JP2000036020A - 非接触icカード - Google Patents

非接触icカード

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JP2000036020A
JP2000036020A JP20143998A JP20143998A JP2000036020A JP 2000036020 A JP2000036020 A JP 2000036020A JP 20143998 A JP20143998 A JP 20143998A JP 20143998 A JP20143998 A JP 20143998A JP 2000036020 A JP2000036020 A JP 2000036020A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非接触ICカードを使用可能状態から使用不
可能状態に、さらに再度使用可能状態に簡単に切り換え
できることを目的とし、使用済のカードであることが確
実に判別できる非接触ICカードを提供する。 【解決手段】 本発明の非接触ICカードは、アンテナ
コイルの両端子がICチップに接続する端子間に異方導
電性材料による易短絡化回路が形成されており、当該回
路が短絡したときは当該非接触ICカードが機能せず、
当該短絡化した回路が切断された際に当該非接触ICカ
ードが機能復帰するようにしたことを特徴とする。これ
により使用可能状態から使用不可能状態に、さらに使用
可能状態に簡単に切り換えできる。なお、異方導電性材
料には異方導電性フィルムや接着剤を使用することがで
きる。易短絡化回路をカード基体本体部に延設して設け
られた切除片を通過するようにして形成することによ
り、切除片の有無により使用済か未使用かを確実に判別
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非接触ICカード
に関するものであり、特に電話カード用に使用して使用
状態、未使用状態を判別する必要がある非接触ICカー
ドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、端子付ICカードは、磁気カード
と比較してカードに格納された情報が改ざんされるのを
防止する能力が高いことから、特にフランス等では電話
カードのプリペイドカードとして広く用いられている。
この端子付ICカードに代えて非接触で交信できる無端
子の非接触ICカードが電話カードに利用されようとし
ている。端子付ICカードは、カードの全体が保護フィ
ルムでパッケージされていれば利用できないのでパッケ
ージの有無で使用、未使用状態を判別できるが、非接触
ICカードではパッケージがあっても利用できるため外
観だけでは使用、未使用の判別はできない。また、従来
の磁気記録方式の0.25mm厚の電話カードでは使用
開始、及び概略の残度数をパンチ穴を開けることによっ
て判別している。しかし、ICカードの厚さは一般的に
0.76mmであり、パンチ穴を開けるのは容易ではな
く、パンチ機構を設けることはリーダライタ(R/W)
のコスト高にもなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる事情から、非接
触ICカードを容易に判別するため、カードの一端に短
絡回路を有する切除片を設けて、使用、未使用状態を簡
単、確実に切り換えることができる非接触ICカードが
本願出願人によって提案されている(特願平9−256
185号)〔平成9年9月5日出願〕。しかし、当該非
接触ICカードの場合、カードの発行時点で短絡回路が
形成されているため送受信回路が機能せず、カードの発
行処理(エンコード処理)ができないという問題があ
る。そこで、本発明は異方導電性材料を用いて、カード
の発行処理時点では回路が機能するが、発行処理後、カ
ードを個人に販売または送付する際には異方導電性材料
による易短絡化回路を短絡させて送受信回路が機能しな
いようにし、実際の使用時には短絡化した回路部分を切
除して再度機能を復帰することができる非接触ICカー
ドを提供することによりかかる課題を解決しようとする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明請求項1の発明は、外部装置からの信号をアン
テナコイルを介して受信して内部回路を駆動させる非接
触ICカードにおいて、当該アンテナコイルの両端子が
