JP2000059996A - 送配電運用システム及び負荷融通制御装置 - Google Patents

送配電運用システム及び負荷融通制御装置

Info

Publication number
JP2000059996A
JP2000059996A JP10231502A JP23150298A JP2000059996A JP 2000059996 A JP2000059996 A JP 2000059996A JP 10231502 A JP10231502 A JP 10231502A JP 23150298 A JP23150298 A JP 23150298A JP 2000059996 A JP2000059996 A JP 2000059996A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
switch
transmission
control device
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10231502A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Sato
康生 佐藤
Takaharu Ishida
隆張 石田
Chihiro Fukui
千尋 福井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP10231502A priority Critical patent/JP2000059996A/ja
Publication of JP2000059996A publication Critical patent/JP2000059996A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 送配電系統における負荷融通の系統運用を、
速やかにかつ適切に行う。 【解決手段】 開閉器10の両側の電圧と位相を計測す
る観測装置15,16、蓄電装置12〜14、及び負荷
融通制御装置30との間で、計測情報及び制御情報等の
情報をやり取りする通信手段を設け、負荷融通制御の投
入対象の開閉器10に直接関係しない送配電区間8に接
続された蓄電装置14を含めた蓄電装置11〜14を制
御して、投入対象の開閉器10の両側の電圧と位相を許
容範囲に抑えることにより、適切かつ迅速に負荷融通制
御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送配電運用システ
ム及び負荷融通制御装置に関し、具体的には、運用の要
求に従って連系点に係る開閉器を自動操作するに際し、
系統に支障を与えずに行うようにした送配電運用システ
ム及び負荷融通制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】送配電等の電力系統を運用する上で、電
圧が異状に低下した系統を他の送電系統に変更するため
に送電ルートを変更したり、送電損失を低減するために
送電ルートを変更すること等が行われ、一般に負荷融通
や負荷切替など称される。このような系統構成の変更
は、送配電網に適宜配置されている開閉器を入り切りす
ることにより行われる。つまり、一般に、送配電網は開
閉器により区分された複数の送配電系統から構成されて
おり、それらの開閉器を入り切りすることにより、系統
構成を変更するようにしている。例えば、系統変更に係
る送配電系統の両端に配設された開閉器のうち、一端の
開状態にある開閉器を投入するとともに、他端の閉状態
にある開閉器を開放することにより、系統構成を変更す
る。この場合、通常は、まず投入対象の開閉器を投入し
て一時的にループ運用にした後、開放対象の開閉器を開
放する手順で開閉操作する。このような操作の場合、投
入する開閉器の両側の系統の電圧及び位相の差が許容範
囲を外れると、横流や過電流等の支障が生ずる。
【0003】そこで、従来は、制御所等にいる操作員が
遠方監視により得られる開閉器の監視情報に基づいて、
開閉器両側の電圧条件等について判断し、許容範囲を越
えている場合は電圧調整を実施した後に開閉器の投入操
作をするようにしている。また、開閉器両側の位相が許
容範囲を越え、かつ調整が不能な場合は、負荷融通可能
な別系統の系統構成変更を先に実施することにより、問
題箇所の開閉器投入の条件を整える操作を実施すること
もある。このような一連の操作手順については、通常、
マニュアル等が整備されており、これに基づいて負荷融
