JP2000076884A - サンプルホールド回路 - Google Patents

サンプルホールド回路

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JP2000076884A
JP2000076884A JP10241229A JP24122998A JP2000076884A JP 2000076884 A JP2000076884 A JP 2000076884A JP 10241229 A JP10241229 A JP 10241229A JP 24122998 A JP24122998 A JP 24122998A JP 2000076884 A JP2000076884 A JP 2000076884A
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Masayuki Ueno
雅之 植野
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    • G11C27/02Sample-and-hold arrangements
    • G11C27/024Sample-and-hold arrangements using a capacitive memory element
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サンプル用スイッチのクロックフィードスルー
による影響や、オペアンプの入力オフセット電圧のばら
つきによって、アナログ出力電圧の精度が低下するのを
防止することができるサンプルホールド回路を提供す
る。 【解決手段】マスターのサンプルホールド部と少なくと
も1つのスレーブのサンプルホールド部とを各々直列に
接続し、アナログ入力電圧をサンプリングする時に、マ
スターのサンプルホールド部のサンプル用スイッチをオ
フさせた後、スレーブのサンプルホールド部のサンプル
用スイッチをオフさせるようにすることにより、上記課
題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アナログ入力電圧
をサンプリングし、これをアナログ出力電圧として保持
するサンプルホールド回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】まず、図5(a)に、サンプルホールド
回路の一例の構成回路図を示す。このサンプルホールド
回路60は、アナログ入力電圧Ainのサンプル用スイ
ッチであるN型MOSトランジスタ(以下、NMOSと
いう)16、サンプリングされたアナログ入力電圧Ai
nを保持するホールド用コンデンサ18、および、保持
されたアナログ入力電圧Ainをアナログ出力電圧Ao
utとして出力するオペアンプ20を有する。
【0003】ここで、サンプル用スイッチのNMOS1
6は、アナログ入力電圧Ainとオペアンプ20の正相
入力端子+との間に接続され、そのゲートには、サンプ
リング信号φSHが入力されている。また、ホールド用
コンデンサ18は、オペアンプ20の正相入力端子+と
グランドとの間に接続されている。オペアンプ20から
は、アナログ出力電圧Aoutが出力され、このアナロ
グ出力電圧Aoutは、オペアンプ20の逆相入力端子
−に入力されている。
【0004】このサンプルホールド回路60において
は、サンプリング信号φSHをハイレベルからローレベ
ルとし、サンプル用スイッチのNMOS16をオンさせ
た後にオフさせることにより、ホールド用コンデンサ1
8に、NMOS16をオフさせた時点でのアナログ入力
電圧Ainが保持され、ホールド用コンデンサ18に保
持されたアナログ入力電圧Ainは、オペアンプ20に
より、アナログ出力電圧Aout(=アナログ入力電圧
Ain)としてバッファ出力される。
【0005】続いて、図5(b)に、サンプルホールド
回路の別の例の構成回路図を示す。このサンプルホール
ド回路62は、図5(a)に示すサンプルホールド回路
60と同じように、サンプル用スイッチのNMOS1
