JP2000071913A - ステアリングホイールおよびステアリングホイールの製造方法 - Google Patents

ステアリングホイールおよびステアリングホイールの製造方法

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JP2000071913A
JP2000071913A JP10241237A JP24123798A JP2000071913A JP 2000071913 A JP2000071913 A JP 2000071913A JP 10241237 A JP10241237 A JP 10241237A JP 24123798 A JP24123798 A JP 24123798A JP 2000071913 A JP2000071913 A JP 2000071913A
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airbag
steering wheel
switch
support plate
cover
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JP10241237A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Kaneko
和弘 金子
Toshiyuki Sugiyama
俊幸 杉山
Michael Anthony Vance
マイケル アンソニー バンス
Takeshi Watanabe
毅 渡辺
Kevin Dominic Deraney
ケビン ドミニク デレィニー
Mikio Ochiai
幹雄 落合
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Nihon Plast Co Ltd
Original Assignee
Nihon Plast Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステアリングホイールへの、スイッチ装置お
よびエアバッグ装置の組み付け作業を容易にする。 【解決手段】 ステアリングホイール本体部11に、エア
バッグ装置4のカバー体部9を一体に形成する。このカ
バー体部9のエアバッグ収容部32に、バックアッププレ
ート25に取り付けたホーンスイッチのメンブレンスイッ
チ61を挿入する。次いで、このエアバッグ収容部32に、
折り畳んだエアバッグ22を挿入する。次いで、ステアリ
ングホイール本体部11にベース体12を取り付け、ベース
体12の起立部19と被覆部35との間にバックアッププレー
ト25の保持片部67を挟持して保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホーンスイッチな
どのスイッチ装置およびエアバッグ装置を備えたステア
リングホイールおよびステアリングホイールの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のステアリングホイールの
ボス部すなわちパッド部に、エアバッグ装置およびホー
ンスイッチなどのスイッチ装置を備えた構成が知られて
いる。そして、エアバッグ装置は、ガスを噴射するイン
フレータと、折り畳まれて収納された袋状のエアバッグ
と、このエアバッグを覆うカバー体と、これらインフレ
ータ、エアバッグ、およびカバー体などを取り付けたベ
ースプレートとを備えており、車両の衝突を検出する
と、インフレータからガスを噴射し、エアバッグの膨張
の圧力によりカバー体を所定のテアラインで破断して扉
状に展開させ、エアバッグを乗員の前方に膨張展開させ
て、自動車の運転者を衝突の衝撃などから保護するよう
になっている。また、エアバッグ装置を備えたボス部に
スイッチ装置を組み込むため、カバー体とエアバッグと
の間に、シート(薄板)状のメンブレンスイッチを配置
した構成が知られている。
【0003】この点、例えば、特開平9−286340
号公報に記載された構成が知られている。そして、この
特開平9−286340号公報記載の構成では、ステア
リングホイールの芯金を覆う被覆部と、エアバッグを覆
うカバー体とが一体に形成され、いわばエアバッグ装置
がステアリングホイールに一体的に組み込まれている。
また、この構成では、カバー体とエアバッグとの間に、
シート状のメンブレンスイッチが配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平9−286
