JP2000065721A - 分析装置 - Google Patents

分析装置

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JP2000065721A
JP2000065721A JP10233345A JP23334598A JP2000065721A JP 2000065721 A JP2000065721 A JP 2000065721A JP 10233345 A JP10233345 A JP 10233345A JP 23334598 A JP23334598 A JP 23334598A JP 2000065721 A JP2000065721 A JP 2000065721A
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gas
light source
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casing
section
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JP10233345A
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English (en)
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Tetsutaro Kitani
哲太郎 木谷
Norio Hayashi
則夫 林
Toshio Kaneko
敏男 金子
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外蛍光法を用いた分析装置において、簡易
な構成により、被分析ガス照射用の紫外線の強度の低下
を抑制して、分析を精度良く行なえるようにする。 【解決手段】 紫外線照射光源を内蔵する紫外線照射光
源部55と、紫外線照射光源部55からの紫外線を被分
析ガスに照射して被分析ガス中の成分測定を行なう測定
セル部56とをそなえ、紫外線照射光源部55に、内部
ガスの換気を行なう換気手段をそなえるように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、紫外蛍光
法を用いて被分析ガス中の二酸化硫黄ガス濃度を測定す
る際に用いて好適な、分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】分析システムには、試料中の硫黄成分を
定量するために、紫外蛍光法を用いた分析装置が設けら
れている。紫外蛍光法は、二酸化硫黄ガスを含む被分析
ガスに紫外線を照射すると、被分析ガス中の二酸化硫黄
ガスが励起されて蛍光を発することを利用し、この蛍光
の強度を測定して被分析ガス中の二酸化硫黄ガス濃度を
測定するものである。なお、分析システムには、試料を
燃焼することにより試料中の硫黄成分が変化した二酸化
硫黄ガスを含む被分析ガスを生成する分析用試料燃焼装
置が、分析装置の前段に設けられる。
【0003】ここで、分析装置は、分析用燃焼装置で生
成された被分析ガスが導入されると、上記紫外蛍光法を
用いてこの被分析ガス中に含まれる二酸化硫黄ガスの濃
度の測定を行なうものであり、光源部と光源部からの光
から紫外線を抽出する分光セル部とからなる紫外線照射
光源部と、分光セル部からの紫外線を被分析ガスに照射
するセルとセルにて発生した蛍光を検出して被分析ガス
中の成分測定(二酸化硫黄ガスの濃度測定)を行なう光
検出部とからなる測定セル部とをそなえて構成されてい
る。
【0004】この分析装置では、まず、紫外線照射光源
部の分光セル部では、光源部からの光から紫外線が選択
され、選択された紫外線が測定セル部に出射される。こ
のような状態で、測定セル部へ被分析ガスが導入される
と、測定セル部のセルでは、被分析ガス中の二酸化硫黄
ガスが紫外線により励起されて蛍光が発生する。そし
て、発生した蛍光は光検出部により検出され、光検出部
では、検出された蛍光の強度に応じて被分析ガス中の二
酸化硫黄ガス濃度が測定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
分析装置において、光源部及び分光セル部の内部には空
気が存在しているため、光源部及び分光セル部内を光が
通過する際に、空気中に含まれる酸素ガスが二酸化硫黄
ガス励起用の紫外線を吸収する一方、紫外線を吸収した
酸素ガスはオゾンガスに変化して、このオゾンガスも更
に紫外線を吸収する。従って、このままの状態で分析装
置を使用していると、測定セル部に入射される紫外線の
強度が低下してしまうという課題がある。特に、時間の
経過に従ってオゾンガスの濃度が上昇した場合は、紫外
線の強度は連続的に低下する。
【0006】このように二酸化硫黄ガス励起用の紫外線
の強度が変化すると、被分析ガスから発生する蛍光強度
も変化してしまい、その結果として、硫黄分析値の精度
不良や経時変化を引き起こすことになる。ここで、従来
の分析装置では、紫外線照射光源部の光源部から出射す
る光の強度を電気的に調節して上記の課題を解決してい
るが、光源部の調節に特別な付加機構が必要となるとい
う課題がある。
【0007】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、簡易な構成により、被分析ガス照射用の紫外
線の強度の低下を抑制して、分析を精度良く行なえるよ
