JP2000036101A - 磁気記録再生装置 - Google Patents
磁気記録再生装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ＭＲヘッドを用いる磁気記録再生装置におい
て、信号再生時に発生するバルクハウゼンノイズおよび
ベースラインシフトを消滅させ、リードエラーの回復を
はかる。 【解決手段】 情報の記録時に誘導型磁気ヘッドを用
い、かつ前記データの再生時に磁気抵抗効果型ヘッドを
用いる磁気記録再生装置において、前記データの再生時
に前記磁気抵抗効果型ヘッドに起因するリードエラーが
発生したとき、前記磁気抵抗効果型ヘッドの磁気抵抗効
果膜に交番減衰電流を通電する。これにより、ＭＲ膜内
の磁区が単磁区構造となって、バルクハウゼンノイズ，
ベースラインシフトが消滅するためリードエラーを回復
できる。
て、信号再生時に発生するバルクハウゼンノイズおよび
ベースラインシフトを消滅させ、リードエラーの回復を
はかる。 【解決手段】 情報の記録時に誘導型磁気ヘッドを用
い、かつ前記データの再生時に磁気抵抗効果型ヘッドを
用いる磁気記録再生装置において、前記データの再生時
に前記磁気抵抗効果型ヘッドに起因するリードエラーが
発生したとき、前記磁気抵抗効果型ヘッドの磁気抵抗効
果膜に交番減衰電流を通電する。これにより、ＭＲ膜内
の磁区が単磁区構造となって、バルクハウゼンノイズ，
ベースラインシフトが消滅するためリードエラーを回復
できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録再生装置に
関し、特に情報記録時に誘導型磁気ヘッドを用い、情報
再生時に磁気抵抗効果型ヘッドを用いる磁気記録再生装
置におけるリードエラーの回復に関する。
関し、特に情報記録時に誘導型磁気ヘッドを用い、情報
再生時に磁気抵抗効果型ヘッドを用いる磁気記録再生装
置におけるリードエラーの回復に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の磁気記録再生装置では、
情報（以下、データという）の記録を行う誘導型磁気ヘ
ッドとデータ再生を行う磁気抵抗効果型ヘッドとからな
る複合ヘッドを搭載しているが、磁気抵抗効果型ヘッド
（以下、ＭＲヘッドという）に特有のバルクハウゼンノ
イズ，ベースラインシフトに起因するリードエラーが発
生することがある。このバルクハウゼンノイズ，ベース
ラインシフトの発生原因は、磁気抵抗効果膜（以下、Ｍ
Ｒ膜という）が磁区構造を構成するために、磁化が不連
続に回転することによるものである。
情報（以下、データという）の記録を行う誘導型磁気ヘ
ッドとデータ再生を行う磁気抵抗効果型ヘッドとからな
る複合ヘッドを搭載しているが、磁気抵抗効果型ヘッド
（以下、ＭＲヘッドという）に特有のバルクハウゼンノ
イズ，ベースラインシフトに起因するリードエラーが発
生することがある。このバルクハウゼンノイズ，ベース
ラインシフトの発生原因は、磁気抵抗効果膜（以下、Ｍ
Ｒ膜という）が磁区構造を構成するために、磁化が不連
続に回転することによるものである。
【０００３】ここで、従来のリードエラーを回復する方
法としては、複合ヘッドを搭載している磁気記録再生装
置において、信号再生時にリードエラーが発生した場合
には、まず、そのままでリトライ機能を作動させ、これ
でもリードエラーが回復しなければ、オフセット機能を
作動させてリードエラー回復をはかる技術が開示されて
いる（例えば、特開平６−２２３３０８号公報）。
法としては、複合ヘッドを搭載している磁気記録再生装
置において、信号再生時にリードエラーが発生した場合
には、まず、そのままでリトライ機能を作動させ、これ
でもリードエラーが回復しなければ、オフセット機能を
作動させてリードエラー回復をはかる技術が開示されて
いる（例えば、特開平６−２２３３０８号公報）。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上述した磁気記録再生
装置のリードエラーの回復方法に関しては、リードエラ
