JP2000035362A - 紫外線感知発色素子及びその製造方法 - Google Patents

紫外線感知発色素子及びその製造方法

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JP2000035362A
JP2000035362A JP10201575A JP20157598A JP2000035362A JP 2000035362 A JP2000035362 A JP 2000035362A JP 10201575 A JP10201575 A JP 10201575A JP 20157598 A JP20157598 A JP 20157598A JP 2000035362 A JP2000035362 A JP 2000035362A
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ultraviolet
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JP10201575A
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Hiroshi Sugano
浩 菅野
Ichiro Tanahashi
一郎 棚橋
Naoki Obara
直樹 小原
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属微粒子の表面プラズモン吸収を利用した
紫外線感知発色素子において、紫外線暴露履歴の定量的
な評価が困難である。 【解決手段】 5.0wt%のAuイオンを分散させた
無機体層からなる紫外線感知発色材料を基体の一部への
塗布により形成し、この紫外線感知発色材料に3mW/
cm2 の紫外線を1分間照射した場合の発色色調に相当
する色調を指示する色調表示部分をラベルに印刷し、基
体上の別部分に貼り付けた。この紫外線感知発色素子を
3mW/cm2 の強度の紫外線照射下に30秒間放置し
た際、発色色調は色調表示部分より薄く、暴露時間が1
分間以内であることが判別可能であった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属微粒子の表面
プラズモン吸収による発色を利用した紫外線感知発色材
料に関するものであり、紫外線の照射の有無や強度の測
定に用いるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属微粒子の表面プラズモン吸収
を利用した紫外線感知発色素子としては、特開平10−
111174号公報に開示されているものがある。この
技術は、図3(a)に示すように、金属イオン1をマト
リックス2中に分散してなる紫外線感知発色材料層3が
基体4上に構成されたものであり、紫外線暴露により図
3(b)に示すように、金属イオンが光還元され金属原
子となり、更に照射される紫外線エネルギーを利用して
マトリックス中を拡散凝集することにより金属微粒子6
へと成長する原理を利用している。
【0003】金属原子は可視光に対して吸収を持たない
が、数nm以上の粒径に成長した金属微粒子は、表面プ
ラズモンに基づく吸収を示す。よって上記構造の素子が
紫外線に暴露した場合、色調が変化し肉眼には発色反応
が確認される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の紫外線感知発色
素子では、次のような課題がある。
【0005】すなわち、素子の発色の有無により、紫外
線暴露履歴を判別することは可能であるが、暴露時間や
暴露強度などの定量的な評価が困難であった。
【0006】そこで本発明は、上記の問題点を解決すべ
く、紫外線暴露履歴を定量的に評価可能な紫外線感知発
色素子の提供を主な目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、紫外線照射に
より不可逆的に成長して金属微粒子となり表面プラズモ
ン吸収に基づく発色を示す金属イオンが、マトリックス
中に分散されてなる紫外線感知発色素子に関するもので
あり、紫外線暴露履歴の定量的な感知を可能とするもの
である。
【0008】上記課題を解決するために本発明の紫外線
感知発色素子は、マトリックス中に金属イオンを分散し
てなる紫外線感知発色層を基体上に有する素子で、所定
紫外線感知条件における前記感知材料の発色色調に相当
する色調を指示する色調表示部分を、前記基体上の別部
