JP2000046638A - 動電型ピックアップ - Google Patents
動電型ピックアップInfo
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Abstract
調整回路と、ピックアップの感度の調整を行う感度調整
回路を電気的に分離して、これら2系統の調整回路によ
ってそれぞれの値を独立に調整することが可能な動電型
ピックアップを提供することである。 【解決手段】 外側磁極2a、内側磁極3間の環状ギャ
ップ部に、支持ばね7,7によって支持される発電コイ
ル5及び減衰調整コイル6を配置し、発電コイル5と感
度調整抵抗9を直列接続することによって感度調整回路
を構成し、減衰調整コイル6と減衰調整抵抗10を直列
接続することによって減衰調整回路を構成して、両回路
を電気的に分離した。そして、感度調整抵抗9の値を調
整することによって、動電型ピックアップ1の感度(出
力レベル)を調整し、また、減衰調整抵抗10の値を調
整することによって、発電コイル5及び減衰調整コイル
6の振動に対する減衰力を調整するというように、感度
調整と減衰調整を独立して行うことができることとし
た。
Description
プに係り、詳細には、振動数特性の改善(減衰力の調
整)と発電感度の調整をそれぞれ独立に行う動電型ピッ
クアップに関する。
り子」と「ばね」と「減衰器」とで構成されたいわゆる
サイズモ系方式のものが多く用いられている。このサイ
ズモ系方式を採用した振動計として、従来より、動電型
ピックアップが振動測定に利用されている。動電型ピッ
クアップは、外部電源を必要とせず、出力インピーダン
スが低いため外部から電気的雑音をひろうおそれも少な
く、感度の低下なしに長いケーブルが使用でき、非常に
使いやすい。そのため、振動速度及び振動変位の測定に
は、ほとんど例外なしに、動電型ピックアップが使用さ
れている。
の構成を示す縦断面図である。この図3において、動電
型ピックアップ200は、下底を有する略円筒状の筒状
本体202中に、同図中Cを中心軸として略円柱状のマ
グネット204が配置され、また、マグネット204の
上に外側磁極202aと同程度の高さになるように、C
を中心軸として円柱状の内側磁極203が配置されてい
る。そして、マグネット204、外側磁極202a及び
内側磁極203によって磁気回路が構成されている。
中心軸とする円筒状の発電コイル205が中心軸Cの方
向に沿って所定の固有振動数で振動するように支持ばね
207,207で支持されている。筒状本体202に対
する蓋部としての蓋211には、発電コイル205と減
衰調整抵抗210を接続するためのコイル端子208,
208が設けられている。そして、前記磁気回路中を発
電コイル205が振動することによって誘起される誘導
起電力を、コイル端子208,208を介して発電コイ
ル205と結線された減衰調整抵抗210における電圧
降下の値によって測定する。すなわち、発電コイル20
5を「振り子」、支持ばね207を「ばね」、減衰調整
抵抗210を「減衰器」とするサイズモ系が構成されて
いる。
0では、できるだけ低い不減衰固有振動数のサイズモ系
によって、できるだけ低い最低動作振動数を得るため
に、減衰要素を設置し適正な減衰を加えるのを原則とす
る。そして、発電コイル205に発生する電磁制動力を
減衰要素として利用できることが、他のピックアップに
はない動電型ピックアップ200の特徴である。
振動すると、電磁誘導による起電力として、筒状本体2
02を基準とする発電コイル205の相対速度vに比例
した電圧E0 が発電コイル205の両端と接続されたコ
イル端子208,208間に発生する。このコイル端子
208,208間に適正な値を持つ減衰調整抵抗210
を直列に接続すると、発電コイル205と減衰調整抵抗
210によって構成される減衰調整回路に電流が流れ、
この電流により次式(1)で表される減衰力Fが発生す
る。
イル205を制動に利用する場合には、減衰調整抵抗2
10を調整して所要の減衰を得ることが必要になるが、
次式(2)で表すように、減衰調整抵抗210が変化す
ると、動電型ピックアップ200の出力値E(減衰調整
抵抗210における電圧降下の値)も変化してしまうた
め、ピックアップの感度が変化してしまうこととなる。
を行う減衰調整回路と、ピックアップの感度の調整を行
う感度調整回路を電気的に分離して、これら2系統の調
整回路によってそれぞれの値を独立に調整することが可
能な動電型ピックアップを提供することである。
外殻を構成する本体内に設けられた環状の外側磁極と内
