JP2000066210A - アクティブマトリクス型液晶表示装置 - Google Patents

アクティブマトリクス型液晶表示装置

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JP2000066210A
JP2000066210A JP10238095A JP23809598A JP2000066210A JP 2000066210 A JP2000066210 A JP 2000066210A JP 10238095 A JP10238095 A JP 10238095A JP 23809598 A JP23809598 A JP 23809598A JP 2000066210 A JP2000066210 A JP 2000066210A
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display device
active matrix
electrode
crystal display
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JP10238095A
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English (en)
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Hiroyuki Umeda
啓之 梅田
Yasushi Tomioka
冨岡  安
Yoshikazu Aratani
介和 荒谷
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】横電界方式のアクティブマトリクス型液晶表示
装置で長時間同一パターン表示を行った場合に生じる残
像の低減。 【解決手段】横電界方式のアクティブマトリクス型液晶
表示装置の対向基板上の配向制御層にスイッチング素子
を形成した基板上の配向制御層よりも液晶中のイオン性
不純物を吸着し易い配向制御膜を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアクティブマトリク
ス型液晶表示装置に係り、特に同一基板上に形成された
電極群により液晶組成物層に対して、主として基板面に
平行な電界を印加して液晶を駆動する横電界方式のアク
ティブマトリクス型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアクティブマトリクス型液晶表示
装置においては、液晶層を駆動する電極は2枚の基板上
にそれぞれ形成された、対向している透明電極を用いて
いた。これは液晶に印加する電界の方向を基板表面にほ
ぼ垂直な方向とすることで動作する、ツイステッドネマ
チック(TN)方式を採用していたことによるものであ
る。一方、液晶に印加する電界の方向を基板表面にほぼ
平行にして液晶を動作させることにより液晶表示装置の
視野角を飛躍的に広げる横電界方式が、例えば特公昭63
−21907号,USP4345249号,WO91/10936
号,特開平6−222397号及び、特開平6−160878 号等に
より提案され、実用化されている。これら公知のアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置には、長時間の同一パタ
ーン表示を行った後に別の表示パターンを表示させる
と、それまで表示されていた表示パターンが同時に表示
される、いわゆる残像の発生という問題がある。この残
像現象の発生機構は明らかではないが、例えば特開平8
−54631号に記載されたTN方式の液晶表示装置に関す
る公知技術では、残像の原因を、駆動上発生する直流電
圧によって液晶中のイオン性不純物が配向膜に吸着して
電荷が蓄積するためと考え、配向膜に蓄積した電荷を緩
和させるために低抵抗の配向膜を用いる方法が提案され
ている。また、特開平7−181439 号記載の公知技術で
は、液晶分子を基板面内方向に回転させて表示を行う横
電界方式における残像の原因を、液晶分子の双極子が配
向膜に分極を誘発するためと考え、配向膜に誘発される
分極を低減するために、液晶分子中の置換基の双極子モ
ーメントを3デバイ以下にして残像を抑制する方法が提
案されている。さらに、特開平7−159786 号に記載され
た横電界方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置に
関する公知技術では、液晶層や配向膜,絶縁膜内に生じ
た分極による電荷を速く緩和させるために、表面抵抗の
値が3.3×1011〜2.5×1018Ω/□の範囲である