340号公報記載の構成では、被覆部に一体に形成され
たカバー体の内側に、メンブレンスイッチとエアバッグ
とを順次挿入する作業が必要となるが、メンブレンスイ
ッチはシート状で変形しやすく、エアバッグも形状が変
化しやすいため、作業性が悪い問題を有している。すな
わち、腰のないメンブレンスイッチにあっては、押し込
むように力を加えると座屈するので、押す操作による修
正をしないように組み立て作業を進める必要がある。
【0005】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、スイッチ装置およびエアバッグ装置をステアリン
グホイールに容易に組み付けできるステアリングホイー
ルおよびステアリングホイールの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のステアリ
ングホイールは、リム部およびスポーク部を備えたステ
アリングホイール本体部と、前記ステアリングホイール
本体部に一体的に連結され、エアバッグ収容部、このエ
アバッグ収容部の正面側を開口可能に覆う被覆部、前記
エアバッグ収納部の外周部を覆う周壁部、前記エアバッ
グ収納部の背面に開口した開口部を設けたカバー体部
と、前記ステアリングホイール本体に取り付けられ前記
カバー体部の開口部を覆うベース体と、前記エアバッグ
収容部に折り畳んで収容されガスが流入して膨張展開す
るエアバッグと、前記被覆部と前記エアバッグとの間に
配置されたシート状のスイッチ部を設けたスイッチ装置
と、前記スイッチ部と前記エアバッグとの間に配置され
た板状の支持板部およびこの支持板部から延設され前記
ベース体と前記周壁部との間に挟持される保持片部を備
えた支持体とを具備したものである。
【0007】そして、この構成では、カバー体部の被覆
部を押動すると、この被覆部を介してスイッチ部が押動
され、スイッチ装置が動作する。また、エアバッグにガ
スが流入すると、エアバッグは、スイッチ装置のスイッ
チ部および支持体の支持板部を展開させるとともに被覆
部を開口させ、正面側に膨張展開して、被保護物を衝撃
から保護する。そして、リム部およびスポーク部を設け
たステアリングホイール本体部に、折り畳んだエアバッ
グを収容するエアバッグ収容部を一体的に連結したの
で、構造の簡略化による製造コストの削減や外観の向上
が可能になる。そして、この構成では、製造工程におい
て、エアバッグ収容部に、シート状のスイッチ部および
折り畳んだエアバッグを挿入する作業が必要になるが、
エアバッグ収容部に挿入したスイッチ部を、板状の支持
板部で面状に支持できるので、折り畳んだエアバッグを
エアバッグ収納部に挿入しこのエアバッグでスイッチ部
を支持する構成に比べ、スイッチ部が所望の形状に容易
に保持される。このため、スイッチ部の修正作業が不要
になり、作業工数が削減されるとともに、修正作業に伴
うスイッチ部の損傷もなくなり、歩留まりが良好にな
り、製造コストが低減される。
【0008】請求項2記載のステアリングホイールの製
造方法は、リム部を設けたステアリングホイール本体部
に、折り畳んだエアバッグを収容するエアバッグ収容部
を一体的に設け、支持体に設けた板状の支持板部に、ス
イッチ装置に設けたシート状のスイッチ部を支持させ、
前記エアバッグ収容部に、前記スイッチ部を支持させた
前記支持板部を挿入し、前記エアバッグ収容部に、折り
畳んだエアバッグを挿入し、前記ステアリングホイール
本体部に前記ベース体を取り付け、前記エアバッグ収納
部の背面側を覆うとともに、これらステアリングホイー
ル本体部とベース体との間に、前記支持体に設けた保持
片部を挟持するものである。
【0009】そして、この構成では、リム部を設けたス
テアリングホイール本体部に、折り畳んだエアバッグを
収容するエアバッグ収容部を一体的に設けたので、構造
の簡略化による製造コストの削減や外観の向上が可能に
なる。そして、この構成では、エアバッグ収容部に、シ
ート状のスイッチ部および折り畳んだエアバッグを挿入
する作業が必要になるが、支持体に設けた板状の支持板
部に、スイッチ装置に設けたシート状のスイッチ部を支
持させ、エアバッグ収容部に、スイッチ部を支持させた
支持板部を挿入することにより、エアバッグ収容部に挿
入したスイッチ部を、板状の支持板部で面状に支持でき
るので、折り畳んだエアバッグをエアバッグ収納部に挿
入してエアバッグでスイッチ部を支持する構成に比べ、