側磁極の間に形成された環状ギャップ中に直流磁界を形
成する磁気回路と、この磁気回路によって前記環状ギャ
ップ中に形成された直流磁界中を振動することによって
起電力を発生する発電コイルと、この発電コイルと直列
に接続される感度調整抵抗とによって構成される感度調
整回路と、前記磁気回路によって前記環状ギャップ中に
形成された直流磁界中を振動することによって起電力を
発生する減衰調整コイルと、この減衰調整コイルと直列
に接続される減衰調整抵抗とによって構成される減衰調
整回路と、前記発電コイル及び減衰調整コイルを前記環
状ギャップ中に形成された直流磁界中を固有振動数で所
定方向に振動可能に支持する支持部材とを備え、前記感
度調整回路の感度調整抵抗の値を調整することによっ
て、前記本体の振動状態を表す出力値の出力レベルの調
整を行い、前記減衰調整回路の減衰調整抵抗の値を調整
することによって、前記発電コイル及び減衰調整コイル
の振動に対する減衰力の調整を行うことを特徴としてい
る。
によれば、磁気回路によって、外殻を構成する本体内に
設けられた環状の外側磁極と内側磁極の間に形成された
環状ギャップ中に直流磁界を形成し、支持部材によって
前記直流磁界中を固有振動数で所定方向に振動可能に支
持された発電コイルと感度調整抵抗が直列接続されるこ
とによって構成される感度調整回路において、感度調整
抵抗の値を調整することによって、前記本体の振動状態
を表す出力値の出力レベルの調整を行う。また、支持部
材によって前記直流磁界中を固有振動数で所定方向に振
動可能に支持された減衰調整コイルと減衰調整抵抗が直
列接続されることによって構成される減衰調整回路にお
いて、減衰調整抵抗の値を調整することによって、前記
発電コイル及び前記減衰調整コイルの振動に対する減衰
力の調整を行う。
モ系における振り子の役割を果たす発電コイル及び減衰
調整コイルの電磁制動力による減衰力の調整を行って
も、発電コイルと直列接続された感度調整抵抗の両端電
圧である動電型ピックアップの出力値のレベルは影響を
受けることなく、それぞれ独立に調整することができる
ため、動電型ピックアップによる振動計測の信頼性を向
上させることができる。
体内に設けられた環状の第1の外側磁極と第1の内側磁
極の間に形成された第1の環状ギャップ中に直流磁界を
形成する第1の磁気回路と、環状の第2の外側磁極と第
2の内側磁極の間に形成された第2の環状ギャップ中に
直流磁界を形成する第2の磁気回路とを磁気的に分離し
た状態で構成し、前記第1の磁気回路によって前記第1
の環状ギャップ中に形成された直流磁界中を振動するこ
とによって起電力を発生する発電コイルと、この発電コ
イルと直列に接続される感度調整抵抗とによって構成さ
れる感度調整回路と、前記第2の磁気回路によって前記
第2の環状ギャップ中に形成された直流磁界中を振動す
ることによって起電力を発生する減衰調整コイルと、こ
の減衰調整コイルと直列に接続される減衰調整抵抗とに
よって構成される減衰調整回路と、前記発電コイルを前
記第1の環状ギャップ中に形成された直流磁界中を固有
振動数で所定方向に振動可能に支持する第1の支持部材
と、前記減衰調整コイルを前記第2の環状ギャップ中に
形成された直流磁界中を固有振動数で所定方向に振動可
能に支持する第2の支持部材と、前記発電コイル及び減
衰調整コイルが同一の振動を行うように両コイルを連結
する連結部材と、を備え、前記感度調整回路の感度調整
抵抗の値を調整することによって、前記本体の振動状態
を表す出力値の出力レベルの調整を行い、前記減衰調整
回路の減衰調整抵抗の値を調整することによって、前記
発電コイル及び前記減衰調整コイルの振動に対する減衰
力の調整を行うことを特徴とする。
によれば、第1の磁気回路によって、外殻を構成する本
体内に設けられた環状の第1の外側磁極と第1の内側磁
極の間に形成された第1の環状ギャップ中に直流磁界を
形成し、第1の支持部材によって前記第1の環状ギャッ
プ中に形成された直流磁界中を固有振動数で所定方向に
振動可能に支持された発電コイルと感度調整抵抗が直列
接続されることによって構成される感度調整回路におい
て、感度調整抵抗の値を調整することによって、前記本
体の振動状態を表す出力値の出力レベルの調整を行う。
また、第2の支持部材によって前記第2の環状ギャップ
中に形成された直流磁界中を固有振動数で所定方向に振
動可能に支持された減衰調整コイルと減衰調整抵抗が直
列接続されることによって構成される減衰調整回路にお
いて、減衰調整抵抗の値を調整することによって、連結