配向膜や絶縁膜を用いる方法や、液晶,配向膜,絶縁膜
それぞれの誘電率と抵抗率の積で表される緩和時間の相
対的関係を規定して残像を低減する方法が提案されてい
る。しかしながら横電界方式における上記の公知技術の
アクティブマトリクス型液晶表示装置では、長時間同一
表示を続けた時に液晶中のイオン性不純物が配向膜に吸
着した場合に発生する残像を抑制する手段については全
く提案されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の公知技術の横電
界方式アクティブマトリックス型液晶表示装置では、長
時間同一表示を行った時に残像が発生するという問題が
ある。これは前記の公知技術では、液晶中のイオン性不
純物が配向膜に吸着された状態で直流電圧が印加された
時に生じる電荷の偏りを対策していないためである。
【0004】アクティブマトリックス型液晶表示装置で
は、画素をアクティブ駆動するための薄膜トランジスタ
(TFT)がOFFとなるTFTの非選択期間に画素電極
とゲート電極の間に生じる容量に起因した飛び込み電圧
が発生する。この飛び込み電圧はTFTがOFFの時の
画素電極の電位を変動させ、液晶層に直流電圧を印加さ
せる。この直流電圧の大きさは画素電極の電位により異
なるため、表示パターンに依存する。つまり表示領域内
で表示パターンごとに液晶層に印加される直流電圧が異
なる。この直流電圧によって液晶中のイオン性不純物が
電極近傍に集まり配向膜に吸着すると配向膜に電荷が蓄
積される。この後、別の表示パターンに表示を変えると
飛び込み電圧に起因した画素電極の直流電位が変化する
ため、配向膜に蓄積する電荷の量も変化する。この時イ
オン性不純物の吸着や脱離が遅いと、吸着する電荷量が
平衡状態に達するまでに時間がかかるので、配向膜の電
荷量がその周辺の画素領域の配向膜と異なり、液晶層に
印加される駆動電圧の実効値に差が生じ、それまで表示
されていたパターンが同時に表示される残像が発生す
る。そこで、残像を低減するために、TN方式で提案さ
れている公知技術のように、配向膜に残留した電荷を緩
和させ、吸着したイオン量の差による電位差を低減する
ために低抵抗の配向膜を用いることが考えられる。しか
しながら、同一基板上に電極群が形成されている横電界
方式では、低抵抗の配向膜を用いると、配向膜で電界が
遮蔽されてしまい、有効な電界が液晶層に印加されなく
なるため、駆動電圧が著しく上昇する。このため特開平
7−159786 号でも記載されているように、横電界方式で
低抵抗配向膜を用いる方法は、表面抵抗の下限値が3.
3×1011Ω/□であり、抵抗値としては十分に高いた
め、配向膜に吸着したイオン性不純物に起因して生じる
液晶層の直流電位の変動を低減して液晶層に印加される
実効電圧の変動を抑制するためには不十分である。
【0005】本発明はこれらの問題を解決するものであ
り、その目的は長時間の同一パターン表示によって生じ
るイオン性不純物の配向膜への吸着による実効電圧の変
化を抑制することにより、残像を生じない広視野角なア
クティブマトリクス型液晶表示装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】[手段1]基板に対して
水平方向に電界を生じさせるアクティブマトリクス型液
晶表示装置、具体的には少なくとも一方が透明な一対の
基板と、この一対の基板に挟持されている誘電異方性を
有する液晶組成物層と、一対の基板と液晶組成物層との
間にそれぞれ形成されている配向制御層とを有し、一対
の基板の一方の基板には走査電極と、走査電極に交差す
るように形成されている信号電極と、これらの電極の交
点に対応して形成されているアクティブ素子と、このア
クティブ素子に印加される電圧が制御される画素電極
と、画素電極と信号電極との間にその一部が形成され、
画素電極との間に前記一方の基板に対して支配的に平行
な電界を生じさせる共通電極とを有するアクティブマト
リクス型液晶表示装置において、一方の基板と液晶組成
物層との間に形成されている配向制御層に含まれる極性
官能基の密度を他方の基板と液晶組成物層との間に形成
されている配向制御層に含まれる極性官能基の密度より
も小さくする。
【0007】本発明によれば、液晶中に存在するイオン
性不純物は電極群が形成されていない対向基板側の配向
膜に多く吸着される。このため液晶中のイオン性不純物
が減り、電極群を形成した電極基板上の配向膜に吸着す
るイオン性不純物の数が減少する。この結果、直流電圧
が印加された場合に電極基板上の配向膜やその表面に生
じる電荷の偏りが低減される。
【0008】同一基板上に電極群を形成した横電界方式
では、電極基板上の配向膜に生じた電荷の偏りによる液
