JP2000079541A - 自動調整検査装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】各工程における製品の調整、検査等の各作業に
必要なソフトウェアおよびハードウェア等の作業条件の
切替による製品の待機時間を比較的安価でかつ簡易な方
法で短縮化することができる自動調整検査装置を提供す
る。 【解決手段】製品の仕様を識別するための第１の識別デ
ータと、当該製品に続いて調整、検査作業が行われる製
品の仕様を識別するための第２の識別データとを記憶保
持するＲＯＭ５３と、各製品に対して所定の作業を行う
各工程毎に設けられた自動作業装置と、各自動作業装置
に対して各製品を順次搬送する搬送手段ＣＶと、各自動
作業装置に設けられ、ＲＯＭ５３に記憶保持された第１
および第２の識別データを読み出す識別データ読出手段
とを有し、第１の識別データに応じた作業条件で製品の
調整検査を行い、所定の作業の完了した製品に続づく製
品の搬送中に第２の識別データに応じた作業条件を設定
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、複数の
異なる仕様の製品に対して一連の調整、検査工程を順次
行う自動調整検査装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】たとえば、カラーテレビジョン装置等の
製品の生産ラインでは、同一の生産ラインにおいて多数
の機種の組立、調整、検査を行ういわゆる多品種少量生
産が行われている。このような生産ラインでは組立の完
了した製品は、調整、検査が行われるが、たとえば、各
調整、検査工程に設けられた調整、検査用の自動機が複
数種類のカラーテレビジョン装置の画質等の自動調整等
を行なう構成となっている。各工程に設けられた自動機
は、たとえば、所定の機種のカラーテレビジョン装置が
搬送装置によって搬送されてくると、あらかじめ用意さ
れたカラーテレビジョン装置の機種に応じた調整作業、
検査作業を行うハードウェアおよび／または作業内容を
規定したソフトウェアを選択して当該機種の自動調整等
を行う。各工程に設けられた自動機は、たとえば、搬送
されてきたカラーテレビジョン装置に内蔵されたマイク
ロプロセッサ用のソフトウェアを記録保持しているメモ
リ（ＲＯＭ）の所定番地に記録されたカラーテレビジョ
ン装置の機種データを読み出すことにより、カラーテレ
ビジョン装置の機種や仕様を認識する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記構成の生産ライン
では、カラーテレビジョン装置が各工程毎の自動機の位
置に搬送位置決めされ、この位置でカラーテレビジョン
装置の機種データが読みだされ、当該機種の組立や調整
に使用するソフトウェアおよび／またはハードウェアを
選択切替される。このソフトウェアおよび／またはハー
ドウェアの選択切替は、カラーテレビジョン装置が各工
程毎の自動機の位置に搬送位置決めされて、各自動機が
カラーテレビジョン装置の機種データを読み出してから
でないと開始されない。このため、ソフトウェアおよび
／またはハードウェアの切替時間中には、カラーテレビ
ジョン装置は待機しており、組立、調整作業は行なわれ
ない。従来においては、上記の各工程における待機時間
が生産ライン（自動調整、検査ライン）における効率を
低下させる要因の一つとなっていた。この不利益を解消
するために、たとえば、各工程間をネットワーク手段に
よって接続して、各工程間の情報をやりとりして、カラ
ーテレビジョン装置の搬送中に各工程のソフトウェアお
よび／またはハードウェアの切替を行うことによって、
カラーテレビジョン装置の各工程における待機時間を短
縮する方法も考えられるが、各工程間をネットワーク手
段によって接続すると、生産設備が高コストとなり、ま
た、ネットワーク手段に必要なソフトウェアの開発にも
多大な労力を要する。