部材によって同一の振動を行うように連結された前記発
電コイル及び前記減衰調整コイルの振動に対する減衰力
の調整を行う。
モ系における振り子の役割を果たす発電コイル及び減衰
調整コイルの電磁制動力による減衰力の調整を行って
も、発電コイルと直列接続されたの両端電圧である動電
型ピックアップの出力値のレベルは影響を受けることな
く、それぞれ独立に調整することができるため、動電型
ピックアップによる振動計測の信頼性を向上させること
ができる。
調整に関する磁気回路と磁気的及び電気的に分離されて
おり、連結部材によって連結され所定の固有振動数で同
一の振動を行う発電コイル及び減衰調整コイルの高域で
の相互誘導による干渉等がないため、振動数に関わらず
正確な振動測定を行うことができる。
発明に係る動電型ピックアップの実施の形態を詳細に説
明する。
発明の第1の実施の形態における動電型ピックアップ1
について説明する。まず構成を説明する。図1は、動電
型ピックアップ1の構成を示す縦断面図である。この図
1において、動電型ピックアップ1は、下底を有する略
円筒状の筒状本体2中に、同図中Aを中心軸として略円
柱状のマグネット4が配置され、また、マグネット4の
上面に外側磁極2aと同程度の高さになるように、Aを
中心軸として円柱状の内側磁極3が配置されている。そ
して、マグネット4、外側磁極2a及び内側磁極3によ
って磁気回路が構成されている。
軸とする円筒状の発電コイル5及び減衰調整コイル6が
中心軸Aの方向に沿って所定の固有振動数で振動するよ
うに支持ばね7,7で支持されている。筒状本体2に対
する蓋部としての蓋11には、発電コイル5と感度調整
抵抗9、または減衰調整コイル6と減衰調整抵抗10を
接続するためのコイル端子8,8,・・・・が設けられてい
る。そして、発電コイル5はコイル端子8,8を介し
て、感度調整抵抗9を含む感度調整回路と接続され、減
衰調整コイル6は、コイル端子8,8を介して減衰調整
抵抗10を含む減衰調整回路と接続されている。
要部を格納する本体であるとともに、底部上面に当接し
た状態で固定されたマグネット4によって磁化される磁
性体であり、上端部の円周に沿って形成された環状の突
部に外側磁極2aを形成している。
中心軸として当接した状態で固定された円柱状の磁性体
であり、マグネット4によって磁化されて外側磁極2a
と対になる内側の磁極である。
Aを中心軸として当接した状態で固定された略円柱状の
永久磁石であり、このマグネット4の上面には、内側磁
極3が当接した状態で固定されている。
ネット4によって磁気回路が構成され、外側磁極2aと
内側磁極3の相互間の環状ギャップ部には、直流磁界が
形成されている。
側磁極2aと内側磁極3の相互間の環状ギャップ部中の
磁束に略直交するように、Aを中心軸とする円筒状に形
成されたコイルであり、上部及び下部を環状の板ばねか
らなる一対の支持ばね7,7で支持されているため、中
心軸Aの方向に沿って所定の固有振動数で振動すること
ができる。そして、この発電コイル5は、動電型ピック
アップ1全体の振動に伴って振動し、巻き線が前記外側
磁極2aと内側磁極3の相互間の環状ギャップ部に形成
された磁界中を中心軸Aの方向に沿って振動することに
よって、電磁誘導による起電力を生じる。そして、発電
コイル5の巻き線は、コイル端子8,8を介して感度調
整抵抗9と直列に接続されて感度調整回路を構成し、感
度調整抵抗9の値に応じて前式(1)によって表される
減衰力Fと同様の原理による減衰力を生じる。
に、巻き線が前記外側磁極2aと内側磁極3の相互間の
環状ギャップ部中の磁束に略直交するように、Aを中心
軸とする円筒状に形成されたコイルであり、上部及び下
部を環状の板ばねからなる一対の支持ばね7,7で支持
されているため、中心軸Aの方向に沿って所定の固有振
動数で振動することができる。そして、この減衰調整コ
イル6は、動電型ピックアップ1全体の振動に伴って振
動し、巻き線が前記外側磁極2aと内側磁極3の相互間
の環状ギャップ部に形成された磁界中を中心軸Aの方向
に沿って振動することによって、電磁誘導による起電力
を生じる。そして、減衰調整コイル6の巻き線は、コイ
ル端子8,8を介して減衰調整抵抗10と直列に接続さ
れて減衰調整回路を構成し、減衰調整抵抗10の値に応
じて前式(1)によって表される減衰力Fと同様の原理
による減衰力を生じる。
ップ1の作用を説明する。動電型ピックアップ1を設置
した被試験体が振動すると、動電型ピックアップ1の筒
状本体2が振動し、支持ばね7,7で筒状本体2に支持
されている発電コイル5及び減衰調整コイル6は、筒状