ーの回復動作を数回実行してもリードエラーが回復しな
い場合は、リード電流制御機能を実行する。これは、Ｍ
ＲヘッドのＭＲ膜に流すリード電流を、リードエラー発
生時の値から変化させながらリトライ機能およびオフセ
ット機能を作動させてリードエラー回復をはかるもので
あり、このリード電流制御方法として、次の３つの方法
が示されている。 （１）リード電流をエラー発生時の値から微少ステップ
ずつ段階的に減少、もしくは増加させてリードエラーの
回復をはかる。そして、リードエラーが回復した場合
は、リード電流はそのまま保持されリード動作を再開す
る。 （２）リード電流をパルス的に変化させる方法であっ
て、リード電流をリードエラー発生時の値から小さくし
た後（０，逆極性を含む）、または、磁気ヘッドの性能
が劣化しない範囲でリード電流を大きくした後、リード
エラー発生時のリード電流に戻す。 （３）リード電流の極性をリードエラー発生時の場合と
逆にする。
装置のリードエラーの回復方法に関しては、リードエラ
ーの回復動作を数回実行してもリードエラーが回復しな
い場合は、リード電流制御機能を実行する。これは、Ｍ
ＲヘッドのＭＲ膜に流すリード電流を、リードエラー発
生時の値から変化させながらリトライ機能およびオフセ
ット機能を作動させてリードエラー回復をはかるもので
あり、このリード電流制御方法として、次の３つの方法
が示されている。 （１）リード電流をエラー発生時の値から微少ステップ
ずつ段階的に減少、もしくは増加させてリードエラーの
回復をはかる。そして、リードエラーが回復した場合
は、リード電流はそのまま保持されリード動作を再開す
る。 （２）リード電流をパルス的に変化させる方法であっ
て、リード電流をリードエラー発生時の値から小さくし
た後（０，逆極性を含む）、または、磁気ヘッドの性能
が劣化しない範囲でリード電流を大きくした後、リード
エラー発生時のリード電流に戻す。 （３）リード電流の極性をリードエラー発生時の場合と
逆にする。
【０００５】しかしながら、これらの方法を用いても、
完全にリードエラーを回復できないことがあるが、本発
明は、このような欠点を解決するものであって、ＭＲヘ
ッドに特有のバルクハウゼンノイズ，ベースラインシフ
トに起因するリードエラーの回復をはかり、信頼性の高
い磁気記録再生装置を提供することにある。
完全にリードエラーを回復できないことがあるが、本発
明は、このような欠点を解決するものであって、ＭＲヘ
ッドに特有のバルクハウゼンノイズ，ベースラインシフ
トに起因するリードエラーの回復をはかり、信頼性の高
い磁気記録再生装置を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、情報の記録時
に誘導型磁気ヘッドを用い、かつ前記情報の再生時に磁
気抵抗効果型ヘッドを用いる磁気記録再生装置におい
て、前記情報の再生時に前記磁気抵抗効果型ヘッドに起
因するリードエラーが発生したとき、前記磁気抵抗効果
型ヘッドの磁気抵抗効果膜に所定の交流電流を通電する
リード電流制御手段を備えることを特徴とする。また、
前記交流電流が矩形波電流であってもよく、前記リード
電流制御手段は、前記交流および前記矩形波の減衰電流
を流すように構成したことを特徴とする。
に誘導型磁気ヘッドを用い、かつ前記情報の再生時に磁
気抵抗効果型ヘッドを用いる磁気記録再生装置におい
て、前記情報の再生時に前記磁気抵抗効果型ヘッドに起
因するリードエラーが発生したとき、前記磁気抵抗効果
型ヘッドの磁気抵抗効果膜に所定の交流電流を通電する
リード電流制御手段を備えることを特徴とする。また、
前記交流電流が矩形波電流であってもよく、前記リード
電流制御手段は、前記交流および前記矩形波の減衰電流
を流すように構成したことを特徴とする。
【０００７】次に、前記リード電流制御手段は、リード
電流をリードエラー発生時の値から所定の値まで増加も
しくは減少させるように構成したことを特徴とする。ま
た、前記リード電流制御手段は、リード電流をリードエ
ラー発生時の値から所定の値まで増加もしくは減少させ