スイッチ部が所望の形状に容易に保持される。このた
め、スイッチ部の修正作業が不要になり、作業工数が削
減されるとともに、修正作業に伴うスイッチ部の損傷も
なくなり、歩留まりが良好になり、製造コストが低減さ
れる。また、製造されたステアリングホイールは、カバ
ー体部の被覆部を押動すると、この被覆部を介してスイ
ッチ部が押動され、スイッチ装置が動作する。また、エ
アバッグにガスが流入すると、エアバッグは、スイッチ
装置のスイッチ部および支持体の支持板部を展開させる
とともにエアバッグ収納部の正面側を開口させ、正面側
に膨張展開して、被保護物を衝撃から保護する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明のステアリングホイ
ールおよびステアリングホイールの製造方法の一実施の
形態を図面を参照して説明する。
【0011】図1ないし図3において、1は移動体であ
る車両である自動車のステアリングホイールで、このス
テアリングホイール1は、ステアリングホイール本体2
に、エアバッグ装置(エアバッグモジュール)4が一体
的に組み付けられ、いわゆるインテグレーテドステアリ
ングホイールが構成されている。なお、ステアリングホ
イール1は、通常傾斜した状態で備えられるステアリン
グシャフトに取り付けられるものであるが、以下、エア
バッグ装置4の正面側となる乗員側を上側、エアバッグ
装置4の背面側となる車体側すなわちステアリングシャ
フト側を下側、車両の前側すなわち前側上方のフロント
ガラス側を前側、車両の後側すなわち後側下方を後側あ
るいは手前側として説明する。
【0012】そして、ステアリングホイール本体2は、
円環状をなすリム部(リング部)5と、このリム部5の
内側に位置するボス部6と、これらリム部5およびボス
部6を連結した4本のスポーク部7とから構成されてい
る。そして、リム部5にはリム芯金5a、スポーク部7に
はスポーク芯金7aが備えられているとともに、ボス部6
には、このボス部6の外周部を帯状に囲みエアバッグ装
置4を構成する枠部6aが備えられている。そして、これ
ら芯金5a,7aおよび枠部6aは、アルミニウム合金、マグ
ネシウム合金などをダイカスト成形したハブコアとして
一体に形成されている。さらに、このハブコアに密着
し、RIM(射出反応)成形された軟質の樹脂であるイ
ンテグラルスキンフォームポリウレタンがインサート成
形などされ、リム芯金5aおよびスポーク芯金7aを覆う表
皮部8と、枠部6aの少なくとも一部を覆うカバー体部9
とが一体に形成され、ステアリングホイール本体部11が
構成されている。
【0013】また、このステアリングホイール本体部11
のスポーク芯金7aに、ボス部材でありエアバッグ装置4
を構成する部材でもあるベース体12を取り付けて、ステ
アリングホイール本体2が構成されている。そして、こ
のベース体12は、例えば金属にて一体に形成され、ステ
アリングシャフトに嵌着される略円筒状のボス14と、こ
のボス14の上端部から外周側に延びるボスプレート部15
と、このボスプレート部15の外周部から上側に延びる略
筒状の立壁部16と、この立壁部16の上端部から外周側に
延びる円環状の環状部17とを備えている。さらに、この
環状部17からは、スポーク芯金7aに対応して、四方にア
ーム部18が延設されているとともに、環状部17の前側部
からは、断面略L字状をなす起立部19が延設されてい
る。また、各アーム部18には、それぞれ上側に向かいロ
ケートピン18a が突設されているとともに、取付孔18b
が形成されている。なお、ボス14は、ボスプレート部15
の中央部より若干前側に位置して設けられている。
【0014】そして、エアバッグ装置4は、カバー体部
9およびベース体12に加え、インフレータ21、エアバッ
グ22、スイッチ装置24、支持体としてのバックアッププ
レート25などを備えている。
【0015】そして、カバー体部9は、下面を開口部31
とし内側の空間をエアバッグ収納部32とした略箱状をな
し、枠部6aを樹脂で覆った周壁部34と、ボス部6の上側
を覆う被覆部35とを備えている。そして、周壁部34は、
埋設された枠部6aにより補強され、エアバッグ22の展開
時の膨張圧に対して形状を維持する。また、被覆部35
は、中央部が周囲に対して僅かに膨出する立体的な曲板
状をなし、下面側の外周部には、前側部を除き、溝状の
テアライン37が凹設されている。そして、このテアライ
ン37は、エアバッグ22の展開時に破断し、扉状に展開す
