JP2000068031A - スパークプラグ及びそのスパークプラグを用いたイオン電流検出機能を持つ点火システム - Google Patents

スパークプラグ及びそのスパークプラグを用いたイオン電流検出機能を持つ点火システム

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JP2000068031A
JP2000068031A JP10249140A JP24914098A JP2000068031A JP 2000068031 A JP2000068031 A JP 2000068031A JP 10249140 A JP10249140 A JP 10249140A JP 24914098 A JP24914098 A JP 24914098A JP 2000068031 A JP2000068031 A JP 2000068031A
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spark plug
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conductive film
center
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Tomoaki Kato
友聡 加藤
Kenji Ishida
謙二 石田
Takahiro Suzuki
隆博 鈴木
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Niterra Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼室での燃焼に伴うイオン電流を検出でき
るスパークプラグであって、イオン電流を検出する際に
散見されるコロナ放電に起因すると考えられるノイズの
発生を極力抑制したスパークプラグを提供する。 【解決手段】 絶縁碍子1表面のうち、主体金具5のか
しめ部5C近傍の領域(15)と、パッキング部材6が
接するパッキン面近傍から上方にかけての領域(16)
に、白金ペーストを焼き付けてなる導電性皮膜15、1
6を形成する。その導電性皮膜15、16を主体金具5
と電気的に導通せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の着火装
置として用いられるスパークプラグに関し、特に、燃焼
室の燃焼状態を検出するのに有効なイオン電流を検出す
るのに適したスパークプラグ及びそのスパークプラグを
用いたイオン電流検出機能を持つ点火システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のスパークプラグは、図1に示すよ
うに、中心貫通孔1Cに中心電極2を保持した絶縁碍子
1を主体金具5で囲み、絶縁碍子1を内周段部5Eで係
止し、主体金具5をそのかしめ部5Cによりかしめるこ
とにより絶縁碍子1と主体金具5を一体としている。か
しめによる密閉を完全なものとするため、主体金具5の
内周段部5Eと絶縁碍子1との間に板状のパッキング部
材6を介在せしめて燃焼室に曝される脚長部1Bと絶縁
碍子1の上部とのシールを完全にしている。さらに、か
しめ部5Cと絶縁碍子1との間にワイヤ状のシール部材
7、8を介在せしめ、シール部材7、8の間にタルクの
粉末9を充填して弾性的にシールをしている。また、タ
ルク9を用いないでかしめをしたスパークプラグもあ
る。そして、主体金具5の下端に中心電極2と対向する
接地電極11を溶接している。
【0003】近年、このようなスパークプラグ20を火
花放電による燃焼室への点火だけではなく、燃焼室での
燃焼状態を検出するのに用いようとする動きが検討され
ている。燃焼室で混合気が燃焼すると燃焼に伴い電離作
用が働き、イオンと電子が発生する。そこで、中心電極
2と接地電極11(主体金具5)との間に電圧を加える
とイオン電流が流れる。このイオン電流は燃焼状態を反
映したものになる。
【0004】図2はイオン電流検出手段を示す回路図で
ある。スパークプラグ20の中心電極2には点火コイル
34から負極性の高電圧が印加されスパークプラグ20
で火花放電が行われる。火花放電時には実線の矢印10
1の方向に放電電流が流れ、コンデンサーC1にツェナ
ーダイオードZDの定格電圧だけのプラスの電圧が充電
される。定格電圧は通常数百V程度に設定される。火花
放電が終了するとコンデンサーC1に充電されたプラス
の電圧がスパークプラグ20の中心電極2に印加され、
燃焼室で混合気が燃焼していれば前述したイオン電流が
