JP2000057450A - 盗難防止用タグ及びその使用方法 - Google Patents

盗難防止用タグ及びその使用方法

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JP2000057450A
JP2000057450A JP11069389A JP6938999A JP2000057450A JP 2000057450 A JP2000057450 A JP 2000057450A JP 11069389 A JP11069389 A JP 11069389A JP 6938999 A JP6938999 A JP 6938999A JP 2000057450 A JP2000057450 A JP 2000057450A
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貴則 遠藤
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政美 三宅
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Seiro Hachiman
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Abstract

(57)【要約】 【課題】共振回路部の機能を停止させ又は復帰させて繰
返し使用する。 【解決手段】盗難防止用タグは盗難監視用の物品に取付
けられ、コイル部16とこのコイル部16の両端に接続
されたコンデンサ17とにより構成され特定周波数の電
波に共振する共振回路部14を有する。コイル部16と
コンデンサ17に並列又は直列に常開のリードスイッチ
18が接続され、リードスイッチ18の近傍に着磁と脱
磁が交互に変更可能な半硬質磁性材料からなるスイッチ
切換部材19が設けられ、スイッチ切換部材の着磁によ
りリードスイッチが閉じ、スイッチ切換部材の脱磁によ
りリードスイッチが開くように構成される。リードスイ
ッチ18の一対のリード片18a,18bを着磁と脱磁
が交互に変更可能な半硬質磁性材料により形成し、一対
のリード片の着磁によりリードスイッチが閉じ、一対の
リード片の脱磁によりリードスイッチが開くように構成
してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、盗難を監視する物
品が無断で持ち出された時これを報知するためのタグ及
びその使用方法に関する。更に詳しくは、繰返し使用可
能な盗難防止用タグ及びその使用方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の盗難防止用タグとして、
盗難監視用の物品に取付けられ、特定周波数の電波に共
振する共振回路部を有する盗難防止用タグが提案されて
いる(特開平8−185584)。この盗難防止用タグ
における共振回路部はコイル部とこのコイル部の両端に
接続されたコンデンサとにより構成され、コイル部及び
コンデンサは絶縁性誘電体の薄膜の両面にエッチング等
により所定形状の導電性金属箔を形成して構成される。
例えば、薄膜表面に、導電性金属箔により渦巻状に形成
されたコイル部と、このコイル部の渦巻状の中心部にコ
イル部に連続するコンデンサの表面側平面パターンとが
形成される。また、上記盗難監視用の物品を販売する店
の出入り口には送信アンテナと受信アンテナとが互いに
所定の間隔をあけて立設され、これらのアンテナは制御
部に電気的に接続される。制御部は共振回路部で共振す
る周波数の電波を送信アンテナから送信させるととも
に、受信アンテナからの受信信号の信号レベルを常にチ
ェックするように構成される。更に制御部の制御出力に
は警報を発するスピーカが接続される。
【0003】このような従来の盗難防止用タグでは、盗
難を監視している物品が未清算のまま送信アンテナ及び
受信アンテナ間を通過しようとすると、送信アンテナか
ら送信された電波が盗難防止用の物品に取付けられたタ
グの共振回路部で共振するため、受信アンテナには受信
レベルの変調された受信信号が受信される。この結果、
制御部はスピーカから警報を発し、未清算商品の持ち出
しをチェックできるようになっている。一方、正規に料
金を支払った場合には、会計場所(図示せず)でタグに
強い電波を放射して共振回路部のコンデンサを破壊す
る。この結果、送信アンテナ及び受信アンテナ間をその
物品が通過しても、共振回路部が共振しないので、制御
部はスピーカを鳴動させないようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の盗
難防止用タグでは、一度コンデンサを破壊すると共振回
路部の特定周波数の電波に共振する機能が失われ、その
タグを再使用することができない不具合がある。例え
ば、盗難監視用の物品がレンタルのコンパクトディスク
であって、タグをそのコンパクトディスクに直接取付け
た場合には、貸出し期間が満了して返却されたコンパク
トディスクに取付けられているタグに代えて新たな盗難
防止用タグを取付ける必要があり、その作業が煩雑であ
る問題点がある。本発明の目的は、電波に共振する共振
回路部の機能を停止させ又はその機能を復帰させて繰返
し使用し得る盗難防止用タグ及びその使用方法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1、図3及び図12に示すように、盗難監視用の物品
11に取付けられ、コイル部16とこのコイル部16の
両端に接続されたコンデンサ17とにより構成され特定
周波数の電波に共振する共振回路部14を有する盗難防
止用タグの改良である。その特徴ある構成は、コイル部
16とコンデンサ17に並列又は直列に常開のリードス
イッチ18が接続され、リードスイッチ18の近傍に着
磁と脱磁が交互に変更可能な半硬質磁性材料からなるス
イッチ切換部材19が設けられ、スイッチ切換部材19
の着磁によりリードスイッチ18が閉じ、スイッチ切換
部材19の脱磁によりリードスイッチ18が開くように