本体2の振動とは独立に中心軸Aに沿った方向に、筒状
本体2を基準とした相対座標系において振動する。この
発電コイル5及び減衰調整コイル6の振動する外側磁極
2aと内側磁極3の相互間の環状ギャップ部には、外側
磁極2a、内側磁極3及びマグネット4で構成される磁
気回路によって磁界が形成されており、発電コイル5及
び減衰調整コイル6の巻き線(導体)が磁界中を運動す
ることによって、巻き線には筒状本体2を基準とする相
対運動速度に比例した起電力が発生する。
と直列接続されることにより感度調整回路を構成してい
る。発電コイル5の抵抗値をRC5、発電コイル5の端子
間電圧をE05、発電コイル5のコイル有効長さをl5 、
感度調整抵抗9の抵抗値をR9 とすると、動電型ピック
アップ1の出力値Eは次式(3)で表され、発電コイル
5の電磁制動力による減衰力F5 は次式(4)で表され
る。
互間の環状ギャップ部の磁束密度、vは筒状本体2を基
準とした発電コイル5及び減衰調整コイル6の相対速度
である。
衰調整抵抗10と直列接続されることにより減衰調整回
路を構成している。減衰調整コイル6の抵抗値をRC6、
減衰調整コイル6のコイル有効長さをl6 、減衰調整抵
抗10の抵抗値をR10とすると、減衰調整コイル6の電
磁制動力による減衰力F6 は次式(5)で表される。
対する制動力Fを所定の値に調整する際、減衰調整抵抗
10の抵抗値R10を変化させることによって、減衰調整
抵抗10の両端電圧も変化することとなるが、減衰調整
抵抗10の両端電圧値は動電型ピックアップ1の出力値
となる値ではないので、動電型ピックアップ1による振
動測定には影響しない。一方、動電型ピックアップ1に
よる振動測定において、動電型ピックアップ1の出力値
Eとなる感度調整抵抗9の両端電圧のレベルを所定レベ
ルに固定することができるため、動電型ピックアップ1
の感度を変化させてしまうことがない。
における動電型ピックアップ1によれば、外側磁極2
a、内側磁極3及びマグネット4によって形成される磁
気回路の環状ギャップ部に、支持ばね7,7によって支
持される発電コイル5及び減衰調整コイル6を配置し、
発電コイル5と感度調整抵抗9を直列接続することによ
って感度調整回路を構成し、減衰調整コイル6と減衰調
整抵抗10を直列接続することによって減衰調整回路を
構成して、両回路を電気的に分離した。そして、感度調
整抵抗9の値を調整することによって、動電型ピックア
ップ1の感度(出力レベル)を調整し、また、減衰調整
抵抗10の値を調整することによって、発電コイル5及
び減衰調整コイル6の振動に対する減衰力を調整すると
いうように、感度調整と減衰調整を独立して行うことが
できることとした。
ズモ系における振り子の役割を果たす発電コイル5及び
減衰調整コイル6の電磁制動力による減衰力の調整を行
っても、発電コイル5と直列接続された感度調整抵抗9
の両端電圧である動電型ピックアップ1の出力値のレベ
ルは影響を受けることなく、それぞれ独立に調整するこ
とができるため、動電型ピックアップ1による振動計測
の信頼性を向上させることができる。
型ピックアップ1を説明する図1においては、発電コイ
ル5の外側に減衰調整コイル6を設けたが、内側に設け
てもよい。その他、形状、部材等については、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であり、例えば、
筒状本体2、マグネット4、内側磁極3等は、水平断面
が円形となる形状が好ましいが、水平断面が正方形とな
る形状等の他の形状であってもかまわない。
発明の第2の実施の形態における動電型ピックアップ1
00について説明する。前記第1の実施の形態における
動電型ピックアップ1では、固有振動数で振動する発電
コイル5及び減衰調整コイル6の高域での相互誘導を無
視できる範囲において減衰力調整に有効な構成を説明し
た。本第2の実施の形態においては、高域においても減
衰力調整に有効である構成の動電型ピックアップ100
について説明する。
クアップ100の構成を示す縦断面図である。この図2
において、動電型ピックアップ100は、同図中Hを対
称軸として略線対称の構成となっている。
00の感度調整に関わる部分であり、中底を有する略円
筒状の筒状本体102の中底上面に、同図中Bを中心軸
として略円柱状のマグネット104が配置され、また、
マグネット104の上面に外側磁極102aと同程度の
高さになるように、Bを中心軸として円柱状の内側磁極
103が配置されている。そして、マグネット104、
外側磁極102a及び内側磁極103によって磁気回路
