JP2000064039A - イオンビーム中性化方法 - Google Patents

イオンビーム中性化方法

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JP2000064039A JP10233906A JP23390698A JP2000064039A JP 2000064039 A JP2000064039 A JP 2000064039A JP 10233906 A JP10233906 A JP 10233906A JP 23390698 A JP23390698 A JP 23390698A JP 2000064039 A JP2000064039 A JP 2000064039A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオンビームを用いて各種の加工を行なうイ
オンビーム加工装置において、イオンビームを中性化す
る方法を提案する。 【解決手段】 中性化用固体板をイオンビームの進行方
向と中性化用固体板の板面の向きを平行に近い姿勢に配
置し、イオンビームを中性化用固体板の板面に対して滑
るように衝撃を小さくしてイオンビームを中性化用固体
板に接触させ、この接触によってイオンビームが持つ電
荷を中性化用固体板に電荷交換させてイオンビームを中
性化し、更に中性化用固体板から原子、分子がたたき出
される率を少なくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は各種の薄膜の蒸着
等に利用されるイオンビーム加工装置において、特にイ
オンビームが持つ電荷を中性化し、絶縁体への加工も可
能にするイオンビーム中性化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりイオンビームを真空中で金属板
等に照射させ、この金属板から金属元素をたたき出し、
この金属元素を目的とする材料の表面に被着させ、材料
の表面に蒸着膜を形成する等の技術が広く実用されてい
る。図3はその様子を示す。図中10は内部を真空にす
ることができるチャンバを示す。チャンバ10の内部に
はイオンビーム発生器11が設けられ、イオンビーム1
2をターゲット13に向って出射する。イオンビーム発
生器11とターゲット13との間には例えば1kV程度
の加速電圧Vが印加され、この加速電圧Vによってイオ
ンビーム12は加速されてターゲット13に照射され
る。
【0003】ターゲット13の表面には被加工体15の
表面に蒸着したい薄膜用の材料が配置され、ターゲット
13にイオンビーム12を照射することによりターゲッ
ト13からその材料の原子、分子14を飛散させ、その
飛散された原子、分子14が被加工体15に被着してそ
の表面に薄膜を形成する。以上の説明はターゲット13
が導電性を持つ材料の場合である。つまり、ターゲット
13の表面が導電材料であれば、正電荷を持つイオンビ
ーム12が照射されても、その表面が帯電されることが
なく、従ってターゲット13の表面には加速電圧Vの印
加状態が維持される。
【0004】ところで例えば図4に示すようにターゲッ
ト13の表面に絶縁層16で覆われた半導体基板17を
配置し、絶縁層16の表面にマスク18を施し、この面
にイオンビーム12を照射してマスク18が除去されて
いる部分の絶縁層16に孔を形成しようとするような加
工を行なう場合には、絶縁層16にイオンビーム12が
搬送する正電荷が蓄積され、絶縁層16が正電位に帯電
される。この結果、ターゲット13が接地電位に接続さ
れているにも係わらず絶縁層16に正電荷が帯電された
ことにより、イオンビーム12を加工対象位置に照射で
きない現象が生じる。
【0005】従って、ターゲット13に絶縁材料を配置
する場合にはイオンビーム12を中性化し、電荷がター
ゲット13に搬送されない状態でイオンビーム12をタ
ーゲット13に照射させる必要がある。イオンビーム1
2を中性化する試みが各種考えられている。その一つに
正電荷を持つイオンと負電荷を持つ電子を同時にターゲ
ット13に照射する方法が考えられているが、この方法
はイオンと電子の供給量を正確に制御しなければならな
いから装置が複雑になる欠点がある。
【0006】これに対し、イオンを中性原子に衝突させ
て電荷変換を行ない、高速原子、分子線をして用いる方
法も提案されている。この方法は現実には一般にガス中
にイオンを通してイオンをガス原子に衝突させる方法が
採られる。この方法を採る場合、イオンを相当な距離走
