JP2000071699A - 着色プラスチック製装飾品の製造方法 - Google Patents

着色プラスチック製装飾品の製造方法

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JP2000071699A
JP2000071699A JP10256085A JP25608598A JP2000071699A JP 2000071699 A JP2000071699 A JP 2000071699A JP 10256085 A JP10256085 A JP 10256085A JP 25608598 A JP25608598 A JP 25608598A JP 2000071699 A JP2000071699 A JP 2000071699A
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silicone resin
colored
vinyl chloride
stage
substrate
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JP10256085A
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English (en)
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Ikuo Kuranaga
郁男 倉永
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AIKO KK
IKO CO Ltd
Original Assignee
AIKO KK
IKO CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業工程を簡素化して、また繰り返して同じ
製品を作製することができる絵模様等を有するプラスチ
ック製装飾品の製造方法を提供する。 【構成】 A)基板上に加熱硬化型シリコーン樹脂接着
剤を用いて図形または模様の線を描いて縁取りをした
後、加熱してシリコーン樹脂接着剤を基板上に硬化、接
着させてシリコーン樹脂枠基板を作製する工程、B)縁
取りされた図形または模様の間隙に加熱しながらゾル状
の着色塩化ビニル樹脂を充填して固化し、次いで隣接す
る間隙に樹脂が互に接触する様に充填し固化して彩色し
て絵を描く工程、C)加熱して樹脂を硬化せしめ一体に
融着させる工程、D)冷却して、硬化した着色塩化ビニ
ル樹脂をシリコーン樹脂枠基板から剥離して、軟質で裏
面を平面部に密着できる平坦な平面状に形成する工程か
らなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に立体的な着
色した文字、記号、図形または模様を有する着色プラス
チック製装飾品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ぬり絵は年少の子供の遊び用具あ
るいは教材として広く知られている。周知の様に、ぬり
絵は、紙に絵模様の輪郭だけを描いた下絵からなり、該
下絵に絵の具やクレヨン等の着色材料を用いて着色し、
楽しみながら絵画に対する興味をいだかせ、情緒感を向
上させるものである。
【0003】また、着色プラスチック製の造形品として
は、軟質または硬質を問わず広範囲のものが市販されて
おり、例えばおもちゃ、人形、造花、造形果物等各種の
製品が知られている。これ等の着色プラスチック製の造
形品は、着色プラスチックシートを所望の形状に打ち抜
いたり、或いは所望の形状の成形用型を用いて、射出成
形法,圧縮成形法,押出成形法等によりプラスチック材
料に熱または圧力、あるいは両者を同時に作用せしめて
成形する方法により製造されている。
【0004】しかしながら、上記の様な着色プラスチッ
ク材料により製造される造形品は、上記の様な機械的な
成形法により作製されるために、形状は型によって規定
されるので均一化され、また色調はほとんど単色に近い
ものが多く、単調な製品きり得られない欠点があった。
【0005】また、プラスチック製シートの着色印刷品
が市販されいる。これは、例えば花模様、風物模様等を
所望の彩色でプラスチック製シートに印刷したものであ
る。しかし、このプラスチック製シートの着色印刷品
は、彩色が施された表面は平面状であるために立体感が
なく、また強くこすったり、長期間使用していると印刷
が剥離してくる欠点があった。
【0006】他方、本発明者は、既に、着色塩化ビニル
樹脂材料を用いて、ぬり絵あるいは絵画等の手法によ
り、所望の図形を描き好みの色調に彩色した着色プラス
チック製の絵画・造形品を作製する方法を提案した。
(特開平1−113300号公報)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平1−11
3300号公報に記載された着色プラスチック製の絵画
・造形品の作製方法は、(イ)金属板上に下絵の図形・
模様を描く工程、(ロ)金属板を加熱し、加熱した状態
で下絵の図形・模様の線に沿ってゾル状の着色塩化ビニ
ル樹脂材料をなぞって縁取りを行う工程、(ハ)金属板
を冷却する工程、(ニ)前記金属板上の下絵の縁取りを
した間隙にゾル状の着色塩化ビニル樹脂材料をチューブ
から押し出して彩色して絵を描く工程、(ホ)前記金属
板をホットプレートで加熱して着色塩化ビニル樹脂を硬
化する工程、(ヘ)冷却して、硬化した着色塩化ビニル
樹脂を金属板から剥離する工程からなる方法である。こ
の方法により作製された着色プラスチック製絵画・造形
品は、軟質で、表面に下絵の着色塩化ビニル樹脂の凸状
図形が形成され、該凸状図形の間隙部は透明又は/及び
着色塩化ビニル樹脂で彩色され、裏面は平坦な平面状に
形成され平面部分に密着することができる特徴を有する
ものである。
【0008】しかしながら、この着色プラスチック製の
絵画・造形品の作製方法は、金属板上にゾル状の着色塩
