JP2000058370A - 金属化プラスチックフィルムコンデンサの端面電極用素材 - Google Patents

金属化プラスチックフィルムコンデンサの端面電極用素材

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JP2000058370A JP10223184A JP22318498A JP2000058370A JP 2000058370 A JP2000058370 A JP 2000058370A JP 10223184 A JP10223184 A JP 10223184A JP 22318498 A JP22318498 A JP 22318498A JP 2000058370 A JP2000058370 A JP 2000058370A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】無鉛合金であるにもかかわらず電気的特性,耐
久性等について充分な効果が得られるようにする。 【解決手段】Sn92〜96重量%,Zn1〜5重量
%,Cu1〜3重量%,Sb0.5〜2.0重量%から
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、アルミニウム
(Al)等の蒸着されたポリプロピレン(PP),ポリ
エチレンテレフタレート(PET)等の誘導体フィルム
を巻回および積層等した金属化プラスチックフィルムコ
ンデンサの端面に対して、溶射技術により端面電極を形
成するメタリコン材となる端面電極用素材に係る技術分
野に属する。
【0002】
【従来の技術】 従来、金属化プラスチックフィルムコ
ンデンサの端面電極用素材としては、電気的特性,耐久
性等の面から、Zn−Sn−Pb合金系のものが広範に
使用されてきている。
【0003】然しながら、最近Pbの毒性による環境汚
染等が問題になり、Pbを含まないいわゆる無鉛合金が
各種開発されるようになってきている(例えば、Zn−
Al合金系の特開平57−187926号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 前述の従来の金属化
プラスチックフィルムコンデンサの端面電極用素材で
は、電気的特性,耐久性等について充分な効果が得られ
ていないという問題点がある。
【0005】本発明は、このような問題点を考慮してな
されたもので、無鉛合金であって電気的特性,耐久性等
について充分な効果が得られる金属化プラスチックフィ
ルムコンデンサの端面電極用素材を提供することを課題
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】 前述の課題を解決する
ため、本発明に係る金属化プラスチックフィルムコンデ
ンサの端面電極用素材は、次のような手段を採用する。
【0007】即ち、請求項1では、Sn92〜96重量
%,Zn1〜5重量%,Cu1〜3重量%,Sb0.5
〜2.0重量%からなる。
【0008】この手段では、無鉛合金であるにもかかわ
らず、特に電流特性について有効な効果が得られる。
【0009】また、請求項2では、Sn78〜82重量
%,Zn16.5〜20.5重量%,Cu0.2〜0.
8重量%,Sb1〜4重量%からなる。
【0010】この手段では、無鉛合金であるにもかかわ
らず、特に電流特性について有効な効果が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】 以下、本発明に係る金属化プラ
スチックフィルムコンデンサの端面電極用素材の実施の
形態を説明する。
【0012】本発明に係る金属化プラスチックフィルム
コンデンサの端面電極用素材の実施の形態は、Alの蒸
着された誘導体フィルムを巻回および積層等した金属化
プラスチックフィルムコンデンサの端面に対して、溶射
技術により端面電極を形成する線状のメタリコン材とな
るものを挙げている。
【0013】実施の形態(1) Sn94重量%,Zn3重量%,Cu2重量%,Sb1
重量%の合金からなる。
【0014】この実施の形態は、特にポリエチレンテレ
フタレートからなる誘導体フィルムについて有効であ
る。そして、Sn92〜96重量%,Zn1〜5重量
%,Cu1〜3重量%,Sb0.5〜2.0重量%の範
囲で有効性を発揮する。
【0016】この合金は、ある程度の大きさのビレット
に鋳込まれた後、長さを揃えてからプレス装置により
5.0mm程度の線径になるように押出されて、線状の
溶射用のメタリコン材に形成される。
【0016】この実施の形態は、固相温度228℃,液
相温度311℃,比重7.315,硬度12.0Hv,
伸び47.5%,抗張力3.83Kg/mm,電気比
抵抗12.8μΩcm,電導率13.5%の物理特性を
有する。
【0017】実施の形態(2) Sn80重量%,Zn18.5重量%,Cu0.5重量
%,Sb1重量%からなる。
【0018】この実施の形態は、特にポリプロピレンか
らなる誘導体フィルムについて有効である。そして、S
n78〜82重量%,Zn16.5〜20.5重量%,
Cu0.2〜0.8重量%,Sb1〜4重量%の範囲で
有効性を発揮する。
【0019】この合金は、ある程度の大きさのビレット
に鋳込まれた後、長さを揃えてからプレス装置により
5.0mm程度の線径になるように押出されて、線状の
溶射用のメタリコン材に形成される。
【0020】この実施の形態は、固相温度199.8
℃,液相温度265℃,比重7.280,硬度16.8