た後、元のリード電流値までに戻すように構成したこと
を特徴とする。
電流をリードエラー発生時の値から所定の値まで増加も
しくは減少させるように構成したことを特徴とする。ま
た、前記リード電流制御手段は、リード電流をリードエ
ラー発生時の値から所定の値まで増加もしくは減少させ
た後、元のリード電流値までに戻すように構成したこと
を特徴とする。
【０００８】さらに、前記リード電流制御手段は、各磁
気抵抗効果型ヘッドごとにリード電流を制御できるよう
に構成したことを特徴とする。これにより、バルクハウ
ゼンノイズおよびベースラインシフトを消滅させ、リー
ドエラーを回復させることを特徴とする。
気抵抗効果型ヘッドごとにリード電流を制御できるよう
に構成したことを特徴とする。これにより、バルクハウ
ゼンノイズおよびベースラインシフトを消滅させ、リー
ドエラーを回復させることを特徴とする。
【０００９】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。図２は、本発明の一実施の形態を示す構
成図である。
して説明する。図２は、本発明の一実施の形態を示す構
成図である。
【００１０】図２を参照すると、磁性膜を有する磁気デ
ィスク媒体１は、スピンドルモータ２によって回転駆動
される。そして、この磁気ディスク媒体１には、磁性膜
に信号（データ）を記録（書き込み）を行う誘導型磁気
ヘッドと、磁気ディスク媒体に記録されたデータを再生
（読み出し）を行う磁気抵抗効果型ヘッド（ＭＲヘッ
ド）とからなる複合ヘッド３が、位置決め機構４によっ
て所定のトラック上に位置決めされる。
ィスク媒体１は、スピンドルモータ２によって回転駆動
される。そして、この磁気ディスク媒体１には、磁性膜
に信号（データ）を記録（書き込み）を行う誘導型磁気
ヘッドと、磁気ディスク媒体に記録されたデータを再生
（読み出し）を行う磁気抵抗効果型ヘッド（ＭＲヘッ
ド）とからなる複合ヘッド３が、位置決め機構４によっ
て所定のトラック上に位置決めされる。
【００１１】ここで、データの書き込むには、まず、Ｃ
ＰＵ５の命令により磁気ディスク制御回路６を介して、
記録再生回路７に送られたデータを信号記録電流に変換
して複合ヘッド３の記録用誘導型ヘッドに通電する。記
録用の誘導型磁気ヘッドは、この信号記録電流によって
記録ギャップ部に信号磁界を発生する。そして、この発
生磁界により、データは磁気ディスク媒体１に磁化情報
（磁化パターン）として書き込まれる。一方、データの
読み出す場合は、磁気ディスク媒体１に書き込まれた磁
化情報から放出している磁界を、複合ヘッド３のＭＲヘ
ッドで読み取って電気信号に変換し、それを記録再生回
路７によりデータとして出力する。
ＰＵ５の命令により磁気ディスク制御回路６を介して、
記録再生回路７に送られたデータを信号記録電流に変換
して複合ヘッド３の記録用誘導型ヘッドに通電する。記
録用の誘導型磁気ヘッドは、この信号記録電流によって
記録ギャップ部に信号磁界を発生する。そして、この発
生磁界により、データは磁気ディスク媒体１に磁化情報
（磁化パターン）として書き込まれる。一方、データの
読み出す場合は、磁気ディスク媒体１に書き込まれた磁
化情報から放出している磁界を、複合ヘッド３のＭＲヘ
ッドで読み取って電気信号に変換し、それを記録再生回
路７によりデータとして出力する。
【００１２】次に、この再生過程において、リードエラ
ー（読み出しエラー）が発生した場合について説明す
る。
ー（読み出しエラー）が発生した場合について説明す
る。
【００１３】リードエラーが発生すると、まず、磁気デ
ィスク制御回路６の判断に基づいてリトライ機能１１が
作動し、オフセット機能１０が位置決め回路８に対して
オフセットスタートを命令する。これを受けた位置決め
回路８は、位置決め機構４を制御してリードマージンが
最大となるようにオフセット操作を自動的に繰り返す。
ィスク制御回路６の判断に基づいてリトライ機能１１が
作動し、オフセット機能１０が位置決め回路８に対して
オフセットスタートを命令する。これを受けた位置決め
