JP2000041361A - 回転電機 - Google Patents

回転電機

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JP2000041361A
JP2000041361A JP10206512A JP20651298A JP2000041361A JP 2000041361 A JP2000041361 A JP 2000041361A JP 10206512 A JP10206512 A JP 10206512A JP 20651298 A JP20651298 A JP 20651298A JP 2000041361 A JP2000041361 A JP 2000041361A
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winding
stator
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axial
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JP10206512A
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Yoshifumi Nakahama
敬文 中濱
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マシンサイズを大きくすることなく、低騒音
で冷却機能の高い回転電機を提供する。 【解決手段】 固定子枠1内に鉄心2を有し両端に配設
のブラケット12と、鉄心2に収納の底側巻線4a及び開口
側巻線4bで成る巻線4と、鉄心2内部に配設されブラケ
ットで支承の回転軸13と、巻線4の端部4cを覆う底辺部
33a,側辺部,取付部から成る導風板23と、導風板の底
辺部33aに対応配置され回転軸に嵌着のハブ21dと先端
21cで成るブレード21aで形成の軸流ファン21と、枠1
に載置の風胴20から成る回転電機で、開口側巻線から巻
線の端部となる境界点4dと、導風板の側辺部から斜辺
部,円弧部の順で底辺部に繋ぎ底辺部の他端33dと、軸
流ファンを構成する弦長で成る先端21cの後縁21bとを
備え、境界点4d,他端33d,後縁21bを軸方向位置で略
一致配設させると共に、導風板の円弧部33cと底辺部33
aの接続部33eがブレード先端21cの弦長の略中央と略
一致配設させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却性を改良した
回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】上部に風胴を載置した従来の回転電機の
一部の縦断面図を示す図16及び図16導風板周辺要部を示
す図17において、固定子枠1の上部には補強リブ1a間
に2つの開口部1b,1cがあり両端には軸受ブラケッ
ト12が配設されている。又、固定子枠1の内部には固定
子巻線4を収納した固定子ラジアル通風ダクト6付の固
定子鉄心2が配設されている。固定子鉄心2内周には空
隙19を介して回転子ラジアル通風ダクト9付の回転子鉄
心10があり、この回転子鉄心10に嵌合した回転軸13の両
端近くには軸受14が嵌合され、この軸受14を介して回転
軸13が軸受ブラケット12で回転自在に支承されている。
そして、固定子鉄心2両端から突出する固定子巻線4の
軸方向を半分近く覆う断面形状がコ字形で円板状の導風
板23を、固定子枠1の補強リブ1aに固設している。こ
の導風板23の内径側(底辺側23aの内側)には軸流ファ
ン21が回転軸13に嵌着されている。又、固定子枠1の外
被頭部には各周囲辺に吸気口17又は排気口18を有する四
角箱形状の風胴20が載置されている。
【0003】尚、3は固定子鉄心2を固定する両端に配
設された固定子押え板、7は固定子ラジアル通風ダクト
6を形成する固定子鉄心2内に挟設された内側間隔片、
