JP2000055646A - 形状測定装置 - Google Patents

形状測定装置

Info

Publication number
JP2000055646A
JP2000055646A JP10220905A JP22090598A JP2000055646A JP 2000055646 A JP2000055646 A JP 2000055646A JP 10220905 A JP10220905 A JP 10220905A JP 22090598 A JP22090598 A JP 22090598A JP 2000055646 A JP2000055646 A JP 2000055646A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
operation amount
actuator
correction value
target position
amount correction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10220905A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3600025B2 (ja
Inventor
Minoru Takahashi
実 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP22090598A priority Critical patent/JP3600025B2/ja
Publication of JP2000055646A publication Critical patent/JP2000055646A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3600025B2 publication Critical patent/JP3600025B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 上下方向(重力方向)に駆動するアクチュエ
ータがばねによって吊される形状測定装置において、操
作量を補正することにより、ばね常数の変動などによっ
て制御が不安定になることを防止する。 【解決手段】 目標位置に応じたばね力相当の操作量補
正値を演算する操作量補正値演算部7と、該操作量補正
値を前記操作量に加算する操作量補正部8と、を備える
ことにより、位置決め制御系の閉ループの制御性能と安
定性に影響を及ぼすことなくばね力を補償し、目標位置
に対する応答性を改善する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、形状測定装置に係
り、特に上下方向(重力方向)に駆動するアクチュエー
タがばねによって吊される形状測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ばねによって吊され上下方向に駆
動する駆動手段を有する形状測定装置に、特開平2−1
34506号公報に記載された形状測定装置がある。特
開平2−134506号公報に記載された形状測定装置
は、アクチュエータを駆動する時に発生するばね力の影
響を低減するために、アクチュエータの変位からばね力
相当の力を算出し、ばね力と反対方向の力を発生させる
手段によってばね力を補償している。
【0003】言い換えると、位置信号にばね定数相当の
比例ゲインを乗算しばね力を求め、コントローラから出
力される操作量へと算出したばね力を加算するマイナー
フイードバックによってばね力を補償している。また、
位置信号から駆動力相当を演算し、駆動信号(操作量)
とを比較し、その差を操作量に加算することによって駆
動部重量やばね張力の変動を補償している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の形状測定装置にあっては、位置信号の正帰還の状態
フイードバックであるマイナーループを付加することに
よって、ばね力の影響を抑えているため、位置信号から
ばね力相当に変換するときの変換定数の選び方や実機の
ばね定数の変動などによって、制御系が不安定になる可
能性がある。
【0005】例えば、ばね支持されたアクチュエータの
力から変位への伝達関数は、下記(1)式となる。
【0006】
【数1】
【0007】X:位置、F:力、M:重量、C:減衰係
数、k:ばね定数 フイードバックゲインをk'とした正帰還のマイナーフイ
ードバックを付加すると伝達関数は下記(2)式とな
る。
【0008】
【数2】
【0009】仮に、k=k'であればアクチュエータは、ば
ね力のない系と見なすことができるが、実機では必ずし
もk とk'は一致しない。k'の選択の仕方やパラメータ変
動によって機械共振周波数は ω=((k -k')/M)1/2
となるため、設計されたコントローラとずれが発生し低
