JP2000057687A - 記憶装置の最適パラメータ検出方法 - Google Patents

記憶装置の最適パラメータ検出方法

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JP2000057687A
JP2000057687A JP10224378A JP22437898A JP2000057687A JP 2000057687 A JP2000057687 A JP 2000057687A JP 10224378 A JP10224378 A JP 10224378A JP 22437898 A JP22437898 A JP 22437898A JP 2000057687 A JP2000057687 A JP 2000057687A
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Hideki Tanabe
英樹 田辺
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】書込再生系に設定するパラメータの最適値を正
確に検出する。 【解決手段】再生系に設けたビタビ検出器80のスレッ
ショルドTHをエラーレートが悪くなる程度の所定の低
い値に設定した状態で、書込補償回路70のライトコン
ペ量WC、前置フィルタ76のカットオフ周波数Fcと
ブーストFbの各パラメータにつき、パラメータの設定
値を変えながらライトとリードを行ってエラーレートが
最小となる第1パラメータ調整値を検出する。次に再生
系に設けたビタビ検出器80のスレッショルドをエラー
レートが悪くなる程度の所定の高い値に設定した状態
で、パラメータの設定値を変えながらライトとリードを
行ってエラーレートが最小となる第2パラメータ調整値
を検出する。最終的に、第1及び第2パラメータ調整値
の平均値をパラメータ最適値として検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、媒体に対する情報
の記録再生を行うリードチャネルで使用するパラメータ
の最適値を検出する記憶装置の最適パラメータ検出方法
に関し、特に、磁気記録系をパーシャルレスポンス系と
して最尤検出を行う記憶装置の最適パラメータ検出方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気ディスク装置の記録再生にあ
っては、磁気記録系をパーシャルレスポンス系として最
尤検出を行っている。このパーシャルレスポンス系の変
換多項式は、 H(D)=(1−D)(1+D)m 但し、Dは遅延演算子、mは正の整数 で現わされる。
【0003】この内、磁気ディスク装置には、m=1と
なるパーシャルレスポンス・クラス4(PR4)の最尤
検出が使用され、また線密度の増加に伴いm=2となる
拡張パーシャルレスポンス・クラス4(EPR4)の最
尤検出も使用されている。
【0004】このようなパーシャルレスポンスの最尤検
出を使用した書込系と再生系は、PR4最尤検出を例に
とると、変換多項式は、 H(D)=(1−D)(1+D) となるため、書込系での1/(1−D)のプリエンコー
ド(プリコード)を行ってからヘッドにより媒体に磁気
記録し、再生系は、ヘッドにより媒体から読み出した再
生信号につき、(1+D)の等化を行った後に(1−
D)系のビタビ検出器で最尤検出を行ってリードデータ
を復調し、更に(1−D)のプリエンコードを行ってい
る。
【0005】ここで再生系の(1+D)等化には、アク
ティブ・フィルタが前置フィルタとして使用され、前置
フィルタはカットオフ周波数Fc[MHz]とブースト
Fb[dB]を適切に設定することで、読取信号の波形
歪を除去する波形透過ができる。またビタビ検出器は、
前置フィルタで波形等化された読取信号をAD変換した
サンブル値につき、ビダビスレッショルドTH[%]の
設定により[−1,0,1]の3値を判定しており、適
切なビダビスレッショルドの設定によりエラレートを最
小にすることができる。
【0006】更に、書込系にあっては、書込補償回路を
設けることで書込パルスに対しライトコンペンセート
(進み位相補償)を行っており、パルス幅に対する進み
位相の割合となるライトトコンペ量WC[%]を適切に
設定することで、同じくエラーレートを最小にすること
ができる。
【0007】このため磁気ディクス装置を製造組立する
際には、書込再生系に設定するパラメータとして、書込
補償回路のライトコンペ量WC、前置フイルタのカット
オフ周波数Fcとブースト量Fb、更にビタビ検出器の
スレッショルドTHを最適値に調整する必要がある。
【0008】このパラメータの調整方法として、従来
は、調整対象とするパラメータを変えながらビタビ検出
器のエラレートが所定値、例えば10-6を上回るスレッ
ショルドの上限と下限の幅をレベルマージンとして測定
し、このレベルマージンの幅を最大とするパラメータの
設定値を最適値として検出している。
【0009】図18は、従来方法で測定された書込補償
回路のライトコンペ量WCに対するビタビ検出器のレベ
ルマージン、即ちビタビダイナミックマージンVDMで
あり、特性曲線200のように測定点202でレベルマ
ージンVDMがピーク(最大幅)となり、このピークに
対応したライトコンペWC=7.5%を最適値として検
出する。
【0010】図19は、従来方法で測定された前置フィ
ルタのカットオフ周波数Fcに対するビタビ検出器のV
ダビダイナミックマージンVDMであり、特性曲線21
0のように、測定点210でマージンVDMがピークと
なり、このピークに対応したカットオフ周波数FC=4
0.6MHzを最適値として検出する。
【0011】図20は、従来方法で測定された前置フィ
ルタのブースト量Fbに対するビタビ検出器のレベルマ
ージンVDMであり、特性曲線212のように、点21
4でレベルマージンVDMがピークとなり、このピーク
に対応したブースト量Fb=8dBを最適値として検出
する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のライトコンペ量、カットオフ周波数、及びブ
ースト量を変えながらビタビ検出器のレベルマージンを
測定する方法にあっては、例えば図18の測定点20
4,206のようにレベルマージンのピークが測定のば
らつきにより複数でる場合があり、ピークの位置によっ
ては、本来、マージンの少ないところを最適値として検
出して設定する可能性がある。
【0013】またライトコンペ量、カットオフ周波数、
及びブースト量を変えながらビタビ検出器のレベルマー