通のガイダンスシステムも提案されている。
【0004】また、特開平10−66261号公報に
は、投入前に開閉器の両側の電圧差を計測し、これに基
づいて投入時に流れる過電流を予測し、許容値を超える
場合は負荷の一部を他の系統に移して、投入対象開閉器
の両側の位相差を減少させた後、投入対象の開閉器の投
入を自動的に行うようにしたシステムが提案されてい
る。また、投入対象開閉器の両側の位相差を減少させる
ために、バンク変圧器のタップ切り替えにより系統の電
圧を調整することも提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術に
おいて、投入対象の開閉器の投入条件を満たすために、
負荷の一部を他の系統に移す操作を行うものによれば、
移す負荷の決定処理に時間がかかる場合があり、複雑な
系統に適用することは困難である。
【0006】また、負荷の一部を他の系統に移す方法、
及びバンク変圧器のタップ切り替えにより系統の電圧を
調整する方法は、いずれも専ら電力を受ける受動機器に
より制御するものであるから、負荷融通の系統運用を速
やかに、かつ適切に行うことについて改良すべき点があ
る。
【0007】本発明は、送配電系統における負荷融通の
系統運用を、速やかにかつ適切に行うことを解決すべき
課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、送配電運用シ
ステムの負荷融通制御装置を次のように構成することに
より、上記課題を解決しようとするものである。基本的
に、送配電網を構成する複数の送配電区間を連結する開
閉器に対する開閉指令に応動して、該開閉指令に係る投
入対象の開閉器の両側の電圧と位相の計測値を入力す
る。ついで、投入対象の開閉器の両側の電圧と位相の差
を求め、該求めた電圧と位相の差に基づいて前記送配電
網に接続されている能動電力制御装置に制御指令を出力
し、該能動電力制御装置と該送配電網との間で授受する
電力を制御して投入対象の開閉器の両側の電圧と位相の
差を許容範囲に納めた後、前記投入対象の開閉器に投入
指令を出力することを特徴とする。
【0009】これにより、送配電網と能動電力制御装置
との間で、有効電力ないし無効電力の授受が行われるか
ら、速やかにかつ適切に、投入対象の開閉器の両側の電
圧と位相の差を許容範囲内に抑えることができる。ここ
で、能動電力制御装置とは、直流蓄電装置を備えた交直
電力変換器、発電機端に設けられた自動電圧調整設備、
無効電力調整設備、電力需要家内に設けられた集中負荷
制御装置、氷蓄熱設備制御装置等の、蓄電装置乃至発電
装置の少なくとも1つを意味する。
【0010】また、開閉器の両側の電圧と位相を計測す
る観測装置、能動電力制御装置、及び負荷融通制御装置
との間で、計測情報及び制御情報等の情報をやり取りす
る通信手段を設けることにより、負荷融通制御の投入対
象の開閉器に直接関係しない送配電区間ないし系統に接
続された能動電力制御装置をも含めて、送配電網内に点
在する能動電力制御装置を制御して、つまり広範囲の能
動電力制御装置を用いて、投入対象の開閉器の両側の電
圧と位相を許容範囲に抑えることができるから、一層適
切かつ迅速に負荷融通制御を行うことができる。
【0011】したがって、操作員は、負荷融通制御装置
に負荷融通の実施を指令するのみで、開閉器投入に関す
る電圧調整が自動的に実施され、開閉器操作が迅速に実
施される。また、送配電網の運用形態に依存することな
く、負荷融通制御を実施することが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1〜図5
に基づいて詳細に説明する。図1に、本発明の負荷融通
制御装置を適用した配電運用システムの全体構成図を示
す。図示例の配電網は、2つの上位系統1A,1Bを備
え、これらに変圧器バンク2A,2Bと母線3A,3B
を介して配電区間5,6,7,8を接続して構成されて
いる。そして、配電区間5,6の間と、配電区間6,7
の間と、配電区間8と図示していない配電区間との間
に、それぞれ開閉器9,10,11が連系点の開閉器と
して配置されている。また、配電区間6には蓄電設備1
2が、配電区間7には蓄電設備13が、配電区間8には
蓄電設備14が、それぞれ接続されている。各蓄電設備
12,13,14は、能動電力制御装置に該当するもの
であり、図示例では同一の構成を有し、交直電力変換器
21を介して電力系統に接続された蓄電池22と、交直
電力変換器21を制御する制御部23を備えて構成され