晶層の直流電位の変動は、対向基板上の配向膜に電荷の
偏りが生じた場合に比べて著しく大きい。これは、電極
基板上では配向膜が電極と液晶層との間に構成されるた
め、電荷の偏りによって生じた直流電圧が、電極と液晶
層との間に直列に作用して液晶層の直流電位を直接変動
させるのに対して、対向基板上に生じた電荷の偏りによ
る直流電圧は、液晶層に対して直列ではなく並列に作用
するためである。
【0009】従って、本発明により、対向基板上での電
荷の偏りが大きくなった場合でも、より大きな影響を及
ぼす電極基板上の電荷の偏りを低減することによって液
晶層の直流電位の変動を低減することができ、長時間同
一パターンを表示した後に別の表示を行う際に、飛び込
み電圧による電極間の直流電圧が変動した場合でも、液
晶に印加される電圧実効値の変動が低減されるので、液
晶表示面に発生する残像を抑制する効果が得られる。
【0010】また、本発明によれば、電極を形成した基
板上の配向膜に高抵抗の材料を用いることができるの
で、駆動電圧を上昇させることなく広視野角で残像のな
いアクティブマトリクス型液晶表示装置を得ることがで
きる。
【0011】[手段2]手段1の有機膜の少なくとも一
部をポリイミドを含む材料で形成されている構成とす
る。
【0012】[手段3]手段1ないし2の極性官能基と
してカルボキシル基,アミド結合,エステル結合、及び
カルボニル基のうちの少なくとも1つ有する構成とす
る。これらの極性官能基の不要なイオン不純物を吸着す
る効果が大きいため、これらの極性官能基を含む有機膜
を対向基板と液晶組成物層との間の配向制御層に形成す
ることで、残像をさらに解消することができる。
【0013】[手段4]手段1とは異なる基本構成とし
て、少なくとも一方が透明な一対の基板と、この一対の
基板に挟持されている誘電異方性を有する液晶組成物層
と、一対の基板と液晶組成物層との間にそれぞれ形成さ
れている配向制御層とを有し、一対の基板の一方の基板
には走査電極と、走査電極に交差するように形成されて
いる信号電極と、これらの電極の交点に対応して形成さ
れているアクティブ素子と、このアクティブ素子により
印加される電圧が制御される画素電極と、画素電極と信
号電極との間にその一部が形成され、画素電極との間に
一方の基板に対して支配的に平行な電界を生じさせる共
通電極とを有するアクティブマトリクス型液晶表示装置
において、他方の基板と液晶組成物層との間に形成され
ている配向制御層には配向制御層の主成分よりもイオン
不純物の吸着力の高い物質を含むようにする。
【0014】このように構成すると、手段1と同様の理
由で残像を抑制することができる。 [手段5]手段4の配向制御層の主成分よりもイオン不
純物の吸着力の高い物質として酸化チタン,酸化珪素,
酸化アルミ,活性炭のうち少なくとも1種類含む構成と
する。
【0015】これらの物質は、イオン不純物の吸着力が
高いため手段5の残像抑制効果を向上させることができ
るとともに、配向制御膜の主成分を任意に選ぶことがで
きる。
【0016】また、吸着力を向上させるために、手段1
のアクティブ素子を形成した一方の基板と液晶組成物層
との間に形成されている配向制御層に含まれる極性官能
基の密度を他方の基板と液晶組成物層との間に形成され
ている配向制御層に含まれる極性官能基の密度よりも小
さくした配向膜とともに用いるとさらに効果が向上す
る。
【0017】[手段6]手段5の配向制御層の主成分よ
りもイオン不純物の吸着力の高い物質は直径0.1μm
以下の微粒子であるように構成する。
【0018】このように細かい粒子を用いることによ
り、配向制御機能の効果を低下させずにイオン不純物の
吸着力を向上させることができる。
【0019】[手段7]手段1〜3と手段5〜7の配向
制御膜を混合、若しくは積層する構成にしても残像の抑
制効果を向上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1に本発明による
アクティブマトリックス型液晶表示装置における画素の
断面の一部を示す。図1において、1は第1誘電体基
板、2は共通電極、3は自己酸化膜、4は絶縁膜、5は
画素電極、6は信号電極、7は保護絶縁膜、8は第1配
向膜、9は液晶層、10は第2配向膜、11はオーバー
コート膜、12はカラーフィルタ、13はブラックマト
リクス、14は第2誘電体基板、15は偏光板である。
本発明におけるアクティブマトリックス型液晶表示装置
では、共通電極2と画素電極5との間に、第1誘電体基
板1の表面にほぼ平行な電界25を発生させ、液晶層9
内の液晶分子を第1誘電体基板1の表面に平行方向に回
転させることによって画像表示を行う。また、第2配向
膜10が第1配向膜8よりもイオン性不純物を吸着し易