ジンを測定する際に、ビタビ検出器のスレッショルドは
予め定めたデフォルト値を設定している。このデフォル
ト・スレッショルドは最適値に近い値であるため、ライ
トコンペ量、カットオフ周波数、及びブースト量をパラ
メータとして変えても、ビダビ検出器の能力によって十
分なレベルマージンが得られる。このため最適値の近傍
でレベルマージンのピーク点が連続し、ライトコンペ
量、カットオフ周波数、及びブースト量の最適値を正確
に検出できない問題もあった。
【0014】本発明は、このような従来の問題点に着目
したもので、製造段階で書込再生系に設定するパラメー
タの最適値を正確に検出する記憶装置の最適パラメータ
検出方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。本発明は、図1(A)のように、調整設備1
0によって、媒体に対する情報の記録系と再生系で使用
するパラメータの最適値を検出する記憶装置12の最適
パラメータ検出方法であり、次の手順で行う。
【0016】図1(B)のように、再生系に設けたビ
タビ検出器80のスレッショルドTHを第1の値、例え
ばエラーレートが悪くなる程度の所定の低い値に設定し
た状態で、パラメータの設定値を変えながらライトとリ
ードを行ってエラーレートが最小となる第1パラメータ
調整値を検出;再生系に設けたビタビ検出器80のス
レッショルドTHを第2の値、例えばエラーレートが悪
くなる程度の所定の高い値に設定した状態で、パラメー
タの設定値を変えながらライトとリードを行ってエラー
レートが最小となる第2パラメータ調整値を検出;第
1及び第2パラメータ調整値の平均値をパラメータ最適
値として検出;このように本発明では、ビダビ検出器の
スレッショルドを予めエラーレートが悪くなる程度まで
ずらすことによって、書込再生系で使用するパラメータ
を最もエラーレートの良好な最適値に絞り込むことがで
き、正確なパラメータ最適値を検出して装置に設定でき
る。
【0017】ここで調整対象とするパラメータは、書込
系に設けた書込補償回路70の位相進み補償量(ライト
コンペ量)WCであり、ビタビ検出器80のスレッショ
ルドTHをエラーレートが悪くなる程度の所定の低い
値、例えば21%にに設定した状態で、書込補償回路7
0の位相進み補償量WCの設定値を変えながらライトと
リードを行い、例えば図1(C)の測定点点118よう
に、エラーレートが最小となる第1調整値WC1を検出
し、次に、ビタビ検出器80のスレッショルドTHをエ
ラーレートが悪くなる程度の所定の高い値、例えば59
%に設定した状態で、書込補償回路70の位相進み補償
量WCの設定値を変えながらライトとリードを行い、例
えば図1(C)の測定点120ように、エラーレートが
最小となる第2調整値WC2を検出し、最終的に、第1
及び第2調整値の平均値WCWC=(WC1+WC2)
/2を書込補償回路70に設定する位相進み補償量の最
適値として検出する。
【0018】また調整対象とするパラメータは、再生系
に設けたパーシャルレスポンス最尤検出の波形等化を行
う前置フィルタ76のカットオフ周波数Fcであり、ビ
タビ検出器80のスレッショルドをエラーレートが悪く
なる程度の所定の低い値に設定した状態で、前置フィル
タ76のカットオフ周波数を変えながらライトとリード
を行ってエラーレートが最小となる第1調整値Fc1を
検出し、次に、ビタビ検出器80のスレッショルドTH
をエラーレートが悪くなる程度の所定の高い値に設定し
た状態で、前置フィルタ76のカットオフ周波数を変え
ながらライトとリードを行ってエラーレートが最小とな
る第2調整値Fc2を検出し、最終的に、第1及び第2
調整値の平均値を前置フィルタに設定するカットオフ周
波数の最適値Fcとして検出する。
【0019】更に、調整対象とするパラメータは、再生
系に設けたパーシャルレスポンス最尤検出の波形等化を
行う前置フィルタ76のブースト量Fbであり、ビタビ
検出器80のスレッショルドTHをエラーレートが悪く
なる程度の所定の低い値に設定した状態で、前置フィル
タのブースト量を変えながらライトとリードを行ってエ
ラーレートが最小となる第1調整値Fb1を検出し、次
に、ビタビ検出器80のスレッショルドTHをエラーレ
ートが悪くなる程度の所定の高い値に設定した状態で、
前置フィルタ76のブースト量を変えながらライトとリ
ードを行ってエラーレートが最小となる第2調整値Fb
2を検出し、最終的に、第1及び第2調整値の平均値を
前置フィルタに設定するブースト量の最適値Fbとして
検出する。
【0020】またビタビスレッショルド及び調整パラメ
ータ以外については、所定のデフォルトパラメタータを
使用する。即ち、書込補償回路70の位相進み補償量W
Cを調整対象とする場合は、前置フィルタ76のカット
オフ周波数及びブースト量については、所定のデフォル
トパラメータを使用する。
【0021】また前置フィルタ76のカットオフ周波数
を調整対象とする場合は、書込補償回路70の位相進み
補償量WC及び前置フィルタ76のブースト量Fbにつ
いては、所定のデフォルトパラメータを使用する。更
に、前置フィルタ76のブースト量Fbを調整対象とす
る場合は、書込補償回路70の位相進み補償量WC及び
前置フィルタ76のカットオフ周波数Fcについては、
所定のデフォルトパラメータを使用する。
【0022】更に、ビタビ検出器80のスレッショルド
の最適値の検出は、検出されたパラメータの最適値を書
込系及び再生系に設定した状態で、ビタビ検出器80の
スレッショルドを変えながらライトとリードを行い、エ
ラーレートが最小となるスレッショルドを最適値として
検出する。
【0023】本発明による記憶装置の最適パラメータ検
出方法は、パラメータ最適値を媒体のゾーン単位及びヘ
ッド単位に検出する。
【0024】また簡易的な記憶装置の最適パラメータ検
出方法として本発明は、再生系に設けたビタビ検出器の
スレッショルドをエラーレートが悪くなる程度の所定の
低い値、例えば30%以下の低い値に設定した状態で、
パラメータの設定値を変えながらライトとリードを行っ
て、エラーレートが最小となるパラメータ設定値をパラ
メータ最適値として検出する。
【0025】また別の簡易的な記憶装置の最適パラメー
タ検出方法として本発明は、再生系に設けたビタビ検出
器のスレッショルドをエラーレートが悪くなる程度の所
定の高い値、例えば50%以上の高い値に設定した状態
で、パラメータの設定値を変えながらライトとリードを
行って、エラーレートが最小となるパラメータ設定値を
パラメータ最適値として検出してもよい。簡易的な最適
パラメータ検出方法は、粗調整等に利用でき、パラメー
