JP2000051682A - ゲル状物質及びスプレー装置 - Google Patents

ゲル状物質及びスプレー装置

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JP2000051682A JP10223134A JP22313498A JP2000051682A JP 2000051682 A JP2000051682 A JP 2000051682A JP 10223134 A JP10223134 A JP 10223134A JP 22313498 A JP22313498 A JP 22313498A JP 2000051682 A JP2000051682 A JP 2000051682A
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    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B11/00Single-unit hand-held apparatus in which flow of contents is produced by the muscular force of the operator at the moment of use
    • B05B11/0005Components or details
    • B05B11/0078Arrangements for separately storing several components

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  • Colloid Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間で容易にゾル化し、かつ、短時間で容
易にゲル化して元の状態に戻るゲル状物質の提供。 【解決手段】 ケイ酸ナトリウム水溶液及びリン酸ナト
リウム水溶液を緩衝液として混合してpH11.5〜1
2.5に調整したアルカリイオン水と、Si:25.4
%、Mg:16.8%、Li:0.5%、Na:2.0
%、Fe:0.0%、Al:0.1%を含有する親水性
スメクタイトからなるヘクトライトを主成分とたゲル化
剤とを混合した結果、手で一振りして振動を加えるだけ
で瞬時にゾル化し、放置すれば15秒以内に完全にゲル
化して殆ど流動性がなくなるゲル状物質Gが得られた。
このゲル状物質Gを、噴霧したい所望の物質と共にスプ
レー装置30の容器31に収容しておけば、上記所望の
物質は、その揮発性,粒径,相溶性等に関わらずゲル状
物質G中に分散したままで保持され、均一に噴霧され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温常圧でゲル状
となるゲル状物質に関し、詳しくは、容易にゾル化しか
つ容易にゲル化して元の状態に戻るゲル状物質と、その
ゲル状物質を利用したスプレー装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、スプレー装置では、噴霧した
い所望の物質を適切な溶媒に溶かし、ゾル状として噴霧
していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記所望の
物質の中には、適切な溶媒がなかなか見つからないもの
があった。また、適切な溶媒が見つかっても、それが高
価であったり生体や環境に悪影響を及ぼしたりする場合
がある。そこで、通常の状態ではゲル状で、容易にゾル
化しかつ容易にゲル化して元の状態に戻るゲル状物質の
存在が切望される。このような物質があれば、上記所望
の物質がいかなる物質であっても、それをゲルの内部に
分散させることができる。そして、所望の物質を噴霧す
るときには、そのゲル状物質を一度ゾル化させればよ
い。また、このようなゲル状物質があれば、無重力空間
での使用を伴う宇宙開発の分野等、様々な分野での利用
が考えられる。
【0004】しかしながら、このようなゲル状物質は今
まで存在しなかった。一般のゲル状物質に振動を与える
とゾル化することは知られているが、このゾル化には極
めて長い時間を要する。このため、一般のゲル状物質に
所望の物質を混合してスプレー装置に使用したとして
も、ゲル状物質がゾル化する前に所望の物質が沈殿また
は蒸発してしまう。このため、所望の物質を適切に噴霧
することができない。また、噴霧の前に長時間に渡って
振動を与えなければならないので実用的でない。
【0005】そこで、請求項1〜4記載の発明は、短時