ICチップに接続する端子間に異方導電性材料を使用し
た易短絡化回路が形成されており、当該易短絡化回路が
導通状態にされた場合は当該非接触ICカードが機能せ
ず、当該短絡化回路が切断された際に当該非接触ICカ
ードが機能復帰することを特徴とする非接触ICカー
ド、にある。かかる非接触ICカードであるため、使用
不可能状態から使用可能状態に簡単に切り換えることが
でき、かつ製造時点でカード発行のエンコード処理を行
うことができる。
【0005】上記課題を解決するための本発明請求項2
の発明は、易短絡化回路がカード基体本体部に延設して
設けられた切除片を通過するようにして形成されてお
り、当該切除片を切除することにより短絡化回路を切断
し非接触ICカードを機能復帰させることを特徴とする
請求項1記載の非接触ICカード、にある。かかる非接
触ICカードであるため、切除片を切除して使用不可能
状態から使用可能状態に簡単に切り換えることができ、
かつ製造時点でカード発行のエンコード処理を行うこと
ができる。
【0006】上記課題を解決するための本発明請求項3
の発明は、請求項1および請求項2記載の非接触ICカ
ードにおいて、異方導電性材料が異方導電性フィルムで
あることを特徴とし、請求項4の発明は、異方導電性材
料が異方導電性接着剤であることを特徴とする。かかる
非接触ICカードであるため容易に易短絡化部を形成で
きる。また、請求項4の発明は、切除片が非接触ICカ
ードの長辺に沿って設けられていることを特徴とする。
かかる非接触ICカードであるので切除片を除去しなけ
れば使用できず使用方法を間違えることがない。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て具体的に説明するが、本発明は、下記実施形態に限定
されるものではない。図1は、本発明の非接触ICカー
ドの一形態を示す図である。この非接触ICカード10
は、カード型の薄肉の基材(センターシート)の本体部
111にアンテナコイル13を形成し、これにICチッ
プ12を装着し、上下のカバーシートでラミネートした
形態に形成されている。従って、カード基体表面には外
部装置との接触端子は設けられていず、非接触で外部装
置とデータの読み書きを電界、電磁界又は磁界を利用し
ていわゆる無線方式で実現できる。なお、ICチップ1
2やアンテナコイル13は実際にはカード内層のセンタ
ーシートに設けられているので表面から観察することは
できない。
【0008】本発明の非接触ICカードの特徴は、カー
ド本体部111の一端にICチップ12の両端を接続す
る易短絡化回路14が異方導電性材料を使用し形成さて
いることにある。すなわち、当該易短絡化回路14は当
初は絶縁抵抗が高いが容易に導通状態にできる易短絡化
部15を有しており、当該当初の状態ではカード本体の
回路を短絡しない状態にあるため、アンテナコイルを通
じて交信が可能であり、この状態でカード発行のための
エンコード処理ができる。しかし、易短絡化部15を加
熱、加圧して異方導電性材料を一旦導通状態にした場合
には短絡した回路となる。すなわち、当該短絡回路が接
続している限り、より抵抗の高いアンテナコイル13に
は電流が流れず外部との交信がされないので、非接触I
Cカードの機能を発揮しない。当該短絡化した回路を切
断して始めて交信可能となりカードの機能を復帰するこ
とになる。
【0009】この短絡回路の切断は各種の方法でできる
が、回路切断の好ましい実現態様として、カード基体の
一端に切除片112を設けて短絡回路の一部が当該切除
片を通過するように形成し、当該切除片を折り溝19か
ら切除することにより回路を切断する方法がある。図1
においては左側の点線で示された部分が折り溝19とな
り、当該切除片112を切除することができる。また、
この他回路の切断は回路の一部を露出して刃物等で強制
的に切断するとか、レーザーで回路を除去するような手
段をとることもできる。図2は、切除片112をカード
本体部から切り離した状態を示している。この状態では
短絡回路は切断されて機能しないので、本来の非接触I
Cカードの機能が復帰することになる。
【0010】図3は、図1のA−A線における拡大した
断面を示す図である。本発明のICカードは図3のよう
に、カード基体本体部111と切除片112とが折り溝
19により仮連結している。易短絡化回路はこの薄層の
部分を通過するように形成されている。この折り溝の代
わりにミシン目によるものであってもよい。カード基体