タ調整工程の処理負担を低減する。
【0026】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の最適パラメータ
検出方法が適用される磁気ディスク装置、即ちハードデ
ィスクドライブの調整設備の機能ブロック図である。
【0027】図2において、調整設備10は、ハードデ
ィスクドライブ12の組立製造施設の最終工程となるR
/Wパラメータ調整工程に設置されており、組立製造の
済んだハードディスクドライブ12を上位装置として機
能する調整設備10に図示のように接続することで、R
/Wパラメータの最適値を検出して設定するR/Wパラ
メータ調整処理を実行する。
【0028】調整設備10には、調整用コントローラ1
4が設けられ、調整用コントローラ14には、本発明の
最適パラメータ検出方法を実現するためのライトコンペ
量調整部15、カットオフ調整部16、ブースト量調整
部18及びスレッショルド調整部20が設けられてい
る。調整用コントローラ14に対しては、バス28を介
してメモリを用いたデフォルトパラメータテーブル22
と調整用パラメータテーブル4が接続され、更にインタ
フェース26によって、調整対象とするハードディスク
ドライブ12を接続している。
【0029】調整設備10の調整用コントローラ14
は、ハードディスクドライブ12における調整対象のパ
ラメータ、即ちライトコンペ量、カットオフ周波数、ブ
ースト量の各々について、ハードディスクドライブ12
の再生系に設けたビタビ検出器のスレッショルドをエラ
ーレートが悪くなる程度の値にずらして設定した状態
で、各パラメータの設定値を変えながらテストパターン
のリードとライトを行ってエラーレートが最小となる調
整値を検出し、これを最適値とすることを基本とする。
【0030】具体的には、ビタビ検出器のスレッショル
ドをエラーレートが悪くなる程度の低い値に設定した状
態でパラメータの設定値を変えながらライトとリードを
行ってエラーレートが最小となる第1パラメータ調整値
を検出し、次にビタビ検出器のスレッショルドを同じく
エラーレートが悪くなる程度の所定の高い値に設定した
状態でパラメータの設定値を変えながらライトとリード
を行ってエラーレートが最小となる第2パラメータ調整
値を検出し、最終的に第1及び第2パラメータ調整値の
平均値をパラメータ最適値として検出する。
【0031】図3は、図2の調整設備10の調整対象と
するハードディスクドライブ12のブロック図である。
【0032】図3において、磁気ディスク装置として知
られたハードディスクドライブ(HDD)は、ディスク
エンクロージャ30とコントロールボード32で構成さ
れる。ディスクエンクロージャ30にはヘッドIC34
が設けられ、この実施形態にあっては4つのヘッドアッ
センブリィ36−1〜36−4を接続している。
【0033】ヘッドアッセンブリィ36−1〜36−4
には、インダクティブヘッドを用いた記録ヘッド38−
1〜38−4と、MRヘッド等を用いた再生ヘッド40
−1〜40−4が設けられている。またディスクエンク
ロージャ30には、ヘッドアクチュエータを駆動するV
CM41、ディスク媒体を回転するスピンドルモータ4
2が設けられる。
【0034】ディスクエンクロージャ30のヘッドIC
34に対しては、コントロールボード32側にディスク
媒体に対する書込系と読出系を備えたリードチャネルユ
ニット(RDC)48が設けられている。リードチャネ
ルユニット48に対してはハードディスクコントローラ
(HDC)46が設けられ、ハードディスクコントロー
ラ46にはフォーマッタ46−1やECC回路46−2
等が内蔵されている。
【0035】ハードディスクコントローラ46はインタ
フェース回路56に接続され、上位ホスト側とのデータ
伝送によってホストからのライトデータの供給及びホス
トに対するリードデータの転送を行っている。また図2
のように調整設備10に接続した場合には、調整設備1
0に設けている調整用コントローラ14とのデータ伝送
によってR/Wパラメータの調整に必要な各種のコマン
ド及びデータの転送を行う。
【0036】またハードディスクドライブは、この実施
形態にあっては、ゾーン分割による定密度記録方式(Z
CDR)を採用しており、ディスク媒体のシリンダを所
定シリンダごとにゾーン分割し、各ゾーンごとに異なっ
た周波数を予め設定している。このため、周波数シンセ
サイザとして機能するPLL回路50が設けられ、リー
ド動作またはライト動作の際のシリンダアドレスから対
応するゾーン周波数をセットすることで、リードチャネ
ルユニット48のライト動作及びリード動作に対するク
ロック供給を行う。
【0037】ハードディスクドライブの全体的な制御
は、メインコントロールユニット(MCU)44が行
う。メインコントロールユニット44は、バスを介して
ハードディスクコントローラ46及びインタフェース回
路56を接続し、ホストからの各種コマンドを受領して
解読し、ハードディスクコントローラ46に対するリー
ド/ライト指示、及びディスクエンクロージャ30に設
けているVCM41の駆動によるヘッド位置決め制御を
行う。
【0038】またメインコントロールユニット44に対
しては、バスを介してDRAM58とフラッシュROM
60が接続される。DRAM58はインタフェース回路
56の転送バッファ及びハードディスクドライブの各種
制御に必要なワークメモリとして使用される。また図2
のように調整設備10に接続した際には、R/Wパラメ
ータ調整のために、調整設備10から転送されたデフォ
ルトパラメータの格納や調整中に生成した調整用パラメ
ータの格納を行う。
【0039】フラッシュROM60は、不揮発性メモリ
として動作し、図2の調整設備10によって決定された
R/Wパラメータの最適値が最終的に格納される。この
ため、ハードディスクドライブをユーザが使用する際に
は、フラッシュROM60に格納されたR/Wパラメー
タの最適値がメインコントロールユニット44により読
み出され、リードチャネルユニット48に設定されて書
込動作及び読出動作を行うことになる。
【0040】VCM41の駆動によるヘッド位置決め制
御のため、サーボ復調回路52とサーボコントローラ5
4が設けられている。この実施例において、サーボ情報
はデータ面サーボを採用しており、したがってリードチ
ャネルユニット48に対する再生信号からサーボ情報を
分離してサーボ復調回路52でヘッド位置情報を復元し
ている。
【0041】図4は図3のリードチャネルユニット48
のブロック図であり、パーシャルレスポンス・クラス4
最尤検出(PR4ML)を適用している。このリードチ