間で容易にゾル化し、かつ、短時間で容易にゲル化して
元の状態に戻るゲル状物質を提供することを目的として
なされた。また、請求項5記載の発明は、そのゲル状物
質を用いて、環境や生体に悪影響を及ぼすことなく種々
の物質を噴霧できるスプレー装置を提供することを目的
としてなされた。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達するためになされた請求項1記載の発明は、ヘクト
ライトを主成分とするゲル化剤と、アルカリイオン水
と、を混合してなることを特徴とするゲル状物質を、要
旨としている。
【0007】本願出願人は、アルカリイオン水にヘクト
ライトを主成分とするゲル化剤を混合し、そのアルカリ
イオン水をゲル化させる実験を行った。この実験の後、
本願出願人は、このようにゲル化させたアルカリイオン
水は振動を与えるだけで容易にゾル化し、15秒程度
(ゲル化剤の濃度により5〜30秒に調整可能)の短時
間放置すると再びゲル化することを発見した。
【0008】本発明のゲル状物質は、ヘクトライトを主
成分とするゲル化剤とアルカリイオン水とを混合したこ
とを特徴としている。このため、本発明のゲル状物質
は、振動を加えるだけで短時間で容易にゾル化し、放置
すれば短時間で容易にゲル化して元の状態に戻る。従っ
て、本発明のゲル状物質は、後述のスプレー装置への利
用を始め、無重力空間での使用を伴う宇宙開発の分野、
揮発性物質の保持等、種々の用途に有効に利用すること
ができる。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の構
成に加え、上記アルカリイオン水が、緩衝液と混合され
たものであることを特徴としている。本発明では、上記
アルカリイオン水が緩衝液と混合されているので、その
アルカリイオン水のpHが一層安定する。因果関係は定
かではないが、このようなアルカリイオン水を使用した
場合、上記ゾル化及びゲル化が一層円滑に行われる。ま
た、そのゾル化及びゲル化に関わる性質も一層長い期間
に渡って保持される。
【0010】従って、本発明のゲル状物質では、請求項
1記載の発明の効果に加えて、上記ゾル化及びゲル化が
一層円滑に行われると共にその性質が一層長い期間保持
され、上記各種用途に一層有効に利用することができる
といった効果が生じる。請求項3記載の発明は、請求項
2記載の構成に加え、上記アルカリイオン水が、大気か
ら隔離した状態で上記緩衝液と混合されたことを特徴と
している。
【0011】本発明では、アルカリイオン水が大気から
隔離した状態で緩衝液と混合されているので、緩衝液と
混合するまでにアルカリイオン水に化学的変化が生じる
のを防止できる。因果関係は定かではないが、このよう
なアルカリイオン水を使用した場合、上記ゾル化及びゲ
ル化が一層円滑に行われる。また、そのゾル化及びゲル
化に関わる性質も一層長い期間に渡って保持される。
【0012】従って、本発明のゲル状物質では、請求項
2記載の発明の効果に加えて、上記ゾル化及びゲル化が
一層円滑に行われると共にその性質が一層長い期間保持
され、上記各種用途に一層有効に利用することができる
といった効果が生じる。請求項4記載の発明は、請求項
1〜3のいずれかに記載の構成に加え、上記ヘクトライ
トが、以下の元素を含有する親水性スメクタイトである
ことを特徴としている。
【0013】 Si:25.4% Mg:16.8% Li:0.5% Na:2.0% Fe:0.0% Al:0.1% ヘクトライトとして上記元素を含有する親水性スメクタ
イトを使用した場合、上記ゾル化及びゲル化が一層円滑
に行われる。この原理は不明であるが、何度も繰り返し
実験を行った結果、良好な再現性が証明された。
【0014】本発明では、ヘクトライトとして上記元素
を含有する親水性スメクタイトを使用しているので、請
求項1〜3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、上
記ゾル化及びゲル化が一層円滑に行われ、上記各種用途
に一層有効に利用することができるといった効果が生じ
る。例えば、請求項3記載のアルカリイオン水と本発明
のヘクトライトとを混合したゲル状物質では、そのゲル
状物質を収容した容器を手で一振りするだけで瞬時にゾ
ル化し、そのゾルを放置すれば、15秒以内(ゲル化剤
の濃度により5〜30秒に調整可能)に完全にゲル化し
て殆ど流動性がなくなる。しかも、そのゾル化,ゲル化
を繰り返し行っても、1年以上もその性質が失われない
ことが実証されている。更に、このゲル状物質は人体や