うにした、分析装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の分析
装置は、紫外線照射光源を内蔵する紫外線照射光源部
と、該紫外線照射光源部からの紫外線を被分析ガスに照
射して該被分析ガス中の成分測定を行なう測定セル部と
をそなえ、該紫外線照射光源部に、内部ガスの換気を行
なう換気手段が設けられたことを特徴としている(請求
項1)。
【0009】ここで、該換気手段は、該内部ガスの強制
換気手段として構成してもよく(請求項2)、該内部ガ
スの自然換気手段として構成してもよい(請求項3)。
そして、該換気手段は、該紫外線照射光源部のケーシン
グ部に形成された開孔部を含んで構成することができ
(請求項4)、このとき、該開孔部は該ケーシング部に
少なくとも一対形成することが好ましい(請求項5)。
より具体的には、光通過部を形成された壁面以外のケー
シング部壁面に、該開孔部を形成することが好ましい
(請求項6)。
【0010】さらに、該紫外線照射光源部を、光源を内
蔵する光源部と、該光源部からの光について紫外線を抽
出して出力するフィルタを内蔵する分光セル部とをそな
えて構成してもよく(請求項7)、このときには、上記
の光源部及び分光セル部のいずれか一方に、該換気手段
を設けることができる(請求項8)。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明するが、発明の主旨を越えない限り、以
下の説明に限定されるものではない。図1は本発明の一
実施形態にかかる分析装置を有する分析システムの構成
を示すブロック図であり、図7はこの分析システムの構
成を示す機能ブロック図である。
【0012】この分析システム1は、紫外蛍光法を用い
て分析用試料(硫黄分析用試料)中の硫黄成分の含有量
を測定するものであり、図1に示すように、分析用試料
燃焼装置2,フィルタ装置3,ガス除湿器4及び分析装
置(二酸化硫黄ガス分析装置)5をそなえて構成されて
いる。ここで、本実施形態における分析用試料燃焼装置
2は、硫黄成分を含む試料を燃焼することにより、試料
中の硫黄成分が変化した二酸化硫黄ガスを含む被分析ガ
スを生成するものであり、反応部6及びヒータ(加熱
部)7からなる試料燃焼部11をそなえるほか、ガス精
製器8A,8B,ガス流量計9A〜9C及びガス切替弁
10をそなえて構成されている。
【0013】反応部6は、試料を燃焼することにより被
分析ガスを生成するための石英製ガラス反応管として構
成されており、内管(第1反応部)62と外管(第2反
応部)63とを有している。内管62は、内部に導入さ
れた試料を一部気化させて熱分解することにより試料ガ
スを発生させるものであり、分析用試料導入部61及び
不活性ガス導入部62Aに連なり、試料導入部61を通
じて試料を導入されるとともに、不活性ガス導入部62
Aを通じてアルゴンガス等の不活性ガス(キャリアガ
ス)を導入されるようになっている。
【0014】なお、本実施形態では、試料を試料ボート
65にのせて内管62内に導入しているが、試料は注射
器等を用いて内管62内に注入することもでき、また、
試料を導入する試料導入管を内管62に接続してこの試
料導入管から試料を注入することもできる。また、本実
施形態では、熱分解後の試料は、この内管62内にて完
全燃焼させるようになっている。
【0015】また、外管63は、内管62で発生した試
料ガスを燃焼させるものであり、内管62の外周に内管
62を含んで設けられ、且つ、酸素ガス導入部(酸素含
有ガス導入部)63Bを通じて酸素ガスを導入されるよ
うになっている。なお、外管63内には、反応を促進す
るための石英綿64が設けられている。つまり、内管6
2は、その外端開口部62Cが外管63内に位置するよ
うに外管63に一部挿通されており、換言すれば、外管
63は、内管62に連通するとともに内管62に隣接
し、酸素ガス導入部63Bに連なるように設けられてい
ることになる。
【0016】さらに、ヒータ7は、反応部6を加熱して
高温雰囲気に設定するための環状の電気炉を構成するも
のであり、主として内管62に試料ガスを発生させるた
めの熱を与える前段ヒータ7Aと、主として外管63に
試料ガスを燃焼するための熱を与える後段ヒータ7Bと
により構成され、前段ヒータ7Aと後段ヒータ7Bとが
協働して反応部6に熱を与えるようになっている。
【0017】なお、本実施形態では、前段ヒータ7Aの
設定温度を約800℃とし、後段ヒータ7Bの設定温度
を約1000℃とする。また、ヒータ7は、通常、本実
施形態のように、反応部6の外周に設けられるが、外周
の全体に設けてもよいし、外周の一部に設けてもよい。
さらに、ヒータ7は、反応部6の内部に設けてもよい。
【0018】一方、ガス精製器8Aは、反応部6に供給
する不活性ガスを精製するものであり、ガス精製器8B
は、反応部6に供給する酸素ガスを精製するものであ
る。さらに、ガス流量計9Aは、ガス精製器8Aにて精
製された不活性ガスの流量を調節するものであり、ガス
流量計9B,9Cは、ガス精製器8Bにて精製された酸
素ガスの流量を調節するものである。本実施形態では、
後述するガス切替弁10により酸素ガスの供給流路を切
替可能にするために、酸素ガス用のガス流量計9B,9
Cを設け、酸素ガスの流路を2つに分けている。
【0019】一例として、反応部6に導入する不活性ガ
スの流量を400mL/minとし、反応部6に導入す
る酸素ガスの流量を600mL/minとした場合に