化ビニル樹脂材料で縁取りを行い、該縁取りをした間隙
に縁取りと同じ材質のゾル状の着色塩化ビニル樹脂材料
を用いて絵を描き、樹脂を硬化して一体に剥離して絵画
・造形品を作製するために、次ぎに同じ絵を作製するた
めには、再び縁取りを繰り返して行う必要があり、作業
工程が多くなり、また同じ絵を再現することが難しい欠
点があった。
【0009】本発明は、上記の着色プラスチック造形
品、プラスチック製シートの着色印刷品、および着色プ
ラスチック製絵画・造形品等に鑑みてなされたものであ
り、加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤を用いて作製した
シリコーン樹脂枠基板を用いることにより、作業工程を
簡素化して、また繰り返して同じ製品を作製することが
できるプラスチック製装飾品の製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0010】また、本発明は、表面に立体的な着色した
文字、記号、図形または模様を有し、軟質で窓ガラス、
ドアの戸、タイル等の平面部分に密着し、装飾品として
楽しむことができるプラスチック製装飾品の製造方法を
提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の第一の発
明は、(A)基板上に加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤
を用いて文字、記号、図形または模様の線を描いて縁取
りをした後、加熱してシリコーン樹脂接着剤を基板上に
硬化、接着させてシリコーン樹脂枠基板を作製する工
程、(B)前記基板を加熱しながら縁取りされた文字、
記号、図形または模様の間隙にゾル状の着色塩化ビニル
樹脂を充填して固化した後、該間隙と隣接する間隙に樹
脂が互に接触する様にゾル状の着色塩化ビニル樹脂を充
填し固化せしめて彩色して絵を描く工程、(C)次いで
加熱して着色塩化ビニル樹脂を硬化せしめ一体に融着さ
せる工程、(D)次に冷却して、硬化した着色塩化ビニ
ル樹脂をシリコーン樹脂枠基板から剥離して、軟質で裏
面を平面部に密着することができる平坦な平面状に形成
する工程を有することを特徴とする着色プラスチック製
装飾品の製造方法である。
【0012】前記加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤が一
液型加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤であるのが好まし
い。前記基板上に加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤を用
いてシルク印刷により文字、記号、図形または模様の線
を描くのが好ましい。前記(D)工程で硬化した着色塩
化ビニル樹脂を剥離したシリコーン樹脂枠基板を、前記
(A)工程のシリコーン樹脂枠基板として繰り返して使
用することができる。
【0013】また、本発明の第二の発明は、(a)基板
上に加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤を用いて文字、記
号、図形または模様の線を描いて第一段の縁取りを行
い、加熱してシリコーン樹脂接着剤を基板上に硬化、接
着させた後、該第一段の縁取りの外郭に沿って第一段の
縁取りより厚く加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤の第二
段の縁取りを行い、加熱してシリコーン樹脂接着剤を基
板上に硬化、接着させて二段シリコーン樹脂枠基板を作
製する工程、(b)前記第一段の縁取りされた文字、記
号、図形または模様の各間隙にゾル状の第一の着色塩化
ビニル樹脂を充填し彩色して絵を描く工程、(c)加熱
して間隙内の第一の着色塩化ビニル樹脂を硬化せしめる
工程、(d)該間隙内の第一の着色塩化ビニル樹脂の上
と前記第二段の縁取りされた領域内にゾル状の第二の着
色塩化ビニル樹脂を充填し全面を平坦に彩色する工程、
(e)次いで加熱して第二の着色塩化ビニル樹脂を硬化
せしめると共に第一と第二の着色塩化ビニル樹脂を一体
に融着させる工程(f)次に冷却して、硬化した着色塩
化ビニル樹脂を二段シリコーン樹脂枠基板から剥離し
て、軟質で表面または裏面を平面部に密着することがで
きる平坦な平面状に形成する工程を有することを特徴と
する着色プラスチック製装飾品の製造方法である。
【0014】前記加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤が一
液型加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤であるのが好まし
い。前記基板上に加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤を用
いてシルク印刷により文字、記号、図形または模様の線
を描くのが好ましい。前記(f)工程で硬化した着色塩
化ビニル樹脂を剥離した二段シリコーン樹脂枠基板を、
前記(a)工程の二段シリコーン樹脂枠基板として繰り
返して使用することができる。
【0015】さらに、本発明の第三の発明は、下記のX
およびYの方法からなることを特徴とする互に対称な文
字、記号、図形または模様を有し、軟質で平面部に密着
することができる平坦な平面状に形成されている一対の
着色プラスチック製装飾品XおよびYの製造方法であ
る。 (Xの方法) (x1)基板上に加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤を用
いて文字、記号、図形または模様の線を描いて第一段の
縁取りを行い、加熱してシリコーン樹脂接着剤を基板上
に硬化、接着させた後、該第一段の縁取りの外郭に沿っ
て第一段の縁取りより厚く加熱硬化型シリコーン樹脂接
着剤の第二段の縁取りを行い、加熱してシリコーン樹脂