破線の矢印102のように流れる。このイオン電流はコ
ンデンサーC1と直列に接続された2つの抵抗R1、R
2間の出力端子36の電圧として検出できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図3は正常燃焼時の典
型的なイオン電流波形を示すグラフ図である。イオン電
流波形には2つの大きな山が現れている。何故2つの山
が現れるかその詳細な理由については不明であるが、最
初の山は初期の燃焼に、2つ目の山は燃焼圧若しくは燃
焼温度に関係するのではないかと考えられている。図4
はノッキング発生時のイオン電流波形を示すグラフ図で
ある。2つ目の山にノッキングに起因すると見られる多
数の小さな波50が重なっている。この小さな波50を
検出することによりノッキングの発生を検出し、点火時
期をずらす等の高度のエンジン制御が可能になる。とこ
ろが、図5に示すように、正常燃焼時のイオン電流波形
であっても2つ目の山にノイズに起因すると見られる小
さな波51が重なることがあることが判明した。このよ
うなノイズとなる波51が存在するとノイズをノッキン
グと誤認識し、イオン電流による燃焼状態の把握が困難
になるという問題点が生じた。このノイズ波51の原因
を探究した結果、スパークプラグ20へ高電圧を印加し
た際に電界強度の強い部分にコロナ放電が発生し、その
コロナ放電で蓄積された電荷がイオン電流検出時にディ
スチャーヂされるためであると推察するに至った。そし
て、コロナ放電が発生するのは、従来考えられていた絶
縁碍子の脚長部の上端付近だけではなく、主体金具のか
しめ部付近でも発生することを発見した。
【0006】従来のコロナ放電を防止したスパークプラ
グとして、特開平6−52966号には、絶縁碍子の脚
長部の上端付近に銀ペースト焼き付け等からなる導電皮
膜を形成し主体金具と電気的に導通させたものが開示さ
れている。しかしながら、これは発火部のフラッシュオ
ーバーを防止したり、くすぶりを防止することを主目的
とするものであった。また、特開平10−73069号
には、主体金具の突出部と絶縁碍子の脚長部との間隙を
0.5mm以上とすることにより当該部のコロナ放電を
防止するものが開示されている。しかしながら、これら
はいずれも絶縁碍子の脚長部の上端付近のみでのコロナ
放電を防止しようとするものであった。
【0007】そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みて
なされたもので、高電圧印加時に電界集中部に発生する
コロナ放電を抑制し、それによりイオン電流検出時のノ
イズの発生を抑制することのできるスパークプラグを提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のうち請求項1記載の発明は、中心貫通孔を
有する絶縁碍子と、前記中心貫通孔に保持された中心電
極と、前記絶縁碍子を内周段部に係止し、かしめにより
保持する主体金具と、その主体金具に電気的に導通して
いる接地電極とを備えたスパークプラグであって、前記
かしめ部近傍の絶縁碍子表面に導電性皮膜を形成し、そ
の導電性皮膜と主体金具とを電気的に導通させたことを
特徴とする。このように形成すると、かしめ部近傍の絶
縁碍子表面の電位が接地電位に固定される。このため、
かしめ部近傍の電界強度が緩和されてかしめ部近傍のコ
ロナ放電が抑制される。
【0009】ここで、請求項2記載の発明のように、主
体金具の内周段部と絶縁碍子とを密着させるパッキン面
近傍から上方にかけての絶縁碍子表面に導電性皮膜を形
成し、その導電性皮膜と主体金具とを電気的に導通させ
たことを特徴とすることができる。このように形成する
と、パッキン面近傍の絶縁碍子表面の電位が接地電位に
固定される。このため、パッキン面近傍から上方にかけ
ての電界強度が緩和されて内周段部近傍のコロナ放電が
抑制される。
【0010】ここで、請求項3記載の発明のように、前
記かしめ部近傍の絶縁碍子表面に導電性皮膜を形成し、
その導電性皮膜と主体金具とを電気的に導通させると共
に、前記内周段部と絶縁碍子とを密着させるパッキン面
近傍から上方にかけての絶縁碍子表面に導電性皮膜を形
成し、その導電性皮膜と主体金具とを電気的に導通させ
たことを特徴とすることができる。このように形成する
と、かしめ部近傍とパッキン面近傍から上方にかけての
領域の両者の電界強度が緩和されてかしめ部近傍及び内
周段部近傍の両者のコロナ放電が抑制される。
【0011】ここで、請求項4記載の発明のように、前
記導電性皮膜は、絶縁碍子の焼成時に導電性貴金属を含
むペーストを絶縁碍子の表面に塗布して焼き付けてなる