は、ガス流量計9Aは、不活性ガスの流量を400mL
/minとなるように調整し、ガス流量計9B,9C
は、それぞれ酸素ガスの流量を300mL/minとな
るように調整している。
【0020】また、ガス切替弁10は、ガス流量計9B
からの酸素ガスを、外管63の酸素ガス導入部63Bへ
供給したり、内管62の酸素ガス導入部62Bへ供給し
たりするように、酸素ガスの供給流路を切り替えるもの
である。換言すれば、ガス切替弁10は、外管63へ供
給している酸素ガスの一部を、内管62へ供給しうる酸
素含有ガス供給切替手段として機能するものである。
【0021】即ち、本実施形態における分析用試料燃焼
装置2では、内管62内にて試料を熱分解する際に、ガ
ス流量計9Bから供給される酸素ガスはガス切替弁10
及び酸素ガス導入部63Bを通じて外管63へ供給され
るようになっているが(図1参照)、熱分解後の試料を
内管62内にて完全燃焼させる際には、ガス切替弁10
により酸素ガスの流路を切り替えて、ガス流量計9Bか
ら供給される酸素ガス(外管63へ供給している酸素ガ
スの一部)をガス切替弁10及び酸素ガス導入部62B
を通じて内管62へ供給するようになっている。
【0022】そして、本実施形態においては、ガス切替
弁10の切り替え後に、内管62内に速やかに酸素ガス
を導入するために、酸素ガスの一部を試料導入部61よ
り下流側にある酸素ガス導入部62Bから導入して、酸
素ガスの一部を内管62へ供給しうるようになってい
る。本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、被分析ガス
中の酸素ガス濃度が変動すると、分析装置5のベースラ
インが変動する(即ち、分析装置5の出力にノイズが出
る)ことを見い出した。
【0023】そこで、本実施形態においては、試料を燃
焼する際の酸素ガス濃度を一定に保つために、ガス切替
弁10により酸素ガスの流路を切り替えて、ガス流量計
9Bからの酸素ガスを酸素ガス導入部62Bを通じて内
管62に混合することにより、酸素ガスと不活性ガスの
総流量及び流量比が変化しないようにしているのであ
る。
【0024】即ち、前述した例では、内管62内にて試
料を熱分解する際には、ガス流量計9Aから流量400
mL/minの不活性ガスを内管62に供給する一方、
図1に示すように、ガス流量計9Bからの酸素ガスがガ
ス流量計9Cからの酸素ガスと合流するようにガス切替
弁10の位置を設定して、ガス流量計9B,9Cからそ
れぞれ流量300mL/minの酸素ガスを外管63に
供給するようになっている。
【0025】そして、熱分解後の試料を内管62内にて
完全燃焼させる際には、やはりガス流量計9Aから流量
400mL/minの不活性ガスを内管62に供給する
一方、ガス流量計9Bからの酸素ガスが酸素ガス導入部
62Bに導入されるようにガス切替弁10を切り替え
て、ガス流量計9Bから流量300mL/minの酸素
ガスを更に内管62に供給するとともに、ガス流量計9
Cから流量300mL/minの酸素ガスを外管63に
供給するようになっている。
【0026】このように、本実施形態においては、外管
63へ供給している酸素ガスの一部を内管62に供給し
ているので、酸素ガスと不活性ガスの総流量及び流量比
が変化しないようにすることができるのである。ところ
で、フィルタ装置3は、分析用試料燃焼装置2により生
成された被分析ガスに含まれる不純物(不完全燃焼によ
り生じたススや不飽和炭化水素類等)を除去して、被分
析ガスを精製するものであり、分析用試料燃焼装置2の
下流側の分析用試料燃焼装置2とガス除湿器4との間に
設けられている。
【0027】ここで、このフィルタ装置3は、図1に示
すように、フィルタホルダ31,フィルタ32及びヒー
タ(加熱手段)33をそなえて構成されている。なお、
フィルタホルダ31及びフィルタ32の斜視図を図4に
示す。フィルタホルダ31は、フィルタ32を保持する
ものであり、主要部が耐熱性素材(好ましくは、フッ素
系樹脂)で構成されている。
【0028】ここで、フッ素系樹脂としては、例えば、
テトラフロロエチレン−パーフロロアルキルビニルエー
テル共重合体(PFA),ポリテトラフルオロエチレ
ン,テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体,ポリクロロトリフルオロエチレン,クロロ
トリフルオロエチレン−エチレン共重合体,ポリビニリ
デンフルオライド,ポリビニルフルオライド等があげら
れるが、中でも、テトラフロロエチレン−パーフロロア
ルキルビニルエーテル共重合体(PFA)が好適であ
る。
【0029】なお、フィルタホルダ31は、二酸化硫黄
ガスを吸着しない素材であれば、金属又はセラミックよ
りなる素材で構成してもよい。また、フィルタ32は、
被分析ガス中の上記不純物以外の成分を透過させるもの
であり、フィルタホルダ31内に収納され、被分析ガス
中の二酸化硫黄ガスと反応せず、また、二酸化硫黄ガス
を吸着しない素材からなるものである。
【0030】ここで、このような素材としては、通常、
金属繊維又はセラミック繊維の織物,金属繊維又はセラ
ミック繊維の不織布等があげられるが、特に、アルミナ
バインダを含まないシリカ繊維が好適である。また、本
実施形態では、0.3μm以上の微粒子を95%以上除
去できる程度の密度を有するフィルタを用いる必要があ
る。
【0031】さらに、ヒータ33は、フィルタ32での
水蒸気の凝縮を防止するためにフィルタホルダ31を加
熱するものであり、フィルタホルダ31の外周に環状に
