JP2000039692A - 高い感度が認められる発色現像方法 - Google Patents

高い感度が認められる発色現像方法

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JP2000039692A JP11200204A JP20020499A JP2000039692A JP 2000039692 A JP2000039692 A JP 2000039692A JP 11200204 A JP11200204 A JP 11200204A JP 20020499 A JP20020499 A JP 20020499A JP 2000039692 A JP2000039692 A JP 2000039692A
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blue
dye
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ヘンリー ベッチャー ジョン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より高い露光量の領域におけるより高レベル
の粒状度(ノイズ)を受けることなく、当該より高感度
の記録層ユニットまたはもっとも高感度の層ユニットの
スピードを得るという利点を実現する。 【解決手段】 以下のコーティング順序で構成された発
色現像写真要素が開示される。支持体から始めて、より
低感度の赤、より低感度の緑、より低感度の青、より高
感度の赤、より高感度の緑、そしてより高感度の青。15
〜 110秒の範囲にわたる時間(S)および40〜65℃の範
囲にわたる温度(T)において下記関係式 (T)(log S)≧75 を満たすように現像時間および現像温度を選択すると、
感度の驚くべき増大が実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラーネガティブ写
真要素の現像に関する。より明確には、本発明はハロゲ
ン化銀乳剤および画像色素形成層ユニットを含有してい
るカラーネガティブ要素を処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2種以上のハロゲン化物を含有している
ハロゲン化銀粒子および乳剤を呼ぶときは必ず当該ハロ
ゲン化物を濃度の昇順で名付ける。
【0003】粒子を指す際の「ECD」という用語は等
価円直径を意味し、平板状粒子を説明する際の「t」は
平板状粒子の平均厚みを示す。
【0004】平板状粒子とは、アスペクト比(tに対す
るECDの比)が少なくとも2であるものである。
【0005】平板状粒子乳剤とは、平板状粒子が全粒子
投影面積の50%を超える面積を占めているものである。
【0006】平均アスペクト比とは全粒子投影面積の50
%を超える面積を占めている平板状粒子の平均アスペク
ト比であると定義する。
【0007】平板状粒子の平板状度(T)とはt2 に対
するECD(両方ともマイクロメートル(μm)で測定
したもの)の比であると定義する。
【0008】特に述べない限り、すべてのコーティング
付着量の単位はg/m2 である。ハロゲン化銀コーティ
ング付着量は銀に基づくものである。
【0009】特に述べない限り、すべての百分率は全重
量に対する重量%である。
【0010】青、緑、および赤の記録層ユニットを指す
際の「層ユニット」という用語は、露光輻射線を捕獲す
るための輻射線感受性ハロゲン化銀粒子および色素画像
形成化合物を含有している親水性コロイド層(複数であ
ってもよい)を示す。当該粒子および色素画像形成化合
物は通常は同じ層(複数であってもよい)にあるけれど
も、隣接している層にあってもよい。
【0011】「カラーネガティブ要素」とは、ネガ型ハ
ロゲン化銀乳剤を含有しており、単一の現像工程を受け
て色素画像を生ずる要素を指す。当該単一の現像工程に
おいて生ずる色素画像は通常はネガ像であるけれども、
選ばれる色素画像提供化合物によってはポジ色素画像で
あってもよい。
【0012】「E」という用語は、露光量をルクス秒で
示すのに使用される。
【0013】1単位の相対感度差は0.01 log Eに等し
い。
【0014】「マイナス青」という用語は、スペクトル
の青の領域の波長よりも長い波長における可視スペクト
ルを指す。マイナス青の光は、緑の光、赤の光または両
方の組み合わせからなる。
【0015】処理時間を指す場合、プライム(’)は分
を示すのに使用され、ダブルプライム(”)は秒を示す
のに使用される。
【0016】「発色現像主薬」という用語は、画像色素
形成カプラーと反応して芳香族アゾメチン画像色素を形
成する現像主薬を指す。
【0017】「発色現像液」という用語は、発色現像主
薬を含有している現像液を指す。
【0018】「迅速処理」という用語は、発色現像が2
分未満で完了することを示すのに用いられる。
【0019】リサーチディスクロージャー(Research Di
sclosure) は、Kenneth Mason Publications, Ltd., Du
dley House, 12 North St., Emsworth, Hampshire PO10
7DQ, England によって発行されている。
【0020】従来、カラーネガティブ写真要素は、赤、
緑、および青の記録層ユニットを支持体上に重ね合わせ
てコーティングして形成されている。当該赤、緑、およ
び青の記録層ユニットは、それぞれ赤、緑、および青の
光に応じて潜像を形成する輻射線感受性ハロゲン化銀乳
剤を含有している。そのうえ、当該赤記録層ユニットは
シアン色素画像形成カプラーを含有しており、当該緑記
録層ユニットはマゼンタ色素画像形成カプラーを含有し
ており、そして当該青記録層ユニットはイエロー色素画
像形成カプラーを含有している。像様露光に次いで、当
該カラーネガティブ写真要素を、発色現像主薬を含有し
ている発色現像液中で処理し、その間に、潜像を携えて
いるハロゲン化銀粒子が選択的に還元されて銀になると
同時に当該発色現像主薬が酸化される。当該酸化された
発色現像主薬は次に当該現像された粒子の近傍にある色
素画像形成カプラーと反応して色素画像を生ずる。シア
ン(赤を吸収する)、マゼンタ(緑を吸収する)、およ
びイエロー(青を吸収する)の色素画像は、それぞれ当
該赤、緑、および青の記録層ユニットにおいて形成され
る。その後、当該要素を漂白して(すなわち、現像され
た銀を転化してハロゲン化銀に戻す)、現像された銀に
起因する中性濃度を排除し、次に定着させて(すなわ
ち、ハロゲン化銀を除去する)、後の室内光での取り扱
い時の安定性を具備させる。
【0021】カラーネガティブ写真要素を処理するため
のシステムは、リサーチディスクロージャー、Item 389
57、XVIII.「化学現像システム」に開示されているもの
の中に含まれる。発色現像主薬は、Item 38957、XIX.
「現像」、A.「現像主薬」に開示されている現像主薬
の中に含まれる。
【0022】広く使用されているタイプのカラーネガテ
ィブ処理はKodak FlexicolorTMカラーネガティブ処理で
ある。当該C-41法の微調整は時々行われるので、下記に
詳細な説明を提供する。
【0023】 現像 3分15秒 現像液 37.8℃ 漂白 4分 漂白液 37.8℃ 洗浄 3分 35.5℃ 定着 4分 定着液 37.8℃ 洗浄 3分 35.5℃ 濯ぎ 1分 リンス液 37.8℃
【0024】現像液 水 800.0 mL 無水炭酸カリウム 34.30g 炭酸水素カリウム 2.32g 無水亜硫酸ナトリウム 0.38g 重亜硫酸ナトリウム 2.96g ヨウ化カリウム 1.20mg 臭化ナトリウム 1.31g ジエチレントリアミン五酢酸 五ナトリウム塩(40%溶液) 8.43g 硫酸ヒドロキシルアミン 2.41g N-(4-アミノ -3-メチルフェニル)-N-エチル -2-アミノ
エタノール 4.52g 水で1.0 Lとする 26.7℃におけるpH 10.00±0.05
【0025】漂白液 水 500.0 mL 1,3-プロピレンジアミン四酢酸 37.4 g 57%水酸化アンモニウム 70.0 mL 酢酸 80.0 mL 2-ヒドロキシ -1,3-プロピレンジアミン 四酢酸 0.8 g 臭化アンモニウム 25.0 g 硝酸第二鉄9水和物 44.85g 水で1.0 Lとする pH 4.75
【0026】定着液 水 500.0 mL チオ硫酸アンモニウム(58%溶液) 214.0 g (エチレンジニトリロ) 四酢酸 二ナトリウム塩2水和物 1.29g 重亜硫酸ナトリウム 11.0 g 水酸化ナトリウム(50%溶液) 4.70g 水で1.0 Lとする 26.7℃におけるpH 6.5 ±0.15
【0027】リンス液 水 900.0 mL p-t-オクチル-(α−フェノキシポリエチル)アルコール
の 0.5%水溶液 3.0 mL 水で1.0 Lとする
【0028】上記のように処理を行うと、ネガ色素画像
が得られる。目で見ることのできるポジ色素画像を得
て、それにより、撮影された被写体の色相に視覚的に近
いものとするためには、概して、当該カラーネガ像に白
色光を通して、通常は白色の反射支持体上にコーティン
グされており、上述の赤、緑、および青の記録層ユニッ
トを有する第2のカラー写真要素を露光させる。当該第
2の要素は一般にカラープリント要素と呼ばれ、当該画
像を携えているカラーネガティブ要素を通して当該カラ
ープリント要素を露光させる方法は一般に焼付けと呼ば
れている。上述のカラープリント要素の処理により、撮
影された元々の被写体に近い、目で見ることのできるポ
ジ像が得られる。
【0029】カラープリント要素は制御された光源を使
用して露光されるけれども、カラーネガティブ要素はさ
まざまな照明条件下で機能しなければならない。露光中
に利用可能な光が限界である場合には、当該カラーネガ
ティブ要素の高い感度が、心地よく、優れた品質の写真
画像を獲得する機会を大きく増大させる。
【0030】赤を記録する単一の乳剤層、緑を記録する
単一の乳剤層、および青を記録する単一の乳剤層を用い
るカラーネガティブ写真要素は、一般的に「単一コート
型」と呼ばれる。当該赤、緑、および青の記録層ユニッ
トの各々を、スピードが異なる層ユニットに分割するこ
とによって、スピードと粒状度との関係を改良すること
ができることが認められて久しい。スペクトルの同じ領
域において記録するために2層の層ユニットに分割され
た層ユニットを有するカラーネガティブ写真要素は一般
的に「2重コート型」と呼ばれる。スペクトルの同じ領
域において記録するために3層の層ユニットに分割され
た層ユニットを有するカラーネガティブ写真要素は一般
的に「3重コート型」と呼ばれる。
【0031】光を記録する色素画像形成層ユニットが一
旦スペクトルの同じ領域において光を記録するためにス
ピードが異なる2層または3層の層ユニットに分割され
ると、当該層ユニットをコーティングする順序を変える
ことによって像形成性能を改良する機会がつくりだされ
る。
