JP2000069592A - 超音波マイクロフォン - Google Patents
超音波マイクロフォンInfo
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- JP2000069592A JP2000069592A JP11012994A JP1299499A JP2000069592A JP 2000069592 A JP2000069592 A JP 2000069592A JP 11012994 A JP11012994 A JP 11012994A JP 1299499 A JP1299499 A JP 1299499A JP 2000069592 A JP2000069592 A JP 2000069592A
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- ultrasonic microphone
- frequency
- vibration case
- vibration
- groove
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 周波数の調整を正確かつ容易に行なうことが
できる超音波マイクロフォンを提供すること。 【解決手段】 有底筒状の振動ケース11と,該振動ケ
ース11の底部を形成する振動板111の内面に接着し
た圧電素子12と,該圧電素子12の背面側に取付けた
プラスリードワイヤ13と,上記振動ケース11に取付
けたマイナスリードワイヤ14とを有する超音波マイク
ロフォン1。上記振動ケース11の側壁外周部112に
は,上記超音波マイクロフォン1の共振周波数を調整す
るための周波数調整溝15を設けてある。また,振動ケ
ース11の振動板111における塗装膜の厚みによっ
て,周波数の調整をすることができる。
できる超音波マイクロフォンを提供すること。 【解決手段】 有底筒状の振動ケース11と,該振動ケ
ース11の底部を形成する振動板111の内面に接着し
た圧電素子12と,該圧電素子12の背面側に取付けた
プラスリードワイヤ13と,上記振動ケース11に取付
けたマイナスリードワイヤ14とを有する超音波マイク
ロフォン1。上記振動ケース11の側壁外周部112に
は,上記超音波マイクロフォン1の共振周波数を調整す
るための周波数調整溝15を設けてある。また,振動ケ
ース11の振動板111における塗装膜の厚みによっ
て,周波数の調整をすることができる。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は,自動車のバックソナー等に用い
られ,所望の周波数を容易に得ることのできる超音波マ
イクロフォンに関する。
られ,所望の周波数を容易に得ることのできる超音波マ
イクロフォンに関する。
【0002】
【従来技術】従来の超音波マイクロフォンとして,図1
1に示すごとく,有底筒状の振動ケース91と,該振動
ケース91の底部を形成する振動板911の内面に接着
した圧電素子92と,該圧電素子92の背面側に接続さ
れたプラス端子93と,上記振動ケース91に接続され
たマイナス端子94とを有するものがある。上記超音波
マイクロフォン9においては,特開平4−56597号
公報,或いは特公平5−12920号公報に開示されて
いるように上記振動板911の周辺固定部を切削するこ
とにより周波数の調整を行なっている。
1に示すごとく,有底筒状の振動ケース91と,該振動
ケース91の底部を形成する振動板911の内面に接着
した圧電素子92と,該圧電素子92の背面側に接続さ
れたプラス端子93と,上記振動ケース91に接続され
たマイナス端子94とを有するものがある。上記超音波
マイクロフォン9においては,特開平4−56597号
公報,或いは特公平5−12920号公報に開示されて
いるように上記振動板911の周辺固定部を切削するこ
とにより周波数の調整を行なっている。
【0003】例えば,特開平4−56597号公報に開
示された超音波マイクロフォン9は,図11に示すごと
く,上記振動板911の内側において上記圧電素子92
の周囲に,U字状,V字状等の周波数調整溝95を切削
加工により設けている。該周波数調整溝95の溝幅,溝
深さ,又は配設位置を変化させることにより,上記振動
板911の共振周波数を制御し,上記超音波マイクロフ
ォン9の共振周波数を調整している。
示された超音波マイクロフォン9は,図11に示すごと
く,上記振動板911の内側において上記圧電素子92
の周囲に,U字状,V字状等の周波数調整溝95を切削
加工により設けている。該周波数調整溝95の溝幅,溝
深さ,又は配設位置を変化させることにより,上記振動
板911の共振周波数を制御し,上記超音波マイクロフ
ォン9の共振周波数を調整している。
【0004】なお,図11において,符号96は,上記
振動ケース91と同心円状に配設されたリング状の共振
体である。また,符号99はプラス端子93及びマイナ
ス端子94を有する基台であり,上記振動ケース91の
開口部913に防振体98を介して充填剤97により固
定してある。そして,上記プラス端子93はプラスリー
ド線931により上記圧電素子92の背面側に,上記マ
イナス端子94はマイナスリード線941により上記振
動ケース91に,それぞれ電気的に接続してある。
振動ケース91と同心円状に配設されたリング状の共振
体である。また,符号99はプラス端子93及びマイナ
ス端子94を有する基台であり,上記振動ケース91の
開口部913に防振体98を介して充填剤97により固
定してある。そして,上記プラス端子93はプラスリー
ド線931により上記圧電素子92の背面側に,上記マ
イナス端子94はマイナスリード線941により上記振
動ケース91に,それぞれ電気的に接続してある。
【0005】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の超
音波マイクロフォン9においては,上記周波数調整溝9