設けられている。なお、本実施形態では、ヒータ33と
して、フィルタホルダ31を保持しながら110〜15
0℃程度に保温できるパイプ用マントルヒータを使用し
た。
【0032】本発明者らは、フィルタ32及びフィルタ
ホルダ31の素材を決定するために、各種フィルタと各
種フィルタホルダとを組み合わせてフィルタ装置を構成
し、これらのフィルタ装置での二酸化硫黄ガスの吸着や
シグナルの再現性等について試験したところ、以下に示
すような結果を得た。なお、以下は、硫黄含有標準試料
を燃焼して生成した被分析ガスをこれらのフィルタ装置
を通じて分析装置5に供給し、分析装置5によりピーク
形状及びベースラインを測定して、フィルタ装置を設け
ない場合のピーク形状及びベースラインと比較したもの
である。
【0033】
【表1】
【0034】なお、テフロンは、テトラフルオロエチレ
ンを表す登録商標である。ここで、フィルタについて
は、フッ素樹脂とガラス繊維との複合メンブレン,テフ
ロンメンブレン,ホウケイ酸ガラスメンブレン,シリカ
繊維メンブレン2種をテストした。フッ素樹脂とガラス
繊維との複合メンブレンの場合は、二酸化硫黄ガスの吸
着が激しいことから不適であると判断した。また、テフ
ロンメンブレンとホウケイ酸ガラスメンブレンは、シグ
ナルの再現性不良,分析値過小である点から二酸化硫黄
ガスが吸着しているらしいと考えられるため、それぞれ
不適であると判断した。さらに、シリカ繊維メンブレン
は、アルミナバインダを含むものは二酸化硫黄ガスと若
干反応して吸着したようであったが、アルミナバインダ
を含まないものは二酸化硫黄ガスを吸着せず良好な結果
が得られた。
【0035】また、フィルタホルダについては、ポリプ
ロピレン(PP)製,ステンレス(SUS)製,PFA
製のものをテストしたが、PFA製のものを加熱して使
用すれば、分析値に問題はなかった。従って、本発明者
らは、上記結果から、耐熱性及び耐薬品性を有するPF
Aからなるフィルタホルダと、二酸化硫黄を吸着しない
シリカ繊維からなるフィルタ(アルミナバインダを含ま
ない)との組み合わせが、最も二酸化硫黄ガスの吸着や
シグナルの再現性に対する妨害が少なく、有効であるこ
とを見い出した。
【0036】そして、上記仕様のフィルタ装置3を用
い、分析用試料燃焼装置2にて不完全燃焼を起こさせた
場合のシグナル変化をみたところ、汚染されたフィルタ
装置3の交換後、約1.5時間で元の低いベースライン
に戻った。なお、従来は、分解洗浄しなければベースラ
インは復活しなかった。ベースラインが徐々に回復する
のは、フィルタ装置3を通過した妨害ガス成分等が配管
系に付着し、その置換に時間を要したためであると考え
られる。
【0037】ところで、ガス除湿器4は、分析用試料燃
焼装置2からの被分析ガスに含まれる水分を除去するも
のである。さらに、本実施形態にかかる分析装置5は、
フィルタ装置3及びガス除湿器4の下流側に設けられ、
分析用試料燃焼装置2で生成された被分析ガスがフィル
タ装置3及びガス除湿器4を通じて導入されると、この
被分析ガス中に含まれる二酸化硫黄ガスの濃度の測定を
行なうものである。
【0038】図5にこの分析装置5の構成を示す。ここ
で、分析装置5は、図1,図5に示すように、紫外線照
射光源部55と測定セル部56とをそなえて構成されて
いる。紫外線照射光源部55は、紫外線を照射する紫外
線照射光源を内蔵するものであるが、具体的には、光源
部51及び分光セル部52をそなえて構成されている。
【0039】光源部51は、例えばキセノンランプ等の
光源51Aと集光レンズ51Bとを円筒状のケーシング
部51C内に内蔵する。また、分光セル部52は、好ま
しくは200〜240nmの紫外線を反射するフィルタ
52A,52Bを直方体状のケーシング部52C内に内
蔵することにより、光源部51からの光から紫外線を抽
出して測定セル部56に出射するものである。
【0040】ここで、ケーシング部52Cは、図6に示
すように、枠部材52bと蓋部材52a,52cとから
構成されており、フィルタ52A,52Bは、図5に示
すように、ケーシング部52C内に、光源部51からの
光が通過する光路に対して約45°傾斜した状態で配置
されている。さらに、光源部51には、図5,図6に示
すように、ケーシング部51Cの分光セル部52と接続
される壁面(光源51Aからの光が通過する光通過部P
1を形成されたケーシング部51Cの壁面)W1以外
の、円筒状の壁面W2の対向する位置に、一対の開孔部
H1,H2が形成されている。なお、本実施形態におい
ては、開孔部H1,H2は、円筒状の壁面W2の分光セ
ル部52の近傍に形成されている。
【0041】また、分光セル部52には、図5,図6に
示すように、ケーシング部52Cの光源部51と接続さ
れる壁面(光源部51からの光が通過する光通過部P2
を形成されたケーシング部52Cの壁面)W3及びケー
シング部52Cの測定セル部56と接続される壁面(分
光セル部52で得られた紫外線が通過する光通過部P3
を形成されたケーシング部52Cの壁面)W4以外の壁
面のうちの対向する壁面W5,W6に、一対の開孔部H
3,H4が形成されている。
【0042】ここで、開孔部H1,H2は、光源部51
のケーシング部51Cの内部ガスの換気を行なうための
ものであり、開孔部H3,H4は、分光セル部52のケ
ーシング部52Cの内部ガスの換気を行なうためのもの
である。即ち、本実施形態においては、紫外線により発
生するオゾンガスの内部滞留を低減するために、開孔部