【0032】広く使用されている3重コート型カラーネ
ガティブ写真要素の層ユニット順序(タイプA)を、以
下の3重コート型の層配置によって図解する。
【0033】 ────────────── 保護層ユニット ────────────── 高感度の青記録層ユニット ────────────── 中感度の青記録層ユニット ────────────── 低感度の青記録層ユニット ────────────── 高感度の緑記録層ユニット ────────────── 中感度の緑記録層ユニット ────────────── 低感度の緑記録層ユニット ────────────── 高感度の赤記録層ユニット ────────────── 中感度の赤記録層ユニット ────────────── 低感度の赤記録層ユニット ────────────── 支持体 ────────────── タイプA
【0034】当該タイプAの層配置は、当該中感度の層
ユニットを省いて2重コート型の構造を形成させる場合
にも保たれる。平均的なタイプAの層順序は、青記録層
ユニットを全部いっしょにコーティングし、緑記録層ユ
ニットを全部いっしょにコーティングし、そして赤記録
層ユニットを全部いっしょにコーティングすることによ
って、当該層ユニットの色汚れに対する保護を単純化し
ている。例えば、これにより、当該低感度の青の層ユニ
ットと当該高感度の緑の層ユニットとの間にフィルター
層を挿入して、青の感度を低下させることなく、マイナ
ス青(緑または赤)記録層ユニットを青の光による露光
から保護することが可能となる。それはまた、酸化され
た現像主薬が、あるスペクトル領域において記録をする
ための層ユニットから別のスペクトル領域において記録
するための層ユニットに動く危険性を低減させる。概し
て、酸化現像主薬掃去剤を含有している2層の中間層が
提供され、1つは高感度の赤の層ユニットと低感度の緑
の層ユニットとの間に配置され、もう1つは高感度の緑
記録層ユニットと低感度の青記録層ユニットとの間に配
置される。
【0035】当該保護層ユニットは当該要素を物理的に
保護し、かつ物理的性質を改良する添加剤のための好都
合な位置を提供する。ハレーション防止層(示されてい
ないけれども、殆ど必ず含まれている)を、低感度の赤
記録層ユニットと支持体との間に挿入するか、または支
持体の反対(裏)側にコーティングすることができる。
光記録層ユニットの各々を多重層ユニットに分割するこ
とを除いては、当該タイプAの層順序は単一コート型カ
ラーネガティブ要素の層順序と異なるところはない。
【0036】タイプAの層順序の一般的な変型が下記タ
イプBの層ユニット順序であり、一般的には「逆転マゼ
ンタ」層順序と呼ばれている。
【0037】 ────────────── 保護層ユニット ────────────── 高感度の青記録層ユニット ────────────── 中感度の青記録層ユニット ────────────── 低感度の青記録層ユニット ────────────── 高感度の緑記録層ユニット ────────────── 高感度の赤記録層ユニット ────────────── 中感度の緑記録層ユニット ────────────── 中感度の赤記録層ユニット ────────────── 低感度の緑記録層ユニット ────────────── 低感度の赤記録層ユニット ────────────── 支持体 ────────────── タイプB
【0038】当該タイプBの層配置は、当該中感度の層
ユニットを省いて2重コート型の構造を形成させる場合
にも保たれる。当該タイプBの配置においては、高感
度、中感度、および低感度の赤記録層ユニットの各々が
対応する高感度、中感度、および低感度の緑記録層ユニ
ットの直ぐ下にコーティングされている。これにより、
赤の露光記録が改良され、結局のところ、当該カラー写
真要素の全体としての性能が改良される。スペクトルの
異なる領域において記録する層ユニットの間に酸化発色
現像主薬掃去剤を配置して色汚れを低減させる場合に
は、多数の中間層が用いられる。しかしながら、これ
は、タイプBの層ユニット配置の使用を阻むものではな
い。保護層ユニットおよびハレーション防止層ユニット
は、当該逆転マゼンタ層ユニット順序によって影響され
ない。当該逆転マゼンタ層ユニット順序は2重コート型
の形でEeles 他の米国特許第 4,184,876号明細書に最初
に開示された。
【0039】タイプAおよびタイプBの層順序の利点の
1つは、青記録層ユニットのすべてがマイナス青記録層
ユニットに先んじて露光輻射線を受けるように配置され
ていることにある。これにより、イエローフィルター色
素を青記録層ユニットとマイナス青記録層ユニットとの
間の中間層に配置して、当該マイナス青記録層ユニット
の本来の青感度に起因する色汚れから後者を保護するこ
とが可能となる。
【0040】長年にわたって多くの代替の層コーティン
グ順序が挙げられてきたけれども、現実的な用途を見出
したものは殆ど無かった。1996年9月のリサーチディス
クロージャー、第 389巻、Item 38957、XI. 「層および
層配置」には、さまざまな代替案が説明されている。
【0041】青記録層ユニットのすべてを緑および赤記
録層ユニットよりも支持体からより遠くに配置すること
が習慣的に行われている。これにより、イエローフィル
ターを青記録層ユニットとマイナス青記録層ユニットと
の間に配置して、それにより、当該マイナス青記録層ユ
ニットに存在するハロゲン化銀粒子の本来の青感度に起
因する青の光による汚れから後者を保護することが可能
となる。Kofron他の米国特許第 4,439,520号明細書に
は、緑および/または赤記録層ユニットが青記録層ユニ
ットの少なくとも1層に先んじて露光輻射線を受ける代
替の層ユニット順序が開示されている。Kofron他によ
り、実質的に最適に増感された高アスペクト比の平板状
粒子乳剤の青感度のマイナス青の感度に対する比を低く
することによって、これらの配置には意外にもマイナス
青の色記録の青の光による汚れが無いことが開示されて
いる。
【0042】Sowinski他の米国特許第 5,219,715号明細
書には、少なくとも1層の層ユニットにおける平板状度
(T)が50以上の平板状粒子乳剤を含有しており、全体
としての像形成ユニットの厚みが 4.0μm未満であるカ
ラーネガティブ写真要素が高い鮮鋭度および低い色汚れ
を示すことが教示されている。上述のKodak Flexicolor
TMカラーネガティブ処理を用いる。2重コート型のタイ
プAの層配置が開示されている。
【0043】
【発明が解決しようとする課題】より高い露光量の領域
におけるより高レベルの粒状度(ノイズ)を受けること
なく、当該より高感度の記録層ユニットまたはもっとも
高感度の層ユニットのスピードを得るという利点を実現
する。
【0044】
【課題を解決するための手段】1つの特徴において、本
発明は、発色現像主薬と反応して第1色相の色素画像を
生ずることができる少なくとも1種の色素画像形成カプ
ラーを含有している少なくとも2層の赤記録層ユニッ
ト、発色現像主薬と反応して第2色相の色素画像を生ず
ることができる少なくとも1種の色素画像形成カプラー
を含有している少なくとも2層の緑記録層ユニット、お
よび発色現像主薬と反応して第3色相の色素画像を生ず
ることができる少なくとも1種の色素画像形成カプラー
を含有している少なくとも2層の青記録層ユニット、を
含んでいる一連の親水性コロイド層が第1の主たる表面
上にコーティングされた、第1および第2の主たる表面
を有する支持体を含んでなるカラーネガティブ写真要素
を現像する方法であって、当該一連の親水性コロイド層
が、当該支持体のもっとも近くにコーティングされた層
ユニットから始めて、以下の順序で、より低感度の赤記
録層ユニット、より低感度の緑記録層ユニット、より低
感度の青記録層ユニット、より高感度の赤記録層ユニッ
ト、より高感度の緑記録層ユニット、そしてより高感度
の青記録層ユニット、を含み、15〜 110秒の範囲にわた
る時間(S)および40〜65℃の範囲にわたる温度(T)
において、下記関係式(I) (T)(log S)≧75 (I) を満たすように現像時間および現像温度を選択して、発
色現像が行われることを特徴とする方法に関する。
【0045】まったく予想せず、上記関係式(I)の要
求条件に従って、記載した構成のカラーネガティブ要素
を迅速処理する場合、意外にも高い像形成スピードが認
められるということが発見された。
【0046】まったく意外なことに、より低感度並びに
より高感度の、赤、緑、および青の記録層ユニットが交
互配置されているカラーネガティブ写真要素を以下の関
係式 (T)(log S)≧75 (I) によって制限される迅速アクセス処理条件下で発色現像
液中で処理する場合に、スピードの大幅な増大を実現す
ることができるということが発見された。
【0047】上式中、Tは40〜65℃の範囲の発色現像温
度であり、そしてSは15〜 110秒の範囲の現像時間であ
る。
【0048】本発明の温度範囲において2分以上にわた
って発色現像を行う場合、本発明の実施により実現され
る像形成スピードよりも劣った像形成スピードが認めら
れるということが判った。さらに、2分以上の発色現像
時間は、本発明の実施に使用することを目的とするカラ
ーネガティブ要素の迅速処理能力を利用しないという点
で不都合である。現行の商業上の発色現像の実務と本発
明との違いを説明するには、Kodak FlexicolorTM C41カ
ラーネガティブ処理が3分15秒の発色現像時間を用いる
という点に留意されたい。
【0049】65℃の発色現像温度のところで15〜 110秒
の発色現像時間が考えられる。発色現像温度が65℃より
下に下げられるにつれて、スピード面での利点を実現す
るには段々とより長い発色現像時間が必要とされる。す
べての場合において、40℃を超える発色現像温度が本発
明に考えられ、それはKodak FlexicolorTM C41カラーネ
ガティブ処理の発色現像温度を超えるものである。好ま
しい発色現像温度は45℃以上である。45℃以上の発色現
像温度においては必ず、60〜 110秒の発色現像時間で本
発明のスピード面での利点が得られる。50℃以上の発色
現像温度においては必ず、30〜 110秒の発色現像時間で
本発明のスピード面での利点が得られる。65℃での発色
現像時間では発色現像時間を15秒程度短かくすることを
可能とするので、発色現像温度をさらに上げることによ
って得られるべき処理時間の短縮という利点は殆ど無
い。殆どの用途について、60℃よりも高い温度において
あり得る発色現像時間の短縮の程度は小さいので、発色
現像温度を60℃以下に維持するのが好ましい。
【0050】
【発明の実施の形態】以下の層配置(以降タイプCと呼
ぶ)は、本発明の要求条件を満たす3重コート型層ユニ
ットが交互配置された構成の実例となるものである。