【０００４】本発明は、上述した問題に鑑みてなされた
ものであって、複数の異なる仕様の製品に対して一連の
調整、検査工程を順次行う自動調整検査装置において、
各工程における製品の調整、検査等の各作業に必要なソ
フトウェアおよびハードウェア等の作業条件の切替によ
る製品の待機時間を比較的安価でかつ簡易な方法で短縮
化することができる自動調整検査装置を提供することを
目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、複数の異なる
仕様の製品に対して一連の調整、検査工程を順次行う自
動調整検査装置であって、前記各製品に内蔵され、当該
製品の仕様を識別するための第１の識別データと、当該
製品に続いて前記調整、検査作業が行われる製品の仕様
を識別するための第２の識別データとを記憶保持する識
別データ記憶保持手段と、前記各製品に対して所定の作
業を行う前記各工程毎に設けられた自動作業装置と、前
記各自動作業装置に対して前記各製品を順次搬送する搬
送手段と、前記各自動作業装置に設けられ、前記識別デ
ータ記憶保持手段に記憶保持された第１および第２の識
別データを読み出す識別データ読出手段とを有し、前記
自動作業装置は、前記第１の識別データに応じた作業条
件で前記製品の調整検査を行い、所定の作業の完了した
製品に続づく製品の搬送中に前記第２の識別データに応
じた作業条件を設定する。

【０００６】本発明では、搬送手段によって各工程に搬
送された製品は、当該製品に応じた作業条件で調整作業
や検査作業が行われる。作業が完了すると、この製品が
保持している続いて作業される製品の仕様を示す第２の
識別データに基づいて、後続の製品の作業条件が後続の
製品の搬送中にに設定される。このため、後続の製品が
所定の自動作業装置まで搬送される前に後続の製品に対
する作業条件が設定されることになり、後続の製品の作
業条件が設定されるのに要する待機時間を短縮または省
略することができる。

【０００７】前記自動作業装置は、前記第２の識別デー
タに対応した製品が当該自動作業装置に搬送されると、
当該搬送された製品の有する前記識別データ記憶保持手
段の記憶保持する第１の識別データと前記第２の識別デ
ータとが整合しているか否かを確認する確認手段を有
し、前記第１の識別データと前記第２の識別データとが
整合していない場合には、前記第１の識別データに応じ
た作業条件で調整検査を行う。

【０００８】前記製品は、当該製品の機能を電子的に調
整可能な電子調整手段を有しており、前記自動作業装置
は、前記電子調整手段に対して行う作業条件を製品の仕
様毎に保持しており、前記所定の作業の完了した製品に
続づく製品の搬送中に、当該搬送中の製品に対する作業
条件を選択設定する。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図１は、本発明が適用され
るカラーテレビジョン装置の自動調整・検査ラインの構
成例を示す説明図である。図１において、自動調整・検
査ラインは、カラーテレビジョン装置を載置した搬送用
パレット（図示せず）を搬送および位置決めするための
搬送装置ＣＶと、この搬送装置ＣＶに沿って設けられた
カラーテレビジョン装置に対して所定の調整、検査作業
を行う作業ステーションＳＴ１〜ＳＴ１５とを有してい
る。

【００１０】搬送装置ＣＶは、カラーテレビジョン装置
を順次各ステーションに搬送位置決めするが、同一機
種、仕様のカラーテレビジョン装置を搬送する場合や、
たとえば、図２に示すように、機種、仕様の異なるモデ
ルＡ、ＢおよびＣのカラーテレビジョン装置５１Ａ、５
１Ｂおよび５１Ｃを搬送する場合もある。

【００１１】作業ステーションＳＴ１では、画出し工程
が行われる。画出し工程は、組立工程を経て組立られた
カラーテレビジョン装置に内蔵された記憶装置であるＲ
ＯＭ（read only memory）に基準データを書き込む作業
を行う。作業ステーションＳＴ２では、画質調整工程が
行われる。画質調整工程は、コントラストや色などを調
整する工程であり、たとえば、カラーテレビジョン装置
に内蔵されたコントラストや色などを電子的に調整する
ための電子ボリュームに所定の値を書き込み、コントラ
ストや色を示す波形を測定しながらコントラストや色を
調整する。