ている。すなわち、蓄電池22は電力の発生又は消費に
より電力系統との間で電力の授受を行う。その授受に係
る電力量の調整は、制御部23が電力変換器21を制御
することにより行われる。また、開閉器10の両側に
は、それぞれ開閉器10に接続された配電区間6,7の
電圧と電圧位相を計測する観測装置15,16が、それ
ぞれ設けられている。各観測装置15,16は、図示例
では同一の構成を有してなり、電圧変成器24を介して
電力系統に接続された計測部25と、標準時刻検出部2
6とを備えて構成されている。そして、計測部25は、
標準時刻検出部26により検出された標準時刻に基づい
て、観測した電圧波形に時刻情報を付加して出力するよ
うになっている。なお、図示していないが、開閉器9,
11の両側にも、同様の観測装置が設けられている。
【0013】一方、本発明の特徴にかかる負荷融通制御
装置30は、通信部31と、演算部32と、データベー
ス33とを備えて構成されている。そして、通信部31
は通信路35を介して指令所36の通信部に接続され、
また、通信路37を介して、開閉器9,10,11の図
示していない制御部と、蓄電設備12,13,14の制
御部23と、観測装置15,16の計測部25に接続さ
れている。
【0014】次に、上記のように構成される負荷融通制
御装置30と関連装置の詳細な構成を動作とともに説明
する。今、説明のため、開閉器10を開で運用している
ときに、負荷融通のためなどの理由から、配電系統の運
用形態を変更する要求が発生し、指令所36から開閉器
10を管轄する負荷融通制御装置30に対し、開閉器1
0の投入指令が出された場合を例に説明する。
【0015】負荷融通制御装置30の基本的な機能は、
負荷融通等のために指令所36から開閉器10の投入指
令を受けた場合に、開閉器10の両側の電圧及び位相が
予め定められた許容範囲内にあるか否かを判断し、許容
範囲を越えている場合に、蓄電装置12,13,14な
どを制御して、開閉器10の両側の電圧及び位相を許容
範囲内に抑えた後に開閉器10を投入し、その後開閉器
9を開いて配電区間6の負荷を上位系統Bに移すことに
ある。特に、本発明にかかる負荷融通制御装置30は、
電力系統との間で有効電力及び無効電力の授受が可能な
蓄電装置12〜14等の能動電力制御装置を制御して、
投入対象の開閉器10の両側の電圧と位相を許容範囲内
に抑えることを特徴とする。また、蓄電装置12〜14
等の能動電力制御装置を制御するにあたって、それら制
御対象の能動電力制御装置の現在の運転状態を把握し、
その運転状態に合わせて制御を行うようにしている。
【0016】このような制御を実現するため、負荷融通
制御装置30には、図2に示すデータベース33が備え
られている。図2に示すように、データベースは、通信
及び制御が可能な蓄電装置の装置ID(識別番号)と装
置名称とに対応させて、オンライン観測情報と制御パラ
メータ算出値が格納可能になっている。装置名称は、例
えば、図示例のように、電池の種類に合わせてナトリウ
ム硫黄(NaS)電池A、B、……燃料電池A等のよう
に記述されている。オンライン観測情報は、それら蓄電
装置と電力系統との接続状態(ON,OFF)、有効電
力制御可能容量、及び無効電力制御可能容量、等が格納
されている。有効電力制御可能容量及び無効電力制御可
能容量は、それぞれ定格容量から現在の有効電力及び無
効電力の出力を差し引いたいわゆる制御余力量を意味す
る。これらの情報は、負荷融通制御装置30と各蓄電装
置12〜14との通信により、適宜更新するようになっ
ている。
【0017】また、制御パラメータ算出値は、有効電力
制御配分比X1、X2、…Xn、無電力制御配分比Y1
2、…Yn、有効電力制御時定数P1、P2、…Pn、
及び無効電力制御時定数Q1、Q2、…Qn等を含む。配
分比Xn、Ynは、所望の電圧差と位相差を許容範囲内
に抑えるにあたり、どの蓄電装置の有効電力と無効電力
の入出力量を、どの程度調整するかを配分するための指
数である。これは、オンライン観測情報の有効電力制御
可能容量及び無効電力制御可能容量に基づいて算出し、
適宜更新される。また、時定数Pn、Qnは、各蓄電装
置の有効・無効電力制御の応答速度に係るパラメータで
あり、例えば、蓄電装置は応答速度が速いが、発電機等
は応答速度が低いので、これらに合わせて有効・無効電
力の調整指令を制御するための制御パラメータである。
これらの時定数Pn、Qnは、予め設定するのが好まし
いが、有効電力制御可能容量及び無効電力制御可能容量
を算釈して設定することができる。