環境に対しても悪影響を全く及ぼさず、整髪料や香水の
基材としても安心して使用できる。従って、このような
ゲル状物質は、極めて広い用途に極めて有効に利用する
ことができる。
【0015】請求項5記載の発明は、所望の物質を噴霧
するためのスプレー装置であって、請求項1〜4のいず
れかに記載のゲル状物質が上記所望の物質と共に収容さ
れる容器と、該容器内の液状物質を、上記容器の内部を
大気圧に保持したままで噴霧可能なポンプ式のノズル
と、を備えたことを特徴としている。
【0016】本発明では、容器には、請求項1〜4のい
ずれかに記載のゲル状物質が、噴霧したい所望の物質と
共に収容される。前述のように、このゲル状物質は、ゾ
ル化した後放置すれば、極めて短時間でゲル化する。こ
のため、ゲル状物質をゾル化し、上記所望の物質と混合
した後放置すれば、その所望の物質が蒸発したり沈殿し
たりする前に、ゲル状物質がゲル化する。すると、上記
所望の物質は、その揮発性,粒径,相溶性等に関わら
ず、ゲル状物質中に分散したままで保持される。
【0017】そして、所望の物質を噴霧するときには、
ゲル状物質に振動を与えて一度ゾル化させればよい。す
ると、容器内の物質はゾル化したゲル状物質に所望の物
質が均一に分散した液状物質となり、ノズルを介して良
好に噴霧することができる。しかも、このノズルは容器
の内部を大気圧に保持したままで噴霧可能なポンプ式の
ノズルであるため、容器内にプロパンやフロンを注入す
る必要がない。このため、環境に悪影響を及ぼしたり処
理に危険を伴ったりすることも全くない。
【0018】このように、本発明のスプレー装置では、
いかなる物質でも良好にかつ均一に噴霧することがで
き、しかも、環境に悪影響を及ぼさずに安全に処理する
ことができるといった優れた効果が生じる。なお、本発
明のスプレー装置では、噴霧時には必ずしも人為的に振
動を与えてゲル状物質をゾル化させる必要はない。すな
わち、ノズルからゲル状物質に吸引力が作用すると、ゲ
ル状物質がその吸引力によってゾル化する。この場合、
スプレー装置の使用者は、無意識の内に必要量だけゲル
状物質をゾル化して、所望の物質と共に噴霧することが
できる。また、この場合、吸引力が作用する部分の他は
ゲル状物質がゲル状に保持されているので、スプレー装
置を通常とは上下を逆にしても使用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
と共に説明する。先ず、本発明が適用された一実施の形
態としてのゲル状物質G(図2参照)を製造するのに用
いられるアルカリイオン水の製造方法を説明する。図1
は、そのアルカリイオン水の製造装置の構成を概略的に
表す説明図である。
【0020】図1に示すように、本製造装置は、水道水
等の中性水、またはそれらの水を活性炭等によって浄化
した水を、酸性水とアルカリイオン水とに分離するアル
カリイオン水生成槽1を備えている。このアルカリイオ
ン水生成槽1には、上記水道水等を導く導水管2が接続
されると共に、その内部は、隔膜3によって陽極室4と
陰極室5とに分離されている。また、陽極室4及び陰極
室5には陽極6及び陰極7がそれぞれ配設されている。
このため、アルカリイオン水生成槽1内に収容された水
に極微量の電解質(ここではNaCl)を添加して陽極
6−陰極7間に電解電流を通電することにより、陽極室
4に酸性水を、陰極室5にアルカリイオン水を、それぞ
れ生成することができる。すなわち、このアルカリイオ
ン水生成槽1はごく一般的な電解槽によって構成するこ
とができ、例えば、アルカリイオン水製造装置JDS−
10(商品名:城南電気製)を使用することができる。
【0021】陽極室4に生成された酸性水は、酸性水排
出管8から取り出され、アストリンゼン液等として使用
することができる。陰極室5に生成されたアルカリイオ
ン水は、アルカリイオン水排出管9を介して排出され
る。このアルカリイオン水排出管9の周囲には、冷媒を
循環する多数の冷却管で構成された冷却装置10が配設
され、アルカリイオン水はこの冷却装置10によって冷
却された後、混合槽11に導入される。
【0022】混合槽11の上方には、緩衝液を貯留する
緩衝液貯槽12が設けられ、この緩衝液貯槽12に貯留
された緩衝液は、バルブ等からなる注入量調整装置13
を介して混合槽11に供給される。緩衝液の供給量は、
注入量調整装置13によって、陽極6−陰極7間に通電
した電気量に応じた値に調整される。また、緩衝液とし
ては、酢酸−水酸化ナトリウム緩衝液等、種々のものを
用いることができるが、中でも、ケイ酸ナトリウム水溶
液及びリン酸ナトリウム水溶液が好ましい。これらを使