5を振動ケース91の内部において,振動板911に設
けている。そのため,上記周波数調整溝95を切削加工
する際に,該振動板911の内面に接着している圧電素
子92を損傷したり,切屑が残留して電気的にショート
するおそれがある。また,上記超音波マイクロフォン9
の共振周波数は,振動ケース91の加工寸法,圧電素子
92の特性,及びこれらの接着状態等に依存する。その
ため,上記超音波マイクロフォン9の製造工程途中に上
記周波数調整溝95を形成しても,その後の工程で共振
周波数がずれるといった問題がある。
音波マイクロフォン9においては,上記周波数調整溝9
5を振動ケース91の内部において,振動板911に設
けている。そのため,上記周波数調整溝95を切削加工
する際に,該振動板911の内面に接着している圧電素
子92を損傷したり,切屑が残留して電気的にショート
するおそれがある。また,上記超音波マイクロフォン9
の共振周波数は,振動ケース91の加工寸法,圧電素子
92の特性,及びこれらの接着状態等に依存する。その
ため,上記超音波マイクロフォン9の製造工程途中に上
記周波数調整溝95を形成しても,その後の工程で共振
周波数がずれるといった問題がある。
【0006】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,共振周波数の調整を正確かつ容易に行な
うことができる超音波マイクロフォンを提供しようとす
るものである。
されたもので,共振周波数の調整を正確かつ容易に行な
うことができる超音波マイクロフォンを提供しようとす
るものである。
【0007】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,有底筒状
の振動ケースと,該振動ケースの底部を形成する振動板
の内面に接着した圧電素子と,該圧電素子の背面側に取
付けたリードワイヤと,上記振動ケースに取付けたリー
ドワイヤとを有する超音波マイクロフォンにおいて,上
記振動ケースの側壁外周部には,上記超音波マイクロフ
ォンの共振周波数を調整するための周波数調整溝を設け
てあることを特徴とする超音波マイクロフォンにある。
の振動ケースと,該振動ケースの底部を形成する振動板
の内面に接着した圧電素子と,該圧電素子の背面側に取
付けたリードワイヤと,上記振動ケースに取付けたリー
ドワイヤとを有する超音波マイクロフォンにおいて,上
記振動ケースの側壁外周部には,上記超音波マイクロフ
ォンの共振周波数を調整するための周波数調整溝を設け
てあることを特徴とする超音波マイクロフォンにある。
【0008】本発明において最も注目すべき点は,上記
超音波マイクロフォンは,振動ケースの側壁外周部に,
上記周波数調整溝を設けてある点である。上記周波数調
整溝は,例えば,以下のごとく設けることにより,超音
波マイクロフォンの共振周波数を調整する。即ち,ま
ず,上記周波数調整溝形成前の状態において,上記超音
波マイクロフォンの共振周波数を測定する。そして,そ
の後,或いは測定しながら上記振動ケースの側壁外周部
における適当な位置を切削加工し,上記周波数調整溝を
形成する。
超音波マイクロフォンは,振動ケースの側壁外周部に,
上記周波数調整溝を設けてある点である。上記周波数調
整溝は,例えば,以下のごとく設けることにより,超音
波マイクロフォンの共振周波数を調整する。即ち,ま
ず,上記周波数調整溝形成前の状態において,上記超音
波マイクロフォンの共振周波数を測定する。そして,そ
の後,或いは測定しながら上記振動ケースの側壁外周部
における適当な位置を切削加工し,上記周波数調整溝を
形成する。
【0009】上記加工においては,上記周波数調整溝の
溝幅を広げ,或いは溝深さを深くすることにより,上記
超音波マイクロフォンの共振周波数を低下させる。そし
て,所望の共振周波数が得られた時点で加工を終了す
る。これにより,上記超音波マイクロフォンの共振周波
数を調整する。なお,上記圧電素子の背面側とは,該圧
電素子を上記振動板に接着した面の反対面側をいう。
溝幅を広げ,或いは溝深さを深くすることにより,上記
超音波マイクロフォンの共振周波数を低下させる。そし
て,所望の共振周波数が得られた時点で加工を終了す
る。これにより,上記超音波マイクロフォンの共振周波
数を調整する。なお,上記圧電素子の背面側とは,該圧
電素子を上記振動板に接着した面の反対面側をいう。
【0010】次に,本発明の作用効果につき説明する。
上記超音波マイクロフォンにおいては,周波数調整溝
は,振動ケースの側壁外周部に形成する。そのため,上
記周波数調整溝の形成のため上記振動板を加工する際
に,該振動板の内面に接着している圧電素子を損傷した
り,加工切屑が残留して電気的ショートを発生するおそ
れがない。
上記超音波マイクロフォンにおいては,周波数調整溝
は,振動ケースの側壁外周部に形成する。そのため,上
記周波数調整溝の形成のため上記振動板を加工する際
に,該振動板の内面に接着している圧電素子を損傷した
り,加工切屑が残留して電気的ショートを発生するおそ
れがない。
【0011】また,上記超音波マイクロフォンの製造工
程の最後に上記周波数調整溝を形成することができるた
め,上記のごとく,正確かつ容易に共振周波数の調整を
行なうことができ,その後に共振周波数がずれるおそれ
もない。また,上記周波数調整溝は側壁外周部に設けて
あるため,上記超音波マイクロフォンを例えば自動車等
に取付ける際には,上記周波数調整溝が外部に露出する
ことがなく,外観性も向上する。
程の最後に上記周波数調整溝を形成することができるた
め,上記のごとく,正確かつ容易に共振周波数の調整を
行なうことができ,その後に共振周波数がずれるおそれ
もない。また,上記周波数調整溝は側壁外周部に設けて
あるため,上記超音波マイクロフォンを例えば自動車等
に取付ける際には,上記周波数調整溝が外部に露出する
ことがなく,外観性も向上する。
【0012】以上のごとく,本発明によれば,共振周波
数の調整を正確かつ容易に行なうことができる超音波マ