【0018】図3に、負荷融通制御装置30の演算部3
2における制御処理手順のフローチャートを示す。図に
示すように、通常処理開始の割込を受けると、制御対象
リスト更新処理(S1)により、制御対象である蓄電装
置12〜14のオンライン観測情報を収集するととも
に、各制御対象の制御パラメータを更新する処理を行
う。そして、指令所36からの負荷融通指令(投入対象
の開閉器と、その投入指令)の受信の有無を判定処理
(S2)し、負荷融通指令が受信されていない場合は、
S1に戻ってデータベース33の更新をする。ここで、
負荷融通指令が受信された場合は、ステップS3に進
み、負荷融通処理を開始する。まず、ステップS3に
て、投入対象の開閉器10の両側(A,B点)の電圧に
関する状態観測、すなわち通信部31を介して観測装置
15,16からA、B点の電圧と位相の計測値を取り込
む。そして、A、B点の電圧と位相の差が、予め定めら
れている許容範囲に収まっているか否か、つまり所定の
投入条件を満足しているか否かを判断する(S4)。所
定の投入条件を満足していない場合は、ステップS5,
6に進んで、蓄電装置11〜14を用いて有効・無効電
力の制御を開始する。ステップS5は、その有効・無効
電力制御の経過時間を監視する処理であり、所定の時間
以上経過している場合は、制御失敗ないし不能と判定
し、ステップS7でその旨を指令所36に連絡して通常
の処理に戻る。判定満足する間は、処理506にて、図
3と図4で説明したような有効電力調整と無効電力調整
を蓄電・発電設備に実施して、再度、処理503に戻
る。有効・無効電力制御の経過時間が所定の時間以内で
あれば、ステップS6に進んで、図4,5に示す処理を
実行する。
【0019】図4は、位相差を調整するために、有効電
力の調整指令を作成する処理のブロック図である。ま
ず、A点の電圧位相角301とB点電圧位相角302か
ら、位相差を算出する。このとき、位相角301,30
2に付加されている時刻情報を活用して、時刻を一致さ
せる補正処理303,304をすることにより、正確な
位相差を得る。つまり、異なる観測装置15と16とで
観測した電圧波形の位相差を算出することが可能にな
る。これをフィルタ305にて処理した後、この値を入
力として有効電力調整について比例制御を実施する。制
御感度306は事前に整定されている値であり、運用目
標によって決定されている。この感度を乗算した制御量
に対して、各制御対象(1〜n)で分担して実施する。
この配分比307は、図2のデータベースの有効電力制
御配分比X1〜Xnを用いる。さらに、これらの配分を
受けて決定した各制御対象(1〜n)の制御量を、それ
ぞれ一次遅れ要素308を介して、各制御対象(1〜
n)の有効電力調整指令309として出力する。この一
次遅れ要素308に係る時定数P1〜Pnは、図2のデ
ータベースの有効電力制御時定数を用いる。
【0020】図5も、図4と同様の考え方によって、電
圧差を調整するために、無効電力調整指令を作成する処
理のブロック図である。まず、A点の電圧値401とB
点電圧値402から、電圧差を算出する。このとき電圧
値401,402に付加された時刻情報を用いて、時刻
を一致させる補正処理403,404することにより、
正確な電圧差を得る。これをフィルタ405にて処理し
た後、この値を入力として無効電力調整について比例制
御を実施する。制御感度406は事前に整定されている
値で、運用目標によって決定されている。この感度を乗
算した制御量について、各制御対象(1〜n)により分
担して実施させる。この配分比407は、図2のデータ
ベースの無効電力制御配分比Y1〜Ynを用いる。さら
に、これらの配分を受けて決定した各制御対象(1〜
n)の制御量を、それぞれ一次遅れ要素408を介し
て、各制御対象(1〜n)の無効電力調整指令409と
して出力する。この一次遅れ要素408に係る時定数Q
1〜Qnは、図2のデータベースの無効電力制御時定数
を用いる。
【0021】このようにして、図3のステップ6におい
て、図4,5の制御を実施した後、ステップ3,4に戻
って、投入対象開閉器10の両側の電圧と位相の計測値
を再び取り込み、それらが投入条件を満たしているか否
か判定し、満たしていなければ、ステップS5の経過時
間判定を満足する限り、ステップS6に戻って有効電力
・無効電力の調整を投入条件が満たされるまで繰り返
す。このようにして、投入条件が成立すれば、ステップ
S8へ進んで開閉器10に投入操作する指令を出力し、
系統の電圧などの動揺が収まるのを待つため、ステップ