用した場合、アルカリイオン水のアルカリ性が一層安定
したものとなり、延いては、後述のゲル状物質Gのゾル
化及びゲル化が一層円滑に行われる。
【0023】混合槽11内には、撹拌装置14が設けら
れ、アルカリイオン水と緩衝液とが均一に混合されるよ
うになっている。また、混合槽11は、周囲の温度によ
って影響を受けないように断熱手段15によって周囲か
ら断熱されると共に、図示しない周知の温度調整手段に
よって内部を−5℃〜25℃に調整されている。これ
は、アルカリイオン水を構成する水素及び酸素の活性化
を防止するためで、0℃〜10℃に調整するのが好まし
い。また、混合槽11から導出されるアルカリイオン水
のpHは、pH測定手段17によって測定され、この測
定結果に応じて電解電流の通電量及び緩衝液の供給量が
調整される。ここでは、アルカリイオン水のpHを、1
1.5〜12.5に調整するのが好ましい。こうするこ
とによって、アルカリイオン水のアルカリ性を一層安定
させることができる。
【0024】このようにして製造されたアルカリイオン
水は、アルカリイオン水出口18から必要に応じて取り
出される。また、本製造装置では、アルカリイオン水生
成槽1及び混合槽11を隔離槽22内に設けることによ
って外気と隔離し、その隔離槽22の内部には、窒素雰
囲気を充填、或いは二酸化炭素、酸素除去剤を充填して
いる。こうすることによって、アルカリイオン水の変質
を防止し、取り出した後も長期に渡って性質を維持する
ことができる。また、このように製造されたアルカリイ
オン水は、洗浄効果が高い、除菌、防錆、防臭、防腐効
果がある等の優れた特性を有している。
【0025】本願出願人は、上記製造装置によって製造
されたアルカリイオン水と、ヘクトライトを主成分とす
るゲル化剤とを混合した結果、短時間で容易にゾル化
し、かつ、短時間で容易にゲル化して元の状態に戻るゲ
ル状物質Gを得た。なお、この種のゲル化剤としては、
例えばルーセンタイト(SWN)(商品名:コープケミ
カル株式会社製)がある。なお、このルーセンタイト
(SWN)は親水性スメクタイトの一種で、以下に示す
物性を有する。
【0026】 付着水(65℃)(%) 3.9 層間水(500℃・2H)(%) 6.9 pH(1%液) 10.48 EC(μS/cm)(1%液) 720 透過率(500nm)(1%液) 95 MB吸着量(meq/100g) 101 見掛け粘土(2%液)(cP) 純 水: 6rpm 4.7×103 60rpm 6.1×102 4%食塩水中: 6rpm 2.1×103 比表面積(m2 /g) 160 耐熱性(示差熱分析)(℃) 700 化学分析(%) Si 25.4 Mg 16.8 F − Li 0.5 Na 2.0 Fe 0.0 Al 0.1 真比重(g/ml) 2.13 多孔体比表面積(m2 /g) 200 このようにして製造されたゲル状物質Gは、そのゲル状
物質Gを収容した容器を手で一振りして振動を加えるだ
けで、瞬時にゾル化した。また、そのゾルを放置したと
ころ、15秒以内(ゲル化剤の濃度により5〜30秒に
調整可能)に完全にゲル化して殆ど流動性がなくなっ
た。しかも、そのゾル化,ゲル化を繰り返し行っても、
1年以上もその性質が失われないことが実証された。更
に、このゲル状物質Gは人体や環境に対しても悪影響を
全く及ぼさず、整髪料や香水の基材としても安心して使
用できることが判った。
【0027】従って、このようなゲル状物質Gは、次に
述べるスプレー装置30への利用を始め、無重力空間で
の使用を伴う宇宙開発の分野、揮発性物質の保持等、極
めて広い用途に極めて有効に利用することができる。ま
た、前述のように、本実施の形態ではアルカリイオン水
自身が防錆効果、洗浄効果等を有している。このため、
ゲル状物質Gは、そのまま潤滑剤として使用しても優れ
た特性が得られる。
【0028】次に、このゲル状物質Gを利用したスプレ
ー装置30について、図2の斜視図を用いて説明する。
図2に示すように、スプレー装置30は、ゲル状物質G
が収容される容器31と、容器31内の液状物質を、容
器31の内部を大気圧に保持したままで噴霧可能なポン
プ式のノズル33とを備えている。なお、ゲル状物質G
はゾル化してもある程度の粘性を有するので、容器31
に収納されたゲル状物質Gには多数の気泡Gaが観察さ
れる。
【0029】ノズル33は、内側に図示しない雌ネジが
形成されており、容器31の上方に形成された雄ネジ
(図示せず)に螺合することによって容器31に固定さ
れる。また、ノズル33は、側面にノズルプレート35
を有すると共に上下に摺動可能に設けられたピストン3