接着剤を基板上に硬化、接着させて二段シリコーン樹脂
枠基板を作製する工程、(x2)前記第一段の縁取りさ
れた文字、記号、図形または模様の各間隙にゾル状の第
一の着色塩化ビニル樹脂を充填し彩色して絵を描く工
程、(x3)加熱して間隙内の第一の着色塩化ビニル樹
脂を硬化せしめる工程、(x4)該間隙内の第一の着色
塩化ビニル樹脂の上と前記第二段の縁取りされた領域内
にゾル状の第二の着色塩化ビニル樹脂を充填し全面を平
坦に彩色する工程、(x5)次いで加熱して第二の着色
塩化ビニル樹脂を硬化せしめると共に第一と第二の着色
塩化ビニル樹脂を一体に融着させる工程(x6)次に冷
却して、硬化した着色塩化ビニル樹脂を二段シリコーン
樹脂枠基板から剥離して、軟質で表面または裏面を平面
部に密着することができる平坦な平面状に形成する工程
を有する着色プラスチック製装飾品Xの製造方法。 (Yの方法) (y1)前記Xの方法の(x6)工程で硬化した着色塩
化ビニル樹脂を剥離した、第一段と第二段の縁取りを有
する二段シリコーン樹脂枠基板を加熱しながら第一段の
縁取りされた文字、記号、図形または模様の間隙にゾル
状の着色塩化ビニル樹脂を充填して固化した後、該間隙
と隣接する間隙に樹脂が互に接触する様にゾル状の着色
塩化ビニル樹脂を充填し固化せしめて彩色して絵を描く
工程、(y2)次いで加熱して着色塩化ビニル樹脂を硬
化せしめ一体に融着させる工程、(y3)次に冷却し
て、硬化した着色塩化ビニル樹脂をシリコーン樹脂枠基
板から剥離して、軟質で裏面を平面部に密着することが
できる平坦な平面状に形成する工程を有する着色プラス
チック製装飾品Yの製造方法。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の着色プラスチック
製装飾品の製造方法について詳細に説明する。まず、本
発明の第一の発明について、図面に基づいて説明する。
図1は本発明の着色プラスチック製装飾品の製造方法の
一実施態様を示す工程図である。
【0017】まず、基板1上に加熱硬化型シリコーン樹
脂接着剤を用いて文字、記号、図形または模様(以下、
「図形または模様等」と略記する)2の線を描いて縁取
り3を行なう。(図1(a)参照)
【0018】この縁取り方法は、基板1上に速乾性イ
ンク等で所望の図形または模様等を下書きして下絵を描
いた後、そのままの状態で下絵の図形または模様等の線
に沿って、押し出しチューブから加熱硬化型シリコーン
樹脂接着剤をなぞって縁取りを行う方法、また既に本
出願人が出願した特願平10−80570号に記載され
ている様に、コンピュターに図形または模様等を入力
し、該コンピュターに連結したノズルの先端から加熱硬
化型シリコーン樹脂接着剤を押し出して、図形または模
様等の線を描いて縁取りを行う方法、加熱硬化型シリ
コーン樹脂接着剤を用いてシルク印刷により線を描いて
縁取りを行う方法などにより行なうことができる。
【0019】特に、の基板上に加熱硬化型シリコーン
樹脂接着剤を用いてシルク印刷により図形または模様等
の縁取りの線を描くと、細い線で極めて精度よく描くこ
とができ、また大量の基板に同じ図形または模様等を描
くことができるので好ましい。シルク印刷により描かれ
る、加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤の図形または模様
等の線の厚さは、例えば0.4〜0.5mm程度が好ま
しく、この厚さにするには、シルク印刷を複数回繰り返
して行なえばよい。この場合、印刷・加熱・硬化の作業
を複数回繰り返して行う。
【0020】基板1は耐熱性を有する基板であればよ
く、例えば金属板、耐熱紙または耐熱ガラス板などが好
ましい。金属板はさびにくい金属からなるものであれば
如何なるものでも用いることができるが、例えばアルミ
板、ステンレス板等が好ましい。
【0021】下絵を書く場合、所望の図形または模様等
を自由に描くことができるが、また原画が描かれている
原紙と基板の間にカーボン紙等を敷いて書き写すことに
より、原画を基板に写し取ることができる。また、耐熱
紙または耐熱ガラス板などの中で透明または半透明の基
板を用いる場合には、所望の図形または模様等の原画が
描かれた原紙の上に基板を置いて基板上から見える原画
をそのまま描くことにより基板に写し取ることができ
る。
【0022】次いで、図1(b)に示す様に、図形また
は模様等2の線を描いた縁取り3を加熱して加熱硬化型
シリコーン樹脂接着剤を硬化せしめ、基板上に接着させ
てシリコーン樹脂枠基板4を作製する。(工程A) 加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤は、下絵の線の上に押
し出されたり又は印刷された樹脂接着剤が常温で変形し
ないで、流れたりしない固さのもので、ペースト状、液
状のものが好ましい。
【0023】また、加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤
は、一液型加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤が好まし
く、例えば信越化学工業株式会社製の商品名KE186
2(灰色、粘稠な液状)、KE1830(灰白色、ペー
スト状)、KE1254(半透明、液状)等が挙げられ
る。これらの加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤は、加熱
することにより短時間で硬化し、加熱温度は100℃以
上であり、また加熱温度により硬化時間を制御すること
ができ、アルミニウム等の金属やガラスと良好な接着性
を示す。また、軟質の塩化ビニル樹脂とは接着性はほと
んどない物性を有する。
【0024】次に、上記の方法により縁取りされた図形
または模様等の間隙5に基板を加熱しながらゾル状の着
色塩化ビニル樹脂6aを充填して固化し、次いで該間隙
と隣接する間隙に樹脂が互に接触する様にゾル状の着色