分に有することを特徴とするもので、マトリックス中を
凝集した金属微粒子の表面プラズモン吸収による色調の
変化による、紫外線感知の明確な表示を可能とするだけ
でなく、詳細な紫外線感知履歴の明確な表示を可能とす
るものである。
【0009】また、本素子においてマトリックスとして
使用可能な形態として、無機体層、無機/有機複合層、
樹脂層などが挙げられる。また、紫外線による金属イオ
ンの光還元反応を促進するα−水素含有アルコール自体
をマトリックスとして金属イオンを分散した構成によっ
ても、紫外線感知発色材料層は構成可能である。
【0010】また、上記課題を解決するために本発明の
第二の紫外線感知発色素子は、マトリックス中に金属イ
オンを分散してなる紫外線感知発色層を基体上に有する
素子で、複数の異なる紫外線感知発色特性を有する発色
層領域を同一基体上に有することを特徴とするものであ
り、マトリックス中を凝集した金属微粒子の表面プラズ
モン吸収による色調の変化による、紫外線感知の明確な
表示を可能とするだけでなく、複数の発色特性部位の発
色程度の比較より、詳細な紫外線感知履歴の表示を可能
とするものである。
【0011】なお、本発明の第二の紫外線感知発色素子
の好ましい例としては、基体上に形成された紫外線感知
発色層表面に、領域によって異なる紫外線透過率を有す
る保護層を有する構造の紫外線感知発色素子が挙げられ
る。本素子に依れば金属微粒子の表面プラズモン吸収に
起因する色調変化により、紫外線感知の明確な表示が可
能となるだけでなく、同一素子内の紫外線感知発色層内
の発色程度の差違より詳細な紫外線感知履歴の表示が可
能となる。
【0012】なお、本発明の第二の紫外線感知発色素子
の好ましい例としては、マトリックス中の金属イオンの
分散濃度が異なる紫外線感知発色層が同一基体上に形成
された構造の紫外線感知発色素子が挙げられる。本素子
に依れば金属微粒子の表面プラズモン吸収に起因する色
調変化により、紫外線感知の明確な表示が可能となるだ
けでなく、同一素子内の紫外線感知発色層内の発色程度
の差違より詳細な紫外線感知履歴の表示が可能となる。
【0013】なお、本発明の第二の紫外線感知発色素子
の好ましい例としては、マトリックス中の金属イオンの
分散濃度が異なる紫外線感知発色層が同一基体上に形成
された構造の紫外線感知発色素子が挙げられる。本素子
に依れば金属微粒子の表面プラズモン吸収に起因する色
調変化により、紫外線感知の明確な表示が可能となるだ
けでなく、同一素子内の紫外線感知発色層内の発色程度
の差違より詳細な紫外線感知履歴の表示が可能となる。
【0014】また、上記課題を解決するために本発明の
第一の紫外線感知発色素子の製造方法は、金属イオン、
マトリックス形成材料を混合する紫外線感知発色材料の
調製工程、前記感知発色材料の基体上への担持工程、領
域により異なる値の紫外線透過率を示す保護層を構成さ
れた紫外線感知発色材料層表面に構成する工程を包含す
ることを特徴とするもので、本方法により同一素子内に
複数感度を有する紫外線感知発色材料の構成、また同一
素子内での発色程度の差違により詳細な紫外線感知履歴
の評価が可能となる。
【0015】また、本製造方法において、必ずしも紫外
線感知発色材料層の表面全域に保護層を構成する必要は
なく、紫外線透過率が100%でない任意の値を有する
保護層を紫外線感知発色材料層領域の一部に形成し、保
護層を設けない領域も設けることにより、紫外線感知感
度が異なる複数領域を同一素子上に有する紫外線感知発
色素子が製造可能となる。
【0016】また、上記課題を解決するために本発明の
第二の紫外線感知発色素子の製造方法は、金属イオン、
マトリックス形成材料、α−水素含有アルコールを含む
原材料を混合する工程、上記混合液を基体上に担持し紫
外線感知発色材料層を形成する工程からなるものであ
り、金属イオン濃度が異なる原材料混合液を同一基体上
の異なる領域に担持することにより、複数の異なる紫外
線感知発色特性の発色材料層領域を同一基体上に構成す
る方法であり、詳細な紫外線感知履歴を明確に表示可能
な紫外線感知発色素子の提供を可能とする。
【0017】また、上記課題を解決するために本発明の
第三の紫外線感知発色素子の製造方法は、金属イオン、
マトリックス形成材料、α−水素含有アルコールを含む
原材料を混合する工程、上記混合液を基体上に担持し紫
外線感知発色材料層を形成する工程、および発色材料層
を乾燥処理する工程からなるものであり、複数の領域を
異なる乾燥条件で乾燥処理することにより各領域内での
