク49R、49Lを回転するステップモータ50R、5
0L、ディスク49R、49Lの周囲に設けられた視標
51R、51Lを、ベルト52R、52Lを介して回転
するステップモータ53R、53L、周辺視野54R、
54L、更に視標51R、51Lを背後から照明する照
明用光源55R、55L、及び周辺視野54R、54L
を照明する照明用光源56R、56Lなどが設けられて
いる。
【0065】測定光学系41においては、光路O1上にダ
イクロイックミラー57、レンズ58、孔あきミラー5
9、絞り60、レンズ61、屈折測定用光源62が順次
に配列され、光路O1に対称な45度斜め方向に、4個の
角膜曲率測定用光源63が配置されている。また、ダイ
クロイックミラー57の反射方向の光路O3上には、レン
ズ64、ミラー65、レンズ66、ダイクロイックミラ
ー67、ビデオカメラである撮像手段68が順次に配列
され、孔あきミラー59とダイクロイックミラー67の
間の光路上には、孔あきミラー59側から6孔絞り6
9、レンズ70、分離プリズム71が配置されている。
また、撮像手段68の出力はテレビモニタ72に接続さ
れている。
【0066】図14は視標手段44Rの部分拡大正面図
を示す。ガラス板から成る視標51Rの周辺視標54R
側に、フォトエッチングにより種々のピッチの縞パター
ンが形成され、これら各種の縞視標51Rがディスク4
9Rの円周部分に回転自在に設けられており、縞視標5
1Rは連結するノブ73によりベルト52Rを介して回
転可能とされている。視標51Rの1つが周辺視野54
Rの中央の光路O2R 上で駆動されて被検眼ERに呈示さ
れ、視標51Rは被検眼ERに視角3〜7度程度に見え
る。
【0067】図15は周辺視野54Rとその照明用光源
56Rの正面図を示し、周辺視野54Rはアクリルなど
の透明部材に、拡散反射特性を有する塗料によりリング
パターンAが画かれている。周辺視標54Rの視角は2
0°〜30°であり、中央部にはパターンAは無い。照
明用光源56Rの光束は周辺視標54Rの断面方向から
内面反射を繰り返しながらリングパターンAを照明す
る。両眼ER、ELに同じリングパターンAを左右平行光束
により呈示することによって遠方視感を与え、また融像
した状態での片眼ずつの測定が可能となる。
【0068】眼屈折測定時には、屈折測定用光源62か
らの光束がレンズ61、絞り60、孔あきミラー59、
レンズ58、ダイクロイックミラー57、光源62の波
長光を透過する光分割部材40Rを通り、被検眼ERの眼
底にスポット光として投影される。その反射光は同じ光
路O1を戻り、孔あきミラー59で反射され、6孔絞り6
9、レンズ70、分離プリズム71を通り、6光束に分
割されて撮像手段68に受光される。この信号をメモリ
に取り込んで演算により6光束の位置を求めて屈折値を
算出する。
【0069】図16は光路O3を介して撮像手段68に撮
像された被検眼前眼部像ER’を示している。光源63の
角膜反射像63’と前眼部像ER’がテレビモニタ72に
映出され、それらの角膜反射像63’の位置から角膜曲
率半径を算出する。また、角膜反射像63’や瞳孔Pの
画面上の位置とぼけを演算し、駆動手段42により測定
光学系41の位置合わせを行い、更に左右眼ER、ELの瞳
孔間距離を求めて左右の視標光学系間の距離調節に使用
する。
【0070】ステップモータ46によりミラー台45
R、45L間の距離を変更し、視標光学系の光路間距離
を被検眼ERのそれに合わせて調整をする。視標手段44
R、44Lは光路O2R 、O2L 方向にステップモータ48
R、48Lにより駆動されて視標視度を変更する。ミラ
ー台45Rと視標手段44Rを共通ガイドレール47に
沿って動かすことにより、瞳孔間調整によってミラー台
45Rが動いても、視標手段44Rをミラー台45Rに
近接するまで動かすことができるので、瞳孔間距離に拘
わらず視度調節範囲を同じ大きさに保つことができる。
更に、左右の視標手段44R、44Lとミラー台45
R、45Lを共通ガイドレール47に沿って動かすこと
により、左右の視標51R、51Lの相対的位置関係を
視度に拘わらず一定に保つことができる。
【0071】他覚屈折測定に先立ち視標光学系の瞳孔間
調整を行う。撮像手段68の前眼部像ER' により左右眼
ER、ELの瞳孔P又は角膜反射像63’の横方向位置と測
定光学系41の動き量とから被検眼ERの瞳孔間距離を演
算し、それに基づいてステップモータ46を駆動してミ