【００１２】作業ステーションＳＴ３では、ランディン
グ調整工程が行われる。ランディング調整工程は、カラ
ーテレビジョン装置の画面のランディングおよびピュリ
ティを調整する工程である。ランディング調整工程は、
所定のランディング調整機によって行われる。作業ステ
ーションＳＴ４では、コンバー調整工程が行われる。コ
ンバー調整工程は、カラーテレビジョン装置の画面のス
タティックコンバージェンスを調整する工程である。作
業ステーションＳＴ５では、ランディングマグネット貼
り工程が行われる。ランディングマグネット貼り工程
は、ランディング調整工程で調整しきれなかったコーナ
ーランディングをディスクマグネットで調整する工程で
ある。

【００１３】上記作業ステーションＳＴ１〜ＳＴ５で調
整されたカラーテレビジョン装置は、エージング工程を
経て作業ステーションＳＴ６に搬入される。作業ステー
ションＳＴ６では、第１画歪調整工程が行われる。第１
画歪調整工程は、画面の画歪を自動調整する工程であ
る。作業ステーションＳＴ７では、オートワイド検査工
程が行われる。オートワイド検査工程は、カラーテレビ
ジョン装置に備わった画面サイズを自動的に拡げるオー
トワイド機能の検査を行う。作業ステーションＳＴ８で
は、フォーカス調整工程が行われる。フォーカス調整工
程は、カラーテレビジョン装置の有する電子銃の電子ビ
ームのフォーカス調整を行う。作業ステーションＳＴ９
では、ダイナミックコンバージェンス工程が行われる。
ダイナミックコンバージェンス工程は、カラーテレビジ
ョン装置の画面の上下、左右、コーナーのミスコンバー
ジェンスをカラーテレビジョン装置に備わった調整用の
電子ボリュームを使って自動調整する工程である。

【００１４】作業ステーションＳＴ１０では、ホワイト
バランス調整工程が行われる。ホワイトバランス調整工
程は、カラーテレビジョン装置の画像のホワイトバラン
スを暗い輝度から明るい輝度に至るまで均一の白になる
ように自動調整する工程である。作業ステーションＳＴ
１１では、パーマロイ貼り工程が行われる。パーマロイ
貼り工程は、カラーテレビジョン装置の画面のコーナー
のミスコンバージェンスをパーマロイを使用して補正す
る工程である。作業ステーションＳＴ１２では、第２画
歪調整工程が行われる。第２画歪調整工程は、第１画歪
調整工程とは別のモードの画歪を自動調整する工程であ
る。作業ステーションＳＴ１３では、画歪手直し工程が
行われる。画歪手直し工程は、画歪やコンバージェンス
調整結果が規格値内に収まっているか否かを検査し、規
格値外であれば手直しする工程である。作業ステーショ
ンＳＴ１４では、コントロールスイッチや、画質等のカ
ラーテレビジョン装置の品質、性能を検査する検査工程
が行われる。作業ステーションＳＴ１５では、調整、検
査が完了したカラーテレビジョン装置を梱包する梱包工
程が行われる。上記した各作業ステーションＳＴ１〜Ｓ
Ｔ１５には、各調整工程、検査工程等の作業内容に応じ
た自動調整機、自動検査機等が配設されており、各工程
が自動化されている。

【００１５】図３は、本実施形態に係る自動調整・検査
ラインにおいて調整、検査されるカラーテレビジョン装
置の一構成例を示す図である。図３に示すように、カラ
ーテレビジョン装置５１は、カラーテレビジョン装置５
１の動作を制御するためのマイクロプロセッサ５２と、
マイクロプロセッサ５２にバスＢＵＳを介して接続され
たマイクロプロセッサ５２の行う作業を規定したソフト
ウェアを記憶する記憶手段であるＲＯＭ５３と、カラー
テレビジョン装置５１の有する各機能を調整するための
電子ボリューム５５〜５８と、バスＢＵＳを外部に引き
出すための外部バス出力部５４とを有している。上記構
成のカラーテレビジョン装置では、外部バス出力部５４
を通じて、外部から電子ボリューム５５〜５８に所定の
値を書き込むことにより、カラーテレビジョン装置の、
たとえば、ホワイトバランス、ダイナミックコンバージ
ェンス等の各機能を調整可能となっている。また、本実
施形態においては、ＲＯＭ５３の所定のアドレスには、
カラーテレビジョン装置自身の種類、仕様を規定する識
別データ（以下、自身ＩＤデータという）と、このカラ
ーテレビジョン装置に続いて次に調整、検査が行われる
カラーテレビジョン装置の種類、仕様を規定する識別デ
ータ（以下、次セットＩＤデータという）が予め保持さ
れている。これらの自身ＩＤデータおよび次セットＩＤ
データは、たとえば、カラーテレビジョン装置が調整・
検査ラインに搬入される前にＲＯＭ５３にあらかじめ書
き込むことができる。