マトリックス中の金属微粒子の拡散自由度を変化させた
複数の発色材料層領域を同一基体上に形成することによ
り、複数の異なる紫外線感知発色特性の発色材料層を同
一基体上に構成する方法であり、詳細な紫外線感知履歴
を明確に表示可能な紫外線感知発色素子の提供を可能と
する。
【0018】
【発明の実施の形態】<第一の紫外線感知発色素子>本
発明の第一の紫外線感知発色素子について、以下に説明
する。
【0019】本発明の第一の紫外線感知発色素子の構成
図を図1(a)に示す。本素子は、金属イオン1をマト
リックス2中に分散した構造の紫外線感知発色材料層3
を基体4上に有し、同一基体の別部分には、所定紫外線
感知条件における前記感知材料の発色色調に相当する色
調を指示する色調表示部分5を、前記基体上の別部分に
有するものである。
【0020】紫外線照射条件下に放置された場合、図1
(b)に示すように、図1(a)の金属イオン1が紫外
線により光還元され、金属原子となる。生成された金属
原子は、更なる紫外線照射によりマトリックス中を拡散
凝集し、数nm以上の粒径の金属微粒子6を形成する。
金属原子は可視光を吸収しないのに対し、数nm以上の
粒径の金属微粒子は可視光の一部を吸収する表面プラズ
モン現象を示す。
【0021】よって、金属微粒子の粒径の成長によって
素子色調が変化し、肉眼には発色したように識別され
る。
【0022】また表面プラズモン吸収を起こす金属微粒
子のマトリックス中の分散濃度が高くなるにつれ、発色
は濃くなったように識別される。以上の現象より、素子
が曝された紫外線量の履歴が識別可能となる。
【0023】すなわち、発色の有無、発色の濃さより、
どの程度の強度、あるいはどの程度の時間、紫外線下に
曝されていたかが識別可能となる。
【0024】色調表示部分には、発色材料層部位に所定
条件の紫外線照射を行った場合の発色色調、発色濃さと
同様の色調を表示する。同表示部分と発色部位の発色色
調の比較より、所定条件以上の強度、もしくは所定条件
以上の時間の紫外線暴露の有無が判別可能となる。
【0025】また、複数の異なる紫外線照射条件におけ
る感知発色材料部分の発色色調を表示することにより、
より定量的な紫外線照射履歴を表示することが可能とな
る。
【0026】なお、本素子の発色材料中のマトリックス
形成材料については、α−水素含有アルコールにより構
成することも可能である。α−水素含有アルコールの例
としては、エチレングリコール、プロピレングリコール
などが挙げられる。
【0027】なお、α−水素含有アルコールは、紫外線
による金属イオンの金属原子への光還元反応を促進する
はたらきがあるため、マトリックス材料中に分散させる
ことが好ましい。
【0028】<第二の紫外線感知発色素子>本発明の第
二の紫外線感知発色素子について、以下に説明する。
【0029】本発明の第二の紫外線感知発色素子の構成
図を図2に示す。本素子は、金属イオン1マトリックス
2中に分散した構造の紫外線感知発色材料層3を基体4
上に有し、同一基体の別部分に、紫外線感知発色材料層
3とは紫外線感度が異なる少なくとも1つ以上の紫外線
感知発色材料層7を有することを特徴とする。
【0030】紫外線照射条件下に放置された場合、図1
(b)に示すように、マトリックス中の金属イオン1が
紫外線により光還元され、金属原子となる。生成された
金属原子は、吸収した紫外線のエネルギーによりマトリ
ックス中を拡散凝集し、数nm以上の粒径の金属微粒子
を形成する。数nm以上の粒径の金属微粒子は表面プラ
ズモン吸収を示すことから、金属微粒子の粒径の成長に
よって素子色調が変化し肉眼には発色したように識別さ
れる。また表面プラズモン吸収を起こす金属微粒子のマ
トリックス中の分散濃度が高くなるにつれ、発色は濃く
なったように識別される。同一基体上に形成された感知
発色材料3と7の発色特性が異なることから、それぞれ
の発色の有無、濃さより、素子が曝された紫外線量の履
歴が識別可能となる。低感度の発色特性の材料だけでな
く、高感度の発色特性材料が未発色であれば、紫外線照
射量が少なかったことが分かる。また、感度が高い側だ
けでなく、低感度な発色特性材料も発色した場合、強い
紫外線照射を受けていたことが分かる。すなわち、各部
分の発色の有無、発色の濃さより、どの程度の強度、あ
るいはどの程度の時間、紫外線下に曝されていたかが識
別可能となる。
【0031】<第一の紫外線感知発色素子の製造方法>
本発明の第一の紫外線感知発色素子の製造方法につい