構成されたところにある。
【0006】この請求項1に係る盗難防止用タグでは、
図2に示すように磁石27を用いてスイッチ切換部材1
9にリードスイッチ18の長さ方向の外部磁力を与える
ことにより、スイッチ切換部材19は着磁状態になり、
リードスイッチ18は閉じたままになる。リードスイッ
チ18が閉じると、リードスイッチ18が並列に接続さ
れた共振回路部14の機能は停止し、リードスイッチ1
8が直列に接続された共振回路部14は機能を発揮す
る。次いで、再び磁石27を用いてスイッチ切換部材1
9を脱磁又はスイッチ切換部材19にリードスイッチ1
8の長さ方向に直交する外部磁力を与えることによりス
イッチ切換部材19は脱磁状態になり、リードスイッチ
18は開いたままになる。リードスイッチ18が開く
と、リードスイッチ18が並列に接続された共振回路部
14はその機能を発揮し、リードスイッチ18が直列に
接続された共振回路部14は機能を停止する。
【0007】請求項2に係る発明は、図5及び図6に示
すように、盗難監視用の物品11に取付けられ、コイル
部16とこのコイル部16の両端に接続されたコンデン
サ17とにより構成され特定周波数の電波に共振する共
振回路部14を有する盗難防止用タグの改良である。そ
の特徴ある構成は、コイル部16とコンデンサ17に並
列又は直列に常開のリードスイッチ28が接続され、リ
ードスイッチ28を構成する一対のリード片28a,2
8bが着磁と脱磁が交互に変更可能な半硬質磁性材料に
より形成され、一対のリード片28a,28bの着磁に
よりリードスイッチ28が閉じ、一対のリード片28
a,28bの脱磁によりリードスイッチ28が開くよう
に構成されたところにある。この請求項2に係る盗難防
止用タグでは、磁石27を用いてリードスイッチ28の
長さ方向に外部磁力を与えることにより、リード片28
a,28bは着磁状態になり、リードスイッチ28は閉
じたままになる。リードスイッチ28が閉じると、リー
ドスイッチ28が並列に接続された共振回路部14の機
能は停止し、リードスイッチ28が直列に接続された共
振回路部14は機能を発揮する。
【0008】次いで、再び磁石27を用いてリード片2
8a,28bを脱磁又はリード片28a,28bにリー
ドスイッチ28の長さ方向に直交する外部磁力を与える
ことによりリード片28a,28bは脱磁状態になり、
リードスイッチ28は開いたままになる。リードスイッ
チ28が開くと、リードスイッチ28が並列に接続され
た共振回路部14はその機能を発揮し、リードスイッチ
18又は28が直列に接続された共振回路部14は機能
を停止する。なお、「半硬質磁性材料」とは、保持力の
大きい硬磁性材料と保持力の小さい軟磁性材料の中間の
性質を有する材料であって、「半硬質磁性材料」にはク
ロム鋼、コバルトクロム鋼、コバルト鋼又はバイカロイ
等が挙げられる。また、「半硬質磁性材料」にはバネ
材、刃物材として製造された鋼材を使用することも可能
であり、鋳造磁石等の比較的保磁力の低い永久磁石材を
磁場方向が長手方向に直交する方向になるように切断し
たものも半硬質磁性材料として使用することができる。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項1記載の盗
難防止用タグのスイッチ切換部材19又は請求項2記載
の盗難防止用タグの一対のリード片28a,28bを電
磁石27を用いて電磁石27に直流電流又はパルス電流
を流すことにより着磁させ、電磁石27に交流電流又は
減衰する交番パルス電流を流すことにより脱磁させる盗
難防止用タグの使用方法である。この請求項3に係る発
明では、電磁石27に直流電流又はパルス電流を流すこ
とによりスイッチ切換部材19又は一対のリード片28
a,28bにリードスイッチ18又は28の長さ方向に
外部磁力を与えて、スイッチ切換部材19又は一対のリ
ード片28a,28bを着磁状態にしてリードスイッチ
18又は28を閉る。一方、電磁石27に交流電流又は
減衰する交番パルス電流を流すことによりスイッチ切換
部材19又は一対のリード片28a,28bを脱磁させ
てリードスイッチ18又は28を開く。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項1記載の盗
難防止用タグのスイッチ切換部材19又は請求項2記載
の盗難防止用タグの一対のリード片28a,28bを永
久磁石27を用いてその磁力を与える方向を変えること
により着磁又は脱磁させる盗難防止用タグの使用方法で
ある。この請求項4に係る発明では、永久磁石によりス
イッチ切換部材19又は一対のリード片28a,28b
にリードスイッチ18又は28の長さ方向に外部磁力を
与えて、スイッチ切換部材19又は一対のリード片28
a,28bを着磁状態にしてリードスイッチ18又は2
8を閉じる。一方、永久磁石27によりスイッチ切換部
材19又は一対のリード片28a,28bにリードスイ
ッチ18又は28の長さ方向に直交する方向に外部磁力
を与えてスイッチ切換部材19又は一対のリード片28
a,28bを脱磁させてリードスイッチ18又は28を
閉じる。
【0011】請求項5に係る発明は、図7〜図9に示す
ように、盗難監視用の物品11に取付けられ、コイル部
36とこのコイル部36の両端に接続されたコンデンサ
37とにより構成され特定周波数の電波に共振する共振
回路部34を有する盗難防止用タグの改良である。その
特徴ある構成は、コイル部36とコンデンサ37に直列
に常開のリードスイッチ18が接続され、リードスイッ
チ18と磁路を形成してリードスイッチ18を閉じる永
久磁石38がリードスイッチ18の近傍に設けられ、挿
入状態で永久磁石38の磁路を遮断してリードスイッチ
18が開くように構成された軟磁性体41がリードスイ
ッチ18と永久磁石38との間に離脱可能に挿入された
ところにある。この請求項5に係る盗難防止用タグで
は、図7に示すように軟磁性体41を挿入すると永久磁
石38の磁路は遮断されてリードスイッチ18が開き、
リードスイッチ18が直列に接続された共振回路部34
