JP2000072591A - 結晶体の製造装置および方法 - Google Patents

結晶体の製造装置および方法

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JP2000072591A
JP2000072591A JP11159576A JP15957699A JP2000072591A JP 2000072591 A JP2000072591 A JP 2000072591A JP 11159576 A JP11159576 A JP 11159576A JP 15957699 A JP15957699 A JP 15957699A JP 2000072591 A JP2000072591 A JP 2000072591A
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誠 鴨川
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信幸 福田
Junsuke Tomioka
純輔 冨岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】結晶体の生産性向上に有効な結晶体の製造装置
および方法を提供する。 【解決手段】ネック(16)からメルト(12)にかけ
て流れる電流の値を測定し、この測定した値が0になっ
た瞬間をネック(16)の破断と判断して、シード(1
4)を下降させ、破断した部分をメルト(12)に浸漬
する。その後、再びシード(14)を上昇させて引き上
げを再開する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結晶体の製造装置
および方法に関し、特に、結晶体の生産性向上に有効な
結晶体の製造装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン単結晶を製造する方法として、
チョクラルスキー法(以下、「CZ法」という)が知ら
れている。このCZ法は、多結晶原料を溶融して生成し
たメルトにシードを浸漬し、その後、このシードを上昇
させて、該シード下に結晶体を成長させる方法である。
【0003】このCZ法では、シードをメルトに浸漬す
る際に、転位と称される結晶欠陥が浸漬した部分に発生
する。このような転位は、単結晶の品質劣化の原因とな
るため、従来から、ネッキングと称される絞り操作を行
って、所定長のネックを形成し、結晶体に転位が入るこ
とを防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ネッキン
グ時には、シード下に成長した結晶体の径が細くなるた
め、この細くなったネック部分が破断してしまう場合が
ある。このように、ネッキング時に破断が発生した場合
には、それまでに成長させたネック部分を再度メルトに
溶かして、引き上げ作業を始めからやり直す必要があ
る。
【0005】さらに、ネック部分をメルトに溶かすため
に、一旦、メルトの温度を上げる必要があり、結晶体の
成長に適した温度環境が失われる。このため、引き上げ
作業をやり直す際には、メルトの温度調整が必要にな
る。
【0006】しかし、この温度調整は非常に手間のかか
る作業であり、ネッキングが失敗するたびに、ネック部
の溶融作業と温度調整を行っていたのでは、結晶体の円
滑な製造が行えず、生産性が下がることになる。
【0007】そこで、本発明は、結晶体の生産性向上に
有効な結晶体の製造装置および方法を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する手段
として、以下に示すアプローチを行ったのでここに説明
する。
【0009】上述したように、メルトの温度調整が必要
になる理由は、ネック部分を再度メルトに溶かす(以
下、「リメルト」という)必要があるからである。従っ
て、このネック部分のリメルトを省略できれば、結晶体
製造の生産性を向上させることができると考えられる。
【0010】しかし、従来の認識では、次の理由によ
り、上記リメルトを省略することができないものと考え
られていた。即ち、これまでの認識では、シードをメル
トに浸漬すると転位が導入されるものと当業者間で理解
されており、仮に、破断したシードをメルトに再浸漬し
たとしても、当然転位が再導入されるものと考えられて
いたのである。
【0011】ネッキング中に発生する破断は、特定の位
置で起こるわけではなく、予測困難な現象である。従っ
て、あらゆる破断ケースに対応して複雑な作業基準を設
けるよりは、初めから絞り直す方がネッキング作業の再
現性や安定性に優れる。このため、従来は、破断が発生
した場合に、ネック部分をリメルトしていたのである。
【0012】ところが、数々の実験を行った結果、ある
特定の条件の下では、破断部分をメルトに浸漬しても転
位が発生しないことを発見した。このことを証明する実
験結果を以下に示す。
【0013】図1は、φ4のネッキングによって結晶欠