回路８は、位置決め機構４を制御してリードマージンが
最大となるようにオフセット操作を自動的に繰り返す。
【００１４】しかしながら、この動作においてもリード
エラーが回復されない場合、磁気ディスク制御回路６
は、ＣＰＵ５の命令によりリード電流制御機能９を作動
させ、リード電流として交流減衰電流を印加し、リード
エラーの回復を行う。以上のリトライ操作、オフセット
操作およびリード電流制御は、磁気ディスク制御回路６
内のマイクロコンピュータにより自動的に行い、リード
エラーを回復することができる。
エラーが回復されない場合、磁気ディスク制御回路６
は、ＣＰＵ５の命令によりリード電流制御機能９を作動
させ、リード電流として交流減衰電流を印加し、リード
エラーの回復を行う。以上のリトライ操作、オフセット
操作およびリード電流制御は、磁気ディスク制御回路６
内のマイクロコンピュータにより自動的に行い、リード
エラーを回復することができる。
【００１５】次に、ＭＲヘッドの構成について詳細に説
明する。なお、ここでは説明を簡単にするために、複合
ヘッドのうちの信号再生ヘッドであるＭＲヘッド部分の
みについて説明する。
明する。なお、ここでは説明を簡単にするために、複合
ヘッドのうちの信号再生ヘッドであるＭＲヘッド部分の
みについて説明する。
【００１６】図３は、一般的なＭＲヘッドの構成を示す
図である。図３を参照すると、ＭＲヘッドは、スライダ
基板１２上に形成された保護膜１３の上に、パーマロイ
合金（ＮｉＦｅ）からなる下シールド１４が形成され、
その上にＡｌ2 Ｏ3 からなる絶縁層を構成する下ギャッ
プ１５が積層されている。そして、この下ギャップ１５
上には近接軟磁性膜（ＳＡＬ膜）１６絶縁膜１７および
ＭＲ膜１８が順次積層されている。
図である。図３を参照すると、ＭＲヘッドは、スライダ
基板１２上に形成された保護膜１３の上に、パーマロイ
合金（ＮｉＦｅ）からなる下シールド１４が形成され、
その上にＡｌ2 Ｏ3 からなる絶縁層を構成する下ギャッ
プ１５が積層されている。そして、この下ギャップ１５
上には近接軟磁性膜（ＳＡＬ膜）１６絶縁膜１７および
ＭＲ膜１８が順次積層されている。
【００１７】また、ＭＲ膜１８の左右両側には、縦バイ
アス膜としてＮｉＭｎからなる反強磁性膜１９、さら
に、その上にはＡｕを用いた電極膜２０が積層され、Ｍ
Ｒ膜１８と接合されている。そして、ＭＲ膜１８および
電極膜２０の上には、Ａｌ2 Ｏ3 を用いた絶縁層を構成
する上ギャップ２１が形成され、さらに、その上にパー
マロイ合金からなる上シールド２２が構成されている。
アス膜としてＮｉＭｎからなる反強磁性膜１９、さら
に、その上にはＡｕを用いた電極膜２０が積層され、Ｍ
Ｒ膜１８と接合されている。そして、ＭＲ膜１８および
電極膜２０の上には、Ａｌ2 Ｏ3 を用いた絶縁層を構成
する上ギャップ２１が形成され、さらに、その上にパー
マロイ合金からなる上シールド２２が構成されている。
【００１８】図４は、本発明の一実施の形態である磁気
記録再生装置の動作を説明するフローチャートである。
記録再生装置の動作を説明するフローチャートである。
【００１９】図４を参照すると、従来技術の項で述べて
いるように、信号再生時にリードエラーが発生した場合
（ステップ１）、まず、そのままでリトライ機能を働か
せ（ステップ２）、それでもリードエラーが回復しなけ
ればオフセット機能を作動させ（ステップ３）、リード
エラー回復をはかる（ステップ４，ステップ５）。
いるように、信号再生時にリードエラーが発生した場合
（ステップ１）、まず、そのままでリトライ機能を働か
せ（ステップ２）、それでもリードエラーが回復しなけ
ればオフセット機能を作動させ（ステップ３）、リード
エラー回復をはかる（ステップ４，ステップ５）。
【００２０】そして、この動作がｍ回実行してもリード
エラーが回復しない場合は（ステップ６）、リード電流
制御機能を実行する（ステップ７）。本発明では、リー
ド電流制御方法として交流減衰電流を使用する。１回の
リード電流変化でリードエラーが回復しない場合、この