S9にて一定時間の経過を待ち、開放対象の開閉器9に
開放指令を出力して負荷融通制御を終了し、常時処理に
復帰する。
【0022】以上述べたように、本実施の形態によれ
ば、配電網の配電区間6〜8の電力系統と能動電力制御
装置である蓄電装置12〜14との間で、有効電力ない
し無効電力の授受が行われるから、速やかにかつ適切
に、投入対象の開閉器10の両側の電圧と位相の差を許
容範囲内に抑えることができる。
【0023】また、観測装置15と16、蓄電装置12
〜14、及び負荷融通制御装置30との間で、計測情報
及び制御情報等の情報をやり取りする通信手段を設けた
ことから、負荷融通制御の投入対象の開閉器10に直接
関係しない送配電区間8に接続された蓄電装置14を制
御して、投入対象の開閉器10の両側の電圧と位相を許
容範囲に抑えることができる。すなわち、電力系統内に
点在する蓄電又は発電装置を用いて有効・無効電力の入
出力量制御を実施して、投入対象の開閉器10の両側の
電圧と位相を制御できるから、一層適切かつ迅速に負荷
融通制御を行うことができる。
【0024】また、負荷平準化を主たる目的として導入
された配電網に点在する蓄電・発電装置に通信機能を付
加するとともに、開閉器両端の電圧値を観測する装置に
も通信機能を付加し、負荷融通制御装置がそれらと通信
しながら、蓄電・発電装置の有効・無効電力を調整する
ことにより、投入対象の開閉器の両端の電圧及び位相を
許容範囲内に抑えることができるから、系統の運用者
は、電圧調整など作業を意識することなく、負荷融通を
容易に実施できる。つまり、操作員は、負荷融通制御装
置に負荷融通の実施を指令するのみで、開閉器投入に関
する電圧調整が自動的に実施され、開閉器操作が迅速に
実施される。また、配電網の運用形態に依存することな
く、負荷融通制御を実施することが可能になるから、操
作員の負担を減らすのみでなく、事故時の復旧操作が速
やかに行える。
【0025】なお、上記実施の形態では、能動電力制御
装置として、直流蓄電装置と交直電力変換器を備えた蓄
電装置を例に説明したが、本発明はこれに限らず、発電
機端に設けられた自動電圧調整設備、無効電力調整設
備、電力需要家内に設けられた集中負荷制御装置、氷蓄
熱設備制御装置等を適用することができる。
【0026】また、上記実施の形態では、配電網を例に
して説明したが、本発明はこれに限らず、送電網にも適
用できることは容易に理解できる。しかも、負荷融通操
作の面からみて、従来のような固定的な送配電網構成を
維持する必要が無くなるから、送電損失の最小化などの
複数目的のため、随時状況に適応して、送配電網の構成
を変化させることも可能となり、高度の高効率運用を実
現することが可能になる。
【0027】また、線路の送電容量の制約が厳しい設置
場所では、図2に示した有効電力・無効電力の制御可能
容量として、蓄電・発電装置の単体の制御可能容量と送
電容量との最小をとって、有効電力・無効電力の制御可
能容量とすることが好ましい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
送配電系統における負荷融通の系統運用を、速やかにか
つ適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の負荷融通制御装置を適
用した配電運用システムの全体構成図を示す図である。
【図2】図1実施の形態の負荷融通制御装置のデータベ
ースの内容を説明する図である。
【図3】図1実施の形態の負荷融通制御装置の演算部の
処理手順を説明するフローチャートである。
【図4】図3の処理手順において、位相差を低減するた
めの有効電力調整指令を演算する部分のブロック図であ
る。
【図5】図3の処理手順において、電圧差を低減するた
めの無効電力調整指令を演算する部分のブロック図であ
る。
【符号の説明】
5,6,7 配電区間 9,10,11 開閉器 12,13,14 蓄電装置 15,16 観測装置 21 交直電力変換器 22 蓄電池 23 制御部 30 負荷融通制御装置 31 通信部 32 演算部 33 データベース 35,37 通信路 36 指令所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福井 千尋 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 5G064 AA04 AC06 AC09 CB12 DA01 5G066 AA04 AE09 HA02 HA04 HB02 HB03 HB09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送配電網を構成する複数の送配電区間を