ャネルユニット48において、書込系はスクランブラ6
2、RLLエンコーダ64、並直変換器66、プリエン
コーダ68、書込補償回路70及び分周器72で構成さ
れる。
【0042】即ち、図3のハードディスクコントローラ
46に設けたフォーマッタ46−1によりフォーマッテ
ィングされたNRZライトデータはスクランブラ62に
与えられ、各セクタのデータ領域について所定の疑似ラ
ンダムパターンをEX−ORしてスクランブルを掛け
る。RLLエンコーダ64は、スクランブラ62からの
NRZライトデータを例えば8/9符号に変換する。並
直変換器64は、RLLエンコーダ66からの変換ライ
トデータをシリアルデータに変換する。
【0043】プリエンコーダ68は、再生系におけるパ
ーシャルレスポンス・クラス4の最尤検出のため、1/
(1−D)のプリコードを行う。書込補償回路70は、
記録周波数が高いときの磁気ディスク媒体に対する磁気
記録で生ずる非線形歪みを予め補償するため、書込パル
スの位相進み補償を行う。この位相進み補償量は、書込
補償回路70にライトコンペ量WCとして設定される。
【0044】図5は書込補償回路70による書込パルス
の位相進み補償のタイムチャートである。図5(A)は
プリエンコーダ68からの入力書込パルス94であり、
この入力書込パルス94にライトコンペ量WCの設定値
に応じた位相進み補償を施して、図5(B)に示す書込
補償済みの書込パルス96を出力する。このライトコン
ペ量WCはパルス周期Tに対するライトコンペ量WCの
パーセント表示で設定され、通常、WC=5〜10%程
度の値が設定される。このライトコンペ量WCの図2の
調整設備10におけるデフォルト値としては、例えばデ
フォルトWC=7%が使用される。
【0045】再び図4を参照するに、書込補償回路70
からの書込パルスは、分周器72で分周した後に図3の
ヘッドIC34に出力され、書込ドライバによりそのと
き選択される記録ヘッドに供給されてディスク媒体に情
報を書き込む。
【0046】図4のリードチャネルユニット48におい
て、再生系は、AGCアンプ74、前置フィルタ76、
ADコンバータ78、PR4ビタビ検出器80、プリデ
コーダ82、直並変換器84、RLLデコーダ86及び
デ・スクランブラ88で構成される。
【0047】AGCアンプ74は、図3のヘッドIC3
4を介して得られた読取信号を自動利得制御により増幅
する。前置フィルタ76はAGCアンプ74からの読取
信号に(1+D)の等化を施す。前置フィルタ76は、
パシャルレスポンスクラス4の波形透過を行うもので、
カットオフ周波数Fc及びブースト量Fbの調整により
フィルタ特性を任意に変えることができる。
【0048】図6は図4の前置フィルタ76の周波数特
性である。特性曲線96はブースト量Fb=0dBとし
た場合であり、この場合のカットオフ周波数Fcは−3
dBを通る点100のFc=30MHzとなる。このカ
ットオフ周波数Fcは、例えばFc=10〜100MH
zの範囲で可変することができる。
【0049】特性曲線98は、特性曲線96についてブ
ースト量Fb=10dBに増加させた場合である。ブー
スト量Fbは例えば0〜15dBの範囲で可変すること
ができる。
【0050】このように前置フィルタ76のカットオフ
周波数Fcとブースト量Fbの値を適宜に調整すること
で、読取信号の波形歪みを除去するための(1+D)等
化に対応したフィルタ特性(周波数特性)が設定でき
る。前置フィルタ76のカットオフ周波数Fcとブース
ト量Fbのデフォルトとしては、例えばデフォルトカッ
トオフ周波数Fc=40MHz、デフォルトブースト量
Fb=7dBが設定されている。
【0051】再び図4を参照するに、前置フィルタ76
で(1+D)の等化が施された読取信号は、ADコンバ
ータ78でサンプリングされてデジタルデータに変換さ
れ、PR4ビタビ検出器80に与えられる。PR4ビタ
ビ検出器80はADコンバータ78でサンプリングされ
た波形データについて振幅レベル[−1,0,1]の3
値を判別し、アド・コンペア・セレクト法あるいはダイ
ナミック・スレッショルド法による最尤検出を行ってリ
ードデータを復元する。
【0052】図7は、図4のPR4ビタビ検出器80の
振幅レベルの検出であり、波形等化が済んだ読取信号に
ついて、k−1,k,k+1のタイミングで[−1,
0,1]のレベル判定を行って読取ビット列を取り込ん
でおり、このレベル[−1,0,1]を判定するため、
スレッショルドTHを設定している。スレッショルドT
Hは、0レベルに対する読取波形の±1の最大振幅に対
する割合「%」で表わされ、図7の場合にはスレッショ
ルドTH=40%に設定している。
【0053】このPR4ビタビ検出器80におけるスレ
ッショルドTHも本発明による調整対象であり、具体的
には書込補償回路70のライトコンペ量WC、前置フィ
ルタ76のカットオフ周波数Fcとブースト量Fbの最
適値が検出された後に、これらパラメータ最適値を設定
した状態でエラーレートが最小となるようにビタビスレ
ッショルドTHを調整している。もちろん、ビタビスレ
ッショルドTHは0〜100%の範囲で任意に可変する
ことができる。
【0054】再び図4を参照するに、PR4ビタビ検出
器80で復調されたライトデータはプリコーダ82で書
込系とは逆の(1−D)のプリコードが施され、並直変
換器84でシリアルデータからパラレルデータに変換し
た後、RLLデコーダ86で逆8/9変換を行う。最終
的に、デ・スクランブラ88で各セクタのデータ領域に
ついて疑似ランダムパターンとのEX−ORによりデ・
スクランブルを掛け、復調したNRZリードデータを図
3のハードディスクコントローラ46に出力している。
【0055】図8は、図2の調整設備10によるハード
ディスクドライブ12に対するR/Wパラメータ調整処
理の全体的なフローチャートである。まずステップS1
で図2のようにハードディスクドライブ12を調整設備
10にセットし、電源を投入して動作状態とする。
【0056】次にステップS2で、調整設備10に格納
しているデフォルトパラメータテーブル22のデフォル
トパラメータをハードディスクドライブ12に転送し、
図3のコントロールボード32のDRAM58に格納
し、これに基づき、調整開始時に図4のリードチャネル
ユニット48におけるライトコンペ量WC、カットオフ
周波数Fc、ブースト量Fb及びスレッショルドTH
は、それぞれデフォルト値が設定される。
【0057】次にステップS3で、まずMRヘッドのセ
ンス電流調整を行う。このMRヘッドのセンス電流調整
は、ヘッド寿命に対応した再生出力を最大とするセンス