8は回転子ラジアル通風ダクト9を形成する回転子鉄心
10内に設けられたダクトスペーサ、11は回転子導体、16
は回転子鉄心10内に設けられた内径側通風路である。
又、軸流ファン21はファンボス13a表面にブレード先端
(以下、先端)21c及びブレードハブ(以下、ハブ)21
cで成るブレード21aが複数個放射状に植設されてい
る。
【0004】次に上記構成の回転電機の冷却通風系統に
ついて説明する。回転電機が運転されると軸流ファン21
の回転により図17に示すように、風胴20の吸気口17から
冷却風A(矢印A)が吸入されて軸流ファン21を過ぎる
と、導風板23の内径側に向って斜めに近づくように流れ
る冷却風Bとなった後は次のように2分流する。
【0005】一方は、固定子巻線4を冷却しながら流れ
る冷却風Cで、端部4cを経て固定子枠1の開口部1b
へ排気される冷却風Dとなる。他方は、回転子鉄心10内
の内径側通風路16から冷却風Eとなって回転子ラジアル
通風ダクト9及び固定子ラジアル通風ダクト6を経て固
定子枠1の開口部1bへ排気される冷却風Fとなる。こ
の冷却風D,Fは風胴20の排気口18から機外へ放出され
る。この冷却通風系統で、固定子巻線4及び回転子導体
11による銅損と、固定子鉄心2及び回転子鉄心10による
鉄損により発生する夫々の熱を冷却し、回転電機を規定
温度内に維持している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この機内通風路におい
ては、入口損失,曲り損失,排気損失などの通風損失が
生じる。一般に通風損失は、その流路断面を通過する平
均時速の2乗に比例する。それ故、流路断面はできるだ
け大きくし、また大きいファンを用いて流量を多くすれ
ば良い。しかし、この場合はマシンサイズが大きくなる
問題があった。従来の高通風抵抗の流路で使用する場合
は図17に示すように、軸流ファン13では吸気側のハブ21
dから排気側の先端21cへと向う速い流れ(矢印B)が
生じ、吸気側では先端21cからハブ21dへ(矢印a)、
排気側でも先端21cからハブ21dへという逆流(矢印
b)も発生する。この場合、静圧−騒音−流量特性では
図20に示すように、軸流ファン13は静圧−流量特性p0
と流路抵抗r0 との交点、つまり圧力は出るが流量は少
ない低流量Q0 で作動し、冷却機能が低いという問題が
あった。
【0007】又、この低流量領域では図18(a) に示すよ
うに、ブレード21aのサクションサイド21sで剥離を起
して騒音が大きいという問題もあった(図20におけるs
0 曲線特性上の上記作動点に対するS0 )。或いは、剥
離を起すと図19に示すように後流幅が広くなって騒音が
増加する為、出来るだけ剥離を抑える必要がある。図18
(b) に示す軸流ファンの軸方向矢視図で、ファンボス13
aの外周表面に植設のボス13aの軸と直角方向に対して
傾斜する取付角θhのハブ21dと、取付角θtの先端21
cで成るブレード21aがある。
【0008】この取付角θh−取付角θt=Δθは取付
角によるブレード21aの捻りで、略ブレード長手方向
(弦長)中央を中心にしている。この取付角Δθを小さ
くすれば、冷却風の流れがブレード21aに沿うようにな
り剥離も防止出来るが、流量域による冷却効果も悪くな
りファンとしての働きが減少する問題もあった。本発明
は上記事情に鑑みて成されたもので、マシンサイズを大
きくすることなく、低騒音で冷却機能の高い回転電機を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明における回転電機
は、請求項1では、上部に開口部を有した固定子枠の両
端に配設された軸受ブラケットと、前記固定子枠の内部
に配設された固定子鉄心と、この固定子鉄心の溝の底側
に収納の底側巻線と溝の開口側に収納の開口側巻線で成
る固定子巻線と、前記固定子鉄心内周には空隙を介して
配設の回転子鉄心に嵌合され両端の軸受を介して前記軸
受ブラケットで回転自在に支承されている回転軸と、前