らせるか、或は高濃度のガス中を通さないと完全には中
性化できないため効率が悪い、また高真空の装置には使
えない等の欠点があった。
【0007】この発明の目的は高速イオンビームを効率
よく、然も簡単な方法によって中性化することができる
イオンビーム中性化方法を提案するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明ではイオンビ
ームを中性化用固体板に滑るように接触させ、この接触
によって中性化用固体板の表面原子とイオンビームとの
間で電荷交換を行なわせ、この電荷交換によりイオンを
中性化させる。イオンビームと中性化用固体板との接触
条件としてはイオンビームを中性化用固体板の板面に9
0°より充分小さい角度で入射させ、衝撃を可及的に小
さくする条件、つまり、イオンビームを板面に対して滑
らせるように接触させる。この接触により中性化固体板
にイオンビームが持つ正電荷を放出させ電荷交換を行な
わせることができる。然もイオンビームは滑るように中
性化用固体板に接触するから、中性化用固体板から原
子、分子等がたたき出される率が少ない。よって不純物
が少ない中性化された中性原子、中性分子ビームを得る
ことができる。
【0009】この発明では更に、請求項3及び4で提案
するように中性化用固体板の表面をイオンと同種の元素
で構成したイオンビーム中性化方法を提案する。この請
求項3で提案するイオンビーム中性化方法によれば仮に
イオンビームの入射によって中性化用固体板から原子、
分子がたたき出されたとしても、イオンビームと同種の
元素であるため、不純物にならない利点が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1にこの発明によるイオンビー
ム中性化方法の一実施例を示す。図3と対応する部分に
は同一符号を付し重複説明は省略する。この発明ではイ
オンビーム発生器11から出射されたイオンビーム12
の通過路上にイオンビームの進行方向と平行する姿勢に
近い姿勢で中性化用固体板20を配置する。図1に示す
例では中性化用固体板20を所定の間隔でイオンビーム
12の通路のほぼ全域にわたって配置した請求項2で提
案する構造で中性化用固体板20を配置した場合を示
す。この構造を採ることによりイオンビーム発生器11
から出射されたイオンビーム12の全てを中性化用固体
板20に接触させることができる。
【0011】中性化用固体板20の板面をイオンビーム
12の進行方向と平行する姿勢に近づけ、イオンビーム
12を中性化用固体板20の板面に対して滑るように入
射させることにより、イオンビーム12を中性化用固体
板20に対して衝撃を可及的に小さい状態で接触させる
ことができる。中性化用固体板20を導電材料とし、こ
れを接地電位に接続することによりイオンビーム12か
ら正電荷を取り込んでその正電荷を接地電位に流すこと
ができる。
【0012】この結果、中性化用固体板20の表面では
イオンビーム12は自己が持つ正電荷を中性化用固体板
20に電荷交換することができる。従って中性化用固体
板20の板面からは中性化された中性原子・中性分子ビ
ーム21を再放出させることができ、この中性原子・中
性分子ビーム21をターゲット13に向って照射させる
ことができる。
【0013】更に中性化用固体板20の表面ではイオン
ビーム12が中性化用固体板20の板面に対して滑るよ
うにして衝撃を与えないから中性化用固体板20の表面
から中性化用固体板20を構成する原子、分子がたたき
出される率を小さくすることができる。よって中性原子
・中性分子ビーム21に不純物の混入を少なくできる利
点が得られる。
【0014】中性化用固体板20をイオンビーム12の
イオンと同種の元素を持つ材料で構成すれば仮に中性化
用固体板20から原子、分子がたたき出されたとして
も、これが不純物として作用しないから都合がよい。然
し乍ら固体でイオンビーム12のイオンと同種の元素を
持つ材料が得られない場合はガスによってイオンビーム
12のイオンと同種の元素を中性化用固体板20の周縁
に凝集させることができる。
【0015】例えばイオンビーム12がアルゴンイオン
によって構成される場合はアルゴンガスを中性化用固体
板20の周縁に凝集させる。このためには図2に示すよ
うに、中性化用固体板20を冷却する冷却器22と、ガ
ス導入器23を付加する。真空状態にあるチャンバ10
内で冷却器22で中性化用固体板20を冷却すると同時
にチャンバ10内にガス導入器23を通じてイオン用元
素例えばアルゴンガスを導入する。これにより中性化用