6、ホールド用コンデンサ18およびオペアンプ20を
有し、さらに、このオペアンプ20の帰還用コンデンサ
22を有する。なお、ここでは、ホールド用コンデンサ
18および帰還用コンデンサ22の容量値を各々C1お
よびC2とする。
【0006】ここで、サンプル用スイッチのNMOS1
6およびホールド用コンデンサ18は、アナログ入力電
圧Ainとオペアンプ20の逆相入力端子−との間に直
列に接続され、NMOS16のゲートにはサンプリング
信号φSHが入力されている。また、オペアンプ20の
正相入力端子+はグランドに接続され、オペアンプ20
からは、アナログ出力電圧Aoutが出力されている。
帰還用コンデンサ22は、オペアンプ20の逆相入力端
子−と出力端子との間に接続されている。
【0007】このサンプルホールド回路62において
も、サンプル用スイッチのNMOS16をオンさせた後
にオフさせることにより、ホールド用コンデンサ18
に、NMOS16をオフさせた時点でのアナログ入力電
圧Ainが保持され、ホールド用コンデンサ18に保持
されたアナログ入力電圧Ainは、オペアンプ20によ
り、アナログ出力電圧Aout(=−C1/C2×アナ
ログ入力電圧Ain)として反転増幅出力される。
【0008】ところで、サンプル用スイッチのNMOS
16には、ゲート・ソース間、ゲート・ドレイン間に寄
生容量が存在する。このため、NMOS16をオフさせ
た時に、この寄生容量がホールド用コンデンサ18と合
成されてしまい、ホールド用コンデンサ18に保持され
るアナログ入力電圧Ainが変動するという問題点があ
った。一般的に、このサンプル用スイッチの寄生容量の
影響によるホールド用コンデンサのアナログ入力電圧の
変動をクロックフィードスルーという。
【0009】これに対し、例えば図6に示すように、補
償用スイッチであるNMOS26を設けることによっ
て、サンプリング速度を低下させることなく、クロック
フィードスルーによる影響を相殺し、サンプリング精度
を向上させることができることが公知である。同図に示
すサンプルホールド回路64において、補償用スイッチ
のNMOS26の両端はオペアンプ20の正相入力端子
+に接続され、そのゲートには、サンプリング信号φS
H ̄が入力されている。
【0010】ここで、補償用スイッチのNMOS26
は、サンプル用スイッチのNMOS16と比較して半分
のサイズであり、サンプリング信号φSH ̄は、サンプ
リング信号φSHの反転信号である。すなわち、このサ
ンプルホールド回路64においては、サンプル用スイッ
チのNMOS16がオフされる時に、補償用スイッチの
NMOS26がオンされるため、NMOS16,26の
寄生容量が合成され、互いに打ち消しあうように作用す
る。
【0011】また、例えば特開昭59−231915
号、特開昭60−90425号公報には、補償用スイッ
チとして、ディプリーション型(ノーマリオン型)のM
OSトランジスタを用いるものが提案されている。
【0012】しかし、この方法によれば、ホールド用コ
ンデンサ18に保持されるアナログ電圧の変動を正確に
補償するためには、補償用スイッチのNMOS26のサ
イズを、サンプル用スイッチのNMOS16の正確に半
分のサイズにする必要があるため、製造プロセスの変動
によって、各NMOS16,26のサイズがばらついた
場合、ホールド用コンデンサ18に保持されるアナログ
電圧の変動を正確に補償するのが困難であるという問題
点があった。
【0013】この問題点に対し、例えば特開昭58−9
9033号公報には、補償用スイッチとして、サンプル
用スイッチと形状・サイズがほぼ同じトランジスタを用
いることによって、製造プロセスが変動した場合であっ
ても、サンプル用スイッチのトランジスタおよび補償用
スイッチのトランジスタのサイズが同じ割合で変動する
ため、製造プロセスのばらつきによる影響を受けないサ
ンプルホールド回路が提案されている。
【0014】また、本出願人に係る特開平7−8693
5号公報には、容量増加用スイッチを介して、アナログ
出力電圧Aoutとグランドとの間に容量増加用コンデ