【0051】 ────────────── 保護層ユニット ────────────── 高感度の青記録層ユニット ────────────── 高感度の緑記録層ユニット ────────────── 高感度の赤記録層ユニット ────────────── 中感度の青記録層ユニット ────────────── 中感度の緑記録層ユニット ────────────── 中感度の赤記録層ユニット ────────────── 低感度の青記録層ユニット ────────────── 低感度の緑記録層ユニット ────────────── 低感度の赤記録層ユニット ────────────── 支持体 ────────────── タイプC
【0052】当該中感度の赤、緑、および青の記録層ユ
ニットを省くと、タイプCの2重コート型の層配置が生
ずる。
【0053】当該3重コート型のタイプCの層配置を上
述の3重コート型のタイプAおよびタイプBの層配置と
比較すると、商業上のカラーネガティブ像形成にタイプ
Cの層配置を使用するのを思いとどまらせると信じられ
ているいくつかの明らかな不都合が認められる。
【0054】先ず、当該高感度のマイナス青記録層ユニ
ットを当該中感度および低感度の青記録層ユニットに先
んじて露光輻射線を受けるようにコーティングし、そし
て当該中感度のマイナス青記録層ユニットを当該低感度
の青記録層ユニットに先んじて露光輻射線を受けるよう
にコーティングする。従って、当該高感度もしくは中感
度のマイナス青記録層ユニットが青の光による露光を受
けなければならず、また、いつものようにイエローフィ
ルターを用いる場合には(例えば、高感度の青記録層ユ
ニットと高感度の緑記録層ユニットとの間の中間層に配
置する)、当該写真要素の青のスピードが損なわれなけ
ればならない。
【0055】ヨウ臭化銀乳剤を含む平板状粒子乳剤を使
用して色汚れを低減させる(マイナス青と青とのスピー
ド分解を高める)ことは上記に引用されているKofron他
によって教示されているけれども、本発明のカラーネガ
ティブ要素において実現される利点は予想されるよりも
大きい。当該マイナス青記録層ユニット中の高塩化物乳
剤は本来的には青感度をたいして有していないけれど
も、高塩化物乳剤はカラーネガティブ要素において広く
使用されていなかった。
【0056】タイプCの層配置のもう1つの不都合は、
緑の尖鋭さの低下が認められるということである。人間
の目はスペクトルの緑の部分に対してもっとも敏感であ
るので、通常は、緑において可能な限りもっとも鮮鋭な
目で見るための画像を得ることが目的となる。カラーネ
ガティブ要素においては、緑の露光はマゼンタの色素画
像を生じ、それをカラープリント要素のためのマスター
として使用すると、目で見るための緑の画像が生ずる。
しかしながら、緑の尖鋭さの損失は、光学焼付けに用い
ることを目的とするカラーネガティブ要素についてのみ
の不都合である。当該マゼンタ色素画像情報をタイプC
の層配置から走査によって読み取り、次に電子的なディ
ジタル画像に変換する場合には、画像の鮮鋭度を回復さ
せることができる。
【0057】スペクトルの異なる領域において記録する
ための記録層ユニットが交互配置されているので、酸化
された発色現像主薬がある記録層ユニットから次の隣接
している記録層ユニットに動くことによって、色汚れの
危険性が高まる。酸化現像主薬掃去剤を含有している中
間層を各々の隣接している記録層ユニットの間に配置す
ると、これにより、製造の容易性を考慮すると望ましく
ないほど中間層が多数となる。
【0058】しかしながら、この不都合は、光学焼付け
に使用することを目的とするカラーネガティブ要素に対
してもまた大きく制限される。タイプCの層配置から走
査によって読み取られた電子的なディジタル色記録を操
作して、色汚れを低減または排除することが可能であ
る。
【0059】特に光学焼付け用途についての、タイプC
の層配置の明らかな不都合により、本発明によって迅速
アクセス処理を目的とするカラーネガティブ要素に使用
することが考えられるタイプの層配置に対する商業上の
関心は失われてしまった。結果として、迅速アクセス処
理に特に適合させたタイプCの層配置の本発明の注意深
い研究によって初めて、本発明の利点が発見された。迅
速アクセス処理、より高い発色現像温度、およびタイプ
Cの層配置の組み合わせによって得られる予期せぬスピ
ード面での利点は、上記の明らかな不都合を補って余り
ある。
【0060】本発明の好ましい用途は、処理の後に走査
して、カラーネガティブ要素中の青、緑、および赤の色
記録からディジタル色記録をつくりだすことを目的とす
るカラーネガティブ要素に関連するものである。電子的
な形のうちに当該ディジタル色記録をさまざまな方法に
よって操作することができる。例えば、コントラストお
よび/または最大濃度を高めることができる。当該ディ
ジタル色記録を操作することによって色汚れを低減また
は排除することもできる。走査によって読み取られた電
子的なディジタル色記録を操作することによって、隣接
している記録層ユニット間での酸化された現像主薬の移
動の結果として生ずる色汚れを低減または排除すること
ができる。従って、酸化現像主薬掃去剤の導入を排除す
ることができるけれども、以下に記載されているように
保持し、扱うのが好ましい。電子的なディジタル色記録
の操作により、色素画像の不必要な(例えば、目的とす
るスペクトル領域の外の)吸収を補償するためにカラー
ネガティブ要素に従来から用いられているマスキングカ
プラーを排除することが可能となる。普通は色素画像改
質カプラー、例えば現像抑制剤放出(DIR)型カプラ
ーの導入によって得られる色素画像の品質を、当該ディ
ジタル色記録の操作によって達成することもできる。こ
れにより、カラープリントを露光させるのに使用するの
ではなく、走査することを目的とする本発明のカラーネ
ガティブ要素から、色素画像改質カプラーを省くことが
可能となる。一般に、最小濃度を超える濃度レベルにあ
る赤、緑、および青の特性曲線の如何なる部分でも電子
的操作によって調整することができる。
【0061】しかしながら、当該ディジタル色記録の電
子的操作によって像形成スピードを高めることはできな
い。像形成スピードは、現像可能な潜像形成が起こる最
小の露光量の閾値を定める。この閾値未満では、当該カ
ラーネガティブ要素によっては、有用な画像はまったく
形成されない。潜像を欠いたカラーネガティブ要素を処
理して走査しても、画像はまったく生じない。ゆえに、
走査後に操作すべき画像はまったく無い。タイプCのカ
ラーネガティブ要素の全体としての像形成スピードを高
めることにより、本発明のカラーネガティブ処理の、デ
ィジタル画像走査によっては高めることができない写真
特性が良くなる。さらに、最適のコントラストおよび最
大濃度に満たないこと並びに色汚れはすべて従来の電子
的なディジタル画像調整によって緩和することができる
ので、当該スピードの増大は最終的に目で見られる画像
の他の劣化によっては相殺されない。従来の電子的なデ
ィジタル画像調整を利用することによって、当該カラー
ネガティブ要素から目で見ることのできるポジ像、例え
ばカラープリント、カラーリバーサルスライド、または
電子式画像投影を得ることができ、それは、視覚的に不
利な点によって相殺されることなく高められたカラーネ
ガティブ要素のスピードから得られるものである。
【0062】迅速アクセス現像を容易にするには、支持
体の色素画像形成層ユニットを有している側の全親水性
コロイドを15g/m2 未満に制限するのが好ましい。好
ましいとされるように、当該カラーネガティブ要素を走
査による色記録の読み取りのために構成する場合には、
上記のように、マスキングカプラーおよび色素画像改質
カプラーなどの構成成分を排除することにより、より薄
いコーティングを実現することが可能となる。さらに、
走査によって読み取り、電子的なディジタルの形で操作
することを目的とする色記録においては、色素画像の最
大濃度がより低いことが有用であり、これにより、用い
るべき銀コーティング付着量をより少なくし、その結果
として、親水性コロイドコーティング付着量をより少な
くすることが可能となる。例えば、画像情報の読み取り
のために走査することを目的とする十分に処理されたカ
ラーネガティブ要素における赤、緑、および青の最大濃
度は、各々が 1.0未満であってもよい。従って、走査を
目的とするカラーネガティブ要素については、上記の全
親水性コロイドコーティング付着量をさらに低減して、
10g/m2 未満とすることができる。
【0063】本発明に係るカラーネガティブ要素の支持
体は、透明または反射式のいずれのものであってもよ
い。カラープリント要素を露光させるのにカラーネガテ
ィブ要素を用いる場合には透明な支持体が好ましく、従
来から用いられているけれども、色素画像情報を読み取
るには透過式または反射式のいずれの走査方式を用いる
こともできる。反射式走査の利点は、走査光線が光受容
体によって捕らえられる前に当該層ユニットを2回貫通
するので、最大色素濃度が2倍になることである。これ
により、透過式走査に必要とされる色素画像形成化合
物、銀、および親水性コロイドコーティング付着量の半
分だけで、上記のように、少なくとも1の色素画像濃度
を得ることが容易になる。他方、光学焼付け能力を維持
するようにカラーネガティブ要素を構成する場合には、
当該支持体は透明でなければならず、透明な支持体が存
在する場合には、透過式走査がもっとも好都合である。
【0064】反射式の場合、当該支持体は白色であるの
が好ましい。当該支持体が透明である場合は、無色であ
っても、着色されていても、いずれであってもよい。写
真要素支持体構成の詳細については当該技術においてよ
く理解されている。接着性を高めるための下塗り層を含
んだ支持体構成の詳細については、上記に引用されてい
リサーチディスクロージャー、Item 38957、XV. 「支
持体」に開示されている。
【0065】上述のタイプCの層配置における支持体上
にコーティングされたすべての層は、処理溶液によって
浸透されることが目的とされている。従って、これらの
層、並びにハレーション防止層(示されていない)はす
べて、親水性コロイド、例えばゼラチンまたはゼラチン
誘導体をベヒクルとして構成されている。親水性コロイ
ドベヒクル(ペプタイザーおよびバインダーを含む)並
びにベヒクルエキステンダー、例えばラテックス、親水
性コロイド改質剤(例えば、硬膜剤)並びに他の関連す
る添加剤は、リサーチディスクロージャー、Item 3895
7、II. 「ベヒクル、ベヒクルエキステンダー、ベヒク
ル状添加剤およびベヒクル関連添加剤」に開示されてい
る。従来から行われているように、当該カラーネガティ
ブ要素は十分に予備硬化される。これにより、処理中に
水を吸い込むのを制限し、迅速アクセス処理を容易化す
る。
【0066】概してハレーション防止層は当該支持体の
一方の面にコーティングされ、当該画像色素形成層ユニ
ットの間に挟み込まれるか、または当該支持体の裏(反
対)側にコーティングされるかのいずれかである。有用
なハレーション防止色素およびそれらの脱色について
は、リサーチディスクロージャー、Item 38957、XIII.
