JP2000048585A - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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JP2000048585A
JP2000048585A JP10211131A JP21113198A JP2000048585A JP 2000048585 A JP2000048585 A JP 2000048585A JP 10211131 A JP10211131 A JP 10211131A JP 21113198 A JP21113198 A JP 21113198A JP 2000048585 A JP2000048585 A JP 2000048585A
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Japan
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circuit
data
sense
data line
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JP10211131A
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Yoshinori Takano
芳徳 高野
Toru Tanzawa
徹 丹沢
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 データ“0”,“1”に拘わらず高速センス
を可能とした読み出し回路を持つ半導体記憶装置を提供
する。 【解決手段】 メモリセルアレイ11の読み出し回路は
ビット線BLをデータ線DLに接続するカラムゲート1
2、センス線SAと参照センス線RSAの間の電位差を
検知するセンスアンプ13、センス線SA及び参照セン
ス線RSAを充電する負荷回路14a,14b、センス
線SAとデータ線DLの間、及び参照センス線RSAと
参照データ線RDLの間を分離する分離回路15a,1
5b、参照電流を流す参照電流回路16を有する。セン
ス線SAには、データセンス動作の初期にセンス線SA
を参照センス線RSAより低い電位に設定するための過
充電防止回路17が設けられ、データ線DLには、デー
タセンス動作の初期にデータ線DLの充電を加速する充
電加速回路18が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体記憶装置
に係り、特に選択された時に電流引き込みを行うか否か
により二値データ記憶を行う形式のメモリセルを用いた
半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電流検出型の半導体メモリと
して、不揮発性メモリが知られている。例えば、電気的
書き換えを可能とした不揮発性メモリ(EEPROM)
では、半導体基板上にゲート絶縁膜を介して浮遊ゲート
と制御ゲートを積層したFETMOS構造のメモリセル
が一般に用いられている。このメモリセルでは、浮遊ゲ
ートの電荷の蓄積状態に応じてメモリセルのしきい値が
異なり、この異なるしきい値状態が二値データの
“0”,“1”になる。
【0003】図10は、この種の不揮発性メモリに用い
られるデータ読み出し回路の構成を示している。メモリ
セルアレイ1のビット線BLは、カラムゲート2により
選択されてデータ線DLに接続される。データ線DLに
は、選択されたメモリセルがオン(例えば“1”デー
タ)のときセル電流が流れ、オフ(例えば“0”デー
タ)のときはセル電流が流れない。このセル電流の有無
を検出するために、データ線DLに対して、参照定電流
回路4に接続された参照データ線RDLが用意される。
参照データ線RDLには、選択されたメモリセルがオン
の時に流れる電流の約半分の電流が流れるように、参照
定電流回路4が構成される。
【0004】データ線DLと参照データ線RDLはそれ
ぞれクランプ用NMOSトランジスタQN1,QN2を
介してセンス線SAと参照センス線RSAに接続され、
これらのセンス線SAと参照センス線RSAはそれぞれ
負荷PMOSトランジスタQP1,QP2を介して電源
VCCに接続されている。センス線SAと参照センス線R
SAの間の電位差を検知増幅するためにセンスアンプ3
が設けられている。
【0005】クランプ用NMOSトランジスタQN1,
QN2は、ゲートに定電圧VGが与えられて、データ線
DL,参照データ線RDLの電位上昇をVG−VTH(V
TH:QN1,QN2のしきい値)でクランプする働きを
する。言い換えれば、クランプ用NMOSトランジスタ
QN1,QN2は、センス線SA,参照センス線RSA
とデータ線DL,参照データ線RDLのそれぞれの間を
一定条件で分離する分離回路を構成している。