電流値の調整及び読取信号の上下対称性を0%とする調
整を含む。続いてステップS4でコアずれ補正量を決定
する。このコアずれ補正量の決定は、図3のサーボ復調
回路52で得られている2相サーボ情報から復調された
位置信号N,Qのクロス点のレベルを検出し、このクロ
ス点のレベルが理論値に一致するようにサーボ復調信号
を増幅しているAGC増幅器の利得を設定する。
【0058】続いてステップS5〜S8において、本発
明によるR/Wパラメータの最適検出のための調整処理
を行う。この調整処理は、まずステップS5で書込補償
回路70のライトコンペ量WCの最適値を検出し、ステ
ップS6で前置フィルタ76のカットオフ周波数Fcの
最適値を検出し、ステップS7で前置フィルタ76のブ
ースト量Fbの最適値を検出し、ステップS8で、検出
されたライトコンペ量、カットオフ周波数及びブースト
量の最適値を設定した状態でビタビ検出器80のビタビ
スレッショルドTHの最適値を検出する調整処理を行
う。
【0059】このようなR/Wパラメータの調整が済ん
だならば、ステップS9でオフセットマージンを測定し
た後、ステップS10で最終調整値を確認してハードデ
ィスクドライブのフラッシュROMに調整が完了した各
パラメータを格納して一連の調整処理を終了する。
【0060】ここでステップS5〜S7のライトコンペ
量WC、カットオフ周波数Fc及びブースト量Fbの最
適値の検出処理にあっては、ディスク媒体にテストパタ
ーンを書き込んだ後に読み出して、ビットエラーレート
を測定しながら最適値を検出する。この最適値検出のた
めの書込条件としては、テストデータパターンとして1
6進で「E4」、即ち2進で「11100100」の繰
返しパターンを使用する。また書込時に図4のスクラン
ブラ62はオンして動作状態とする。一方、読出条件と
しては、図4のデ・スクランブラ88はオンし、また図
3のハードディスクコントローラ46におけるECC回
路46−2はオフとする。またエラーレートの測定は、
ディスク媒体をm周した場合に得られるエラー数nから
求める。例えばm=8周でエラー回数n=2であれば、
ビットエラーレートBER=10-6となる。このエラー
レート測定におけるm周の値は適宜に設定できる。
【0061】図9は、図8のステップS5におけるライ
トコンペ量の最適値検出処理の詳細を示したフローチャ
ートである。本発明のR/Wパラメータ調整処理にあっ
ては、ヘッド及びゾーン単位に最適値を検出することか
ら、ステップS1でまずヘッド番号HHとゾーン番号Z
sを設定する。ディスク媒体のゾーンは例えば14ゾー
ンに分けられている。
【0062】次にステップS2で、測定ゾーンZsの最
インナシリンダにヘッドを位置決めし、ステップS3で
エラーレートが悪化する低めのビタビスレッショルドT
H1を設定する。この低めのビタビスレッショルドTH
1としては、例えばTH1=21%を設定する。このビ
タビスレッショルドTH1=21%を設定した状態で、
ステップS4においてライトコンペ量WCを設定してテ
ストパターン「E4h」を書き込む。
【0063】最初、ライトコンペ量WCはWC=0%に
設定されている。したがって、最初のテストパターンの
書込みはライトコンペ量WCによる書込補償がない状態
でテストパターンの書込みを行う。テストパターンの書
込が済むと、ステップS5でテストパターンをリードし
てビットエラーレートBERを測定する。続いてステッ
プS6でライトコンペ量WCは予め定めた最大値例えば
WC=35%に達したか否かチェックし、達していなけ
ればステップS7でライトコンペ量WCを所定量ΔW
C、例えばΔWC=2.4%単位に増加させ、ステップ
S4のテストパターンの書込み及びステップS5のテス
トパターンのリードによるビットエラーレートBERの
測定を繰り返す。
【0064】このステップS3〜S6の処理により、例
えば図10の特性曲線110のような測定結果が得られ
る。特性曲線110において、測定点118となるWC
=9.6%でビットエラーレートBERが最小となって
いる。このため図9のステップS8にあっては、図10
の特性曲線110でビットエラーレートが最小となるラ
イトコンペ量WC1としてWC1=9.6%を検出す
る。
【0065】次にステップS9で高めのビタビスレッシ
ョルドTH2を設定する。ビタビスレッショルドTH2
としては、例えばTH2=59%を設定する。次にステ
ップS10でライトコンペ量WC=0%を設定してテス
トパターン「E4h」を書き込み、ステップS11で、
書き込んだテストパターンをリードしてビットエラーレ
ートBERを測定する。
【0066】続いてステップS12でライトコンペ量W
Cが最大値例えば35%に達したか否かチェックし、最
大値に達するまでステップS13で例えば所定量ΔWC
=2.4%ずつ増加させながら、ステップS10のテス
トパターンの書込みとステップS11のテストパターン
のリードによるビットエラーレートBERの測定を繰り
返す。
【0067】このステップS10〜S13の繰返しによ
り、ライトコンペ量WCが最大値35%に達したときに
例えば図10の特性極性112のような測定結果が得ら
れる。この特性曲線112について、図9のステップS
14でビットエラーレートが最小となるライトコンペ量
WC2を検出する。特性曲線112においてビットエラ
ーレートBERが最小となるのは測定点122のWC=
4.8%であり、したがってステップS14でWC2=
4.8%が検出される。
【0068】次にステップS15で、最適ライトコンペ
量をステップS8で検出したライトコンペ量WC1とス
テップS14で検出したライトコンペ量WC2の平均値
として算出する。この場合、WC1=9.6%、WC2
=4,8%であることから、最適ライトコンペ量WCは WC=(9.6+4.8)/2=7.2% として算出される。
【0069】このステップS2〜S14の処理を、ステ
ップS16で全ゾーンが終了するまで、ステップS17
でゾーンを切り替えながら繰り返す。ステップS16で
全ゾーンの処理が終了すると、ステップS18で全ヘッ
ドが終了するまで、ステップS19でヘッド切替えを行
いながら、ステップS2〜S17の処理を繰り返す。こ
れによって最終的にヘッド番号HHとゾーン番号Zsの
組合せに対応して、それぞれについてライトコンペ量W
Cの最適値が検出される。
【0070】図10の特性図にあっては、測定結果とし
て得られた特性曲線110,112について、その平均
値の特性曲線114を示している。この平均値の特性曲
線114は、図9のステップS15で算出した最適値と
してのライトコンペ量WC=7.2%でビットエラーレ