「吸収物質および散乱物質」、B. 「吸収物質」、およ
びC. 「放電」において説明されている。
【0067】記録層ユニットに、または異なるスペクト
ル領域で露光記録層ユニット間の中間層に酸化現像主薬
掃去剤を導入することは一般的に行われている。酸化現
像主薬掃去剤とは、酸化された発色現像主薬と反応して
実質的に無色の化合物を生ずる化合物である。酸化現像
主薬掃去剤は、リサーチディスクロージャー、Item 389
57、X. 「色素画像形成剤および改質剤」、D. 「色彩
改質剤/安定化剤」、段落(2)に開示されている。
【0068】記録層ユニット内の色素形成カプラーの濃
度が発生することができる酸化された発色現像主薬の量
(当該層ユニット内のハロゲン化銀コーティング付着量
によっても制御される)に化学量論的に少なくとも等し
い場合には、酸化された発色現像主薬分子が色素画像形
成カプラー分子と当該記録層内で遭遇する確率が高いの
で、酸化現像主薬掃去剤を導入することによって得られ
るべき利点は殆ど無い。この理由のために、異なるスペ
クトル領域における露光を記録することを目的とし、化
学量論的な要求条件を満たすのに十分な画像色素形成カ
プラーを含有している、隣接している記録層ユニットの
間の中間層を省くことができる。
【0069】「カプラー欠乏」高感度記録層(単に化学
量論的に十分な量未満の画像色素形成カプラーが当該高
感度記録層ユニットに導入されていることを意味してい
る)ユニットによって色素画像の粒状度を低減すること
が一般的に行われている。従って、反応のために存在す
る画像色素形成カプラーは化学量論的に不十分な量しか
ないので、酸化された発色現像主薬の高感度記録層ユニ
ットからの移動の確率は非常に高い。ゆえに、酸化現像
主薬掃去剤を含有している中間層が一般的に使用されて
おり、本発明においても、高感度記録層ユニットを異な
るスペクトル領域における露光を記録する隣接している
記録層ユニットから隔離するのに好ましい。しかしなが
ら、走査することを目的とするカラーネガティブフィル
ムにおいてカプラー欠乏無しに粒状度を低減させること
が、下記に引用され、考察されるSuttonの米国特許第
5,314,794号明細書によって教示されているので、この
ような中間層の必要性は無い。
【0070】低感度の赤記録層ユニットおよび/または
低感度の緑記録層ユニットにスペクトルの青の領域に対
して本来的にかなりの感度を示すハロゲン化銀乳剤を用
いる場合には、要求条件というわけではないけれども、
本来的に青感度を示す低感度のマイナス青記録層ユニッ
ト(複数であってもよい)と低感度の青記録層ユニット
との間の中間層にカレーレア銀(Carey Lea silver)また
はイエローフィルター色素を配置するのが好ましい。好
適なイエローフィルター色素は、上記に引用されている
リサーチディスクロージャー、Item 38957、VIII. 「吸
収物質および散乱物質」、B. 「吸収物質」に開示され
ている色素の中に含まれる。
【0071】カラーネガティブ写真要素において有用で
あることが知られている露光時に潜像を形成することが
できるハロゲン化銀乳剤ならいずれでも、本発明のカラ
ーネガティブ要素に用いることができる。平板状粒子乳
剤および非平板状粒子乳剤を両方とも含む、従来の輻射
線感受性ハロゲン化銀乳剤の説明は、リサーチディスク
ロージャー、Item 38957、I. 「乳剤粒子およびそれら
の調製」によって提供されている。
【0072】好ましい形において、当該青、緑、および
赤の記録層ユニットの各々は輻射線感受性ヨウ臭化銀乳
剤を含有している。当該粒子は銀に対して少なくとも
0.1(好ましくは少なくとも 0.5)モル%のヨウ化物を
含有しており、平均ECDに関する写真スピードを高
め、ゆえに粒状度も高まる。一般的に、より高い濃度の
ヨウ化物が用いられると、ヨウ化物の分布が不均一とな
り、それはさらに像形成スピードに寄与する。しかしな
がら、一般的に、彩度を改良するには全体としてのヨウ
化物濃度が上げられる(例えば、インターイメージ効果
を発現させる)。臭化銀結晶格子構造におけるヨウ化物
イオンの飽和レベル以下のヨウ化物濃度は概して40モル
%であると考えられるけれども、実際の粒子析出条件に
依存する。ヨウ化物濃度を銀に対して15(もっとも好ま
しくは<10、最適には<5)モル%未満に限定するのが
通常は好ましい。
【0073】ヨウ臭化銀乳剤の粒子は、等軸のものまた
は不等軸のもの(例えば平板状)のいずれであってもよ
い。当該青記録層ユニットにおいては、当該AgIBr
粒子の本来の青感度によって、露光輻射線を捕獲するこ
とができる。青を吸収する分光増感色素が当該粒子の表
面に吸着されている場合には、青の光の吸収が増大す
る。平板状粒子AgIBr乳剤および非平板状粒子Ag
IBr乳剤を両方とも青記録層ユニットに用いるのが一
般的である。
【0074】平板状粒子乳剤(全粒子投影面積の少なく
とも50%(好ましくは少なくとも70%、最適には少なく
とも90%)が平板状粒子に起因するもの)は、緑および
赤の記録層ユニットに用いられる緑または赤の分光増感
された乳剤ににおいて粒状度に関してスピードを高める
のに特に好都合である。平板状であるとみなされるに
は、粒子は2つの平行な主たる表面を必要とし、その等
価円直径(ECD)のその厚みに対する比が少なくとも
2であることを必要とする。特に好ましい平板状粒子乳
剤は、平板状粒子の平均アスペクト比が少なくとも5、
最適には8を超えるものである。好ましい平板状粒子の
平均厚みは 0.3μm未満(もっとも好ましくは 0.2μm
未満)である。極薄平板状粒子乳剤(平板状粒子の平均
厚みが0.07μm未満であるもの)が特に好ましい。当該
粒子は好ましくは表面潜像を形成して、表面現像液にお
ける処理の際にネガ像を生ずる。
【0075】当該乳剤は、すべての場合において化学増
感されて、それらの像形成スピードを高める。化学増感
(如何なる従来の形をとっていてもよい)は、セクショ
ンIV. 「化学増感」において説明されている。中間カル
コゲン(すなわち硫黄および/またはセレン)増感、貴
金属増感(もっとも典型的には金増感)、または両者の
組み合わせがもっとも一般的に用いられる。
【0076】スペクトルのマイナス青の領域における露
光を記録することを目的とするハロゲン化銀乳剤は、す
べての場合において分光増感される。少なくとも1種の
赤を吸収する分光増感色素は当該赤記録層ユニット中の
ハロゲン化銀粒子に吸着され、少なくとも1種の緑を吸
収する分光増感色素は当該緑記録層ユニット中のハロゲ
ン化銀粒子に吸着される。当該青記録層ユニットは本来
の青感度によることができ、ここで、選ばれたハロゲン
化物は本来的にかなりの感度を付与するけれども、たと
え当該ハロゲン化銀粒子が本来的にかなりの青感度を有
している場合でさえ、殆どの場合、青を吸収する分光増
感色素が当該ハロゲン化銀粒子の表面に吸着される。分
光増感および増感色素(如何なる従来の形をとっていて
もよい)は、リサーチディスクロージャー、セクション
V. 「分光増感および減感」によって説明されている。
【0077】当該乳剤層は、概して、セクションVII.