ンサを設け、サンプル用スイッチをオフさせる時に、容
量増加用スイッチをオンさせて、容量増加用コンデンサ
とホールド用コンデンサを合成し、その容量値を増加さ
せることにより、クロックフィードスルーによる影響を
低減するサンプルホールド回路が提案されている。
【0015】さらに、例えば特開平2−41028号公
報には、各々のホールド用コンデンサのホールド端をそ
れぞれ平均化スイッチ回路を介して接続し、サンプル用
スイッチ回路のオン制御に応じて平均化スイッチ回路を
オン制御し、各ホールド用コンデンサに保持されたアナ
ログ入力電圧を平均化することにより、各々のホールド
用コンデンサに保持されたアナログ入力電圧のばらつき
を除去するアナログディジタル変換回路が提案されてい
る。
【0016】上述する特開昭58−99033号公報、
特開平7−86935号公報、特開平2−41028号
公報等の各公報に開示のサンプルホールド回路やアナロ
グディジタル変換回路はいずれも、サンプル用スイッチ
の構造を工夫することにより、クロックフィードスルー
による影響を相殺、低減あるいは平均化するものである
が、現実的には、クロックフィードスルー自体の影響を
完全に取り除くことは困難であった。
【0017】また、従来のサンプルホールド回路では、
サンプル用スイッチ回路のクロックフィードスルーによ
る影響により、ホールド用コンデンサに保持されるアナ
ログ入力電圧が変動することに加え、さらに製造プロセ
スや動作環境の変動に応じて、オペアンプの入力動作点
がばらつくことにより、オペアンプの入力オフセット電
圧が変動してしまい、これらの相乗効果によって、アナ
ログ出力電圧Aoutの精度が低下するという問題があ
った。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術に基づく問題点をかえりみて、サンプル用スイ
ッチのクロックフィードスルーによる影響や、オペアン
プの入力オフセット電圧のばらつきによって、アナログ
出力電圧の精度が低下するのを防止することができるサ
ンプルホールド回路を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、マスターのサンプルホールド部と、この
マスターのサンプルホールド部に直列に接続された少な
くとも1つのスレーブのサンプルホールド部とを有し、
前記マスターおよびスレーブのサンプルホールド部が各
々、アナログ入力電圧をサンプリングするサンプル用ス
イッチと、このサンプル用スイッチによってサンプリン
グされた前記アナログ入力電圧を保持するホールド用コ
ンデンサと、このホールド用コンデンサに保持された前
記アナログ入力電圧をアナログ出力電圧として出力する
オペアンプとを有しており、前記アナログ入力電圧をサ
ンプリングする時に、前記マスターのサンプルホールド
部のサンプル用スイッチをオフさせた後、前記スレーブ
のサンプルホールド部のサンプル用スイッチをオフさせ
ることを特徴とするサンプルホールド回路を提供するも
のである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、添付の図面に示す好適実
施例に基づいて、本発明のサンプルホールド回路を詳細
に説明する。
【0021】図1(a)は、本発明のサンプルホールド
回路の一実施例の構成回路図である。図示例のサンプル
ホールド回路10は、直列接続されたマスターおよびス
レーブのサンプルホールド部12および14を有する。
なお、マスターおよびスレーブのサンプルホールド部1
2および14は構造上全く同じものであり、基本的に図
5(b)に示すサンプルホールド回路62と同じもので
あるから、ここでは、同一の構成要素に類似の符号を付
し、その詳細な説明を省略する。
【0022】すなわち、図示例のサンプルホールド回路
10において、マスターのサンプルホールド部12は、
図5(b)に示す従来のサンプルホールド回路62の各
構成要件の符号にaを付した、サンプル用スイッチであ
るN型MOSトランジスタ(以下、NMOSという)1
6a、ホールド用コンデンサ18a、オペアンプ20