塩化ビニル樹脂6bを充填し固化せしめて彩色して絵を
描く。(工程B)
【0025】具体的には、ホットプレート上でアルミ板
等のシリコーン樹脂枠基板を約100℃に加熱し、加熱
しながら第一の間隙にゾル状の着色塩化ビニル樹脂を充
填し彩色する。第一の間隙と隣接する第二の間隙には、
第一の間隙の樹脂が固化した後、樹脂が互いに接触する
様に樹脂を充填して彩色して絵を描く。
【0026】図2は図1(b)の部分断面図である。同
図2に示す様に、縁取りされた図形または模様等の各間
隙5には、隣接する間隙のゾル状の着色塩化ビニル樹脂
6a〜6dは上部で互に接触する様に充填され、固化さ
れる。
【0027】樹脂を間隙に充填する方法は、間隙5a〜
5dが隣接する場合、押し出しチューブからゾル状(液
状)の低粘度の着色塩化ビニル樹脂を押し出して一方の
間隙5b,5dに各色の樹脂6b,6dを充填し、該間
隙5b,5dに充填された樹脂が固化してから隣接する
他方の間隙5a,5cに樹脂6a,6cを充填する。
【0028】ゾル状(液状)の着色塩化ビニル樹脂は低
粘度の樹脂であればよく、例えば粘度が常温で4,00
0以下、好ましくは1,500〜2,500cpのもの
が望ましい。
【0029】また、基板上にシルク印刷により描かれ
た、加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤の図形または模様
等の線の厚さは、例えば0.4〜0.5mmで、間隙に
充填されたゾル状の着色塩化ビニル樹脂の厚さは、例え
ば1.0〜1.5mmが好ましい。
【0030】この様にして、着色図形または模様等が描
かれたシリコーン樹脂枠基板4をホットプレートまたは
オーブン、オーブントースター等の上に載置し、約18
0℃〜220℃で2〜10分間加熱して、着色塩化ビニ
ル樹脂を硬化せしめると共に一体に融着させる。(工程
C)
【0031】次いで、図1(c)に示す様に、水等で冷
却し、硬化した着色塩化ビニル樹脂をシリコーン樹脂枠
基板4から剥離することにより軟質で表面に立体的な着
色図形または模様等を有し、裏面は平坦な平面状に形成
されたプラスチック製装飾品7を得ることができる(工
程D)。シリコーン樹脂接着剤の縁取り3は、硬化した
着色塩化ビニル樹脂とは剥離性が良く、またシリコーン
樹脂枠基板4に接着した状態で保持されている。
【0032】前記(D)工程で硬化した着色塩化ビニル
樹脂を剥離したシリコーン樹脂枠基板は、再度前記
(A)工程のシリコーン樹脂枠基板に繰り返して使用
し、前記と同様に(B)〜(D)工程を行なうことによ
り同じ図形または模様等の着色プラスチック製装飾品を
再度製造することができる。
【0033】本発明に用いられるゾル状の着色塩化ビニ
ル樹脂は、押し出しチューブに収容されており、赤,
青,緑,茶,白,黒等の原色、ピンク,青,黄,緑等の
半透明の各種に着色したもの、あるいは透明のものを用
いることができる。
【0034】半透明の着色塩化ビニル樹脂としては、例
えば透明塩化ビニル樹脂100重量部に対して着色塩化
ビニル樹脂0.05〜3重量部、好ましくは0.1〜1
重量部を配合した樹脂が望ましい。この様な半透明の着
色塩化ビニル樹脂を白色塩化ビニル樹脂の上に塗布し付
着せしめると、琺瑯調の色彩を有する塩化ビニル樹脂製
品を得ることができる。
【0035】また、着色塩化ビニル樹脂材料の色彩は、
上記のものに特に制限されることはなく任意の色彩を選
択して使用することができる。ホットプレートまたはオ
ーブンは、着色塩化ビニル樹脂材料を加熱して硬化せし
めるために使用し、その加熱手段としては電気で加熱す
るものが好ましい。
【0036】次に、本発明の第二の発明について、図面
に基づいて説明する。図3および図4は本発明の着色プ
ラスチック製装飾品の製造方法の他の実施態様を示す工
程図である。
【0037】同図3(a)において、基板11上に第一
の発明の〜の方法により、加熱硬化型シリコーン樹
脂接着剤を用いて、図形または模様等12の第一段の縁
取り13aを行い、加熱してシリコーン樹脂接着剤を硬
化せしめる。次いで、該第一段の縁取り13aの外郭に
沿って第一の縁取りより厚く第二段の縁取り13bを行
い、加熱してシリコーン樹脂接着剤を硬化せしめる。第
一段および第二の縁取りは、シルク印刷により行なうと
精度よく描くことができるので好適である。第一段の縁
取りの厚さは、例えば0.5mm程度で、第二段の縁取
りの厚さは、例えば0.8〜1mm程度が好ましい。シ
ルク印刷でこの厚さにするには、第一段および第二の縁
取りをシルク印刷を印刷・加熱・硬化の作業を複数回繰
り返して行うとよい。
【0038】次いで、図3(b)に示す様に、図形また
は模様等12の線を描いて縁取りをしたシリコーン樹脂
接着剤を硬化せしめ、基板上に接着させて二段シリコー
ン樹脂枠基板14を作製する。(工程a) 次に、上記の方法により第一段の縁取りされた図形また
は模様等の各間隙15にゾル状の第一の着色塩化ビニル
樹脂16を充填し彩色して絵を描く。(工程b)
【0039】図5は図3(b)の部分断面図である。同
図5に示す様に、縁取りされた図形または模様等の各間
隙15には、第一段の縁取り13aが上から見える様
に、隣接する間隙の第一のゾル状の着色塩化ビニル樹脂
16a〜16dは接触しない様に充填される。
【0040】次に、シリコーン樹脂枠基板14をホット
プレートまたはオーブン上に載置し、約180℃〜22
0℃で2〜10分間加熱して、間隙15内の第一の着色
塩化ビニル樹脂16を硬化せしめる。(工程c)
【0041】次に、図4(c)に示す様に、間隙15内
の硬化した第一の着色塩化ビニル樹脂16a〜16dの
上と前記第二段の縁取り13bされた領域内にゾル状の
第二の着色塩化ビニル樹脂26を充填し全面を平坦に彩
色する。(工程d)
【0042】図6は図4(c)の部分断面図である。同
図6に示す様に、縁取りされた図形または模様等の各間
隙15、第一の着色塩化ビニル樹脂16a〜16dおよ