ラー台45R、45Lの間隔を調整する。他覚屈折測定
時には視標51Rは遠景視標を使用し、更に角膜反射像
63’又は瞳孔Pのピントが合うように、測定光学系4
1を前後して光路O1を被検眼ERに合わせて測定する。そ
れに基づき視標手段44Rの視度を調整する。
【0072】自覚屈折測定時には縞視標を使用し、初期
視標視度は他覚測定値により決定する。測定光学系41
はその光路O1R が視標光学系の被検眼ERの前の光路と同
軸になるように、また被検眼ERがレンズ43Rの焦点位
置にあるときに撮像手段68に結像するように駆動調整
される。これにより、被検眼ERが正しい位置にあれば撮
像手段68の中心にピント良く結像するので、その映像
により被検眼ERの位置の良否を判断することができる。
前眼部像ER' をテレビモニタ72に表示して検者eが被
検眼ERを監視することができ、前眼部像ER' がぼけて見
えないときには、額当てを前後して調整する。視標51
Rと周辺視野54Rからの光束は拡散して被検眼ERに至
るので、被検眼ERに軸ずれがあっても視標51Rを見る
ことができる。
【0073】自覚屈折測定では初めに弱主経線の屈折力
を測定する。他覚屈折測定の経線と視度に基づいて被検
眼ERに徐々に細かい縞視標を呈示し、見える最も細かい
縞のピッチから縞視力を求める。このとき被検者Sに逐
次に口頭で応答させ、検者eが図17に示すような応答
手段74の釦75、76、77を押してデータを入力し
てゆく。最も細かい縞視標を少しずつ見えなくなるまで
遠方に移動し、見える最も遠方の視度を自覚の弱主経線
の屈折力とする。
【0074】次に乱視角を測定する。自覚の弱主経線視
度に縞視標51Rを呈示し、最も良く見える角度にノブ
73を回して合わせる。自覚経線角度に縞が垂直になっ
たときに最も明瞭に見える。なお、ノブ73は被検者S
が合わせるようにすると早く測定することができる。乱
視角を測定した後で乱視度を測定するので、強主経線の
屈折力を測定する。先に測定した自覚の弱主経線に平行
な縞視標を使用し、初期の視度を自覚の弱主経線の屈折
力と他覚の乱視度とから決定し、その視度によって視力
を求める。見える最も細かい縞を少しずつ見えなくなる
まで遠方方向に動かし、それが見える最も遠方の視度を
自覚の強主経線の屈折力とする。自覚の強弱主経線屈折
力とその角度から球面屈折力、乱視度、乱視から成る自
覚屈折値を演算する。
【0075】以上の全ての工程はプログラムに従って進
行し、次の呈示視標が決定する。なお、全て検者eの判
断で視標51Rを逐次に呈示するようにしてもよい。強
弱主経線の縞視力の平均を矯正視力とする。円柱レンズ
を使わずに乱視眼の矯正視力や屈折値が測定することが
できる。この視標光学系は瞳孔Pに光束を投影するマッ
クスウエル視ではないので、若干眼が動いても視標51
Rが見えなくなることはなく、自然遠方視感が得られ
る。被検眼ERと反対側の他眼ELには一様にグレイな視標
51Lを呈示しておき、同じ周辺視野54R、54Lに
よって融像する。
【0076】図18は視標光学系の第4の実施例の側面
図、図19は正面図を示し、他の部分は第3の実施例と
同様であり、同じ機能の部材は同じ番号で表示されてい
る。鉛直面内で可視光視標光路と赤外光測定光路を分割
する光分割部材40R、40Lは筐体に固定されてお
り、稍々左右に長い部材で形成されている。レンズ43
R、43Lと光路方向に駆動する視標手段44R、44
Lから成る視標光学系78R、78Lは、ステップモー
タ79により互いの距離を変更して瞳孔間距離を調整す
る。瞳孔間距離調節に拘わらず、光分割部材40R、4
0Lから被検眼ER、 ELまでの視標光学系78R、78L
の作動距離は変わらない。光分割部材40R、40Lが
固定なので被検眼ER、 ELの近くに配置することができ、
左右方向に幅の狭い装置とすることができ、スペースの
利用効率が良い。
【0077】この場合に、視標光学系78R、78Lを
被検眼ER、 ELに対して眼中調節する以外は固定としたの
で、位置合わせ時に動く測定光学系41内に視標光学系
を設けることがなく、可動部を小さくすることができ
る。なお、全体の光学系を従来の装置のように摺動台に
載せて位置合わせをする構成としてもよく、その場合に
は測定光学系41は、常に被検眼ER、 ELの視標光学系7
8R、78Lの光路と測定光学系41の光路O1R 、O1L