イクロフォンを提供することができる。
数の調整を正確かつ容易に行なうことができる超音波マ
イクロフォンを提供することができる。
【0013】次に,請求項2に記載の発明のように,上
記振動板の厚みをT1,上記振動ケースの底面から上記
周波数調整溝の先端までの距離をX,上記周波数調整溝
の溝幅をYとしたとき,これらはそれぞれ,0≦X≦2
T1,0<Y≦3.5T1の関係を満足することが好ま
しい。
記振動板の厚みをT1,上記振動ケースの底面から上記
周波数調整溝の先端までの距離をX,上記周波数調整溝
の溝幅をYとしたとき,これらはそれぞれ,0≦X≦2
T1,0<Y≦3.5T1の関係を満足することが好ま
しい。
【0014】これにより,効率的に上記超音波マイクロ
フォンの共振周波数を調整することができる。なお,上
記X=0の場合には,図6(D)に示すごとく,上記振
動ケースは,その底面が段状に形成された形状となる。
上記Xが,2T1を超える場合には,溝幅,溝深さを大
きくすることによる上記共振周波数の変化量が小さくな
る。また,上記Yが,3.5T1を超える場合にも,溝
幅,溝深さを大きくすることによる上記共振周波数の変
化量が小さくなる。
フォンの共振周波数を調整することができる。なお,上
記X=0の場合には,図6(D)に示すごとく,上記振
動ケースは,その底面が段状に形成された形状となる。
上記Xが,2T1を超える場合には,溝幅,溝深さを大
きくすることによる上記共振周波数の変化量が小さくな
る。また,上記Yが,3.5T1を超える場合にも,溝
幅,溝深さを大きくすることによる上記共振周波数の変
化量が小さくなる。
【0015】次に,請求項3に記載の発明のように,上
記振動ケースの側壁のうち最も薄い部分の厚みをT2,
上記周波数調整溝の溝深さをZとしたとき,これらは,
0<Z≦0.9T2の関係を満足することが好ましい。
これにより,効率的に上記超音波マイクロフォンの共振
周波数を調整することができる。上記Zが,0.9T2
を超える場合には,上記超音波マイクロフォンの作動に
より上記振動ケースが破損するおそれがある。
記振動ケースの側壁のうち最も薄い部分の厚みをT2,
上記周波数調整溝の溝深さをZとしたとき,これらは,
0<Z≦0.9T2の関係を満足することが好ましい。
これにより,効率的に上記超音波マイクロフォンの共振
周波数を調整することができる。上記Zが,0.9T2
を超える場合には,上記超音波マイクロフォンの作動に
より上記振動ケースが破損するおそれがある。
【0016】次に,請求項4に記載の発明のように,上
記周波数調整溝は側壁外周部の全周に設けた環状溝であ
ることが好ましい(図3参照)。この場合には,確実
に,上記超音波マイクロフォンの共振周波数を調整する
ことができる。
記周波数調整溝は側壁外周部の全周に設けた環状溝であ
ることが好ましい(図3参照)。この場合には,確実
に,上記超音波マイクロフォンの共振周波数を調整する
ことができる。
【0017】次に,請求項5に記載の発明のように,上
記周波数調整溝は,上記側壁外周部に環状に点在して複
数個形成してあることが好ましい(図6参照)。この場
合には,多種多様な,用途,加工条件等に対応した超音
波マイクロフォンを得ることができる。
記周波数調整溝は,上記側壁外周部に環状に点在して複
数個形成してあることが好ましい(図6参照)。この場
合には,多種多様な,用途,加工条件等に対応した超音
波マイクロフォンを得ることができる。
【0018】次に,請求項6に記載の発明のように,有
底筒状の振動ケースと,該振動ケースの底部を形成する
振動板の内面に接着した圧電素子と,該圧電素子の背面
側に取付けたリードワイヤと,上記振動ケースに取付け
たリードワイヤとを有する超音波マイクロフォンにおい
て,上記振動板の底面には,上記超音波マイクロフォン
の共振周波数を調整するための塗装膜が形成してあるこ
とを特徴とする超音波マイクロフォンがある。
底筒状の振動ケースと,該振動ケースの底部を形成する
振動板の内面に接着した圧電素子と,該圧電素子の背面
側に取付けたリードワイヤと,上記振動ケースに取付け
たリードワイヤとを有する超音波マイクロフォンにおい
て,上記振動板の底面には,上記超音波マイクロフォン
の共振周波数を調整するための塗装膜が形成してあるこ
とを特徴とする超音波マイクロフォンがある。
【0019】即ち,上記請求項1に記載の発明が,周波
数調整溝を設けることにより共振周波数を低下させて調
整するものであるのに対し,本発明は,上記のごとく,
振動板の底面に塗装膜を形成することにより,共振周波
数を上昇させて調整するものである。従って,上記塗装
膜の形成による,超音波マイクロフォンの共振周波数の
調整は,例えば以下のように行う。
数調整溝を設けることにより共振周波数を低下させて調
整するものであるのに対し,本発明は,上記のごとく,
振動板の底面に塗装膜を形成することにより,共振周波
数を上昇させて調整するものである。従って,上記塗装
膜の形成による,超音波マイクロフォンの共振周波数の
調整は,例えば以下のように行う。
【0020】即ち,まず,上記超音波マイクロフォンの
共振周波数を測定する。この測定値と所望の振動周波数
との差を考慮して,上記振動ケースの振動板の底面を塗
料により塗装し,再度共振周波数を測定する。この測定
値が小さすぎる場合には,更に塗装を行い塗装膜の膜厚
を上げる。これにより,上記超音波マイクロフォンの共
振周波数を上昇させる。そして,所望の共振周波数が得
られた時点で塗装を終了する。以上のごとく,上記超音
波マイクロフォンの共振周波数を調整する。
共振周波数を測定する。この測定値と所望の振動周波数
との差を考慮して,上記振動ケースの振動板の底面を塗
料により塗装し,再度共振周波数を測定する。この測定
値が小さすぎる場合には,更に塗装を行い塗装膜の膜厚
を上げる。これにより,上記超音波マイクロフォンの共
振周波数を上昇させる。そして,所望の共振周波数が得
られた時点で塗装を終了する。以上のごとく,上記超音
波マイクロフォンの共振周波数を調整する。