は機能を停止する。一方、図8に示すように、軟磁性体
41を離脱すると、リードスイッチ18は閉じたままに
なり、リードスイッチ18が直列に接続された共振回路
部34は機能を発揮する。
【0012】請求項6に係る発明は、請求項5に係る発
明であって、共振回路部34、リードスイッチ18及び
永久磁石38が非磁性の保護ケース39に収容され、こ
の保護ケース39に軟磁性体41が挿脱可能な孔39d
が形成された盗難防止用タグである。この請求項6に係
る盗難防止用タグでは、共振回路部34が脆く割れ易い
磁芯部材を有していても保護ケース39により保護され
るため、共振回路部34の損傷を防止できる。また、軟
磁性体41の断面形状に相応する孔39dにすることに
より、リードスイッチ18と永久磁石38との間に軟磁
性体41以外の異物が挿入されることを防止する。
【0013】請求項7に係る発明は、図10及び図11
に示すように、盗難監視用の物品11に取付けられ、コ
イル部36とこのコイル部36の両端に接続されたコン
デンサ37とにより構成され特定周波数の電波に共振す
る共振回路部34を有する盗難防止用タグの改良であ
る。その特徴ある構成は、コイル部36とコンデンサ3
7に直列に常開のリードスイッチ18が接続され、リー
ドスイッチ18と磁路を形成してリードスイッチ18を
閉じる第1永久磁石48がリードスイッチ18の近傍に
設けられ、装着状態で第1永久磁石48の磁路を相殺し
てリードスイッチ18が開くように構成された第2永久
磁石49がリードスイッチ18の近傍の第1永久磁石4
8の対称位置に離脱可能に装着されたところにある。
【0014】この請求項7に係る盗難防止用タグでは、
図10に示すように第2永久磁石49を装着すると第1
永久磁石48の磁路は相殺されてリードスイッチ18が
開き、リードスイッチ18が直列に接続された共振回路
部34は機能を停止する。一方、図11に示すように、
第2永久磁石49を離脱すると、リードスイッチ18は
閉じたままになり、リードスイッチ18が直列に接続さ
れた共振回路部34は機能を発揮する。請求項8に係る
発明は、請求項7に係る発明であって、共振回路部3
4,リードスイッチ18、第1永久磁石48が非磁性の
保護ケース39に収容され、この保護ケース38に第2
永久磁石49が挿脱可能な孔39dが形成された盗難防
止用タグである。この請求項8に係る盗難防止用タグで
は、第2永久磁石49の断面形状に相応する孔39dに
することにより、リードスイッチ18近傍に第2永久磁
石49以外の異物が挿入されることを防止する。
【0015】
【発明の実施の形態】次に本発明の第1の実施の形態を
図面に基づいて詳しく説明する。図1及び図12に示す
ように、盗難監視用の物品11には盗難防止用のタグ1
2が取付けられる。タグ12は送信アンテナ13から送
信された特定周波数の電波に共振する共振回路部14を
備える。物品11はこの実施の形態では貸しコンパクト
ディスク等である。共振回路部14は紙やプラスチック
薄板等の絶縁性材料により形成された図示しない絶縁性
基材シートの一方の面に銅やアルミニウム等の導電性材
料により略正方形の渦巻き状に形成されたコイル部16
と、その絶縁性基材シートの双方の面に接着され上記コ
イル部16の両端に電気的に接続された一対の誘電体層
(図示せず)からなるコンデンサ17とを有する。コイ
ル部16は絶縁導線を略正方形に渦巻き状に巻回して図
示しない絶縁性基材シートに貼付けることにより形成さ
れ、或いは絶縁性基材シートに積層したアルミニウム箔
や銅箔等の導電性材料をエッチング法又は打抜き法等に
より不要部分を除去して略正方形の渦巻き状に形成され
る。
【0016】コイル部16とコンデンサ17には並列に
常開のリードスイッチ18が接続される。リードスイッ
チ18はそれぞれ弾性を有し強磁性体からなる第1及び
第2リード片18a,18bの接点部分をガラス管18
cに不活性ガスとともに封入したスイッチであって、磁
束が第1及び第2リード片18a,18bを通ると接点
部分が互いに吸引することにより接触してリードスイッ
チ18を閉じ、無磁束状態で第1及び第2リード片18
a,18bはその弾性により接点部分が離間してリード
スイッチ18が開くように構成される。リードスイッチ
18の近傍には半硬質磁性材料からなるスイッチ切換部
材19が設けられる。この半硬質磁性材料により作られ
たスイッチ切換部材19は、外部磁力の方向を変えるこ
とにより着磁と脱磁が交互に変更可能に構成され、この
スイッチ切換部材19を長手方向に着磁させることによ
りリードスイッチ18は閉じ、スイッチ切換部材19の
長手方向の磁力をなくして脱磁することによりリードス
イッチ18は開くように構成される。
【0017】図12に示すように、物品11であるコン
パクトディスクを貸し出す店の出入り口(図示せず)に
は上述した送信アンテナ13に対向するように受信アン
テナ23が所定の間隔をあけて立設される。受信アンテ
ナ23は制御部24の制御入力に接続され、制御部24
の制御出力に送信アンテナ13が接続される。また制御
部24の制御出力には警報を発するスピーカ26が接続
される。制御部24は共振回路部14(図1)で共振す
る周波数の電波を送信アンテナ13から送信させるとと
もに、受信アンテナ23からの受信信号の信号レベルを
常にチェックするように構成される。即ち、送信アンテ
ナ13から送信された電波を直接受信アンテナ23が受
信した場合の信号レベルを基準値とし、送信アンテナ1
3から送信された電波がタグ12の共振回路部14で共
振して受信アンテナ23が受信すると、この信号レベル
は上記基準値より所定値だけ大きくなるが、このとき制
御部24はスピーカ26を鳴動させるように構成され
る。
【0018】このように構成された盗難防止用タグの使
用方法を説明する。物品11に取付けられたタグ12の
スイッチ切換部材19は当初脱磁しておき、図1に示す
ようにリードスイッチ18を開いておく。この状態のタ
グ12が取付けられた物品11を店から無断で持出そう
として送信アンテナ13及び受信アンテナ23間を通過