て、以下に説明する。
【0032】本発明は、金属イオン、マトリックス形成
材料を混合する紫外線感知発色材料の調製工程、前記感
知発色材料の基体上への担持工程、領域により異なる値
の紫外線透過率を示す保護層を紫外線感知発色材料層表
面に構成する工程を包含することを特徴とするものであ
る。
【0033】本発明の製造方法により、同一素子内に複
数感度を有する紫外線感知発色材料の構成が可能となる
だけでなく、素子内での発色程度の差違により詳細な紫
外線感知履歴の評価が可能となる。
【0034】なお、保護層は必ずしも紫外線感知発色材
料層表面全域に形成する必要はなく、一部領域には保護
層を設けず、また一部には100%でない任意の紫外線
透過率を有する保護層を形成することによっても、複数
の感知感度の紫外線感知発色材料を同一素子上に形成す
ることが可能となる。
【0035】また、保護層材料としては、市販のセロテ
ープ、アセテートフィルムなどが使用可能であり、製造
者の所望の感知特性に合わせて任意の値の紫外線透過率
を有する材料を任意に選択しうる。
【0036】また、紫外線感知発色材料層表面に形成す
る保護層の層数を変化させることによって、紫外線透過
率の変調を行うことが可能なことは云うまでもない。
【0037】<第二の紫外線感知発色素子の製造方法>
本発明の第二の紫外線感知発色素子の製造方法につい
て、以下に説明する。
【0038】本発明は、金属イオン、マトリックス形成
材料を異なる混合比で混合し、複数の紫外線感知発色材
料を調製する工程、前記材料を同一基体上の異なる領域
に担持する工程を包含することを特徴とするものであ
る。
【0039】本発明の製造方法により、複数の感度の紫
外線感知発色材料層を同一素子上に形成することが可能
となる。
【0040】<第三の紫外線感知発色素子の製造方法>
本発明の第三の紫外線感知発色素子の製造方法につい
て、以下に説明する。
【0041】本発明は、金属イオン、マトリックス形成
材料を混合し紫外線感知発色材料を調整する工程、前記
材料を基体上に担持する工程、基体上の紫外線感知発色
材料層を領域毎に異なる温度履歴により乾燥処理する工
程、を包含することを特徴とするものである。
【0042】本発明の製造方法により、複数の感度の紫
外線感知発色材料層を同一素子上に形成することが可能
となる。これは、乾燥処理を行うことによって、マトリ
ックス中での金属原子もしくは金属微粒子の拡散運動自
由度を低減することが可能となり、同一素子内の異なる
領域毎に乾燥処理条件を変化させることによって、感度
が異なる紫外線感知発色材料層が形成できるからであ
る。
【0043】なお、乾燥処理後のマトリックス状態を保
持するためには、乾燥処理工程後に、紫外線感知発色材
料層表面に耐湿性を有する保護層を形成する工程を行う
ことが好ましい。耐湿性を有する保護層の材料として
は、市販のアセテートテープなどが使用可能である。
【0044】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。なお、本
発明はこれらの実施例に限定されない。
【0045】(実施例1)以下の表1に示される材料で
構成される、紫外線感知発色材料の原液を調製した。
【0046】
【表1】
【0047】上記混合溶液にHAuCl4をSiO2に対
してAuが5.0wt%になるように添加後撹拌した。
撹拌した混合液を濾紙上に塗布したものを2日間室温で
乾燥した後、さらに60℃の温度で48時間乾燥した。
濾紙は厚さ0.5mmのシリカ濾紙であり、2cm×1
cmのサイズのものを用いた。混合液塗布前の濾紙は白
色であったが、塗布後は金イオンが示す黄色を帯び、乾
燥後は黄色がやや薄くなった。
【0048】上記方法で製造した素子を、5Wの水銀ラ
ンプから放出される波長254nmの紫外線に曝した。
素子とランプ間の距離は3cmであった。素子放置位置
での紫外線照射強度は、3mW/cm2 であった。30
秒の照射により金微粒子の表面プラズモン吸収に起因す
る紫色の発色が薄く確認された。さらに照射を続ける
と、1分後に明確な紫色の発色を確認した。
【0049】同素子の紫外線1分間照射時の発色程度に
相当する色調を印刷したラベルを用意した。上記方法で
製造した紫外線感知発色素子の発色領域の横部分に、上
記ラベルを貼り付けし、色調表示部分とした。色調表示
部分を備えた紫外線感知発色素子に再度3mW/cm2
の強度で紫外線を照射した。
【0050】30秒間の紫外線照射後、素子は薄い紫色
の発色を示したが、色調表示部分と比較すると発色色調
