JP2000066191A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2000066191A
JP2000066191A JP10238097A JP23809798A JP2000066191A JP 2000066191 A JP2000066191 A JP 2000066191A JP 10238097 A JP10238097 A JP 10238097A JP 23809798 A JP23809798 A JP 23809798A JP 2000066191 A JP2000066191 A JP 2000066191A
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crystal layer
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plate
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Osamu Ito
理 伊東
Shinichi Komura
真一 小村
Kazuhiro Kuwabara
和広 桑原
Kazuyuki Funahata
一行 舟幡
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】反射板を液晶セル内に内蔵した反射型液晶表示
装置のコントラスト比の向上をさせる。 【解決手段】駆動用液晶層とは逆の捻れ構造を有してリ
タデーションはこれに等しいかあるいは小さい捻れ位相
板を近接する面においてダイレクタが直交する様に積層
し、更にこの上にリタデーションが4分の1波長である
位相板と偏光板を遅相軸と吸収軸が45度をなす様に積
層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】電子部品の高機能化に伴い、
あらゆる電子機器が急速に多機能化しつつある。多機能
の電子機器を円滑に操作するために、インターフェイス
の重要性も増している。薄型,軽量,低消費電力を特徴
とする液晶表示装置は、電子機器の形態を大きく変更す
ることなしに搭載可能であるため、これらのインターフ
ェイスに最適である。
【0002】反射型液晶表示装置はバックライトを用い
ずに反射板で周囲の光を反射して表示を行うため、液晶
表示装置のなかでも特に消費電力が低く、薄型軽量であ
る。本発明の属する利用分野は反射型液晶表示装置であ
る。
【0003】
【従来の技術】偏光板を用いた液晶表示装置は電界印加
に伴う液晶層の配向変化を光学的に増幅できるため、低
電圧駆動が可能である。しかし、暗表示の反射率を充分
に低下して高いコントラスト比を得るためには、暗表示
において液晶表示素子内を通過する光の偏光状態を、そ
の波長依存性まで含めて制御しなければならない。
【0004】従来のLCDの中でも、例えば透過型ST
N−LCDでは、高コントラスト比を得るために補償液
晶セルを用いている。補償液晶セルとは、駆動用の液晶
セルと液晶材料の複屈折,液晶層厚,ツイスト角が等し
く、捻れ方向が駆動用の液晶セルとは逆の液晶セルであ
り、駆動用液晶セルとは逆の光学特性を有する。これを
駆動用液晶セルと組み合わせると、捻れの軸に平行に通
過した光に対して等方性となる。そのため、補償液晶セ
ルと駆動用の液晶セルの積層体を直交ニコルの条件で配
置した2枚の偏光板の間に置くと、原理的には透過率が
0%に近い理想的な暗表示が得られ、高コントラスト比
の表示が実現される。
【0005】この補償液晶セルを捻れ構造を有する高分
子液晶フィルム(捻れ位相板)で置き換えた方式が提案
されており、更には捻れ構造を持たない2枚の複屈折性
フィルム(位相板)で置き換えた位相板方式が実用化さ
れている。位相板方式では、2枚の位相板のパラメータ
(遅相軸角度とリタデーション)を最適化することによ
り、理想に近い偏光状態の制御が実現できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】反射型液晶表示装置で
は、周囲からの光を反射板で反射して表示に利用してい
る。反射型液晶表示装置に入射した光は液晶層を通過
し、反射板で反射され、再び液晶層を通過する。この過
程において光が異なる2つの画素を通過することを視差
という。視差が生じると表示が2重にダブって見えるた
め視認性が低下する。特に、カラーフィルタを用いた場
合には反射率やコントラスト比が著しく低下する。
【0007】視差を解消するためには、液晶層と反射板
との間の距離を1画素の1辺の長さよりも充分に短くし
なければならない。1画素の1辺の長さは300μm以
下であるため、反射板は液晶セル内に内蔵しなければな