【0021】本発明によれば,上記振動板に塗装を行う
のみで共振周波数を調整するため,切削加工による切り
屑が発生したり,圧電素子に損傷を与える等のおそれが
ない。また,製造工程の最後に共振周波数を調整するこ
とができるため,正確かつ容易に共振周波数の調整を行
うことができる。
のみで共振周波数を調整するため,切削加工による切り
屑が発生したり,圧電素子に損傷を与える等のおそれが
ない。また,製造工程の最後に共振周波数を調整するこ
とができるため,正確かつ容易に共振周波数の調整を行
うことができる。
【0022】また,例えば,上記超音波マイクロフォン
を自動車のバックソナーとしてバンパーに装着した場
合,上記振動板が外部に露出する。このとき,上記振動
板に塗装する塗料を上記バンパーの色と合せることによ
り,自動車の外観性を更に向上させることができる。
を自動車のバックソナーとしてバンパーに装着した場
合,上記振動板が外部に露出する。このとき,上記振動
板に塗装する塗料を上記バンパーの色と合せることによ
り,自動車の外観性を更に向上させることができる。
【0023】次に,請求項7に記載の発明のように,上
記圧電素子の背面側に取付けたリードワイヤは,プラス
リードワイヤであって,かつ,上記振動ケースに取付け
たリードワイヤはマイナスリードワイヤであることが好
ましい。これにより,例えば車両等に上記超音波マイク
ロフォンを搭載する場合に配線の取り回しが容易とな
る。
記圧電素子の背面側に取付けたリードワイヤは,プラス
リードワイヤであって,かつ,上記振動ケースに取付け
たリードワイヤはマイナスリードワイヤであることが好
ましい。これにより,例えば車両等に上記超音波マイク
ロフォンを搭載する場合に配線の取り回しが容易とな
る。
【0024】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる超音波マイクロフォンにつ
き,図1〜図5を用いて説明する。上記超音波マイクロ
フォン1は,図1〜図3に示すごとく,有底筒状の振動
ケース11と,該振動ケース11の底部を形成する振動
板111の内面に接着した圧電素子12と,該圧電素子
12の背面側に取付けたプラスリードワイヤ13と,上
記振動ケース11に取付けたマイナスリードワイヤ14
とを有する。上記振動ケース11の側壁外周部112に
は,上記超音波マイクロフォン1の共振周波数を調整す
るための周波数調整溝15を設けてある。
き,図1〜図5を用いて説明する。上記超音波マイクロ
フォン1は,図1〜図3に示すごとく,有底筒状の振動
ケース11と,該振動ケース11の底部を形成する振動
板111の内面に接着した圧電素子12と,該圧電素子
12の背面側に取付けたプラスリードワイヤ13と,上
記振動ケース11に取付けたマイナスリードワイヤ14
とを有する。上記振動ケース11の側壁外周部112に
は,上記超音波マイクロフォン1の共振周波数を調整す
るための周波数調整溝15を設けてある。
【0025】また,上記プラスリードワイヤ13の先端
には,プラス細線131が接続されており,該プラス細
線131が上記圧電素子12の背面側に取付けられてい
る。また,該圧電素子12の背面側には,振動を吸収す
るフェルト16が配設されており,更に,ポッティング
樹脂17により上記振動ケース11の内部を封止してい
る。
には,プラス細線131が接続されており,該プラス細
線131が上記圧電素子12の背面側に取付けられてい
る。また,該圧電素子12の背面側には,振動を吸収す
るフェルト16が配設されており,更に,ポッティング
樹脂17により上記振動ケース11の内部を封止してい
る。
【0026】なお,上記振動ケース11の開口部113
は,図2に示すごとく,その角部119を円弧状に加工
した長方形となっている。また,上記周波数調整溝15
は,図1,図3に示すごとく,上記振動ケース11の底
面110より距離Xの位置から,溝幅Y,溝深さZを形
成して,上記振動ケース11の側壁外周部112の全周
に環状に設けられている。
は,図2に示すごとく,その角部119を円弧状に加工
した長方形となっている。また,上記周波数調整溝15
は,図1,図3に示すごとく,上記振動ケース11の底
面110より距離Xの位置から,溝幅Y,溝深さZを形
成して,上記振動ケース11の側壁外周部112の全周
に環状に設けられている。
【0027】そして,上記X,Y,及びZは,上記振動
板111の厚みをT1,上記振動ケースの側壁14のう
ち最も薄い部分の厚みをT2 (図2)としたとき,こ
れらは,0≦X≦2T1,0<Y≦3.5T1,0<Z
≦0.9T2の関係を満足している。
板111の厚みをT1,上記振動ケースの側壁14のう
ち最も薄い部分の厚みをT2 (図2)としたとき,こ
れらは,0≦X≦2T1,0<Y≦3.5T1,0<Z
≦0.9T2の関係を満足している。
【0028】上記周波数調整溝15を設けるに当たって
は,上記関係を満足した範囲内で,上記X,Y,及びZ
を選定する。このとき,上記X,Y,及びZの選定は,
図4,図5に示すごとく,予め得られたX,Y及びZと
周波数変化率との関係を参考にして行なう。該周波数変
化率とは,上記周波数調整溝15を設けない状態におけ
る上記超音波マイクロフォン1の共振周波数に対する,
各条件における共振周波数の比率をいう。
は,上記関係を満足した範囲内で,上記X,Y,及びZ
を選定する。このとき,上記X,Y,及びZの選定は,
図4,図5に示すごとく,予め得られたX,Y及びZと
周波数変化率との関係を参考にして行なう。該周波数変
化率とは,上記周波数調整溝15を設けない状態におけ
る上記超音波マイクロフォン1の共振周波数に対する,
各条件における共振周波数の比率をいう。
【0029】図4に示す線図は,溝深さZと周波数変化
率との関係を示している。即ち,Y/T1=3.3(一
定),X/T1=0,0.8,1.2,1.7の4種類
の条件において,ZをZ=0.5T2,0.9T2とし
たときの超音波マイクロフォン1の周波数変化率を測定