は薄く、従って本素子が3mW/cm2 の紫外線に曝さ
れた時間が1分未満であることが判別可能であった。
【0051】また、同使用の紫外線感知発色素子に90
秒間の紫外線照射を行った場合、素子は明確な紫色の発
色を示したが、発色色調は色調表示部分よりも濃いた
め、本素子の紫外線暴露時間が1分間より長かったこと
が、容易に確認可能となった。
【0052】また、同使用の素子に、2mW/cm2 の
強度で紫外線照射を行った。40秒間の紫外線照射によ
り素子は薄い紫色の発色を示した。1分間の照射後の素
子はやや明確な色調変化を示したが、その発色色調は色
調表示部分よりもうすく、本素子の暴露紫外線強度が3
mW/cm2 未満であったことが容易に判別可能であっ
た。
【0053】また、同使用の素子に、5mW/cm2 の
強度で紫外線照射を行った、20秒間の紫外線照射によ
り素子は薄い紫色の発色を示した。1分間の照射後の素
子は明確な色調変化を示し、その色調が色調表示部分よ
りも濃かったため、本素子の暴露紫外線強度が3mW/
cm2 以上であったことが容易に判別可能であった。
【0054】なお、本実施例においては、マトリックス
が無機材料で形成された場合の素子について実施例を示
したが、無機/有機複合材料か樹脂のいずれかによりマ
トリックスが形成された場合でも同様の効果が得られ
た。
【0055】また、本実施例においては、波長254n
mの紫外線感知に関する実施例のみを示したが、本素子
は太陽光などの他波長の紫外線成分に対しても同様の効
果を示した。
【0056】(実施例2)以下の表2に示される材料で
構成される、紫外線感知発色材料の原液を調製した。
【0057】
【表2】
【0058】上記混合溶液にHAuCl4をSiO2に対
してAuが5.0wt%になるように添加後撹拌した。
撹拌した混合液を濾紙上に塗布したものを2日間室温で
乾燥した後、さらに60℃の温度で48時間乾燥した。
濾紙は厚さ0.5mmのシリカ濾紙であり、2cm×1
cmのサイズのものを用いた。混合液塗布前の濾紙は白
色であったが、塗布後は金イオンが示す黄色を帯び、乾
燥後は黄色がやや薄くなった。
【0059】上記方法で製造した素子を、5Wの水銀ラ
ンプから放出される波長254nmの紫外線に曝した。
素子とランプ間の距離は3cmであった。素子放置位置
での紫外線照射強度は、3mW/cm2 であった。10
分の照射により金微粒子の表面プラズモン吸収に起因す
る紫色の発色が薄く確認された。さらに照射を続ける
と、20分後に明確な紫色の発色を確認した。
【0060】同素子の紫外線20分間照射時の発色程度
に相当する色調を印刷したラベルを用意した。上記方法
で製造した紫外線感知発色素子の発色領域の横部分に、
上記ラベルを貼り付けし、色調表示部分とした。色調表
示部分を備えた紫外線感知発色素子に再度3mW/cm
2 の強度で紫外線を照射した。
【0061】10分間の紫外線照射後、素子は薄い紫色
の発色を示したが、色調表示部分と比較すると発色色調
は薄く、従って本素子が3mW/cm2 の紫外線に曝さ
れた時間が20分未満であることが判別可能であった。
【0062】また、同使用の紫外線感知発色素子に30
分間の紫外線照射を行った場合、素子は明確な紫色の発
色を示したが、発色色調は色調表示部分よりも濃いた
め、本素子の紫外線暴露時間が20分間より長かったこ
とが、容易に確認可能となった。
【0063】また、同使用の素子に、2mW/cm2 の
強度で紫外線照射を行った。15分間の紫外線照射によ
り素子は薄い紫色の発色を示した。20分間の照射後の
素子はやや明確な色調変化を示したが、その発色色調は
色調表示部分よりもうすく、本素子の暴露紫外線強度が
3mW/cm2 未満であったことが容易に判別可能であ
った。
【0064】また、同使用の素子に、5mW/cm2 の
強度で紫外線照射を行った、7分間の紫外線照射により
素子は薄い紫色の発色を示した。20分間の照射後の素
子は明確な色調変化を示し、その色調が色調表示部分よ
りも濃かったため、本素子の暴露紫外線強度が3mW/
cm2 以上であったことが容易に判別可能であった。
【0065】なお、本実施例においては、マトリックス
が無機材料で形成された場合の素子について実施例を示
したが、無機/有機複合材料か樹脂のいずれかによりマ
トリックスが形成された場合でも同様の効果が得られ
た。
【0066】また、本実施例においては、波長254n
mの紫外線感知に関する実施例のみを示したが、本素子