らない。偏光板は液晶セル内に内蔵できないため、反射
板は液晶層に近接することになる。
【0008】反射板が液晶層に近接した構造になったこ
とにより、位相板を用いた反射型液晶表示装置では2枚
の位相板のパラメータの設定に大きな制約が生じること
になる。このことを以下に説明する。
【0009】従来の透過型液晶表示装置の構成を図2に
示す。透過軸41を図2に示した様に配置した第1の偏
光板31と、その偏光板31の下に形成され配向方向4
2の方向に配向された補償用液晶層と、その補償用液晶
層10の下に形成され透過軸41を図2のように示した
ように配置した第2の偏光板とを有する構造である。こ
の構造では2枚の偏光板に液晶層が挟まれている。図3
に従来の反射型液晶表示装置を示す。図3に示した様に
偏光板と反射板に挟まれている。反射時に偏光状態が保
存されることを考慮すると、図3の構造は図4に等価で
ある。入射時と出射時に光は同じ位相板を通過するの
で、位相板34と位相板34′は同一の位相板である。
位相板35と位相板35′も同一の位相板である。従っ
て、位相板34と位相板34′は常に遅相軸が平行で、
かつリタデーションも等しいことになる。位相板35と
位相板35′についても同様である。
【0010】この様な位相板パラメータの制約のため、
反射型液晶表示装置ではこれまで充分な偏光状態の制御
ができず、低コントラスト比であった。
【0011】本発明の目的は反射板を液晶セル内に内蔵
した反射型液晶表示装置のコントラスト比の向上であ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置で
は、偏光状態の制御のために捻れ位相板と位相板の組み
合わせを用いる。捻れ位相板と位相板は、駆動用液晶層
と偏光板の間に配置する。捻れ位相板は駆動用液晶層に
近接し、位相板は偏光板に近接する様に積層する。
【0013】駆動用液晶層の光学特性を記述するため、
これをL個のごく薄い層に分割し、その積層体として表
わす。各層は充分に薄いため複屈折性と見なすことが可
能で、その遅相軸は隣り合った層に対して少しずつずれ
ている。各層における分子の平均的な配向方向をダイレ
クタと呼ぶことにする。各層に捻れ位相板に近接する側
から番号を付けると、i番目の層のダイレクタの方位角
とチルト角をそれぞれφi ,θi とする。
【0014】方位角はφ1 を0度とし、反時計回りに定
義する。チルト角は各層の平面方向を0度として定義す
る。
【0015】捻れ位相板も駆動用液晶層と同様にL個の
ごく薄い層の積層体として表わし、駆動用液晶層に近接
する側から番号を付ける。i番目の層のダイレクタの方
位角とチルト角をそれぞれφi′,θi′とすると、次式
が成り立つ様に捻れ位相板のダイレクタ分布を設定す
る。
【0016】 φi′=φi +90゜ …(1) θi′=θi …(2) 即ち、捻れ位相板のダイレクタ分布は、チルト角分布は
暗表示における駆動用液晶層と等しくなり、方位角分布
は暗表示における駆動用液晶層と逆向きに回転する様に
設定する。更に、捻れ位相板のダイレクタ方位は、近接
する面において駆動用液晶層のダイレクタ方位と直交す
る様に設定する。
【0017】捻れ位相板の厚さと複屈折の積は、駆動用
液晶層の厚さと複屈折の積に等しくなる様に設定する。
【0018】位相板のリタデーションは、人間の視感度
が最大になる波長550nmにて4分の1波長になる様
に設定する。位相板の遅相軸と偏光板の吸収軸のなす角
は、45度になる様に設定する。
【0019】図5に示した様に、リタデーションが4分
の1波長である位相板を反射板と偏光板の間に配置し、
位相板の遅相軸と偏光板の吸収軸のなす角を45度に設
定する。偏光板を通過した直線偏光は位相板を通過して
円偏光となって反射板に入射する。反射板で反射された
後に再び位相板を通過する過程で2分の1波長に相当す
る位相差を受け、振動方向が90度回転した直線偏光に
変換される。この時、光は偏光板によって完全に吸収さ
れ、理想的な暗表示が得られる。
【0020】液晶表示装置では、少なくとも明表示と暗
表示の切り替えができなければならない。そのために
は、電圧印加によって配向状態が制御可能な駆動用液晶
層を含むことが必須である。図5の構成に駆動用液晶層
を挿入した場合について考える。図6に示した様に、駆
動用液晶層を通過する過程において駆動用液晶層の光学
異方性により透過光の偏光状態が変化する。その結果、
反射板に入射する光は円偏光ではなくなり、理想的な暗
表示は得られない。
【0021】本発明では、図5の構成に捻れ位相板と駆
動用液晶層を挿入した。捻れ位相板のダイレクタ分布を
(1),(2)式の様に設定し、かつその厚さと複屈折の