ートBERが最小となっている。
【0071】また図10の特性図にあっては、ビタビス
レッショルドをデフォルト値としての40%に設定した
場合のビットエラーレートの特性曲線116を併せて示
している。この最適値に近いデフォルト値としてのスレ
ッショルドTH=40%を設定した場合には、ライトコ
ンペ量WC=2.4%〜16.8%の範囲で最低値とな
るビットエラーレートBER=10-8以下が連続してお
り、このように最適値に近いスレッショルドTHではラ
イトコンペ量WCを変化させてもビットエラーレートが
最小となる位置は分からない。
【0072】これに対し本発明にあっては、ビットエラ
ーレートを悪化させるスレッショルドTH=21%と5
9%についてライトコンペ量WCを変えることで、ビッ
トエラーレートBERが最小値のピークを持つ特性曲線
110,112の測定結果を得ており、これによって正
確にビットエラーレートを最小とするライトコンペ量W
Cの最適値を検出することができる。
【0073】図11は、図8のステップS6における前
置フィルタ76のカットオフ周波数Fcの最適値検出処
理の詳細を示したフローチャートである。まずステップ
S1でヘッド番号HHとゾーン番号Zsを設定し、ステ
ップS2で、設定した測定ゾーンZsの最インナシリン
ダにヘッドを位置決めし、ステップS3で低めのビタビ
スレッショルドTH1、例えばTH1=21%を設定
し、この状態でステップS4に進み、デフォルトのライ
トコンペ量WC=7%を設定してライトパターンを書き
込む。
【0074】次にステップS5でカットオフ周波数Fc
を設定し、テストパターンのリードでビットエラーレー
トBERを測定する。カットオフ周波数Fcは初期値と
して例えばFc=24.6MHzを設定する。続いてス
テップS6でカットオフFcは予め定めた最大値48.
6MHzに達したか否かチェックする。
【0075】最大値48.6MHzに達していなければ
ステップS7で所定値ΔFc、例えばΔFc=4MHz
ずつ増加させながら、ステップS5でテストパターンの
リードによりビットエラーレートBERを測定する。ス
テップS6でカットオフ周波数Fcが最大値例えば4
8.6MHzに達したならば、ステップS8でビットエ
ラーレートBERが最小となるカットオフ周波数Fc1
を検出する。
【0076】図12は、図11のステップS4〜S8の
測定結果であり、特性曲線122が得られ、この場合、
ビットエラーレートBERが最小となる測定点130の
カットオフ周波数Fcは48.6MHzであり、したが
ってステップS11のS8ではFc1=48.6MHz
が検出される。
【0077】次に図11のステップS9で、高めのビタ
ビスレッショルドTH2としてTH2=59%を設定
し、ステップS10〜S12によりカットオフ周波数F
cを例えば24.6MHzから48.6MHzの範囲で
ΔFc=4MHzずつ増加させながら、テストパターン
のリードでビットエラーレートBERを測定する。測定
が済んだならば、ステップS13でビットエラーレート
BERが最小となるカットオフ周波数Fc2を検出す
る。
【0078】このステップS9〜S12の測定により、
例えば図12の特性曲線124の測定結果が得られ、ビ
ットエラーレートBERが最小となるのは測定点132
であり、この場合のカットオフ周波数Fcは40.6M
Hzとなり、したがってステップS13のFc2=4
0.6MHzが検出される。
【0079】次にステップS14で、ステップS8で検
出したカットオフ周波数Fc1とステップS13で検出
したカットオフ周波数Fc2の平均値を最適カットオフ
周波数として算出する。即ち最適カットオフ周波数Fc
は Fc=(48.6+40.6)/2=44.6MHz として検出される。このようなステップS2〜S14の
処理を、ステップS15,S16で全ゾーンについて行
い、またステップS17,S18で全ヘッドについて行
い、一連の検出処理を終了する。
【0080】図12の特性図にあっては、測定した特性
曲線122,124の平均値の特性曲線126を併せて
示しており、図11のステップS14の算出結果から与
えられたカットオフ周波数Fc=44.6MHzでビッ
トエラーレートBERが最小となっている。
【0081】またビタビスレッショルドTHをデフォル
トの40%とした場合のカットオフ周波数Fcの変化に
対する特性曲線128を併せて示しており、最適値に近
いビタビスレッショルドTH=40%ではカットオフ周
波数Fcが32.6MHz〜48.6MHzの範囲で1
-8以下と一定であり、本発明の測定による特性曲線1
22,124のようなビットエラーレートが最小となる
ピーク部分は見られない。 図13は、図9のステップ
S7における前置フィルタのブースト量Fbの最適値検
出処理の詳細を示したフローチャートである。この最適
ブースト量検出処理は、基本的には図13の最適カット
オフ周波数Fc検出処理と同じようになり、ステップS
5〜S7、ステップS11〜S12でブースト量Fbを
0dBから所定の最大値の範囲で所定値ΔFbずつ増加
させている点が異なる。
【0082】この最適ブースト量検出処理において、例
えば図14の測定結果が得られる。図14において、特
性曲線136は図13のステップS4〜S8の低めのビ
タビスレッショルドTH=21%を設定した場合のブー
スト量Fbの変化に対するビットエラーレートBERで
あり、測定点144がビットエラーレートBERの最小
値となり、Fb1として検出される。
【0083】また特性曲線134が図13のステップS
9〜S13の高めのビタビスレッショルドTH2=59
%を設定してブースト量Fbを変えたときのビットエラ
ーレートBERであり、測定点142でビットエラーレ
ートBERが最小となり、このときのブースト量がFb
2として検出される。そして最適ブースト量Fbは Fb=(Fb1+Fb2)/2=6.2dB として算出される。
【0084】図14の特性図にあっては、測定により得
られた特性曲線136と134の平均値の特性曲線13
8を併せて示しており、Fb=6.2dBでビットエラ
ーレートBERの最小値が得られる。
【0085】またビタビスレッショルドTH=40%の
デフォルト値を設定した場合のブースト量Fbに対する
ビットエラーレートBERの特性曲線140を併せて示
しており、この場合にはFb=0dB以外の測定点でビ
ットエラーレートBERが全て同じ10-8以下にあり、
ブースト量Fbの最適値が見つけられないことが分か
る。
【0086】図15は、図8のステップS8のビタビス
レッショルド調整処理における最適スレッショルド検出