が合うように、左右方向にのみ動くようにする。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る検眼装
置は、呈示縞視標を見えたか見えないかの判断のみの単
純な応答操作で短時間かつ簡便に自覚検眼測定を行うこ
とができる。
【0079】また、本発明に係る検眼装置は、視標が見
えたか否かの二者択一的な応答を行って容易かつ短時間
で自動的に自覚検眼測定を行うことができる。
【0080】本発明に係る検眼装置は、複数の視標に掛
合する駆動帯を介して視標を回転をすることにより、種
々の視標の角度を精度良く制御して被検者に呈示するこ
とができ、また薄くできる。
【0081】本発明に係る検眼装置は、乱視角に応じた
方向の縞視標により視力の測定をすることにより、特殊
な光学部材を使用せずに乱視眼の矯正視力を測定でき、
裸眼視力を正確に測定することができる。
【0082】本発明に係る検眼装置は、前回の押釦を無
効化する取消釦を設けたことにより、逐次に視標を呈示
して被検者の応答により自動的に検眼測定を行う際に、
釦の押し間違いによる測定誤差の発生を防止することが
できる
【0083】本発明に係る検眼装置は、検査開始時に音
声による説明と同時に、視標マーク又はそれに類似した
パターンを呈示することにより、操作方法が良く理解で
き、検者が習熟していなくても、また検者が付いてなく
ても、被検者は自身で容易に操作することができる。
【0084】本発明に係る検眼装置は、屈折測定手段で
得た屈折値から所定距離分だけ位置を被検眼側に近付け
ると共に、左右眼前に配したミラーを傾けて相当の輻輳
を視標系に与えることにより、異常屈折眼でも近見検眼
測定をすることができる。
【0085】本発明に係る検眼装置は、簡素な構成で簡
便な操作によって、同じ応答手段で複数の異なる検眼測
定をすることができる。
【0086】本発明に係る検眼装置は、左右眼に呈示す
る視標の差を逐次に変化して、視標が所定状態であるか
否かを応答することにより、自動的に両眼視機能の測定
を行うことができる。
【0087】本発明に係る検眼装置は、左右眼に呈示す
る視標の差を両方向に逐次に変化する2つの釦を備え、
両視標が所定状態になったとき2つの釦を同時に押して
応答することにより、精度良く眼位測定を行うことがで
きる。
【0088】本発明に係る検眼装置は、左右眼のそれぞ
れに光学系を介して異なる視標を呈示し、少なくとも片
方の被検眼の視標の縁部が見えないようにすることによ
り、精度良く眼位測定を行うことができる。
【0089】本発明に係る検眼装置は、眼幅調節に連動
して被検眼の基準位置を示す位置表示部材が前後に動く
ようにしたことにより、眼幅調整に伴う作動距離誤差を
防止することができる。
【0090】本発明に係る検眼装置は、左右眼のそれぞ
れに視標を投影する光学系と被検眼との間に配設したミ
ラーの角度を変えて眼位測定をすることにより、簡便に
眼位の測定ができ大きな眼位異常も測定することができ
【0091】本発明に係る検眼装置は、被検者の片側の
被検眼視線方向と垂直方向で、間隔をおいた2個所に被
検眼位置基準表示を設けたことにより、被検眼位置を正
確に合わせることが可能となる。
【0092】本発明に係る検眼装置は、2つの応答部材
とその応答を訂正する訂正部材を備えた応答手段を設け
ることにより、被検者に視標を逐次に呈示し被検眼の応
答により行う検眼測定の測定時間を短縮することができ
る。
【0093】本発明に係る検眼装置は、複数の応答部材
を備え、応答時に互いに異なる音を発する応答手段を設
けることにより、被検者に視標を逐次に呈示し被検眼の
応答により検眼測定する際に、被検者が視標に集中する
ことができるので測定時間の短縮が可能となる。
【0094】本発明に係る検眼装置は、他覚屈折測定系
により測定した主経線角度の縞視標を呈示するので、乱
視眼でも明瞭に視標が見え、自覚屈折値をより正確に測
定することができ、円柱レンズを使用しないので簡素な
構成で矯正視力を測定がすることができる。
【0095】本発明に係る検眼装置は、光分割部材とレ
ンズを一体的に瞳孔間方向に動かして被検者の瞳孔間距
離を調整することにより、簡素かつ小型の構成で両眼視
視標を呈示して他覚屈折測定を行うことができ、被検者
の瞳孔間距離に拘らず両眼視標系の作動距離を一定にす
ることができる。
【0096】本発明に係る検眼装置は、左右視標系の間
隔を変えて被検者の瞳孔間距離に調整することにより、
簡素かつ小型の構成で両眼視視標を呈示して他覚屈折測
