JP2000078825A - 電磁式リニアアクチュエータ - Google Patents

電磁式リニアアクチュエータ

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JP2000078825A
JP2000078825A JP10240762A JP24076298A JP2000078825A JP 2000078825 A JP2000078825 A JP 2000078825A JP 10240762 A JP10240762 A JP 10240762A JP 24076298 A JP24076298 A JP 24076298A JP 2000078825 A JP2000078825 A JP 2000078825A
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electromagnetic linear
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浩一 北沢
Masahito Sudo
真仁 須藤
Mitsunori Kawashima
光則 河島
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 大型化を招くことがなく、しかも部品点数及
び組立工数を削減する。 【解決手段】 アーマチュアに与えられる軸力を取り出
すべく、アーマチュアと一体をなすロッド7を円筒形の
ケース3内に受容する電磁式リニアアクチュエータのケ
ース3において、その内周面に開口端から内方へ向かっ
て順に形成された平滑内周部31及び雌ねじ部13を有
する本体、並びに雌ねじ部13に螺合する雄ねじ部3
2、平滑内周部に嵌合する平滑外周部33、ケースの開
口端に当接する拡径部34、及びロッド挿通孔10aが
形成されたキャップ10を備える。ケースの外形輪郭か
らキャップを径方向外向きに突出させる必要がなくボル
トが無用になり、装置のコンパクト化、製造コストの低
廉化に大きな効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁式リニアアク
チュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電磁誘導作用によって軸力を取り出すリ
ニアアクチュエータにおける円筒形をなすケースと、そ
の開口を塞ぐキャップとは、互いの外周部に形成された
外向きフランジ同士をボルトで締め付けることによって
一体結合されることが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、この従来構
造によると、ケースの外形輪郭から径方向外向きに突出
した位置でボルト止めされるので、装置構成の大型化を
招くことはもとより、ボルトを要するので部品点数が増
大し、複数のボルトを締め付けねばならないので組立工
数も増加しがちであった。
【0004】本発明は、このような従来技術に課せられ
た問題点を解消するためのものであり、その目的は、大
型化を招くことがなく、しかも部品点数や組立工数を削
減可能なように構成された電磁式リニアアクチュエータ
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を果たす
ために、本発明においては、ステータ5と、ステータに
対して軸方向移動可能なアーマチュア9と、アーマチュ
アに与えられる軸力を取り出すべくアーマチュアと一体
をなすロッド7とを円筒形のケース3内に受容してなる
電磁式リニアアクチュエータ1における前記ケース3の
構成を、その内周面に開口端から内方へ向かって順に形
成された平滑内周部31及び雌ねじ部13と、雌ねじ部
に螺合する雄ねじ部32、平滑内周部に嵌合する平滑外
周部33、ケースの開口端に当接する拡径部34、及び
ロッド挿通孔10aが形成されたキャップ10とを有す
るものとした。これによれば、ケースの外形輪郭からキ
ャップを径方向外向きに突出させる必要がない上、ボル
トが無用になり、その締め付け工程も無用になる。
【0006】さらにステータ5が多数のソレノイドピー
ス4を積層してなるものである場合は、ソレノイドピー
スを軸方向に押圧してケース3内に保持するために、中
空外ねじナット19を雌ねじ部13に螺着するものとす
れば、ステータをケースに保持するための特別な部品が
不要となる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面に示された具体
的な実施の形態を参照して本発明を詳細に説明する。
【0008】図1は、本発明に基づき構成された電磁式
リニアアクチュエータ(以下、アクチュエータと呼称す