び第二段の縁取り13bされた領域内にゾル状の第二の
着色塩化ビニル樹脂26を表面が平坦になる様に充填す
る。
【0043】この様にして、着色図形または模様等が描
かれた二段シリコーン樹脂枠基板14をホットプレート
またはオーブン上に載置し、約180℃〜220℃で2
〜10分間加熱して、第二の着色塩化ビニル樹脂26を
硬化せしめ第一と第二の着色塩化ビニル樹脂を一体に融
着させる。(工程e)
【0044】次いで、図4(d)に示す様に、水等で冷
却し、硬化した着色塩化ビニル樹脂を二段シリコーン樹
脂枠基板14から剥離することにより軟質で表面に立体
的な着色図形または模様等を有し、表面または裏面は平
坦な平面状に形成されたプラスチック製装飾品17を得
ることができる。(工程f)
【0045】この第二の発明により製造されたプラスチ
ック製装飾品17は、第二の着色塩化ビニル樹脂26で
縁取りされ、その縁取りされた間隙が第一の着色塩化ビ
ニル樹脂16で彩色された着色図形または模様等を有す
る。また、剥離された二段シリコーン樹脂枠基板14の
シリコーン樹脂接着剤の第一段および第二の縁取りは、
硬化した着色塩化ビニル樹脂とは剥離性が良く、またシ
リコーン樹脂枠基板14に接着した状態で保持される。
【0046】さらに、前記(d)工程で硬化した着色塩
化ビニル樹脂を剥離した二段シリコーン樹脂枠基板は、
再度前記(a)工程の二段シリコーン樹脂枠基板に繰り
返して使用し、前と同様に(b)〜(e)工程を行なう
ことにより同じ図形または模様等の着色プラスチック製
装飾品を再度製造することができる。
【0047】次に、本発明の第三の発明について説明す
る。第三の発明は、前記第二の発明の(a)工程で作製
されたシリコーン樹脂接着剤の図形または模様等の縁取
りを有する二段シリコーン樹脂枠基板を2回用いて、互
に対称な図形または模様等を有し、軟質で平面部に密着
することができる平坦な平面状に形成されている、一対
の着色プラスチック製装飾品を製造する方法である。
【0048】この本発明は、XおよびYのそれぞれ独立
した2つの方法により行われる。まず、Xの方法は、第
二の発明の(a)工程で作製された二段シリコーン樹脂
枠基板を用いて、下記の様に第二の発明と同様の方法で
行われ、第二の発明と同様の形状の着色プラスチック製
装飾品を製造する。
【0049】(Xの方法) (x1)基板上に加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤を用
いて文字、記号、図形または模様の線を描いて第一段の
縁取りを行い、加熱してシリコーン樹脂接着剤を基板上
に硬化、接着させた後、該第一段の縁取りの外郭に沿っ
て第一段の縁取りより厚く加熱硬化型シリコーン樹脂接
着剤の第二段の縁取りを行い、加熱してシリコーン樹脂
接着剤を基板上に硬化、接着させて二段シリコーン樹脂
枠基板を作製する工程、(x2)前記第一段の縁取りさ
れた図形または模様等の各間隙にゾル状の第一の着色塩
化ビニル樹脂を充填し彩色して絵を描く工程、(x3)
加熱して間隙内の第一の着色塩化ビニル樹脂を硬化せし
める工程、(x4)該間隙内の第一の着色塩化ビニル樹
脂の上と前記第二段の縁取りされた領域内にゾル状の第
二の着色塩化ビニル樹脂を充填し全面を平坦に彩色する
工程、(x5)次いで加熱して第二の着色塩化ビニル樹
脂を硬化せしめると共に第一と第二の着色塩化ビニル樹
脂を一体に融着させる工程(x6)次に冷却して、硬化
した着色塩化ビニル樹脂を二段シリコーン樹脂枠基板か
ら剥離して、軟質で表面または裏面を平面部に密着する
ことができる平坦な平面状に形成する工程を有する着色
プラスチック製装飾品Xの製造方法。
【0050】次に、Yの方法は、上記のXの方法で作製
された二段シリコーン樹脂枠基板の第一段の縁取り13
aのみを使用して、第二段の縁取り13bを使用しない
で、下記の様に第一の発明と同様の方法で行われ、第一
の発明と同様の形状の着色プラスチック製装飾品を製造
する。
【0051】(Yの方法) (y1)前記Xの方法の(x6)工程で硬化した着色塩
化ビニル樹脂を剥離した、第一段と第二段の縁取りを有
する二段シリコーン樹脂枠基板を加熱しながら第一段の
縁取りされた文字、記号、図形または模様の間隙にゾル
状の着色塩化ビニル樹脂を充填して固化した後、該間隙
と隣接する間隙に樹脂が互に接触する様にゾル状の着色
塩化ビニル樹脂を充填し固化せしめて彩色して絵を描く
工程、(y2)次いで加熱して着色塩化ビニル樹脂を硬
化せしめ一体に融着させる工程、(y3)次に冷却し
て、硬化した着色塩化ビニル樹脂をシリコーン樹脂枠基
板から剥離して、軟質で裏面を平面部に密着することが
できる平坦な平面状に形成する工程を有する着色プラス
チック製装飾品Yの製造方法。
【0052】この様にして上記のXおよびYの方法によ
り製造された一対の着色プラスチック製装飾品Xおよび
Yは、互に対称な図形または模様等を有し、軟質で平面
部に密着することができる平坦な平面状に形成されてい
るために、互に関連した装飾品として楽しむことができ
る。
【0053】以上の様に、本発明のプラスチック製装飾
品の製造方法は、加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤を用
いて作製したシリコーン樹脂枠基板を用いることによ
り、作業工程を簡素化して、また繰り返して同じ製品を
作製することができる。
【0054】また、シルク印刷により加熱硬化型シリコ
ーン樹脂接着剤を用いて縁取りを行ったシリコーン樹脂
枠を用いることにより、高精度のプラスチック製装飾品
のシリコーン樹脂枠基板を大量に作製できる。
【0055】また、本発明の方法により製造された、表
面に立体的な着色図形または模様等を有するプラスチッ
ク製装飾品は、軟質で裏面は平坦な平面状に形成されて
いるので、裏面を窓ガラス、ドアの戸、タイル等の平面
部分に密着し、屋内の装飾品として利用することができ
る。また、プラスチック製装飾品の一部分をはさみ,カ