【0006】この様な読み出し回路において、従来は、
負荷回路を構成するPMOSトランジスタQP1,QP
2に比べて、分離回路を構成するNMOSトランジスタ
QN1,QN2のβ(=μC0W/L)が大きく設定さ
れる。ここで、μはキャリア移動度、C0はゲート容
量、Wはチャネル幅、Lはチャネル長である。一方、メ
モリセルアレイ1のビット線BLの容量は、メモリセル
アレイ1の規模により決まるが、大規模集積化メモリに
おいてはセンス線SAの容量に比べて十分に大きい。
【0007】この様な条件の下で、ビット線BLをデー
タセンスに先立ってVSSにリセットした後、カラムゲー
ト2を選択してあるビット線BLをデータ線DLに接続
すると、読み出しデータに拘わらず、電荷分配によって
センス線SAが一旦急激な電位低下を示す。即ち、選択
されたメモリセルが“0”データであって、メモリセル
によるデータ線DLの電流引き込みはない場合にも、一
旦センス線SAが大きく電位低下する。このため、負荷
PMOSトランジスタQP1による充電動作でセンス線
SAが電位上昇して、参照センス線RSAより高い電位
になるまでに時間がかかり、“0”データの読み出し出
力が遅れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したセンス線とビ
ット線の電荷分配による“0”データセンスの遅れを防
止するためには、分離回路であるNMOSトランジスタ
QN1,QN2のβを小さくすることが考えられる。し
かし、単に分離回路を構成するトランジスタのβを小さ
くすると、“0”データセンスの高速化が図れる反面、
“1”データセンスに遅れが生じてしまう。即ち、メモ
リセルがオンとなる“1”データの場合、ビット線BL
によるセンス線SAの電流引き抜きにより、センス線S
Aが参照センス線RSAより電位低下することを検知す
ることになる。この場合、分離回路トランジスタのβが
小さいと、センス線SAの電流引き抜きに時間がかかる
ためである。
【0009】この発明は、上記事情を考慮してなされた
もので、データ“0”,“1”に拘わらず高速センスを
可能とした読み出し回路を持つ半導体記憶装置を提供す
ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体記
憶装置は、複数本ずつのビット線とワード線の各交差部
に、選択されたときにビット線の電流引き込みを行うか
否かを二値データに対応させる形式のメモリセルを配置
して構成されるメモリセルアレイと、このメモリセルア
レイの少なくとも一つのビット線を選択的にデータ線に
接続するための選択ゲート回路と、前記データ線が分離
回路を介して接続されたセンス線と参照センス線との間
の電位差を検知増幅するためのセンスアンプと、前記セ
ンス線に電流を供給する負荷回路と、前記センス線に接
続されて、前記選択ゲート回路により選択されたビット
線と前記データ線とが接続されるデータセンス動作の初
期に前記センス線を前記参照センス線より低い電位に設
定するための過充電防止回路と、前記データ線に接続さ
れて、前記選択ゲート回路により選択されたビット線と
前記データ線とが接続されるデータセンス動作の初期に
前記データ線の充電を加速するための充電加速回路と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】前記参照センス線には、例えばセンス線側
と同様に分離回路を介して参照電流が流れる参照データ
線が接続され、参照センス線に電流を供給する負荷回路
が接続される。過充電防止回路は例えば、センス線に定
電流を流すための電流源トランジスタと、この電流源ト
ランジスタを選択的にセンスノードに接続するためのス
イッチング・トランジスタとから構成される。過充電防
止回路はまた、分離回路と並列に接続されてセンス線と
データ線の間を短絡する短絡用トランジスタと、この短
絡用トランジスタのゲートに選択的に電圧を供給するス
イッチング・トランジスタとから構成される。充電加速
回路は例えば、データ線に充電電流を供給するための充
電用トランジスタと、この充電用トランジスタを選択的
にデータ線に接続するためのスイッチング・トランジス
タとから構成される。更に必要に応じて、データ線に対
して、充電加速回路によるデータ線の過剰充電を抑制す
るための過充電防止回路を設けることができる。
【0012】この発明においては、データセンス動作の
初期に、センス線を過充電防止回路により参照センス線
より低レベルに設定する。同時に、データ線に設けた充
電加速回路により、ビット線に引かれて電位低下したデ
ータ線の充電を加速する。これにより、選択されたメモ
リセルがデータ“0”,“1”に拘わらず、高速のセン
ス動作が可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施例を説明する。図1は、この発明の一実施例によ