本体部には、ICチップ12が異方導電性材料17を使
用してアンテナコイル13に接続している。
【0011】カード基体は各種の構成とすることができ
るが、図3の実施形態の場合はプリント配線を有するセ
ンターシート11cとその上下面を被うカバーシート1
1a,11bとから構成されている。図示はされていな
いが、ICチップ12のセンターシート11cに接する
面には端子(バンプ)が形成されていて当該バンプとセ
ンターシート11cのコンタクト端子とが異方導電性材
料17により接合されている。ICチップの両端子は直
接アンテナコイル13に接続しているが、易短絡化回路
14に接続する回路とに分岐している。折り溝19は切
除片を容易に分離できる程度に切り込みを入れて形成す
るが、易短絡化回路14を切断しないように形成するこ
とが必要である。この溝は前記のようにミシン目であっ
ても良いが同様に易短絡化回路を切断しないことが必要
である。
【0012】図4は、図1のB−B線における拡大した
断面を示す図である。図4(A)は短絡前の状態、図4
(A)は短絡後の状態を示している。易短絡化部15は
銅や銀等の良導電性の材料16と異方導電性材料18と
が積層し両端が易短絡化回路14に接続している。この
状態で回路の両端部P1,P2をカード表面から加熱加
圧して異方導電性材料18を溶着すると当該部分は導通
部18Cとなり短絡回路が形成できる。短絡化した回路
14の抵抗は実質的に0(ゼロ)となり、通常は、2〜
3Ωから20〜30Ωとなるアンテナ回路の抵抗値が高
くなるのでアンテナ回路は送受信の機能を果たせなくな
る。異方導電性材料18としては異方導電性フィルム
(ACF)や異方導電性接着剤を使用することができ
る。
【0013】図5は、本発明の非接触ICカードの回路
のみを示した図である。易短絡化部15は言わばスイッ
チの作用をするもので、図5(A)の状態ではスイッチ
が開いた状態にあるため、アンテナコイル13に電流が
流れてカードとの交信が可能な状態にある。この状態で
カード発行のためのエンコード処理を行う。次に、図5
(B)は異方導電性材料18を加熱、加圧して易短絡化
回路14を導通状態にしてある。この状態ではスイッチ
は閉じられた状態で電流は短絡回路側を流れるため、ア
ンテナコイル側には殆ど電流が流れずカードは交信でき
ない状態になる。この状態でICカードを販売したり、
会員に提供したりする。図5(C)の状態では、易短絡
化回路14は切除片112とともに切断されてしまって
いるので、短絡した回路は機能せずICカードは本来の
機能を回復している。実際に非接触ICカードを電話カ
ード等として使用する場合はこの状態で使用する。
【0014】図6は、アンテナコイルを含むICカード
の回路構成の一形態のブロック図を示す。アンテナ系1
30に電源回路123、クロック抽出回路124、復調
器125の入力部が接続され、それぞれの出力部が処理
回路127に接続されている。また、処理回路の出力部
が変調器126に接続され、この変調器の出力部がアン
テナ系130に接続され、処理回路127にはメモリ1
28が接続されている。
【0015】アンテナ系130は送信と受信を兼用し、
外部リーダライタ132から電磁波等を受信し、データ
の受信、電源の供給を受け、また、リーダライタへのデ
ータの送信を行う。アンテナ系には電源回路123が接
続され、この電源回路はICカード内の処理回路127
に接続され電力を供給する。また、アンテナ系にはクロ
ック抽出回路124の入力部が接続され、処理回路にク
ロック信号を供給する。また、アンテナ系は復調器12
5の入力部が接続され、リーダライタからの復調信号を
処理回路に出力する。処理回路は例えばマイクロコンピ
ュータにより構成されるもので、電源回路からの信号で
初期化され、クロック抽出回路124からのクロックを
発信源として用い、送信制御、受信制御、メモリアクセ
ス制御、各種データ演算等の信号処理を行う。また、処
理回路は、受信データの受信制御を行い、メモリにデー
タを書き込む。更に、メモリからデータを読み出し、変
調器へ送出し、アンテナ系から外部リーダライタ132
へデータを送信する。
【0016】本発明で用いる非接触ICカードは、外部
のリーダライタと電界、電磁界又は磁界を利用して非接
触で送受信を行えるものであれば特に制限はない。例え
ば上記非接触ICカードでは、アンテナコイルを送受信
に兼用しているが、電源用、データ受信用、データ送信