は太陽光などの他波長の紫外線成分に対しても同様の効
果を示した。
【0067】(実施例3)以下の表3に示される材料で
構成される、紫外線感知発色材料の原液を調製した。
【0068】
【表3】
【0069】上記混合溶液にHAuCl4をC2H6O2に
対してAuが5.0wt%になるように添加後撹拌し
た。撹拌した混合液を濾紙上に塗布したものを2日間室
温で乾燥した後、さらに60℃の温度で48時間乾燥し
た。濾紙は厚さ0.5mmのシリカ濾紙であり、2cm
×1cmのサイズのものを用いた。混合液塗布前の濾紙
は白色であったが、塗布後は金イオンが示す黄色を帯
び、乾燥後は黄色がやや薄くなった。
【0070】上記方法で製造した素子を、5Wの水銀ラ
ンプから放出される波長254nmの紫外線に曝した。
素子とランプ間の距離は3cmであった。素子放置位置
での紫外線照射強度は、3mW/cm2 であった。30
秒の照射により金微粒子の表面プラズモン吸収に起因す
る紫色の発色が薄く確認された。さらに照射を続ける
と、1分後に明確な紫色の発色を確認した。
【0071】同素子の紫外線1分間照射時の発色程度に
相当する色調を印刷したラベルを用意した。上記方法で
製造した紫外線感知発色素子の発色領域の横部分に、上
記ラベルを貼り付けし、色調表示部分とした。色調表示
部分を備えた紫外線感知発色素子に再度3mW/cm2
の強度で紫外線を照射した。
【0072】30秒間の紫外線照射後、素子は薄い紫色
の発色を示したが、色調表示部分と比較すると発色色調
は薄く、従って本素子が3mW/cm2 の紫外線に曝さ
れた時間が1分未満であることが判別可能であった。
【0073】また、同使用の紫外線感知発色素子に90
秒間の紫外線照射を行った場合、素子は明確な紫色の発
色を示したが、発色色調は色調表示部分よりも濃いた
め、本素子の紫外線暴露時間が1分間より長かったこと
が、容易に確認可能となった。
【0074】また、同使用の素子に、2mW/cm2 の
強度で紫外線照射を行った。40秒間の紫外線照射によ
り素子は薄い紫色の発色を示した。1分間の照射後の素
子はやや明確な色調変化を示したが、その発色色調は色
調表示部分よりもうすく、本素子の暴露紫外線強度が3
mW/cm2 未満であったことが容易に判別可能であっ
た。
【0075】また、同使用の素子に、5mW/cm2 の
強度で紫外線照射を行った、20秒間の紫外線照射によ
り素子は薄い紫色の発色を示した。1分間の照射後の素
子は明確な色調変化を示し、その色調が色調表示部分よ
りも濃かったため、本素子の暴露紫外線強度が3mW/
cm2 以上であったことが容易に判別可能であった。
【0076】なお、本実施例においては、波長254n
mの紫外線感知に関する実施例のみを示したが、本素子
は太陽光などの他波長の紫外線成分に対しても同様の効
果を示した。
【0077】(実施例4)表1に示される材料で構成さ
れる、紫外線感知発色材料の原液を調製した。原液にH
AuCl4をSiO2に対してAuが5.0wt%になる
ように添加後撹拌した。撹拌した混合液を濾紙上に塗布
したものを2日間室温で乾燥した後、さらに60℃の温
度で48時間乾燥した。濾紙は厚さ0.5mmのシリカ
濾紙であり、2cm×1cmのサイズのものを用いた。
混合液塗布前の濾紙は白色であったが、塗布後は金イオ
ンが示す黄色を帯び、乾燥後は黄色がやや薄くなった。
【0078】乾燥後の濾紙を1cm四方の領域2箇所に
分割し、領域3、及び領域7とした。感熱発色材料層表
面には市販のセロテープ、およびアセテートフィルムテ
ープを保護層として貼付した。セロテープの紫外線透過
率は75%、アセテートフィルムテープの紫外線透過率
は10%であった。領域3上にはセロテープを、領域7
上にはアセテートフィルムテープを貼付した。
【0079】次に、5Wの水銀ランプを用いて波長25
4nmの紫外線を両領域に照射した。素子表面での紫外
線照射強度は、5mW/cm2 であった。1分間照射後
の本素子の色調は、領域3は薄い紫色、領域7は白みが
かった薄い黄色であった。これは、保護層の紫外線透過
率が高かった領域3では、より強い強度の紫外線暴露が
起こったため感度が高くなり紫外線感知発色が開始した
のに比べ、領域7の紫外線暴露量の程度がわずかであっ
たために紫外線感知発色が開始しなかったことに起因す
る差違である。
【0080】また、同使用の素子に2分間の紫外線照射
を行ったところ、領域3は明確な紫色の発色を示したの
に比べ、領域7はかすかな紫色の発色を示した。