動作をｉ回繰り返す（ステップ８）。そして、ｉ回繰り
返してもリードエラーが回復しない場合は修正不能とす
る（ステップ９）。
エラーが回復しない場合は（ステップ６）、リード電流
制御機能を実行する（ステップ７）。本発明では、リー
ド電流制御方法として交流減衰電流を使用する。１回の
リード電流変化でリードエラーが回復しない場合、この
動作をｉ回繰り返す（ステップ８）。そして、ｉ回繰り
返してもリードエラーが回復しない場合は修正不能とす
る（ステップ９）。
【００２１】次に、図１によりリード電流制御方法につ
いて説明する。図１に示すように、リード電流として交
流電流を減衰（リード電流の極性を変えながら徐々に電
流値を小さく）させる。ただし、このときの最大電流値
は磁気ヘッドの性能が劣化しない範囲とする。そして、
リード電流をリードエラー発生時の電流値に戻す。
いて説明する。図１に示すように、リード電流として交
流電流を減衰（リード電流の極性を変えながら徐々に電
流値を小さく）させる。ただし、このときの最大電流値
は磁気ヘッドの性能が劣化しない範囲とする。そして、
リード電流をリードエラー発生時の電流値に戻す。
【００２２】このように、本発明では、磁気記録再生装
置でリードエラーが発生した場合、リード電流として交
流減衰電流を印加することによって、ＭＲヘッド特有の
バルクハウゼンノイズ，ベースラインシフトが消滅し、
リードエラーが回復する。
置でリードエラーが発生した場合、リード電流として交
流減衰電流を印加することによって、ＭＲヘッド特有の
バルクハウゼンノイズ，ベースラインシフトが消滅し、
リードエラーが回復する。
【００２３】続いて、このバルクハウゼンノイズ，ベー
スラインシフトの発生の消滅について説明する。図５お
よび図６は、バルクハウゼンノイズ，ベースラインシフ
トの消滅する仕組みを説明する図である。
スラインシフトの発生の消滅について説明する。図５お
よび図６は、バルクハウゼンノイズ，ベースラインシフ
トの消滅する仕組みを説明する図である。
【００２４】まず、図５を参照すると、ＭＲヘッドの電
極（図示せず）を介して、矢印の方向にリード電流を流
すと、右ねじの法則に従ってＭＲ膜１８に流れる電流に
より磁界２３が発生し、この磁界によって近接軟磁性膜
（ＳＡＬ膜）１６の磁化２４はリード電流に垂直な方向
に向く。
極（図示せず）を介して、矢印の方向にリード電流を流
すと、右ねじの法則に従ってＭＲ膜１８に流れる電流に
より磁界２３が発生し、この磁界によって近接軟磁性膜
（ＳＡＬ膜）１６の磁化２４はリード電流に垂直な方向
に向く。
【００２５】そして、この近接軟磁性膜（ＳＡＬ膜）１
６の磁化２４により、図６に示すように、近接軟磁性膜
（ＳＡＬ膜）１６の上端および下端に磁極２６が発生
し、ＭＲ膜１８には磁界２７が働き、さらに、この磁界
２７によって、本来リード電流と平行になっていたＭＲ
膜１８の磁化２５は、近接軟磁性膜（ＳＡＬ膜）１６の
磁化方向とは反対方向に回転する。
６の磁化２４により、図６に示すように、近接軟磁性膜
（ＳＡＬ膜）１６の上端および下端に磁極２６が発生
し、ＭＲ膜１８には磁界２７が働き、さらに、この磁界
２７によって、本来リード電流と平行になっていたＭＲ
膜１８の磁化２５は、近接軟磁性膜（ＳＡＬ膜）１６の
磁化方向とは反対方向に回転する。
【００２６】また、リード電流を逆に流した場合は、磁
界２３，２８はそれぞれ逆方向となり、近接軟磁性膜
（ＳＡＬ膜）１６の磁化２４,ＭＲ膜１８の磁化２５も
逆方向に向く。ここで、リード電流として、図１に示す
ような交流減衰電流を印加した場合、近接軟磁性膜（Ｓ
ＡＬ膜）ＳＡＬ膜、ＭＲ膜には、リード電流に対応して
交流減衰磁界が働く。この磁界によって、ＭＲ膜内の磁
区は単磁区構造となり、バルクハウゼンノイズおよびベ
ースラインシフトは消滅する。
界２３，２８はそれぞれ逆方向となり、近接軟磁性膜
（ＳＡＬ膜）１６の磁化２４,ＭＲ膜１８の磁化２５も
逆方向に向く。ここで、リード電流として、図１に示す
ような交流減衰電流を印加した場合、近接軟磁性膜（Ｓ
ＡＬ膜）ＳＡＬ膜、ＭＲ膜には、リード電流に対応して