「カブリ防止剤および安定化剤」によって説明されてい
るような、1種以上のカブリ防止剤または安定化剤(如
何なる従来の形をとっていてもよい)をも含んでいる。
【0078】当該赤、緑、および青の記録層ユニットの
各々は少なくとも1種の色素画像形成化合物を含有して
いる。当該赤、緑、および青の記録層ユニットの各々に
おける色素画像形成化合物は、像様露光および処理の後
に、残りの記録層ユニットにおいて生成される色素とは
色相において区別可能な色素画像を生成する。明確に
は、当該3層の赤記録層ユニットは、緑記録層ユニット
および青記録層ユニットにおいて生成される色素画像と
は色相において区別可能な色素画像を生成することが考
えられている。同様に、緑記録層ユニットは、赤記録層
ユニットおよび青記録層ユニットにおいて生成される色
素画像とは色相において区別可能な色素画像を生成する
ことが考えられている。これらの条件が満たされる場
合、当該青記録層ユニットもまた、必然的に、緑および
赤の記録層ユニットにおいて生成される色素画像とは色
相において区別可能な色素画像を生成するに違いない。
【0079】当該カラーネガティブ要素が、光学焼付け
に使用するのではなく、走査することを目的とするもの
である場合、当該赤、緑、および青の記録層ユニットに
おける色素画像は、走査時に区別可能であるという要求
条件にのみ従って、広範な範囲の色相から選ぶことがで
きるということが解る。例えば、カラープリントをつく
りだすのに使用することを目的とするカラーネガティブ
要素は、赤、緑、および青の記録層ユニットにそれぞれ
シアン、マゼンタおよびイエローの色素画像を含有して
いるのに対し、走査することを目的とするカラーネガテ
ィブ要素における赤、緑、および青の記録層ユニット
は、当該赤、緑、および青の記録層ユニットには同じ色
相の色素画像を含有しているものが2つと無いという要
求条件にのみ従って、各々がシアン、マゼンタまたはイ
エローの色素画像のいずれを含有していてもよい。実
際、光学焼付けが可能なカラーネガティブ要素とは異な
り、走査を目的とする要素はシアン、マゼンタまたはイ
エローの色素に限定する必要は無い。当該色素は可視ま
たは可視の範囲外のスペクトルにおいて吸収するもので
あってもよい。近紫外並びに近赤外を吸収する色素画像
が考えられる。走査を単純化するには、異なる記録層ユ
ニットにおける画像色素は、重なり合っていない極大吸
収半値幅を有しているのが好ましい。
【0080】Suttonの米国特許第 5,314,794号明細書に
よって教示されているように、スペクトルの同じ領域に
おける露光を記録するための少なくとも2つの異なる層
ユニットが色彩において区別可能な色素画像を生成する
場合には、優れた画像記録を走査によって得ることが可
能である。2つ組または3つ組の赤、緑または青の記録
層ユニットのより高感度の記録層またはもっとも高感度
の記録層に、当該2つ組または3つ組の残りの記録層ユ
ニットによって生成された色素画像とは色相において区
別可能な色素画像を形成することによって、当該より高
感度の記録層またはもっとも高感度の記録層の色記録
を、当該2つ組または3つ組のより低感度の記録層ユニ
ット(複数であってもよい)によって色素画像がまった
くつくりだされないような最小の露光が起こった領域に
おけるディジタル画像記録をつくりだすのに使用するこ
とが可能である。当該2つ組または3つ組のより低感度
の記録層ユニットに(色相が異なる)色素画像をつくり
だすのに十分な露光が一旦起こると、その後に、スペク
トルの同じ領域に対する露光の記録をつくりだすためだ
けに、これを使用することができる。これにより、より
高い露光量の領域におけるより高レベルの粒状度(ノイ
ズ)を受けることなく、当該より高感度の記録層ユニッ
トまたはもっとも高感度の層ユニットのスピードを得る
という利点を実現することが可能となる。光学焼付けに
使用するのではなく走査することを目的とするカラーネ
ガティブ要素においては、この技法により、上述のカプ
ラー欠乏と同じ結果が達成される。スペクトルの同じ領
域に対する露光を記録する記録層ユニットに区別可能な
色相の色素画像を生成することにより、従来のカプラー
欠乏技法に対する代替策が提供される。しかしながら、
それは従来のカプラー欠乏技法と相容れないものではな
い。すなわち、望まれるならば、両方の技法をいっしょ
に用いることができる。
【0081】タイプCのカラーネガティブ要素に導入す
るのに、如何なる従来の好都合な形の色素画像形成カプ
ラーも選択することもできる。色素画像形成カプラー
は、ハロゲン化銀粒子の現像によって生成された酸化さ
れた発色現像主薬と反応して芳香族アゾメチン色素を生
成する化合物である。画像色素形成カプラーおよび発色
現像主薬の一般的な概要については、James のThe Theo
ry of the PhotographicProcess, 4th Ed., Macmillan,
New York, 1977, Chapter 12. Principles andChemist
ry of Color Photography によって提供されている。
【0082】色素画像形成カプラーの幅広い選択肢にも
かかわらず、実施の大部分において本発明のカラーネガ
ティブ要素が、赤記録層ユニットにシアン色素形成カプ
ラーを、緑記録層ユニットにマゼンタ色素形成カプラー
を、そして青記録層ユニットにイエロー色素形成カプラ
ーを導入する従来の慣例に倣い続けるであろうというこ
とが認められる。これらの選択肢は、カラープリント要
素の露光を変調するのに使用することを目的とするカラ
ーネガティブ要素に好ましい。それらの広範な用途のた
めに、これらの選択肢はまた、変化に対して特別の興味
が無い、走査することを目的とするカラーネガティブ要
素にとってももっとも好都合な構成である。
【0083】1つの好ましい形においては、当該青記録
層ユニットは少なくとも1種のイエロー色素形成カプラ
ーを含有しており、当該緑記録層ユニットは少なくとも
1種のマゼンタ色素形成カプラーを含有しており、そし
て当該赤記録層ユニットは少なくとも1種のシアン色素
形成カプラーを含有している。従来の色素画像形成カプ
ラーのいずれの好都合な組み合わせでも用いることがで
きる。従来の色素画像形成カプラーについては、上記に
引用されているリサーチディスクロージャー、Item 389
57、X. 「色素画像の形成剤および改質剤」、B. 「画
像色素形成カプラー」によって説明されている。酸化さ
れた発色現像主薬と化合してシアン色の色素を生成する
色素形成カプラーは段落(4)に列挙されている。酸化
された発色現像主薬と化合してマゼンタ色の色素を生成
する色素形成カプラーは段落(5)に列挙されている。
酸化された発色現像主薬と化合してイエロー色の色素を
生成する色素形成カプラーは段落(6)に列挙されてい
る。色素形成カプラーと共に使用されて当該色素画像を
改質する化合物(それら自身が色素形成カプラーである
ことが多いけれども、必ずしもそうではない)は、リサ
ーチディスクロージャー、Item 13857、X. 「色素画像
の形成剤および改質剤」、C. 「画像色素改質剤」、お
よびD. 「色彩改質剤/安定化」に開示されている。色
素形成カプラーおよび画像色素改質剤を分散させること
についての教示はE. 「色素および色素先駆物質の分
散」に開示されている。
【0084】色素形成カプラーはスペクトルの望ましい
領域の外にかなりの吸収を示す画像色素を生成すること
が多いので、カラーネガティブフィルムにマスキングカ
プラー(カラードマスキングカプラーを含む)を導入す
ることが一般的に行われている。当該マスキングカプラ
ーは当該色素画像形成カプラーと共に当該記録層ユニッ
トに導入される。処理時に色相において変化しないまま
でいる、あらかじめ形成されたマスキング色素を当該記
録層ユニットまたは像様露光の妨げとならない他のいず
れかの層、例えばハレーション防止層に導入することが
できる。マスキング色素(カラードマスキングカプラー
を含む)は、リサーチディスクロージャー、Item 3895
7、XII.「カラーネガにのみ適用可能な機構」、特に段
落(1)および(2)に開示されている。
【0085】前に示したように、タイプCのカラーネガ
ティブ要素が走査して色記録を読み取ることを目的とす
る場合には、マスキングカプラー、色素画像改質剤、お
よび目で見る際に色素画像を最適化するのに一般的に使
用される他の添加剤の導入を別々にまたはまとめて省く
ことができる。これらの添加剤による色素画像の向上
は、走査によって得られるディジタル画像情報の改質に
よって達成することができる。
【0086】当該保護層ユニットは如何なる従来の形を
とっていてもよく、または完全に省かれていてもよい。
実際には、当該保護層ユニットは、取り扱い中および処
理中の当該色素画像形成層ユニットのための物理的保護
を提供し、添加剤(特に表面特性を改質するもの)を導
入する好都合な部位を提供する。当該保護層ユニット
は、取り扱い中および処理中の当該カラーネガティブ要
素の物理的保護を提供する1層または2層の親水性コロ
イド層である。好ましい形において、当該保護層ユニッ
トは表面層および中間層に分割されており、後者は、当
該表面層中の添加剤と隣接している記録層ユニットとの
間のスペーサーとして機能する。もう1つの一般的な異
なる形においては、添加剤は当該表面層と当該中間層と
の間に分布しており、後者は、隣接している記録層ユニ
ットと混和性の添加剤を含有している。もっとも典型的
には、当該保護層ユニットは、添加剤、例えばリサーチ
ディスクロージャー、Item 38957、IX. 「物理的性質を
改質する添加剤のコーティング」によって説明されてい
るもののようなコーティング助剤、可塑剤、および潤滑
剤、静電防止剤、および艶消剤を含有している。当該支
持体の裏側にオーバーコート層をコーティングして、当
該物理的性質改質添加剤のいくつかまたはすべてを当該
フィルムの裏側にも配置することもまた一般的に行われ
ている。当該乳剤層の上にあるオーバーコート層は、
サーチディスクロージャー、Item 38957、VI. 「UV色
素/蛍光増白剤/発光色素」、段落(1)によって説明
されているもののような紫外線吸収剤をさらに含有して
いるのが好ましい。
【0087】リサーチディスクロージャー、Item 3895
7、XIV.「走査促進機構」によって説明されているよう
に、走査に適合させるための、カラーネガティブ要素の
改良が数多く提案されている。上述のカラーネガティブ
要素の構成にある程度適合するこれらのシステムを本発
明の実施に使用することが考えられる。しかしながら、
段落(1)のシステムの多くのもの、例えば未漂白の銀
によってある画像色素を置き換えるもの、または反射式
もしくは蛍光式の中間層を用いて走査を容易にするもの
は構成または使用上の不都合を示し、結果として使用を
止めることになる。段落(2)および(3)の機構は一
般に本発明の好ましい形に適合する。
【0088】本発明のカラーネガティブ要素は如何なる
従来の様式において像様露光させることもできる。本発
明に準じて処理されるタイプCのカラーネガティブ要素
は高い写真スピードを示すけれども、これらのカラーネ
ガティブ要素は、高いスピードを示して利点を提供する
ように構成される必要は無い。Kofron他の米国特許第4,
439,520号明細書によって説明されているように、望ま
れる場合には、スピード面での利点を粒状度の低減と引
き換えにすることもできる。カラーネガティブフィルム
は、ISO等級が10〜2000、もっとも一般的にはISO 10
0 〜ISO 1000のカメラスピードフィルムとして使用する
ことが特に考えられている。それらは、タングステン照
明下での露光、昼光露光またはフラッシュ露光のために
カラーバランスを合わせることができる。
【0089】従来の発色現像液組成物およびカラーネガ
ティブ処理システムを用いて本発明に考えられている迅
速アクセス処理を実施することができる。このような組
成物およびシステムは、リサーチディスクロージャー
Item 38957、XVIII.「化学現像システム」、B.「表色
(color-specific)処理システム」、XIX.「現像」、およ
びXX. 「脱銀、洗浄、濯ぎおよび安定化」に開示されて
いるものの中に含まれる。
【0090】像様露光の後に写真処理を行って、内部色
素画像を生成させる。1つの好ましい形においては、現
像時間を短縮し、現像温度を上げて、上述の関係式
(I)を満たすことによって、上述のKodak Flexicolor
TM C-41 カラーネガティブ処理を変更することが考えら
れている。現像液組成物を変更して、その活性を高め、
それによりより短い処理時間に寄与することもまた可能
である。さらに、当該カラーネガティブフィルムにおけ