【0081】また、同使用の素子に3分間の紫外線照射
を行ったところ、領域3、領域7ともに、明確な紫色の
発色を示した。
【0082】上記方法で製造した同使用の3個の紫外線
感知発色素子を、再び5mW/cm2 の強度の紫外線下
に曝した。暴露時間がもっとも短かった素子は、領域
3、領域7ともに未発色であり、紫外線暴露時間が1分
未満であったことが判別した。また、最も紫外線暴露時
間が長かった素子は、領域3、領域7ともに明確な紫色
の紫外線感知発色を示しており、暴露時間が3分以上で
あったことが判別した。また、残りの素子は、領域3が
発色していたのに比べ、領域7は未発色であり、暴露時
間が1分以上3分未満であったことが判別した。
【0083】上記方法で製造した紫外線感知発色素子
は、再現性よく同様の紫外線感知発色特性を示した。
【0084】なお、上記実施例では、無機物質をマトリ
ックス形成材料として用いたが、無機/有機複合体や、
樹脂物質を用いた場合においても同様の効果が得られ
た。
【0085】また、本実施例においては、波長254n
mの紫外線感知に関する実施例のみを示したが、本素子
は太陽光などの他波長の紫外線成分に対しても同様の効
果を示した。
【0086】(実施例5)表1に示される材料で構成さ
れる、紫外線感知発色材料の原液を調製した。原液にH
AuCl4をSiO2に対してAuが5.0wt%になる
ように添加後撹拌した。撹拌した混合液を濾紙上に塗布
したものを2日間室温で乾燥した後、さらに60℃の温
度で48時間乾燥した。濾紙は厚さ0.5mmのシリカ
濾紙であり、2cm×1cmのサイズのものを用いた。
混合液塗布前の濾紙は白色であったが、塗布後は金イオ
ンが示す黄色を帯び、乾燥後は黄色がやや薄くなった。
【0087】乾燥後の濾紙を1cm四方の領域2箇所に
分割し、領域3、及び領域7とした。領域7の紫外線感
知発色材料層表面には市販のセロテープを保護層として
貼付した。セロテープの紫外線透過率は75%であっ
た。
【0088】次に、5Wの水銀ランプを用いて波長25
4nmの紫外線を両領域に照射した。素子表面での紫外
線照射強度は、5mW/cm2 であった。30秒間照射
後の本素子の色調は、領域3は薄い紫色、領域7は薄い
黄色であった。これは、保護層が貼り付けされた領域7
では、保護層が貼り付けされていない領域3と比較して
紫外線感知感度が低下したことに起因する差違である。
【0089】また、同使用の素子に1分間の紫外線照射
を行ったところ、領域3は明確な紫色の発色を示したの
に比べ、領域7はかすかな紫色の発色を示した。
【0090】また、同使用の素子に2分間の紫外線照射
を行ったところ、領域3、領域7ともに、明確な紫色の
発色を示した。
【0091】上記方法で製造した同使用の3個の紫外線
感知発色素子を、再び5mW/cm2 の強度の紫外線下
に曝した。暴露時間がもっとも短かった素子は、領域
3、領域7ともに未発色であり、紫外線暴露時間が30
秒間未満であったことが判別した。また、最も紫外線暴
露時間が長かった素子は、領域3、領域7ともに明確な
紫色の紫外線感知発色を示しており、暴露時間が2分以
上であったことが判別した。また、残りの素子は、領域
3が発色していたのに比べ、領域7は未発色であり、暴
露時間が30秒以上2分未満であったことが判別した。
【0092】上記方法で製造した紫外線感知発色素子
は、再現性よく同様の紫外線感知発色特性を示した。
【0093】なお、上記実施例では、無機物質をマトリ
ックス形成材料として用いたが、無機/有機複合体や、
樹脂物質を用いた場合においても同様の効果が得られ
た。
【0094】また、本実施例においては、波長254n
mの紫外線感知に関する実施例のみを示したが、本素子
は太陽光などの他波長の紫外線成分に対しても同様の効
果を示した。
【0095】(実施例6)表1に示される材料で構成さ
れる混合溶液を調製した。
【0096】上記混合溶液にHAuCl4をSiO2に対
してAuが5.0wt%になるように添加した紫外線感
知発色材料の原液Aと、上記混合溶液にHAuCl4を
SiO2に対してAuが3.0wt%になるように添加
した紫外線感知発色材料の原液Bをそれぞれ撹拌した。
【0097】厚さ0.5mm、2cm×1cmのサイズ
のシリカ濾紙を基体とし、紫外線感知発色素子を製造し
た。基体は、1cm×1cmの領域2箇所に分割し、そ
れぞれ領域A、Bとした。領域Aには原液Aを塗布し、
領域Bには原液Bを塗布した。塗布後の基体を2日間室
温で乾燥した後、さらに60℃の温度で48時間乾燥