くなるように、第1配向膜8と第2配向膜10とが異な
る材料で構成されている。
【0021】以下に本実施例の具体的な構成を説明す
る。誘電体基板としては、厚みが0.7mmで表面を研磨し
たガラス基板を用いた。第1誘電体基板上には各種電極
群,短絡を防ぐための絶縁膜,薄膜トランジスタ,薄膜
トランジスタや電極群を保護する保護絶縁膜を形成して
TFT基板とした。
【0022】薄膜トランジスタ及び、各種電極の構造を
図2に示す。図2には、基板面に垂直な方向から見た正
面図と正面図のA−A′,B−B′部分における断面図
を示した。また、図1に示したアクティブマトリクス型
液晶表示装置の画素の一部を表す断面構造は、図2のC
−C′部分に対応する。薄膜トランジスタ16は画素電
極5,信号電極6,走査電極17、及びアモルファスシ
リコン18から構成される。共通電極2と走査電極17
及び、信号電極6と画素電極5とはそれぞれ同一の金属
層をパタ−ン化して構成した。ここでは共通電極2,走
査電極17としてAlを、信号電極6と画素電極5とし
てCrを用いた。共通電極2と走査電極17には信号電
極6との交差部での絶縁信頼性を向上させるために陽極
酸化法によって自己酸化膜3を形成した。絶縁膜4と保
護絶縁膜7は窒化珪素で形成し、膜厚は各々0.2μ
m,0.6μmとした。蓄積容量19は2本の画素電極
5の間を結合する領域において画素電極5と共通電極2
で絶縁膜4を挟む構造として形成した。画素電極5は正
面図において、3本の共通電極2の間に配置されてい
る。画素数は1024×3(R,G,B)本の信号電極
6と768本の走査電極17とにより1024×3×7
68個とした。TFT基板上には、ピロメリット酸二無
水物とp−フェニレンジアミンから合成されるポリアミ
ック酸を極性溶媒に溶解させて得られた配向膜ワニスを
印刷塗布し、250℃で30分間焼成することにより第
1配向膜8を約80nmの膜厚で形成し、その表面には
液晶を配向させるためのラビング処理を施した。極性溶
媒としてはN−メチル−2−ピロリドンを用いた。
【0023】第2誘電体基板14上にはブラックマトリ
クス付きカラーフィルタを形成し対向基板とした。その
構造を図3に示す。図3には基板面に垂直な方向から見
た正面図と正面図のA−A′,B−B′部分における断
面図を示す。格子状のブラックマトリクス13、R,
G,Bの3色からなるカラーフィルタ12,オーバーコ
ート膜11が形成されている。対向基板の最表面には、
TFT基板上に塗布したものと同じ配向膜ワニスを印刷
塗布し、200℃で30分間焼成することにより第2配
向膜10を約80nmの膜厚で形成し、TFT基板と同
様にラビング処理を施した。このような構成とすること
により、配向膜に吸着されるイオン性不純物の量を第1
配向膜8と第2配向膜10とで変えることができる。焼
成温度の低い第2配向膜のイミド化率は第1配向膜より
も低くなるため、第2配向膜には反応せずに残ったポリ
アミック酸が多く含まれる。従って、第2配向膜10の
方が第1配向膜8よりもカルボキシル基とアミド結合の
密度が大きい。カルボキシル基やアミド結合部は極性が
大きいため、液晶中のイオン性不純物の配向膜への吸着
を助長する。従って、第2配向膜10に多くのイオン性
不純物が吸着し、第1配向膜8に吸着するイオン性不純
物の量を低減する効果が生じる。この結果、飛び込み電
圧に起因した直流電圧により発生する電荷の偏りが、液
晶層の電位を変動させる効果が大きい第1配向膜8上で
低減されるので、残像の発生を低減する効果が生じる。
【0024】TFT基板および対向基板上の配向膜のラ
ビング方向は互いにほぼ平行で、かつ印加電界方向との
なす角度を75度とした。これらの基板間に平均粒径が
4.0μmのポリマ−ビ−ズをスペーサとして分散し、誘
電率異方性Δεが正でその値が7.3であり、屈折率異
方性Δnが0.074(589nm,20℃)のネマチ
ック液晶組成物を挾んだ。パネルを挾む2枚の偏光板1
5はクロスニコルに配置した。本実施例では、低電圧で
暗状態,高電圧で明状態をとるノ−マリクロ−ズ特性を
採用した。
【0025】パネルには図4のように駆動LSIが接続
され、TFT基板上に走査電極駆動用回路20,信号電
極駆動用回路21,共通電極駆動用回路22を接続し、
電源回路及びコントロ−ル回路23から走査信号電圧,
映像信号電圧,タイミング信号を供給し、アクティブマ
トリクス駆動した。
【0026】本実施例のアクティブマトリクス型液晶表
示装置は、上下左右140°以上でコントラスト比が1
0となる広視野角であり、かつ、連続1時間同一パター
ン表示を行った後、全表示領域を中間調で表示した場合
でも、元の表示パターンが残像として目視確認できる時