るフラップ38を形成して、膨張するエアバッグ22の突出
口を形成する。また、展開するフラップ38は、ヒンジ部
39により被覆部35に回動可能に連結される。さらに、テ
アライン37の両端の端末部は、反転され、フラップ38の
形成時にテアライン37以外の部分に破断が伝播すること
を防止している。さらに、カバー体部9の内面すなわち
エアバッグ収納部32側には、合成樹脂製などのインナー
41がインサート成形などにより一体的に成形されてい
る。そして、このインナー41には、被覆部35のフラップ
38の下面を覆うフラップ補強部42が形成されているとと
もに、このフラップ補強部42から下側に向い複数のリブ
43が突設され、略平面状などの仮想面を形成して、曲板
状の被覆部35とスイッチ装置24との隙間を埋めるように
なっている。また、このインナー41には、フラップ補強
部42からカバー体部9の内面に沿って前側に延設された
屈曲可能な脚片部44が形成されているとともに、この脚
片部44の先端部には、枠部6aに係合される断面略J字状
の係合部45が形成されている。
【0016】また、インフレータ21は、略円柱状のイン
フレータ本体51を備え、このインフレータ本体51の上側
部に、ガスを噴射するガス噴射口52が所定の間隔で放射
状に形成されている。そして、このインフレータ本体51
からは、外周側に向う取付用のフランジ部53が突設さ
れ、このフランジ部53に、下側に向う複数のスタッドボ
ルト55が固着されている。一方、インフレータ本体51の
内部には、インフレータ本体51の下側から導出されたリ
ード線に接続された起動部が設けられているとともに、
この起動部の周囲を取り囲むようにして、薬剤ペレット
が充填されており、起動部に電気エネルギを与えること
により、薬剤ペレットの反応を開始させ、瞬時に大量の
不活性ガス、例えば窒素ガスを発生させ、ガス噴射口52
から噴出するようになっている。
【0017】一方、エアバッグ22は、織布などから構成
される2枚の同じ外形の円形の基布を重ねて外周を縫合
するなどして袋状に形成されている。また、エアバッグ
22の下面中央部には、インフレータ21の上半部が挿入さ
れる円孔状の開口部57が設けられ、この開口部57の周囲
に位置して、複数のボルト通孔58が形成されているとと
もに、開口部57から離間した位置に、図示しない脱気口
が形成されている。さらに、開口部57および脱気口の近
傍には、それぞれ必要に応じて円環状の補強布59が重ね
られ、一体的に縫合して強化されている。
【0018】また、スイッチ装置24は、自動車のホーン
スイッチを構成するもので、略矩形平板状をなすスイッ
チ部としてのメンブレンスイッチ61を備えている。そし
て、このメンブレンスイッチ61は、薄膜スイッチとも呼
ばれるもので、弾性的に変形可能なあるいは可撓性を有
するシート状、すなわち薄膜状、板状、面状をなし、互
いに重ね合わされた一対のポリエステル樹脂フィルム体
であるポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂など
からなるシートを備え、これらシートの相対向する面に
は、銅箔などの導電膜が貼着などされ接点が形成されて
いる。さらに、これら導電膜同士の間には、シリコーン
ラバーなどの圧縮変形可能なスペーサがドット状に一定
の間隔で印刷などして配列され、力が加わっていない状
態で導電膜同士が離間し、押圧した状態で、導電膜同士
が接触してスイッチ(回路)が閉成されるようになって
いる。また、このメンブレンスイッチ61の一端部には端
子部62が設けられ、各導電膜にそれぞれリード線64が1
本ずつ接続され、このリード線64の端部に設けたコネク
タを介して、さらに、図示しないケーブル用リール装置
を介して、車体側のホーン回路に接続される。
【0019】また、バックアッププレート25は、オレフ
ィン系、スチレン系、エステル系などの各種熱可塑性エ
ラストマーを射出成形などして、所定の剛性と柔軟性と
を有する状態で一体に形成されている。そして、このバ
ックアッププレート25は、平面略矩形状をなす支持板部
66と、この支持板部66の一端から一体に延設された保持
片部67とを備えている。そして、支持板部66は、外周の
枠状部68と、中央の台部69とを備え、メンブレンスイッ
チ61を、枠状部68に備えた段部68a の内側に位置させ、
接着剤、樹脂ファスナ、リベットなどの固着手段により
台部69にメンブレンスイッチ61の略中央部を固着して支