陥が消失する様子を示すX線写真である。この写真は、
X線ラング法によって撮像したネック断面の写真であ
る。同図(a)、(b)および(c)に示す写真は、1
本のネックを3つに分けて示したものであり、同図
(a)の上端がシードであり、同図(c)の下端がメル
ト側に相当する。
【0014】同図(c)に付加した矢印で示す位置が破
断部分であり、同図に示す実験結果は、破断部分を破断
後10秒以内にメルトに浸漬し、この状態から再び引き
上げて得られたものである。
【0015】同図(a)に白色の模様として表された部
分が、シードの浸漬によって発生した転位がネック部へ
伝承されつつ消失してゆく過程を示している。同図
(b)を参照すれば明らかであるように、シードの浸漬
によって発生した転位は、径の絞り操作によって消失し
ている。
【0016】さらに、同図(c)の矢印が示す位置を参
照すれば明らかであるように、破断部を浸漬しても新た
な転位は発生せず、引き続いて引き上げ作業を継続でき
ることがわかる。この新たな転位が発生しない条件は、
破断後約10秒以内である。比較のために、破断後30
秒経過してから破断部を浸漬した場合の欠陥状態を調べ
てみたところ、破断部に新たな転位が発生したことを確
認した。
【0017】10秒以内に浸漬した場合と、30秒経過
後に浸漬した場合の結果の違いは、破断部とメルトの温
度差に起因すると考えられる。即ち、10秒以内に浸漬
した場合には、破断部とメルトの温度差はまだ少ない
が、30秒経過後に浸漬した場合には、破断部とメルト
の温度差が大きくなり、この温度差が転位を発生させる
と考える。
【0018】上記の事実は、また、転位が衝撃によって
発生するものではないことをも示すことに留意すべきで
ある。即ち、温度差に注意すれば、何度でもネッキング
をやり直すことができるのである。このことは、次の実
験結果からも明らかであると思われる。
【0019】図2は、φ4のネッキングによって結晶欠
陥を一旦消失させ、その後、径を拡大したときのネック
部の状態を示すX線写真である。同図(a)、(b)お
よび(c)に示す写真は、図1と同様に連続した1本の
ネックを示すものである。
【0020】図3は、図2に続いてφ12のネック部を
メルトに浸漬したときの状態を示す写真である。同図
(d)および(e)に示す写真は、図2(c)に続く部
分であり、図2(a)〜(c)と図3(d)および
(e)とで一本のネックが示される。
【0021】同図(d)に付加した矢印で示す位置が破
断部分であり、同図に示す実験結果は、図1と同様、破
断部分を破断後10秒以内にメルトに浸漬し、この状態
から再び引き上げて得られたものである。同図(d)に
示すように、破断部分の径がφ12であるにもかかわら
ず、φ4の径と同様にネック部には転位が発生していな
いことがわかる。
【0022】つまり、浸漬時の衝撃がφ4のネックより
も大きいと思われるφ12のネックでも転位が発生しな
いということは、転位の発生原因が浸漬時の衝撃そのも
のにあるというよりは、破断部とメルトの温度差に起因
するものと考えられる。
【0023】上記の実験結果が示す現象の技術的意味は
非常に重要であり、この現象に基づけば、「破断部とメ
ルトとの温度差がつかないうちに浸漬すれば転位は発生
しない」という発想が得られる。本発明は、このような
発想に基づいて、前述した課題の解決を図ろうとするも
のである。
【0024】
【発明の実施の形態】(発明の概要)上記発想に基づい
て想到された本発明の代表的な特徴は、ネックの破断後
10秒以内に破断した部分をメルトに浸漬し、その後引
き上げを再開することにある。破断した部分を10秒以
内に浸漬する理由は、破断部とメルトとの間に生じる温
度差を許容範囲内に抑えるためである。温度差の許容基
準は、破断部の浸漬によって転位が発生するか否かであ
る。破断部の浸漬時に転位が発生しなければ、そのまま
引き上げ作業を再開することができ、その結果、結晶体
の生産性が向上する。
【0025】(第1の形態)図4は、本発明の第1の形
態を示す模式一部断面図である。以下、同図に基づい
て、本発明の第1の形態の構成を説明する。
【0026】破断検知部22は、ネック16の破断を検
知する構成要素である。この破断検知部22は、ネッキ
ングが行われている間、ネック16とメルト12との接
続を常時監視し、破断が発生した場合には、その旨を引
き上げ制御部24に通知する。ネック16の破断は、電
気的または光学的手法によって検知することができる。
この具体例は、後述の実施例で説明する。
【0027】同図に示すネック16は、シード14から
径を徐々に小さくして形成されたテーパ部16−1と、
小さくした径を維持して形成された細径部16−2とか
ら構成される。ネック16の破断は、テーパ部16−1
と細径部16−2の両方で発生し得るが、同図は、細径
部16−2が破断した状態を示している。
【0028】破断の原因としては、シード14の引き上
げ速度の変動やルツボ20内に収容されたメルト12の