周波数領域に共振周波数が発生したり、位相が変動し制
御系が不安定化する可能性がある。
【0010】また、位置信号から算出した力と駆動電流
値から算出した力とを比較し、その差をフイードバック
することによってパラメータの変動を補償しているが、
これは定常特性については問題無いが、動的な場合や信
号にノイズ成分が含まれている場合、正確な補正は不可
能であり誤作動や不安定化の原因となる。そこで本発明
は、目標位置に応じたばね力相当の操作量補正値を算出
し、操作量に加算することによって、位置決め制御系の
閉ループの制御性能と安定性に影響を及ぼすことなくば
ね力を補償し、目標位置に対する応答性を改善する位置
決め制御系を備えた形状測定装置を提供する。
【0011】また、上記目的に加えて、ばね力の補償だ
けではなくアクチュエータの周波数に依存する特性を改
善し、目標位置に対する過渡特性を改善する位置決め制
御系を備えた形状測定装置を提供する。また、フォーカ
ス制御系では直接目標位置を検出できないため、フォー
カス信号と位置信号から目標位置を演算し、求めた目標
位置を使用してばね力相当の操作量補正値を算出し、操
作量に加算することによって、位置決め制御系の閉ルー
プの制御性能と安定性に影響を及ぼすことなくばね力を
補償し、目標位置に対する応答性を改善する位置決め制
御系を備えた形状測定装置を提供する。
【0012】また、上記目的に加えて、ばね力の補償だ
けではなくアクチュエータの周波数に依存する特性を改
善し、目標位置に対する過渡特性を改善する位置決め制
御系を備えた形状測定装置を提供する。さらに、上記の
目的に加えて、装置の傾き等により外乱が印加された
り、パラメータ変動による操作量補正値のずれによって
発生する定常的な微小位置偏差を低減する位置決め制御
系を備えた形状測定装置を提供する。
【0013】また、外乱オブザーバを付加することによ
って、パラメータ変動を補償し、かつ、外乱を抑圧可能
な位置決め制御系を備えた形状測定装置を提供する。ま
た、制御性能を横牲にすることなく、あらかじめ考えら
れるパラメータ変動等の不確かさに対してロバストであ
る位置決め制御系を備えた形状測定装置を提供する。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記目的達成のため、ばねで垂直方向に吊るされ上下方
向に駆動されるアクチュエータと、原点からのアクチュ
エータの変位を検出し位置信号を出力する位置検出部
と、目標位置と位置検出部からの位置信号を比較し操作
量を出力する位置決め制御コントローラと、操作量に応
じてアクチュエータ駆動電流を出力しアクチュエータを
駆動するドライバと、を備えた形状測定装置において、
ばねの変位に比例して発生するばね力を補償するために
前記目標位置に応じたばね力相当の操作量補正値を演算
する操作量補正値演算部と、前記操作量補正値を前記操
作量に加える操作量補正部と、を備えたことを特徴とす
るものである。
【0015】請求項2記載の発明は、上記目的達成のた
め、ばねで垂直方向に吊るされ上下方向に駆動されるア
クチュエータと、原点からのアクチュエータの変位を検
出し位置信号を出力する位置検出部と、目標位置と位置
検出部からの位置信号を比較し操作量を出力する位置決
め制御コントローラと、操作量に応じてアクチュエータ
駆動電流を出力しアクチュエータを駆動するドライバ
と、を備えた形状測定装置において、ばねの変位に比例
して発生するばね力とアクチュエータの動特性を補償す
るために目標位置から位置への開ループ伝達関数が要求
される特性となるように補償する補償器による補償値を
前記目標位置に乗ずることにより操作量補正値を演算す
る操作量補正値演算部と、前記操作量補正値を前記操作
量に加える操作量補正部と、を備えたことを特徴とする
ものである。
【0016】請求項3記載の発明は、上記目的達成のた
め、ばねで垂直方向に吊るされ上下方向に駆動されるア
クチュエータと、原点からのアクチュエータの変位を検
出し位置信号を出力する位置検出部と、アクチュエータ
上に被測定面との距離に応じたフォーカス信号を発生さ
せるフォーカス検出部と、フォーカス信号が0となるよ
うに操作量を出力する位置決め制御コントローラと、操
作量に応じてアクチュエータ駆動電流を出力しアクチュ
エータを駆動するドライバと、を備えたフォーカス制御
系を応用した形状測定装置において、ばねの変位に比例
して発生するばね力を補償するために前記フォーカス検
出部からのフォーカス信号と前記位置検出部からの位置
信号より目標位置を演算する目標位置演算部と、目標位
置に応じたばね力相当の操作量補正値を演算する操作量
補正値演算部と、前記操作量補正値を前記操作量に加え
る操作量補正部と、を備えたことを特徴とするものであ
る。
【0017】請求項4記載の発明は、上記目的達成のた
め、ばねで垂直方向に吊るされ上下方向に駆動されるア
クチュエータと、原点からのアクチュエータの変位を検
出し位置信号を出力する位置検出部と、アクチュエータ