すると、送信アンテナ13から送信された電波をタグ1
2の共振回路部14が拾って共振を起こす。この結果、
コイル部16の自己インダクタンスとコンデンサ17の
容量により予め定められた周波数の電波が共振回路部1
4から再放射される。この再放射された電波を受信アン
テナ23が受信すると、この受信信号に基づいて制御部
24は料金を支払っていない物品11が無断で持出され
ることを検出するので、スピーカ26を鳴動して警報を
発する。
【0019】一方、正規に料金を支払った場合には、会
計場所(図示せず)で店員が盗難防止用タグ12のスイ
ッチ切換部材19を電磁石27により着磁させる。電磁
石27による着磁は、電磁石27に直流電流又はパルス
電流を流すことによりスイッチ切換部材19にリードス
イッチ18の長さ方向の外部磁力を与えることにより行
われ、図2に示すように、スイッチ切換部材19が着磁
するとリードスイッチ18は閉じ、コイル部16とコン
デンサ17の間に短絡回路を構成して共振回路部14の
機能を停止させる。この結果、送信アンテナ13から送
信された電波をタグ12の共振回路部14が拾っても共
振を起こすことはなく、送信アンテナ13及び受信アン
テナ23間をその物品11が通過しても、制御部24は
スピーカ26を鳴動させない。
【0020】逆に貸出し期間が満了して物品11である
コンパクトディスクが返却されたときには、そのコンパ
クトディスク11に取付けられたタグ12の共振回路部
14の共振機能を復帰させる。共振機能の復帰は、電磁
石27に交流電流又は減衰する交番パルス電流を流すこ
とによりスイッチ切換部材19に無方向性の磁力を与え
てスイッチ切換部材19を脱磁することにより行う。図
1に示すように、スイッチ切換部材19が脱磁するとリ
ードスイッチ18は開き、短絡回路が解消して共振回路
部14の共振機能は復帰する。この結果、タグ12が取
付けられた物品11を店から無断で持出そうとして送信
アンテナ13及び受信アンテナ23間を通過すると、送
信アンテナ13から送信された電波をタグ12の共振回
路部14が拾って共振を起こし、共振回路部14から再
放射された電波を受信アンテナ23が受信し、制御部2
4がスピーカ26を鳴動して警報を発する。
【0021】図3及び図4に本発明の第2の実施の形態
を示す。この実施の形態では、リードスイッチ18がコ
イル部16とコンデンサ17に直列に接続される。これ
以外は上述した実施の形態と同一であるので繰返しての
説明を省略する。リードスイッチ18を直列に接続した
盗難防止用タグ12では、タグ12のスイッチ切換部材
19にリードスイッチ18の長さ方向の外部磁力を与え
ることにより、スイッチ切換部材19を当初着磁してリ
ードスイッチ18を閉じておく。リードスイッチ18が
閉じた状態のタグ12ではコイル部16の両端にコンデ
ンサ17が電気的に接続され、物品11を店から無断で
持出そうとして送信アンテナ13及び受信アンテナ23
間を通過すると、送信アンテナ13から送信された電波
をタグ12の共振回路部14が拾って共振を起こし、共
振により再放射された電波を受信アンテナ23が受信す
ると、この受信信号に基づいて制御部24は料金を支払
っていない物品11が無断で持出されることを検出する
ので、スピーカ26を鳴動して警報を発する。
【0022】一方、正規に料金を支払った場合には、会
計場所(図示せず)で店員が盗難防止用タグのスイッチ
切換部材19を電磁石27により脱磁させる。図3に示
すように、スイッチ切換部材19が脱磁するとリードス
イッチ18は開き、コイル部16とコンデンサ17の接
続は絶たれて共振回路部14の機能は停止する。この結
果、送信アンテナ13から送信された電波をタグ12の
共振回路部14が拾っても共振を起こすことはなく、送
信アンテナ13及び受信アンテナ23間をその物品11
が通過しても、制御部24はスピーカ26を鳴動させな
い。
【0023】逆に貸出し期間が満了して物品11である
コンパクトディスク11が返却されたときには、そのコ
ンパクトディスク11に取付けられたタグ12の共振回
路部14の共振機能を復帰させる。共振機能の復帰はス
イッチ切換部材19を電磁石27により着磁することに
より行い、スイッチ切換部材19が着磁すると図4に示
すようにリードスイッチ18は閉じてコイル部16の両
端にコンデンサ17が電気的に接続される。この結果、
共振回路部14の共振機能は復帰し、タグが取付けられ
た物品11を店から無断で持出そうとして送信アンテナ
13及び受信アンテナ23間を通過すると、送信アンテ
ナ13から送信された電波をタグ12の共振回路部14
が拾って共振を起こし、再放射された電波を受信アンテ
ナ23が受信し、制御部24がスピーカ26を鳴動して
警報を発する。
【0024】図5に本発明の第3の実施の形態を示す。
この実施の形態では、リードスイッチ28がコイル部1
6とコンデンサ17に並列に接続される。リードスイッ
チ28の第1及び第2リード片28a,28bは半硬質
磁性材料により形成される。この第1及び第2リード片
28a,28bがその長さ方向に着磁すると接点部分が
互いに吸引することにより接触してリードスイッチ28
は閉じ、第1及び第2リード片28a,28bが脱磁又
はその長さ方向に直交して着磁すると第1及び第2リー
ド片28a,28bは脱磁状態になりその弾性により接
点部分が離間してリードスイッチ28が開くように構成
される。このように構成された盗難防止用タグでは、共
振回路部14の機能を発揮させるには第1及び第2リー
ド片28a,28bを脱磁してリードスイッチ18を開
き、共振回路部14の機能を停止させるには第1及び第
2リード片28a,28bを着磁してリードスイッチ1
8を閉じる。これ以外は上述した第1の実施の形態と同
一であるので繰返しての説明を省略する。
【0025】図6に本発明の第4の実施の形態を示す。
この実施の形態では上述した第3の実施の形態で使用し
たリードスイッチ28と同一のリードスイッチ28をコ
イル部16とコンデンサ17に直列に接続される。この
ように構成された盗難防止用タグでは、共振回路部14