持するようになっている。また、保持片部67は、先端部
に断面略Z字状などに屈曲された保持部71が形成されて
いるとともに、リード線64を案内する案内凹部72が長手
方向に沿って形成されている。
【0020】また、ステアリングホイール1のボス部6
の下部は、下部カバー(ボディカバー)74で覆われてい
る。
【0021】次に、このステアリングホイール1の組み
立て工程を説明する。
【0022】まず、エアバッグ22の上下2枚の基布の間
にインフレータ21を挟み込むように重ねて外周を縫合し
て袋状になし、エアバッグ22のボルト通孔58にそれぞれ
フランジ部53の各スタッドボルト55を挿入した状態で、
花弁状に折り畳まれる。この折畳作業は、例えば、エア
バッグ22を平面状に広げた状態から、エアバッグ22の外
周部を中央部に向って複数個所で押圧し、さらに、エア
バッグ22の中央部を周辺部に対して相対的に回転させ、
花弁状に巻き付けるようにして折り畳む。
【0023】そして、ステアリングホイール本体部11を
例えば裏返して載置し、このステアリングホイール本体
部11に一体的に設けられたカバー体部9のエアバッグ収
納部32に、スイッチ装置24のメンブレンスイッチ61を取
り付けたバックアッププレート25の支持板部66を挿入す
る。そして、バックアッププレート25の保持部71を被覆
部35の下端縁に当接することにより、メンブレンスイッ
チ61およびバックアッププレート25が位置決めされる。
【0024】次に、花弁状に折り畳んだエアバッグ22
を、エアバッグ収納部32に挿入して収容する。
【0025】さらに、このエアバッグ22の背面側にベー
ス体12を重ね、ベース体12のアーム部18のロケートピン
18a を、ステアリングホイール本体部11のスポーク芯金
7aのロケート孔に挿入して位置決めするとともに、スタ
ッドボルト55を、ベース体12の環状部17に設けた取付孔
17a に挿入し、環状部17の下側からナット75を螺合して
締め付け、さらに、アーム部18の取付孔18b に固着具で
あるビス76を下側から挿入して、ステアリングホイール
本体部11のスポーク芯金7aに設けたねじ孔に螺合し、ベ
ース体12をステアリングホイール本体部11に固定する。
この状態で、ベース体12の環状部17とインフレータ21の
フランジ部53との間でエアバッグ22が挟持して固定され
る。また、メンブレンスイッチ61とバックアッププレー
ト25とが被覆部35と折り畳まれたエアバッグ22との間に
配置されるとともに、バックアッププレート25の保持片
部67が、被覆部35とベース体12の起立部19との間に挟持
して固定される。
【0026】そして、ボス部6の下側を下部カバー74で
覆うことにより、ステアリングホイール1が構成され
る。
【0027】そして、このステアリングホイール1は、
ボス14をステアリングシャフトに嵌着して、図示しない
ステアリングシャフト軸方向に交差する方向からボス14
とステアリングシャフトとを固定する固定手段を用いて
車体に取り付けられ、メンブレンスイッチ61のリード線
64に接続されたコネクタをワイヤハーネスなどを介して
ケーブル用リール装置あるいはスリップリング装置など
に接続することにより、メンブレンスイッチ61が車体側
に設けたホーン装置の回路に接続される。そして、カバ
ー体部9の被覆部35を指などにて押圧(押動)すると、
被覆部35が下方に湾曲して弾性変形する。すると、被覆
部35の裏面に設けたリブ43が、バックアッププレート25
に下面を支持されたメンブレンスイッチ61の上面を押圧
して変形させ、相対向する導電膜が互いに接触した状態
で、回路が閉じ、ホーンが吹鳴される。
【0028】また、自動車が衝突した際などには、図示
しない衝突診断ユニットからの信号によりインフレータ
21の点火器が起動され、充填した推進薬を反応させるこ
とにより、インフレータ21の周面に形成されたガス噴射
口52からエアバッグ22の内部に窒素ガスなどの不活性ガ
スが急速に噴射されて、折り畳まれたエアバッグ22が急
激に膨張する。すると、このエアバッグ22の膨張の圧力
により、被覆部35がテアライン37に沿って略C字状に開
裂し、フラップ38が形成される。さらに、このフラップ
38とともに、バックアッププレート25およびメンブレン
スイッチ61が回動し、エアバッグ22の突出口が形成さ
れ、この突出口からエアバッグ22が突出して、乗員の前
方に膨張展開し、衝突の衝撃を緩和するようになってい
る。