る)を示している。このアクチュエータ1は、有底円筒
形をなし、その頂面にボールスタッドからなるジョイン
ト2が設けられたケース3と、ケース3の内周面に軸方
向について積層された円環状をなす多数のソレノイドピ
ース4からなるステータ5と、ケース3の中心軸上に延
在し、かつケース3の開口から突出した一端にボールス
タッドからなるジョイント6が設けられたロッド7と、
ロッド7の外周に積層された多数のポールピース8から
なるアーマチュア9とからなっている。
【0009】ケース3の開口は、その中心に設けられた
ロッド挿通孔10aにロッド7を挿通させたキヤップ1
0で密閉されている。このキャップ10は、Oリング1
1を介在させてそのボス部12をケース3の開口端に気
密に嵌合すると共に、開口の内方に形成された雌ねじ部
13に螺合している。またロッド挿通孔10aの内周と
ロッド7の外周との間は、シール部材14で気密にされ
ている。
【0010】なお、ここでは便宜的にケース3が下向き
に開口したものとして説明しているが、実用上はその向
きに規制を受けないことは言うまでもない。
【0011】ステータ5を構成するソレノイドピース4
は、図2に示すように、内周側に窪み15が設けられた
磁性軟鉄材からなる薄いボビン16と、導線を巻回して
なる空芯コイル17とからなっている。そしてステータ
5は、多数のソレノイドピース4が積層されたその軸方
向両端をエンドカラー18a・18bで挟まれた上で、
ケース3の開口端側の内周面に形成された雌ねじ13に
螺合した中空外ねじナット19で軸方向に押圧された状
態でケース3内に保持されている。また積層順に3つ一
組とした各組の空芯コイル17が、デルタ結線された上
で給電用のリード線Sに接続されている。
【0012】アーマチュア9は、図2に示すように、環
状永久磁石20と、これを上下から挟む磁性軟鉄材から
なる一対の環状ヨーク21と、一対の環状ヨーク21の
外周側に挟み込まれたステンレス材からなる磁気シール
ドリング22とからなるポールピース8を、ロッド7上
に多数積層し、その両端をエンドカラー23a・23b
で挟み込み、ロッド7のトップ端側に螺着されたナット
24を締め込むことにより、ロッド7に一体的に結合さ
れている。
【0013】これらの互いに隣接するポールピース8
は、S極同士の対向と、N極同士の対向とが交互に反転
して配列されている。
【0014】このアーマチュア9は、ステータ5の両端
を保持したエンドカラー18a・18bに嵌着された焼
結合金製の含油スライドブッシュ25a・25bに摺合
支持されて、ロッド7と共に軸方向移動可能になってい
る。ここでスライドブッシュ25a・25bに対する摩
擦抵抗の低減と摩耗防止のために、アーマチュア1の外
周面は、研磨された上で硬質クローム等の硬質皮膜26
が形成されている。
【0015】上述の如くして、ホール素子を用いたポー
ルピース位置の検出手段27の出力に同期して各組のソ
レノイドピース4を順次励磁することでアーマチュア9
に発生する軸力により、ロッド7が直線駆動されるリニ
アモータ式のアクチュエータ1が構成される。なお、リ
ニアモータの原理自体は既に公知なので、ここではこれ
以上の説明は省略する。
【0016】ケース3は、ロッド7と共にアーマチュア
9を封入しており、ケース3の頂面及びキャップ10の
内面と、アーマチュア9の軸方向両端面との間には、そ
れぞれ空室28a・28bが形成されている。これら両
空室28a・28bの容積は、アーマチュア9の移動に
伴って変化するので、両空室28a・28bの内圧をバ
ランスさせるために、両空室28a・28b間を連通さ
せる通気路29がロッド7の中心に設けられている。
【0017】図3に拡大図示した如く、ケース3の開口
端側の内周面には、開口端から内方へ向かって平滑内周
部31及び雌ねじ部13が順に形成されている。そして
キャップ10のボス部12には、雌ねじ部13に螺合す
る雄ねじ部32と、ケース3の平滑内周部31に嵌合す
る平滑外周部33とが形成されると共に、ケース3の開
口端に当接する拡径部34が形成されている。また雌ね
じ部13の軸方向最内側位置には中空外ねじナット19
が螺着されている。
【0018】かに目スパナやフックレンチの如き専用工
具を用いてケース3の雌ねじ部13にキャップ10の雄
ねじ部32を締め込むと、平滑内周部31と平滑外周部
33との印篭嵌合によってケース3とキャップ10とが
高い同心精度をもって結合する。これにより、ロッド7
とロッド挿通孔10aとの間に介装されたシール部材1
4の片あたりを防止できる。
【0019】実施例 図4は、本発明装置が適用された懸架装置を示してい
る。本実施例においては、スタビライザロッドRの各端
末を左右のサスペンションアームAに連結するスタビラ
イザリンクとして本発明のアクチュエータ1が用いられ