の機能を停止させるには第1及び第2リード片28a,
28bを脱磁してリードスイッチ18を開き、共振回路
部14の機能を発揮させるには第1及び第2リード片2
8a,28bを着磁してリードスイッチ18を閉じる。
これ以外は上述した第2の実施の形態と同一であるので
繰返しての説明を省略する。この第3及び第4の実施の
形態における盗難防止用タグ12では、独立したスイッ
チ切換部材19を設けることなく上述した第1及び第2
の実施の形態と同一の効果を得ることができ、独立した
スイッチ切換部材19が不要になる結果、タグ12自体
の大きさを小さくすることができる。
【0026】なお、上述した実施の形態ではスイッチ切
換部材19又は一対のリード片18a,18bを電磁石
27により着磁又は脱磁したが、盗難防止用タグのスイ
ッチ切換部材19又は盗難防止用タグの一対のリード片
28a,28bを永久磁石により着磁又は脱磁させても
よい。永久磁石による着磁は、永久磁石によりスイッチ
切換部材19又は一対のリード片28a,28bにリー
ドスイッチ18又は28の長さ方向に外部磁力を与えれ
ば、スイッチ切換部材19又は一対のリード片28a,
28bを着磁状態にすることができる。一方永久磁石に
よる脱磁は、永久磁石によりスイッチ切換部材19又は
一対のリード片28a,28bにリードスイッチ18又
は28の長さ方向に直交する方向に外部磁力を与えれば
スイッチ切換部材19又は一対のリード片28a,28
bを脱磁させることができる。このように永久磁石によ
り着磁又は脱磁させれば電磁石27により着磁又は脱磁
させる場合に比較して外部電力が不要になり、外部電力
が存在しない場所におけるスイッチ切換部材19又は一
対のリード片28a,28bの着磁又は脱磁が可能にな
る。
【0027】図7〜図9に本発明の第5の実施の形態を
示す。この実施の形態における共振回路部34のコイル
部36は、図9に示すように、軟磁性金属の粉末により
板状又は箔状に形成された磁芯部材36aと、この磁芯
部材36aの周面に施され両端がコンデンサ37に接続
された巻き線36bとからなる。なお、磁芯部材36a
は軟磁性金属の粉末又はフレークとプラスチックとの複
合材により板状又は箔状に形成してもよい。また、共振
回路部34のコンデンサ37は、2枚のアルミ箔、アル
ミ板、銅箔又は銅板等により形成された電極37a,3
7bで紙やプラスチック板等の誘電体層37cを挟むこ
とにより形成される。図7〜図9に示すように、コイル
部36とコンデンサ37には直列に常開のリードスイッ
チ18が接続される。このリードスイッチ18は、第1
の実施の形態と同一のものであり、第1及び第2リード
片18a,18bの接点部分をガラス管18cに封入し
たスイッチであって、磁束が第1及び第2リード片18
a,18bを通ると接点部分が接触してリードスイッチ
18を閉じ、無磁束状態で第1及び第2リード片18
a,18bは離間してリードスイッチ18が開くように
構成される。このリードスイッチ18の近傍には永久磁
石38が設けられ、この永久磁石38はリードスイッチ
18と磁路を形成してこのリードスイッチ18を閉じる
ように構成される。
【0028】共振回路部34、リードスイッチ18及び
永久磁石38は非磁性の保護ケース39に収容される。
保護ケース39は共振回路部34、リードスイッチ18
及び永久磁石38を収容可能な収容凹部39aを有する
ケース本体39bと、この収容凹部39aに挿着可能な
蓋39cとを有する(図9)。ケース本体39b及び蓋
39cは非磁性の樹脂によりそれぞれ形成され、ケース
本体39bの側部には後述する軟磁性体41が挿脱可能
な孔39dが形成され、かつリードスイッチ18はこの
孔39dに対向するように保護ケース39に収容され
る。リードスイッチ18と永久磁石38との間には軟磁
性体41が離脱可能に挿入され、この軟磁性体41は、
挿入状態で永久磁石38の磁路を遮断してリードスイッ
チ18を開くように構成される。この実施の形態におけ
る軟磁性体41は、リードスイッチ18の外形に相応す
る内径を有する筒状に形成され、リードスイッチ18と
永久磁石38との間に挿入状態でそのリードスイッチ1
8を包囲するように構成される。この軟磁性体41の端
部には取手41aが取付けられ、保護ケース39の外部
から孔39dに挿入することによりこの軟磁性体41は
リードスイッチ18と永久磁石38との間に挿入し、そ
の孔39dから取手41aを持って引抜くことによりリ
ードスイッチ18と永久磁石38との間からその軟磁性
体41を離脱可能に構成される。
【0029】このように構成された盗難防止用タグの使
用方法を説明する。物品に取付けられたタグの軟磁性体
41は当初離脱しておき、図8に示すようにリードスイ
ッチ18を閉じておく。図12に示すように、この状態
のタグが取付けられた物品11を店から無断で持出そう
として送信アンテナ13及び受信アンテナ23間を通過
すると、送信アンテナ13から送信された電波をタグの
共振回路部34が拾って共振を起こす。この結果、コイ
ル部36の自己インダクタンスとコンデンサ37の容量
により予め定められた周波数の電波が共振回路部34か
ら再放射される。この再放射された電波を受信アンテナ
23が受信すると、この受信信号に基づいて制御部24
は料金を支払っていない物品11が無断で持出されるこ
とを検出するので、スピーカ26を鳴動して警報を発す
る。
【0030】一方、正規に料金を支払った場合には、会
計場所(図示せず)で店員が保護ケース39の外部から
軟磁性体41を孔39dに挿入する。これにより軟磁性
体41はリードスイッチ18と永久磁石38との間に挿
入され、図7に示すように、軟磁性体41は永久磁石3
8の磁路を遮断してリードスイッチ18を開き、共振回
路部34の機能を停止させる。この結果、送信アンテナ
13から送信された電波を共振回路部34が拾っても共
振を起こすことはなく、送信アンテナ13及び受信アン
テナ23間をその物品11が通過しても、制御部24は
スピーカ26を鳴動させない。
【0031】逆に貸出し期間が満了して物品11が返却