間は1秒であった。
【0027】(実施例2)本実施例は以下を除いて実施
例1と同じ構成である。
【0028】ピロメリット酸二無水物の替わりに1,
2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物
を用いて合成したポリアミック酸を極性溶媒に溶解させ
て得られた配向膜ワニスを用いた。
【0029】本実施例の構成では、実施例1と同様に第
2配向膜の方が第1配向膜よりもカルボキシル基とアミ
ド結合の密度が大きい。従って、第2配向膜に多くのイ
オン性不純物が吸着し、第1配向膜に吸着するイオン性
不純物の量を低減する効果が生じる。
【0030】本実施例のアクティブマトリクス型液晶表
示装置は、上下左右140°以上でコントラスト比が1
0となる広視野角であり、かつ、連続1時間同一パター
ン表示を行った後、全表示領域を中間調で表示した場合
でも、元の表示パターンが残像として目視確認できる時
間は1秒以下であった。
【0031】(比較例1)本比較例は以下を除いて実施
例2と同じ構成である。
【0032】第1配向膜と第2配向膜の焼成温度を共に
250℃とした。従って本比較例では、第1配向膜と第
2配向膜のイミド化率は同程度であり、カルボキシル基
とアミド結合の密度は同じである。従って、実施例2と
比較して第2配向膜に吸着される液晶中のイオン性不純
物の量が減少し、第1配向膜に吸着される量が増加す
る。
【0033】本比較例のアクティブマトリクス型液晶表
示装置は、上下左右140°以上でコントラスト比が1
0となる広視野角であるが、連続1時間同一パターン表
示を行った後、全表示領域を中間調で表示すると、元の
表示パターンが残像として確認された。この残像が目視
確認できなくなるまでには3秒の時間を要した。
【0034】(実施例3)本実施例は以下を除いて比較
例1と同じ構成である。
【0035】1,2,3,4−シクロペンタンテトラカ
ルボン酸二無水物の替わりにヘキサメチレンジトリメリ
テート酸二無水物を用いて合成したポリアミック酸を極
性溶媒に溶解させて得られた配向膜ワニスを、対向基板
上に印刷塗布した後、焼成して第2配向膜を形成した。
従って、第2配向膜の方が第1配向膜よりもエステル結
合の密度が大きい。エステル結合は極性が大きいため、
液晶中のイオン性不純物の配向膜への吸着を助長する。
従って、第2配向膜に多くのイオン性不純物が吸着し、
第1配向膜に吸着するイオン性不純物の量を低減する効
果が生じる。
【0036】本実施例のアクティブマトリクス型液晶表
示装置は、上下左右140°以上でコントラスト比が1
0となる広視野角であり、かつ、連続1時間同一パター
ン表示を行った後、全表示領域を中間調で表示した場合
でも、元の表示パターンが残像として目視確認できる時
間は1秒以下であった。
【0037】(比較例2)本比較例は以下を除いて実施
例3と同じ構成である。
【0038】実施例3でTFT基板上に塗布した配向膜
ワニスと対向基板上に塗布した配向膜ワニスを入れ替
え、第1配向膜の方が第2配向膜よりもエステル基の密
度が大きくなるように配向膜を配置した。従って、本比
較例では第1配向膜に液晶中のイオン性不純物が多く吸
着される。
【0039】本比較例のアクティブマトリクス型液晶表
示装置は、上下左右140°以上でコントラスト比が1
0となる広視野角であるが、連続1時間同一パターン表
示を行った後、全表示領域を中間調で表示すると、元の
表示パターンが残像として確認された。この残像が目視
確認できなくなるまでには5分以上の時間を要した。
(実施例4)本実施例は以下を除いて比較例1と同じ構
成である。
【0040】p−フェニレンジアミンの替わりにビス
(1,4−アミノフェニル)スルフィドを用いて合成し
たポリアミック酸を極性溶媒に溶解させて得られた配向
膜ワニスを、TFT基板上に印刷塗布した後、焼成して
第1配向膜を形成した。
【0041】従って、第1配向膜の方が第2配向膜より
もカルボニル基の密度が小さい。カルボニル基は極性が
大きいため、液晶中のイオン性不純物の配向膜への吸着
を助長する。従って、より多くのイオン性不純物が第2
配向膜に吸着し、第1配向膜に吸着するイオン性不純物
の量を低減する効果が生じる。
【0042】本実施例のアクティブマトリクス型液晶表
示装置は、上下左右140°以上でコントラスト比が1
0となる広視野角であり、かつ、連続1時間同一パター
ン表示を行った後、全表示領域を中間調で表示した場合
でも、元の表示パターンが残像として目視確認できる時
間が1秒以下であった。
【0043】(実施例5)本実施例は以下を除いて比較
例1と同じ構成である。
【0044】p−フェニレンジアミンの替わりにビス
(1,4−アミノフェニル)エーテルを用いて合成した