る色素形成カプラーの濃度および活性レベルを調整し
て、より迅速な現像ができるようにすることも可能であ
る。
【0091】当該タイプCのカラーネガティブフィルム
は以下の例において明らかにされているKodak Flexicol
orTM C-41 の短縮された形の現像工程に使用することが
特に考えられているけれども、広範に多様な処理組成物
において、多様な処理条件下で、有用なカラーネガティ
ブ画像を得ることができるということが解る。例えば、
同様に変更された商業的なカラーネガティブ処理、例え
ばKodacolor C-22TM処理、British Journal of Photogr
aphy Annual, 1977, pp. 201-205および1988,pp. 196-1
98 に記載されている Agfacolor処理、Kodak 映画処理
ECN-2, ECN-2aおよびECN-2bによって、タイプCのカラ
ーネガティブ要素を 110秒以下で処理することができ
る。
【0092】カラーネガティブ処理において、得ようと
する内部色素画像をつくりだすための最初の、そして唯
一絶対的に不可欠の工程は発色現像工程である。発色現
像には、少なくとも1種の発色現像主薬が必要とされ
る。これらは概して芳香族環(例えば1個または2個の
第一級アミンで置換されたベンゼン)の形をとってい
る。それらにはアミノフェノールおよびp-フェニレンジ
アミン、とりわけN,N-ジアルキル -p-フェニレンジアミ
ンが含まれる。当該アルキル部分は置換されていても置
換されていなくてもよく、概して各々が1〜6個の炭素
原子(置換基を含む)を含有している。上記に引用した
Jamesのp. 353, 構造(1)によって説明されているよ
うに、p-フェニレンジアミンは一般的に当該発色現像主
薬の溶解性およびカップリング時に生成する画像色素の
吸収波長を改質するための置換基を当該第一級アミンに
対してオルト位に有する。James の表12.6( 354頁)に
は、p-フェニレンジアミンの置換基を変更することの画
像色素の最大吸収波長(λmax)への影響が示されてい
る。
【0093】特定のアミノフェノール現像主薬の例に
は、o-アミノフェノール、p-アミノフェノール、5-アミ
ノ -2-ヒドロキシトルエン、2-アミノ -3-ヒドロキシト
ルエン、および2-ヒドロキシ -3-アミノ -1,4-ジメチル
ベンゼンが含まれる。特定のp-フェニレンジアミン発色
現像主薬には、N,N-ジエチル -p-フェニレンジアミノヒ
ドロクロリド、4-N,N-ジエチル -2-メチルフェニレンジ
アミン一塩酸塩、 4-(N-エチル)-N-2-メタンスルホニル
アミノエチル)-2-メチルフェニレンジアミン三二硫酸塩
一水和物および4-(N- エチル-N-2- ヒドロキシエチル)-
2-メチルフェニレンジアミン硫酸塩が含まれる。
【0094】一般に、当該発色現像液中の発色現像主薬
の量は0.01〜 0.1モル/リットルであり、0.02〜0.06モ
ル/リットルが好ましい。
【0095】発色現像主薬に加えて、当該現像液は、ア
ルカリ金属ハロゲン化物(例えば塩化カリウム、臭化カ
リウム、臭化ナトリウムおよびヨウ化ナトリウム)、金
属イオン封鎖剤(例えばポリカルボン酸またはアミノポ
リカルボン酸またはポリホスホン酸)、他の保恒剤(例
えばスルフィット、アルコールアミン、アミノ酸および
多糖類)、カブリ防止剤、現像促進剤、蛍光増白剤、湿
潤剤、汚染還元剤、界面活性剤、および脱泡剤を含む、
このような溶液に一般的に使用されるさまざまな他の添
加剤1種以上をも含んでいてもよい。このような添加剤
については、リサーチディスクロージャー、Item 3895
7、XIX.「現像」、および Koboshi他の米国特許第 4,81
4,260号明細書によって説明されている。このような現
像液添加剤は従来の量で用いることができる。例えば、
ハロゲン化物の量は広範に変わることができるけれど
も、一般に、臭化物イオンは少なくとも5×10-5〜 0.4
モル/リットル、ヨウ化物イオンは少なくとも5×10-7
モル/リットルかつ0.01モル/リットル以下である。塩
化物イオンは性能への影響を本質的にまったく有してい
ないので、当該現像液への塩化物イオンの導入は任意で
ある。従って、一般に、塩化物イオンは添加されないか
または存在しないけれども、存在する場合でも、それは
本発明に有害なものではない。当該発色現像液への臭化
物イオンおよびヨウ化物イオンの導入は有益である。
【0096】発色現像組成物は、pHが7を超える、典
型的には9〜13の範囲にある水性のアルカリ性使用液の
形で用いられる。当該必要なpHを提供するために、当
該溶液はよく知られており広範に使用されている緩衝
剤、例えばアルカリ金属炭酸塩を1種以上含有してい
る。発色現像組成物用の緩衝剤としては炭酸カリウムが
特に有用である。
【0097】現像によって色素画像が一旦得られると、
現像された銀を漂白によってハロゲン化銀に再転化し、
次に当該ハロゲン化銀を定着によって除去することが従
来から行われている。当該銀像の除去により、当該画像
色素濃度に上乗せされて、それにより焼付けまたは走査
の妨げとなる中性銀濃度が除去される。定着によるハロ
ゲン化銀の除去を行うことにより、各々の色素画像の最
小濃度を増大させてしまう焼出しを伴わずに(すなわ
ち、残りのハロゲン化銀の銀への還元を伴わずに)、当
該現像されたカラーネガティブ要素を室内光中で取り扱
うことが可能となる。望まれる場合には、漂白および定
着を両方とも単一の漂白定着(ブリックスとしても知ら
れている)溶液中で達成することもできる。停止浴、例
えば希酢酸を使用して、pHを下げて発色現像を停止す
ることも一般的に行われている。通常は、洗浄工程およ
び濯ぎ工程は現像と漂白との間で行われ、漂白溶液と定
着溶液とが別個に用いられる場合には、漂白工程と定着
工程との間で行われる。定着後にも洗浄工程が使用され
るのが一般的である。
【0098】リサーチディスクロージャー、Item 3895
7、XX. 「脱銀、洗浄、濯ぎおよび安定化」により、本
発明の写真処理に使用することができる漂白溶液、定着
溶液、漂白定着溶液、および洗浄、濯ぎおよび安定化溶
液が開示されている。
【0099】
【実施例】以下の特定の態様を参照することによって本
発明をよりよく理解することができる。
【0100】 タイプAの層配置 (比較用カラーネガティブ要素) オーバーコート層 艶消しビーズ 紫外線吸収剤UV-7 (0.108)& S-9 (0.108) 紫外線吸収剤UV-8 (0.108)& S-9 (0.108) 臭化銀リップマン乳剤 (0.215) ゼラチン (0.70 ) ビス (ビニルスルホニル) メタン硬膜剤 (全ゼラチンの 1.8重量%) 高感度イエロー層 Y-15 (0.108)& S-2 (0.108) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.592 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 2.6μm、t 0.134μm) ゼラチン (0.97 ) 低感度イエロー層 Y-15 (0.430)& S-2 (0.430) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.108 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.3μm、t 0.13 μm) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.108 Ag ) ヨウ化物 1.5モル%の T-GrainTM (ECD 1.0μm、t 0.13 μm) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.108 Ag ) ヨウ化物 1.3モル%の T-GrainTM (ECD 0.54 μm、t 0.84 μm) ゼラチン (1.95 ) 中間層 色素4フィルター色素 (0.108) ST-4 (0.086)& S-2 (0.139) ゼラチン (0.646) 高感度マゼンタ層 M-5 (0.032)マゼンタ色素形成カプラー& S-1 (0.026)&ST-5 (0.006)添加剤 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.484 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.25 μm、t 0.12 μm) ゼラチン (0.742) 中感度マゼンタ層 M-5 (0.161)& S-1 (0.129)& ST-5添加剤 (0.032) 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.699 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.05 μm、t 0.115μm) ゼラチン (0.850) 低感度マゼンタ層 M-5 (0.377)& S-1 (0.301)& ST-5添加剤 (0.076) 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.161 Ag ) ヨウ化物 2.6モル%の T-GrainTM (ECD 0.75 μm、t 0.115μm) 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.054 Ag ) ヨウ化物 1.3モル%の T-GrainTM (ECD 0.54 μm、t 0.084μm) ゼラチン (0.990) 中間層 ST-4酸化現像主薬掃去剤 (0.075)& S-2 (0.122) ゼラチン (0.430) 高感度シアン層 C-12 (0.538)シアン色素形成カプラー& S-2 (0.538) 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.430 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.25 μm、t 0.12 μm) ゼラチン (0.807) 中感度シアン層 C-2 (0.753)& S-2 (0.753) 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.968 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.05 μm、t 0.115μm) ゼラチン (1.12 ) 低感度シアン層 C-2 (0.968)& S-2 (0.968) 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (1.614 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 0.73 μm、t 0.12 μm) 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (1.506 Ag ) ヨウ化物 1.3モル%の T-GrainTM (ECD 0.54 μm、t 0.084μm) ゼラチン (1.36 ) ハレーション防止層 灰色銀 (0.151 Ag ) 色素7 (0.011) 色素5 (0.047) 色素6 (0.092) ST-4 (0.108)& S-2 (0.172) UV-7 (0.075)& S-9 (0.075) UV-8 (0.075)& S-9 (0.075) ゼラチン (1.61 ) 三酢酸セルロース支持体