上に被測定面との距離に応じたフォーカス信号を発生さ
せるフォーカス検出部と、フォーカス信号が0となるよ
うに操作量を出力する位置決め制御コントローラと、操
作量に応じてアクチュエータ駆動電流を出力しアクチュ
エータを駆動するドライバと、を備えたフォーカス制御
系を応用した形状測定装置において、ばねの変位に比例
して発生するばね力とアクチュエータの動特性を補償す
るために前記フォーカス検出部からのフォーカス信号と
前記位置検出部からの位置信号より目標位置を演算する
操作量補正値演算部と、目標位置から位置への開ループ
伝達関数が要求される特性となるように補償する補償器
による補償値を前記目標位置に乗ずることにより操作量
補正値を演算する操作量補正値演算部と、前記操作量補
正値を前記操作量に加える操作量補正部と、を備えたこ
とを特徴とするものである。
【0018】請求項5記載の発明は、上記目的達成のた
め、請求項1から4のいずれか1項に記載の形状測定装
置において、目標位置に対して1型のサーボとなるよう
に積分要素を含んだ位置決め制御コントローラを備えた
ことを特徴とするするものである。請求項6記載の発明
は、上記目的達成のため、請求項1から4のいずれか1
項に記載の形状測定装置において、アクチュエータ電流
値と位置信号もしくはフォーカス信号からアクチュエー
タに加わる外乱を推定する外乱オブザーバを備え、推定
された外乱を電流値相当に変換し、操作量である電流司
令値に加算することによって、アクチュエータに加わる
外乱やアクチュエータのパラメータ変動に対してロバス
トであることを特徴とするものである。
【0019】請求項7記載の発明は、上記目的達成のた
め、請求項1から4のいずれか1項に記載の形状測定装
置において、ばね特性を含んだアクチュエータのパラメ
ータ変動等の不確かさと、要求される制御性能を考慮
し、H∞制御則に基づいて設計されたロバストコントロ
ーラを位置決め制御コントローラとして備えたことを特
徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照しつつ説明する。本発明の形状測定装
置の第1実施例を図1に示す。図1に示すように、形状
測定装置は、キャリッジ1、ばね2、ボイスコイルモー
タ3、リニアエンコーダ4、位置決めコントローラ5、
モータドライバ6、操作量補正値演算部7および操作量
補正部8を備えている。
【0021】キャリッジ1は、重量Mでばね2によって
吊るされている。キャリッジ1は、ボイスコイルモータ
3によって上下方向(重力方向)に駆動される。キャリ
ッジ1の原点からの変位量Xはキャリッジ1に取り付け
られているリニアエンコーダ4によって検出される。モ
ータ推力定数をKf 、モータ電流をI、モータ推力を
F、ばね定数をk 、減衰係数をCとすると、ばね2に吊
るされたキャリッジ1のモデルは下記(3)、(4)式
で表される。
【0022】
【数3】
【0023】よって、電流から位置へ伝達関数は下記
(5)式で表される。
【0024】
【数4】
【0025】目標位置Xref とリニアエンコーダ4によ
って検出された位置信号Xs は位置決めコントローラ5
で比較され偏差に応じた電流司令値ic (操作量)が出
力される。加えて、ばね力相当の力を操作量補正値演算
部7においてノミナルのパラメータを使用した下記
(6)式の演算をおこない電流司令補正値if (操作量
補正値)を算出し、操作量補正部8において電流司令値
ic と電流司令補正値if は加算されてモータドライバ
6へ入力される。モータドライバ6は入力ic'に比例し
たモータ電流Iをボイスコイルモータ3に流しキャリッ
ジ1を駆動する。ここではic'=Iとしている。
【0026】
【数5】
【0027】上記の構成によって、ばね力を補正し目標
位置に対する応答を向上できる。また、第2実施例とし
て、上記第1実施例の構成の定常的なばね力相当の力を
演算する操作量補正値演算部7に変えて、下記(7)式
で表される目標位置Xref から位置Xまでの開ループ伝
達関数が、要求される応答となるように図2に示す操作
量補正値演算部9の補償器Gf を設定する。
【0028】
【数6】
【0029】これにより、補償器Gf の設定によってば
ね力の補償だけではなくアクチュエータの周波数に依存
する特性を改善し、目標位置に対する過渡特性を向上す
ることができる。この制御系では、目標位置に対する応
答はGf によって調整でき、外乱抑圧性能や安定性は位
置決めコントローラ5によって調整できる。
【0030】次に、第3実施例として、上記第1実施例
のキャリッジ1上にフォーカス検出部10を備える。フ
ォーカス検出部10では、ワーク11表面との距離が焦
点距離と一致するジャストフォーカス位置よりずれる
と、位置偏差Xe 相当のフォーカス信号が出力される。
フォーカス信号は位置偏差相当の出力であるため所定の
ゲインにより位置偏差Xe に変換し、位置決めコントロ
ーラ5に入力され位置偏差Xe =0となるように閉ルー