した結果である。なお,X/T1=0の場合には,図6
(D)に示すごとく,上記振動ケース11は,その底面
110が段状に形成された形状となる。図4より分かる
ように,Zを大きくすることにより超音波マイクロフォ
ン1の共振周波数は低下する。
率との関係を示している。即ち,Y/T1=3.3(一
定),X/T1=0,0.8,1.2,1.7の4種類
の条件において,ZをZ=0.5T2,0.9T2とし
たときの超音波マイクロフォン1の周波数変化率を測定
した結果である。なお,X/T1=0の場合には,図6
(D)に示すごとく,上記振動ケース11は,その底面
110が段状に形成された形状となる。図4より分かる
ように,Zを大きくすることにより超音波マイクロフォ
ン1の共振周波数は低下する。
【0030】図5に示す線図は,溝幅Yと周波数変化率
との関係を示している。即ち,Z/T2=0.9(一
定),X/T2=0,0.8,1.2,1.7の4種類
の条件において,YをY=1.7T1,3.4T1とし
たときの超音波マイクロフォン1の周波数変化率を測定
した結果である。図5より分かるように,Yを大きくす
ることによっても超音波マイクロフォン1の共振周波数
は低下する。
との関係を示している。即ち,Z/T2=0.9(一
定),X/T2=0,0.8,1.2,1.7の4種類
の条件において,YをY=1.7T1,3.4T1とし
たときの超音波マイクロフォン1の周波数変化率を測定
した結果である。図5より分かるように,Yを大きくす
ることによっても超音波マイクロフォン1の共振周波数
は低下する。
【0031】上記関係を参考にして,周波数調整溝15
を以下のごとく切削加工により設ける。即ち,まず,上
記周波数調整溝15形成前の状態において,上記超音波
マイクロフォン1の共振周波数を測定する。そして,そ
の後,該共振周波数を測定しながら上記振動ケース11
の側壁外周部112における所定の位置を切削加工し,
上記周波数調整溝15を形成する。この切削位置は,上
記線図(図4,図5)を参考に選定したXに基づき決定
する。
を以下のごとく切削加工により設ける。即ち,まず,上
記周波数調整溝15形成前の状態において,上記超音波
マイクロフォン1の共振周波数を測定する。そして,そ
の後,該共振周波数を測定しながら上記振動ケース11
の側壁外周部112における所定の位置を切削加工し,
上記周波数調整溝15を形成する。この切削位置は,上
記線図(図4,図5)を参考に選定したXに基づき決定
する。
【0032】そして,上記線図を参考に選定した溝幅
Y,溝深さZに基づき,上記周波数調整溝15の溝幅Y
を広げ,或いは溝深さZを深くすることにより上記超音
波マイクロフォン1の共振周波数を徐々に低下させる。
そして,所望の共振周波数が得られた時点で加工を終了
する。これにより,上記超音波マイクロフォン1の共振
周波数を調整する。
Y,溝深さZに基づき,上記周波数調整溝15の溝幅Y
を広げ,或いは溝深さZを深くすることにより上記超音
波マイクロフォン1の共振周波数を徐々に低下させる。
そして,所望の共振周波数が得られた時点で加工を終了
する。これにより,上記超音波マイクロフォン1の共振
周波数を調整する。
【0033】なお,上記振動ケース11の材質は,アル
ミニウム合金であることが好ましいが,ステンレス鋼,
コバール,42アロイであってもよい。また,上記振動
ケース11の製造方法としては,切削,絞り,打ち抜
き,鍛造,ダイキャスト,或いはプレス等がある。そし
て,上記振動ケース11の形状及び寸法は,送受信すべ
き超音波の周波数や指向性に応じて決定する。
ミニウム合金であることが好ましいが,ステンレス鋼,
コバール,42アロイであってもよい。また,上記振動
ケース11の製造方法としては,切削,絞り,打ち抜
き,鍛造,ダイキャスト,或いはプレス等がある。そし
て,上記振動ケース11の形状及び寸法は,送受信すべ
き超音波の周波数や指向性に応じて決定する。
【0034】次に,本例の作用効果につき説明する。上
記超音波マイクロフォン1においては,周波数調整溝1
5は,振動ケース11の側壁外周部112に形成する。
そのため,上記振動板111を切削加工する際に,該振
動板111の内面に接着している圧電素子12を損傷し
たり,加工切屑が残留して電気的ショートを発生するお
それがない。
記超音波マイクロフォン1においては,周波数調整溝1
5は,振動ケース11の側壁外周部112に形成する。
そのため,上記振動板111を切削加工する際に,該振
動板111の内面に接着している圧電素子12を損傷し
たり,加工切屑が残留して電気的ショートを発生するお
それがない。
【0035】また,上記超音波マイクロフォン1の製造
工程の最後に上記周波数調整溝15を形成することがで
きるため,上記のごとく,正確かつ容易に共振周波数の
調整を行なうことができ,その後に共振周波数がずれる
おそれもない。また,上記周波数調整溝15は側壁外周
部112に設けてあるため,上記超音波マイクロフォン
1を例えば自動車等に取付ける際には,上記周波数調整
溝15が外部に露出することがなく,外観性も向上す
る。以上,本例によれば,共振周波数の調整を正確かつ
容易に行なうことができる超音波マイクロフォンを提供
することができる。
工程の最後に上記周波数調整溝15を形成することがで
きるため,上記のごとく,正確かつ容易に共振周波数の
調整を行なうことができ,その後に共振周波数がずれる
おそれもない。また,上記周波数調整溝15は側壁外周
部112に設けてあるため,上記超音波マイクロフォン
1を例えば自動車等に取付ける際には,上記周波数調整
溝15が外部に露出することがなく,外観性も向上す
る。以上,本例によれば,共振周波数の調整を正確かつ
容易に行なうことができる超音波マイクロフォンを提供
することができる。
【0036】実施形態例2 本例は,図6に示すごとく,周波数調整溝15を振動ケ
ース11の側壁外周部112に環状に複数個点在形成し
た超音波マイクロフォン1の例である。即ち,図6