ことを特徴とすることができる。このように形成する
と、強固な導電性皮膜が貴金属皮膜として形成され導電
性皮膜の耐久性が向上する。ここで導電性貴金属とは、
白金、パラジウム、金、タングステン、モリブデン等の
金属をいう。これらの金属皮膜は耐久性を有するからで
ある。
【0012】ここで、請求項5記載の発明のように、前
記導電性貴金属を含むペーストは、白金を含むペースト
であることを特徴とすることができる。このように形成
すると、導電性皮膜が白金皮膜として形成され導電性皮
膜の耐久性がさらに向上する。導電性皮膜を銀ペースト
で形成した場合は数十分の運転でコロナ放電を抑制する
効果が薄れるなど耐久性がなく、また、銀のマイグレー
ションによる悪影響も心配される。これに対して、白金
皮膜はマイグレーションの心配が殆ど無く、また、実用
上十分な耐久性を有するようになる。
【0013】ここで、請求項6記載の発明のように、イ
オン電流検出機能を持つ点火システムとして、上記のス
パークプラグと、前記中心電極に火花放電の終了直後に
電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段から
の電圧により前記中心電極と前記接地電極との間に流れ
るイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、を備え
ることを特徴とすることができる。このようにすると、
コロナ放電に起因するノイズの発生を防止できるので燃
焼に伴うイオン電流を正確に検出することができ、燃焼
室での燃焼の状態をイオン電流により把握することがで
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照し説明する。図1は本発明に係るスパークプラグ
20の部分断面図である。周知のように、アルミナ等か
らなる絶縁碍子1は、その上部に沿面距離を稼ぐための
コルゲーション1Aを、下部に内燃機関の燃焼室に曝さ
れる脚長部1Bを備え、その軸中心には中心貫通孔1C
を備えている。中心貫通孔1Cの下端には、インコネル
等のニッケル合金からなる中心電極2が保持され、中心
電極2は絶縁碍子1の下端面から下方に突出している。
中心電極2にはインコネル単体で構成されたものの他
に、先端にイリジウムチップや白金チップを溶接して中
心電極を構成したものも有る。中心電極2は中心貫通孔
1Cの内部に設けられたガラス抵抗3を経由して上方の
端子4に電気的に接続されている。端子4には図示しな
い高耐圧ケーブルが接続され高電圧が印加される。上記
絶縁碍子1は主体金具5に囲まれ支持されている。
【0015】主体金具5は低炭素鋼材で形成され、スパ
ークプラグレンチと嵌合する6角形部5Aと、ねじ部5
Bとを備えている。主体金具5はそのかしめ部5Cによ
り絶縁碍子1にかしめられ、主体金具5と絶縁碍子1が
一体にされる。かしめによる密閉を完全なものとするた
め、主体金具5の内周段部5Eと絶縁碍子1との間に板
状のパッキング部材6を介在して燃焼室に曝される脚長
部1Bと絶縁碍子1の上部とのシールを完全にしてい
る。また、かしめ部5Cと絶縁碍子1との間にワイヤ状
のシール部材7、8を介在し、シール部材7、8の間に
タルク(滑石)9の粉末を充填して弾性的にシールをし
主体金具5と絶縁碍子1との固定を完全にしている。勿
論タルク9の無い形式のスパークプラグでも良い。ま
た、ねじ部5Bの上端にはガスケット10が嵌挿されて
いる。主体金具5の下端にニッケル合金からなる接地電
極11が溶接により接合されている。接地電極11は中
心電極2の先端面と軸方向に対向し、中心電極2と接地
電極11とで気中ギャップを構成している。勿論、この
ような標準的なスパークプラグだけではなく、接地電極
が中心電極の側周に対向する多極タイプのスパークプラ
グやセミ沿面放電スパークプラグであっても良い。ここ
までは従来のスパークプラグと同じである。
【0016】この実施の形態に係るスパークプラグでは
主体金具5が接したり近接する箇所の近傍の絶縁碍子1
の表面に白金ペーストを焼き付けてなる導電性皮膜1
5、16が形成されている。第1の白金導電性皮膜15
はかしめ部5Cの近傍にありワイヤ状のシール部材7、
8の間に形成されている。第1の白金導電性皮膜15は
シール部材7、8を経由して主体金具5と電気的に導通
している。第2の白金導電性皮膜16は主体金具5の内
周段部5Eと絶縁碍子1との間の板状のパッキング部材
6が接するパッキン面の近傍から上方にかけて形成され
ている。第2の白金導電性皮膜16はパッキング部材6
を経由して主体金具5と電気的に導通している。ここ