プによってフォーカス制御がおこなわれる。
【0031】フォーカス制御の場合、目標位置Xref は
追従するワーク11の表面形状である。しかし、直接目
標位置を検出できないため下記(8)式の関係から目標
位置Xref'を目標位置演算部12によって算出し、算出
された目標位置Xref'を使用して上記第1実施例と同様
にばね力を補償する。
【0032】
【数7】
【0033】これにより、フォーカス追従時の応答性を
向上できる。次に、第4実施例を図4に示す。図4に示
す図は、ばねの変位に比例して発生するばね力に加え、
アクチュエータの周波数に依存する特性を改善する操作
量補正値演算部9、フォーカス検出部10を備えた形状
測定装置の一実施例を示す概念図である。
【0034】この形状測定装置は上記第2実施例のキャ
リッジ1上にフォーカス検出部10を備える。フォーカ
ス検出部10では、ワーク11表面との距離がジャスト
フォーカス位置よりずれると、位置偏差Xe 相当のフォ
ーカス信号が出力される。フォーカス信号は位置偏差相
当の出力であるため所定のゲインにより位置偏差Xeに
変換し、位置決めコントローラ5に入力され位置偏差X
e =0となるように閉ループによってフォーカス制御が
おこなわれる。
【0035】フォーカス制御の場合、目標位置Xref は
追従するワーク11の表面形状である。しかし、直接目
標位置を検出できないため(8)式の関係から目標位置
Xref'を目標位置演算部12によって算出し、算出され
た目標位置Xref'を使用して上記第2実施例と同様に補
償器Gf によってばね力の補償だけではなくアクチュエ
ータの周波数に依存する特性を改善し、ワーク11表面
への追従時の過渡特性を向上できる。
【0036】また、上記第1実施例の形状測定装置を基
にしてアクチュエータの伝達関数をP、コントローラを
K、kn /Kfn=Gf とおいた位置決め制御系のブロッ
ク線図を図5とする。これを書き換えると図6となる。
最終値の定理から、目標位置から位置への最終値を求め
ると下記(9)式となり、パラメータ変動によって微小
な位置偏差が発生することがわかる。
【0037】
【数8】
【0038】よって、P(0) とGf =kn /kfnを代入
すると
【0039】
【数9】
【0040】そこで、コントローラに積分要素を含めて
K/s とすると、最終値は下記(10)式のように位置
偏差は発生しない。
【0041】
【数10】
【0042】これによって、外乱やパラメータ変動によ
る操作量補正値のずれによって発生する定常的な微小位
置偏差を低減できる。次に、第1実施例の形状測定装置
に外乱オブザーバを付加したブロック線図を図7に示
す。
【0043】
【外1】
【0044】ここでは下記(11)式の状態方程式と下
記(12)式の出力方程式で表す。
【0045】
【数11】
【0046】一般的なオブザーバのブロック線図を図8
に示す。オブザーバの状態方程式は下記(13)式、出
力方程式は下記(14)式で表される。
【0047】
【数12】
【0048】プラントに印加される外乱もしくはノミナ
ルモデルに対するパラメータ変動相当の推定加速度外乱
となる。推定された加速度外乱を電流値に変換しフイー
ドバックすることによって外乱およびパラメータ変動を
抑圧する。
【0049】
【外2】
【0050】ことによって外乱およびパラメータ変動を
抑圧する。また、外乱オブザーバのパラメータの設計方
法によって、外乱やパラメータ変動の周波数に対する応
答性を設定できノイズに対して強くできる。次に、
(5)式のアクチュエータの伝達関数を下記(15)式
として書き換える。また添え字のnom はノミナルモデル
を示す。
【0051】
【数13】
【0052】ここで、以下の3つのパラメータに対して
ロバスト安定性を確保する場合を例とする。 減衰項 2ζcnomωcnom 共振周波数項 ωcnom2 比例項 Gco_nom 上記3つのパラメータに以下のような加法的摂動(パラ
メータ変動)がある場合を考える。
【0053】減衰項の摂動 γ 1 共振周波数項の摂動 γ 2 比例項の摂動 γ 3 伝達関数Wadd_c として表される3つの不確かさを覆う
不確かさの周波数重みと、制御性能の周波数重み(ここ
では、Wperf_c1 、Wperf_c2 とする)を図9に示す。
上記周波数重みとアクチュエータのノミナル数学モデル
から図10のブロック線図で表される一般化プラントを
設計する。
【0054】ここでは、制御性能と安定性を確保するロ
バスト制御性能を満足するコントローラの設計方法とし
て、評価関数として構造化特異μを使用したμ設計を導
入する。一般化プラントにおけるH∞ノルムが所定値以
下となるH∞コントローラの算出をし、次に、μ解析、
Dスケーリング行列を用いたモデルの再構築、再びH∞
コントローラの算出の繰り返し(D-K iteration) を行
い、H∞ノルムが1以下で構造化特異値μが1以下とな
るロバストコントローラKc を設計する。
【0055】図10では、計算の都合上、各周波数重み