記固定子枠内に配設され固定子鉄心両端から突出する固
定子巻線の端部を覆う底辺部,側辺部,取付部から成る
断面形状が略コ字状の導風板と、この導風板の底辺部に
対応配置され前記回転軸に嵌着されたファンボスの外周
表面にブレードハブとブレード先端で成るブレードを放
射状に複数本植設されて形成の軸流ファンと、前記固定
子枠頭部に載置された風胴から流入の冷却風を前記開口
部から機内循環させて成る回転電機において、前記開口
側巻線から固定子巻線の端部となる境界点と、前記導風
板の側辺部の略中央から斜辺部、円弧部の順で直線状の
底辺部に繋いで形成の底辺部の他端と、前記軸流ファン
を構成する弦長で成るブレード先端の後縁とを備え、前
記境界点,他端,後縁を軸方向位置で略一致配設させる
と共に、前記導風板の円弧部と底辺部の接続部が前記ブ
レード先端の弦長の略中央と略一致配設させたことを特
徴とする。
【0010】このように構成されると、固定子巻線の端
部と導風板との空間に軸流ファンからの冷却風が流入し
易くなる。又、ブレード先端の外周側からも冷却風が吸
入されて流量が増加し、固定子巻線の端部の熱伝達率が
増加する。この結果、固定子鉄心及び固定子巻線の温度
上昇が低下する。
【0011】請求項2では、前記ブレード先端が、ブレ
ードハブに対して回転方向前方に弦長の略50%前進さ
せたもので、ブレードのサクションサイドで剥離が起り
難くなって後流幅が小さくなり、冷却風の流量が増加す
る。
【0012】請求項3では、前記ブレード先端がブレー
ドハブに対してファンボスの軸方向にブレード高さの略
2/3前傾する嘴形状の嘴付ブレードとし、この嘴先端
を軸受ブラケット側に向けて嘴付ブレードの軸流ファン
を回転軸に嵌着させたもの。ブレードのサクションサイ
ドで剥離が起り難くなって冷却風は軸方向に略平行に流
れ、回転子通風ダクト側への冷却風も多くなり回転子の
冷却が良くなる。また前傾の嘴付ブレードの後縁より鉄
心側は固定子巻線部が露出しており、ここに冷却風が当
り固定子巻線の開口側巻線の熱伝達率が増加し良く冷却
される。
【0013】請求項4では、前記ブレード先端の取付角
は各ブレードの半径位置における軸方向流速と周速に対
応して定まる流体的取付角とし、ブレードハブの取付角
は前記流体的取付角におけるブレード先端とブレードハ
ブの差の略40%をブレード先端の流体的取付角に加え
たものとし、これらの流体的取付角でファンボス外周面
に複数個のブレードを形成したもの。ブレードのサクシ
ョンサイドで特にブレードハブ側で剥離が起り難くな
り、冷却風は半径方向を斜めに流れるのではなく軸方向
に略平行に流れ、回転子導体の短絡環近傍を通過してラ
ジアル通風ダクトへ流入する冷却風が増加する。この結
果、鉄心及び固定子鉄心内の巻線から冷却空気への熱伝
達率が増加する。
【0014】請求項5では、前記導風板の側辺部と取付
部間にチャンハァ設けたもの。導風板と固定子巻線の端
部及び開口側巻線側間の流路の通風抵抗が減って、冷却
風の流量が増加し固定子巻線から冷却風への熱伝達率が
増加する。
【0015】請求項6では、前記導風板の取付部から末
端にかけて底側巻線の軸方向傾きと略同傾きのテーパー
状としたもの。底側巻線に沿って冷却風が流れて、底側
巻線と開口側巻線の隙間から流出流れが発生し、固定子
巻線からの熱伝達率が増加して固定子巻線温度が減少す
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明の第1実施例を図1乃
至図7を参照して説明する。従来と同じ部品は同符号を
使用し異なる構成のみを説明する。異なる構成部品は導
風板と軸流ファン及び固定子巻線の端部の位置関係であ
る。従来と同構成でも固定子巻線及び軸流ファンについ
ては詳細に述べる。図1,2に示すように、固定子鉄心
2両端から突出する固定子巻線4は、図示しない鉄心溝
の溝底側に収納された底側巻線4aと溝開口側に収納さ
れた開口側巻線4bとで構成され、底側巻線4aから開
口側巻線4bへとなる折曲部の端部4cは円弧に形成さ
れて開口側巻線4bから端部4cへとなる境界近傍を境