a、および、帰還用コンデンサ22aを有し、さらに、
帰還用コンデンサの初期化用スイッチであるNMOS2
4aを有する。
【0023】同じく、スレーブのサンプルホールド部1
4は、各構成要件の符号にbを付した、サンプル用スイ
ッチであるNMOS16b、ホールド用コンデンサ18
b、オペアンプ20b、帰還用コンデンサ22b、およ
び、帰還用コンデンサの初期化用スイッチであるNMO
S24bを有する。ここで、サンプル用スイッチである
NMOS16aおよび16bのゲートには、各々サンプ
リング信号φS1およびφS2が入力されている。
【0024】初期化用スイッチ24aは、オペアンプ2
0aの逆相入力端子−と出力端子との間に、帰還用コン
デンサ22aと並列に接続されている。同じように、初
期化用スイッチ24bは、オペアンプ20bの逆相入力
端子−と出力端子との間に、帰還用コンデンサ22bと
並列に接続されている。また、初期化用スイッチ24a
および24bのゲートには、各々リセット信号φR1お
よびφR2が入力されている。
【0025】また、オペアンプ20a,20bの正相入
力端子+には基準電圧Vrefが入力されている。アナ
ログ入力電圧Ainは、マスターのサンプルホールド部
12のNMOS16aへ入力され、マスターのサンプル
ホールド部12から出力されるアナログ出力電圧Aou
t’が、スレーブのサンプルホールド部14へのアナロ
グ入力電圧として供給され、スレーブのサンプルホール
ド部14のオペアンプ20bからアナログ出力電圧Ao
utが出力されている。
【0026】このサンプルホールド回路10において
は、図1(b)のタイミングチャートに示すように、ま
ず、リセット信号φR1,φR2がハイレベルとされ、
初期化される。
【0027】この時、マスターのサンプルホールド部1
2では、初期化用スイッチのNMOS24aがオンし、
オペアンプ20aの逆相入力端子−と出力端子とが、す
なわち、帰還用コンデンサ22aの両端が短絡され、オ
ペアンプ20aから出力されるアナログ出力電圧Aou
t’は、基準電圧Vrefに初期化される。スレーブの
サンプルホールド部14のオペアンプ20bから出力さ
れるアナログ出力電圧Aoutも、同じようにして基準
電圧Vrefに初期化される。
【0028】続いて、初期化に必要な所定時間の後、図
1(b)のタイミングチャートに示すように、リセット
信号φR1,φR2がローレベルとされ、その後、サン
プリング信号φS1,φS2が同時にハイレベルとさ
れ、アナログ入力電圧Ainがサンプリングされる。な
お、サンプリング信号φS1,φS2をハイレベルにす
るタイミングは同時ではなく、サンプリング信号φS
1,φS2の間で前後にずれていても構わない。
【0029】この時、マスターのサンプルホールド部1
2では、サンプル用スイッチのNMOS16aがオン
し、アナログ入力電圧Ainは、経時とともにホールド
用コンデンサ18aに保持され、オペアンプ20aから
は、アナログ出力電圧Aout’として、−(Ain+
Vo)が出力される。ここで、Voは、オペアンプ20
aの入力オフセット電圧である。なお、詳細は後述する
が、オペアンプ20bの入力オフセット電圧もVoとす
る。ここで、マスターのホールド用コンデンサ18aの
容量値と帰還用コンデンサ22aの容量値が等しいもの
とした。以下、スレーブ側においても同様とする。
【0030】一方、スレーブのサンプルホールド部14
では、同じくNMOS16bがオンし、オペアンプ20
aから出力されるアナログ出力電圧Aout’が、経時
とともにホールド用コンデンサ18bに保持され、オペ
アンプ20bからは、アナログ出力電圧Aoutとし
て、−(−(Ain+Vo)+Vo)=Ainが出力さ
れる。このように、オペアンプ20a,20bの入力オ
フセット電圧は相殺されて取り除かれる。
【0031】ここで、図2を参照しながら、オペアンプ
の入力オフセット電圧が相殺される仕組みを説明する。
図2は、図1(a)に示す本発明のサンプルホールド回
路10のオペアンプ20a,20bだけを抜き出したも
のである。同図では、アナログ入力電圧Ainがオペア