を入力出力の2つに分けて描いてある。(添え字のl、
r)
【0056】
【外3】
【0057】H∞制御理論に基づいたコントローラを位
置決め制御コントローラに用いたことによって、制御性
能を犠牲にすることなくパラメータ変動に対してロバス
トとなる。
【0058】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、目標位置
に応じたばね力相当の操作量補正値を算出し、操作量に
加算することによって、位置決め制御系の閉ループの制
御性能と安定性に影響を及ぼすことなくばね力を補償
し、目標位置に対する応答性を改善する位置決め制御系
を備えた形状測定装置を提供することができる。
【0059】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の効果に加えて、ばね力の補償だけではなくア
クチュエータの周波数に依存する特性を改善し、目標位
置に対する過渡特性を改善する位置決め制御系を備えた
形状測定装置を提供することができる。請求項3記載の
発明によれば、フォーカス制御系では直接目標位置を検
出できないため、フォーカス信号と位置信号から目標位
置を演算し、求めた目標位置を使用してばね力相当の操
作量補正値を算出し、操作量に加算することによって、
位置決め制御系の閉ループの制御性能と安定性に影響を
及ぼすことなくばね力を補償し、目標位置に対する応答
性を改善する位置決め制御系を備えた形状測定装置を提
供することができる。
【0060】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明の効果に加えて、ばね力の補償だけではなくア
クチュエータの周波数に依存する特性を改善し、目標位
置に対する過渡特性を改善する位置決め制御系を備えた
形状測定装置を提供することができる。請求項5記載の
発明によれば、請求項1から4記載の発明の効果に加え
て、装置の傾き等により外乱が印加されたり、パラメー
タ変動による操作量補正値のずれによって発生する定宮
的な微小位置偏差を低減する位置決め制御系を備えた形
状測定装置を提供することができる。
【0061】請求項6記載の発明によれば、請求項1か
ら4記載の発明の効果に加えて、パラメータ変動を補償
し、かつ、外乱を抑圧可能な位置決め制御系を備えた形
状測定装置を提供することができる。請求項7記載の発
明によれば、請求項1から4記載の発明の効果に加え
て、ロバスト制御性能を満足する位置決め制御系を備え
た形状測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る形状測定装置の第1実施例を示す
概念図である。
【図2】本発明に係る形状測定装置の第2実施例を示す
概念図である。
【図3】本発明に係る形状測定装置の第3実施例を示す
概念図である。
【図4】本発明に係る形状測定装置の第4実施例を示す
概念図である。
【図5】位置決め制御系のブロック線図である。
【図6】位置決め制御系のブロック線図である。
【図7】第1実施例に外乱オブザーバを付加したブロッ
ク線図である。
【図8】一般的なオブザーバのブロック線図である。
【図9】伝達関数Wadd_c として表される3つの不確か
さを覆う不確かさの周波数重みと、制御性能の周波数重
みを示す図である。
【図10】周波数重みとアクチュエータのノミナル数学
モデルから設計した一般化プラントのブロック線図であ
る。
【符号の説明】
1 キャリッジ 2 ばね 3 ボイスコイルモータ 4 リニアエンコーダ 5 位置決めコントローラ 6 モータドライバ 7 操作量補正値演算部 8 操作量補正部 9 操作量補正値演算部 10 フォーカス検出部 11 ワーク 12 目標位置演算部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ばねで垂直方向に吊るされ上下方向に駆動
    されるアクチュエータと、原点からのアクチュエータの
    変位を検出し位置信号を出力する位置検出部と、目標位
    置と位置検出部からの位置信号を比較し操作量を出力す
    る位置決め制御コントローラと、操作量に応じてアクチ
    ュエータ駆動電流を出力しアクチュエータを駆動するド
    ライバと、を備えた形状測定装置において、 ばねの変位に比例して発生するばね力を補償するため
    に、前記目標位置に応じたばね力相当の操作量補正値を
    演算する操作量補正値演算部と、 前記操作量補正値を前記操作量に加える操作量補正部
    と、 を備えたことを特徴とする形状測定装置。
  2. 【請求項2】ばねで垂直方向に吊るされ上下方向に駆動
    されるアクチュエータと、原点からのアクチュエータの
    変位を検出し位置信号を出力する位置検出部と、目標位
    置と位置検出部からの位置信号を比較し操作量を出力す
    る位置決め制御コントローラと、操作量に応じてアクチ