界点4dとする。続いて、軸流ファン21を形成するブレ
ード先端(以下、先端)21cの後縁21b(機内側)を、
前記境界点4dと軸方向位置で略一致させて回転軸13に
嵌着させる。
【0017】次に導風板の形状及び取付位置について説
明する。導風板33の形状は従来の導風板23と断面形状が
若干異なっており、直線状の底辺部33a(軸流ファン21
側)途中から側辺部33b(軸受ブラケット12側)途中へ
かけて斜辺部33hを有し、該斜辺部33h下端(軸流ファ
ン21側)と底辺部33a一端(機外側)が円弧部33cで繋
がる変形コ字状である。この導風板33が、底辺部33aの
他端33d(機内側)を前記開口側巻線4bから端部4c
にかけての境界点4d,及び軸流ファン21の先端21cの
後縁21bと軸方向位置で略一致させて、固定子枠1の補
強リブ1aに固定される。又、導風板33の底辺部33aと
円弧部33cで繋がる接続部33eが、先端21cの軸方向中
央部21g(弦長の略中央位置)と軸方向位置で略一致さ
せる(以上、図3参照)。即ち、回転軸13芯に投影した
弦長の1/2長さと直線状の底辺部33a長さとは略一致
している。
【0018】このように構成された回転電機の冷却通風
系統について説明する。回転電機が運転されると軸流フ
ァン21の回転により図2に示すように、風胴20の吸気口
17から冷却風A1 (矢印A1 )が吸入されて軸流ファン
21を過ぎると、導風板33の底辺部33aとは平行に流れる
冷却風B1 となった後は次のように2分流する。一方
は、固定子巻線4を冷却しながら端部4cを流れる冷却
風C1 と根元4eを流れる冷却風G1 とになり、固定子
枠1の開口部1bへ排気される冷却風D1 となる。他方
は、回転子鉄心10内の内径側通風路16から冷却風E1
なって回転子ラジアル通風ダクト9及び固定子ラジアル
通風ダクト6を経て固定子枠1の開口部1bへ排気され
る冷却風F1 となる。この冷却風D1 ,F1 は風胴20の
排気口18から機外へ放出される。
【0019】この冷却通風系統で、導風板33の底辺部33
a長さが従来より短くなって固定子巻線4の覆いが少な
くなるので、この間の通風抵抗が減少して軸流ファン21
を過ぎた冷却風B1 の固定子巻線4への風接面積が増加
し且つ固定子巻線4の露出が増加すると共に、導風板33
内の空間33fへの冷却風C1 の流入が容易となる。しか
も導風板33に斜辺部33hを設けたことにより、該斜辺部
33hに沿って発生し流れる斜流冷却風fが軸流ファン21
に吸気されるので、冷却風B1 が従来の冷却風Bよりも
風量が増加している。又、平行に流れる冷却風B1 の風
量増加は冷却風E1 ,F1 の風量増加となっている。こ
れらの相乗作用で、機内は良く冷却されて回転電機の温
度上昇は低下する。これを流量−静圧−騒音特性を示す
図16で説明すると、流路抵抗はr0 (従来)からr1
(第1実施例)になり、動作点は静圧特性p0 との交点
で流量はQ1 となって冷却風の流量が増加し、固定子巻
線4の端部4cの熱伝達率が増加する。軸流ファン21単
体としての騒音については従来のS0 からS1 に減少す
るが、電動機騒音としては騒音要因に吸収されて余り変
化しない。
【0020】ここで、上記導風板33の他端33dが開口側
巻線4bの境界点4d及び先端21cの後縁21bと軸方向
位置で略一致させることについて説明する。まず、導風
板33が固定された状態で先端21cを軸方向に移動した場
合の、静圧と流量の関係を説明する。図4に示すよう
に、導風板33の他端33dがブレード先端の後縁と軸方向
位置で略一致させた状態の第1実施例が、先端21cの軸
方向中央部21g,後縁21bとして実線で示されている。
この位置(第1実施例)よりブレード21aを機内側に移
動した状態を一点鎖線の軸方向中央部21g1 ,後縁21b
1 で示し、更にブレード21aを実線位置(第1実施例)
より機外側に移動した状態を破線の軸方向中央部21g
2 ,後縁21b2 で示している。