用と別個に設けることもできる。このアンテナコイルの
大きさは、非接触ICカードシステムに依存し、コイン
状の大きさから図1のようにカード基体の内周に沿った
形状である場合がある。アンテナコイルの製造方法も、
電線を捲回したものやプリント基板にエッチング法で形
成したもの導電性のインキで印刷したものなど、特に制
限はない。また、電源は上記の説明では外部から非接触
で供給されるようになっているが、電池を内蔵させた
り、あるいは太陽電池を内蔵させるように非接触ICカ
ード自身に電源をもたせることも可能である。
【0017】本発明の非接触ICカードは、入退室管
理、生産工程管理、鉄道や道路の通行券等の照合、ある
いは金融決算に利用が可能であるが、特に、電話機等の
プリペイドカードに好適に適用することができるもので
ある。プリペイドカードは、一定の対価を記録してい
て、品物の購入、借り入れ又はサービスの提供を受ける
度に機械的に精算され、記録が更改される機能を持つカ
ードである。これらの操作は、ICカードの電子装置と
受信機または読み取り機との間の遠隔電磁結合等によっ
て行われる。
【0018】次に、このような非接触ICカードの製造
方法の一例について説明する。図7は、本発明の非接触
ICカードの製造工程を説明する図である。まず、図7
(A)に示すように、必要なアンテナコイル13、易短
絡化回路14が形成されたセンターシートを準備し、こ
の上にICチップを搭載し易短絡化部15を設ける。I
Cチップをバンプ部と異方導電性材料が導通するように
加熱、加圧する(図7(B))。次に、ICチップを接
合したセンターシート11cの上下面にカバーシート1
1a,11bを積層してラミネートする。ラミネートを
容易とするためカバーシート11a,11bには、接着
剤層11d,11eを予め設けておいてもよい。
【0019】ラミネートは、センターシート11cをカ
バーシート11a,11bで挟んだ状態で熱プレスして
センターシートとカバーシートとを熱溶着で接合する。
これにより、ICチップ12をセンターシート11cと
その両面のカバーシート11a,11bで構成されるカ
ード基体l1中に埋設した非接触ICカード10を製造
することができる(図7(C))。上記工程において、
モジュール化しないICチップは、50〜200μm程
度の薄層であるためチップの厚みはカバーシートにより
吸収され外観に影響を与えることは少ない。また、カバ
ーシートとセンターシートとの接着を接着剤層11d,
11eを設けて行う場合はICチップの厚みの影響を接
着剤層で吸収することがより容易である。なお、プリン
ト回路の形成されたセンターシート11cの製造は、メ
ッキ法により導電性のアルミ層が片面または両面に形成
されたプラスチックシートに、フォトエッチングプロセ
スにより必要なアンテナコイルや端子を形成した後、必
要によりスルーホールを形成して表裏面回路の導通を図
る公知の手法を採用することができる。
【0020】次に、ラミネートされたカード基体に折り
溝19を形成する。これには基材シートの上下面あるい
は一方面からプレス、ざぐり、切り刃による半抜き等の
方法で形成する方法が採用できる(図7(D))。折り
溝19部分において残存するシートの厚みは任意にする
ことができるが、あまりに薄くては予期しない折り溝部
の破断が生じる可能性があり、かなりの厚みを残す場合
は簡単に切除することができなくなるし、切除した後に
カードの端面が鋸刃状のぎざぎざとなるおそれもある。
カード基材の材質や厚さにもよるが、好ましい厚みは経
験的に0.1〜0.3mmの範囲である。切除される基
材の幅W(図7(D))も任意に設定できるが、指によ
り掴むことが可能な余地を持たせるため、0.5〜20
mm程度が適切と考えられる。通常、プレスラミネー
ト、ざぐり工程までは複数のカードが多面に形成された
シート状態で行うので、以上の工程の後に、必要なカー
ドサイズに打ち抜き製品とする。
【0021】本発明にかかるセンターシート11c、カ
バーシート11a,11bを構成する樹脂としては、例
えば熱融着性のポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、アクリル系
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等を例示するこ
とができる。熱融着性のないポリエステル樹脂、ポリカ
ーボネイト樹脂等であっても接着剤等を併用して積層ラ