る不揮発性半導体メモリの読み出し回路に着目したブロ
ック構成を示す。メモリセルアレイ11は、互いに交差
する複数本ずつのビット線BLとワード線WLが配設さ
れ、各ビット線BLとワード線WLの交差部に不揮発性
のメモリセルMCを配置して構成される。メモリセルM
Cは例えば、FETMOS構造を有する電気的書き換え
可能なセルである。
【0014】メモリセルアレイ11のビット線BLは、
選択ゲート回路であるカラムゲート12により選択され
て、データ線DLに接続されている。データ線DLは分
離回路15aを介してセンスアンプ13の一方の入力端
につながるセンス線SAに接続されている。センスアン
プ13の他方の入力端につながる参照センス線RSAに
は、分離回路15bを介して、参照定電流回路16によ
り一定の参照電流が流される参照データ線RDLが接続
されている。センス線SA及び参照センス線RSAには
それぞれ負荷回路14a,14bが接続されている。
【0015】この実施例においては、従来のものと異な
り、センス線SAに過充電防止回路17が設けられてい
る。この過充電防止回路17は、その詳細は後述する
が、センス線SAがデータセンス動作の初期に負荷回路
14aにより参照センス線RSAより高い電位まで充電
されるのを防止するためのものである。言い換えれば、
過充電防止回路17は、センス線SAを参照センス線R
SAより低レベルにプリチャージする。
【0016】また、データ線DLには、充電加速回路1
8が設けられている。この充電加速回路18は、データ
センス時、データ線DLがカラムゲート12により選択
されてVSS電位にリセットされているビット線BLに接
続された時に電位低下するデータ線DL及びビット線B
Lの電位上昇を加速するために設けられている。
【0017】図2は、図1の具体回路構成例を示してい
る。負荷回路14a,14bはそれぞれ、ゲート・ドレ
インをセンス線SA,参照センス線RSAに接続し、ソ
ースを電源VCCに接続したPMOSトランジスタQP
1,QP2により構成されている。
【0018】分離回路15a,15bはそれぞれ、セン
ス線SAとデータ線DLの間、参照センス線RSAと参
照データ線RDLの間に介在させたNMOSトランジス
タQN1,QN2により構成されている。これらのNM
OSトランジスタQN1,QN2のゲートには定電圧V
G1が与えられている。従って、データ線DL,参照デ
ータ線RDLが、VG1−Vth(Vth;トランジスタQ
N1,QN2のしきい値電圧)以上に上昇しようとする
と、NMOSトランジスタQN1,QN2はオフにな
る。即ち、NMOSトランジスタQN1,QN2は、デ
ータ線DL,参照データ線RDLの電位をあるレベルで
クランプして、それぞれセンス線SA,参照センス線R
SAとデータ線DL,参照データ線RDLの間を分離す
る働きをする。
【0019】参照データ線RDLに一定電流を流す参照
定電流回路16は、参照データ線RDLに接続された電
流源NMOSトランジスタQN3と、そのゲートを駆動
するカレントミラー回路とから構成されている。即ち、
PMOSトランジスタQP3,QP4の対と電流源Iに
よりPMOSカレントミラー回路が構成されている。更
にPMOSトランジスタQP3により電流が供給され
る、ゲート・ドレインを接続したNMOSトランジスタ
QN4と、これにゲートが接続された電流源NMOSト
ランジスタQN3とにより、NMOSカレントミラー回
路が構成されている。従って、PMOSトランジスタQ
P3,QP4の寸法が同じであれば、NMOSトランジ
スタQN4には電流源Iと同じ電流i0が流れる。同様
に、NMOSトランジスタQN3,QN4の寸法が同じ
であれば、NMOSトランジスタQN3にも、同じ電流
i0が流れる。実際には例えば、トランジスタQN3に
はi0/2なる電流が流れるように、トランジスタ寸法
が選択される。
【0020】この実施例において、分離回路15a,1
5bを構成するNMOSトランジスタQN1,QN2の
βは、従来に比べて小さく設定されている。これは、デ
ータセンス動作において、大きな容量のビット線BLが
センス線SAに接続されたときのセンス線SAの電荷分
配による急激な電位低下を抑制するためである。具体的
に、NMOSトランジスタQN1,QN2のβは、負荷
回路14a,14bを構成するPMOSトランジスタQ
P1,QP2のβに対して、1:1乃至2:1程度に設
定される。
【0021】そして、上述のように分離回路15a,1
5bを構成するNMOSトランジスタQN1,QN2の
βを小さくして、しかも“1”データセンス時の遅れが
ないようにするために、センス線SAには過充電防止回
路17が設けられている。過充電防止回路17はこの実
施例の場合、ソースがVSSに接続された電流源NMOS
トランジスタQN8と、このNMOSトランジスタQN
8を選択的にセンス線SAに接続するためのスイッチン
グNMOSトランジスタQN7とから構成されている。