(A)は,上記周波数調整溝15を長円形状として,複
数個設けたものを示す。図6(B)は,上記周波数調整
溝15を楕円形状として,複数個設けたものを示す。ま
た,図6(C)は,上記周波数調整溝15を対面する2
ヶ所に設けると共に,その溝底部151が共に平面であ
りかつ互いに平行となるように設けたものを示す。図6
(D)は,上記周波数調整溝15を上記振動ケース11
の底面110から設けたものを示す。その他は,実施形
態例1と同様である。
ース11の側壁外周部112に環状に複数個点在形成し
た超音波マイクロフォン1の例である。即ち,図6
(A)は,上記周波数調整溝15を長円形状として,複
数個設けたものを示す。図6(B)は,上記周波数調整
溝15を楕円形状として,複数個設けたものを示す。ま
た,図6(C)は,上記周波数調整溝15を対面する2
ヶ所に設けると共に,その溝底部151が共に平面であ
りかつ互いに平行となるように設けたものを示す。図6
(D)は,上記周波数調整溝15を上記振動ケース11
の底面110から設けたものを示す。その他は,実施形
態例1と同様である。
【0037】本例によれば,多種多様な,用途,加工条
件等に対応した超音波マイクロフォン1を得ることがで
きる。その他,実施形態例1と同様の作用効果を有す
る。
件等に対応した超音波マイクロフォン1を得ることがで
きる。その他,実施形態例1と同様の作用効果を有す
る。
【0038】実施形態例3 本例は,図7に示すごとく,振動ケース11を種々の形
状に形成した例である。即ち,図7(A)は底部よりも
開口部113を広げた形状を,図7(B)は開口部11
3を長円形状のものを示している。また,図7(C)は
開口部113を正円形状に,図7(D)は開口部113
を長方形状とした例を示している。その他は,実施形態
例1と同様である。
状に形成した例である。即ち,図7(A)は底部よりも
開口部113を広げた形状を,図7(B)は開口部11
3を長円形状のものを示している。また,図7(C)は
開口部113を正円形状に,図7(D)は開口部113
を長方形状とした例を示している。その他は,実施形態
例1と同様である。
【0039】本例によれば,多種多様な,用途,加工条
件等に対応した超音波マイクロフォンを得ることができ
る。その他,実施形態例1と同様の作用効果を有する。
件等に対応した超音波マイクロフォンを得ることができ
る。その他,実施形態例1と同様の作用効果を有する。
【0040】実施形態例4 本例は,実施形態例1の超音波マイクロフォン1におい
て,周波数調整溝15を予め幅広に,かつ深めに形成し
ておき,その後,所望する溝幅,溝深さとなるように溝
幅,溝深さを小さくしていく方法を示す。即ち,上記線
図(図4,図5)を参考にして選定したX,Y,Zを基
に周波数調整溝15を予め幅広に,かつ深めに形成して
おく。その後,周波数を測定しながら,接着剤等により
上記周波数調整溝15を徐々に埋めていく。
て,周波数調整溝15を予め幅広に,かつ深めに形成し
ておき,その後,所望する溝幅,溝深さとなるように溝
幅,溝深さを小さくしていく方法を示す。即ち,上記線
図(図4,図5)を参考にして選定したX,Y,Zを基
に周波数調整溝15を予め幅広に,かつ深めに形成して
おく。その後,周波数を測定しながら,接着剤等により
上記周波数調整溝15を徐々に埋めていく。
【0041】そして,溝幅,溝深さを小さくすることに
より周波数を徐々に高くし,所望の周波数となった時点
で埋設を終了する。即ち,実施形態例1とは逆の方法
で,共振周波数を調整する。その他は,実施形態例1と
同様である。
より周波数を徐々に高くし,所望の周波数となった時点
で埋設を終了する。即ち,実施形態例1とは逆の方法
で,共振周波数を調整する。その他は,実施形態例1と
同様である。
【0042】本例によれば,所望の共振周波数を有する
超音波マイクロフォンを容易に得ることができる。その
他,実施形態例1と同様の作用効果を有する。
超音波マイクロフォンを容易に得ることができる。その
他,実施形態例1と同様の作用効果を有する。
【0043】実施形態例5 本例は,図8〜図10に示すごとく,振動板111の外
側の底面110に,共振周波数を調整するための塗装膜
2を有する超音波マイクロフォン10の例である。即
ち,実施形態例1の発明が周波数調整溝を設けることに
より共振周波数を低下させて調整するものであるのに対
し,本例は,上記のごとき塗装膜2を形成することによ
り,共振周波数を上昇させて調整するものである。従っ
て,図8に示すごとく,本例の超音波マイクロフォン1
0は,上記周波数調整溝を設けず,上記塗装膜2を設け
る点以外は,実施形態例1と略同様の構成を有する。な
お,図8における符号は,実施形態例1に対応してい
る。
側の底面110に,共振周波数を調整するための塗装膜
2を有する超音波マイクロフォン10の例である。即
ち,実施形態例1の発明が周波数調整溝を設けることに
より共振周波数を低下させて調整するものであるのに対
し,本例は,上記のごとき塗装膜2を形成することによ
り,共振周波数を上昇させて調整するものである。従っ
て,図8に示すごとく,本例の超音波マイクロフォン1
0は,上記周波数調整溝を設けず,上記塗装膜2を設け
る点以外は,実施形態例1と略同様の構成を有する。な
お,図8における符号は,実施形態例1に対応してい
る。
【0044】上記塗装膜2の形成による,超音波マイク
ロフォン10の共振周波数の調整は,例えば,図9に示
す手順で行う。なお,以下においては,40±0.5k
Hzを所望の振動周波数として例にとって説明する。即
ち,予め振動ケース11の振動板111の外側の底面1
10(図8)に塗料を塗装(ステップS1)した後,該
振動ケース11を用いて超音波マイクロフォン10を作
製(S2)する。該超音波マイクロフォン10は,共振
周波数が目標値よりも,やや低めとなるように作製して
おく。
ロフォン10の共振周波数の調整は,例えば,図9に示
す手順で行う。なお,以下においては,40±0.5k
Hzを所望の振動周波数として例にとって説明する。即