【0029】そして、本実施の形態のエアバッグ装置付
きステアリングホイールによれば、メンブレンスイッチ
61の取り付け作業を簡単に精度良く行うことができ、メ
ンブレンスイッチ61の修正作業が不要になるため、工数
を削減でき、さらに、修正作業に伴うメンブレンスイッ
チ61の損傷もなくなるため、歩留まりを向上できる。
【0030】すなわち、自動車用ステアリングホイール
に設けたエアバッグ装置に関し、折り畳まれたエアバッ
グと、このエアバッグを収容するため反操作側(下側)
に開口する容器部(エアバッグ収容部)を有するステア
リングホイール本体部と、ステアリングホイール本体部
の反操作側を覆うベース体とを有し、容器部は、操作側
(上側)に所定の破断予定部(テアライン)から破断し
て扉部(フラップ)を形成する被覆部を有し、折り畳ま
れたエアバッグと被覆部との間に薄膜状のスイッチ装置
と、この薄膜状のスイッチ装置を支持するバックアップ
プレートとを配置し、このバックアッププレートは、容
器部の周壁部に延びる保持片を有し、保持片は、周壁部
とベース体とで挟持する構成により、いわゆるインテグ
レーテドステアリングホイールの反操作側からエアバッ
グモジュールを組み立てる作業が、部品を順に組み込ん
でいくだけでなされ、腰のない薄膜状スイッチが後工程
で所定位置から動くことがなく、正しく組み立てること
ができる。すなわち、位置決めされたバックアッププレ
ートにより、エアバッグを組み込む作業を正確に迅速に
行うことができる。
【0031】また、エアバッグ装置を一体的に組み込ん
だいわゆるインテグレーテドステアリングホイールとし
たため、従来必要であったエアバッグ装置のリテーナや
ベースプレートなどの部材を省略でき、部品点数を削減
して、製造コストを低減できる。
【0032】また、スイッチ装置24は、メンブレンスイ
ッチ61の中央部の一点をバックアッププレート25に固着
して支持されているため、フラップ38およびバックアッ
ププレート25を円滑に展開できる。さらに、バックアッ
ププレート25は、支持板部66から一体に延設した保持片
部67が被覆部35とベース体12の起立部19との間に挟持し
て固定されるため、エアバッグ装置4の作動時にも、ス
イッチ装置24およびバックアッププレート25を強固に保
持できる。
【0033】なお、上記の実施の形態では、エアバッグ
22をインフレータ21とベース体12との間に挟持して固定
したが、例えば、環状のリテーナを用い、このリテーナ
とインフレータとの間にエアバッグを挟持して固定する
こともできる。また、このリテーナなどに、エアバッグ
の基布を介してバックアッププレートの下側に対向する
支持部を形成し、スイッチ装置の操作荷重の軽減、応答
性の向上を図り、操作感の向上を図ることもできる。
【0034】また、スイッチ装置24のメンブレンスイッ
チ61は、種々の構成、形状を採り得るもので、例えば、
クッション部材を積層して操作感を向上し、あるいは、
カバー体21の意匠に合わせて円形状、楕円状などとして
もよい。
【0035】
【発明の効果】請求項1記載のステアリングホイールに
よれば、リム部およびスポーク部を設けたステアリング
ホイール本体部に、折り畳んだエアバッグを収容するエ
アバッグ収容部を一体的に連結したため、構造の簡略化
による製造コストの削減や外観の向上が可能になる。そ
して、この構成では、製造工程において、エアバッグ収
容部に、シート状のスイッチ部および折り畳んだエアバ
ッグを挿入する作業が必要になるが、エアバッグ収容部
に挿入したスイッチ部を、板状の支持板部で面状に支持
できるため、折り畳んだエアバッグをエアバッグ収納部
に挿入してエアバッグでスイッチ部を支持する構成に比
べ、スイッチ部を所望の形状に容易に保持できる。この
ため、スイッチ部の修正作業が不要になり、作業工数を
削減できるとともに、修正作業に伴うスイッチ部の損傷
もなくなり、歩留まりを良好にして、製造コストを低減
できる。
【0036】請求項2記載のステアリングホイールの製
造方法によれば、リム部を設けたステアリングホイール
本体部に、折り畳んだエアバッグを収容するエアバッグ
収容部を一体的に設けたため、構造の簡略化による製造
コストの削減や外観の向上が可能になる。そして、この
構成では、リム部を設けたステアリングホイール本体部
に、折り畳んだエアバッグを収容するエアバッグ収容部
を一体的に設けたため、構造の簡略化による製造コスト
の削減や外観の向上が可能になる。そして、この構成で