【0021】次に図5を参照して流量−静圧関係を説明
する。流路抵抗は実線r1 とし、他端33d,境界点4d
及び後縁21bが軸方向位置で略一致した場合は動作点が
実線で示す静圧特性p0 との交点で流量はQ1 となる。
ブレード21aを機内側に移動した状態では、導風板33の
接続部33eと先端21cの軸方向中央部21gとの対応位置
がずれて、導風板33の底辺部33aと先端21cとの対面積
が減少し、ブレード21aを通過した冷却風B2 は導風板
33で整流されることなく固定子巻線4の固定子鉄心2側
へ流れることに成り、固定子巻線4の端部4cへ流れる
冷却風C2 は減少して、動作点が一点鎖線で示す静圧特
性p2 との交点で流量はQ2 となり、冷却効率が悪化す
る。又、ブレード21aを実線位置より機外側に移動した
状態では、ブレード21aに流入した冷却風B3 が導風板
33の円弧部33c近辺で渦巻状となって、固定子巻線4の
端部4cへ流れる冷却風C3 は減少して、動作点が破線
で示す静圧特性p3 との交点で流量はQ3 となり、ブレ
ード21aの機内側移動に比れば流量は多いが流量Q1
り少なく冷却効率が悪化する。
【0022】続いて、導風板33の他端33dと先端21cの
後縁21bを固定し、開口側巻線4bの境界点4dを軸方
向に移動した場合の流量−静圧関係を説明する。静圧特
性p0 を一定とし、他端33d,境界点4d及び後縁21b
が軸方向位置で略一致した状態から固定子巻線4を機内
側に移動すると、境界点4dと導風板33の他端33dとの
間隔が広くなってブレード21aに流入した冷却風B2
斜めに通過して固定子巻線4の固定子鉄心2側へ流れる
ことに成り、固定子巻線4の端部4cへ流れる冷却風C
2 は減少して、動作点が一点鎖線で示す流路抵抗r2
の交点で流量はQ2 となり、冷却効率が悪化する。又、
固定子巻線4を実線位置より機外側に移動した状態で
は、ブレード21aに流入した冷却風B3 が導風板33の円
弧部33c近辺で渦巻状となって、固定子巻線4の端部4
cへ流れる冷却風C3 は冷却風B3と同様に斜めに通過
して減少し、動作点が破線で示す流路抵抗r3 との交点
で流量はQ3 となり、ブレード21aの機内側移動に比れ
ば流量は多いが流量Q1 より少なく冷却効率が悪化す
る。
【0023】このブレード21aを使用した軸流ファン21
を開放形モータのF種で2極900kwに使用し、固定
子巻線温度上昇(抵抗法),騒音,風胴出口の風量を、
従来と比較すると図13に示すような結果となり、風量は
約80%増加して温度が約20%低下している。騒音に
ついては前記理由により変化がない。
【0024】(第2実施例)第2実施例を図8を参照し
て説明する。第1実施例と異なるのは軸流ファンのブレ
ードである。図8に示すように、軸流ファン31を構成す
る筒状のファンボス13aの外周表面には、ボス13a軸と
直角方向に対して傾斜する取付角θhのブレードハブ
(以下、ハブ)31dと取付角θtのブレード先端(以
下、先端)21cがあり、前記ハブ31dから半径方向に先
端31cを弦長の略50%(先端31cの弦長とハブ31dの弦
長の平均長さの弦長)前進させたブレード31aを形成さ
せる。この時、ファンボス13aの軸に垂直面への投影に
おいて、先端31cの前縁31eと回転方向前側にある先端
31cの後縁31bと干渉しないようにする。又、ハブ31d
の立上部31h(ハブ31dの弦長の略中央位置)は略垂直
にしておき、この立上部31hから先端31cを徐々に
前進させる。尚、立上部31hの略垂直は弦長の全長に亘
って形成されてもよい。
【0025】このようなブレード31aを有する軸流ファ
ン31を回転電機で使用することにより、図19で示す従来
ブレード21aのサクションサイドで発生していた剥離現
象が起り難くなり、冷却風の流れがブレード31aの外周
方向に入らずブレード31aの向きに内周側に入って後流
幅Dが小さくなる。この後流幅D減少により騒音の減少
を図20で述べると、S2 となって従来のS0 より減少す
る。また流量−静圧特性で述べると、静圧特性は曲線p