で、第1の白金導電性皮膜15と第2の白金導電性皮膜
16とは別個に形成するものではなく、実際には一つの
連続した白金導電性皮膜15、16として形成する。白
金導電性皮膜15、16は焼成前の絶縁碍子1に約20
%のアルミナを含む白金ペーストを塗布し、約1600
度で絶縁碍子1と同時焼成して形成する。
【0017】図2はイオン電流検出機能を持つ点火シス
テムの回路図である。バッテリ31は点火コイル34の
1次側コイルに接続されている。エンジン制御コンピュ
ータユニット(ECU)32は適切なタイミングでパル
ス信号をイグナイタ33に送り、点火コイル34の1次
側コイルに数mSの間電流を通電させた後、遮断する。
この結果、点火コイル34の2次側コイルの一端に負極
性の高電圧が発生する。点火コイル34の2次側は高耐
圧ケーブル35によりスパークプラグ20に接続されて
いる。点火コイル34の2次側コイルの他端は定格数百
VのツェナーダイオードZDに接続され、逆流防止用の
ダイオードD1を経由して接地されている。ツェナーダ
イオードZDに並列にコンデンサーC1が接続され、コ
ンデンサーC1の一端は2つの抵抗R1、R2に直列に
接続され接地されている。直列に接続された2つの抵抗
R1、R2間には出力端子36が設けられ、イオン電流
を電圧信号として検出する端子として用いられる。出力
端子36は図示しないコンピュータに接続されイオン電
流を解析してエンジン制御に使用される。上記の構成に
おいて、ツェナーダイオードZDとコンデンサーC1は
中心電極に火花放電の終了直後に電圧を印加する電圧印
加手段を構成する。直列に接続された2つの抵抗R1、
R2は電圧印加手段からの電圧により中心電極と接地電
極との間に流れるイオン電流を検出するイオン電流検出
手段を構成する。
【0018】イグナイタ33が点火コイル34への通電
を遮断すると、図6に示すように、負極性の高電圧(十
数KV〜数十KV)が印加される(図6の105)。こ
の高電圧105により中心電極2と接地電極11との間
の気中ギャップが絶縁破壊し、略一定の火花放電電圧1
06で火花放電が数mSの間続く。この間に図2で矢印
101で示す放電電流が流れ、コンデンサーC1にプラ
スの電圧が充電される。火花放電が終了すると点火コイ
ル34に残る若干のエネルギーにより中心電極2の電圧
は若干の振動波形107を示した後収束する。火花放電
の終了後はコンデンサーC1の電圧が中心電極2に印加
され、出力端子36にイオン電流波形が現れる。正常燃
焼時には図3に示すような、ノッキング時には図4に示
すような、コロナ放電に起因すると推定されるノイズ発
生時には図5に示すような波形を示すことは前述の通り
である。このコロナ放電は中心電極2に高電圧105が
印加された際にスパークプラグ20の電界が集中する部
分に発生する。しかしながら、本実施の態様ではコロナ
放電が殆ど発生しないことが確認された。
【0019】コロナ放電によるイオン電流のノイズの発
生状況を確認するためテストを行った。テストは絶縁碍
子1の表面に何の導電性皮膜も形成されていない通常の
未対策スパークプラグと、かしめ部5C近傍の絶縁碍子
1の表面の第1の領域のみに第1の白金導電性皮膜15
を形成した第1のスパークプラグと、板状のパッキン部
材6が接するパッキン面の近傍から上方にかけての第2
の領域のみに第2の白金導電性皮膜16を形成した第2
のスパークプラグと、前記第1及び第2の2つの領域に
連続して白金導電性皮膜15、16を形成した第3のス
パークプラグ(本実施の態様のスパークプラグ)との4
本のスパークプラグを順次エンジンに装着し、イオン電
流測定時のノイズの発生頻度を測定した。200回の測
定によるノイズ発生頻度は次表のとおりであった。な
お、エンジンは2リッター直列4気筒DOHCで200
0rpm、2.5kg−mの条件で測定した。
【0020】
【表1】 プラグの種類 ノイズ発生回数 発生頻度 未対策プラグ 10 5.0% 第1のプラグ 1 0.5% 第2のプラグ 2 1.0% 第3のプラグ 0 0.0%
【0021】上記の表1から明らかなように、いずれか
の領域に白金導電性皮膜を形成することによりイオン電
流測定時のノイズの発生頻度を劇的に減少することがで
きた。中でも、かしめ部5C近傍とパッキン面の近傍の
両者に白金導電性皮膜15、16を形成した第3のプラ
グが最も良く、全くノイズの発生が観測されなかった。
かしめ部5C近傍に白金導電性皮膜15を形成した第1
のプラグがこれに次ぎ、0.5%の発生頻度であった。
パッキン面の近傍から上方にかけての領域のみに白金導
電性皮膜16を形成した第2のスパークプラグでは1.