が構成されている。
称軸Hの上側部分は、Bを中心軸とする円筒状の発電コ
イル105が中心軸Bの方向に沿って所定の固有振動数
で振動するように支持ばね107,107で支持されて
いる。筒状本体102に対する上側の蓋部としての上蓋
121には、発電コイル105と感度調整抵抗109を
接続するためのコイル端子108,108が設けられて
いる。そして、発電コイル105はコイル端子108,
108を介して、感度調整抵抗109を含む感度調整回
路と接続されている。
00の減衰調整に関わる部分であり、中底を有する略円
筒状の筒状本体102の中底下面に、同図中Bを中心軸
として略円柱状のマグネット114が配置され、また、
マグネット114の下面に外側磁極102bと同程度の
高さになるように、Bを中心軸として円柱状の内側磁極
113が配置されている。そして、マグネット114、
外側磁極102b及び内側磁極113によって磁気回路
が構成されている。
称軸Hの下側部分は、Bを中心軸とする円筒状の減衰調
整コイル116が中心軸Bの方向に沿って所定の固有振
動数で振動するように支持ばね117,117で支持さ
れている。筒状本体102に対する下側の蓋部としての
下蓋122には、減衰調整コイル116と減衰調整抵抗
110を接続するためのコイル端子118,118が設
けられている。そして、減衰調整コイル116はコイル
端子118,118を介して、減衰調整抵抗110を含
む減衰調整回路と接続されている。
ル116は、支持ばね107及び支持ばね117によっ
て支持されるコイル連結部材120によって連結され、
同一の固有振動数で振動する構成となっている。
00の主要部を格納する本体であるとともに、磁性体で
あるため中底上面に当接した状態で固定されたマグネッ
ト104によって磁化されて、上端部の円周に沿って形
成された環状の突部に外側磁極102aを形成し、ま
た、中底下面に当接した状態で固定されたマグネット1
14によって磁化されて、下端部の円周に沿って形成さ
れた環状の突部に外側磁極102bを形成している。ま
た、筒状本体102の中底には、Bを中心軸としてコイ
ル連結部材120を貫通させるための孔が設けられてい
る。
面にBを中心軸として当接した状態で固定された略円柱
状の磁性体であり、マグネット104によって磁化され
て外側磁極102aと対になる内側の磁極である。同様
に、内側磁極113は、マグネット114の下面にBを
中心軸として当接した状態で固定された略円柱状の磁性
体であり、マグネット114によって磁化されて外側磁
極102bと対になる内側の磁極である。また、内側磁
極103及び内側磁極113には、筒状本体102の中
底と同様に、Bを中心軸としてコイル連結部材120を
貫通させるための孔が設けられている。
底上面にBを中心軸として当接した状態で固定された円
柱状の永久磁石であり、このマグネット104の上面に
は、内側磁極103が当接した状態で固定されている。
同様に、マグネット114は、筒状本体102の中底下
面にBを中心軸として当接した状態で固定された円柱状
の永久磁石であり、このマグネット114の下面には、
内側磁極113が当接した状態で固定されている。ま
た、マグネット104及びマグネット114には、筒状
本体102の中底、内側磁極103及び内側磁極113
と同様に、Bを中心軸としてコイル連結部材120を貫
通させるための孔が設けられている。
3、マグネット104、内側磁極113及びマグネット
114によって磁気回路が構成され、外側磁極102a
と内側磁極103の相互間の環状ギャップ部、及び外側
磁極102bと内側磁極113の相互間の環状ギャップ
部には、直流磁界が形成されている。また、内側磁極1
03、マグネット104、筒状本体102の中底、マグ
ネット114及び内側磁極113に設けられた孔には、
発電コイル105及び減衰調整コイル116の振動によ
ってコイル連結部材120が上下に振動可能であるよう
に、摩擦係数を低くするための処理がなされている。ま
たは、孔の内径がコイル連結部材120の外形よりも大
きくなっている(図2参照)。
記外側磁極102aと内側磁極103の相互間の環状ギ
ャップ部中の磁束に略直交するように、Bを中心軸とす
る円筒状に形成されたコイルであり、上部及び下部を環
状の板ばねからなる一対の支持ばね107,107で支
持されているため、中心軸Bの方向に沿って所定の固有
振動数で振動することができる。そして、この発電コイ
ル105は、動電型ピックアップ100全体の振動に伴
って振動し、巻き線が前記外側磁極102aと内側磁極