積は、駆動用液晶層の厚さと複屈折の積に等しくなる様
に設定したことにより、捻れ位相板は駆動用液晶層の光
学異方性とは反対の光学異方性を有する。駆動用液晶層
の光学異方性は捻れ位相板によって完全に補償され、捻
れ位相板と駆動用液晶層の積層体は等方性になる。
【0022】これを以下に説明する。駆動用液晶層をL
個のごく薄い層の積層体として表わすと、その光学特性
を表わすMuller行列Mは各層のMuller行列の積として
(3)式の様に表わされる。
【0023】 M=M1・M2・ … ・ML …(3) ここで、Mi はi番目の層の光学特性を表わすMuller行
列である。更に、Miは回転を表わすMuller行列Rと位
相差を表わすMuller行列Δを用いて(4)式で表わされ
る。
【0024】 Mi =R(φi)・Δ(δi)・R(−φi) …(4) ここで、φi ,δi はそれぞれi番目の層の遅相軸方位
と位相差であり、R(φi)とΔ(δi)はそれぞれ(5)式
と(6)式で定義される。
【0025】
【数1】
【0026】
【数2】
【0027】液晶材料の常光線屈折率,異常光線屈折率
をそれぞれno ,ne ,透過光の波長をλ,液晶層厚を
dとすると、δi は(7)式と(8)式で定義される。
【0028】 δi =2πΔnid/Lλ …(7)
【0029】
【数3】
【0030】捻れ位相板についても同様であり、駆動用
液晶層の光学特性を表わすMuller行列M′は(9)式で
表わされる。
【0031】 M′=ML′・…・M2′・M1′ …(9) Mi′はi番目の層の光学特性を表わすMuller行列であ
り、同様にして(10)式で表わされる。
【0032】 Mi′=R(φi′)・Δ(δi′)・R(−φi′) …(10) 捻れ位相板と駆動用液晶層の積層体の光学特性はM′と
Mの積で表わされるが、(1),(2)式が成り立つなら
ばMi′とMi の積は全て単位行列になるため、M′と
Mの積も単位行列になる。従って、捻れ位相板と駆動用
液晶層の積層体は(1),(2)式が成り立つ場合に等方
層に等しくなる。
【0033】あるいはまた、θi′≠θi であっても
δi′=δi が成り立つならば捻れ位相板と駆動用液晶
層の積層体は等方層に等しくなる。例えば、捻れ位相板
のチルト角は分割した各層において全て0度であって
も、実効的な複屈折が駆動用液晶層に等しければ良い。
【0034】捻れ位相板または駆動用液晶層において、
分割した各層の実効的な複屈折が全て等しい場合、実効
的な複屈折と全層厚の積をリタデーションと呼ぶことに
する。(1)式が成り立ち、かつ捻れ位相板と駆動用液
晶層のリタデーションが等しい場合においても、捻れ位
相板と駆動用液晶層の積層体は等方層に等しくなる。図
7に示した様に、位相板を通過した時点で透過光の偏光
状態は円偏光になるが、捻れ位相板と駆動用液晶層の積
層体を通過すると、反射板に入射する光は再び円偏光に
なる。図5と同様の偏光状態の変換が実現され、理想的
な暗表示が得られる。
【0035】
【発明の実施の形態】「実施例1」図1に本発明の液晶
表示装置の断面図を示す。一対の基板を使用者に近い順
に第1の基板11,第2の基板12とする。第1の基板
と第2の基板はソーダガラス製であり、厚さは0.7mm
であり、充分な平坦性を実現するために表面を研磨して
ある。
【0036】第1の基板は液晶層に近接する面上に、カ
ラーフィルタ17,平坦化層18,走査電極13,第1
の配向膜15を順次積層している。カラーフィルタはス
トライプ状で、その幅は80μm、間隙の幅は20μm
であり、その分布は後述する基板2上の信号電極に対応
している。カラーフィルタは顔料分散法で形成し、R,
G,Bそれぞれのカラーフィルタは図8に示した様な透
過スペクトルを示す。最小となる透過率はいずれも60
%程度である。R,G,Bそれぞれのカラーフィルタの
間にはストライプ状のブラックマトリクスを備える。ブ
ラックマトリクスは黒色の染料製である。平坦化層はア
クリル樹脂製であり、層厚は約2μmである。走査電極
はストライプ状であり、カラーフィルタと信号電極に対
して直交する。走査電極はITO(Indium Tin Oxide)
製であり、その幅は280μm、間隙の幅は20μmで
あり、層厚は約0.2μm である。第1の配向膜は日産
化学工業株式会社製ポリイミド系配向膜であり、層厚は
約0.1μm である。
【0037】第2の基板は液晶層に近接する面上に、反
射板20,絶縁層19,信号電極14,第2の配向膜1
6を順次積層している。反射板はアルミ製でその層厚は
約0.2μm であり、信号電極と走査電極が交差する部
分とその周辺に分布する。絶縁層は第1の基板上の平坦
化層と同様にアクリル樹脂製であり、層厚は約2μmで
ある。信号電極はストライプ状でカラーフィルタに対し
