JP2000038624A - 鉄系焼結体 - Google Patents

鉄系焼結体

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JP2000038624A
JP2000038624A JP10209375A JP20937598A JP2000038624A JP 2000038624 A JP2000038624 A JP 2000038624A JP 10209375 A JP10209375 A JP 10209375A JP 20937598 A JP20937598 A JP 20937598A JP 2000038624 A JP2000038624 A JP 2000038624A
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Akiyoshi Ishibashi
章義 石橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄系焼結体の母材に分散する非金属粒子の保
持力を高め、摺動特性を改善する。 【解決手段】 鉄系焼結体を構成する高硬度の鉄系の母
材中に母材に比べ硬度の低い非金属粒子からなる固体潤
滑剤を分散させ、固体潤滑剤は鉄系の母材に比べ硬度の
低い非金属粒子であり、母材が液相焼結される。母材中
に固体潤滑剤が分散されるため、耐摩耗性に優れかつ相
手材に対する攻撃性が低い特性が得られる。また、焼結
時に液相発生温度以上の温度に加熱された母材が液相焼
結されるため、母材の液相化作用及び凝固作用により母
材の大きな焼結収縮作用が発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高硬度の鉄系の
母材中に母材に比べ硬度の低い非金属粒子からなる固体
潤滑剤を分散させた摩耗量の少ない鉄系焼結体に属す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、特公平8−26764号公報に
示されるように、内燃機関に使用する耐摩耗性の良好な
鉄基焼結合金製のバルブシートは公知である。このバル
ブシートは、5〜15容積%の空孔率で空孔が形成され
た鉄基焼結合金を製造した後、加圧された不活性ガスで
3〜9%の銅(Cu)、15〜21%の錫(Sn)、
0.5〜2%の鉛(Pb)、残部亜鉛(Zn)及び不純
物よりなりかつ400〜500℃の融点を有するホワイ
トブロンズの溶湯中に鉄基焼結合金を浸漬してホワイト
ブロンズを鉄基焼結合金中に含浸し、空孔をホワイトブ
ロンズで充填した後冷却して製造される。このバルブシ
ートでは、加圧された不活性ガス中でホワイトブロンズ
の溶湯中に鉄基焼結合金を浸漬してホワイトブロンズを
鉄基焼結合金中に浸漬するので、非酸化状態で十分な量
のホワイトブロンズが鉄基焼結合金の空孔内に充填され
る。
【0003】また、特許第2670099号公報に示さ
れるように、使用時の加熱温度に関係なく、優れた耐摩
耗性を示す圧縮成形焼結体は公知である。この圧縮成形
焼結体は、重量基準で、0.5〜2%の炭素と、炭化物
生成元素のクロム(Cr)、モリブデン(Mo)、バナ
ジウム(V)、タングステン(W)の一つ又は複数を組
み合わせて1〜25%と、残部鉄(Fe)からなり、空
孔率5〜15容積%を有し、空孔率とほぼ同一の容積%
で圧縮焼結成形体の空孔に含浸された潤滑性フッ化物を
含む。焼結合金の空孔は高融点の潤滑性フッ化物で含浸
され、フッ化物が有する潤滑性に加えてその融点が高い
ので、使用中に潤滑作用が低下しない。そのため、広い
使用温度領域で優れた耐摩耗性を示す。
【0004】また、特開昭62−207847号公報に
示されるように、合金自身で高い耐摩耗性を有すると共
に相手バルブに対する攻撃性を弱めたバルブシート用鉄
系焼結合金は公知である。このバルブシート用鉄系焼結
合金は、重量比で、クロム(Cr)、モリブデン(M
o)、バナジウム(V)及びマンガン(Mn)からなる