H1,H2をケーシング部51Cの壁面W2に設ける一
方、開孔部H3,H4をケーシング部52Cの壁面W
5,W6に設け、不活性ガス又は大気等により通気置換
することにより、ケーシング部51C,52Cの内部ガ
スの換気を行なっている。
【0043】ここで、不活性ガスにより通気置換する場
合には、ケーシング部51Cの開孔部H1,H2(又は
ケーシング部52Cの開孔部H3,H4)のいずれか一
方の開孔部に、例えば不活性ガスを供給する不活性ガス
ボンベ(図示せず)を接続し、この不活性ガスボンベか
らの不活性ガスをケーシング部51C(又はケーシング
部52C)に導入し、他方の開孔部から排気を行なっ
て、ケーシング部51C(又はケーシング部52C)の
内部ガスを強制的に換気するように構成すればよい。
【0044】また、大気により通気置換する場合には、
ケーシング部51Cの開孔部H1,H2(又はケーシン
グ部52Cの開孔部H3,H4)のいずれか一方の開孔
部に、例えば送風機を接続し、この送風機からの風をケ
ーシング部51C(又はケーシング部52C)に導入
し、他方の開孔部から排気を行なって、ケーシング部5
1C(又はケーシング部52C)の内部ガスを強制的に
換気するように構成すればよい。
【0045】なお、大気により通気置換する場合には、
送風機等を用いることなく、ケーシング部51Cの開孔
部H1,H2(又はケーシング部52Cの開孔部H3,
H4)を大気中に開放して、ケーシング部51C(又は
ケーシング部52C)の内部ガスを自然に換気するよう
にしてもよい。つまり、本実施形態にかかる分析装置5
においては、内部ガスの換気を行なう換気手段が、紫外
線照射光源部55のケーシング部51C,52Cに形成
された開孔部H1〜H4を含んで構成されているのであ
り、この換気手段は、分析装置5に不活性ガスボンベや
送風機を付設した場合には内部ガスの強制換気手段とし
て構成されることになり、開孔部H1〜H4を大気中に
開放した場合には内部ガスの自然換気手段として構成さ
れることになる。
【0046】一方、測定セル部56は、紫外線照射光源
部55からの紫外線を被分析ガスに照射して、被分析ガ
ス中の成分測定(二酸化硫黄ガスの濃度測定)を行なう
ものであり、具体的には、図1,図5,図7に示すよう
に、セル53,光検出部54及び制御部57(図7参
照)をそなえて構成されている。セル53は、紫外線を
被分析ガスに照射して二酸化硫黄ガスに蛍光を発生させ
るためのものであり、集光レンズ(図示せず),二酸化
硫黄成分に蛍光を発生させるための空間部を有するセル
本体53A,被分析ガスを導入するためのガス入口部5
3B,被分析ガスを排出するためのガス出口部53Cか
ら構成されている。
【0047】また、光検出部54は、セル53にて発生
した蛍光を検出して光電変換し、蛍光の強度に応じた電
気信号を発生するものであり、集光レンズ(図示せ
ず),光電子増倍管(PMT:Photo-Multiplier Tube
)54A,蛍光を抽出するフィルタ54Bをそなえて
いる。なお、フィルタ54Bは、二酸化硫黄ガス特有の
蛍光波長のうち好ましくは300〜400nmの波長の
みを選択的に透過しうる光学フィルタである。
【0048】さらに、制御部57は、光検出部54にて
得られた電気信号を増幅するものである。上述の構成に
より、本発明の一実施形態にかかる分析装置5を有する
分析システム1においては、測定対象となる試料が分析
用試料燃焼装置2に導入されると、分析用試料燃焼装置
2では、この試料を燃焼させて二酸化硫黄ガスを含む被
分析ガスが生成される。
【0049】分析用試料燃焼装置2により生成された被
分析ガスは、フィルタ装置3及びガス除湿器4を介して
分析装置5へ導入される。なお、この際に、フィルタ装
置3では被分析ガスに含まれるスス等が除去され、ガス
除湿器4では被分析ガスに含まれる水分が除去される。
そして、分析装置5では、導入された被分析ガス中の二
酸化硫黄ガスの濃度が測定され、測定後の被分析ガスは
分析装置5から排出される。
【0050】ここで、分析用試料燃焼装置2での試料の
燃焼処理について説明すると、まず、分析用試料燃焼装
置2においては、試料燃焼部11の反応部6の内管62
に試料及び不活性ガスが導入された状態にするととも
に、外管63に酸素ガスが導入された状態にしておく。
例えば、前述した例では、内管62に、ガス流量計9A
からの流量400mL/minの不活性ガスが導入され
るような状態にし、外管63に、図1に示すような状態
にあるガス切替弁10を介して、ガス流量計9B,9C
からの総流量600mL/minの酸素ガスが導入され
るような状態にしておく。
【0051】そして、反応部6をヒータ7で加熱して反
応部6内を高温雰囲気にし、反応部6内の高温雰囲気に
より、試料を一部気化させて熱分解することにより内管
62内の試料から試料ガスを発生させる。さらに、内管
62内では、不活性ガスを更に導入し続けることでこの
試料ガスを外管63内に搬送し、外管63内では、搬送
された試料ガスを外管63内の酸素ガスにより燃焼させ
る(以上、第1ステップ)。
【0052】その後、ガス切替弁10を切り替えて、内
管62に、不活性ガスの供給に加え、外管63へ供給し
ているガス流量計9Bからの酸素ガスを供給することに
より、内管62内での試料燃焼を促進して、内管62内
で試料を完全燃焼させる(第2ステップ)。例えば、前
述した例では、ガス切替弁10を切り替えることによ
り、内管62には、ガス流量計9Aからの流量400m