ンプ20aの逆相入力端子−に入力され、オペアンプ2
0aから出力されるアナログ出力電圧Aout’が、オ
ペアンプ20bの逆相入力端子−に入力されている。
【0032】なお、本発明でいうオペアンプの入力オフ
セット電圧とは、オペアンプから出力されるアナログ出
力電圧を0Vとするために、オペアンプの正相入力端子
と逆相入力端子との間に要求される電位差を意味する。
この入力オフセット電圧は、一般的に、オペアンプの正
相入力端子+および逆相入力端子−を構成する入力段の
トランジスタの特性の違い、例えばトランジスタのしき
い値電圧等のばらつきや、温度等の使用環境の変動によ
って発生する。
【0033】しかし、本発明のサンプルホールド回路1
0のように、例えば1つの半導体チップ内の互いに隣接
した場所に、同じプロセス条件で、サイズやレイアウ
ト、トランジスタの特性等の全く同じ2つのオペアンプ
(入力段のトランジスタ)を作れば、2つのオペアンプ
の入力オフセット電圧は、その方向も電圧値もほぼ等し
くなる。また、2つのオペアンプの入力オフセット電圧
がばらついたとしても、そのばらつきは極僅かなものと
なる。
【0034】これに基づいて、本実施例では、オペアン
プ20a,20bの逆相入力端子−に対する正相入力端
子+の入力オフセット電圧を同じVoとする。オペアン
プ20a,20bのゲインA=1とすると、まず、オペ
アンプ20aから出力されるアナログ出力電圧Aou
t’は、(Vref−Ain+Vo)となる。これに対
し、オペアンプ20bから出力されるアナログ出力電圧
Aoutは、(Vref−(Vref−Ain+Vo)
+Vo)=Ainとなる。
【0035】したがって、オペアンプ20aおよび20
bの入力オフセット電圧の方向が同じで、ともに電圧値
Voであると仮定すると、オペアンプ20aおよび20
bを直列に接続することにより、すなわち、本発明のサ
ンプルホールド回路10のように、マスターのサンプル
ホールド部12とスレーブのサンプルホールド部14と
を直列に接続することにより、オペアンプ20aおよび
20bの入力オフセット電圧Voを相殺して取り除くこ
とができる。
【0036】続いて、ホールド用コンデンサを充放電す
るのに必要とされる所定時間の後、図1(b)のタイミ
ングチャートに示すように、まず、サンプリング信号φ
S1がローレベルとされる。
【0037】この時、マスターのサンプルホールド部1
2では、NMOS16aがオフし、NMOS16aのゲ
ート−ソースまたはドレイン間の寄生容量が、ホールド
用コンデンサ18aと合成されてしまい、オペアンプ2
0aからは、アナログ出力電圧Aout’として、Vr
ef−(Ain+Vcf+Vo)が出力される。ここ
で、Vcfは、サンプル用スイッチのNMOS16aの
クロックフィードスルーの影響による電圧変動分であ
る。
【0038】一方、スレーブのサンプルホールド部14
では、サンプリング信号φS2がハイレベルであり、N
MOS16bがオンしているため、マスターのサンプル
ホールド部12のオペアンプ20aから出力されるアナ
ログ出力電圧Aout’がホールド用コンデンサ18b
に保持され、オペアンプ20bからは、アナログ出力電
圧Aoutとして、Vref−(Vref−(Ain+
Vcf+Vo)+Vo)=(Ain+Vcf)が出力さ
れる。
【0039】続いて、所定時間の後、図1(b)のタイ
ミングチャートに示すように、サンプリング信号φS2
がローレベルとされ、スレーブのサンプルホールド部1
4のNMOS16bがオフして、同じくNMOS16b
のゲート−ソースまたはドレイン間の寄生容量がホール
ド用コンデンサ18bと合成され、オペアンプ20bか
らは、アナログ出力電圧Aoutとして、Vref−
(Vref−(Ain+Vcf+Vo)+Vcf+V
o)=Ainが出力される。
【0040】なお、ここでは、NMOS16bのクロッ
クフィードスルーの影響による電圧変動分を、NMOS
16aのクロックフィードスルーの影響による電圧変動
分と同じVcfとしている。この理由は、前述のオペア
ンプ20a,20bの入力オフセット電圧の場合と同じ