1 となり、流量は流路抵抗r1 との交点Q2 に増加して
固定子巻線4の端部4cの熱伝達率が増加し、固定子巻
線4の温度上昇が低下する。更に、ファンボス13aの軸
に垂直面への投影において、先端31cの前縁31eと回転
方向前側にある先端31cの後縁31bと干渉しないように
することにより、型を割ることなく鋳造にて製造出来
る。そして、ハブ31dの立上部31hから先端31cを徐々
に前進させて行くので、略垂直の立上部31hによりブレ
ード31の付け根であるハブ31dの応力が小さくなる。
【0026】(第3実施例)第3実施例を図9,10を参
照して説明する。第1実施例と異なるのは軸流ファンの
ブレード先端の前傾である。図9,10に示すように、軸
流ファン41を構成する筒状のファンボス13bの外周表面
には、後述の形成法によるハブ41dと先端41cで成るブ
レード41aが,ファンボス13bの軸と直角方向に対して
傾斜する状態で植設されている。前記ハブ41dの弦長の
略中央位置には立上部41hが略垂直に形成されている。
この立上部41hからファンボス13bの筒方向(軸方向)
に向けて先端41cの弦長を徐々に前傾させ、嘴形状のブ
レード41aを形成する。この時、先端41cはブレード41
a高さの略2/3の距離分前傾させる(図10参照)。こ
のブレード41a形状の軸流ファン41を嘴先端を機外側に
向けて回転軸13に嵌着させる。
【0027】次に導風板の形状及び取付位置について説
明する。導風板43の形状は、直線の底辺部43a(軸流フ
ァン41側)途中から側辺部43b(軸受ブラケット12側)
下端近くを円弧43hで繋がる変形コ字状である。この導
風板43が、底辺部一方端43d(機内側)を前記開口側巻
線4bから端部4cにかけての境界点4d,及び軸流フ
ァン41の先端41cの後縁41bと軸方向位置で略一致させ
て、固定子枠1の補強リブ1aに固定される。又、導風
板43の底辺部43aと円弧部43hで繋がる接続部43cが、
先端41cの軸方向中央部41g(弦長の略中央位置)と軸
方向位置で略一致させる。
【0028】このようなブレード41aを回転電機で使用
することにより、図19で示す従来ブレード21のサクショ
ンサイドで発生していた剥離現象が起り難くなり、後流
幅Dが小さくなる。すると、冷却風B2 が半径方向に斜
めに流れるのでなく軸方向に略平行に流れて冷却風E
2 ,F2 の流量が多くなり、回転子導体11の短絡環(冷
却風E2 の冷却効果)や回転子鉄心10(冷却風F2 によ
る回転子ラジアル通風ダクト9及び固定子ラジアル通風
ダクト6への流量増加の冷却効果)の冷却が良くなるの
は第1実施例と同様である。騒音の減少を図20で述べる
と、S3 となって従来のS0 より減少する。また流量−
静圧特性を述べると、流量は流路抵抗r1と静圧特性p1
との交点Q3 となり従来の流量Q0 より大幅に増加し
て冷却が向上する。そして、ハブ41dの立上部41hから
先端41cを徐々に前傾させて行くので、立上部41hの略
垂直により先端41cの前縁41b付け根で応力が緩和でき
る。
【0029】(第4実施例)第4実施例を図11を参照し
て説明する。第1実施例と異なるのは軸流ファンのブレ
ード取付角である。図11に示すように、軸流ファン41を
構成する筒状のファンボス13cの外周表面には、従来と
同形状のブレード51aが後述するハブ51dと先端51cの
夫々の流体取付角でボス13cの軸と直角方向に対して傾
斜する状態で植設されている。ここで、先端51cの取付
角は流体取付角(各ブレード半径位置における軸方向流
速Vzと周速V に対応して定まる取付角θtを流体取付
角θt0 という)とする。ハブ51dのブレード取付角θ
hは、該ハブ51dの流体取付角θh0 と先端51cにおけ
る流体取付角θt1 との差Δθ´の略40%Δθを、先端
51cの流体取付角θt0 に加えたものとする。例えば、
先端51cの流体取付角θt0 を20°とし、ハブ51dの流
体取付角θh0 を30°としたとき、その差Δθ´は10°