は、エアバッグ収容部に、シート状のスイッチ部および
折り畳んだエアバッグを挿入する作業が必要になるが、
支持体に設けた板状の支持板部に、スイッチ装置に設け
たシート状のスイッチ部を支持させ、エアバッグ収容部
に、スイッチ部を支持させた支持板部を挿入することに
より、エアバッグ収容部に挿入したスイッチ部を、板状
の支持板部で面状に支持でき、折り畳んだエアバッグを
エアバッグ収納部に挿入してエアバッグでスイッチ部を
支持する構成に比べ、スイッチ部が所望の形状に容易に
保持できる。このため、スイッチ部の修正作業が不要に
なり、作業工数を削減できるとともに、修正作業に伴う
スイッチ部の損傷もなくなり、歩留まりを良好にして、
製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステアリングホイールの一実施の形態
を示す分解斜視図である。
【図2】同上ステアリングホイールの平面図である。
【図3】同上図2のI−I断面図である。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール 5 リム部 7 スポーク部 9 カバー体部 11 ステアリングホイール本体部 12 ベース体 22 エアバッグ 24 スイッチ装置 25 支持体としてのバックアッププレート 31 開口部 32 エアバッグ収容部 34 周壁部 35 被覆部 61 スイッチ部としてのメンブレンスイッチ 66 支持板部 67 保持片部
フロントページの続き (72)発明者 バンス マイケル アンソニー 静岡県富士市青島町218番地 日本プラス ト株式会社内 (72)発明者 渡辺 毅 静岡県富士市青島町218番地 日本プラス ト株式会社内 (72)発明者 デレィニー ケビン ドミニク 静岡県富士市青島町218番地 日本プラス ト株式会社内 (72)発明者 落合 幹雄 静岡県富士市青島町218番地 日本プラス ト株式会社内 Fターム(参考) 3D030 DB48 DB75 DB77 DB81 3D054 AA02 AA07 AA13 BB03 DD11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リム部およびスポーク部を備えたステア
    リングホイール本体部と、 前記ステアリングホイール本体部に一体的に連結され、
    エアバッグ収容部、このエアバッグ収容部の正面側を開
    口可能に覆う被覆部、前記エアバッグ収納部の外周部を
    覆う周壁部、前記エアバッグ収納部の背面に開口した開
    口部を設けたカバー体部と、 前記ステアリングホイール本体に取り付けられ前記カバ
    ー体部の開口部を覆うベース体と、 前記エアバッグ収容部に折り畳んで収容されガスが流入
    して膨張展開するエアバッグと、 前記被覆部と前記エアバッグとの間に配置されたシート
    状のスイッチ部を設けたスイッチ装置と、 前記スイッチ部と前記エアバッグとの間に配置された板
    状の支持板部およびこの支持板部から延設され前記ベー
    ス体と前記周壁部との間に挟持される保持片部を備えた
    支持体とを具備したことを特徴とするステアリングホイ
    ール。
  2. 【請求項2】 リム部を設けたステアリングホイール本
    体部に、折り畳んだエアバッグを収容するエアバッグ収
    容部を一体的に設け、 支持体に設けた板状の支持板部に、スイッチ装置に設け
    たシート状のスイッチ部を支持させ、 前記エアバッグ収容部に、前記スイッチ部を支持させた
    前記支持板部を挿入し、 前記エアバッグ収容部に、折り畳んだエアバッグを挿入
    し、 前記ステアリングホイール本体部に前記ベース体を取り
    付け、前記エアバッグ収納部の背面側を覆うとともに、
    これらステアリングホイール本体部とベース体との間
    に、前記支持体に設けた保持片部を挟持することを特徴
    とするステアリングホイールの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107054275A (zh) * 2017-02-14 2017-08-18 天合汽车科技(上海)有限公司 一种主驾驶安全气囊总成
CN107054275B (zh) * 2017-02-14 2023-03-28 采埃孚汽车科技(上海)有限公司 一种主驾驶安全气囊总成

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