てである。信号電極はITO製でその幅は80μm、間
隙の幅は20μmであり、層厚は約0.2μmである。
第2の配向膜は第1の配向膜と同じ日産化学製ポリイミ
ド系配向膜であり、層厚は約0.1μmである。
【0038】第1の配向膜と第2の配向膜にはラビング
法にて配向処理を施した。回転数は毎分3000回転、
ラビングロールと配向膜面の接する部分の幅は12mmと
した。この配向処理条件により、液晶層のプレチルト角
を約4度とすることができる。また、配向処理方向は第
1の基板と第2の基板を組み立てた時に液晶層のツイス
ト角が240度をなす様に設定した。
【0039】第1の基板上に積水ファインケミカル製で
直径が6μmの真球状ポリマービーズを1mm2 あたり約
250個の密度で分散した。第2の基板上にエポキシ樹
脂系のシール剤を用いて表示部を囲む様にシール部を形
成した。第1の基板上に分散したのと同じ真球状ポリマ
ービーズをシール剤に混合した。走査電極の接続部が存
在する辺の反対側の辺に近接するシール部上には、液晶
封入のための封入口を形成した。
【0040】第1の基板と第2の基板を組み立て、真空
封入法により液晶材料を封入した。液晶材料のΔnは2
5℃において0.125 である。液晶材料は左向きの捻
れ構造を発生する旋光性物質を含み、捻れ構造のナチュ
ラルピッチは約10μmである。この液晶セルと液晶材
料の組み合わせにおいて、ヒステリシス等の発生しない
正常な動作が得られることを確認した。
【0041】この液晶セルに、捻れ位相板21を積層し
た。捻れ位相板には、日本石油化学株式会社製の日石L
Cフィルムを用いた。捻れ位相板は捻れ構造を有し、捻
れの軸は層厚方向を向いており、捻れの向きは駆動用の
液晶層とは逆の右向きである。ツイスト角は駆動用の液
晶層と同じ240度である。捻れ位相板を構なする高分
子液晶材料のΔnと捻れ位相板の厚さの積は0.75μ
m であり、駆動用液晶層の液晶材料のΔnと層厚の積
と同じ値に設定した。
【0042】この捻れ位相板を、駆動用液晶層に近接す
る面において駆動用液晶層のダイレクタと液晶捻れ位相
板のダイレクタが直交する様に積層した。以上により、
捻れ位相板のダイレクタ分布は電圧を印加していない駆
動用液晶層に対して(1),(2)式を満足する様に設
定することができた。
【0043】捻れ位相板の上に位相板22を積層した。
位相板は日東電工株式会社製のポリカーボネート位相板
であり、波長550nmにおけるリタデーションは4分
の1波長に相当する136nmである。位相板の上には
偏光板23を積層した。偏光板は日東電工株式会社製の
G1220DU であり、その吸収軸が位相板の遅相軸に対して
45度をなす様に積層した。偏光板の上には光散乱フィ
ルム24を積層した。光散乱フィルムには、住友化学工
業(株)製のルミスティを用いた。
【0044】以上の様にして作成した液晶表示素子に導
電性ゴムと銅箔を介して電界を印加し、反射率の印加電
圧依存性を測定した。その結果を図9に示す。反射率が
電圧印加と共に単調増加するノーマリクローズ型の印加
電圧依存性が得られた。反射率は印加電圧0Vにおいて
最小になり、最小値は0.8% であった。1/240デ
ューティ駆動を仮定してコントラスト比を算出すると、
コントラスト比の最大値は約2.4Vにおいて得られ、
最大値は8.6:1であった。この時の明表示の反射率
と暗表示の反射率はそれぞれ13.8%,1.6%であっ
た。
【0045】以上の様に、駆動用液晶層とは逆の捻れ構
造を有してΔnと厚さの積はこれに等しい捻れ位相板を
近接する面においてダイレクタが直交する様に積層し、
更にこの上にリタデーションが4分の1波長である位相
板と偏光板を遅相軸と吸収軸が45度をなす様に積層し
た。これにより、印加電圧0Vにおいて反射率を最小に
できた。また、コントラスト比8.6:1,明表示の反
射率13.8%が得られた。
【0046】この液晶表示素子に駆動装置を接続し、
赤,青,緑を順次表示してその表示色を測定し、色度座
標上で評価した。その結果を図10に示す。反射型カラ
ー液晶表示装置としては広い表色範囲が得られた。
【0047】「実施例2」実施例1の液晶表示素子にお
いて、駆動用液晶層の層厚を6μmから6.6μmに増大
した。
【0048】この液晶表示素子の反射率の印加電圧依存
性を実施例1と同様にして測定した。その結果を図11
に示す。反射率は電圧印加と共に減少して2.44V で
最小になり、その後再び増大する印加電圧依存性が得ら
れた。1/240デューティ駆動を仮定してコントラス
ト比を算出すると、コントラスト比の最大値は約2.45V
において得られ、最大値は17.6:1 であった。この
時の明表示の反射率と暗表示の反射率はそれぞれ14.