されたときには、その物品11に取付けられたタグの共
振回路部34の共振機能を復帰させる。共振機能の復帰
は、保護ケース39の外部から取手41aを持って引抜
くことによりリードスイッチ18と永久磁石38との間
からその軟磁性体41を離脱されることにより行う。図
8に示すように、軟磁性体41が離脱するとリードスイ
ッチ18は閉じて共振回路部34の共振機能は復帰す
る。この結果、タグが取付けられた物品11を店から無
断で持出そうとして送信アンテナ13及び受信アンテナ
23間を通過すると、送信アンテナ13から送信された
電波をタグの共振回路部34が拾って共振を起こし、共
振回路部34から再放射された電波を受信アンテナ23
が受信し、制御部24がスピーカ26を鳴動して警報を
発する。
【0032】図10及び図11に本発明の第6の実施の
形態を示す。この実施の形態における共振回路部34、
及びコイル部36とコンデンサ37に直列に接続された
常開のリードスイッチ18は上述した第5の実施の形態
と同一である。リードスイッチ18の近傍には棒状の第
1永久磁石48が設けられ、この第1永久磁石48はリ
ードスイッチ18と磁路を形成してこのリードスイッチ
18を閉じるように構成される。リードスイッチ18の
近傍であって第1永久磁石48の対称位置には第2永久
磁石49が離脱可能に装着される。この第2永久磁石4
9は、装着状態で第1永久磁石48の磁路を相殺してリ
ードスイッチ18を開くように構成される。
【0033】共振回路部34、リードスイッチ18及び
第1永久磁石48は非磁性の保護ケース39に収容さ
れ、第2永久磁石49はケース本体39bの孔39dに
対向するように保護ケース39に収容される。この実施
の形態における第2永久磁石49は、第1永久磁石48
と同形同大の棒状の磁石であって、第1永久磁石48の
N極にS極を第1永久磁石48のS極にN極を対向させ
るようにリードスイッチ18を挟んで第1永久磁石48
に平行に装着することにより第1永久磁石48の磁路を
相殺するように構成される。この第2永久磁石49の端
部には取手49aが取付けられ、保護ケース39の外部
から孔39dに挿入することによりこの第2永久磁石4
9はリードスイッチ18の近傍の第1永久磁石48の対
称位置に装着され、その孔39dから取手49aを持っ
て引抜くことによりリードスイッチ18の近傍から第2
永久磁石49が離脱するように構成される。
【0034】このように構成された盗難防止用タグで
は、図11に示すように第2永久磁石49は当初離脱し
ておき、リードスイッチ18を閉じておく。これにより
このタグが取付けられた物品11を店から無断で持出そ
うとして送信アンテナ13及び受信アンテナ23間を通
過すると、送信アンテナ13から送信された電波をタグ
の共振回路部34が拾って共振を起こし、制御部24は
料金を支払っていない物品11が無断で持出されること
を検出するので、スピーカ26を鳴動して警報を発す
る。一方、正規に料金を支払った場合には、会計場所
(図示せず)で店員が保護ケース39の外部から第2永
久磁石49を孔39に挿入する。これにより第2永久磁
石49は第1永久磁石48の磁路を相殺してリードスイ
ッチ18を開き、共振回路部34の機能を停止させる。
この結果、送信アンテナ13から送信された電波を共振
回路部34が拾っても共振を起こすことはなく、送信ア
ンテナ13及び受信アンテナ23間をその物品11が通
過しても、制御部24はスピーカ26を鳴動させない。
【0035】逆に貸出し期間が満了して物品11が返却
されたときには、保護ケース39の外部から取手49a
を持って引抜くことにより第2永久磁石49をリードス
イッチ18近傍から離脱させ、タグの共振回路部34の
共振機能を復帰させる。この結果、タグが取付けられた
物品11を店から無断で持出そうとして送信アンテナ1
3及び受信アンテナ23間を通過すると、送信アンテナ
13から送信された電波をタグの共振回路部34が拾っ
て共振を起こし、共振回路部34から再放射された電波
を受信アンテナ23が受信し、制御部24がスピーカ2
6を鳴動して警報を発する。
【0036】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。 <実施例1>図1に示す共振回路部14を形成した。即
ち、たて5cm、よこ3.5cm、厚さ2.5mmのカ
ーボニル鉄と合成樹脂の複合材に断面直径が0.5mm
の絶縁導線を20回巻いたコイル部16の両端に100
pFのセラミックコンデンサ17を接続して共振回路部
14を形成した。この共振回路部14におけるコイル部
16とコンデンサ17に並列にリードスイッチ18を接
続した。リードスイッチ18は富士通高見沢コンポーネ
ント社製のマイクロリードスイッチFDR−5HLを使
用した。リードスイッチ18の近傍に設けるスイッチ切
換部材19は半硬質磁性材料である長さ25mm、幅8
mm、厚さ0.45mmの焼入れした炭素鋼を長さ方向
がリードスイッチ18の軸方向に向くように配置してタ
グ12を得た。このタグを実施例1とした。
【0037】<実施例2>図3及び図4に示すように、
実施例1と同一の共振回路部14を形成し、この共振回
路部14におけるコイル部16とコンデンサ17に直列
に実施例1と同一のリードスイッチ18を接続した。リ
ードスイッチ18の近傍に実施例1と同形同大の半硬質
磁性材料である炭素鋼からなるスイッチ切換部材19を
長さ方向がリードスイッチ18の軸方向に向くように配
置してタグ12を得た。このタグを実施例2とした。 <比較試験1>実施例1及び実施例2のタグ12をそれ
ぞれ送信アンテナ13と受信アンテナ24の間に入れた
ところ、実施例1のタグ12は警報を発したが、実施例
2のタグ12は警報を発しなかった。
【0038】<比較試験2>長さ60mm、幅15m
m、厚さ5mmのバリウムフェライト製の永久磁石を実
施例1及び実施例2のそれぞれのスイッチ切換部材19
の長さ方向に沿わすように近接させた後、実施例1及び
実施例2のタグ12をそれぞれ送信アンテナ13と受信
アンテナ23の間に入れたところ、実施例1のタグ12