処理のフローチャートである。この最適スレッショルド
検出処理にあっては、それまでに検出されたライトコン
ペ量WC、カットオフ周波数Fc及びブースト量Fbの
最適値を、ハードディスクドライブのリードチャネルユ
ニットに設定した状態で、ステップS2でテストパター
ンを書き込み、ステップS3でビタビスレッショルドの
初期値(最小値)THとして例えばTH=0%を設定
し、ステップS4でテストパターンをリードし、エラー
レートを測定して保存する。
【0087】続いてステップS5でスレッショルドの設
定値が最大値か否かチェックし、例えば最大値として設
定した88%に達するまで、ステップS6でスレッショ
ルドTHを最小値2.4%からΔTH=4.8%ずつ増
加させながら測定する。そして、ステップS7で規定エ
ラーレート例えば10-7以下の中央値を最適値に決定す
る。
【0088】図16は、図15の最適スレッショルド検
出処理による測定結果であり、特性曲線146が得られ
ている。この特性曲線146について、例えばビットエ
ラーレートBER=10-7以下について3つの測定点が
得られていることから、その中央の測定点148のビタ
ビスレッショルドTHを最適値として検出する。
【0089】図17は、図3のリードチャネルユニット
48の他の実施形態であり、この実施形態にあっては、
拡張パーシャルレスポンス・クラス4最尤検出、即ちE
PR4MLを適用した場合である。
【0090】このEPR4MLの書込・読出系にあって
は、書込系は図4のPR4MLのリードチャネルユニッ
トと同じであるが、再生系についてはAGCアンプ74
に続いて設けた前置フィルタ160が(1+D)2 の波
形等化を行っており、またEPR4ビタビ検出器162
は振幅データの5点のレベル[−2,−1,0,1,
2]を判定して最尤検出を行っている。このためEPR
4ビタビ検出器162のスレッショルドTHとしては、
振幅レベル±1と±2を判定する2種のスレッショルド
が設定される。それ以外の点は図4のPR4MLのリー
ドチャネルユニット48と同じである。
【0091】この図17のEPR4ML対応のリードチ
ャネルユニット48にあっても、同様にして、EPR4
ビタビ検出器162に対するスレッショルドTHをエラ
ーレートを悪化させる低い値と高い値に設定した状態
で、調整パラメータとしてのライトコンペ量WC、カッ
トオフ周波数Fc、及びブースト量Fbの各々を変えな
がらビットエラーレートを測定し、ビットエラーレート
が最小となる検出値の平均値として最適値を検出する。
【0092】尚、上記の実施形態では、エラーレートを
悪化させる低い方のビタビスレッショルドを21%に設
定した場合を例にとるが、30%以下の任意の値として
よい。またエラーレートを悪化させる高い方のビタビス
レッショルドを59%に設定した場合を例にとるが、5
0%以上の任意の値としてよい。
【0093】また簡易型の最適パラメータ検出しては、
ビタビスレッショルドを30%以下の値、又は50%以
上の値に設定し、この状態でエラーレートが最小となる
位相進み補償量、カットオフ周波数、ブースト等のパラ
メータ設定値を最適値として検出してもよい。
【0094】また、上記の実施形態は、パーシャルレス
ポンスの変換多項式 H(D)=(1−D)(1+D)m について、m=1,2となるパーシャルレスポンスの最
尤検出を例にとっているが、これ以外のm=3,4,・
・・についても全く同様に適用できる。
【0095】また上記の実施形態はパーシャルレスポン
スの波形透過にカットオフ周波数とブースト量を調整可
能な前置フィルタ(アクティブフィテルタ)を使用して
いるが、波形透過を時間軸で行う有限インパルス応答フ
ィタル(FIRフィルタ)を使用してもよい。FIRフ
ィルタを使用した場合の調整パラメータはタップ係数と
なる。
【0096】また本発明は、その目的と利点を損なわな
い範囲の変形を含む。更に本発明は、実施形態に示した
数値による限定は受けない。
【0097】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、ビタビ検出器のスレッショルドを予めエラーレート
が悪くなる程度までずらすことによって、書込再生系で
使用するライトコンペ量、カットオフ周波数及びブース
ト量について、最もエラーレートの良好な最適値に絞り
込むことができ、正確なR/Wパラメータの最適値を検
出してハードディスクドライブに設定し、ハードディス
クドライブの信頼性と性能向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明が適用される調整設備の機能ブロック図
【図3】本発明によりパラメータが調整されるハードデ
ィスクドライブのブロック図
【図4】図3のリードチャネルユニットのブロック図
【図5】図3の書込補償回路におけるライトコンペ量の
説明図
【図6】図3の前置フィルタにおけるカットオフ周波数
Fcとブースト量Fbの説明図
【図7】図3のビタビ検出におけるスレッショルドの説
明図
【図8】図2の調整設備によるR/Wパラメータ調整処
理のフローチャート
【図9】図8の最適ライトコンペ量検出処理のフローチ
ャート
【図10】図9でライトコンペ量を変化させたときのビ
ットエラーレートの測定結果の特性図
【図11】図9の最適カットオフ周波数検出処理のフロ
ーチャート
【図12】図11でカットオフ周波数を変化させたとき
のビットエラーレートの測定結果の特性図
【図13】図9の最適ブースト量検出処理のフローチャ
ート
【図14】図13でブースト量を変化させたときのビッ
トエラーレートの測定結果の特性図
【図15】ビットエラーレートを測定する図9の最適ス
レッショルド検出処理のフローチャート
【図16】図15でスレッショルドを変化させたときの
ビットエラーレートの測定結果の特性図
【図17】EPR4最尤検出を適用した図2のリードチ
ャネルユニットのブロック図
【図18】従来の最適値検出のために測定したライトコ
ンペ量に対するビタビ検出器のレベルマージンの特性図
【図19】従来の最適値検出のために測定したカットオ
フ周波数に対するビタビ検出器のレベルマージンの特性
【図20】従来の最適値検出のために測定したブースト
量に対するビタビ検出器のレベルマージンの特性図
【符号の説明】
10:調整設備 12:ハードディスクドライブ 14:調整用コントローラ 15:ライトコンペ量調整部 16:カットオフ周波数調整部 18:ブースト量調整部 20::スレッショルド調整部 22:デフォルトパラメータテーブル 24:調整用パラメータテーブル 26:インタフェース 28:バス 30:ディスクエンクロージャ 32:コントロールボード 34:ヘッドIC 36−1〜36−4:ヘッドアッセンブリィ 38−1〜38−4:記録ヘッド(インダクティブヘッ