1%,0.8%であった。
【0049】駆動用液晶層のリタデーションは、印加電
圧値が増大して液晶分子が立ち上がると共に減少する。
電圧を印加しない状態において駆動用液晶層のリタデー
ションは捻れ位相板のリタデーションよりも大きいが、
電圧を印加していくとある電圧において両者は等しくな
る。液晶層の配向変化が最も急激になる電圧において駆
動用液晶層のリタデーションは捻れ位相板のリタデーシ
ョンが等しくなるようにすれば、より高い表示特性が得
られる。そのためには、電圧を印加しない状態における
駆動用液晶層のリタデーションを、捻れ位相板のそれよ
りも大きい値に設定すればよい。
【0050】以上の様に、液晶層の厚さを実施例1より
も0.6μm 増大したことにより、反射率が最小になる
印加電圧値が0Vよりも高電圧側にシフトした。これに
より、コントラスト比と反射率をそれぞれ17.6:
1,14.1%に増大することができた。
【0051】「実施例3」図12は本発明の液晶表示装
置の断面図である。
【0052】2枚の基板を使用者に近い順に第1の基
板,第2の基板とする。第1の基板11はホウケイサン
ガラス製であり、厚さは0.7mm であり、第1の配向膜
15,共通電極54,平坦化層18,カラーフィルタ1
7が順次積層されている。共通電極はITO製であり、
層厚は0.2μm である。平坦化層はエポキシ樹脂製で
あり、層厚は2μmである。カラーフィルタは実施例1
のそれと同じ方法で作成し、同様の透過スペクトルを示
す。第1の配向膜は日産化学工業株式会社製ポリイミド
系配向膜であり、層厚は約0.1μm である。
【0053】第2の基板12は第1の基板と同じ材質と
厚さであり、第2の配向膜16,反射電極53,絶縁層
19,アクティブ素子51が順次積層されている。反射
電極は反射板と電極の働きを兼ね、Al製であり、層厚
は2000Åである。絶縁層はSiNx製であり、層厚
は1μmである。アクティブ素子は逆スタガ型の薄膜ト
ランジスタである。反射電極は1画素を形成し、その形
状は概略長方形状であり、大きさは約100μm×30
0μmである。反射電極とアクティブ素子とはスルーホ
ールで接続されている。第2の配向膜は第1の配向膜と
同じ材質と膜厚である。
【0054】第1の配向膜と第2の配向膜にはラビング
法にて配向処理を施した。回転数は毎分3000回転、
ラビングロールと配向膜面の接する部分の幅は12mmと
したことにより、液晶層のプレチルト角を約4度とし
た。また、配向処理方向は第1の基板と第2の基板を組
み立てた時に液晶層のツイスト角が90度をなす様に設
定した。
【0055】第1の基板上に積水ファインケミカル製で
直径が5μmの真球状ポリマービーズを1mm2 あたり約
250個の密度で分散した。第2の基板上にエポキシ樹
脂系のシール剤を用いて表示部を囲む様にシール部を形
成した。シール剤は第1の基板上に分散したのと同じ真
球状ポリマービーズを含んでおり、走査電極の接続部が
存在する辺の反対側の辺に近接するシール部上には、液
晶封入のための封入口を形成した。
【0056】第1の基板と第2の基板を組み立て、真空
封入法により液晶材料を封入した。液晶材料のΔnは2
5℃において0.125 である。液晶材料は左向きの捻
れ構造を発生する旋光性物質を含み、捻れ構造のナチュ
ラルピッチは約50μmである。この液晶セルと液晶材
料の組み合わせにおいて、ヒステリシス等の発生しない
正常な動作が得られることを確認した。
【0057】この液晶セルに、捻れ位相板21を積層し
た。捻れ位相板には、日本石油化学株式会社製の日石L
Cフィルムを用いた。捻れ位相板は捻れ構造を有し、捻
れの軸は層厚方向を向いており、捻れの向きは駆動用の
液晶層とは逆の右向きである。ツイスト角は駆動用の液
晶層と同じ90度である。捻れ位相板を構なする高分子
液晶材料のΔnと捻れ位相板の厚さの積は0.65μm
であり、駆動用液晶層の液晶材料のΔnと層厚の積と同
じ値に設定した。
【0058】この捻れ位相板を、駆動用液晶層に近接す
る面において駆動用液晶層のダイレクタと液晶捻れ位相
板のダイレクタが直交する様に積層した。以上により、
捻れ位相板のダイレクタ分布は電圧を印加していない駆
動用液晶層に対して(1),(2)式を満足する様に設
定することができた。
【0059】捻れ位相板の上に位相板22を積層した。
位相板は日東電工株式会社製のポリカーボネート位相板
であり、波長550nmにおけるリタデーションは4分
の1波長に相当する136nmである。位相板の上には
偏光板23を積層した。偏光板は日東電工株式会社製の
G1220DU であり、その吸収軸が位相板の遅相軸に対して
45度をなす様に積層した。偏光板の上には光散乱フィ