【0101】 タイプBの層配置 (比較用カラーネガティブ要素) オーバーコート層 艶消しビーズ 紫外線吸収剤UV-7 (0.108)& S-9 (0.109) 紫外線吸収剤UV-8 (0.108)& S-9 (0.109) 臭化銀リップマン乳剤 (0.215) ゼラチン (0.699) ビス (ビニルスルホニル) メタン硬膜剤 (全ゼラチンの 1.8重量%) 高感度イエロー層 Y-15 (0.183)& S-2 (0.183) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.592 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 2.6μm、t 0.134μm) ゼラチン (1.36 ) 低感度イエロー層 Y-15 (0.473)& S-2 (0.473) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.161 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.3μm、t 0.13 μm) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.248 Ag ) ヨウ化物 1.5モル%の T-GrainTM (ECD 1.0μm、t 0.13 μm) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.172 Ag ) ヨウ化物 1.3モル%の T-GrainTM (ECD 0.54 μm、t 0.84 μm) ゼラチン (1.95 ) 中間層 色素4フィルター色素 (0.108) ST-4 (0.086)& S-2 (0.139) ゼラチン (0.646) 高感度マゼンタ層 M-5 (0.065)マゼンタ色素形成カプラー& S-1 (0.052)&ST-5 (0.013)添加剤 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.484 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.25 μm、t 0.12 μm) ゼラチン (0.742) 中間層 ST-4酸化現像主薬掃去剤 (0.075)& S-2 (0.122) ゼラチン (0.430) 高感度シアン層 C-12 (0.215)シアン色素形成カプラー& S-2 (0.215) 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.430 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.25 μm、t 0.12 μm) ゼラチン (0.807) 中間層 ST-4酸化現像主薬掃去剤 (0.075)& S-2 (0.122) ゼラチン (0.430) 低感度マゼンタ層 M-5 (0.323)& S-1 (0.258)& ST-5添加剤 (0.065) 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.323 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.16 μm、t 0.114μm) 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.484 Ag ) ヨウ化物 2.6モル%の T-GrainTM (ECD 0.81 μm、t 0.12 μm) ゼラチン (0.850) 中間層 ST-4酸化現像主薬掃去剤 (0.075)& S-2 (0.122) ゼラチン (0.430) 低感度シアン層 C-2 (1.076)& S-2 (1.076) 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (1.722 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.19 μm、t 0.114μm) 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (1.076 Ag ) ヨウ化物 1.3モル%の T-GrainTM (ECD 0.54 μm、t 0.084μm) ゼラチン (1.12 ) ハレーション防止層 灰色銀 (0.151 Ag ) 色素7 (0.011) 色素5 (0.047) 色素6 (0.092) ST-4 (0.108)& S-2 (0.172) UV-7 (0.075)& S-9 (0.075) UV-8 (0.075)& S-9 (0.075) ゼラチン (1.61 ) 三酢酸セルロース支持体
【0102】 タイプCの層配置 (本発明のカラーネガティブ要素) オーバーコート層 艶消しビーズ 紫外線吸収剤UV-7 (0.108)& S-9 (0.109) 紫外線吸収剤UV-8 (0.108)& S-9 (0.109) 臭化銀リップマン乳剤 (0.215) ゼラチン (0.699) ビス (ビニルスルホニル) メタン硬膜剤 (全ゼラチンの 1.8重量%) 高感度イエロー層 Y-15 (0.183)& S-2 (0.183) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.592 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 2.6μm、t 0.134μm) ゼラチン (1.36 ) 中間層 ST-4酸化現像主薬掃去剤 (0.075)& S-2 (0.122) ゼラチン (0.430) 高感度マゼンタ層 M-5 (0.118)マゼンタ色素形成カプラー& S-1 (0.095)&ST-5 (0.023)添加剤 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.484 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.25 μm、t 0.12 μm) ゼラチン (0.742) 中間層 ST-4酸化現像主薬掃去剤 (0.075)& S-2 (0.122) ゼラチン (0.430) 高感度シアン層 C-12 (0.323)シアン色素形成カプラー& S-2 (0.323) 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.430 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.25 μm、t 0.12 μm) ゼラチン (0.807) 中間層 ST-4酸化現像主薬掃去剤 (0.075)& S-2 (0.122) ゼラチン (0.430) 低感度イエロー層 Y-15 (0.377)& S-2 (0.377) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.753 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.3μm、t 0.13 μm) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.538 Ag ) ヨウ化物 1.5モル%の T-GrainTM (ECD 1.0μm、t 0.13 μm) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.269 Ag ) ヨウ化物 1.3モル%の T-GrainTM (ECD 0.54 μm、t 0.84 μm) ゼラチン (1.95 ) 中間層 色素4フィルター色素 (0.108) ST-4 (0.086)& S-2 (0.139) ゼラチン (0.430) 低感度マゼンタ層 M-5 (0.355)マゼンタ色素形成カプラー& S-1 (0.284)&ST-5 (0.071)添加剤 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.226 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.16 μm、t 0.114μm) 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.624 Ag ) ヨウ化物 1.5モル%の T-GrainTM (ECD 0.69 μm、t 0.117μm) ゼラチン (0.850) 中間層 ST-4酸化現像主薬掃去剤 (0.075)& S-2 (0.122) ゼラチン (0.430) 低感度シアン層 C-2 (1.184)& S-2 (1.184) 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (1.184 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.19 μm、t 0.115μm) 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (1.399 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 0.54 μm、t 0.084μm) ゼラチン (1.12 ) ハレーション防止層 灰色銀 (0.151 Ag ) 色素7 (0.011) 色素5 (0.047) 色素6 (0.092) ST-4 (0.108)& S-2 (0.172) UV-7 (0.075)& S-9 (0.075) UV-8 (0.075)& S-9 (0.075) ゼラチン (1.61 ) 三酢酸セルロース支持体
【0103】 タイプC’の層配置 (添加剤を変更した本発明のカラーネガティブ要素) オーバーコート層 艶消しビーズ 紫外線吸収剤UV-7 (0.108)& S-9 (0.109) 紫外線吸収剤UV-8 (0.108)& S-9 (0.109) 臭化銀リップマン乳剤 (0.215) ゼラチン (0.699) ビス (ビニルスルホニル) メタン硬膜剤 (全ゼラチンの 1.8重量%) 高感度イエロー層 Y-15 (0.183)& S-2 (0.183) D-9 (0.0108 )DIR& S-2 (0.022) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.592 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 2.6μm、t 0.134μm) ゼラチン (1.36 ) 中間層 ST-4酸化現像主薬掃去剤 (0.075)& S-2 (0.122) ゼラチン (0.430) 高感度マゼンタ層 M-5 (0.118)マゼンタ色素形成カプラー& S-1 (0.095)&ST-5 (0.023)添加剤、 D-1 (0.015)DIR& S-1 (0.030) 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.484 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.25 μm、t 0.12 μm) ゼラチン (0.742) 中間層 ST-4酸化現像主薬掃去剤 (0.075)& S-2 (0.122) ゼラチン (0.430) 高感度シアン層 C-12 (0.430)シアン色素形成カプラー& S-2 (0.430)、D-10 (0.015)DIR& S-1 (0.060) C-2 (0.0108 )シアン色素形成カプラー& D-5 (0.0108 )DIR& S-1 (0.043) 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.430 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.25 μm、t 0.12 μm) ゼラチン (0.807) 中間層 ST-4酸化現像主薬掃去剤 (0.075)& S-2 (0.122) ゼラチン (0.430) 低感度イエロー層 Y-15 (0.377)& S-2 (0.377) D-9 (0.0108 )DIR& S-2 (0.022) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.753 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.3μm、t 0.13 μm) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.538 Ag ) ヨウ化物 1.5モル%の T-GrainTM (ECD 1.0μm、t 0.13 μm) 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.269 Ag ) ヨウ化物 1.3モル%の T-GrainTM (ECD 0.54 μm、t 0.84 μm) ゼラチン (1.95 ) 中間層 色素4フィルター色素 (0.108) ST-4 (0.086)& S-2 (0.139) ゼラチン (0.430) 低感度マゼンタ層 M-5 (0.355)マゼンタ色素形成カプラー& S-1 (0.284)&ST-5 (0.071)添加剤、 D-1 (0.0108 )DIR& S-1 (0.022) 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.484 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.16 μm、t 0.114μm) 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (0.624 Ag ) ヨウ化物 1.5モル%の T-GrainTM (ECD 0.69 μm、t 0.117μm) ゼラチン (0.850) 中間層 ST-4酸化現像主薬掃去剤 (0.075)& S-2 (0.122) ゼラチン (0.430) 低感度シアン層 C-2 (0.968)シアン色素形成カプラー& S-2 (0.968)、D-10 (0.0108 )DIR& S-1 (0.043) 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (1.399 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 1.19 μm、t 0.115μm) 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (1.076 Ag ) ヨウ化物 4.1モル%の T-GrainTM (ECD 0.54 μm、t 0.084μm) ゼラチン (1.12 ) ハレーション防止層 灰色銀 (0.151 Ag ) 色素7 (0.011) 色素5 (0.047) 色素6 (0.092) ST-4 (0.108)& S-2 (0.172) UV-7 (0.075)& S-9 (0.075) UV-8 (0.075)& S-9 (0.075) ゼラチン (1.61 ) 三酢酸セルロース支持体