温度の変動が挙げられる。ネッキング時には、これらの
変動による影響が顕著になるため、破断が起きやすくな
る。本発明では、まず、この破断をいち早く検知し、破
断部18とメルト12の温度差がつくことを可能な限り
防止する。
【0029】引き上げ制御部24は、破断検知部22に
よる破断の検知に応答して、破断部18をメルト12に
浸漬し、その後引き上げを再開させる構成要素である。
破断の検知から破断部18をメルトに浸漬するまでの時
間的な目安は、前述したように10秒以内である。この
時間内であれば転位の発生を防止することができる。
【0030】通常の引き上げ装置であれば、破断を検知
してから即シードを下降させれば、転位の発生を阻止す
る時間としては十分である。従って、引き上げ制御部2
4に、破断検知部22による破断検知入力があった後、
即シードを下降させる制御アルゴリズムを持たせておけ
ば、自動的に引き上げを再開する装置が構築できる。
【0031】図5は、図4の破断部18をメルト12に
浸漬した状態を示す模式一部断面図である。同図に示す
ように、引き上げ制御部24は、破断検知部22からの
破断検知信号を受けると、直ちにシード14を下降させ
て、破断部18をメルト12の表面に浸漬する。
【0032】図6は、図5に示す状態から再度シード1
4を引き上げて、結晶体10を成長させた状態を示す模
式一部断面図である。同図中、細径部16−2の中央付
近に付加した矢印が破断した位置である。図1に示した
ように、この矢印が示す位置には、破断部18の浸漬に
よる新たな転位は発生しないため、引き上げ作業をその
まま再開することができる。
【0033】(第2の形態)本発明の第2の形態は、破
断部18の下に追加領域を形成し、径の安定と転位の完
全な消失を図る構成である。以下、図面を参照しながら
この第2の形態の構成を説明する。尚、前述した第1の
形態に準ずる構成要素については、同一符号を付して説
明を省略し、以下の説明では、第1の形態と異なる部分
を主に説明する。
【0034】図7は、本発明の第2の形態に係る追加領
域の第1の形成例を示す模式一部断面図である。同図に
示すように、本発明の第2の形態では、破断部18の下
に追加領域16−3が形成される。同図に示す追加領域
16−3は、径の変動吸収を目的として形成される。
【0035】即ち、ネッキングの途中で破断が発生した
場合には、破断部18を即座にメルト12に浸漬して、
引き上げの再開を行う必要があるが、破断部18の温度
は、破断前の温度よりも下がっていること、および破断
部18の再浸漬によるリメルト等が起こることから、引
き上げを再開してもこれらの影響を受けて径が変動す
る。
【0036】このように、径が変動した状態で結晶体1
0の肩広げを行うことは、場合によっては、結晶体10
の直径を狂わせる原因にもなる。そこで、径が安定する
まで追加領域16−3を形成しながら、メルト12の温
度を整えて、後続の結晶体10の成長精度を保証しよう
というのが本発明の第2の形態の意図するところであ
る。
【0037】また、このような追加領域16−3は、転
位の消失にも寄与する構成である。即ち、仮に、破断部
18の浸漬時に若干の転位が入ってしまった場合を想定
すると、この新たに加わった転位を結晶体10の成長前
に抜いておく必要がある。破断部18の下に、追加領域
16−3を形成しておけば、破断部18の浸漬によっ
て、たとえ、新たな転位が入ったとしても、当該新たに
発生した転位は、この追加領域16−3内で抜けること
になる。
【0038】図8は、本発明の第2の形態に係る追加領
域の第2の形成例を示す模式一部断面図である。同図に
示すように、この第2の形成例では、破断部18の浸漬
後、一旦径を拡大し、その後再びテーパ部16−1を形
成し、これを追加領域16−3としている。
【0039】このように、テーパ部16−1を再度形成
する理由は、テーパの形成によって転位を積極的に抜く
ためである。追加領域16−3とは、このような形状を
も含む概念である。
【0040】図9は、本発明の第2の形態に係る追加領
域の第3の形成例を示す模式一部断面図である。同図に
示すように、この第3の形成例では、テーパ部16−1
の形成中に破断が発生した場合を想定している。即ち、
テーパ部16−1の途中で破断が発生した場合には、破
断箇所の下に追加領域16−3を形成して、径の安定と
転位の消失を図り、その後、残りのテーパを形成するこ
とも可能である。
【0041】テーパ部16−1内には転位も多く、ま
た、テーパを形成する際には径の制御も難しくなるの
で、テーパの途中に追加領域16−3を形成することは
有用である。
【0042】図10は、本発明の第2の形態に係る追加
領域の第4の形成例を示す模式一部断面図である。同図
に示すように、追加領域16−3は、テーパ状に形成し
てもよい。このような形状によっても、径の安定および
転位の消失が図られる。
【0043】以上説明したような追加領域16−3を形
成するか否かは、ネック16の破断位置に基づいて判断