固体板20の表面にガスが凝集固化する。その後再び真
空引きすることにより、中性化用固体板20の表面がガ
ス元素で覆われ、この状態でイオンビーム12を照射す
れば、中性化用固体板20をアルゴンによって構成した
と同様の作用効果を得ることができる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
簡素な構成でイオンビームを中性化することができる。
この結果絶縁材料に対してもイオンビームで加工を施す
ことができ、用途を拡大することができる利点が得られ
る。また、この発明では中性化用固体板20を設けるだ
けの構造でイオンビームを中性化できるから、従来から
使われているイオンビーム加工装置にもこの発明を適用
することができ、従来のイオンビーム加工装置の用途も
拡大できる利点も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるイオンビーム中性化方法の一例
を説明するための図。
【図2】この発明によるイオンビーム中性化方法の他の
例を説明するための図。
【図3】従来の技術を説明するための図。
【図4】従来の技術の他の例を説明するための図。
【符号の説明】
10 チャンバ 11 イオンビーム発生器 12 イオンビーム 13 ターゲット 20 中性化用固体板 21 中性原子・中性分子ビーム 22 冷却器 23 ガス導入器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空中で高速に加速されたイオンの電荷
    を中性化するイオンビーム中性化方法において、 イオンビームの進行通路上に中性化固体板をその板面が
    上記イオンビームの進行方向とほぼ平行に近い姿勢で配
    置し、上記イオンビームを上記中性化固体板の板面に対
    して可及的に衝撃が小さい状態で接触させ、この接触に
    よって上記中性化固体板から固体表面原子をたたき出す
    率を下げ、入射したイオンは上記中性化固体板に電荷を
    放電させ、その大部分を中性原子、中性分子として真空
    中に再放出させることを特徴とするイオンビーム中性化
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のイオンビーム中性化方法
    において、上記中性化固体板を所定の間隔を保持させて
    複数配置し、イオンビームのほぼ全部を上記中性化固体
    板に接触させることを特徴とするイオンビーム中性化方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のイオンビーム中性
    化方法の何れかにおいて、上記中性化用固体板の表面を
    イオンビームと同種の元素で構成したことを特徴とする
    イオンビーム中性化方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のイオンビーム中性化方法
    において、上記中性化用固体板の表面を冷却し、この冷
    却状態で中性化用固体板の周縁に上記イオンビームと同
    種の元素から成る気体を注入し、上記中性化用固体板の
    表面にイオンビームを構成する元素と同種の元素を凝集
    固化させることを特徴とするイオンビーム中性化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100714895B1 (ko) 2005-03-15 2007-05-04 삼성전자주식회사 중성빔 발생용 반사체 및 이를 구비하는 기판 처리장치
KR100722821B1 (ko) 2005-03-22 2007-05-30 성균관대학교산학협력단 개선된 반사체를 구비한 중성빔 식각장치
CN112239843A (zh) * 2019-07-17 2021-01-19 柯尼卡美能达株式会社 精细结构体的制造方法以及精细结构体的制造装置

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KR100714895B1 (ko) 2005-03-15 2007-05-04 삼성전자주식회사 중성빔 발생용 반사체 및 이를 구비하는 기판 처리장치
KR100722821B1 (ko) 2005-03-22 2007-05-30 성균관대학교산학협력단 개선된 반사체를 구비한 중성빔 식각장치
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