    ュエータ駆動電流を出力しアクチュエータを駆動するド
    ライバと、を備えた形状測定装置において、 ばねの変位に比例して発生するばね力とアクチュエータ
    の動特性を補償するために、目標位置から位置への開ル
    ープ伝達関数が要求される特性となるように補償する補
    償器による補償値を前記目標位置に乗ずることにより操
    作量補正値を演算する操作量補正値演算部と、 前記操作量補正値を前記操作量に加える操作量補正部
    と、 を備えたことを特徴とする形状測定装置。
  3. 【請求項3】ばねで垂直方向に吊るされ上下方向に駆動
    されるアクチュエータと、原点からのアクチュエータの
    変位を検出し位置信号を出力する位置検出部と、アクチ
    ュエータ上に被測定面との距離に応じたフォーカス信号
    を発生させるフォーカス検出部と、フォーカス信号が0
    となるように操作量を出力する位置決め制御コントロー
    ラと、操作量に応じてアクチュエータ駆動電流を出力し
    アクチュエータを駆動するドライバと、を備えたフォー
    カス制御系を応用した形状測定装置において、 ばねの変位に比例して発生するばね力を補償するため
    に、前記フォーカス検出部からのフォーカス信号と、前
    記位置検出部からの位置信号より目標位置を演算する目
    標位置演算部と、 目標位置に応じたばね力相当の操作量補正値を演算する
    操作量補正値演算部と、 前記操作量補正値を前記操作量に加える操作量補正部
    と、 を備えたことを特徴とする形状測定装置。
  4. 【請求項4】ばねで垂直方向に吊るされ上下方向に駆動
    されるアクチュエータと、原点からのアクチュエータの
    変位を検出し位置信号を出力する位置検出部と、アクチ
    ュエータ上に被測定面との距離に応じたフォーカス信号
    を発生させるフォーカス検出部と、フォーカス信号が0
    となるように操作量を出力する位置決め制御コントロー
    ラと、操作量に応じてアクチュエータ駆動電流を出力し
    アクチュエータを駆動するドライバと、を備えたフォー
    カス制御系を応用した形状測定装置において、 ばねの変位に比例して発生するばね力とアクチュエータ
    の動特性を補償するために、前記フォーカス検出部から
    のフォーカス信号と、前記位置検出部からの位置信号よ
    り目標位置を演算する操作量補正値演算部と、 目標位置から位置への開ループ伝達関数が要求される特
    性となるように補償する補償器による補償値を前記目標
    位置に乗ずることにより操作量補正値を演算する操作量
    補正値演算部と、 前記操作量補正値を前記操作量に加える操作量補正部
    と、 を備えたことを特徴とする形状測定装置。
  5. 【請求項5】目標位置に対して1型のサーボとなるよう
    に積分要素を含んだ位置決め制御コントローラを備えた
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載
    の形状測定装置。
  6. 【請求項6】アクチュエータ電流値と位置信号もしくは
    フォーカス信号からアクチュエータに加わる外乱を推定
    する外乱オブザーバを備え、 推定された外乱を電流値相当に変換し、操作量である電
    流司令値に加算することによって、アクチュエータに加
    わる外乱やアクチュエータのパラメータ変動に対してロ
    バストであることを特徴とする請求項1から4のいずれ
    か1項に記載の形状測定装置。
  7. 【請求項7】ばね特性を含んだアクチュエータのパラメ
    ータ変動等の不確かさと、要求される制御性能を考慮
    し、H∞制御則に基づいて設計されたロバストコントロ
    ーラを位置決め制御コントローラとして備えたことを特
    徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の形状測
    定装置。
JP22090598A 1998-08-04 1998-08-04 形状測定装置 Expired - Lifetime JP3600025B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22090598A JP3600025B2 (ja) 1998-08-04 1998-08-04 形状測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22090598A JP3600025B2 (ja) 1998-08-04 1998-08-04 形状測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000055646A true JP2000055646A (ja) 2000-02-25
JP3600025B2 JP3600025B2 (ja) 2004-12-08