では警報を発しなかったが、実施例2のタグ12は警報
を発した。 <比較試験3>比較試験2で使用した実施例1及び実施
例2のそれぞれのスイッチ切換部材19に比較試験2で
使用したバリウムフェライト製の永久磁石を長さ方向に
対して直交するように近接させた後、実施例1及び実施
例2のタグ12をそれぞれ送信アンテナ13と受信アン
テナ23の間に入れたところ、実施例1のタグ12は警
報を発したが、実施例2のタグ12は警報を発しなかっ
た。
【0039】<評価>比較試験1ではスイッチ切換部材
19はまだ着磁されておらずリードスイッチ18が開い
ているため、実施例1のタグ12が警報を発したのはコ
イル部16とコンデンサ17により送信アンテナ13か
ら送信された電波により共振を起こし、共振により再放
射された電波を受信アンテナ23が受信したためと考え
られる。また、実施例2のタグ12が警報を発しなかっ
たのは、リードスイッチ18が開いているため、コイル
部16とコンデンサ17の接続は絶たれて共振回路部1
4の機能が停止しているためと考えられる。
【0040】比較試験2で実施例1のタグが警報を発し
なかったは、永久磁石をスイッチ切換部材19の長さ方
向に沿わすことによりスイッチ切換部材19が着磁して
リードスイッチ18は閉じた結果、コイル部16とコン
デンサ17の間に短絡回路が構成されて共振回路部14
の機能が停止したためと考えられる。一方、実施例2の
タグ12が警報を発したのはリードスイッチ18が閉じ
ることによりコイル部16の両端にコンデンサ17が電
気的に接続されて共振回路部14が送信アンテナ13か
ら送信された電波により共振を起こし、共振により再放
射された電波を受信アンテナ23が受信したためと考え
られる。比較試験3で実施例1のタグ12が警報を発し
たのは、永久磁石をスイッチ切換部材19の長さ方向に
直交する方向に沿わすことによりスイッチ切換部材19
が脱磁してリードスイッチ18が開いた結果、コイル部
16とコンデンサ17の間の短絡回路が解消されて共振
回路部14の機能が復帰したためと考えられる。一方、
実施例2のタグ12が警報を発しなかったのはリードス
イッチ18が開くことによりコイル部16とコンデンサ
17の接続が再び絶たれて共振回路部14の機能が停止
したためと考えられる。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、共
振回路部のコイル部とコンデンサに並列又は直列に常開
のリードスイッチを接続し、リードスイッチの近傍に着
磁と脱磁が交互に変更可能な半硬質磁性材料からなるス
イッチ切換部材を設け、スイッチ切換部材の着磁により
リードスイッチが閉じ、スイッチ切換部材の脱磁により
リードスイッチが開くように構成したので、電磁石又は
永久磁石によりスイッチ切換部材を着磁又は脱磁するこ
とによるリードスイッチの開閉により、タグの有する共
振回路部の機能を停止させ又は復帰させることができ
る。この結果、共振回路部の機能を停止させた後であっ
ても、その機能を再び復帰させてタグを繰返して使用す
ることができる。特に、共振回路部のコイル部とコンデ
ンサに並列に常開のリードスイッチを接続した場合に
は、タグが作動しているときにリードスイッチに電流が
流れないために、リードスイッチの損失が共振回路部に
おけるQ値に悪影響を及さない効果がある。
【0042】また、リードスイッチを構成する一対のリ
ード片が着磁と脱磁が交互に変更可能な半硬質磁性材料
により形成すれば、一対のリード片の着磁によりリード
スイッチが閉じ、一対のリード片の脱磁によりリードス
イッチが開くので、タグの有する共振回路部の機能を停
止させ又は復帰させる効果を損うことなく、独立したス
イッチ切換部材を設けることを不要としてタグ自体の大
きさを小さくすることができる。
【0043】更に、コイル部とコンデンサに直列に常開
のリードスイッチを接続し、リードスイッチと磁路を形
成してリードスイッチを閉じる永久磁石をリードスイッ
チの近傍に設け、挿入状態で永久磁石の磁路を遮断して
リードスイッチが開くように構成された軟磁性体をリー
ドスイッチと永久磁石との間に離脱可能に挿入し、又は
装着状態で第1永久磁石の磁路を相殺してリードスイッ
チが開くように構成された第2永久磁石をリードスイッ
チの近傍の第1永久磁石の対称位置に離脱可能に装着し
ても、リードスイッチの開閉により、タグの有する共振
回路部の機能を停止させ又は復帰させてタグを繰返して
使用することができる。この場合、共振回路部、リード
スイッチ及び永久磁石を非磁性の保護ケースに収容すれ
ば、それらを保護することができ、この保護ケースに軟
磁性体又は第2永久磁石が挿脱可能な孔を形成すれば、
軟磁性体又は第2永久磁石以外の異物が保護ケースの内
部に挿入することを防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リードスイッチを並列に設けた本発明の第1実
施の形態における盗難防止用タグの構成図。
【図2】スイッチ切換部材の着磁によりリードスイッチ
が閉じた状態を示す図1に対応する構成図。
【図3】リードスイッチを直列に設けた第2実施の形態
における盗難防止用タグの構成図。
【図4】スイッチ切換部材の着磁によりリードスイッチ
が閉じた状態を示す図3に対応する構成図。
【図5】リード片が半硬質磁性材料により形成されたリ
ードスイッチを並列に設けた第3の実施の形態における
盗難防止用タグの構成図。
【図6】リード片が半硬質磁性材料により形成されたリ
ードスイッチを直列に設けた第4の実施の形態における
盗難防止用タグの構成図。
【図7】リードスイッチを直列に設け軟磁性体を挿入し
た第5実施の形態における盗難防止用タグの構成図。
【図8】その軟磁性体の離脱によりリードスイッチが閉
じた状態を示す図7に対応する構成図。
【図9】その盗難防止用タグの分解斜視図。
【図10】リードスイッチを直列に設け第2永久磁石を
装着した第6実施の形態における盗難防止用タグの構成
図。
【図11】その第2永久磁石の離脱によりリードスイッ
チが閉じた状態を示す図10に対応する構成図。