103の相互間の環状ギャップ部に形成された磁界中を
中心軸Bの方向に沿って振動することによって、電磁誘
導による起電力を生じる。そして、発電コイル105の
巻き線は、コイル端子108,108を介して感度調整
抵抗109と直列に接続されて感度調整回路を構成し、
感度調整抵抗109の値に応じて前式(1)によって表
される減衰力Fと同様の原理による減衰力を生じる。
が前記外側磁極102bと内側磁極113の相互間の環
状ギャップ部中の磁束に略直交するように、Bを中心軸
とする円筒状に形成されたコイルであり、上部及び下部
を環状の板ばねからなる一対の117,117で支持さ
れているため、中心軸Bの方向に沿って所定の固有振動
数で振動することができる。そして、この減衰調整コイ
ル116は、動電型ピックアップ100全体の振動に伴
って振動し、巻き線が前記外側磁極102bと内側磁極
113の相互間の環状ギャップ部に形成された磁界中を
中心軸Bの方向に沿って所定の固有振動数で振動するこ
とによって、電磁誘導による起電力を生じる。そして、
減衰調整コイル116の巻き線は、コイル端子118,
118を介して減衰調整抵抗110と直列に接続されて
減衰調整回路を構成し、減衰調整抵抗110の値に応じ
て前式(1)によって表される減衰力Fと同様の原理に
よる減衰力を生じる。
ップ100の作用を説明する。動電型ピックアップ10
0を設置した被試験体が振動すると、動電型ピックアッ
プ100の筒状本体102が振動し、支持ばね107,
107で筒状本体102に支持されている発電コイル1
05、及び支持ばね117,117で筒状本体102に
支持されている減衰調整コイル116は、中心軸Bに沿
った方向に、筒状本体102を基準とした相対座標系に
おいて振動する。この際、発電コイル105と減衰調整
コイル116は、コイル連結部材120によって連結さ
れているため、同一の振動を行う。発電コイル105の
振動する外側磁極102aと内側磁極103の相互間の
環状ギャップ部には、外側磁極102a、内側磁極10
3及びマグネット104で構成される磁気回路によって
磁界が形成されており、発電コイル5の巻き線(導体)
が磁界中を運動することによって、巻き線には筒状本体
102を基準とする相対運動速度に比例した起電力が発
生する。同様に、減衰調整コイル116の巻き線にも筒
状本体102を基準とする相対速度に比例した起電力が
発生する。
抗109と直列接続されることにより感度調整回路を構
成している。発電コイル105の抵抗値をRC5、発電コ
イル105の端子間電圧をE05、発電コイル105のコ
イル有効長さをl5 、感度調整抵抗109の抵抗値をR
9 とすると、上記第1の実施の形態における動電型ピッ
クアップ1の場合と同様に、動電型ピックアップ100
の出力値Eは前式(3)で表され、発電コイル105の
電磁制動力による減衰力F5 は次式(6)で表される。
103の相互間の環状ギャップ部の磁束密度、vは筒状
本体102を基準とした発電コイル105の相対速度で
ある。
は、減衰調整抵抗110と直列接続されることにより減
衰調整回路を構成している。減衰調整コイル116の抵
抗値をRC6、減衰調整コイル116のコイル有効長さを
l6 、減衰調整抵抗110の抵抗値をR10とすると、減
衰調整コイル116の電磁制動力による減衰力F6 は次
式(7)で表される。
113の相互間の環状ギャップ部の磁束密度であり、v
は筒状本体102を基準とした減衰調整コイル116の
相対速度であり、このvは筒状本体102を基準とした
発電コイル105の相対速度と同一である。
系に対する制動力Fを所定の値に調整する際、減衰調整
抵抗110の抵抗値R10を変化させることによって、減
衰調整抵抗110の両端電圧も変化することとなるが、
減衰調整抵抗110の両端電圧値は動電型ピックアップ
100の出力値となる値ではないので、動電型ピックア
ップ100による振動測定には影響しない。一方、動電
型ピックアップ100による振動測定において、動電型
ピックアップ100の出力値Eとなる感度調整抵抗10
9の両端電圧のレベルを所定レベルに固定することがで
きるため、動電型ピックアップ100の感度を変化させ
てしまうことがない。
a、内側磁極103及びマグネット104によって構成
される感度調整に関する磁気回路は、対称軸H下側の、
外側磁極102b、内側磁極113及びマグネット11
4によって構成される減衰調整に関する磁気回路と、磁
気的及び電気的に分離されており、コイル連結部材12
0によって連結され所定の固有振動数で同一の振動を行
う発電コイル105及び減衰調整コイル116の高域で