7と、そのピストン37を上方に付勢するスプリング3
9とを備え、そのノズル33の下端に設けられた吸入口
33aには、先端41aが容器31の底面に達するチュ
ーブ41が設けられている。ノズル33内には図示しな
い周知の弁体が設けられており、吸入口33aからノズ
ルプレート35へ至る方向にのみ液状物質を流通させて
いる。
【0030】このように構成されたスプレー装置30で
は、ピストン37が押下されると、既にノズル33内に
吸入されている液状物質をノズルプレート35から噴霧
し、押下が止められると、ピストン37がスプリング3
9の付勢力によって上昇する。このとき、チューブ41
の先端41aからノズル33内へ液状物質を吸入するこ
とができる。従って、スプレー装置30を手で振ること
によって、容器31に収容されたゲル状物質Gに振動を
与えて一度ゾル化させ、ピストン37を押下すればノズ
ルプレート35からゾル化したゲル状物質Gを噴霧する
ことができる。
【0031】また、チューブ41の先端41aからゲル
状物質Gに吸引力が作用すると、その吸引力によってゲ
ル状物質Gはゾル化する。このため、人為的に振動を与
えてゲル状物質Gをゾル化させなくても、先端41a近
傍のゲル状物質Gを必要量だけゾル化させて噴霧するこ
とができる。この場合、図3(A)に例示するように、
吸引力が作用する部分(先端41aごく近傍)の他はゲ
ル状物質Gがゲル状に保持されるので、図3(B)に例
示するように、スプレー装置30を通常とは上下を逆に
してもゲル状物質Gを噴霧することができる。
【0032】そこで、このゲル状物質Gを、噴霧したい
所望の物質と共に容器31に収容しておけば、次のよう
な優れた特性が得られる。前述のように、このゲル状物
質Gは極めて短時間でゲル化するので、ゲル状物質Gを
ゾル化し、上記所望の物質と混合した後放置すれば、そ
の所望の物質が蒸発したり沈殿したりする前にゲル状物
質Gがゲル化する。すると、上記所望の物質は、その揮
発性,粒径,相溶性等に関わらず、ゲル状物質G中に分
散したままで保持される。すなわち、容器31に収容さ
れたゲル状物質G中に気泡Gaが均一に分散しているこ
とからも類推できるように、ゲル状物質G中に、そのゲ
ル状物質Gと相溶性がなく、比重が全く異なるものもゲ
ル状物質G中に均一に分散させることができる。また、
上記所望の物質に揮発性がある場合にも、ゲル状物質G
がその物質を均一に分散させたままでゲル化することに
より、その物質の蒸発を抑制することができる。
【0033】そして、所望の物質を噴霧するときには、
ゲル状物質Gに振動を与えて一度ゾル化させればよい。
すると、容器31内の物質はゾル化したゲル状物質Gに
所望の物質が均一に分散した液状物質となり、ノズル3
3を介して良好に噴霧することができる。また、前述の
ように、ゲル状物質Gを人為的にゾル化させることなく
そのまま噴霧してもよい。従って、スプレー装置30で
は、いかなる物質でも良好にかつ均一に噴霧することが
できる。
【0034】例えば、切削用の研磨剤等でも、容器31
内に沈殿させることなく、均一に噴霧することができ
る。また、この場合、上記アルカリイオン水自身が有す
る洗浄効果、防錆効果が有効に作用し、極めて良好な切
削作業が行える。一方、香水、芳香剤、整髪料、抗菌剤
等の揮発性物質も、その蒸発を抑制しつつ良好に噴霧す
ることができる。また、上記アルカリイオン水自身が、
除菌効果、防臭効果、防腐効果を備えているので、香
水、芳香剤、整髪料、抗菌剤等として一層良好な特性が
得られる。しかも、急性経口毒性の程度は事実上無、或
いは事実上無害の範囲に属し、皮膚一次刺激性は無刺激
であるため、安全性にも優れている。
【0035】更に、このノズル33は容器31の内部を
大気圧に保持したままで噴霧可能なポンプ式のノズルで
あるため、容器31内にプロパンやフロンを注入する必
要がない。このため、環境に悪影響を及ぼしたり処理に
危険を伴ったりすることも全くない。また、ゲル状物質
Gは、ビタミンC等の酸性水で中和することにより容易
に液体になる。このため、廃棄時の処理が非常に容易で
あり、自然環境の保護にも優れている。
【0036】なお、本発明は上記実施の形態に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々の形態で実施することができる。例えば、ヘクトラ
イトを主成分とするゲル化剤やアルカリイオン水として
は、上記実施の形態で使用したものに限らず、種々のも
のを使用することができる。但し、本願出願人が実験し
た限りでは、上記実施の形態のゲル化剤及びアルカリイ