【００１６】図４は、上記した各作業ステーションに設
けられる自動調整装置または自動検査装置の制御装置の
構成の一例を示す説明図である。図４において、自動調
整装置１は、主制御部２と、外部バス接続部３と、ＩＤ
データ保持部４と、ＩＤデータ確認部５と、作業条件ソ
フトウェア保持部６とを有している。主制御部２は、各
作業ステーションに設けられる自動調整装置または自動
検査装置の動作制御を行う。各自動調整装置または自動
検査装置は、作業内容に応じたハードウェアを有してお
り、主制御部２による動作制御は、各自動調整装置また
は自動検査装置において異なる。

【００１７】外部バス接続部３は、上記したカラーテレ
ビジョン装置５１の外部バス出力部５４と接続され、カ
ラーテレビジョン装置５１からのデータを主制御部２に
転送したり、主制御部２から出力されたデータをカラー
テレビジョン装置５１に出力するためのものである。外
部バス接続部３は、たとえば、カラーテレビジョン装置
５１の外部バス出力部５４に装着されるソケット部に接
続されており、当該ソケットを、たとえば、カラーテレ
ビジョン装置５１の外部バス出力部５４に自動装着装置
等によって装着することで、外部バス接続部３とカラー
テレビジョン装置５１の外部バス出力部５４とは接続さ
れる。

【００１８】ＩＤデータ保持部４は、外部バス接続部３
および主制御部２を通じて読みだされた、カラーテレビ
ジョン装置５１のＲＯＭ５３に記憶保持されたカラーテ
レビジョン装置５１の自身ＩＤデータおよび次セットＩ
Ｄデータを記憶保持する。外部バス接続部３とカラーテ
レビジョン装置５１の外部バス出力部５４とが接続され
て、主制御部２がカラーテレビジョン装置５１のＲＯＭ
５３の所定のアドレスのデータを要求すると、自身ＩＤ
データおよび次セットＩＤデータがＩＤデータ保持部４
に読みだされる。

【００１９】ＩＤデータ確認部５は、カラーテレビジョ
ン装置５１の保持している次セットＩＤデータと、この
次セットＩＤデータに相当する新たなカラーテレビジョ
ン装置５１の保持している自身ＩＤデータとを比較して
整合するかを確認する。次セットＩＤデータと自身ＩＤ
データとが整合していない場合には、主制御部２は、新
たなカラーテレビジョン装置５１の保持している自身Ｉ
Ｄデータに基づいて、後述する作業条件ソフトウェア保
持部６に記憶保持されているソフトウェアを選択する。

【００２０】作業条件ソフトウェア保持部６は、カラー
テレビジョン装置５１の種類、仕様にあわせて、調整条
件や検査条件を規定し、この条件に基づいて各自動調整
装置または自動検査装置を動作させるためのソフトウェ
アを保持している。主制御部２は、自身ＩＤデータおよ
び次セットＩＤデータに基づいて、作業条件ソフトウェ
ア保持部６に記憶された複数のソフトウェアから必要な
ソフトウェアを読みだす。

【００２１】次に、上記のホワイトバランス調整工程を
一例として、本実施形態に係る自動調整装置による自動
調整動作について図５および図６に示すフローチャート
に基づいて説明する。まず、カラーテレビジョン装置５
１Ａを載置したパレットがホワイトバランス調整工程を
行う作業ステーションＳＴ１０に搬入される（ステップ
Ｓ１）。次いで、作業ステーションＳＴ１０に設けられ
た自動調整装置の外部バス接続部３と、カラーテレビジ
ョン装置５１Ａの外部バス出力部５４とが自動的に接続
される（ステップＳ２）。