定を行うことができ、被検者の瞳孔間距離に拘わらず両
眼視標系の作動距離を一定にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の検眼装置の側面図である。
【図2】視標駆動手段の正面図である。
【図3】視標視野の説明図である。
【図4】経線角度と縞視力のグラフ図である。
【図5】第2の実施例の検眼装置の平面図である。
【図6】被検眼基準位置マークの説明図である。
【図7】被検眼の側面図である。
【図8】被検者応答手段の正面図である。
【図9】屈折測定時の視標の説明図である。
【図10】眼位測定時の視標の説明図である。
【図11】立体視測定時の視標の説明図である。
【図12】第3の実施例の検眼装置の平面図である。
【図13】側面図である。
【図14】視標手段の部分拡大正面図である。
【図15】周辺視野の拡大正面図である。
【図16】前眼部像の説明図である。
【図17】応答入力手段の正面図である。
【図18】第4の実施例の要部の側面図である。
【図19】正面図である。
【符号の説明】
1 装置筐体 3、23R、23L、44R、44L 視標手段 4、35、74 応答手段 5、28R、28L、51R、51L 視標 6、27R、27L、49R、49L ディスク 7、9、24、27R、27L、32R、32L、33
R、33L、46、48R、48L、50R、50L、
53R、53L ステップモータ 10、13、29R、29L、31R、31L、55
R、55L、56R、56L 照明用光源 11、30R、30L、54R、54L 周辺視野 20R、20L、40R、40L 光分割部材 21R、21L、45R、45L ミラー台 22R、22L、43R、43L 視標投影レンズ 26R、26L 基準位置マーク部材 41 測定光学系 42 三次元駆動手段 47 ガイドレール 62、63 測定用光源 68 撮像手段 72 テレビモニタ 73 ノブ 78R、78L 視標光学系

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検眼の乱視角に応じて方向が可変で種
    々のピッチの縞視標を視度可変に被検眼に呈示する視標
    呈示手段と、前記縞視標の縞が見えたか否かの応答を入
    力する応答入力手段とを有し、被検者の応答と呈示した
    前記縞視標の関係から眼屈折測定を行うことを特徴とす
    る検眼装置。
  2. 【請求項2】 被検者に視標を逐次に変えて呈示する視
    標呈示手段と、前記視標が見えたか否かの応答を入力す
    る二者択一的な応答入力手段とを有し、該応答入力手段
    の応答と呈示した前記視標の関係から自動的に自覚検眼
    測定を行うことを特徴とする検眼装置。
  3. 【請求項3】 前記応答入力手段は手で触れる2つの形
    状の異なる応答入力部材を有する請求項2に記載の検眼
    装置。
  4. 【請求項4】 ディスクの円周部にそれぞれ回転可能に
    設けた複数の視標と、前記ディスクに取り付け前記複数
    の視標に掛合する駆動帯と、前記ディスクを回転駆動す
    る駆動手段と、前記駆動帯を駆動する駆動手段とを有
    し、前記複数の視標のそれぞれを回転して被検者に呈示
    し検眼測定を行うことを特徴とする検眼装置。
  5. 【請求項5】 方向とピッチが可変な縞視標を有し、乱
    視角に応じた方向の前記縞視標により視力測定を行うこ
    とを特徴とする検眼装置。
  6. 【請求項6】 逐次に視標を被検者に呈示し、被検者は
    その都度押釦により応答し、その応答を演算手段で判断
    して自動的に検眼測定を行う検眼装置において、前回の
    押釦を無効化する取消釦を設けたことを特徴とする検眼
    装置。
  7. 【請求項7】 逐次に異なる視標マークを被検者に呈示
    し、被検者の応答から自動的に検眼測定を行う検眼装置
    において、開始時に音声で説明するときに前記視標マー
    ク又は該視標マークに類似したパターンを呈示すること
    を特徴とする検眼装置。
  8. 【請求項8】 被検眼前に配したミラーと、視標投影レ
    ンズの焦点の前後で視標を動かして被検眼に呈示する左
    右眼それぞれの視標系と、被検眼の屈折値を測定する屈
    折測定手段とを有し、該屈折測定手段で得た屈折値から
    所定距離だけ被検眼側に前記視標系の位置を近付けると