ルム24を積層した。光散乱フィルムには、住友化学工
業(株)製のルミスティを用いた。
【0060】以上の様にして作成した液晶表示素子にゲ
ートオープンの状態で電界を印加し、反射率の印加電圧
依存性を測定した。その結果を図13に示す。反射率が
電圧印加と共に単調増加するノーマリクローズ型の印加
電圧依存性が得られた。反射率は印加電圧1.2Vにお
いて最小値0.7%になり、3.1Vにおいて最大値 1
6.5%になった。コントラスト比は23.6:1であっ
た。
【0061】以上の様に、駆動用液晶層とは逆の捻れ構
造を有してリタデーションがこれよりも若干大きい捻れ
位相板を近接する面においてダイレクタが直交する様に
積層し、更にこの上にリタデーションが4分の1波長で
ある位相板と偏光板を遅相軸と吸収軸が45度をなす様
に積層した。これにより、コントラスト比23.6:
1,明表示の反射率16.5%が得られた。
【0062】この液晶表示素子に駆動装置を接続し、
赤,青,緑を順次表示してその表示色を測定し、色度座
標上で評価した。その結果を図14に示す。反射型カラ
ー液晶表示装置としては広い表色範囲が得られた。
【0063】「比較例1」実施例1の液晶表示素子にお
いて、位相板のリタデーションを240nmに増大し
た。
【0064】表示特性を測定したところコントラスト比
の最大値は2.4:1 であり、この時の明表示反射率,
暗表示反射率はそれぞれ15.4%,6.4%であった。
【0065】表示特性の大幅な低下は、位相板のリタデ
ーションを人間の視感度が最大になる波長550nmの
4分の1波長に相当する136nmよりも大きくしたこ
とに起因する。位相板を通過した時点での偏光状態は円
偏光ではなく楕円偏光になったため、図8に示した理想
的な偏光状態の変換が成り立たなくなった。高い表示特
性を得るためには、位相板のリタデーションを人間の視
感度が最大になる波長550nmにおいて550nmの
4分の1波長にしなければならない。
【0066】「比較例2」実施例1の液晶表示素子にお
いて、位相板のリタデーションを70nmに減少した。
【0067】表示特性を測定したところコントラスト比
の最大値は2.1:1 であり、この時の明表示反射率,
暗表示反射率はそれぞれ17.6%,8.4%であった。
【0068】表示特性の大幅な低下は、位相板のリタデ
ーションを人間の視感度が最大になる波長550nmの
4分の1波長に相当する136nmよりも小さくしたこ
とに起因する。位相板を通過した時点での偏光状態は円
偏光ではなく楕円偏光になったため、図8に示した理想
的な偏光状態の変換が成り立たなくなった。高い表示特
性を得るためには、位相板のリタデーションを人間の視
感度が最大になる波長550nmにおいて550nmの
4分の1波長にしなければならない。
【0069】「比較例3」実施例1の液晶表示素子にお
いて、位相板の遅相軸と偏光板の吸収軸のなす角を20
度にした。
【0070】表示特性を測定したところコントラスト比
の最大値は1.9:1 であり、この時の明表示反射率,
暗表示反射率はそれぞれ19.2%,10.1%であっ
た。
【0071】表示特性の大幅な低下は、位相板の遅相軸
と偏光板の吸収軸のなす角を45度からずらしたことに
起因する。位相板を通過した時点での偏光状態は円偏光
ではなく楕円偏光になったため、図8に示した理想的な
偏光状態の変換が成り立たなくなった。高い表示特性を
得るためには、位相板の遅相軸と偏光板の吸収軸のなす
角を45度にしなければならない。
【0072】「比較例4」実施例1の液晶表示素子にお
いて、位相板を捻れ位相板と駆動用液晶層の間に配置し
た。
【0073】表示特性を測定したところコントラスト比
の最大値は3.7:1 であり、この時の明表示反射率,
暗表示反射率はそれぞれ23.7%,6.4%であった。
【0074】表示特性の大幅な低下は、捻れ位相板と駆
動用液晶層の間に位相板を配置したことに起因する。捻
れ位相板は駆動用液晶層の光学異方性を補償する役割を
果たすが、両者の間に位相板が配置されたため、図8に
示した理想的な偏光状態の変換が成り立たなくなった。
高い表示特性を得るためには、捻れ位相板と駆動用液晶
層は直接積層しなければならない。
【0075】「比較例5」実施例1の液晶表示素子にお
いて、捻れ位相板の捻れ方向を駆動用液晶層と同じ左方
向にした。
【0076】表示特性を測定したところコントラスト比
の最大値は3.5:1 であり、この時の明表示反射率,
暗表示反射率はそれぞれ23.1%,6.6%であった。
【0077】表示特性の大幅な低下は、捻れ位相板が駆
動用液晶層の光学異方性を補償できなくなったことに起
因する。捻れ位相板はその捻れ方向を駆動用液晶層の逆