電流源NMOSトランジスタQN8のゲートは、参照定
電流回路16の電流源NMOSトランジスタQN3のゲ
ートと接続されている。
【0022】従って、この過充電防止回路17では、N
MOSトランジスタQN7がオンしたとき、電流源NM
OSトランジスタQN8には、NMOSトランジスタQ
N4と同じ寸法であればNMOSトランジスタQN4と
同じ電流が流れることになる。但し、NMOSトランジ
スタQN8の電流はトランジスタ寸法により適当に設定
することができる。NMOSトランジスタQN7のゲー
トは、データセンス動作の初期(具体的には、カラムゲ
ート12の選択に先立ち、或いはカラムゲート12の選
択と同時)に立ち上がる制御信号PROにより駆動され
る。
【0023】データ線DLに接続された充電加速回路1
8は、ドレイン,ゲートにそれぞれ定電圧VPR,VG
2が与えられた充電用NMOSトランジスタQN5と、
これを制御信号ACCにより選択的にデータ線DLに接
続するためのスイッチング用NMOSトランジスタQN
6とから構成されている。
【0024】このように構成された不揮発性メモリのデ
ータ読み出し回路の動作を次に説明する。この実施例の
読み出し回路では、基本的にセンス線SAと参照センス
線RSAのデータセンス初期での電位関係が従来と異な
る。即ち従来の読み出し回路では、参照センス線RSA
側のみ定電流につながっているため、参照センス線RS
Aがセンス線SAより低い電位にプリチャージされる。
これに対し、この実施例では、センス線SAに過充電防
止回路17を設けて、センス線SAが参照センス線RS
Aより高い電位にプリチャージされるのを防いでいる。
より具体的にいえば、センス線SAはNMOSトランジ
スタQN7を介して定電流源につながり、参照センス線
RSAは分離回路15bのNMOSトランジスタQN2
を介して定電流源につながっている。従って、NMOS
トランジスタQN2のβがNMOSトランジスタQN7
より小さければ、センス線SAは、参照センス線RSA
により低い電位にプリチャージされる。
【0025】そしてこの実施例では、データセンス時、
カラムゲート12によりビット線BLがデータ線DLに
接続されたとき、ビット線BLに引かれて電位低下する
データ線DLに引かれて、センス線SAが電位低下する
のを抑制するため、分離回路15aを構成するNMOS
トランジスタQN1のβは小さく設定されている。一
方、データセンス動作初期に、電位低下したデータ線D
Lの充電を加速するため、充電加速回路18が働く。
【0026】より具体的に説明すると、選択されたメモ
リセルがオフである“0”データを読み出す場合には、
データ線DLはリセットされたビット線BLに引かれて
電位低下した後、電位上昇する。この電位上昇は、もし
充電加速回路18がないとすると、負荷回路14aのP
MOSトランジスタQP1からの充電電流のみによる。
この場合、過充電防止回路17によりセンス線SAが定
電流源に接続されて参照センス線RSAより低電位に設
定されていること、また分離回路15aのNMOSトラ
ンジスタQN1のβが小さいことから、負荷PMOSト
ランジスタQP1のみではセンス線SAの電位上昇が遅
れる。
【0027】そこでこの実施例の場合、充電加速回路1
8を設けることにより、データ線DLの電位上昇を加速
している。これにより、センス線SAの電位が参照セン
ス線RSAより高くなるタイミングを早めることがで
き、高速センスが可能になる。
【0028】図3及び図4は、この実施例による読み出
し回路のそれぞれ“0”,“1”データ読み出し時の動
作波形である。これらの図で、横軸の時間は、カラムゲ
ート12が選択されてあるビット線BLがデータ線DL
に接続されるタイミングを原点としている。メモリセル
アレイのワード線WLは図の原点以前に既に選択されて
おり、またビット線BLも原点以前にVSSにリセットさ
れているものとする。カラムゲート12が選択される
と、ビット線BLがデータ線DLに接続されることによ
り、図示のようにデータ線DLはほぼVSSまで電位低下
する。このとき分離回路15aのNMOSトランジスタ
QN1のβは小さいため、センス線SAの急激な電位低
下はない。同時に、過充電防止回路17の制御信号PR
O及び充電加速回路18の制御信号ACCが“H”にな
る。なお、過充電防止回路17の制御信号PROの立ち
上がりについては、カラムゲート12の選択以前、即ち
図に示す時間軸の原点前であってもよい。
【0029】これにより、センス線SAを低レベル側に
設定したまま、データ線DLは、充電加速回路18によ
り電位上昇が加速される。“0”データの場合、データ
線DLはビット線BLによる電流引き込みがないから、
やがて参照データ線RDLより高い電位になる。データ
線DLの電位が参照データ線RDLのレベルにほぼ近い
レベルに達するタイミングで、制御信号ACC及びPR
Oは“L”に戻される。この後、センス線SA及びデー