    連結する開閉器を開閉して、各送配電系統間で負荷を融
    通する送配電運用システムにおいて、 前記送配網との間で電力を授受する能動電力制御装置
    と、前記開閉器の両側の電圧と位相を計測する観測装置
    と、該観測装置により計測された電圧及び位相情報に基
    づいて、投入対象の開閉器の両側の電圧と位相の差を求
    め、該求めた電圧と位相の差を前記能動電力制御装置の
    出力電力を制御して許容範囲に収めた後、前記投入対象
    の開閉器に投入指令を出力する負荷融通制御装置とを設
    けてなることを特徴とする送配電運用システム。
  2. 【請求項2】 前記能動電力制御装置は、直流蓄電装置
    を備えた交直電力変換器、発電機端に設けられた自動電
    圧調整設備、無効電力調整設備、電力需要家内に設けら
    れた集中負荷制御装置、氷蓄熱設備制御装置等の、蓄電
    装置乃至発電装置の少なくとも1つであることを特徴と
    する請求項1に記載の送配電運用システム。
  3. 【請求項3】 前記能動電力制御装置の出力電力の制御
    量は、送配電系統に接続された前記能動電力制御装置の
    運転状態に応じて配分制御することを特徴とする請求項
    1又は2に記載の送配電運用システム。
  4. 【請求項4】 送配電網を構成する複数の送配電区間を
    連結する開閉器に対する開閉指令に応動して、該開閉指
    令に係る投入対象の開閉器の両側の電圧と位相の計測値
    を入力し、投入対象の開閉器の両側の電圧と位相の差を
    求め、該求めた電圧と位相の差に基づいて前記送配電網
    に接続されている能動電力制御装置に制御指令を出力
    し、該能動電力制御装置と該送配電網との間で授受する
    電力を制御して投入対象の開閉器の両側の電圧と位相の
    差を許容範囲に納めた後、前記投入対象の開閉器に投入
    指令を出力する負荷融通制御装置。
JP10231502A 1998-08-18 1998-08-18 送配電運用システム及び負荷融通制御装置 Pending JP2000059996A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10231502A JP2000059996A (ja) 1998-08-18 1998-08-18 送配電運用システム及び負荷融通制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10231502A JP2000059996A (ja) 1998-08-18 1998-08-18 送配電運用システム及び負荷融通制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000059996A true JP2000059996A (ja) 2000-02-25

Family

ID=16924507

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10231502A Pending JP2000059996A (ja) 1998-08-18 1998-08-18 送配電運用システム及び負荷融通制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000059996A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7652394B2 (en) 2003-11-07 2010-01-26 Responsiveload Limited Responsive electricity grid substation
JP2010022177A (ja) * 2008-07-14 2010-01-28 Mitsubishi Electric Corp 系統連系装置及び系統連系方法
JP2012055130A (ja) * 2010-09-03 2012-03-15 Hitachi Information & Control Solutions Ltd 配電システム及び配電制御方法
JP2014225976A (ja) * 2013-05-16 2014-12-04 富士電機株式会社 配電系統の潮流制御装置、配電系統の潮流制御システム、配電系統の潮流制御方法、プログラム