【００２２】ホワイトバランス調整を行う自動調整装置
の制御装置は、カラーテレビジョン装置５１ＡのＲＯＭ
５３から自身ＩＤデータおよび次セットＩＤデータを読
みだす（ステップＳ３）。

【００２３】ここで、ＲＯＭ５３から読みだされた自身
ＩＤデータと自動調整装置の制御装置のＩＤデータ保持
部４に記憶された次セットＩＤデータとが整合している
かを確認する（ステップＳ４）。両者が整合していない
場合には、カラーテレビジョン装置５１Ａの自身ＩＤデ
ータに基づいて、カラーテレビジョン装置５１Ａのホワ
イトバランスを調整するための作業条件を規定するソフ
トウェアが作業条件ソフトウェア保持部６から読みださ
れる（ステップＳ５）。なお、カラーテレビジョン装置
５１ＡのＲＯＭ５３から読みだされた自身ＩＤデータお
よび次セットＩＤデータは、自動調整装置の制御装置の
ＩＤデータ保持部４に記憶される。

【００２４】ＲＯＭ５３から自身ＩＤデータと自動調整
装置の制御装置のＩＤデータ保持部４に記憶された次セ
ットＩＤデータとが整合している場合には、予め設定さ
れているソフトウェアにしたがってホワイトバランスの
調整作業が開始され、自動調整装置からカラーテレビジ
ョン装置５１Ａに対して所定のビデオ信号が入力される
（ステップＳ６）。

【００２５】次いで、自動調整装置によってカラーテレ
ビジョン装置５１Ａの各Ｒ，Ｇ，Ｂ信号の輝度測定が行
われ（ステップＳ７）、この測定結果に基づいて、ホワ
イトバランスの調整量が演算される（ステップＳ８）。
自動調整装置は、演算されたホワイトバランスの調整量
に基づいて、カラーテレビジョン装置５１Ａのホワイト
バランスを調整する（ステップＳ９）。自動調整装置
は、調整されたホワイトバランスが規格値内に収まって
いるかを判断し、収まっていない場合には、再度上記の
作業を行い、収まっている場合には調整作業を完了し、
カラーテレビジョン装置５１Ａを作業ステーションＳＴ
１０から搬出させる（ステップＳ１１）。

【００２６】次いで、自動調整装置の制御装置では、Ｉ
Ｄデータ保持部４に記憶された次セットＩＤデータに基
づいて、続いてホワイトバランスの調整作業が行われる
カラーテレビジョン装置５１Ｂのための作業条件を規定
するソフトウェアが作業条件ソフトウェア保持部６から
選択、読み出しされる（ステップＳ１２）。このとき、
カラーテレビジョン装置５１Ｂは、搬送装置ＣＶによっ
て作業ステーションＳＴへの搬送作業が開始されてお
り、カラーテレビジョン装置５１Ｂのための作業条件を
規定するソフトウェアの読み出しが完了した状態で、カ
ラーテレビジョン装置５１Ｂの作業ステーションＳＴ１
０への搬入が行われる（ステップＳ１３）。

【００２７】上記と同様に、ホワイトバランス調整を行
う自動調整装置の制御装置は、カラーテレビジョン装置
５１ＢのＲＯＭ５３から自身ＩＤデータおよび次セット
ＩＤデータを読みだす（ステップＳ１４）。同様に、Ｒ
ＯＭ５３から読みだされた自身ＩＤデータと自動調整装
置の制御装置のＩＤデータ保持部４に記憶された次セッ
トＩＤデータとが整合しているかが確認され（ステップ
Ｓ１５）、整合していない場合には、カラーテレビジョ
ン装置５１Ｂの自身ＩＤデータに基づいて、作業条件ソ
フトウェアの設定が行われる（ステップＳ１６）。以後
の動作は、上記と同様に行われる（ステップＳ１７）。