である。
【0041】すなわち、1つの半導体チップ内の互いに
隣接した場所に、同じプロセス条件で、サイズやレイア
ウト、トランジスタの特性等の全く同じ2つのNMOS
16a,16bを作れば、2つのNMOS16a,16
bのクロックフィードスルーによる影響は、その方向も
電圧変動分もほぼ等しくなる。また、2つのNMOS1
6a,16bのクロックフィードスルーによる影響がば
らついたとしても、そのばらつきは極僅かなものとな
る。
【0042】以後、前述の動作が繰り返し行われる。以
上のように、本発明のサンプルホールド回路10では、
マスターおよびスレーブのサンプルホールド部12,1
4を直列に接続したことにより、オペアンプ20a,2
0bの入力オフセット電圧や、NMOS16a,16b
のクロックフィードスルーによる影響を相殺することが
できるため、サンプルホールド回路10から出力される
アナログ出力電圧Aoutの精度を向上させることがで
きる。
【0043】次に、本発明のサンプルホールド回路を2
ビットのデジタル−アナログコンバータ(DAC)の出
力回路に応用した場合の一例について説明する。図3
は、本発明のサンプルホールド回路を用いたDACの一
実施例の構成回路図である。同図に示すDAC30は、
抵抗分圧方式のDACの一例を示すもので、DA変換部
32、本発明のサンプルホールド回路34、および、出
力部36を有する。
【0044】このDAC30において、まず、DA変換
部32は、デジタル入力信号(図示せず)に対応する所
定電圧のアナログ出力電圧を出力するもので、同じ抵抗
値の3つの抵抗を電源とグランドとの間に直列接続して
構成されたラダー抵抗38、および、このラダー抵抗3
8の所定電圧の発生部A,B,C,Dとサンプルホール
ド回路34の入力との間に各々並列に接続された4つの
NMOS40,42,44,46を有する。これらのN
MOS40,42,44,46のゲートには、各々デコ
ード信号φ4,φ3,φ2,φ1が入力されている。
【0045】サンプルホールド回路34は、マスターの
サンプルホールド部48、および、2つのスレーブのサ
ンプルホールド部50,52を有する。前述のように、
マスターのサンプルホールド部48にはDA変換部32
の出力が入力されており、マスターのサンプルホールド
部48の出力は、スレーブのサンプルホールド部50,
52へ共通に入力され、スレーブのサンプルホールド部
50,52からは、各々アナログ出力電圧Aout1お
よびAout2が出力されている。
【0046】出力部36は、スレーブのサンプルホール
ド部50,52からのアナログ出力電圧Aout1,A
out2を交互に出力するもので、2つのNMOS5
4,56を有する。ここで、NMOS54および56
は、各々スレーブのサンプルホールド部50および52
のアナログ出力電圧Aout1,Aout2と、このD
ACからの出力であるアナログ出力電圧Aoutとの間
に各々接続されており、そのゲートには、図示していな
い出力制御信号が入力されている。
【0047】このDAC30においては、入力されるデ
ジタル信号(図示せず)の値に応じて、デコード信号φ
1,φ2,φ3またはφ4のいずれか1つがハイレベル
とされる。これにより、DA変換部32では、デコード
信号φ1,φ2,φ3,φ4に各々対応するNMOS4
6,44,42,40のいずれか1つがオンして、デジ
タル信号に対応する電圧レベルを有するアナログ出力電
圧D,C,BまたはAが出力され、本発明のサンプルホ
ールド回路34へ供給される。
【0048】本発明のサンプルホールド回路34では、
まず、マスターのサンプルホールド部48において、図
4のタイミングチャートに示すように、リセット信号φ
R1がハイレベルとされた後、ローレベルとされて初期
化される。その後、サンプリング信号φS1がハイレベ
ルとされた後、ローレベルとされて、DA変換部32か
ら供給されるアナログ出力電圧が保持され、スレーブの
2つのサンプルホールド部50,52へ供給される。
【0049】スレーブの2つのサンプルホールド部5
0,52は交互に動作する。図4のタイミングチャート