群から選ばれる元素1種又は2種以上1〜20%、炭素
(C)0.5〜2%及び不可避不純物を含む鉄基合金を
基地とし、クロム(Cr)10〜70%、タングステン
(W)5〜20%、モリブデン(Mo)5〜20%、鉄
(Fe)20%以下、炭素(C)0.5〜3%及び残部
コバルト(Co)から成る合金粒子5〜25%並びにフ
ッ化カルシウム(CaF)、二硫化モリブデン(Mo
)及び硫化マンガン(MnS)からなる群から選ば
れる固体潤滑剤1種又は2種以上0.2〜3%を基地中
に均一に分散させた特徴を有する。このバルブシート用
鉄系焼結合金では、合金粒子と固体潤滑剤とを鉄基合金
基地に均一に分散させるため、耐摩耗性に優れかつ相手
材であるバルブに対する攻撃性が低い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、自己潤滑
による耐摩耗性、切削性改善等の目的で、母材に比べ硬
度の低い非金属粒子を高硬度の焼結材料中に分散する鉄
基焼結合金が知られている。しかしながら、非金属材料
は強度に寄与しないため、非金属材料を添加しない鉄基
焼結合金の強度に比べて強度が低くなる難点がある。ま
た、母材との混合粉末をプレス成形して成形体を形成す
る際に、非金属粒子は加圧時に圧縮応力により収縮する
反面、加圧が解除されると、元の体積に戻るスプリング
バック作用が生じて、成形体の母材粉末と非金属粒子と
の境目に微細な亀裂が発生する欠陥がある。従って、通
常の焼結法で成形体を加熱すると、母材と非金属粒子の
間の亀裂が残る。更に、非金属材料の熱膨張率は一般的
に金属に比べて大きいため、焼結後の冷却により母材と
非金属材料の粒子間に隙間を生じる傾向にあった。
【0006】非金属粒子を含む鉄基焼結体を摺動部材と
して用いると、分散粒子の保持が不十分であるため、摺
動時の擦られの応力により分散粒子が脱落し易く、所期
の摺動特性が得られないことが多い。この発明は、高硬
度の鉄系の母材中に母材に比べ硬度の低い非金属粒子か
らなる固体潤滑剤を分散させると共に、母材に分散する
非金属粒子の保持力を高め、摺動特性に優れた鉄系焼結
体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明による鉄系焼結
体は、高硬度の鉄系の母材中に母材に比べ硬度の低い非
金属粒子からなる固体潤滑剤を分散させ、母材が液相焼
結される。母材中に固体潤滑剤が分散されるため、耐摩
耗性に優れかつ相手材に対する攻撃性が低い特性が得ら
れる。また、焼結時に液相発生温度以上の温度に加熱さ
れた母材が液相焼結されるため、母材の液相化作用及び
凝固作用により母材の大きな焼結収縮作用が発生する。
液相化及び焼結収縮作用に伴い、母材と非金属粒子間の
隙間容積が充填され又は減少するので、固体潤滑剤に対
する保持力を増強し、摺動時に固体潤滑剤の母材からの
脱落を防止することができる。
【0008】また、第2の発明による鉄系焼結体は、高
硬度の鉄系の母材中に固体潤滑剤と、低融点金属とを分
散させ、固体潤滑剤は鉄系の母材に比べ硬度の低い非金
属粒子であり、母材中の低融点金属が液相焼結される。
液相焼結の際に母材内の隙間に低融点物質を浸透させ封
孔し母材と非金属粒子間との隙間を充填することができ
る。
【0009】更に、第3の発明による鉄系焼結体は、鉄
系の母材に比べ硬度の低い非金属粒子からなる固体潤滑
剤が高硬度の母材中に分散され、母材よりも低融点の充
填材が空孔内に溶浸又は含浸される。
【0010】この発明の実施の形態では、鉄系の母材
は、JISG4404に規定される高合金工具鋼から選
択される。1〜15重量%添加される固体潤滑剤は、例
えばフッ化カルシウム(CaF)、フッ化バリウム
(BaF)、フッ化ナトリウム(NaF)、フッ化リ
チウム(LiF)から選択されるアルカリ金属又はアル
カリ土類金属のフッ化物である。母材の金属を十分に脱
酸又は脱窒した後、非金属又は非金属と金属との化合物
からなり、例えば炭素(C)、硫黄(S)、珪素(S