交流減衰磁界が働く。この磁界によって、ＭＲ膜内の磁
区は単磁区構造となり、バルクハウゼンノイズおよびベ
ースラインシフトは消滅する。
【００２７】次に、本発明における他の実施の形態につ
いて説明する。図７は、本発明における他の実施の形態
を説明する図である。図７を参照すると、リード電流制
御の他の方法は、矩形波のリード電流を減衰させた後、
リードエラー発生時の電流に戻す方法である。ただし、
このときの電流値は磁気ヘッドの性能が劣化しない範囲
とする。この方法においても、前述したリード電流とし
て交流減衰電流を印加した場合と同様の効果が得られ
る。
いて説明する。図７は、本発明における他の実施の形態
を説明する図である。図７を参照すると、リード電流制
御の他の方法は、矩形波のリード電流を減衰させた後、
リードエラー発生時の電流に戻す方法である。ただし、
このときの電流値は磁気ヘッドの性能が劣化しない範囲
とする。この方法においても、前述したリード電流とし
て交流減衰電流を印加した場合と同様の効果が得られ
る。
【００２８】さらに別の実施の形態として、磁気ディス
ク制御回路のリード電流制御機能が、上述したような交
流（矩形波）減衰電流を各複合ヘッドのＭＲヘッドごと
に制御できるように構成してもよい。これによって、よ
り信頼性の高い磁気記録再生装置を提供することができ
る。
ク制御回路のリード電流制御機能が、上述したような交
流（矩形波）減衰電流を各複合ヘッドのＭＲヘッドごと
に制御できるように構成してもよい。これによって、よ
り信頼性の高い磁気記録再生装置を提供することができ
る。
【００２９】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、デ
ータの再生時に磁気抵抗効果型ヘッドを用いる磁気記録
再生装置において、データの再生時に磁気抵抗効果型ヘ
ッドに起因するリードエラーが発生した場合、ＭＲヘッ
ドのＭＲ膜に交番減衰電流を所定の時間通電することに
より、ＭＲ膜内の磁区が単磁区構造となり、バルクハウ
ゼンノイズ，ベースラインシフトを消滅できるため、リ
ードエラーが回復するという効果がある。
ータの再生時に磁気抵抗効果型ヘッドを用いる磁気記録
再生装置において、データの再生時に磁気抵抗効果型ヘ
ッドに起因するリードエラーが発生した場合、ＭＲヘッ
ドのＭＲ膜に交番減衰電流を所定の時間通電することに
より、ＭＲ膜内の磁区が単磁区構造となり、バルクハウ
ゼンノイズ，ベースラインシフトを消滅できるため、リ
ードエラーが回復するという効果がある。
【図１】本発明の一実施の形態を説明する図である。
【図２】本発明の一実施の形態を示す構成図である。
【図３】一般的なＭＲヘッドの構成を示す図である。
【図４】本発明の一実施の形態である磁気記録再生装置
の動作を説明するフローチャートである。
の動作を説明するフローチャートである。
【図５】バルクハウゼンノイズ，ベースラインシフトの
消滅する仕組みを説明する図である。
消滅する仕組みを説明する図である。
【図６】バルクハウゼンノイズ，ベースラインシフトの
消滅する仕組みを説明する図である。
消滅する仕組みを説明する図である。
【図７】本発明における他の実施の形態を説明する図で
ある。
ある。
１ 磁気ディスク媒体 ２ スピンドルモータ ３ 複合ヘッド ４ 位置決め機構 ５ ＣＰＵ ６ 磁気ディスク制御回路 ７ 記録再生回路 ８ 位置決め回路 ９ リード電流制御機能 １０ オフセット機能 １１ リトライ機能 １２ スライダ基板 １３ 保護膜 １４ 下シールド １５ 下ギャップ １６ 近接軟磁性膜（ＳＡＬ膜） １７ 絶縁膜 １８ ＭＲ膜 １９ 反強磁性膜 ２０ 電極膜 ２１ 上ギャップ ２２ 上シールド ２３，２７ 磁界 ２４，２５ 磁化 ２６ 磁極
Claims (6)
- 【請求項１】 情報の記録時に誘導型磁気ヘッドを用
い、かつ前記情報の再生時に磁気抵抗効果型ヘッドを用
いる磁気記録再生装置において、前記情報の再生時に前
記磁気抵抗効果型ヘッドに起因するリードエラーが発生
したとき、前記磁気抵抗効果型ヘッドの磁気抵抗効果膜