ポリアミック酸を極性溶媒に溶解させて得られた配向膜
ワニスを、TFT基板上に印刷塗布した後、焼成して第
1配向膜を形成した。従って、第1配向膜の方が第2配
向膜よりもカルボニル基の密度が小さい。従って、より
多くのイオン性不純物が第2配向膜に吸着し、第1配向膜
に吸着するイオン性不純物の量を低減する効果が生じ
る。
【0045】本実施例のアクティブマトリクス型液晶表
示装置は、上下左右140°以上でコントラスト比が1
0となる広視野角であり、かつ、連続1時間同一パター
ン表示を行った後、全表示領域を中間調で表示した場合
でも、元の表示パターンが残像として目視確認できる時
間が1秒以下であった。
【0046】(実施例6)本実施例は以下を除いて比較
例1と同じ構成である。
【0047】p−フェニレンジアミンの替わりにビス
(1,4−アミノフェニル)メタンを用いて合成したポ
リアミック酸を極性溶媒に溶解させて得られた配向膜ワ
ニスを、TFT基板上に印刷塗布した後、焼成して第1
配向膜を形成した。従って、第1配向膜の方が第2配向
膜よりもカルボニル基の密度が小さい。従って、より多
くのイオン性不純物が第2配向膜に吸着し、第1配向膜
に吸着するイオン性不純物の量を低減する効果が生じ
る。
【0048】本実施例のアクティブマトリクス型液晶表
示装置は、上下左右140°以上でコントラスト比が1
0となる広視野角であり、かつ、連続1時間同一パター
ン表示を行った後、全表示領域を中間調で表示した場合
でも、元の表示パターンが残像として目視確認できる時
間が1秒以下であった。
【0049】(実施例7)本実施例は以下を除いて比較
例1と同じ構成である。
【0050】第2配向膜中に吸着剤として平均粒径0.
08μm の酸化チタンの微粒子を含有させた。この様
な構成により、第2配向膜により多くのイオン性不純物
が吸着し、第1配向膜に吸着するイオン性不純物の量を
低減する効果が生じる。本実施例では吸着剤として酸化
チタンを用いたが、これに限定されるものではなく、酸
化珪素,酸化アルミ,活性炭など、吸着能を有する他の
絶縁体を用いることも可能である。
【0051】本実施例のアクティブマトリクス型液晶表
示装置は、上下左右140°以上でコントラスト比が1
0となる広視野角であり、かつ、連続1時間同一パター
ン表示を行った後、全表示領域を中間調で表示した場合
でも、元の表示パターンが残像として目視確認できる時
間が1秒以下であった。
【0052】(比較例3)本比較例は酸化チタンの平均
粒径を0.15μm としたことを除いて実施例5と同じ
構成である。本比較例の構成では、酸化チタンの粒子径
が配向膜の膜厚の約2倍であるため、配向膜表面をラビ
ング処理した際に、酸化チタン部分が強く擦られる。こ
の結果、一部の酸化チタン粒子が剥離されて配向膜に欠
陥が生じた。
【0053】本実施例のアクティブマトリクス型液晶表
示装置では、酸化チタン微粒子が剥離した領域で液晶の
配向が乱れ、黒表示時に光漏れが発生しコントラスト比
が低下した。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、残像を生じない広視野
角なアクティブマトリクス型液晶表示装置を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置
における単位画素内の断面の一部を示す図。
【図2】本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置
における単位画素内の電極構造の典型例を示す図。
【図3】本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置
におけるカラーフィルタ基板の構成例を示す図。
【図4】本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置
におけるTFT回路システムを表す図。
【符号の説明】
1…第1誘電体基板、2…共通電極、3…自己酸化膜、
4…絶縁膜、5…画素電極、6…信号電極、7…保護絶
縁膜、8…第1配向膜、9…液晶層、10…第2配向
膜、11…オーバーコート膜、12…カラーフィルタ、
13…ブラックマトリクス、14…第2誘電体基板、1
5…偏光板、16…薄膜トランジスタ、17…走査電
極、18…アモルファスシリコン、19…蓄積容量、2
0…走査電極駆動用回路、21…信号電極駆動用回路、
22…共通電極駆動用回路、23…コントロール回路、