ミネートし、カード基体とすることができる。異方導電
性材料はエポキシ系等の接着剤またはフィルム状接着剤
中に導電性粒子を均一に分散した材料で通常は絶縁状態
にあるが、加熱、加圧により導電性粒子同士が接触する
ことにより導通状態となる。導電性粒子表面は絶縁性樹
脂が被覆されているので非接触の粒子間では良好な絶縁
性が保たれる。このような材料は各種のものが市販され
ており、LCD基板との接続やICチップの実装に使用
されてきている。異方導電性フィルムとして販売されて
いるものは、テープ状の形態とされており、接合部への
位置決めが容易であって接続の自動化を容易に図れるこ
と、接続も熱、加圧着のみでできるという利点がある。
【0022】図8は、本発明の非接触ICカードの他の
実施形態を示している。この実施形態の場合、切除片1
12はカードの長辺に沿って設けられている。カード幅
lに対してΔlを5〜10mm程度にすれば、切除片を
切り取らない限りカードを情報読み取り装置にが挿入で
きないので、誤って操作することはない。図9は、カー
ド情報読み取り書き込み装置のカード挿入口20を示す
図である。カード挿入口20はカード幅L+1mm程度
の幅とし、厚さをカードが2〜3枚程度入る厚みとすれ
ば切除片が付いたままではカードを挿入できない。ま
た、カード挿入口上にカードを引出し易くするための手
指の入る穴21を設けておけば便利である。
【0023】
【実施例】(実施例1)次に、図1、図4、図7等を参
照して本発明の非接触ICカードの実施例を説明する。
センターシート11cとなる厚み25μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルム面にアンテナコイルおよび易
短絡化回路を形成するために、厚み20μmのアルミ層
を無電解メッキおよび電解メッキの工程で形成した。次
に、このアルミ層のICチップ12装着面側にアンテナ
コイル13及びICチップの接続端子をフォトエッチン
グ法により形成した。アンテナコイルは、160μmの
線幅と線間隔でカード本体部の内側に4回巻となるよう
にエッチングして形成した。アンテナコイルが交差する
部分(図1のC1,C2部分)は、導線がスルーホール
を介してセンターシートの裏面をとおるようにして短絡
を防止した。次に、ICチップ(メモリー64バイト)
12をセンターシートのアンテナコイル端子部に異方導
電性フィルムを使用して接合した。
【0024】易短絡化接続部15を、図7(A)のよう
にして形成した。すなわち、切除片112となる部分に
導線が切断された部分14a,14b間が3mm程度と
なるようにセンターシート11c上に形成し、その上に
異方導電性フィルムを被せ、さらにその上に幅50μm
×厚さ10μmの銅箔を載置して易短絡化部15を設け
た。当該部分は熱圧をかけない状態に残した。
【0025】次に、上記ICチップを装着したセンター
シート11cと、カバーシート11a,11bとなる厚
み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに
ポリエステル系接着剤を、層厚280μmで塗布して形
成したカバーシート11a,11bの2枚を準備し、当
該センターシート11cの両面に接着剤層がセンターシ
ート側に面するように重ねてあてがい、プレス機で熱圧
(140°C、25kg/cm2 、15分)をかけてラ
ミネートした。プレス後、カード基体の総厚は760μ
mになった。カード基材に対するカード面付け数は、5
面6列の30丁付けとした。
【0026】ラミネート後、カード基体の両面から折り
溝19を形成するためのざぐりを行った。ざぐりの深さ
は表面側から180μm、裏面側から280μmの深さ
とし、カード基体の中心部に易短絡化回路14の配線を
挟んで、300μmの基材厚みが残存するように形成し
た。また、切除片の幅Wは、10mmとし、折り溝の幅
xは、0.5mmとした。その後、個々のカードに分離
するために、非接触ICカード本体部形状に切除片が接
続した形状に打ち抜きを行った。
【0027】当該完成した非接触ICカードについて、
易短絡化回路が絶縁状態で、固定データと個人データを
書き込み、発行処理を行い使用可能状態とした。その
後、易短絡化部15のP1,P2部分を熱ピンで加熱し
て導通状態とした。この際、短絡化した回路の抵抗値は
ゼロ、アンテナコイルの抵抗値は、10Ωであり、カー
ドは外部との交信機能を持たなかった。次に、切除片を