タ線DLは負荷PMOSトランジスタQP1により充電
され、データ線DLの電位が参照データ線RDLのそれ
より高くなる。これに僅かに遅れてセンス線SAも参照
センス線RSAより高くなる。
【0030】このとき、制御信号ACC,PROが
“L”になった後、センス線SAの電位上昇が急減に行
われるのは、過電流防止回路17がオフになること、分
離回路15aのNMOSトランジスタQN1のβが小さ
く、負荷PMOSトランジスタQP1からの充電電流の
多くがセンス線SAの電位上昇に当てられること、及び
分離回路15aのNMOSトランジスタQN1のβが小
さいためセンス線SAの寄生容量が小さいこと、等の理
由による。そしてセンス線SAと参照センス線RSAの
電位反転により、センスアンプ13の出力OUTは
“L”レベル側に遷移する。
【0031】“1”データセンスの場合は、ビット線B
Lによる電流引き込みがある。従って、図4に示すよう
に、充電加速回路18によりデータ線DLは一旦電位上
昇するものの、データ線DLの電位が参照データ線RD
Lの電位より上昇しないように、メモリセルの電流引き
込み能力と充電加速回路18の電流供給能力のバランス
が設定されている。これにより、センス線SAの電位が
参照センス線RSAより低い状態が保持され、センスア
ンプ13の出力OUTは反転せず、“1”データ読み出
しが行われる。
【0032】センス線SAを参照センス線RSAより高
レベル側にプリチャージする従来の方式では、前述のよ
うに、分離回路のβが大きい場合、センス線SAとビッ
ト線BLの電荷分配の影響により、“0”データセンス
に大きな遅れが生じる。一方分離回路のβを小さくする
だけでは、“1”データセンスの時にセンス線SAの放
電に時間がかかり、遅れが生じる。
【0033】これに対してこの実施例の場合、過充電防
止回路17を設けてセンス線SAを参照センス線RSA
より低レベル側にプリチャージすると同時に、データ線
DLには充電加速回路18を設けることにより、
“0”,“1”データ共に、時間遅れの小さいデータセ
ンスが可能になる。
【0034】図5は、この発明の別の実施例による不揮
発性メモリの読み出し回路を示す。図2と対応する部分
には、図2と同一符号を付してある。この実施例では、
過充電防止回路17のNMOSトランジスタQN1は、
分離回路15aのNMOSトランジスタQN1を短絡す
る短絡用として用いられており、スイッチングNMOS
トランジスタQN8は、この短絡用NMOSトランジス
タQN7を制御信号PROにより選択的にオン駆動す
る。
【0035】この実施例の場合、制御信号PROは、デ
ータセンス時以外“H”として短絡用NMOSトランジ
スタQN7をオンとし、データセンス時“L”として、
短絡用NMOSトランジスタQN7をオフにする。これ
により、データセンス前にセンス線SAは、短絡用NM
OSトランジスタQN7によりデータ線DLにほぼ近い
値、即ち参照センス線RSAより低い値にプリチャージ
される。データセンス時は、NMOSトランジスタQN
8がオフになって、先の実施例と同様の動作により、セ
ンス線SAの電位変化が生じる。
【0036】図6は、この発明の更に別の実施例の不揮
発性メモリの読み出し回路である。図2の実施例と対応
する部分には、図2と同一符号を付してある。この実施
例では、図2の実施例に対して更に、データ線DLにも
過充電防止回路17bを設けている。過充電防止回路1
7bは、センス線SAに設けられている過充電防止回路
17と同様に、電流源NMOSトランジスタQN11
と、これを選択的にデータ線DLに接続するスイッチン
グ用NMOSトランジスタQN10とから構成される。
電流源NMOSトランジスタQN11のゲートは、電流
源NMOSトランジスタQN8と共通に駆動され、スイ
ッチング用NMOSトランジスタQN10には、スイッ
チング用NMOSトランジスタQN7と同じ制御信号P
ROが与えられる。
【0037】この実施例でのデータ線DLに設けられた
過充電防止回路17bは、充電加速回路18によるデー
タ線DLの過剰な充電を抑制する。即ち、充電加速回路
18の電流供給能力が高い場合、図4に示す“1”デー
タセンス時に、データ線DLの電位がリセット状態から
急減に上昇しすぎて、参照データ線RDLより高いレベ
ルまで充電されるおそれがある。そこで、データ線DL
にも過充電防止回路17bを設けることにより、この様
なデータ線DLの過剰充電を防止して、安定な読み出し
を行うことができる。
【0038】この発明は、更に種々変形して実施するこ
とができる。例えば、分離回路15a,15bとして
は、図7に示すように、定電圧によるゲート駆動でな
く、データ線DL(或いは参照データ線RDL)の電位
をインバータ71により反転して、NMOSトランジス
タQNのゲートを負帰還制御する形式としてもよい。ま
た負荷回路14a,14bとしては、図8に示すよう