L/minの不活性ガスが導入されるのに加えてガス流
量計9Bからの流量300mL/minの酸素ガスも導
入され、外管63には、ガス流量計9Cからの流量30
0mL/minの酸素ガスが導入されるようにして、内
管62内で試料を完全燃焼させる。
【0053】最後に、分析用試料燃焼装置2において
は、次の試料についての被分析ガスの生成にそなえ、ガ
ス切替弁10を再度切り替えて、内管62へガス流量計
9Bからの酸素ガスを供給するのを停止する一方、当該
酸素ガスを外管63へ供給して、内管62への不活性ガ
スの導入状態及び外管63への酸素ガスの導入状態をそ
れぞれ始めの状態(上記第1ステップと同じ状態)に戻
しておく(第3ステップ)。例えば、前述した例では、
ガス切替弁10を再度切り替えて図1に示すような状態
に戻すことにより、内管62に、ガス流量計9Aからの
流量400mL/minの不活性ガスのみが導入される
ような状態に戻し、外管63に、ガス流量計9B,9C
からの総流量600mL/minの酸素ガスが導入され
るような状態に戻しておく。
【0054】このようにすれば、上記第2ステップにお
ける反応部6全体に供給される酸素ガスと不活性ガスと
の流通比を、上記の第1ステップ,第3ステップにおけ
る反応部6全体に供給される酸素ガスと不活性ガスとの
流通比と同じ値に設定することができ、酸素ガスと不活
性ガスの総流量及び混合比の変化を最小限に抑えること
ができる。
【0055】なお、分析用試料を燃焼させる際に、従来
のように内管62に酸素ガスを別途供給した場合〔図3
(a)にこれを模式的に示す〕には、図3(b)に示す
ように分析装置5のベースラインは変動しているが、本
実施形態のように外管63に供給する酸素ガスの一部を
内管62に供給した場合〔図2(a)にこれを模式的に
示す〕には、図2(b)に示すように分析装置5のベー
スラインの変動を低減することができる。
【0056】このように、本実施形態における分析用試
料燃焼装置2によれば、ガス切替弁10を設け、内管6
2内で試料を燃焼する際にガス切替弁10を切り替え
て、不活性ガスの供給に加え、外管63へ供給している
酸素ガスの一部を内管62へ供給しているので、酸素ガ
スと不活性ガスの総流量及び混合比を変化させることな
く、反応部6へのガス流路を切り替えることができる。
従って、被分析ガス中の酸素ガス濃度の変化を防いで分
析装置5におけるベースラインの変動を防ぐことがで
き、試料が微量の硫黄成分を含む場合でも正確に硫黄成
分を測定することができる。
【0057】さらに、この分析用試料燃焼装置2におい
ては、外管63に供給されている酸素ガスの一部を流路
を切り替えて内管62へ供給する際に、酸素ガスの一部
を試料導入部61Aより下流側に設けられた酸素ガス導
入部62Bから導入しているので、内管62内に速やか
に酸素ガスを導入して内管62内に不活性ガスのみが流
通する時間を短くすることができる。一方、前述のよう
にして分析用試料燃焼装置2により生成された被分析ガ
スは、フィルタ装置3を通過する際に、フィルタ32に
より被分析ガスに含まれるスス等の不純物が除去され
る。
【0058】このとき、フィルタ装置3では、ヒータ3
3によりフィルタホルダ31が110〜150℃程度に
保温されているので、フィルタ32での水蒸気の凝縮を
防止することができる。このように、本実施形態におけ
るフィルタ装置3によれば、被分析ガスに含まれる二酸
化硫黄ガスを吸着することなく被分析ガスに含まれる不
純物を除去することができるので、その後段に設けられ
たガス除湿器4及び分析装置5が汚染されるのを防止す
ることができるほか、分析装置5での測定誤差を低減す
ることができる。
【0059】従って、分析装置5におけるベースライン
回復時間を短縮するとともに、ベースライン回復に要す
る手間を少なくして、分析装置5のメンテナンスを容易
にすることができるほか、ガス除湿器4及びガス配管を
交換する必要がなくなるので、交換にかかるコストを低
減することができる。そして、分析装置5での測定を精
度よく行なうことができる。
【0060】なお、本実施形態では、図1,図4に示す
ような形状のフィルタ装置3を用いているが、その他の
形状(例えばカラム状等)のものを用いてもよい。さら
に、フィルタ装置3により精製された被分析ガスは、ガ
ス除湿器4を通過する際に水分が除去された後に、分析
装置5へ導入される。ここで、本実施形態にかかる分析
装置5での被分析ガスの測定処理について説明すると、
まず、紫外線照射光源部55においては、光源部51か
らの光が分光セル部52に照射されると、分光セル部5
2では、フィルタ52A,52Bにて上記光中の紫外線
が反射することにより紫外線が選択され、選択された紫
外線が測定セル部56に出射される。
【0061】このとき、光源部51では、開孔部H1,
H2を通じてケーシング部51Cの内部ガスの換気が行
なわれており、分光セル部52では、開孔部H3,H4
を通じてケーシング部52Cの内部ガスの換気が行なわ
れている。ケーシング部51C,52Cの内部ガスの換
気を行なう際に、不活性ガスにより通気置換する場合に
は、ケーシング部51Cの開孔部H1,H2(又はケー
シング部52Cの開孔部H3,H4)のいずれか一方の
開孔部から、例えば不活性ガスボンベ(図示せず)によ
り不活性ガスをケーシング部51C(又はケーシング部
52C)に導入し、他方の開孔部から排気を行なって、
ケーシング部51C(又はケーシング部52C)の内部
ガスを強制的に換気する。
【0062】また、大気により通気置換する場合には、