i)、燐(P)及び硼素(B)並びにこれらと金属との
化合物から選択される焼結助剤を母材中に添加してもよ
い。焼結助剤中、炭素(C)は鉄系焼結体の硬度、耐摩
耗性を改善し、硫黄(S)、珪素(Si)、燐(P)は
鉄系焼結体の加工性及び切削性を改善し、硼素(B)は
鉄系焼結体の焼入性を改善することができる。固体潤滑
剤が1%より少ないと潤滑性が不十分となり摩耗量が増
加するが、15%を超えると母材の機械的強度が低下す
ることが判明した。
【0011】この発明の実施の形態では、鉄系の母材
は、モリブデン鋼である。モリブデン(Mo)を添加す
ることにより焼入れ性を改善すると共に、焼戻し抵抗性
を増加する。例えば、銅(Cu)、錫(Sn)、亜鉛
(Zn)、鉛(Pb)若しくはこれらの合金、フッ化カ
ルシウム(CaF)、フッ化バリウム(BaF)、
フッ化ナトリウム(NaF)、フッ化リチウム(Li
F)等から選択されるアルカリ金属又はアルカリ土類金
属のフッ化物、樹脂材料又は非金属材料から選択される
低融点の充填材により固体潤滑剤に対する保持力を増強
し、摺動時に固体潤滑剤の母材からの脱落を防止するこ
とができる。この発明の実施の形態では、鉄系の母材
は、クロム(Cr)を含みかつ鉄(Fe)−30%コバ
ルト(Co)−25%タングステン(W)−10%クロ
ム(Cr)−2%炭素(C)からなる合金粉末15%が
分散される。溶浸又は含浸する低融点の充填材は固体潤
滑剤と同一系統の材料でもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明による鉄系焼結体
について第1〜第3の実施の形態を説明する。
【0013】[第1の実施の形態]高硬度の鉄系の母材を
形成するため、鉄(Fe)−12%クロム(Cr)−1
%モリブデン(Mo)−0.5%バナジウム(V)−1.
5%炭素(C)からなるJISG4404高合金工具鋼
SKD11相当の原料粉末を準備した。母材に比べ硬度
の低い非金属粒子からなる固体潤滑剤として5%フッ化
カルシウム(CaF)、固体潤滑剤を溶け易くする焼
結助剤として0.3%硼化鉄(FeB)を原料粉末に添
加して混合粉を作成した。6t/cmの面圧で混合粉
をプレス成形した後、1230℃で液相焼結を行い、真
密度比99%の焼結体をテストピースAとして作成し
た。比較用として、固体潤滑剤フッ化カルシウム(Ca
)を加えずに同条件で製造した鉄系焼結体をテスト
ピースBとして作成し、焼結助剤硼化鉄(FeB)を加
えない混合粉をテストピースCとして作成した。更に、
固体潤滑剤フッ化カルシウム(CaF)も焼結助剤硼
化鉄(FeB)も加えない混合粉をテストピースDとし
て作成し、一般的な焼結体の製造方法である6.5t/
cmの面圧でプレス成形した後、1150℃で焼結を
行い、真密度比88%の鉄系焼結体を作成した。102
0℃で30分保持後空冷し、更に230℃で1時間焼き
戻しを行うSKD11の標準的な熱処理を得られた各材
料に施した後、テストピースを加工し、ピンドラム式摩
耗試験機で摺動評価を行った。
【0014】図1は摩耗試験機の断面を示す。回転ドラ
ムの外周面にドラム側テストピース1を取り付けて回転
させると共に、ピンホルダ6に保持したピン側テストピ
ース5を取り付けて、エアシリンダ4内の油圧によって
ピン側テストピース5をドラム側テストピース1側に所
定の圧力で押圧する。ドラム側テストピース1とピン側
テストピース5との間にはノズル3から潤滑油2を供給
する。その結果、従来の一般的な製造条件で作成したテ
ストピースB、C、Dでは摺動特性の向上はほとんどな
いが、焼結助剤を加え液相焼結を行ったこの発明による
鉄系焼結体のテストピースAでは、大きな性能向上が認
められた。
【0015】
【表1】 この発明による鉄系焼結体では、母材中に固体潤滑剤が
分散されるため、耐摩耗性に優れかつ相手材に対する攻
撃性が低い特性が得られる。また、焼結時に液相発生温
度以上の温度に加熱された母材が液相焼結されるため、