ッター等により切抜けばワッペン、ステッカーとして好
適である。また店のディスプレーとしても用いることが
できる。
【0056】
【実施例】以下、実施例を示し本発明をさらに具体的に
説明する。
【0057】実施例1 図1に示す本発明のプラスチック製装飾品の製造方法と
同様の方法により、自動車のプラスチック製装飾品を作
製した。
【0058】アルミ板1上に、灰色の加熱硬化型シリコ
ーン樹脂接着剤を用いて自動車の図形のシルク印刷を
し、150℃、2分間加熱して硬化させる作業を4回繰
り返して行い、厚さ0.5mm、幅1mmの線からなる
自動車の図形を描いて縁取り3を行い、シリコーン樹脂
枠基板4を作製した。(図1(b)参照) 加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤には、信越化学工業株
式会社製の商品名KE1862(灰色、粘稠な液状)を
用いた。
【0059】次に、下記の組成からなる赤色、空色、青
色、黄色、白色の各色のゾル状の低粘度の着色塩化ビニ
ル樹脂入りのチューブを用いて、各色のゾル状の樹脂を
チューブから押し出して間隙を彩色して絵を描いた。具
体的には、ホットプレート上でアルミ板1を約100℃
に加熱し、加熱しながら間隙5の一部に赤色のゾル状の
着色塩化ビニル樹脂を充填し彩色した。次に、該間隙と
隣接する間隙に、先の間隙の赤色の樹脂が固化した後、
樹脂が互いに接触する様に青色の樹脂を充填して固化
し、順次この作業を繰り返して絵を描いた。各間隙に充
填したゾル状の着色塩化ビニル樹脂の厚さは約2mmで
あった。
【0060】 低粘度の着色塩化ビニル樹脂 塩化ビニル樹脂 100重量部 ジオクチルフタレート(可塑剤) 70重量部 炭酸カルシウム 5重量部 安定剤(カルシウム系) 2重量部 顔料 1重量部 粘度:常温で1,500〜2,500cp (注) 上記の組成で、顔料に、赤色、空色、青色、黄色、白色の各顔料を用いて各々 の低粘度の着色塩化ビニル樹脂を調製した。
【0061】次いで、この様にして絵を描いたアルミ板
1を200℃に加熱したホットプレートまたはオーブン
で、約3〜4分間加熱し、着色塩化ビニル樹脂を硬化せ
しめると共に一体に融着した。
【0062】次いで、ホットプレートからアルミ板を取
り出し、アルミ板を水で冷却してから硬化した樹脂を静
かにはがして、軟質で表面に立体的な着色模様を有する
プラスチック製装飾品7を得た。(図1(c)参照)
【0063】この様にして得られたプラスチック製装飾
品は、その裏面にはシリコーン樹脂接着剤の縁取り部分
が凹状に、またアルミ板の平坦面が転写されているの
で、ガラス窓やその他の滑らかな面に押しつけると密着
し、または必要に応じて粘着剤や接着剤を用いて所望の
面に貼ることにより装飾品として用いることができる。
【0064】上記のプラスチック製装飾品7を剥離した
アルミ板は、アルミ板上にシリコーン樹脂接着剤の自動
車の図形の縁取りを有するシリコーン樹脂枠基板であ
り、そのシリコーン樹脂枠基板を使用して着色プラスチ
ック製装飾品を再度製造することができた。
【0065】実施例2 図3および図4に示す本発明のプラスチック製装飾品の
製造方法と同様の方法により、自動車のプラスチック製
装飾品を作製した。
【0066】アルミ板11上に、加熱硬化型シリコーン
樹脂接着剤を用いて自動車の図形のシルク印刷をし、1
50℃、2分間加熱して硬化させる作業を複数回繰り返
して行い、自動車の線を厚さ0.5mm、幅1mmに描
いて第一段の縁取り13aを行った。(図3(a)参
照)加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤には、信越化学工
業株式会社製の商品名KE1862(一液性加熱硬化型
シリコーン樹脂接着剤、灰色、粘稠な液)を用いた。
【0067】次に、第一段の縁取り13aの外郭に沿っ
て第一の縁取りより厚く0.8mの厚さで、幅3mmの
第二段の縁取り13bを上記と同様の方法でシルク印刷
を複数回行い形成した。(図3(b)参照)
【0068】次に、アルミ板11上の第一段および第二
段の縁取りされた自動車の間隙部15に、実施例1と同
様の組成からなる赤色、空色、青色、黄色、白色の各色
の第一のゾル状の低粘度の着色塩化ビニル樹脂入りのチ
ューブを用いて、各色のゾル状の樹脂をチューブから押
し出して、充填して彩色して絵を描いた。各間隙15に
は、第一の縁取りが上から見える様に、隣接する間隙の
第一のゾル状の着色塩化ビニル樹脂は接触しない様に充
填した。
【0069】次に、シリコーン樹脂枠基板14をホット
プレート上に載置し、200℃で3分間加熱して、間隙
15内の第一の着色塩化ビニル樹脂16を硬化せしめ
た。次に、硬化した第一の着色塩化ビニル樹脂16の上
と前記第二段の縁取り13bされた領域内に緑色のゾル
状の第二の着色塩化ビニル樹脂26を充填し全面を平坦
になる様に彩色した。(図4(c)参照) 次いで、この様にして絵を描いたアルミ板1を200℃
に加熱したホットプレートまたはオーブンに載置し、約
3〜4分間加熱し、第二の着色塩化ビニル樹脂を硬化せ
しめると共に第一と第二の着色塩化ビニル樹脂を一体に
融着させた。
【0070】次いで、ホットプレートまたはオーブンか
らアルミ板を取り出し、アルミ板を水で冷却してから硬
化した樹脂を静かにはがして、軟質で表面に立体的な着
色模様を有するプラスチック製装飾品17を得た。(図
4(d)参照)
【0071】この様にして得られたプラスチック製装飾
品は、自動車の各部分の第一の着色と、縁取り部分およ
び外周部分が緑色の第二の着色がなされた着色模様を有
し、表面および裏面のいずれもガラス窓やその他の滑ら
かな面に押しつけると密着し、または必要に応じて粘着
剤や接着剤を用いて所望の面に貼ることにより装飾品と
して用いることができる。
【0072】また、上記のプラスチック製装飾品17を
剥離したアルミ板は、アルミ板上にシリコーン樹脂接着
剤の自動車の図形の2段の縁取りを有する二段シリコー