に、ゲートをVSSに固定したPMOSトランジスタQP
を用いることができる。更にこの発明は、電気的書き換
え可能な不揮発性メモリに限られない。例えば図9
(a)に示すように、メモリセルMQが通常のMOSト
ランジスタ構造であって、マスクイオン注入によりデー
タ“0”,“1”が書かれるマスクROMにもこの発明
を適用できる。また、図10に示すように、選択トラン
ジスタQa,Qbと双安定回路FFを用いたメモリセル
構造を有するSRAMにも同様にこの発明を適用するこ
とができる。
【0039】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、電
流引き込みの有無によりデータ“0”,“1”判別を行
う形式のメモリセルを用いた半導体記憶装置において、
センス線を参照センス線に対して低レベルに設定して、
データ“0”,“1”に拘わらず高速センスを可能とす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による不揮発性メモリのブ
ロック構成を示す。
【図2】図1の具体回路構成を示す。
【図3】同実施例の“0”データ読み出し動作波形を示
す。
【図4】同実施例の“1”データ読み出し動作波形を示
す。
【図5】他の実施例による不揮発性メモリの回路構成を
示す。
【図6】他の実施例による不揮発性メモリの回路構成を
示す。
【図7】分離回路の他の構成例を示す。
【図8】負荷回路の他の構成例を示す。
【図9】この発明が適用できる他のメモリセル構成を示
す。
【図10】従来の不揮発性メモリの読み出し回路を示
す。
【符号の説明】
11…メモリセルアレイ、12…カラムゲート、13…
センスアンプ、14a,14b…負荷回路、15a,1
5b…分離回路、16…参照定電流回路、SA…センス
線、RSA…参照センス線、DL…データ線、RDL…
参照データ線。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本ずつのビット線とワード線の各交
    差部に、選択されたときにビット線の電流引き込みを行
    うか否かを二値データに対応させる形式のメモリセルを
    配置して構成されるメモリセルアレイと、 このメモリセルアレイの少なくとも一つのビット線を選
    択的にデータ線に接続するための選択ゲート回路と、 前記データ線が分離回路を介して接続されたセンス線と
    参照センス線との間の電位差を検知増幅するためのセン
    スアンプと、 前記センス線に電流を供給する負荷回路と、 前記センス線に接続されて、前記選択ゲート回路により
    選択されたビット線と前記データ線とが接続されるデー
    タセンス動作の初期に前記センス線を前記参照センス線
    より低い電位に設定するための過充電防止回路と、 前記データ線に接続されて、前記選択ゲート回路により
    選択されたビット線と前記データ線とが接続されるデー
    タセンス動作の初期に前記データ線の充電を加速するた
    めの充電加速回路と、を備えたことを特徴とする半導体
    記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記参照センス線に分離回路を介して参
    照電流が流れる参照データ線が接続され、前記参照セン
    ス線に電流を供給する負荷回路が接続されていることを
    特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記過充電防止回路は、 前記センス線に定電流を流すための電流源トランジスタ
    と、 この電流源トランジスタを選択的に前記センス線に接続
    するためのスイッチング・トランジスタとを有すること
    を特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 前記充電加速回路は、前記データ線に充
    電電流を供給するための充電用トランジスタと、 この充電用トランジスタを選択的に前記データ線に接続
    するためのスイッチング・トランジスタとを有すること
    を特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記過充電防止回路は、前記分離回路と
    並列に接続されて前記センス線とデータ線の間を選択的
    に短絡する短絡用トランジスタとを有することを特徴と
    する請求項1記載の半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 前記データ線に、前記充電加速回路によ
    るデータ線の過剰充電を抑制するための過充電防止回路
    が設けられていることを特徴とする請求項1記載の半導
    体記憶装置。
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