してもよい。例えば、図1に示したように、転位が消失
した位置で破断が生じ、かつ、径の変動もそれ程問題に
ならない場合には、追加領域16−3を形成しなくても
よい。一方、テーパ部16−1のように、径の制御が困
難な箇所で破断が生じた場合には、追加領域16−3を
形成し、径の変動がなくなってからテーパ部16−1の
残りを形成することが好ましい。
【0044】
【実施例】(要約)ネック16からメルト12にかけて
流れる電流の値を測定し、この測定した値が0になった
瞬間をネック16の破断と判断して、シード14を下降
させ、破断した部分をメルト12に浸漬する。その後、
再びシード14を上昇させて引き上げを再開する(図1
1参照)。
【0045】(好適な実施例)「破断部とメルトとの温
度差がつかないうちに浸漬すれば転位は発生しない」と
いう前述した技術思想は、CZ法において、非常に有用
な考え方である。ここでは、この特徴ある技術思想を産
業上好ましいと思われる態様で具現化した例を示す。
尚、前述した構成要素のうち、特に説明を加える必要が
ないと思われるものについては、同一名称および同一符
号を付してその詳細な説明を省略する。また、以下に示
す実施例は、本発明の一具現化例であり、本発明を限定
するものではない。
【0046】図11は、本発明の好適な実施例に係る結
晶体の製造装置の構成を示す一部断面図である。以下、
同図に基づいて、本装置の構成を説明する。
【0047】コントローラ44は、シード軸32の上昇
および下降を制御するユニットである。このコントロー
ラ44がモーターアンプ38にSL<volt>信号を
出力すると、該モーターアンプ38はSL<volt>
信号を増幅してモーター34を回転させる。すると、モ
ーター34に接続されたギア36が回転し、その結果、
該ギア36に接続されたシード軸32が上昇または下降
する。
【0048】ギア36の回転は、ロータリーエンコーダ
40およびパルスカウンタ42によって検出され、シー
ドが上昇した高さを示すSLH信号としてコントローラ
44に入力される。コントローラ44は、このSLH信
号によって、シード14の位置を把握する。このコント
ローラ44は、電流計46に接続され、該電流計46の
値に基づいて、破断の発生を検知する。
【0049】電流計46は、シード軸32およびルツボ
20の両端に接続された直流電源48が構成する電気回
路上に設置され、該回路を流れる電流の値をコントロー
ラ44に出力する。ここで、ネック16とメルト12が
接続されていれば、同図中2点鎖線で示した仮想ライン
に電流が流れ、電流計46は、この電流の値I<A>を
コントローラ44に出力する。一方、破断が生じてネッ
ク16とメルト12が分断されると、電流の流れが停止
し、電流値I<A>は0となる。
【0050】図12は、図11に示した結晶体の製造装
置が実行するネッキング手順を示すフローチャートであ
る。以下、同図に基づいて、図11に示した製造装置の
動作例を説明する。
【0051】まず、図11に示すコントローラ44は、
シード軸32を下降させて、シード14をメルト12の
表面に浸漬し、このときのSLHの値を0にセットする
(ステップS100)。そして、メルト12の温度調整
完了後、メルト12に浸漬したシード14を上昇させて
ネッキングを開始する(ステップS102)。
【0052】上記シード14を上昇させる際に、コント
ローラ44は、パルスカウンタ42が出力するSLHの
値が予め設定されたネック長Lに達したかいなかを判断
する(ステップS104)。このとき、SLHがネック
長Lに達していれば(ステップS104でYES)、転
位の除去が完了したものと判断し、ネッキング処理を終
了する。一方、SLHがネック長Lに達していない場合
には(ステップS104でNO)、そのまま継続してシ
ード14を上昇させる。
【0053】次に、コントローラ44は、電流計46の
値が0になっているか否かを検査し、電流計46の値が
0になっていない場合には(ステップS106でN
O)、破断が発生していないと判断し、ステップS10
2のシード上昇処理を継続する。
【0054】一方、電流計46の値が0になっている場
合には(ステップS106でYES)、破断が発生した
ものと判断して、現在のSLHの値を一時SLH’とし
て記憶し(ステップS108)、その後、シード14を
下降させる(ステップS110)。
【0055】そして、パルスカウンタ42の出力SLH
がSLH’から所定の下降量Dを引いた値に等しくなる
まで(ステップS112でNO)、シード14を下降さ
せる(ステップS110)。即ち、破断が発生した場合
には、予め設定された下降量Dだけシード14を下降さ
せて、破断部をメルトに浸漬させるのである。
【0056】シード14が所定の下降量Dだけ下降させ
た後(ステップS112でYES)、予め設定された追
加領域16−3の長さL’をネック長Lの値に加えて
(ステップS114)、ネッキング作業を続行する。そ
の結果、破断部18の下に長さL’の追加領域16−3