に所定の交流電流を通電するリード電流制御手段を備え
ることを特徴とする磁気記録再生装置。 - 【請求項２】 前記交流電流が、矩形波電流であること
を特徴とする請求項１記載の磁気記録再生装置。 - 【請求項３】 前記リード電流制御手段は、前記交流お
よび前記矩形波の減衰電流を流すように構成したことを
特徴とする請求項１または２記載の磁気記録再生装置。 - 【請求項４】 前記リード電流制御手段は、リード電流
をリードエラー発生時の値から所定の値まで増加もしく
は減少させるように構成したことを特徴とする請求項１
から３のいずれか１項記載の磁気記録再生装置。 - 【請求項５】 前記リード電流制御手段は、リード電流
をリードエラー発生時の値から所定の値まで増加もしく
は減少させた後、元のリード電流値までに戻すように構
成したことを特徴とする請求項１から３のいずれか１項
記載の磁気記録再生装置。 - 【請求項６】 前記リード電流制御手段は、各磁気抵抗
効果型ヘッドごとにリード電流を制御できるように構成
したことを特徴とする請求項３から５のいずれか１項記
載の磁気記録再生装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10201992A JP2000036101A (ja) | 1998-07-16 | 1998-07-16 | 磁気記録再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10201992A JP2000036101A (ja) | 1998-07-16 | 1998-07-16 | 磁気記録再生装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000036101A true JP2000036101A (ja) | 2000-02-02 |
Family
ID=16450158
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10201992A Pending JP2000036101A (ja) | 1998-07-16 | 1998-07-16 | 磁気記録再生装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000036101A (ja) |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62272506A (ja) * | 1986-05-20 | 1987-11-26 | Toshiba Mach Co Ltd | プラスチツクマグネツト等の脱磁方法 |
| JPH06223308A (ja) * | 1993-01-22 | 1994-08-12 | Hitachi Ltd | 磁気記録再生装置 |
| JPH0778309A (ja) * | 1993-07-14 | 1995-03-20 | Sony Corp | 薄膜磁気ヘッド及び磁気抵抗効果型磁気ヘッド並びに複合型磁気ヘッド |
-
1998
- 1998-07-16 JP JP10201992A patent/JP2000036101A/ja active Pending
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62272506A (ja) * | 1986-05-20 | 1987-11-26 | Toshiba Mach Co Ltd | プラスチツクマグネツト等の脱磁方法 |
| JPH06223308A (ja) * | 1993-01-22 | 1994-08-12 | Hitachi Ltd | 磁気記録再生装置 |
| JPH0778309A (ja) * | 1993-07-14 | 1995-03-20 | Sony Corp | 薄膜磁気ヘッド及び磁気抵抗効果型磁気ヘッド並びに複合型磁気ヘッド |
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