母材の液相化作用及び凝固作用により母材の大きな焼結
収縮作用が発生する。液相化及び焼結収縮作用に伴い、
母材と非金属粒子間の隙間容積が充填され又は減少する
ので、固体潤滑剤及び焼結助剤に対する保持力を増強
し、摺動時に固体潤滑剤及び焼結助剤の母材からの脱落
を防止することができる。
【0016】[第2の実施の形態]高硬度の鉄系の母材を
形成する鉄(Fe)−5%モリブデン(Mo)粉末に炭
素(C)を1.1%、母材に比べ硬度の低い非金属粒子
である固体潤滑剤としてフッ化カルシウム(CaF
を10%、低融点金属として銅(Cu)を5%添加した
混合粉を、6.5t/cmの面圧でプレス成形した
後、1120℃で銅(Cu)の液相を介在させた焼結を
行い、真密度比89%のこの発明による鉄系焼結体をテ
ストピースEとして作成した。比較用として、フッ化カ
ルシウム(CaF)を加えずに同条件で製造したテス
トピースF、銅(Cu)を加えない混合粉をテストピー
スG、更にフッ化カルシウム(CaF)も銅(Cu)
も加えない混合粉をテストピースHとして同様の条件で
焼結体を作成した。それぞれの材料を焼結後の冷却過程
で1000℃から強制窒素ガスにて冷却し、さらに65
0℃で1時間焼き戻しを行った後、テストピースを加工
し、ピンドラム式摩耗試験機で摺動評価を行った。その
結果、それぞれフッ化カルシウム(CaF)、銅(C
u)及びフッ化カルシウム(CaF)と銅(Cu)と
を含まないテストピースF、G、Hでは摺動特性の向上
はほとんどないが、銅(Cu)とフッ化カルシウム(C
aF)を同時添加したテストピースEは、大きな性能
向上が認められた。
【0017】第2の実施の形態では、母材中の低融点金
属が液相焼結する際に母材内の隙間に低融点金属を浸透
させて封孔し、母材と非金属粒子間との隙間を充填する
ことができる。モリブデン(Mo)を添加することによ
り焼入れ性を改善すると共に、焼戻し抵抗性を増加する
ことができる。
【0018】[第3の実施の形態]鉄系の母材としてFe
−3%クロム(Cr)粉末に炭素(C)を1.1%、F
e−30%コバルト(Co)−25%W−10%クロム
(Cr)−2%炭素(C)合金粉末を15%、鉄系の母
材に比べ硬度の低い非金属粒子からなる固体潤滑剤とし
てフッ化カルシウム(CaF)を5%添加した混合粉
を、6.5t/cmの面圧でプレス成形した後、11
20℃で焼結しスケルトンを作成した。更に、スケルト
ンの空孔率に相当するスケルトンの15%重量となる銅
(Cu)粉末の成形体をスケルトンの上に重ね、112
0℃に加熱して銅を溶浸し、テストピースIを作成し
た。また、スケルトンを真空中で900℃に加熱溶融し
たフッ化リチウム(LiF)中に浸漬し、不活性ガスで
加圧してフッ化リチウム(LiF)を溶浸させて、テス
トピースJを作成した。比較材として、銅(Cu)及び
フッ化リチウム(LiF)を溶浸しないテストピースK
を作成した。それぞれの材料を焼結後の冷却課程で10
00℃から強制窒素ガスにて冷却し、さらに650℃で
1時間焼き戻しを行った後、テストピースを加工し、ピ
ンドラム式摩耗試験機で摺動評価を行った。その結果、
銅(Cu)溶浸したテストピースIではテストピースK
に比べて摺動特性の向上が認められ、銅(Cu)に代わ
りフッ化リチウム(LiF)を溶浸したテストピースJ
では大幅な性能向上が認められた。
【0019】この発明による鉄系焼結体は、固体潤滑剤
が高硬度の母材中に分散され、母材よりも低融点の充填
材が空孔内に溶浸又は含浸され、低融点の充填材により
固体潤滑剤に対する保持力を増強し、摺動時に固体潤滑
剤の母材からの脱落を防止することができる。溶浸又は
含浸する低融点の充填材は固体潤滑剤と同一系統の材料
でもよい。
【0020】
【発明の効果】焼結時に液相を介在させ大きな焼結収縮
により母材と非金属粒子間との隙間を減少し又は隙間に
低融点物質を浸透させ封孔することにより、母材に分散
する非金属粒子の保持力を高め、鉄系焼結体の加工性、