除去して試験を行ったところ本来の機能を発揮すること
が確認できた。
【0028】(実施例2)実施例1と同様にして、ただ
し、易短絡化回路部分を異方導電性接着剤を使用して形
成した。易短絡化接続部15を、図7(A)のようにし
て形成した。すなわち、切除片112となる部分に導線
が切断された部分14a,14b間が3mm程度となる
ようにセンターシート11c上に形成し、その上に異方
導電性接着剤を幅1mm×厚さ30μmの大きさに塗布
して導線上に被せ、さらにその上に幅50μm×厚さ1
0μmの銅箔を載置して乾燥させ易短絡化部15を設け
た。当該部分は熱圧をかけない状態に残した。次いで、
実施例1と同一の条件でカバーシートを積層して非接触
ICカードを形成した。実施例1と同様に短絡化試験を
行い、回路の抵抗値は数Ω以下、アンテナコイルの抵抗
値は、10Ωであり同様の結果を得ることが確認でき
た。
【0029】
【発明の効果】本発明の非接触ICカードは、外部装置
との交信を不可能にする易短絡化回路が異方導電性材料
により形成されているので、短絡化前の状態で発行処理
を行って、発行処理後、易短絡化接続部を短絡化し、個
人に配付したり販売したりすることができる。従って、
短絡化した回路が導通状態にある限りICカードのアン
テナ回路が機能せず、購入者が使用開始するまでの搬送
中など、外部電磁界による誤動作もなく、ICカードに
格納されているデータを製造時の状態のまま完全に保持
することができる。また、このICカードの使用開始は
短絡化した回路を切断することにより簡単に行うことが
できる。さらに、カード本体に易短絡化回路が形成され
た切除片を設ける場合には、未使用の非接触ICカード
であることが極めて明確である。また、一旦、切除片を
切除すれば元の状態にするのは困難であるので使用済の
ICカードであることも明らかになる。従って、使用済
のICカードを未使用として販売するような詐欺的行為
から購入者は免れ、未使用の非接触ICカードを確実に
購入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の非接触ICカードの一形態を示す図
である。
【図2】 切除片112をカード本体部から切り離した
状態を示している。
【図3】 図1のA−A線における拡大した断面を示す
図である。
【図4】 図1のB−B線における拡大した断面を示す
図である。
【図5】 本発明の非接触ICカードの回路のみを示し
た図である。
【図6】 アンテナコイルを含むICカードの回路構成
の一形態のブロック図を示す。
【図7】 本発明の非接触ICカードの製造工程を説明
する図である。
【図8】 本発明の非接触ICカードの他の実施形態を
示している。
【図9】 カード情報読み取り書き込み装置のカード挿
入口20を示す図である。
【符号の説明】
10 非接触ICカード 11 カード基体 11a,11b カバーシート 11c センターシート 11d,11e 接着剤層 12 ICチップ 13 アンテナコイル 14 易短絡化回路 15 易短絡化部 16 良導電性の材料 17,18 異方導電性材料 19 折り溝 20 カード挿入口 111 本体部 112 切除片 123 電源回路 124 クロック抽出回路 125 復調器 126 変調器 127 処理回路 128 メモリ 130 アンテナ系 132 外部リーダライタ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年9月25日(1998.9.2
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】次に、このような非接触ICカードの製造
方法の一例について説明する。図7は、本発明の非接触
ICカードの製造工程を説明する図である。理解の容易
のため、図1の易短絡化回路を含むICチップ部分を回
路に沿って引き伸ばした状態を図示している。まず、図
7(A)に示すように、必要なアンテナコイル13、易
短絡化回路14が形成されたセンターシートを準備し、
この上にICチップを搭載し易短絡化部15を設ける。
ICチップをバンプ12a,12b部と異方導電性材料
17が導通するように加熱、加圧する(図7(B))。
次に、ICチップを接合したセンターシート11cの上
下面にカバーシート11a,11bを積層してラミネー
トする。ラミネートを容易とするためカバーシート11
a,11bには、接着剤層11d,11eを予め設けて
おいてもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】次に、ラミネートされたカード基体に折り
溝19を形成する。これには基材シートの上下面あるい
は一方面からプレス、ざぐり、切り刃による半抜き等の
方法で形成する方法が採用できる(図7(D))。折り
溝19部分において残存するシートの厚みは任意にする
ことができるが、あまりに薄くては予期しない折り溝部
の破断が生じる可能性があり、かなりの厚みを残す場合
は簡単に切除することができなくなるし、切除した後に
カードの端面が鋸刃状のぎざぎざとなるおそれもある。
カード基材の材質や厚さにもよるが、好ましい厚みは経
験的に0.1〜0.3mmの範囲である。切除片の幅Δ
(図7(D))も任意に設定できるが、指により掴む
ことが可能な余地を持たせるため、0.5〜20mm程
度が適切と考えられる。通常、プレスラミネート、ざぐ
り工程までは複数のカードが多面に形成されたシート状
態で行うので、以上の工程の後に、必要なカードサイズ
に打ち抜き製品とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】図8は、本発明の非接触ICカードの他の
実施形態を示している。この実施形態の場合、切除片1
12はカードの長辺に沿って設けられている。カード幅
に対してΔ1を5〜10mm程度にすれば、切除片を
切り取らない限りカードを情報読み取り装置に挿入でき
ないので、誤って操作することはない。図9は、カード
情報読み取り書き込み装置のカード挿入口20を示す図
である。カード挿入口20の幅Lはカード幅+1mm
程度の幅とし、厚さをカードが2〜3枚程度入る厚みと
すれば切除片が付いたままではカードを挿入できない。
また、カード挿入口上にカードを引出し易くするための
手指の入る穴21を設けておけば便利である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】ラミネート後、カード基体の両面から折り
溝19を形成するためのざぐりを行った。ざぐりの深さ
は表面側から180μm、裏面側から280μmの深さ
とし、カード基体の中心部に易短絡化回路14の配線を
挟んで、300μmの基材厚みが残存するように形成し
た。また、切除片の幅Δ1は、10mmとし、折り溝の
幅xは、0.5mmとした。その後、個々のカードに分
離するために、非接触ICカード本体部形状に切除片が
接続した形状に打ち抜きを行った。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図 3】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図 6】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図 7】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部装置からの信号をアンテナコイルを
    介して受信して内部回路を駆動させる非接触ICカード
    において、 当該アンテナコイルの両端子がICチップに接続する端
    子間に異方導電性材料を使用した易短絡化回路が形成さ
    れており、当該易短絡化回路が導通状態にされた場合は
    当該非接触ICカードが機能せず、当該短絡化回路が切
    断された際に当該非接触ICカードが機能復帰すること
    を特徴とする非接触ICカード。
  2. 【請求項2】 易短絡化回路がカード基体本体部に延設
    して設けられた切除片を通過するようにして形成されて
    おり、当該切除片を切除することにより短絡化回路を切
    断し非接触ICカードを機能復帰させることを特徴とす
    る請求項1記載の非接触ICカード。
  3. 【請求項3】 異方導電性材料が異方導電性フィルムで
    あることを特徴とする請求項1および請求項2記載の非
    接触ICカード。
  4. 【請求項4】 異方導電性材料が異方導電性接着剤であ
    ることを特徴とする請求項1および請求項2記載の非接
    触ICカード。
  5. 【請求項5】 切除片が非接触ICカードの長辺に沿っ
    て設けられていることを特徴とする請求項2記載の非接
    触ICカード。
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