ち,予め振動ケース11の振動板111の外側の底面1
10(図8)に塗料を塗装(ステップS1)した後,該
振動ケース11を用いて超音波マイクロフォン10を作
製(S2)する。該超音波マイクロフォン10は,共振
周波数が目標値よりも,やや低めとなるように作製して
おく。
【0045】次いで,上記超音波マイクロフォン10の
共振周波数を測定する(S3)。測定値が39.5kH
z未満の場合には,再塗装を行い(S4),塗装膜2を
厚くした後,再度共振周波数を測定する。測定結果が4
0±0.5kHzとなるまで,この作業を繰り返す。な
お,上記共振周波数が40.5kHzを超えた場合に
は,上記共振周波数を減少させるため,実施形態例1で
行った周波数調整溝を形成することにより調整する。
共振周波数を測定する(S3)。測定値が39.5kH
z未満の場合には,再塗装を行い(S4),塗装膜2を
厚くした後,再度共振周波数を測定する。測定結果が4
0±0.5kHzとなるまで,この作業を繰り返す。な
お,上記共振周波数が40.5kHzを超えた場合に
は,上記共振周波数を減少させるため,実施形態例1で
行った周波数調整溝を形成することにより調整する。
【0046】また,塗装膜2の膜厚D(図8)と共振周
波数の増加量には,図10に示すごとく比例の関係が有
る。上記振動周波数の調整に当っては,この関係を用い
て,所望する共振周波数と現状の共振周波数との差か
ら,必要な塗装膜2の膜厚Dを求め,その膜厚分の塗装
を行う。
波数の増加量には,図10に示すごとく比例の関係が有
る。上記振動周波数の調整に当っては,この関係を用い
て,所望する共振周波数と現状の共振周波数との差か
ら,必要な塗装膜2の膜厚Dを求め,その膜厚分の塗装
を行う。
【0047】これにより,上記超音波マイクロフォン1
0の共振周波数を上昇させる。そして,所望の共振周波
数(40±0.5kHz)が得られた時点で塗装を終了
する。以上のごとく,上記超音波マイクロフォン10の
共振周波数を調整する。
0の共振周波数を上昇させる。そして,所望の共振周波
数(40±0.5kHz)が得られた時点で塗装を終了
する。以上のごとく,上記超音波マイクロフォン10の
共振周波数を調整する。
【0048】本例によれば,上記振動板111の底面1
10に塗装を行うのみで共振周波数を調整するため,切
削加工による切り屑が発生したり,圧電素子12に損傷
を与える等のおそれがない。また,製造工程の最後に共
振周波数を調整することができるため,正確かつ容易に
共振周波数の調整を行うことができる。
10に塗装を行うのみで共振周波数を調整するため,切
削加工による切り屑が発生したり,圧電素子12に損傷
を与える等のおそれがない。また,製造工程の最後に共
振周波数を調整することができるため,正確かつ容易に
共振周波数の調整を行うことができる。
【0049】また,例えば,上記超音波マイクロフォン
10を自動車のバックソナーとしてバンパーに装着した
場合,上記振動板111の底面110が外部に露出す
る。そのため,上記振動板111に塗装する塗料を上記
バンパーの色と合せることにより,自動車の外観性を更
に向上させることができる。
10を自動車のバックソナーとしてバンパーに装着した
場合,上記振動板111の底面110が外部に露出す
る。そのため,上記振動板111に塗装する塗料を上記
バンパーの色と合せることにより,自動車の外観性を更
に向上させることができる。
【図1】実施形態例1における,超音波マイクロフォン
の断面図。
の断面図。
【図2】実施形態例1における,振動ケースの(A)断
面図及び(B)背面図。
面図及び(B)背面図。
【図3】実施形態例1における,超音波マイクロフォン
の斜視図。
の斜視図。
【図4】実施形態例1における,周波数調整溝の溝深さ
と超音波マイクロフォンの周波数変化率との関係を表す
線図。
と超音波マイクロフォンの周波数変化率との関係を表す
線図。
【図5】実施形態例1における,周波数調整溝の溝幅と
超音波マイクロフォンの周波数変化率との関係を表す線
図。
超音波マイクロフォンの周波数変化率との関係を表す線
図。
【図6】実施形態例2における,種々の周波数調整溝を
有する超音波マイクロフォンの斜視図。
有する超音波マイクロフォンの斜視図。
【図7】実施形態例3における,種々の形状の振動ケー
スの断面及び平面図。
スの断面及び平面図。
【図8】実施形態例5における,超音波マイクロフォン
の断面図。
の断面図。
【図9】実施形態例5における,周波数調整方法の手順
を表すフローチャート。
を表すフローチャート。
【図10】実施形態例5における,塗装膜の膜厚Dと振
動周波数の増加量との関係を表す線図。
動周波数の増加量との関係を表す線図。
【図11】従来例における,超音波マイクロフォンの断
面図。
面図。
1,10...超音波マイクロフォン, 11...振動ケース, 111...振動板, 112...側壁外周部, 12...圧電素子, 13...プラスリードワイヤ, 14...マイナスリードワイヤ, 15...周波数調整溝, 2...塗装膜, T1 ...振動板の厚み, T2 ...側壁の最薄部分の厚み, X...底面から周波数調整溝の先端までの距離, Y...溝幅, Z...溝深さ,
Claims (7)
- 【請求項1】 有底筒状の振動ケースと,該振動ケース
の底部を形成する振動板の内面に接着した圧電素子と,
該圧電素子の背面側に取付けたリードワイヤと,上記振
動ケースに取付けたリードワイヤとを有する超音波マイ
クロフォンにおいて,上記振動ケースの側壁外周部に
は,上記超音波マイクロフォンの共振周波数を調整する
ための周波数調整溝を設けてあることを特徴とする超音
波マイクロフォン。 - 【請求項2】 請求項1において,上記振動板の厚みを
T1,上記振動ケースの底面から上記周波数調整溝の先
端までの距離をX,上記周波数調整溝の溝幅をYとした
とき,これらはそれぞれ,0≦X≦2T1,0<Y≦
3.5T1の関係を満足することを特徴とする超音波マ