切削性、摺動特性を改善することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 摩耗試験機の断面図
【符号の説明】
1・・ドラム側テストピース、 2・・潤滑油、 3・
・ノズル、 4・・エアシリンダ、 5・・ピン側テス
トピース、 6・・ピンホルダ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高硬度の鉄系の母材中に母材に比べ硬度
    の低い非金属粒子からなる固体潤滑剤を分散させ、母材
    が液相焼結されたことを特徴とする鉄系焼結体。
  2. 【請求項2】 高硬度の鉄系の母材中に固体潤滑剤と、
    低融点金属とを分散させ、固体潤滑剤は鉄系の母材に比
    べ硬度の低い非金属粒子であり、母材中の低融点金属が
    液相焼結されたことを特徴とする鉄系焼結体。
  3. 【請求項3】 鉄系の母材に比べ硬度の低い非金属粒子
    からなる固体潤滑剤が高硬度の母材中に分散され、母材
    よりも低融点の充填材を空孔内に溶浸又は含浸されたこ
    とを特徴とする鉄系焼結体。
  4. 【請求項4】 鉄系の母材は、JISG4404に規定
    される高合金工具鋼から選択される請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の鉄系焼結体。
  5. 【請求項5】 固体潤滑剤はアルカリ金属又はアルカリ
    土類金属のフッ化物である請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の鉄系焼結体。
  6. 【請求項6】 フッ化物は、フッ化カルシウム(CaF
    )、フッ化バリウム(BaF)、フッ化ナトリウム
    (NaF)、フッ化リチウム(LiF)から選択される
    請求項5に記載の鉄系焼結体。
  7. 【請求項7】 固体潤滑剤は1〜15重量%である請求
    項1〜6のいずれか1項に記載の鉄系焼結体。
  8. 【請求項8】 非金属又は非金属と金属との化合物から
    なる焼結助剤を添加した請求項1〜7のいずれか1項に
    記載の鉄系焼結体。
  9. 【請求項9】 焼結助剤は炭素(C)、硫黄(S)、珪
    素(Si)、燐(P)及び硼素(B)並びにこれらと金
    属との化合物から選択される請求項8に記載の鉄系焼結
    体。
  10. 【請求項10】 鉄系の母材は、モリブデン鋼である請
    求項1〜9のいずれか1項に記載の鉄系焼結体。
  11. 【請求項11】 低融点の充填材は、銅(Cu)、錫
    (Sn)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)若しくはこれらの
    合金、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、
    樹脂材料又は非金属材料から選択される請求項3に記載
    の鉄系焼結体。
  12. 【請求項12】 溶浸又は含浸する低融点の充填材は固
    体潤滑剤と同一系統の材料である請求項3又は11に記
    載の鉄系焼結体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012246558A (ja) * 2011-05-30 2012-12-13 Daido Steel Co Ltd 窒化処理装置及び断面硬さ分布予測システム
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EP3395475A1 (de) * 2017-04-26 2018-10-31 Bleistahl-Produktions GmbH & Co KG. Pulvermetallurgisch hergestelltes bauteil

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