Family

ID=16758380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22090598A Expired - Lifetime JP3600025B2 (ja) 1998-08-04 1998-08-04 形状測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3600025B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004001694A (ja) * 2002-02-25 2004-01-08 Robert Bosch Gmbh 改良されたペダル感覚シミュレーション手段を備える電気油圧制動システム用のマスターシリンダと、このようなマスターシリンダを備えた電気油圧制動システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004001694A (ja) * 2002-02-25 2004-01-08 Robert Bosch Gmbh 改良されたペダル感覚シミュレーション手段を備える電気油圧制動システム用のマスターシリンダと、このようなマスターシリンダを備えた電気油圧制動システム
JP4510388B2 (ja) * 2002-02-25 2010-07-21 ロバート ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 改良されたペダル感覚シミュレーション手段を備える電気油圧制動システム用のマスターシリンダと、このようなマスターシリンダを備えた電気油圧制動システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3600025B2 (ja) 2004-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105717947B (zh) 控制空中装置的方法和有实现此方法的控制器的空中装置
KR100951754B1 (ko) 기계 위치 제어 장치
JP6097174B2 (ja) ロボット制御装置
EP1591857B1 (en) Vibration control device
Kamalzadeh et al. Robust compensation of elastic deformations in ball screw drives
US20140046483A1 (en) Robotic control apparatus
US7366576B2 (en) Position control device and position control method for machine tools
JP2004213472A (ja) 制御装置
JP2000172341A (ja) サーボ制御装置
JP7293905B2 (ja) 摩擦補償装置
KR20060072136A (ko) 모터 제어 장치
JP4226420B2 (ja) 位置制御装置
JP2010123018A (ja) サーボ制御装置
JP5947732B2 (ja) 制御システム、外乱推定システム、制御方法、制御プログラム及び設計方法
JP2645464B2 (ja) エレベータの位置制御装置の調整方法
JP3600025B2 (ja) 形状測定装置
CN109116721B (zh) 一种将时变系统转变为定常系统的控制方法
JP5407435B2 (ja) モータ制御装置
KR100450084B1 (ko) 강인성과 기능적 성능이 증진된 시스템 제어기
JP2838578B2 (ja) モータ制御装置、外乱負荷トルク推定装置
JP5037065B2 (ja) 機械制御装置
CN111796509A (zh) 一种陀螺自稳定控制方法
JP3694173B2 (ja) 位置決め制御装置
RU2783728C1 (ru) Способ повышения устойчивости гиростабилизатора
JP2009031989A (ja) サーボ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040531

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040914

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040915

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080924

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080924

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090924

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090924

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100924

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110924

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120924

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130924

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term