JP2018107981A (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 積水化学工業株式会社 配電系統の潮流制御方法及び配電システム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7652394B2 (en) 2003-11-07 2010-01-26 Responsiveload Limited Responsive electricity grid substation
JP2010022177A (ja) * 2008-07-14 2010-01-28 Mitsubishi Electric Corp 系統連系装置及び系統連系方法
JP2012055130A (ja) * 2010-09-03 2012-03-15 Hitachi Information & Control Solutions Ltd 配電システム及び配電制御方法
JP2014225976A (ja) * 2013-05-16 2014-12-04 富士電機株式会社 配電系統の潮流制御装置、配電系統の潮流制御システム、配電系統の潮流制御方法、プログラム
JP2018107981A (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 積水化学工業株式会社 配電系統の潮流制御方法及び配電システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10014685B2 (en) Method and device for regulating the charge state of a battery power plant
US11192465B2 (en) Charging station for charging multiple electric vehicles, in particular electric cars
CN103765718B (zh) 电力分配装置
JP4445361B2 (ja) 二次電池を用いた電力系統制御方法及び電力系統制御装置
US7107162B2 (en) Determining an operational limit of a power transmission line
KR100393528B1 (ko) 전력송ㆍ배전시스템용제어장치
US7688043B2 (en) Reactive-power control apparatus and reactive-power compensator using the same
US20030048006A1 (en) Uninterruptible power supply
JP2019502349A (ja) 電気車両を充電するときの動的相負荷分配のためのシステムおよび方法
WO2007104167A1 (en) Method for operating a battery energy storage system (bess) and battery energy storage system
JP2003235180A (ja) 電力伝送ネットワークの状態の推定
JP2006325380A (ja) 電圧・無効電力制御システム及び電圧・無効電力制御方法
JP2000059996A (ja) 送配電運用システム及び負荷融通制御装置
UA119996C2 (uk) Селективний спосіб паралельної експлуатації вимірювально-керувальних пристроїв
JP2003018748A (ja) 電圧無効電力監視制御装置及び記憶媒体
JP2003259553A (ja) 配電系統の電圧調整制御装置
JPH11206018A (ja) 変電所電圧・無効電力制御装置
JP2006230162A (ja) 電圧調整装置、電圧調整方法、及び電圧調整プログラム
JPH07241035A (ja) 単独分離系統安定化方法
KR20140033811A (ko) 에너지 저장 시스템의 비상 제어 장치 및 그 방법
JP2000102171A (ja) 電力系統電圧制御方法および装置
KR101734149B1 (ko) 에너지 저장 장치를 이용한 송전선 과부하 관리 방법
JP2603929B2 (ja) 電力系統の予防制御装置
JP3443678B2 (ja) 電圧無効電力制御装置
JP3589067B2 (ja) 配電系統制御システム