ド) 40−1〜40−4:再生ヘッド(MRヘッド) 41:ボイスコイルモータ(VCM) 42:スピンドルモータ(SPM) 44:メインコントロールユニット(MCU) 46:ハードディスクコントローラ(HDC) 46−1:フォーマッタ 46−2:ECC回路 48:リードチャネルユニット(RDC) 50:PLL 52:サーボ復調回路 54:サーボコントローラ 56:インタフェース回路 58:DRAM 60:フラッシュROM 62:スクランブラ 64:並直変換器 66:RLLエンコーダ 68:プリエンコーダ 70:書込補償回路 72:分周器 74:AGCアンプ 76,160:前置フィルタ 78:ADコンバータ 80:PR4ビタビ検出器 82:プリデコーダ 84:RLLデコーダ 86:直並変換器 88:デ・スクランブラ 162:EPR4ビタビ検出器

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】媒体に対する情報の記録系と再生系で使用
    するパラメータの最適値を検出する記憶装置の最適パラ
    メータ検出方法に於いて、 前記再生系に設けたビタビ検出器のスレッショルドを第
    1の値に設定した状態で、前記パラメータの設定値を変
    えながらライトとリードを行ってエラーレートが最小と
    なる第1パラメータ調整値を検出し、 前記再生系に設けたビタビ検出器のスレッショルドを第
    2の値に設定した状態で、前記パラメータの設定値を変
    えながらライトとリードを行ってエラーレートが最小と
    なる第2パラメータ調整値を検出し、 前記第1及び第2パラメータ調整値の平均値をパラメー
    タ最適値として検出することを特徴とする記憶装置の最
    適パラメータ検出方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の記憶装置の最適パラメータ
    検出方法に於いて、前記パラメータは、前記書込系に設
    けた書込補償回路の位相進み補償量であることを特徴と
    する記憶装置の最適パラメータ検出方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の記憶装置の最適パラメータ
    検出方法に於いて、前記パラメータは、前記再生系に設
    けたパーシャルレスポンス最尤検出の波形等化を行う前
    置フィルタのカットオフ周波数Fcであることを特徴と
    する記憶装置の最適パラメータ検出方法。
  4. 【請求項4】請求項1記載の記憶装置の最適パラメータ
    検出方法に於いて、前記パラメータは、前記再生系に設
    けたパーシャルレスポンス最尤検出の波形等化を行う前
    置フィルタのブースト量Fbであることを特徴とする記
    憶装置の最適パラメータ検出方法。
  5. 【請求項5】請求項1記載の記憶装置の最適パラメータ
    検出方法に於いて、前記ビタビスレッショルド及び調整
    パラメータ以外については、所定のデフォルトパラメー
    タを使用することを特徴とする記憶装置のパラメータ最
    適値調整方法。
  6. 【請求項6】請求項3記載の記憶装置の最適パラメータ
    検出方法に於いて、前記書込補償回路の位相進み補償量
    を調整対象とした場合、前記前置フィルタのカットオフ
    周波数及びブースト量については、所定のデフォルトパ
    ラメータを使用することを特徴とする記憶装置の最適パ
    ラメータ検出方法。
  7. 【請求項7】請求項4記載の記憶装置の最適パラメータ
    検出方法に於いて、前記前置フィルタのカットオフ周波
    数を調整対象とした場合、前記書込補償回路の位相進み
    補償量及び前置フィルタのブースト量については、所定
    のデフォルトパラメータを使用することを特徴とする記
    憶装置の最適パラメータ検出方法。
  8. 【請求項8】請求項5記載の記憶装置の最適パラメータ
    検出方法に於いて、前記前置フィルタのブースト量を調
    整対象とした場合、前記書込補償回路の位相進み補償量
    及び前置フィルタのカットオフ周波数については、所定
    のデフォルトパラメータを使用することを特徴とする記
    憶装置の最適パラメータ検出方法。
  9. 【請求項9】請求項1記載の記憶装置の最適パラメータ
    検出方法に於いて、更に、検出されたパラメータの最適
    値を前記書込系及び再生系に設定した状態で、前記ビタ
    ビ検出器のスレッショルドを変えながらライトとリード
    を行い、エラーレートが最小となるスレッショルドを最
    適値として検出することを特徴とする最適パラメータ検
    出方法。
  10. 【請求項10】請求項1記載の記憶装置の最適パラメー
    タ検出方法に於いて、前記パラメータ最適値を媒体のゾ
    ーン単位及びヘッド単位に検出することを特徴とする最
    適パラメータ検出方法。
  11. 【請求項11】媒体に対し情報の記録系と再生系で使用
    するパラメータを最適値に調整する記憶装置の最適パラ
    メータ検出方法に於いて、 前記再生系に設けたビタビ検出器のスレッショルドを3
    0%以下の値に設定した状態で、前記パラメータの設定
    値を変えながらライトとリードを行って、エラーレート
    が最小となるパラメータ設定値をパラメータ最適値とし
    て検出することを特徴とする記憶装置の最適パラメータ
    検出方法。
  12. 【請求項12】媒体に対し情報の記録系と再生系で使用
    するパラメータを最適値に調整する記憶装置の最適パラ
    メータ検出方法に於いて、 前記再生系に設けたビタビ検出器のスレッショルドを5
    0%以上の値に設定した状態で、前記パラメータの設定
    値を変えながらライトとリードを行って、エラーレート
    が最小となるパラメータ設定値をパラメータ最適値とし
    て検出することを特徴とする記憶装置の最適パラメータ
    検出方法。
JP10224378A 1998-08-07 1998-08-07 記憶装置の最適パラメータ検出方法 Withdrawn JP2000057687A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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