ン樹脂枠基板であり、その二段シリコーン樹脂枠基板を
使用して着色プラスチック製装飾品を再度製造すること
ができた。
【0073】実施例3 実施例2で作製されたシリコーン樹脂接着剤の自動車の
縁取りを有する二段シリコーン樹脂枠基板を2回用い
て、互に対称な模様を有する、軟質で平面部に密着する
ことができる平坦な平面状に形成されている、一対の着
色プラスチック製装飾品を製造した。
【0074】本実施例は、XおよびYの方法それぞれ独
立した方法により行った。まず、Xの方法は、実施例2
で作製された二段シリコーン樹脂枠基板を用いて、実施
例2と同様の方法で自動車の模様を有する着色プラスチ
ック製装飾品Xを製造した。
【0075】次に、Yの方法は、Xの方法で使用した二
段シリコーン樹脂枠基板を用いて、該二段シリコーン樹
脂枠基板の第一段の縁取り13aのみを使用して、第二
段の縁取り13bを使用しないで、実施例1と同様の方
法で着色プラスチック製装飾品を製造した。
【0076】すなわち、前記Xの方法で硬化した着色塩
化ビニル樹脂を剥離した、第一段と第二段の縁取りを有
する二段シリコーン樹脂枠基板の第一段の縁取りされた
自動車の模様の各間隙に、実施例1と同様に、ゾル状の
着色塩化ビニル樹脂を隣接する間隙の樹脂が互に接触す
る様に充填し彩色して硬化せしめ一体に融着させ、冷却
して、硬化した着色塩化ビニル樹脂を二段シリコーン樹
脂枠基板から剥離して、軟質で裏面を平面部に密着する
ことができる平坦な平面状に形成した着色プラスチック
製装飾品Yを得た。
【0077】この様にして上記のXおよびYの方法によ
り製造された一対の着色プラスチック製装飾品Xおよび
Yは、図7に示す様に、互に対称な模様を有し、軟質で
平面部に密着することができる平坦な平面状に形成され
ているために、互に関連した装飾品として楽しむことが
できる。
【0078】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、加
熱硬化型シリコーン樹脂接着剤を用いて作製したシリコ
ーン樹脂枠基板を用いることにより、作業工程を簡素化
して、所望の図形または模様等を有する表面に立体的な
着色図形または模様等を有するプラスチック製装飾品を
簡単に作製することができる。
【0079】また、シリコーン樹脂枠基板を用いること
により、繰り返して同じプラスチック製装飾品を作製す
ることができる効果を奏する。また、一対の着色プラス
チック製装飾品を作製することができ、この装飾品は互
に対称な図形または模様等を有し、軟質で平面部に密着
することができる平坦な平面状に形成されているため
に、互に関連した装飾品として楽しむことができる。
【0080】以上の本発明で作製された表面に立体的な
着色図形または模様等を有するプラスチック製装飾品は
軟質で平坦な平面状に形成されているので、窓ガラス、
タイル等に密着し、装飾品として楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の着色プラスチック製装飾品の製造方法
の一実施態様を示す工程図である。
【図2】図1(b)の部分断面図である。
【図3】本発明の着色プラスチック製装飾品の製造方法
の他の実施態様の前半を示す工程図である。
【図4】本発明の着色プラスチック製装飾品の製造方法
の他の実施態様の後半を示す工程図である。
【図5】図3(b)の部分断面図である。
【図6】図4(c)の部分断面図である。
【図7】実施例3で製造された着色プラスチック製装飾
品の概略図である。
【符号の説明】
1、11 基板(アルミ板) 2、12 図形または模様等 3 縁取り 4 シリコーン樹脂枠基板 5、15 間隙 6,6a,6b,6c,6d 着色塩化ビニル樹脂 7、17 プラスチック製装飾品 13a 第一段の縁取り 13b 第二段の縁取り 14 二段シリコーン樹脂枠基板 16、16a,16b,16c,16d 第一の着色塩
化ビニル樹脂 26 第二の着色塩化ビニル樹脂

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)基板上に加熱硬化型シリコーン樹
    脂接着剤を用いて文字、記号、図形または模様の線を描
    いて縁取りをした後、加熱してシリコーン樹脂接着剤を
    基板上に硬化、接着させてシリコーン樹脂枠基板を作製
    する工程、(B)前記基板を加熱しながら縁取りされた
    文字、記号、図形または模様の間隙にゾル状の着色塩化
    ビニル樹脂を充填して固化した後、該間隙と隣接する間
    隙に樹脂が互に接触する様にゾル状の着色塩化ビニル樹
    脂を充填し固化せしめて彩色して絵を描く工程、(C)
    次いで加熱して着色塩化ビニル樹脂を硬化せしめ一体に
    融着させる工程、(D)次に冷却して、硬化した着色塩
    化ビニル樹脂をシリコーン樹脂枠基板から剥離して、軟
    質で裏面を平面部に密着することができる平坦な平面状
    に形成する工程を有することを特徴とする着色プラスチ
    ック製装飾品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤が
    一液型加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤である請求項1
    記載の着色プラスチック製装飾品の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記基板上に加熱硬化型シリコーン樹脂
    接着剤を用いてシルク印刷により文字、記号、図形また
    は模様の線を描く請求項1記載の着色プラスチック製装
    飾品の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記(D)工程で硬化した着色塩化ビニ
    ル樹脂を剥離したシリコーン樹脂枠基板を、前記(A)
    工程のシリコーン樹脂枠基板として繰り返して使用する