Hv,伸び42.5%,抗張力9.21Kg/mm
電気比抵抗11.0μΩcm,電導率15.7%の物理
特性を有する。
【0021】
【実施例】実施の形態(1)(S1),(2)(S2)
について、電流試験,耐食性試験を行うために、以下の
ように無外装のサンプル2を作成した。
【0022】 a.誘導体フィルム ポリエチレンテレフタレート #5.5×40×2.0(3.7Ω/□) b.コンデンサ容量 1.0μF c.プレス条件 120℃ 30Kg/cm 6min d.溶射条件 エアー圧8〜5Kg/cm 電圧値15Vac
【0023】さらに、比較すべき鉛合金(S3)とし
て、本出願人の製造販売に係る商品名「アルミメタルT
M−105」を採用した。この鉛合金についても前記と
同様の無外装のサンプル2を作成した。
【0024】なお、この鉛合金は、Zn37〜39重量
%,Sb0.5〜1.5重量%,Cu0.05〜0.1
0重量%,Pb53.90〜57.95重量%からな
る。また、この鉛合金の物理特性は、固相温度170
℃,液相温度224℃,比重9.120,硬度15.4
Hv,伸び24.0%,抗張力2.80Kg/mm
電気比抵抗13.7μΩcm,電導率12.5%であ
る。
【0025】
【試験例】電流試験 図1に示す回路にて、スイッチ1を2秒/回の開閉頻度
で各電流値20回を1ステップとするステップアップ方
法で評価した。図1に示す回路は、スイッチ1,サンプ
ル2,直流電源3,放電用コンデンサ(40μF)4,
充電抵抗(50Ω)5,放電抵抗(1Ω)6で構成され
ている。なお、電流は、パルス電流とした。判断基準と
なるピーク電流値は、電流プローブにて波高値を測定し
電源電圧にて調整した。
【0026】この試験結果は、図2に示す表に示されて
いる。なお、表中の分母は、試験したサンプル2の数で
ある。また、表中の分子は、試験後に異常のなかったサ
ンプル2の数である。異常条件は、初期容量の±3%以
上の変化のあったとき(容量)、1KHzにおいて0.
7%,10KHzにおいて2.0%をこえたとき(ta
nδ)、3000MΩ以下のものとなったもの(1R)
とした。
【0027】この試験結果では、試験電流値が220A
をこえるとS3の半数以上が異常となる。また、S1に
ついては、試験電流値が260Aまで異常が認められな
い。また、S2については、試験電流値が280Aまで
異常が認められない。
【0028】耐食性試験 サンプル2を恒温恒湿設備で40℃×95RHの雰囲気
下に放置してtanδの変化を調べた。異常条件は、1
KHzにおいて0.7%,10KHzにおいて2.0%
をこえたときとした。
【0024】この試験結果は、図3に示す表に示されて
いる。○は、異常なし。×は、異常あり。△は、送風機
の風当たり条件等により判断不明瞭である。
【0025】この試験結果では、S1,S2,S3に差
が認められなかった。
【0026】
【発明の効果】 以上のように、本発明に係る金属化プ
ラスチックフィルムコンデンサの端面電極用素材は、環
境汚染等の問題を引起こすことのない無鉛合金であるに
もかかわず、電気的特性,耐久性等について充分な効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る金属化プラスチックフィルムコ
ンデンサの端面電極用素材の実施の形態の試験回路を示
す構成図である。
【図2】 本発明に係る金属化プラスチックフィルムコ
ンデンサの端面電極用素材の実施の形態の電流試験の結
果を示す表である。
【図3】本発明に係る金属化プラスチックフィルムコン
デンサの端面電極用素材の実施の形態の耐食性試験の結
果を示す表である。
【符号の説明】
1 スイッチ 2 サンプル S1 サンプル S2 サンプル S3 サンプル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Sn92〜96重量%,Zn1〜5重量
    %,Cu1〜3重量%,Sb0.5〜2.0重量%から
    なる金属化プラスチックフィルムコンデンサの端面電極
    用素材。
  2. 【請求項2】 Sn78〜82重量%,Zn16.5〜
    20.5重量%,Cu0.2〜0.8重量%,Sb1〜
    4重量%からなる金属化プラスチックフィルムコンデン
    サの端面電極用素材。
JP22318498A 1998-08-06 1998-08-06 金属化プラスチックフィルムコンデンサの端面電極用素材 Expired - Lifetime JP3630391B2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100666007B1 (ko) * 2005-03-14 2007-01-09 신생금속(주) 필름콘덴서용 틴징크 솔더 와이어
KR100690556B1 (ko) * 2004-08-18 2007-03-09 삼화비철공업 주식회사 메탈필름콘덴서의 무연 용사합금
JP2007207884A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Nichicon Corp 金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサ
CN100338246C (zh) * 2005-10-06 2007-09-19 戴国水 一种无铅喷金料

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