ケーシング部51Cの開孔部H1,H2(又はケーシン
グ部52Cの開孔部H3,H4)のいずれか一方の開孔
部から、例えば送風機により風をケーシング部51C
(又はケーシング部52C)に導入し、他方の開孔部か
ら排気を行なって、ケーシング部51C(又はケーシン
グ部52C)の内部ガスを強制的に換気する。
【0063】なお、大気により通気置換する場合には、
送風機等を用いることなく、ケーシング部51Cの開孔
部H1,H2(又はケーシング部52Cの開孔部H3,
H4)を大気中に開放して、ケーシング部51C(又は
ケーシング部52C)の内部ガスを自然に換気してもよ
い。このような状態で、ガス除湿器4から被分析ガスが
測定セル部56へ導入されると、測定セル部56のセル
53では、被分析ガス中の二酸化硫黄ガスが紫外線によ
り励起されて蛍光が発生する。そして、セル53にて発
生した蛍光は、光検出部54のPMT54Aにより検出
されて、その蛍光強度に応じた電気信号に変換される。
なお、光検出部54にて得られた電気信号は、制御部5
7にて増幅された後に波形処理され、被分析ガス中の硫
黄成分の分析結果が得られる。
【0064】このように、本実施形態にかかる分析装置
5によれば、紫外線照射光源部55(即ち、光源部51
及び分光セル部52)に開孔部H1〜H4を設けて、内
部ガスの換気を行なっているので、オゾンガスの内部滞
留を低減して、紫外線強度の変化を低減又は防止するこ
とができる。従って、分析値の精度を向上させることが
できるほか、図8に示すように、分析値の日内変動を防
止することもできる(図8の●参照)。なお、図8は、
硫黄含有標準試料を燃焼して生成した被分析ガスの分析
値の日内変動について示す図であり、この図8におい
て、紫外線照射光源部55に開孔部H1〜H4を設けな
い場合の分析値を○で示し、紫外線照射光源部55に開
孔部H1〜H4を設けた場合の分析値を●で示してい
る。
【0065】また、光源部51の分光セル部52の近傍
に開孔部H1,H2を形成しているので、オゾンガスの
内部滞留を効果的に低減することができる。また、分析
装置5に不活性ガスボンベや送風機を付設した場合に
は、より効果的に内部ガスの換気を行なうことができ、
開孔部H1〜H4を大気中に開放した場合には、簡易な
構成で内部ガスの換気を行なうことができる。
【0066】さらに、一対の開孔部H1,H2をケーシ
ング部51Cに形成し、一対の開孔部H3,H4をケー
シング部52Cに形成するとともに、光通過部P1〜P
3が形成された壁面W1,W3,W4以外のケーシング
部壁面W2,W5,W6に開孔部H1〜H4を形成して
いるので、より効果的に内部ガスの換気を行なうことが
できる。
【0067】なお、本実施形態にかかる分析装置5で
は、開孔部H1,H2が、円筒状の壁面W2の分光セル
部52の近傍に、図6に示すように水平方向に対向する
ように形成されているが、垂直方向に対向するように形
成してもよい。なお、開孔部H1,H2は、壁面W2の
近接した位置にそれぞれ形成してもよい。また、本実施
形態では、開孔部H3,H4が、光通過部P2を形成さ
れた壁面W3及び光通過部P3を形成された壁面W4以
外の壁面のうちの対向する壁面W5,W6に形成されて
いるが、開孔部H3,H4は、上記壁面W3,W4以外
の壁面であれば、対向する壁面W5,W6以外の壁面に
形成してもよく、同一壁面に形成してもよい。
【0068】さらに、本実施形態では、分析装置5の光
源部51に開孔部H1,H2が形成されるとともに、分
光セル部52に開孔部H3,H4が形成されているが、
光源部51のみに開孔部H1,H2を形成したり、分光
セル部52のみに開孔部H3,H4を形成してもよい。
また、本実施形態では、光源部51に一対の開孔部H
1,H2が形成されるとともに、分光セル部52に一対
の開孔部H3,H4が形成されているが、対をなさない
単独の開孔部を形成してもよい。
【0069】さらに、本実施形態にかかる分析装置5で
は、分光セル部52において、フィルタ52A,52B
として、反射型の光学フィルタを用いているが、透過型
の光学フィルタを用いても構わない。その他、図1に示
す分析システム1においては、分析用試料燃焼装置2と
して、本実施形態で説明したようなガス切替弁10をも
たない一般的な分析用試料燃焼装置を用いることもでき
る。
【0070】また、分析システム1においては、フィル
タ装置3を設けない構成とすることもでき、フィルタ装
置3として、本実施形態で説明したフィルタ装置以外の
フィルタ装置を用いることもできる。さらに、分析シス
テム1においては、ガス除湿器4を設けない構成とする
こともできる。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の分析装置
によれば、紫外線照射光源部に換気手段を設けているの
で、内部ガスの換気を行なってオゾンガスの内部滞留を
低減することができ、紫外線強度の変化を低減又は防止
することができる利点がある。従って、分析値の精度を
向上させることができるほか、分析値の日内変動を防止
することもできる(請求項1,4,7,8)。また、換
気手段を内部ガスの強制換気手段として構成した場合に
は、より効果的に内部ガスの換気を行なうことができ
(請求項2)、換気手段を内部ガスの自然換気手段とし
て構成した場合には、簡易な構成で内部ガスの換気を行
なうことができる(請求項3)。
【0072】さらに、開孔部をケーシング部に少なくと
も一対形成したり(請求項5)、光通過部を形成された