の相互誘導による干渉等がない。
における動電型ピックアップ100によれば、対称軸H
の上側には感度調整に関する磁気回路及び電気回路を構
成し、対称軸Hの下側には減衰調整に関する磁気回路及
び電気回路を構成して、両回路を電気的及び磁気的に分
離した。すなわち、外側磁極102a、内側磁極103
及びマグネット104によって形成される磁気回路の環
状ギャップ部に、支持ばね107,107によって支持
される発電コイル105を配置し、発電コイル105と
感度調整抵抗109を直列接続することによって感度調
整回路を構成し、外側磁極102b、内側磁極113及
びマグネット114によって形成される磁気回路の環状
ギャップ部に、支持ばね117,117によって支持さ
れる減衰調整コイル116を配置し、減衰調整コイル1
16と減衰調整抵抗110を直列接続することによって
減衰調整回路を構成した。更に、発電コイル105と減
衰調整コイル116が同一の振動を行うように、コイル
連結部材120によって両コイルを連結した。そして、
感度調整抵抗109の値を調整することによって、動電
型ピックアップ100の感度(出力レベル)を調整し、
また、減衰調整抵抗110の値を調整することによっ
て、発電コイル105及び減衰調整コイル116の振動
に対する減衰力を調整するというように、感度調整と減
衰調整を独立して行うことができることとした。
サイズモ系における振り子の役割を果たす発電コイル1
05及び減衰調整コイル116の電磁制動力による減衰
力の調整を行っても、発電コイル105と直列接続され
た109の両端電圧である動電型ピックアップ100の
出力値のレベルは影響を受けることなく、それぞれ独立
に調整することができるため、動電型ピックアップ10
0による振動計測の信頼性を向上させることができる。
a、内側磁極103及びマグネット104によって構成
される感度調整に関する磁気回路は、対称軸H下側の、
外側磁極102b、内側磁極113及びマグネット11
4によって構成される減衰調整に関する磁気回路と、磁
気的及び電気的に分離されており、コイル連結部材12
0によって連結され所定の固有振動数で同一の振動を行
う発電コイル105及び減衰調整コイル116の高域で
の相互誘導による干渉等がないため、振動数に関わらず
正確な振動測定を行うことができる。
ックアップのサイズモ系における振り子の役割を果たす
発電コイル及び減衰調整コイルの電磁制動力による減衰
力の調整を行っても、発電コイルと直列接続された感度
調整抵抗の両端電圧である動電型ピックアップの出力値
のレベルは影響を受けることなく、それぞれ独立に調整
することができるため、動電型ピックアップによる振動
計測の信頼性を向上させることができる。
クアップのサイズモ系における振り子の役割を果たす発
電コイル及び減衰調整コイルの電磁制動力による減衰力
の調整を行っても、発電コイルと直列接続されたの両端
電圧である動電型ピックアップの出力値のレベルは影響
を受けることなく、それぞれ独立に調整することができ
るため、動電型ピックアップによる振動計測の信頼性を
向上させることができる。また、感度調整に関する磁気
回路は、減衰調整に関する磁気回路と磁気的及び電気的
に分離されており、連結部材によって連結され所定の固
有振動数で同一の振動を行う発電コイル及び減衰調整コ
イルの高域での相互誘導による干渉等がないため、振動
数に関わらず正確な振動測定を行うことができる。
クアップ1の構成を示す縦断面図である。
クアップ100の構成を示す縦断面図である。
縦断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】外殻を構成する本体内に設けられた環状の
外側磁極と内側磁極の間に形成された環状ギャップ中に
直流磁界を形成する磁気回路と、 この磁気回路によって前記環状ギャップ中に形成された
直流磁界中を振動することによって起電力を発生する発
電コイルと、この発電コイルと直列に接続される感度調
整抵抗とによって構成される感度調整回路と、 前記磁気回路によって前記環状ギャップ中に形成された
直流磁界中を振動することによって起電力を発生する減
衰調整コイルと、この減衰調整コイルと直列に接続され
る減衰調整抵抗とによって構成される減衰調整回路と、 前記発電コイル及び減衰調整コイルを前記環状ギャップ
中に形成された直流磁界中を固有振動数で所定方向に振
動可能に支持する支持部材とを備え、 前記感度調整回路の感度調整抵抗の値を調整することに
よって、前記本体の振動状態を表す出力値の出力レベル