である。このΔθ´の40%Δθは4°であるから、ハブ
51dの取付角θhは、取付角θt(=θt0 )にΔθを
加え24°となる。
【0030】このようにブレード51aを植設すると、ブ
レード51aのサクションサイドで特にハブ51d側で剥離
が起り難くなり、ブレード51aに流入する冷却風B2
半径方向に斜めに流れるのでなく軸方向に略平行に流れ
て冷却風E2 ,F2 の風量が多くなり、回転子導体11の
短絡環や回転子鉄心10の冷却が良くなるのは第1実施例
と同様である。騒音の減少を図20で述べると、S4 とな
って従来のS0 より減少する。また流量−静圧特性を述
べると、流量は流路抵抗r1 と静圧特性p2 との交点Q
4 となり従来の流量Q0 より大幅に増加して冷却が向上
する。
【0031】尚、第2実施例乃至第4実施例を全部採用
した軸流ファンを第1実施例の取付構成にしたものを図
13に示した。これによれば、これらの複合効果が全て発
生してモータ特性が向上する。
【0032】(第5実施例)第5実施例を図14を参照し
て説明する。第1実施例と異なるのは導風板の形状であ
る。図14のように導風板53の形状が、側辺部43b(軸受
ブラケット12側)途中上部から補強リブ1aへの取付部
53eへ向けて繋ぐチャンファ53iを有すると共に、該側
辺部43b下端近くを円弧部43hで繋がる変形コ字状であ
る。チャンファ53iを設けたことにより、導風板53と固
定子巻線4の端部4cとの間の流路の通風抵抗が減って
冷却風C3 の流量が増加し、固定子巻線4から冷却風C
3 への熱伝達率が増加して固定子巻線4の冷却が向上す
る。騒音の減少を図16で述べると、S5 となって従来の
0 より減少する。また流量−静圧特性を述べると、流
量は流路抵抗r2 と静圧特性p0 との交点Q5 となり従
来の流量Q0 より大幅に増加して冷却が向上する。
【0033】(第6実施例)第6実施例を図15を参照し
て説明する。第1実施例と異なるのは導風板の形状であ
る。図15のように、導風板63の補強リブ1aへの取付部
63eの先端部63f形状が、固定子巻線4の底側巻線4a
と略傾きの等しいテーパー状とする。テーパー状の先端
部63fを形成することにより、冷却風C4 が底側巻線4
aに沿って流れて、底側巻線4aと開口側巻線4bの隙
間から流出風C41が生じ、固定子巻線4からの熱伝達率
が増加する。騒音の減少を図20で述べると、S6 となっ
て従来のS0 より減少する。また流量−静圧特性を述べ
ると、流量は流路抵抗r1 と静圧特性p0 の交点Q6
なり従来の流量Q0 より大幅に増加して冷却が向上す
る。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、マシンサ
イズを大きくすることなく、低騒音で温度上昇の小さい
回転電機が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す回転電機の一部断面
を含む縦断面図、
【図2】図1の導風板周辺の拡大断面図、
【図3】巻線の境界点,導風板の他端,ブレード先端の
後縁の軸方向位置で略一致説明図、
【図4】図3の導風板の他端移動関係図、
【図5】図4での流量−静圧関係説明図、
【図6】図3の巻線の境界点移動関係図、
【図7】図5での流量−静圧関係説明図、
【図8】第2実施例を示すブレード先端の前進図、
【図9】第3実施例を示す図2相当図、
【図10】第3実施例のブレード先端の前傾図、
【図11】第4実施例を示す図10相当図、
【図12】軸流ファンの展開図及び斜視図、
【図13】モータ特性図
【図14】第5実施例を示す図2相当図、
【図15】第6実施例を示す図2相当図、
【図16】従来例の図1相当図、
【図17】従来例の図2相当図、
【図18】従来例の図8相当図、
【図19】従来ブレードのサクションサイドで発生の剥
離現象と後流幅図、
【図20】流量−静圧−騒音特性関係説明図。
【符号の説明】
1…固定子枠、 1a…補強リブ、1
b…開口部、 2…固定子鉄心、4…