【００２８】以上のように、本実施形態によれば、各工
程間をネットワーク手段等によって接続して各工程間の
情報を取得しなくても、異なる種類、仕様のカラーテレ
ビジョン装置の仕様の変更に伴う待機を要することな
く、自動調整、自動検査を行うことができる。また、本
実施形態では、調整、検査を行うカラーテレビジョン装
置に不良が発生しても、調整作業を行う前に自身ＩＤデ
ータによって適切な調整作業条件が選択されるので、調
整ミスや検査ミスが発生することがない。また、本実施
形態は、既存の設備に若干のソフトウェアの改変を加え
ただけで実施でき、装置が非常に安価に実現できる。な
お、上述の実施形態では、製品としてカラーテレビジョ
ン装置の場合について説明したが、本発明はこれに限定
されない。本発明は、たとえば、ビデオデッキ装置や、
ビデオカメラ装置や、ラジオカセット装置や携帯電話等
のマイクロプロセッサおよびＲＯＭ等のメモリ装置を備
える製品に適用が可能である。

【００２９】

【発明の効果】本発明によれば、各工程における製品の
調整、検査等の各作業に必要なソフトウェアおよびハー
ドウェア等の作業条件の切替による製品の待機時間を比
較的安価でかつ簡易な方法で短縮化することができる。
また、本発明によれば、ネットワーク手段等を用いて各
工程間の情報をやり取りするのではなく、製品に内蔵さ
れた識別データ記憶保持手段に予め製品自身の識別デー
タと続いて調整される製品の識別データとを記憶してお
くことにより、続いて調整される製品が搬送される前に
当該製品の仕様を特定できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が適用される自動調整・検査ラインの一
例を示す構成図である。

【図２】異なる仕様のカラーテレビジョン装置の例を示
す図である。

【図３】カラーテレビジョン装置の有する構成の一例を
示す構成図である。

【図４】本発明の一実施形態に係る自動調整装置の構成
の一例を示す図である。

【図５】本発明の一実施形態に係る自動調整装置による
自動調整動作の一例を説明ずるためのフローチャートで
ある。

【図６】図５に続く動作を説明するためのフローチャー
トである。

【符号の説明】

１…自動調整装置、２…主制御部、３…外部バス接続
部、４…ＩＤデータ保持部、５…ＩＤデータ確認部、６
…作業条件ソフトウェア保持部、５２…マイクロプロセ
ッサ、５３…ＲＯＭ、５４…外部バス出力部、５５〜５
８…電子ボリューム。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の異なる仕様の製品に対して一連の調
   整、検査工程を順次行う自動調整検査装置であって、 前記各製品に内蔵され、当該製品の仕様を識別するため
   の第１の識別データと、当該製品に続いて前記調整、検
   査作業が行われる製品の仕様を識別するための第２の識
   別データとを記憶保持する識別データ記憶保持手段と、 前記各製品に対して所定の作業を行う前記各工程毎に設
   けられた自動作業装置と、 前記各自動作業装置に対して前記各製品を順次搬送する
   搬送手段と、 前記各自動作業装置に設けられ、前記識別データ記憶保
   持手段に記憶保持された第１および第２の識別データを
   読み出す識別データ読出手段とを有し、 前記自動作業装置は、前記第１の識別データに応じた作
   業条件で前記製品の調整検査を行い、所定の作業の完了
   した製品に続づく製品の搬送中に前記第２の識別データ
   に応じた作業条件を設定する自動調整検査装置。
2. 【請求項２】前記自動作業装置は、前記第２の識別デー
   タに対応した製品が当該自動作業装置に搬送されると、
   当該搬送された製品の有する前記識別データ記憶保持手
   段の記憶保持する第１の識別データと前記第２の識別デ
   ータとが整合しているか否かを確認する確認手段を有
   し、前記第１の識別データと前記第２の識別データとが
   整合していない場合には、前記第１の識別データに応じ
   た作業条件で調整検査を行う請求項１に記載の自動調整
   検査装置。
3. 【請求項３】前記製品は、当該製品の機能を電子的に調
   整可能な電子調整手段を有しており、 前記自動作業装置は、前記電子調整手段に対して行う作
   業条件を製品の仕様毎に保持しており、 前記所定の作業の完了した製品に続づく製品の搬送中
   に、当該搬送中の製品に対する作業条件を選択設定する
   請求項１に記載の自動調整検査装置。