    請求項1記載の着色プラスチック製装飾品の製造方法。
  5. 【請求項5】 (a)基板上に加熱硬化型シリコーン樹
    脂接着剤を用いて文字、記号、図形または模様の線を描
    いて第一段の縁取りを行い、加熱してシリコーン樹脂接
    着剤を基板上に硬化、接着させた後、該第一段の縁取り
    の外郭に沿って第一段の縁取りより厚く加熱硬化型シリ
    コーン樹脂接着剤の第二段の縁取りを行い、加熱してシ
    リコーン樹脂接着剤を基板上に硬化、接着させて二段シ
    リコーン樹脂枠基板を作製する工程、(b)前記第一段
    の縁取りされた文字、記号、図形または模様の各間隙に
    ゾル状の第一の着色塩化ビニル樹脂を充填し彩色して絵
    を描く工程、(c)加熱して間隙内の第一の着色塩化ビ
    ニル樹脂を硬化せしめる工程、(d)該間隙内の第一の
    着色塩化ビニル樹脂の上と前記第二段の縁取りされた領
    域内にゾル状の第二の着色塩化ビニル樹脂を充填し全面
    を平坦に彩色する工程、(e)次いで加熱して第二の着
    色塩化ビニル樹脂を硬化せしめると共に第一と第二の着
    色塩化ビニル樹脂を一体に融着させる工程(f)次に冷
    却して、硬化した着色塩化ビニル樹脂を二段シリコーン
    樹脂枠基板から剥離して、軟質で表面または裏面を平面
    部に密着することができる平坦な平面状に形成する工程
    を有することを特徴とする着色プラスチック製装飾品の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤が
    一液型加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤である請求項5
    記載の着色プラスチック製装飾品の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記基板上に加熱硬化型シリコーン樹脂
    接着剤を用いてシルク印刷により文字、記号、図形また
    は模様の線を描く請求項5記載の着色プラスチック製装
    飾品の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記(f)工程で硬化した着色塩化ビニ
    ル樹脂を剥離した二段シリコーン樹脂枠基板を、前記
    (a)工程の二段シリコーン樹脂枠基板として繰り返し
    て使用する請求項5記載の着色プラスチック製装飾品の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 下記のXおよびYの方法からなることを
    特徴とする互に対称な文字、記号、図形または模様を有
    し、軟質で平面部に密着することができる平坦な平面状
    に形成されている一対の着色プラスチック製装飾品Xお
    よびYの製造方法。 (Xの方法) (x1)基板上に加熱硬化型シリコーン樹脂接着剤を用
    いて文字、記号、図形または模様の線を描いて第一段の
    縁取りを行い、加熱してシリコーン樹脂接着剤を基板上
    に硬化、接着させた後、該第一段の縁取りの外郭に沿っ
    て第一段の縁取りより厚く加熱硬化型シリコーン樹脂接
    着剤の第二段の縁取りを行い、加熱してシリコーン樹脂
    接着剤を基板上に硬化、接着させて二段シリコーン樹脂
    枠基板を作製する工程、(x2)前記第一段の縁取りさ
    れた文字、記号、図形または模様の各間隙にゾル状の第
    一の着色塩化ビニル樹脂を充填し彩色して絵を描く工
    程、(x3)加熱して間隙内の第一の着色塩化ビニル樹
    脂を硬化せしめる工程、(x4)該間隙内の第一の着色
    塩化ビニル樹脂の上と前記第二段の縁取りされた領域内
    にゾル状の第二の着色塩化ビニル樹脂を充填し全面を平
    坦に彩色する工程、(x5)次いで加熱して第二の着色
    塩化ビニル樹脂を硬化せしめると共に第一と第二の着色
    塩化ビニル樹脂を一体に融着させる工程(x6)次に冷
    却して、硬化した着色塩化ビニル樹脂を二段シリコーン
    樹脂枠基板から剥離して、軟質で表面または裏面を平面
    部に密着することができる平坦な平面状に形成する工程
    を有する着色プラスチック製装飾品Xの製造方法。 (Yの方法) (y1)前記Xの方法の(x6)工程で硬化した着色塩
    化ビニル樹脂を剥離した、第一段と第二段の縁取りを有
    する二段シリコーン樹脂枠基板を加熱しながら第一段の
    縁取りされた文字、記号、図形または模様の間隙にゾル
    状の着色塩化ビニル樹脂を充填して固化した後、該間隙
    と隣接する間隙に樹脂が互に接触する様にゾル状の着色
    塩化ビニル樹脂を充填し固化せしめて彩色して絵を描く
    工程、(y2)次いで加熱して着色塩化ビニル樹脂を硬
    化せしめ一体に融着させる工程、(y3)次に冷却し
    て、硬化した着色塩化ビニル樹脂をシリコーン樹脂枠基
    板から剥離して、軟質で裏面を平面部に密着することが
    できる平坦な平面状に形成する工程を有する着色プラス
    チック製装飾品Yの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7988832B2 (en) 2003-04-28 2011-08-02 Oerlikon Trading Ag, Trubbach Work piece with a hard film of AlCr-containing material, and process for its production
CN102173144A (zh) * 2010-12-24 2011-09-07 深圳市东维丰电子科技股份有限公司 一种透雕水印工艺的装饰材料及其制作工艺

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