の調整を行い、前記減衰調整回路の減衰調整抵抗の値を
調整することによって、前記発電コイル及び減衰調整コ
イルの振動に対する減衰力の調整を行うことを特徴とす
る動電型ピックアップ。 - 【請求項2】外殻を構成する本体内に設けられた環状の
第1の外側磁極と第1の内側磁極の間に形成された第1
の環状ギャップ中に直流磁界を形成する第1の磁気回路
と、環状の第2の外側磁極と第2の内側磁極の間に形成
された第2の環状ギャップ中に直流磁界を形成する第2
の磁気回路とを磁気的に分離した状態で構成し、 前記第1の磁気回路によって前記第1の環状ギャップ中
に形成された直流磁界中を振動することによって起電力
を発生する発電コイルと、この発電コイルと直列に接続
される感度調整抵抗とによって構成される感度調整回路
と、 前記第2の磁気回路によって前記第2の環状ギャップ中
に形成された直流磁界中を振動することによって起電力
を発生する減衰調整コイルと、この減衰調整コイルと直
列に接続される減衰調整抵抗とによって構成される減衰
調整回路と、 前記発電コイルを前記第1の環状ギャップ中に形成され
た直流磁界中を固有振動数で所定方向に振動可能に支持
する第1の支持部材と、 前記減衰調整コイルを前記第2の環状ギャップ中に形成
された直流磁界中を固有振動数で所定方向に振動可能に
支持する第2の支持部材と、 前記発電コイル及び前記減衰調整コイルが同一の振動を
行うように両コイルを連結する連結部材と、 を備え、前記感度調整回路の感度調整抵抗の値を調整す
ることによって、前記本体の振動状態を表す出力値の出
力レベルの調整を行い、前記減衰調整回路の減衰調整抵
抗の値を調整することによって、前記発電コイル及び前
記減衰調整コイルの振動に対する減衰力の調整を行うこ
とを特徴とする動電型ピックアップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21442098A JP3871811B2 (ja) | 1998-07-29 | 1998-07-29 | 動電型ピックアップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21442098A JP3871811B2 (ja) | 1998-07-29 | 1998-07-29 | 動電型ピックアップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000046638A true JP2000046638A (ja) | 2000-02-18 |
JP3871811B2 JP3871811B2 (ja) | 2007-01-24 |
Family
ID=16655502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21442098A Expired - Fee Related JP3871811B2 (ja) | 1998-07-29 | 1998-07-29 | 動電型ピックアップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3871811B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005522667A (ja) * | 2000-09-01 | 2005-07-28 | シュルンベルジェ ホールディングス リミテッド | ジオフォン及びジオフォン製造方法 |
JP2021131347A (ja) * | 2020-02-21 | 2021-09-09 | 倉橋護謨工業株式会社 | 電磁式振動計 |
-
1998
- 1998-07-29 JP JP21442098A patent/JP3871811B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005522667A (ja) * | 2000-09-01 | 2005-07-28 | シュルンベルジェ ホールディングス リミテッド | ジオフォン及びジオフォン製造方法 |
JP2021131347A (ja) * | 2020-02-21 | 2021-09-09 | 倉橋護謨工業株式会社 | 電磁式振動計 |
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---|---|
JP3871811B2 (ja) | 2007-01-24 |
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