ている。
【0020】周知の通りスタビライザロッドRは、左右
の車輪Wが同位相で上下動する時には実質的に影響を及
ぼさないが、左右の車輪Wが逆位相で上下動する時は、
そのねじり剛性で車輪Wの上下動に抑止力を加えるもの
であり、この剛性が高い方が旋回時の姿勢変化を少なく
でき、反対に剛性が低い方が平坦路の乗り心地を高めら
れる。つまりスタビライザロッドRの剛性は、旋回安定
性と平坦路の乗り心地との妥協点の取り方で定まると言
える。
【0021】例えば平坦路を走行中に一方の車輪Wが突
起に乗り上げた場合、通常の車両だとスタビライザロッ
ドRの作用でその車輪Wが持ち上がるのを阻止する力が
働くが、本発明のアクチュエータ1を例えば一方の車輪
W側に設けておけば、この場合はスタビライザロッドR
の力を吸収するようにアクチュエータ1を短縮すること
により、車輪Wは円滑に上動してその振動を車体に伝え
なくなる。この逆に、一方の車輪Wが凹部に落ち込んだ
場合は、アクチュエータ1を伸長させることでスタビラ
イザロッドRの力を吸収することができる。つまりスタ
ビライザロッドRの左右端の少なくともいずれか一方に
アクチュエータ1を設け、これを適宜に伸縮させること
でスタビライザロッドRの見掛け上のばね力を連続的に
変化させることができることとなる。すなわち本発明装
置により、旋回安定性と平坦路の乗り心地との両立点を
より一層高めることができる。
【0022】
【発明の効果】このように本発明によれば、電磁式リニ
アアクチュエータにおけるケースの構成を、その内周面
に開口端から内方へ向かって順に形成された平滑内周部
及び雌ねじ部と、雌ねじ部に螺合する雄ねじ部、平滑内
周部に嵌合する平滑外周部、開口端に当接する拡径部、
及びロッド挿通孔が形成されたキャップとを有するもの
とし、キャップの外周面をケースの内周面にねじ結合さ
せるようにしたので、ケースの外形輪郭からキャップを
径方向外向きに突出させる必要がない上、ボルトが無用
になり、その締め付け工程も無用になることから、装置
のコンパクト化、製造コストの低廉化に大きな効果を奏
することができる。さらに請求項2に記載の発明によれ
ば、多数のソレノイドピースを積層してなるステータを
軸方向に押圧してケース内に保持する中空外ねじナット
を雌ねじ部に螺着するようにしたので、ステータをケー
ス内に保持するための特別な部品が不要となり、製造コ
ストの削減に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電磁式リニアアクチュエータの縦
断面図
【図2】ソレノイドピース及びポールピースの拡大断面
【図3】本発明の要部拡大断面図
【図4】本発明装置が適用された懸架装置の要部正面図
【符号の説明】
1 アクチュエータ 3 ケース 5 ステータ 7 ロッド 9 アーマチュア 10 キャップ 10a ロッド挿通孔 13 雌ねじ部 19 中空外ねじナット 31 平滑内周部 32 雄ねじ部 33 平滑外周部 34 拡径部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータと、該ステータに対して軸方向
    移動可能なアーマチュアと、該アーマチュアに与えられ
    る軸力を取り出すべく前記アーマチュアと一体をなすロ
    ッドとを円筒形のケース内に受容してなる電磁式リニア
    アクチュエータであって、 前記ケースが、その内周面に開口端から内方へ向かって
    順に形成された平滑内周部及び雌ねじ部と、 前記雌ねじ部に螺合する雄ねじ部、前記平滑内周部に嵌
    合する平滑外周部、前記開口端に当接する拡径部、及び
    前記ロッドの挿通孔が形成されたキャップとを有するこ
    とを特徴とする電磁式リニアアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記ステータは、多数のソレノイドピー
    スを積層してなるものであり、該ソレノイドピースを軸
    方向に押圧して前記ケース内に保持するべく中空外ねじ
    ナットが前記雌ねじ部に螺着されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の電磁式リニアアクチュエータ。
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JP2017520227A (ja) * 2014-07-09 2017-07-20 ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフトZf Friedrichshafen Ag 電気機械式のアクチュエータ
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