0%の発生頻度であった。
【0022】以上説明した実施の形態では導電性皮膜1
5、16を白金ペーストを焼成することにより形成した
がニッケル無電解メッキにより形成しても良い。また、
パラジウム、金、タングステン、モリブデン等の貴金属
のペーストを焼成することにより導電性皮膜を形成して
も良い。また、銀ペーストの焼き付けにより形成するこ
とも可能であるが、銀ペーストでは耐久性がなく数十分
の運転で効果が薄れ、また、銀のマイグレーションのお
それもあるため、余り好ましくない。さらに、前記の実
施の形態では中心電極の先端面に接地電極が対向する標
準型のスパークプラグについて説明したが、本発明が多
極型のスパークプラグやセミ沿面放電スパークプラグ等
のあらゆる種類のスパークプラグに適用できることは明
らかである。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、絶縁碍
子の表面の特定の領域に導電性皮膜を形成してなるもの
であるから、高電圧印加時の電界集中を緩和してコロナ
放電を抑制することができ、コロナ放電に起因すると推
定されるイオン電流測定時のノイズを顕著に抑制するこ
とができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るスパークプラグの部分断面図
である。
【図2】イオン電流検出機能を持つ点火システムの回路
図である。
【図3】正常燃焼時のイオン電流の波形図である。
【図4】ノッキング発生時のイオン電流の波形図であ
る。
【図5】ノイズが重畳した場合のイオン電流の波形図で
ある。
【図6】放電電圧の波形図である。
【符号の説明】
1 絶縁碍子 2 中心電極 5 主体金具 5C かしめ部 5E 内周段部 11 接地電極 15 第1の白金導電性皮膜 16 第2の白金導電性皮膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 隆博 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内 Fターム(参考) 3G019 CD06 GA14 GA16 KA01 LA05 5G059 AA06 CC02 DD27 FF12 JJ09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心貫通孔を有する絶縁碍子と、前記中
    心貫通孔に保持された中心電極と、前記絶縁碍子を内周
    段部に係止し、かしめにより保持する主体金具と、その
    主体金具に電気的に導通している接地電極とを備えたス
    パークプラグであって、 前記かしめ部近傍の絶縁碍子表面に導電性皮膜を形成
    し、その導電性皮膜と主体金具とを電気的に導通させた
    ことを特徴とするスパークプラグ。
  2. 【請求項2】 中心貫通孔を有する絶縁碍子と、前記中
    心貫通孔に保持された中心電極と、前記絶縁碍子を内周
    段部に係止し、かしめにより保持する主体金具と、その
    主体金具に電気的に導通している接地電極とを備えたス
    パークプラグであって、 前記内周段部と絶縁碍子とを密着させるパッキン面近傍
    から上方にかけての絶縁碍子表面に導電性皮膜を形成
    し、その導電性皮膜と主体金具とを電気的に導通させた
    ことを特徴とするスパークプラグ。
  3. 【請求項3】 中心貫通孔を有する絶縁碍子と、前記中
    心貫通孔に保持された中心電極と、前記絶縁碍子を内周
    段部に係止し、かしめにより保持する主体金具と、その
    主体金具に電気的に導通している接地電極とを備えたス
    パークプラグであって、 前記かしめ部近傍の絶縁碍子表面に導電性皮膜を形成
    し、その導電性皮膜と主体金具とを電気的に導通させる
    と共に、 前記内周段部と絶縁碍子とを密着させるパッキン面近傍
    から上方にかけての絶縁碍子表面に導電性皮膜を形成
    し、その導電性皮膜と主体金具とを電気的に導通させた
    ことを特徴とするスパークプラグ。
  4. 【請求項4】 前記導電性皮膜は、絶縁碍子の焼成時に
    導電性貴金属を含むペーストを絶縁碍子の表面に塗布し
    て焼き付けてなることを特徴とする請求項1、2または
    3記載のスパークプラグ。
  5. 【請求項5】 前記導電性貴金属を含むペーストは、白
    金を含むペーストであることを特徴とする請求項4記載
    のスパークプラグ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載のス
    パークプラグと、 前記中心電極に火花放電の終了直後に電圧を印加する電
    圧印加手段と、 前記電圧印加手段からの電圧により前記中心電極と前記
    接地電極との間に流れるイオン電流を検出するイオン電
    流検出手段と、を備えることを特徴とするイオン電流検
    出機能を持つ点火システム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007184194A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Denso Corp 内燃機関用のスパークプラグ
JP2009043425A (ja) * 2007-08-06 2009-02-26 Denso Corp 内燃機関用のスパークプラグ及びその製造方法
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