固定子巻線、 4a…底側巻線、4b…
開口側巻線、 4c…端部、4d…境界
点、 4e…根元、10…回転子鉄心、
12…軸受ブラケット、13…回転軸、
13a,13b,13c…ファンボス、17…
吸気口、 18…排気口、20…風胴、
21,31,41…軸流ファン、21a,31
a,41a,51a…ブレード、21b,21b1 ,21b2 ,31
b,41b…後縁、21c,31c,41c,51c…ブレード先
端、21d,31d,41d,51d…ブレードハブ、21g,21
1 ,21g2 ,…軸方向中央部、23,33,43,53,63…
導風板、31e…前縁、 31h,41h…
立上部、33a,43a…底辺部、 33b,43b…
側辺部、33c,43h…円弧部、 33d…他端、
33e,43c…接続部、 33f…空間、33h…斜
辺部、 41g…軸方向中央部、43d…底
辺部一方端、 53i…チャンファ、63f…先端
部、 A〜G…冷却風、A1 〜G1 …冷
却風、 A2 〜G2 …冷却風。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部に開口部を有した固定子枠の両端に
    配設された軸受ブラケットと、前記固定子枠の内部に配
    設された固定子鉄心と、この固定子鉄心の溝の底側に収
    納の底側巻線と溝の開口側に収納の開口側巻線で成る固
    定子巻線と、前記固定子鉄心内周には空隙を介して配設
    の回転子鉄心に嵌合され両端の軸受を介して前記軸受ブ
    ラケットで回転自在に支承されている回転軸と、前記固
    定子枠内に配設され固定子鉄心両端から突出する固定子
    巻線の端部を覆う底辺部,側辺部,取付部から成る断面
    形状が略コ字状の導風板と、この導風板の底辺部に対応
    配置され前記回転軸に嵌着されたファンボスの外周表面
    にブレードハブとブレード先端で成るブレードを放射状
    に複数本植設されて形成の軸流ファンと、前記固定子枠
    頭部に載置された風胴から流入の冷却風を前記開口部か
    ら機内循環させて成る回転電機において、前記開口側巻
    線から固定子巻線の端部となる境界点と、前記導風板の
    側辺部の略中央から斜辺部,円弧部の順で直線状の底辺
    部に繋いで形成の底辺部の他端と、前記軸流ファンを構
    成する弦長で成るブレード先端の後縁とを備え、前記境
    界点,他端,後縁を軸方向位置で略一致配設させると共
    に、前記導風板の円弧部と底辺部の接続部が前記ブレー
    ド先端の弦長の略中央と略一致配設させたことを特徴と
    する回転電機。
  2. 【請求項2】 前記ブレード先端が、ブレードハブに対
    して回転方向前方に弦長の略50%前進させた請求項1
    記載の回転電機。
  3. 【請求項3】 前記ブレード先端がブレードハブに対し
    てファンボスの軸方向にブレード高さの略2/3前傾す
    る嘴形状の嘴付ブレードとし、この嘴先端を軸受ブラケ
    ット側に向けて嘴付ブレードの軸流ファンを回転軸に嵌
    着させた請求項1記載の回転電機。
  4. 【請求項4】 前記ブレード先端の取付角は各ブレード
    の半径位置における軸方向流速と周速に対応して定まる
    流体的取付角とし、ブレードハブの取付角は前記流体的
    取付角におけるブレード先端とブレードハブの差の略4
    0%をブレード先端の流体的取付角に加えたものとし、
    これらの流体的取付角でファンボス外周面に複数個のブ
    レードを形成した請求項1記載の回転電機。
  5. 【請求項5】 前記導風板の側辺部と取付部間にチャン
    ファを設けた請求項1記載の回転電機。
  6. 【請求項6】 前記導風板の取付部から末端にかけて底
    側巻線の軸方向傾きと略同傾きのテーパー状とした請求
    項1記載の回転電機。
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