壁面以外のケーシング部壁面に開孔部を形成しているの
で(請求項6)、より効果的に内部ガスの換気を行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる分析装置を有する
分析システムの構成を示すブロック図である。
【図2】(a),(b)は、ともに本発明の一実施形態
における分析用試料燃焼装置にて用いられる酸素ガス供
給方法を説明する図である。
【図3】(a),(b)は、ともに一般的な分析用試料
燃焼装置にて用いられる酸素ガス供給方法を説明する図
である。
【図4】本発明の一実施形態におけるフィルタ装置の構
成を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる分析装置の構成を
模式的に示す図である。
【図6】光源部及び分光セル部の構成を示す斜視図であ
る。
【図7】本発明の一実施形態にかかる分析装置を有する
分析システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図8】本発明の一実施形態にかかる分析装置による分
析値の日内変動の低減効果を示す図である。
【符号の説明】
1 分析システム(硫黄分析システム) 2 分析用試料燃焼装置 3 フィルタ装置 4 ガス除湿器 5 分析装置 6 反応部 7 ヒータ(加熱部) 7A 前段ヒータ 7B 後段ヒータ 8A,8B ガス精製器 9A〜9C ガス流量計 10 ガス切替弁(酸素含有ガス供給切替手段) 11 試料燃焼部 31 フィルタホルダ 32 フィルタ 33 ヒータ(加熱手段) 51 光源部 51A 光源 51B 集光レンズ 51C ケーシング部 52 分光セル部 52A,52B フィルタ 52C ケーシング部 53 セル 53A セル本体 53B ガス入口部 53C ガス出口部 54 光検出部 54A 光電子増倍管 54B フィルタ 55 紫外線照射光源部 56 測定セル部 57 制御部 61 試料導入部 62 内管(第1反応部) 62A 不活性ガス導入部 62B 酸素ガス導入部 62C 外端開口部 63 外管(第2反応部) 63B 酸素ガス導入部(酸素含有ガス導入部) 64 石英綿 65 試料ボート H1〜H4 開孔部 P1〜P3 光通過部 W1〜W6 壁面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 敏男 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 2G043 AA01 BA11 CA01 DA01 DA05 DA08 EA01 FA01 GA06 GA14 GA28 GB07 GB09 HA01 HA08 JA02 KA03 LA01 MA01 MA06 MA11 2G059 AA01 BB01 CC06 DD01 DD12 DD17 EE07 EE12 FF01 HH03 JJ02 JJ11 JJ21 KK01 NN01 NN05 NN07 PP03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線照射光源を内蔵する紫外線照射光
    源部と、 該紫外線照射光源部からの紫外線を被分析ガスに照射し
    て該被分析ガス中の成分測定を行なう測定セル部とをそ
    なえ、 該紫外線照射光源部に、内部ガスの換気を行なう換気手
    段が設けられたことを特徴とする、分析装置。
  2. 【請求項2】 該換気手段が、該内部ガスの強制換気手
    段として構成されたことを特徴とする、請求項1記載の
    分析装置。
  3. 【請求項3】 該換気手段が、該内部ガスの自然換気手
    段として構成されたことを特徴とする、請求項1記載の
    分析装置。
  4. 【請求項4】 該換気手段が、該紫外線照射光源部のケ
    ーシング部に形成された開孔部を含んで構成されたこと
    を特徴とする、請求項1記載の分析装置。
  5. 【請求項5】 該開孔部が該ケーシング部に少なくとも
    一対形成されていることを特徴とする、請求項4記載の
    分析装置。
  6. 【請求項6】 光通過部を形成された壁面以外のケーシ
    ング部壁面に、該開孔部が形成されていることを特徴と
    する、請求項4又は請求項5に記載の分析装置。
  7. 【請求項7】 該紫外線照射光源部が、光源を内蔵する
    光源部と、該光源部からの光について紫外線を抽出して
    出力するフィルタを内蔵する分光セル部とをそなえて構
    成されたことを特徴とする、請求項1記載の分析装置。
  8. 【請求項8】 上記の光源部及び分光セル部のいずれか
    一方に、該換気手段が設けられたことを特徴とする、請
    求項7記載の分析装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003065958A (ja) * 2001-08-30 2003-03-05 Dia Instr:Kk 硫黄の分析方法および分析装置
JP2011094970A (ja) * 2009-10-27 2011-05-12 Hikari Dento Kogyosho:Kk オゾン濃度測定装置
CN103257135A (zh) * 2013-03-11 2013-08-21 上海交通大学 多组份燃料喷雾浓度及蒸发率测试方法及其实施装置

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