に示すように、スレーブのサンプルホールド部50で
は、リセット信号φR21がハイレベル、ローレベルと
されて初期化された後、サンプリング信号φS21がハ
イレベル、ローレベルとされて、マスターのサンプルホ
ールド部48から供給されるアナログ出力電圧が保持さ
れ、出力部36へ供給される。
【0050】同じく、スレーブのサンプルホールド部5
2において、リセット信号φR22がハイレベル、ロー
レベルとされて初期化された後、サンプリング信号φS
22がハイレベル、ローレベルとされて、マスターのサ
ンプルホールド部48から供給されるアナログ出力電圧
が保持され、出力部36へ供給される。このようにし
て、スレーブのサンプルホールド部50,52には、マ
スターのサンプルホールド部48から供給されるアナロ
グ出力電圧が交互に保持される。
【0051】すなわち、スレーブのサンプルホールド部
50が動作する時には、マスターのサンプルホールド部
48とスレーブのサンプルホールド部50とで、図1
(a)に示すサンプルホールド回路10が構成される。
同じように、スレーブのサンプルホールド部52が動作
する時には、マスターのサンプルホールド部48とスレ
ーブのサンプルホールド部52とで、図1(a)に示す
サンプルホールド回路10が構成される。
【0052】したがって、本実施例のように、マスター
のサンプルホールド部48に対して、2つのスレーブの
サンプルホールド部50,52を設けた構成の場合で
も、オペアンプの入力オフセット電圧や、サンプル用ス
イッチのクロックフィードスルーによる影響を相殺し、
サンプルホールド回路30から出力されるアナログ出力
電圧Aout1,Aout2、すなわち、このDAC3
0から出力されるアナログ出力電圧Aoutの精度を向
上させることができる。
【0053】最後に、出力部36においては、図示して
いない出力制御信号が交互に排他的にハイレベルおよび
ローレベルとされる。これにより、ハイレベルの出力制
御信号に対応する一方のNMOS54または56がオン
し、ローレベルの出力制御信号に対応する他方のNMO
S56または54がオフし、スレーブのサンプルホール
ド部50,52から供給されるアナログ出力電圧Aou
t1,Aout2が交互に出力される。
【0054】なお、上記実施例では、1つのマスターの
サンプルホールド部に対して、1つまたは2つのスレー
ブのサンプルホールド部を並列に接続しているが、本発
明はこれに限定されず、例えば1つのマスターのサンプ
ルホールド部に対して、3つ以上のスレーブのサンプル
ホールド部を接続してもよい。また、2つ以上のマスタ
ーのサンプルホールド部を設け、複数のスレーブのサン
プルホールド部を分割して接続するようにしてもよい。
【0055】また、サンプル用スイッチとしてNMOS
を用いているが、これに限定されず、マスターのサンプ
ルホールド部とスレーブのサンプルホールド部とで、ク
ロックフィードスルーの影響による方向や電圧変動分を
一致させて相殺することができれば、P型MOSトラン
ジスタ(以下、PMOSという)やCMOS型のトラン
ジスタを用いてもよいし、これらを適宜組み合わせて使
用してもよい。また、初期化用スイッチについても同じ
である。
【0056】また、図示例のサンプルホールド回路1
0,34では、ホールド用コンデンサをサンプル用スイ
ッチとオペアンプとの間に直列に接続しているが、これ
も限定されず、例えば図5(a)に示すように、ホール
ド用コンデンサをオペアンプと基準電圧Vrefとの間
に接続してもよい。また、オペアンプの出力端子と入力
端子との間に帰還用コンデンサを設けているが、これも
限定されず、抵抗素子でもよいし、コンデンサと抵抗素
子を組み合わせてもよい。
【0057】なお、本発明を適用して、図5(a)に示
すサンプルホールド回路を2つ直列に接続するだけで
は、オペアンプによってアナログ出力電圧が反転されな
いため、例えばマスターのサンプル用スイッチをNMO
Sとし、スレーブのサンプル用スイッチをPMOSとす
る、または、この逆にする等して、サンプル用スイッチ
のクロックフィードスルーの影響による方向を逆にす