が形成され、径の安定性と転位の消失が図られる。
【0057】図13は、本発明の変形実施例を示す一部
断面図である。同図に示すように、図11の電流計46
に代えて、メルト12の界面付近にカメラ50を設置
し、ネック16の破断を光学的に検出してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】φ4のネッキングによって結晶欠陥が消失する
様子を示すX線写真である。
【図2】φ4のネッキングによって結晶欠陥を一旦消失
させ、その後、径を拡大したときのネック部の状態を示
すX線写真である。
【図3】図2に続いてφ12のネック部をメルトに浸漬
したときの状態を示す写真である。
【図4】本発明の第1の形態を示す模式一部断面図であ
る。
【図5】図4の破断部18をメルト12に浸漬した状態
を示す模式一部断面図である。
【図6】図5に示す状態から再度シード14を引き上げ
て、結晶体10を成長させた状態を示す模式一部断面図
である。
【図7】本発明の第2の形態に係る追加領域の第1の形
成例を示す模式一部断面図である。
【図8】本発明の第2の形態に係る追加領域の第2の形
成例を示す模式一部断面図である。
【図9】本発明の第2の形態に係る追加領域の第3の形
成例を示す模式一部断面図である。
【図10】本発明の第2の形態に係る追加領域の第4の
形成例を示す模式一部断面図である。
【図11】本発明の好適な実施例に係る結晶体の製造装
置の構成を示す一部断面図である。
【図12】図11に示した結晶体の製造装置が実行する
ネッキング手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の変形実施例を示す一部断面図であ
る。
【符号の説明】
10…結晶体、12…メルト、14…シード、16…ネ
ック、16−1…テーパ部、16−2…細径部、16−
3…追加領域、18…破断部、20…ルツボ、22…破
断検知部、24…引き上げ制御部、30…シードチャッ
ク、32…シード軸、34…モーター、36…ギア、3
8…モーターアンプ、40…ロータリーエンコーダ、4
2…パルスカウンタ、44…コントローラ、46…電流
計、48…電源、50…カメラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 信幸 神奈川県平塚市四之宮2612番地 コマツ電 子金属株式会社内 (72)発明者 冨岡 純輔 神奈川県平塚市四之宮2612番地 コマツ電 子金属株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メルト(12)に浸漬したシード(1
    4)を引き上げて該シードの下にネック(16)を形成
    し、その後さらに該シードを引き上げて該ネックの下に
    結晶体(10)を成長させる結晶体の製造装置であっ
    て、 前記ネックの破断を検知する破断検知部(22)と、 前記破断の検知に応答して前記ネックの破断部(18)
    を前記メルトに浸漬し、その後引き上げを再開させる引
    き上げ制御部(24)とを具備する結晶体の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記引き上げ制御部は、 前記破断検知部による破断の検知から10秒以内に前記
    破断部の浸漬を行う請求項1記載の結晶体の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記引き上げ制御部(24)は、 前記破断部の下に追加領域(16−3)を形成する請求
    項1記載の結晶体の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記引き上げ制御部(24)は、 前記ネックの破断位置に基づいて、前記追加領域を形成
    するか否かを決定する請求項1記載の結晶体の製造装
    置。
  5. 【請求項5】 メルト(12)に浸漬したシード(1
    4)を引き上げて該シードの下にネック(16)を形成
    し、その後さらに該シードを引き上げて該ネックの下に
    結晶体(10)を成長させる結晶体の製造方法におい
    て、 前記ネックの破断後10秒以内に破断した部分を前記メ
    ルトに浸漬し、その後引き上げを再開することを特徴と
    する結晶体の製造方法。
JP15957699A 1998-06-19 1999-06-07 結晶体の製造装置および方法 Expired - Lifetime JP4270422B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2639342A1 (en) * 2012-03-16 2013-09-18 Siltronic AG Method of manufacturing silicon single crystal

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