イクロフォン。 - 【請求項3】 請求項1又は2において,上記振動ケー
スの側壁のうち最も薄い部分の厚みをT2,上記周波数
調整溝の溝深さをZとしたとき,これらは,0<Z≦
0.9T2の関係を満足することを特徴とする超音波マ
イクロフォン。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において,
上記周波数調整溝は側壁外周部の全周に設けた環状溝で
あることを特徴とする超音波マイクロフォン。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
上記周波数調整溝は,上記側壁外周部に環状に点在して
複数個形成してあることを特徴とする超音波マイクロフ
ォン。 - 【請求項6】 有底筒状の振動ケースと,該振動ケース
の底部を形成する振動板の内面に接着した圧電素子と,
該圧電素子の背面側に取付けたリードワイヤと,上記振
動ケースに取付けたリードワイヤとを有する超音波マイ
クロフォンにおいて,上記振動板の底面には,上記超音
波マイクロフォンの共振周波数を調整するための塗装膜
が形成してあることを特徴とする超音波マイクロフォ
ン。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一項において,
上記圧電素子の背面側に取付けたリードワイヤは,プラ
スリードワイヤであって,かつ,上記振動ケースに取付
けたリードワイヤはマイナスリードワイヤであることを
特徴とする超音波マイクロフォン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11012994A JP2000069592A (ja) | 1998-06-11 | 1999-01-21 | 超音波マイクロフォン |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16326298 | 1998-06-11 | ||
JP10-163262 | 1998-06-11 | ||
JP11012994A JP2000069592A (ja) | 1998-06-11 | 1999-01-21 | 超音波マイクロフォン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000069592A true JP2000069592A (ja) | 2000-03-03 |
Family
ID=26348709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11012994A Pending JP2000069592A (ja) | 1998-06-11 | 1999-01-21 | 超音波マイクロフォン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000069592A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006340258A (ja) * | 2005-06-06 | 2006-12-14 | Nippon Ceramic Co Ltd | 超音波送受波器 |
JP2010263380A (ja) * | 2009-05-01 | 2010-11-18 | Nippon Ceramic Co Ltd | 超音波送受波器 |
JP2011077919A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Murata Mfg Co Ltd | 超音波トランスデューサ |
WO2014202249A1 (de) * | 2013-06-20 | 2014-12-24 | Robert Bosch Gmbh | Ultraschallwandleranordnung und kraftfahrzeug mit einer ultraschallwandleranordnung |
-
1999
- 1999-01-21 JP JP11012994A patent/JP2000069592A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006340258A (ja) * | 2005-06-06 | 2006-12-14 | Nippon Ceramic Co Ltd | 超音波送受波器 |
JP4532347B2 (ja) * | 2005-06-06 | 2010-08-25 | 日本セラミック株式会社 | 超音波送受波器 |
JP2010263380A (ja) * | 2009-05-01 | 2010-11-18 | Nippon Ceramic Co Ltd | 超音波送受波器 |
JP2011077919A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Murata Mfg Co Ltd | 超音波トランスデューサ |
WO2014202249A1 (de) * | 2013-06-20 | 2014-12-24 | Robert Bosch Gmbh | Ultraschallwandleranordnung und kraftfahrzeug mit einer ultraschallwandleranordnung |
CN105324187A (zh) * | 2013-06-20 | 2016-02-10 | 罗伯特·博世有限公司 | 超声换能器组件和具有超声换能器组件的机动车 |
US9962738B2 (en) | 2013-06-20 | 2018-05-08 | Robert Bosch Gmbh | Ultrasonic transducer system and motor vehicle including an ultrasonic system |
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