にすることにより駆動用液晶層の光学異方性を補償する
ことができる。これを同じ方向にすると駆動用液晶層の
光学異方性を補償できなくなり、図8に示した理想的な
偏光状態の変換が成り立たなくなった。高い表示特性を
得るためには、捻れ位相板の捻れ方向を駆動用液晶層の
逆方向にしなければならない。
【0078】「比較例6」実施例1の液晶表示素子にお
いて、駆動用液晶層の液晶層厚を4μmにした。表示特
性を測定したところコントラスト比の最大値は2.2:
1 であり、この時の明表示反射率,暗表示反射率はそ
れぞれ25.1%,11.4%であった。
【0079】表示特性の大幅な低下は、駆動用液晶と捻
れ位相板のリタデーションが等しくならないことに起因
する。駆動用液晶のリタデーションは電圧印加と共に減
少するので、電圧を印加しない状態で駆動用液晶のリタ
デーションを捻れ位相板よりも小さく設定すると、何れ
の印加電圧値においても駆動用液晶と捻れ位相板のリタ
デーションは等しくならない。高い表示特性を得るため
には、捻れ位相板のリタデーションは駆動用液晶層より
も小さく設定しなければならない。
【0080】「比較例7」実施例1の液晶表示素子にお
いて、駆動用液晶と捻れ位相板を近接面においてダイレ
クタが平行になる様にして積層した。
【0081】表示特性を測定したところコントラスト比
の最大値は3.2:1 であり、この時の明表示反射率,
暗表示反射率はそれぞれ28.5%,8.9%であった。
【0082】表示特性の大幅な低下は、捻れ位相板が駆
動用液晶層の光学異方性を補償できないことに起因す
る。駆動用液晶と捻れ位相板を近接面においてダイレク
タが直交する様に積層することにより、捻れ位相板通過
時に位相の進んだ偏光成分は駆動用液晶通過時には位相
が遅れる。捻れ位相板通過時に位相が遅れた偏光成分は
駆動用液晶通過時には位相が進む。これにより両成分の
位相が等しくなり、位相差が補償される。
【0083】駆動用液晶と捻れ位相板を近接面において
ダイレクタが平行になる様に積層すると、捻れ位相板通
過時に位相の進んだ偏光成分は駆動用液晶通過時にさら
に位相が進む。捻れ位相板通過時に位相が遅れた偏光成
分は駆動用液晶通過時にさらに位相が遅れる。両成分の
位相差は更に拡大し、位相差は補償されない。高い表示
特性を得るためには、駆動用液晶と捻れ位相板を近接面
においてダイレクタが直交する様に積層しなければなら
ない。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、反射板を液晶セル内に
内蔵した反射型液晶表示装置のコントラスト比の向上を
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の液晶表示装置の構成を示す断面図で
ある。
【図2】従来の透過型液晶表示装置の構成を示す図であ
る。
【図3】従来の反射型液晶表示装置の構成を示す図であ
る。
【図4】従来の反射型液晶表示装置と光学的に等価な構
成を示す図である。
【図5】4分の1波長板による偏光変換を示す図であ
る。
【図6】4分の1波長板と駆動用液晶層による偏光変換
を示す図である。
【図7】4分の1波長板と捻れ位相板と駆動用液晶層に
よる偏光変換を示す図である。
【図8】カラーフィルタの透過率の波長依存性を示す図
である。
【図9】実施例1の液晶表示装置の反射率の印加電圧依
存性を示す図である。
【図10】実施例1の液晶表示装置の表色範囲を示す色
度図である。
【図11】実施例2の液晶表示装置の反射率の印加電圧
依存性を示す図である。
【図12】実施例3の液晶表示装置の構成を示す断面図
である。
【図13】実施例3の液晶表示装置の反射率の印加電圧
依存性を示す図である。
【図14】実施例3の液晶表示装置の表色範囲を示す色
度図である。
【符号の説明】
10…液晶層、11…第1の基板、12…第2の基板、
13…走査電極、14…信号電極、15…第1の配向
膜、16…第2の配向膜、17…カラーフィルタ、18
…平坦化層、19…絶縁層、20…反射板、21…捻れ
位相板、22…位相板、23…偏光板、24…光散乱フ
ィルム、31…第1の偏光板、32…第2の偏光板、3
3…補償用液晶層、34…第1の位相板、35…第2の
位相板、41…透過軸、42…配向方向、43…遅相
軸、51…アクティブ素子、52…スルーホール、53