る、あるいは、オペアンプによってアナログ出力電圧が
反転されるようにする必要がある。
【0058】以上、本発明のサンプルホールド回路につ
いて詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定され
ず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改
良や変更をしてもよいのはもちろんである。
【0059】
【発明の効果】以上詳細に説明した様に、まず、本発明
のサンプルホールド回路は、マスターのサンプルホール
ド部と少なくとも1つのスレーブのサンプルホールド部
とを各々直列に接続し、アナログ入力電圧をサンプリン
グする時に、マスターのサンプルホールド部のサンプル
用スイッチをオフさせた後、スレーブのサンプルホール
ド部のサンプル用スイッチをオフさせるようにしたもの
である。これにより、本発明のサンプルホールド回路に
よれば、マスターおよびスレーブのサンプルホールド部
によって、サンプル用スイッチのクロックフィードスル
ーやオペアンプの入力オフセット電圧の影響を相殺して
取り除くことができるため、サンプルホールド回路から
出力されるアナログ出力電圧の精度を向上させることが
でき、プロセスや動作環境の変動に強いサンプルホール
ド回路を提供することができる。したがって、本発明の
サンプルホールド回路を用いることにより、高精度なA
DコンバータやDAコンバータを容易に実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、本発明のサンプルホールド回路の
一実施例の構成回路図、(b)は、その動作を表す一実
施例のタイミングチャートである。
【図2】 オペアンプの入力オフセット電圧が相殺され
る仕組みを説明するための構成回路図である。
【図3】 本発明のサンプルホールド回路を用いたDA
Cの一実施例の構成回路図である。
【図4】 図3に示すDACの動作を表す一実施例のタ
イミングチャートである。
【図5】 (a)および(b)は、いずれも従来のサン
プルホールド回路の一例の構成回路図である。
【図6】 従来のサンプルホールド回路の別の例の構成
回路図である。
【符号の説明】
10,34,60,62,64 サンプルホールド回路 12,14,48,50,52 サンプルホールド部 16a,16b,16,24a,24b,26,40,
42,44,46,54,56 N型MOSトランジス
タ(NMOS) 18a,18b,18 ホールド用コンデンサ 20a,20b,20 オペアンプ 22a,22b,22 帰還用コンデンサ 30 デジタル−アナログコンバータ(DAC) 32 DA変換部 36 出力部 38 ラダー抵抗 Ain アナログ入力電圧 Aout,Aout’,Aout1,Aout2 アナ
ログ出力電圧 Vref 基準電圧 Vo 入力オフセット電圧 Vcf 変動電圧 φS1,φS2,φSH,φSH ̄ サンプリング信号 φR1,φR2 リセット信号 φ4,φ3,φ2,φ1 デコード信号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスターのサンプルホールド部と、このマ
    スターのサンプルホールド部に各々直列に接続された少
    なくとも1つのスレーブのサンプルホールド部とを有
    し、 前記マスターおよびスレーブのサンプルホールド部が各
    々、アナログ入力電圧をサンプリングするサンプル用ス
    イッチと、このサンプル用スイッチによってサンプリン
    グされた前記アナログ入力電圧を保持するホールド用コ
    ンデンサと、このホールド用コンデンサに保持された前
    記アナログ入力電圧をアナログ出力電圧として出力する
    オペアンプとを有することを特徴とするサンプルホール
    ド回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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