【0104】センシトメトリーによる比較 タイプA、タイプBおよびタイプCのカラーネガティブ
要素をEastman 1BTMセンシトメーターで段階タブレット
を通して各々露光させ、各々の工程についての処理時間
および処理温度を表Iに示したように選択したことを除
いては、前述のKODAK FLEXICOLORTM C-41 カラーネガテ
ィブ法によって処理した。
【0105】 表I 溶液 攪拌 処理時間 処理温度 ────────────────────────────────── FLEXICOLOR現像液 窒素噴出 20秒 60.0℃ Fresh Bleach II 連続空気 4分 37.8℃ 洗浄 連続空気 3分 37.8℃ FLEXICOLOR定着液 連続空気 4分 37.8℃ 洗浄 連続空気 3分 37.8℃ PHOTO-FLO 無し 1分 37.8℃
【0106】次に、当該処理されたフィルムのステータ
スM濃度を濃度計によって測定し、露光量の対数に対す
る濃度をプロットし測定した。Dmin +0.15の濃度にお
いて当該赤および緑のイナーシャ感度を測定した。これ
らのイナーシャ感度を使用してISO標準5800に記載さ
れている方程式によって各々のフィルムのISOスピー
ドを計算した。当該センシトメトリー曲線に対する最小
二乗フィッティングによって当該赤および緑のガンマを
測定した。それぞれの処理におけるタイプA、Bおよび
Cのカラーネガティブ要素についてのスピードおよびガ
ンマを表IIにおいて比較する。
【0107】 表II スピード ガンマ フィルム TOD* 赤 緑 青 ISO 赤 緑 青 ────────────────────────────────── A 20秒 273 331 360 149 0.30 0.54 0.67 B 20秒 314 335 358 247 0.31 0.51 0.70 C 20秒 340 362 362 458 0.33 0.52 0.63 C’ 20秒 331 366 368 368 0.34 0.56 0.64 *TOD=現像時間
【0108】表IIは、当該カラーネガティブ要素タイプ
A、BおよびC(およびC’)が互いの10%以内のガン
マを有すること、並びに高感度の赤記録層を高感度の緑
記録層の下に移動したためにタイプBがタイプAに対し
て予想された赤感度の増大を示していることを示唆して
いる。
【0109】しかしながら、意外なことに、タイプCお
よびC’のカラーネガティブ要素はかなりの緑および赤
の感度の増大を示し、結果として、タイプAと比較して
タイプCについてのISOスピードにおけるおよそ+3
09の改良になる。当該タイプCの要素と比較してスピ
ード面での利点が僅かに低いのは、タイプC’の要素に
DIR化合物を含ませたことによる抑制効果に起因す
る。
【0110】発色現像の時間および温度 タイプCのカラーネガティブ要素は、タイプAおよびC
の要素が発色現像のさまざまな時間および温度において
処理された場合、すべての場合において、タイプAのカ
ラーネガティブ要素に勝るISOスピードを示し、関係
式(I)を満たす場合には、当該タイプCのカラーネガ
ティブ要素のISOスピード面での利点は驚くほどに大
きいものであった。
【0111】このことは、示されているように、当該タ
イプAおよびタイプCのカラーネガティブ要素を使用
し、発色現像の時間および温度を変化させて、上記に報
告されているセンシトメトリー試験を繰り返すことによ
って明らかにされる。表III から、関係式(I)を満た
す場合に、当該タイプCのカラーネガティブ要素のIS
Oスピード面での利点が非常に大きいものであったとい
うことが明らかである。
【0112】関係式(I): (T)(log S)≧75 T=発色現像温度(℃)および S=現像時間(秒)
【0113】 表III タイプ S T 関係式(I) ISO ΔISO ────────────────────────────────── A 20 60 88.2 149 − C 20 60 88.2 458 +309 A 25 54.4 81.6 126 − C 25 54.4 81.6 358 +232 A 20 48.9 71.9 24 − C 20 48.9 71.9 60 + 36 A 40 43.3 69.3 69 − C 40 43.3 69.3 129 + 60 A 40 48.9 78.2 214 − C 40 48.9 78.2 470 +256 A 60 43.3 76.9 225 − C 60 43.3 76.9 441 +216 A 70 48.9 90.3 464 − C 70 48.9 90.3 770 +306 A 90 37.8 73.9 202 − C 90 37.8 73.9 373 +171 A 100 48.9 97.8 615 − C 100 48.9 97.8 872 +257 A 120 37.8 78.6 282 − C 120 37.8 78.6 435 +153 A 120 48.9 101.7 575 − C 120 48.9 101.7 726 +151
【0114】下線の記入のある行の各々においては、タ
イプCの層配置についてのISOスピード面での利点が
残りの行よりもかなり小さかった。これらの失敗は、発
色現像温度レベルが 120℃に達するまでは、関係式
(I)に関連がある。この高い温度においては、性能面
での利点が明らかに低い。従って、本発明においては、
発色現像の最高温度を 110℃に制限することが考えられ
る。
【0115】頭字語の用語集 S−1=リン酸トリトリル S−2=フタル酸ジブチル S−9=1,4-シクロヘキシルジメチレンビス (2-エチル
ヘキサノエート)
【0116】
【化1】
【0117】
【化2】
【0118】
【化3】
【0119】
【化4】
【0120】
【化5】
【0121】本発明の他の好ましい態様を、請求項との
関連において、次に記載する。
【0122】[1]発色現像主薬と反応して第1色相の
色素画像を生ずることができる少なくとも1種の色素画
像形成カプラーを含有している少なくとも2層の赤記録
層ユニット、発色現像主薬と反応して第2色相の色素画
像を生ずることができる少なくとも1種の色素画像形成
カプラーを含有している少なくとも2層の緑記録層ユニ
ット、および発色現像主薬と反応して第3色相の色素画
像を生ずることができる少なくとも1種の色素画像形成
カプラーを含有している少なくとも2層の青記録層ユニ
ット、を含んでいる一連の親水性コロイド層が第1の主
たる表面上にコーティングされた、第1および第2の主
たる表面を有する支持体を含んでなるカラーネガティブ
写真要素を現像する方法であって、当該一連の親水性コ
ロイド層が、当該支持体のもっとも近くにコーティング
された層ユニットから始めて、以下の順序で、より低感
度の赤記録層ユニット、より低感度の緑記録層ユニッ
ト、より低感度の青記録層ユニット、より高感度の赤記
録層ユニット、より高感度の緑記録層ユニット、そして
より高感度の青記録層ユニット、を含み、15〜 110秒の
範囲にわたる時間(S)および40〜65℃の範囲にわたる
温度(T)において、下記関係式 (T)(log S)≧75 を満たすように現像時間および現像温度を選択して、発
色現像が行われることを特徴とする方法。
【0123】[2]当該支持体の第1の主たる表面上の
全親水性コロイドが15g/m2 未満であることをさらな
る特徴とする、[1]に記載の方法。
【0124】[3]当該支持体の第1の主たる表面上の
全親水性コロイドが10g/m2 未満であることをさらな
る特徴とする、[2]に記載の方法。
【0125】[4]当該発色現像が40〜65℃の範囲の温
度において行われることをさらなる特徴とする、[1]
〜[3]のいずれか1項に記載の方法。
【0126】[5]当該発色現像が60〜 110秒の時間に
わたって行われることをさらなる特徴とする、[4]に
記載の方法。
【0127】[6]当該発色現像が50〜65℃の温度にお
いて30〜 110秒の時間にわたって行われることをさらな
る特徴とする、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の
方法。
【0128】[7]当該第1の主たる表面上にコーティ
ングされた一連の親水性コロイド層が、当該より高感度
の青記録層ユニットの上に以下に挙げられている順序で
コーティングされたもっとも高感度の赤記録層ユニッ
ト、もっとも高感度の緑記録層ユニット、そしてもっと
も高感度の青記録層ユニット、を含むことをさらなる特
徴とする、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の方
法。
【0129】[8]当該一連の親水性コロイド層が各々
の当該赤、緑、および青の記録層ユニットの中の2つだ
けを含有していることをさらなる特徴とする、[1]〜
[6]のいずれか1項に記載の方法。
【0130】[9]走査を容易にするために、マスキン
グカプラーが無いことをさらなる特徴とする、[1]〜
[8]のいずれか1項に記載の方法。
【0131】[10]走査を容易にするために、現像抑
制剤放出型カプラーが無いことをさらなる特徴とする、
[1]〜[9]のいずれか1項に記載の方法。
【0132】[11]当該赤および緑の記録層ユニット
の各々が平板状粒子ハロゲン化銀乳剤を含有しているこ
とをさらなる特徴とする、[1]〜[10]のいずれか
1項に記載の方法。
【0133】[12]当該平板状粒子乳剤における平板
状粒子が 0.2μm未満の平均厚みを有することをさらな
る特徴とする、[1]〜[11]のいずれか1項に記載
の方法。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発色現像主薬と反応して第1色相の色素
    画像を生ずることができる少なくとも1種の色素画像形
    成カプラーを含有している少なくとも2層の赤記録層ユ
    ニット、 発色現像主薬と反応して第2色相の色素画像を生ずるこ
    とができる少なくとも1種の色素画像形成カプラーを含
    有している少なくとも2層の緑記録層ユニット、および
    発色現像主薬と反応して第3色相の色素画像を生ずるこ
    とができる少なくとも1種の色素画像形成カプラーを含
    有している少なくとも2層の青記録層ユニット、を含ん
    でいる一連の親水性コロイド層が第1の主たる表面上に
    コーティングされた、第1および第2の主たる表面を有
    する支持体を含んでなるカラーネガティブ写真要素を現
    像する方法であって、 当該一連の親水性コロイド層が、当該支持体のもっとも
    近くにコーティングされた層ユニットから始めて、以下
    の順序で、 より低感度の赤記録層ユニット、 より低感度の緑記録層ユニット、 より低感度の青記録層ユニット、 より高感度の赤記録層ユニット、 より高感度の緑記録層ユニット、そしてより高感度の青
    記録層ユニット、を含み、 15〜 110秒の範囲にわたる時間(S)および40〜65℃の
    範囲にわたる温度(T)において、下記関係式 (T)(log S)≧75 を満たすように現像時間および現像温度を選択して、発
    色現像が行われることを特徴とする方法。
JP11200204A 1998-07-14 1999-07-14 高い感度が認められる発色現像方法 Pending JP2000039692A (ja)

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