…反射電極、54…共通電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑原 和広 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 舟幡 一行 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 2H091 FA02Y FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA16Z FA32X FC15 FD06 FD07 FD09 FD10 GA01 GA06 GA07 GA08 GA09 GA13 HA10 KA02 KA03 KA10 LA15 LA17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の基板と、前記一対の基板に挟持され
    200度以上の捻れた構造を有する液晶層と、前記一対
    の基板の一方の基板の前記液晶層に対して遠隔する面上
    に形成されている偏光板とを有し、 前記一対の基板のそれぞれの対向面にはストライプ上の
    電極,配向膜が順に積層され、 前記他方の基板の対向面の電極とその対向面との間に反
    射板が形成され、 前記偏光板と前記一方の基板との間には前記液晶層と等
    しいツイスト角で逆方向の捻れた構造であって、前記液
    晶層のリタデーションと等しいリタデーションを有する
    光学異方性媒体が形成され、 この光学異方性媒体と前記偏光板の間には捻れた構造を
    有さない4分の1波長のリタデーションを有する位相板
    が形成され、 前記光学異方性媒体の液晶層に近接する面での遅相軸は
    液晶層の捻れ構造を有する光学異方性媒体に近接する面
    での配向方向に対してほぼ垂直となるように配置され、 前記位相板の遅相軸が前記偏光板の吸収軸に対して45
    度をなすように配置されていることを特徴とする液晶表
    示装置。
  2. 【請求項2】一対の基板と、前記一対の基板に挟持され
    捻れた構造を有する液晶層と、前記一対の基板の一方の
    基板の前記液晶層に対して遠隔する面上に形成されてい
    る偏光板とを有し、 前記一対の基板の一方の基板にはアクティブ素子に接続
    されている画素電極を有し、 前記他方の基板には対向電極を有し、 前記画素電極と前記液晶層との間及び前記対向電極と前
    記液晶層との間には配向膜が形成されており、 前記一方の基板の画素電極とその一方の基板との間には
    反射板が形成されており、 前記偏光板と前記一方の基板との間には前記液晶層と等
    しいツイスト角で逆方向の捻れた構造であって、前記液
    晶層のリタデーションと等しいリタデーションを有する
    光学異方性媒体が形成され、 この光学異方性媒体と前記偏光板の間には捻れた構造を
    有さない4分の1波長のリタデーションを有する位相板
    が形成され、 前記光学異方性媒体の液晶層に近接する面での遅相軸は
    液晶層の捻れ構造を有する光学異方性媒体に近接する面
    での配向方向に対してほぼ垂直となるように配置され、 前記位相板の遅相軸は前記偏光板の吸収軸に対して45
    度をなすように配置されていることを特徴とする液晶表
    示装置。
  3. 【請求項3】請求項1乃至或いは2の液晶表示装置にお
    いて、前記一方の基板の対向面と前記反射板との間には
    カラーフィルタが形成されていることを特徴とする液晶
    表示装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至2の液晶表示装置において、 前記位相板は位相板2層の積層体であって、それぞれの
    位相板の遅相軸は互いに直交する様に積層され、 それぞれの位相板の複屈折の波長依存性は互いに異なる
    ことを特徴とする液晶表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000075718A1 (fr) * 1999-06-07 2000-12-14 Citizen Watch Co., Ltd. Afficheur à cristaux liquides
JP2008282051A (ja) * 2004-02-26 2008-11-20 Seiko Epson Corp 液晶表示装置及び電子機器
US7468770B2 (en) 2004-02-26 2008-12-23 Seiko Epson Corporation Viewing angle control element, method of manufacturing the same, liquid crystal display device, and electronic apparatus

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