    共に前記ミラーを傾けて相当する輻輳を前記視標系に与
    えて近見検眼測定を行うことを特徴とする検眼装置。
  9. 【請求項9】 逐次に被検者に視標を呈示し、その応答
    を演算手段で判断して自動的に検眼測定を行う検眼装置
    において、同じ応答手段で複数の異なる検眼測定を行う
    ことを特徴とする検眼装置。
  10. 【請求項10】 左右眼のそれぞれに視標を呈示する視
    標手段と、被検者応答手段とを備えた検眼装置におい
    て、左右眼に呈示する前記視標の差を逐次に変化させ、
    前記視標が所定状態であるか否かを応答し、その応答に
    基づいて自動的に両眼視機能測定を行うことを特徴とす
    る検眼装置。
  11. 【請求項11】 左右眼のそれぞれに視標を呈示する視
    標手段と、被検者応答手段とを備えた検眼装置におい
    て、左右眼に呈示する前記視標の差を両方向に逐次に変
    化する2つの釦を備え、前記両視標が所定状態になった
    ときに前記2つの釦を同時に押して応答することを特徴
    とする検眼装置。
  12. 【請求項12】 左右眼に光学系を介して異なる視標を
    呈示して眼位を測定する検眼装置において、少なくとも
    片方の被検眼に前記視標の縁部が見えないように構成し
    たことを特徴とする検眼装置。
  13. 【請求項13】 眼幅調節により作動距離が変化する検
    眼装置において、前記眼幅調節に連動して被検眼の基準
    位置を示す位置表示部材が前後に動くことを特徴とする
    検眼装置。
  14. 【請求項14】 左右眼のそれぞれに視標を投影する光
    学系と被検眼との間にミラーを配設し、該ミラーの角度
    を変えて眼位測定を行うことを特徴とする検眼装置。
  15. 【請求項15】 前記左右のミラーを互いに垂直方向に
    角度を変えるようにした請求項14の検眼装置。
  16. 【請求項16】 被検者の片側の被検眼の視線方向に垂
    直な方向で、間隔をおいた2個所に被検眼位置基準表示
    を設けたことを特徴とする検眼装置。
  17. 【請求項17】 被検者に視標を逐次に呈示して応答を
    求め、その応答を演算手段で判断して検眼測定を行う検
    眼装置において、2つの応答部材と応答を訂正する訂正
    部材とを備えた応答手段を有することを特徴とする検眼
    装置。
  18. 【請求項18】 被検者に視標を逐次に呈示して応答を
    求め、その応答を演算手段で判断して検眼測定を行う検
    眼装置において、複数の応答部材を備え応答時に互いに
    異なる音を発する応答手段を有することを特徴とする検
    眼装置。
  19. 【請求項19】 視度と経線角度が任意に可変な種々の
    ピッチの縞視標を備えた視標系と、他覚屈折測定系とを
    有し、該他覚屈折測定系により測定した主経線角度の縞
    視標により自覚検眼測定を行うことを特徴とする検眼装
    置。
  20. 【請求項20】 被検眼に光束を投影しその反射光を検
    出して屈折測定をする測定系と、該測定系を被検眼に対
    して位置合わせする位置合わせ手段と、左右の被検眼と
    前記測定系との間に設けた光分割部材と、レンズとその
    焦点前後に動く視標を備えた左右眼それぞれの視標系と
    から成り、前記光分割部材と前記レンズを一体的に瞳孔
    間方向に動かして被検者の瞳孔間距離を調整することを
    特徴とする検眼装置。
  21. 【請求項21】 前記光分割部材と前記レンズは前記視
    標と共通のガイド部材に沿って、それぞれ別の駆動手段
    により移動する請求項20に記載の検眼装置。
  22. 【請求項22】 被検眼に光束を投影しその反射光を検
    出して屈折測定をする他覚測定系と、該他覚測定系を被
    検眼に対して位置合わせする位置合わせ手段と、左右の
    被検眼と前記他覚測定系との間に設け光路を鉛直面内で
    分割する光分割部材と、レンズとその焦点前後に動いて
    視度を変える視標を備えた左右眼それぞれの視標系とを
    有し、これらの視標系の間隔を変えて被検者の瞳孔間距
    離に調整することを特徴とする検眼装置。
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