24…アクティブマトリクス型液晶表示素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒谷 介和 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 2H090 HA11 HB08Y HB09Y HB10Y HB17Y HD11 KA05 MA02 MA16 MB01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方が透明な一対の基板と、こ
    の一対の基板に挟持されている誘電異方性を有する液晶
    組成物層と、前記一対の基板と前記液晶組成物層との間
    にそれぞれ形成される配向制御層とを有し、 前記一対の基板の一方の基板には走査電極と、前記走査
    電極に交差するように形成されている信号電極と、これ
    らの電極の交点に対応して形成されているアクティブ素
    子と、このアクティブ素子に印加される電圧が制御され
    る画素電極と、この画素電極と前記信号電極との間にそ
    の一部が形成され、前記画素電極との間に、前記一方の
    基板面に対して支配的に平行な電界を発生させる共通電
    極とを有するアクティブマトリクス型液晶表示装置にお
    いて、 前記一方の基板と前記液晶組成物層との間に形成されて
    いる配向制御層に含まれる極性官能基の密度は前記他方
    の基板と液晶組成物層との間に形成されている配向制御
    層に含まれる前記極性官能基の密度よりも小さいことを
    特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記有機膜はポリイミ
    ドを含むことを特徴とするアクティブマトリクス型液晶
    表示装置。
  3. 【請求項3】請求項1ないし2において、前記極性官能
    基はカルボキシル基,アミド結合,エステル結合、及び
    カルボニル基のうちの少なくとも1つであることを特徴
    とするアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  4. 【請求項4】少なくとも一方が透明な一対の基板と、こ
    の一対の基板に挟持されている誘電異方性を有する液晶
    組成物層と、前記一対の基板と前記液晶組成物層との間
    にそれぞれ形成されている配向制御層とを有し、 前記一対の基板の一方の基板には走査電極と、前記走査
    電極に交差するように形成されている信号電極と、これ
    らの電極の交点に対応して形成されているアクティブ素
    子と、このアクティブ素子に対応して形成されている画
    素電極と、前記画素電極と前記信号電極との間にその一
    部が形成され、前記画素電極との間に前記一方の基板に
    対して支配的に平行な電界を生じさせる共通電極とを有
    するアクティブマトリクス型液晶表示装置において、 前記他方の基板と液晶組成物層との間に形成されている
    配向制御層には配向制御層の主成分よりもイオン不純物
    の吸着力の高い部材が含まれていることを特徴とするア
    クティブマトリクス型液晶表示装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記配向制御層の主成
    分よりもイオン不純物の前記吸着力が高い部材は酸化チ
    タン,酸化珪素,酸化アルミ,活性炭のうち少なくとも
    1種類を含むことを特徴とするアクティブマトリクス型
    液晶表示装置。
  6. 【請求項6】請求項4において、前記配向制御層の主成
    分よりもイオン不純物の吸着力の高い物質は直径0.1
    μm 以下の微粒子であることを特徴とするアクティブ
    マトリクス型液晶表示装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003066454A (ja) * 2001-08-29 2003-03-05 Sumitomo Chem Co Ltd 配向膜の形成方法
US6704084B2 (en) 2000-03-16 2004-03-09 International Business Machines Corporation Liquid-crystal display wherein a common potential is supplied to an alignment film
KR20130060697A (ko) * 2011-11-30 2013-06-10 엘지디스플레이 주식회사 액정 표시 패널 및 그 제조 방법
CN111487815A (zh) * 2019-11-07 2020-08-04 友达光电股份有限公司 显示装置

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