【図12】そのタグが取付けられた物品を送信アンテナ
及び受信アンテナ間を通過させている状態を示す図。
【符号の説明】
11 物品 12 タグ 13 送信アンテナ 14,34 共振回路部 16,36 コイル部 17,37 コンデンサ 18,28 リードスイッチ 28a,28b リード片 19 スイッチ切換部材 27 磁石 38 永久磁石 39 保護ケース 39d 孔 41 軟磁性体 48 第1永久磁石 49 第2永久磁石
フロントページの続き (72)発明者 石山 宏一 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内 (72)発明者 八幡 誠朗 東京都千代田区大手町1丁目6番1号 知 財サービス株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 盗難監視用の物品(11)に取付けられ、コ
    イル部(16)とこのコイル部(16)の両端に接続されたコン
    デンサ(17)とにより構成され特定周波数の電波に共振す
    る共振回路部(14)を有する盗難防止用タグにおいて、 前記コイル部(16)と前記コンデンサ(17)に並列又は直列
    に常開のリードスイッチ(18)が接続され、 前記リードスイッチ(18)の近傍に着磁と脱磁が交互に変
    更可能な半硬質磁性材料からなるスイッチ切換部材(19)
    が設けられ、 前記スイッチ切換部材(19)の着磁により前記リードスイ
    ッチ(18)が閉じ、前記スイッチ切換部材(19)の脱磁によ
    り前記リードスイッチ(18)が開くように構成されたこと
    を特徴とする盗難防止用タグ。
  2. 【請求項2】 盗難監視用の物品(11)に取付けられ、コ
    イル部(16)とこのコイル部(16)の両端に接続されたコン
    デンサ(17)とにより構成され特定周波数の電波に共振す
    る共振回路部(14)を有する盗難防止用タグにおいて、 前記コイル部(16)と前記コンデンサ(17)に並列又は直列
    に常開のリードスイッチ(28)が接続され、 前記リードスイッチ(28)を構成する一対のリード片(28
    a,28b)が着磁と脱磁が交互に変更可能な半硬質磁性材料
    により形成され、 前記一対のリード片(28a,28b)の着磁により前記リード
    スイッチ(28)が閉じ、前記一対のリード片(28a,28b)の
    脱磁により前記リードスイッチ(28)が開くように構成さ
    れたことを特徴とする盗難防止用タグ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の盗難防止用タグのスイッ
    チ切換部材(19)又は請求項2記載の盗難防止用タグの一
    対のリード片(28a,28b)を電磁石(27)を用いて前記電磁
    石(27)に直流電流又はパルス電流を流すことにより着磁
    させ、前記電磁石(27)に交流電流又は減衰する交番パル
    ス電流を流すことにより脱磁させる盗難防止用タグの使
    用方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の盗難防止用タグのスイッ
    チ切換部材(19)又は請求項2記載の盗難防止用タグの一
    対のリード片(28a,28b)を永久磁石を用いてその磁力を
    与える方向を変えることにより着磁又は脱磁させる盗難
    防止用タグの使用方法。
  5. 【請求項5】 盗難監視用の物品(11)に取付けられ、コ
    イル部(36)とこのコイル部(36)の両端に接続されたコン
    デンサ(37)とにより構成され特定周波数の電波に共振す
    る共振回路部(34)を有する盗難防止用タグにおいて、 前記コイル部(36)と前記コンデンサ(37)に直列に常開の
    リードスイッチ(18)が接続され、 前記リードスイッチ(18)と磁路を形成して前記リードス
    イッチ(18)を閉じる永久磁石(38)が前記リードスイッチ
    (18)の近傍に設けられ、 挿入状態で前記永久磁石(38)の磁路を遮断して前記リー
    ドスイッチ(18)が開くように構成された軟磁性体(41)が
    前記リードスイッチ(18)と前記永久磁石(38)との間に離
    脱可能に挿入されたことを特徴とする盗難防止用タグ。
  6. 【請求項6】 共振回路部(34)、リードスイッチ(18)及
    び永久磁石(38)が非磁性の保護ケース(39)に収容され、
    前記保護ケース(39)に軟磁性体(41)が挿脱可能な孔(39
    d)が形成された請求項5記載の盗難防止用タグ。
  7. 【請求項7】 盗難監視用の物品(11)に取付けられ、コ
    イル部(36)とこのコイル部(36)の両端に接続されたコン
    デンサ(37)とにより構成され特定周波数の電波に共振す
    る共振回路部(34)を有する盗難防止用タグにおいて、 前記コイル部(36)と前記コンデンサ(37)に直列に常開の
    リードスイッチ(18)が接続され、 前記リードスイッチ(18)と磁路を形成して前記リードス
    イッチ(18)を閉じる第1永久磁石(48)が前記リードスイ
    ッチ(18)の近傍に設けられ、 装着状態で前記第1永久磁石(48)の磁路を相殺して前記
    リードスイッチ(18)が開くように構成された第2永久磁
    石(49)が前記リードスイッチ(18)の近傍の前記第1永久
    磁石(48)の対称位置に離脱可能に装着されたことを特徴
    とする盗難防止用タグ。
  8. 【請求項8】 共振回路部(34),リードスイッチ(18)、
    第1永久磁石(48)が非磁性の保護ケース(39)に収容さ
    れ、前記保護ケース(38)に第2永久磁石(49)が挿脱可能
    な孔(39d)が形成された請求項7記載の盗難防止用タ
    グ。
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