オン水を混合した場合、ゲル化及びゾル化の円滑さ、そ
の性質が保持される期間、並びにゲル状物質の製造のし
易さにおいて、最も優れた特性が得られた。例えば、上
記ゲル化剤と類似の特性を有するルーセンタイト(SW
F)(商品名:コープケミカル株式会社製)を使用した
場合、多量のゲル化剤を使用する必要があり、ゲル状物
質の製造にも長い時間と労力を要した。
【0037】また、スプレー装置としても種々の形態が
考えられる。例えば、ノズルとしては、引き金状のハン
ドルを握ることによって噴霧を行うタイプのノズルを使
用することもできる。更に、前述のゲル状物質Gの利用
例としては、種々の形態が考えられる。例えば、前述の
香水以外にも、各種化粧品として使用することができ
る。この場合、化粧品の揮発成分を良好に保持すること
ができ、更に、アルカリイオン水の除菌、防臭効果が有
効に作用する。
【0038】また、ゲル状物質Gは、各種塗料を保持さ
せて使用することもできる。例えば、水性ペンキは水と
混合して使用されるが、この場合、水と水性ペンキとが
すぐに分離してしまうという課題があった。そこで、ゲ
ル状物質Gを従来の水の代わりに使用すれば、ゲル状物
質G(前述のように大部分が水)と水性ペンキとが分離
せず、水性ペンキを容易に塗布することができる。ま
た、金属の表面等にペンキを塗布する場合は、金属に一
旦錆止め剤を塗布し、その上からペンキを塗布する必要
があった。これに対して、ゲル状物質Gは防錆効果を有
しているので、このゲル状物質Gにペンキを溶かして塗
布すれば、錆止め剤を塗布する手間を省くことができ
る。
【0039】更に、ゲル状物質Gを各種燃料と混合して
使用すれば、次のような効果が生じる。周知のように水
は水素と酸素とから構成されているので、燃料と水とを
エマルジョンにして燃料として使用すれば、エネルギー
が増幅される。前述のようにゲル状物質Gは大部分が水
であり、燃料とも容易に混合できるので、ゲル状物質G
と各種燃料とを混合して使用すれば、一層効率的にエネ
ルギーを取り出すことができる。また、この場合、揮発
性の燃料のガス化が防止できるので、燃料がガス化して
漏れ出すのを良好に防止することができる。このため、
燃料がガス化して漏れだしたことに起因する爆発事故の
発生を良好に抑制することができる。従って、ゲル状物
質Gは、航空燃料やロケット燃料への利用においても、
極めて優れた効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態のゲル状物質に用いられるアルカ
リイオン水を製造するための製造装置の構成を概略的に
表す説明図である。
【図2】 実施の形態のスプレー装置の構成を表す斜視
図である。
【図3】 そのスプレー装置の使用方法を例示する斜視
図である。
【符号の説明】
1…アルカリイオン水生成槽 3…隔膜 4…
陽極室 5…陰極室 6…陽極 7…陰極 10…冷却装置
11…混合槽 12…緩衝液貯槽 13…注入量調整装置
14…撹拌装置 15…断熱手段 18…アルカリイオン水出口
22…隔離槽 30…スプレー装置 31…容器 33…ノズ
ル 37…ピストン 41…チューブ G…ゲル状物質

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘクトライトを主成分とするゲル化剤
    と、 アルカリイオン水と、 を混合してなることを特徴とするゲル状物質。
  2. 【請求項2】 上記アルカリイオン水が、緩衝液と混合
    されたものであることを特徴とする請求項1記載のゲル
    状物質。
  3. 【請求項3】 上記アルカリイオン水が、大気から隔離
    した状態で上記緩衝液と混合されたことを特徴とする請
    求項2記載のゲル状物質。
  4. 【請求項4】 上記ヘクトライトが、以下の元素を含有
    する親水性スメクタイトであることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載のゲル状物質。 Si:25.4% Mg:16.8% Li:0.5% Na:2.0% Fe:0.0% Al:0.1%
  5. 【請求項5】 所望の物質を噴霧するためのスプレー装
    置であって、 請求項1〜4のいずれかに記載のゲル状物質が上記所望
    の物質と共に収容される容器と、 該容器内の液状物質を、上記容器の内部を大気圧に保持
    したままで噴霧可能なポンプ式のノズルと、 を備えたことを特徴とするスプレー装置。
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