し、紫外線感知発色素子を得た。混合液塗布前の濾紙は
白色であったが、塗布後は金イオンが示す黄色を帯び、
乾燥後は黄色がやや薄くなった。金イオンの黄色は、領
域Aの方がやや濃くなった。
【0098】次に、5Wの水銀ランプを用いて波長25
4nmの紫外線を両領域に照射した。素子表面での紫外
線照射強度は、5mW/cm2 であった。30秒間照射
後の本素子の色調は、領域3は薄い紫色、領域7は白み
がかった薄い黄色であった。この差違は、保護層が貼り
付けされていない領域3と比較して保護層が貼り付けさ
れた領域7では紫外線感知感度が低下したことに起因す
るものである。
【0099】また、同使用の素子に1分間の紫外線照射
を行ったところ、領域3は明確な紫色の発色を示したの
に比べ、領域7はかすかな紫色の発色を示した。
【0100】また、同使用の素子に2分間の紫外線照射
を行ったところ、領域3、領域7ともに、明確な紫色の
発色を示した。
【0101】上記方法で製造した同使用の3個の紫外線
感知発色素子を、再び5mW/cm2 の強度の紫外線下
に曝した。暴露時間がもっとも短かった素子は、領域
3、領域7ともに未発色であり、紫外線暴露時間が30
秒間未満であったことが判別した。また、最も紫外線暴
露時間が長かった素子は、領域3、領域7ともに明確な
紫色の紫外線感知発色を示しており、暴露時間が2分以
上であったことが判別した。また、残りの素子は、領域
3が発色していたのに比べ、領域7は未発色であり、暴
露時間が30秒以上2分未満であったことが判別した。
【0102】上記方法で製造した紫外線感知発色素子
は、再現性よく同様の紫外線感知発色特性を示した。
【0103】なお、上記実施例では、無機物質をマトリ
ックス形成材料として用いたが、無機/有機複合体や、
樹脂物質を用いた場合においても同様の効果が得られ
た。
【0104】また、本実施例においては、波長254n
mの紫外線感知に関する実施例のみを示したが、本素子
は太陽光などの他波長の紫外線成分に対しても同様の効
果を示した。
【0105】(実施例7)表1に示される材料で構成さ
れる、紫外線感知発色材料の原液を調製した。原液にH
AuCl4をSiO2に対してAuが5.0wt%になる
ように添加後撹拌した。撹拌した混合液を濾紙上に塗布
したものを2日間室温で乾燥した後、さらに60℃の温
度で12時間乾燥した。濾紙は厚さ0.5mmのシリカ
濾紙であり、2cm×1cmのサイズのものを用いた。
混合液塗布前の濾紙は白色であったが、塗布後は金イオ
ンが示す黄色を帯び、乾燥後は黄色がやや薄くなった。
【0106】乾燥後の濾紙を1cm四方の領域2箇所に
分割し、領域3、及び領域7とした。領域7に対して、
ヒーターを用いて基体裏側から追加の乾燥処理を行っ
た。乾燥温度は100℃で、乾燥時間は10分である。
【0107】表1に示される材料で構成される混合溶液
を調製した。次に、5Wの水銀ランプを用いて波長25
4nmの紫外線を両領域に照射した。素子表面での紫外
線照射強度は、5mW/cm2 であった。30秒間照射
後の本素子の色調は、領域3は薄い紫色、領域7は白み
がかった薄い黄色であった。この差違は、追加の乾燥処
理がなされた領域7においては、金イオンの光還元によ
り生成した金原子もしくは金微粒子がマトリックス中で
拡散凝集する際の自由度が低減したことにより、紫外線
感知感度が低減したことに依るものである。
【0108】また、同使用の素子に1分間の紫外線照射
を行ったところ、領域3は明確な紫色の発色を示したの
に比べ、領域7はかすかな紫色の発色を示した。
【0109】また、同使用の素子に2分間の紫外線照射
を行ったところ、領域3、領域7ともに、明確な紫色の
発色を示した。
【0110】上記方法で製造した同使用の3個の紫外線
感知発色素子を、再び5mW/cm2 の強度の紫外線下
に曝した。暴露時間がもっとも短かった素子は、領域
3、領域7ともに未発色であり、紫外線暴露時間が30
秒間未満であったことが判別した。また、最も紫外線暴
露時間が長かった素子は、領域3、領域7ともに明確な
紫色の紫外線感知発色を示しており、暴露時間が2分以
上であったことが判別した。また、残りの素子は、領域
3が発色していたのに比べ、領域7は未発色であり、暴
露時間が30秒以上2分未満であったことが判別した。
【0111】上記方法で製造した紫外線感知発色素子
は、再現性よく同様の紫外線感知発色特性を示した。
【0112】なお、上記実施例では、無機物質をマトリ
ックス形成材料として用いたが、無機/有機複合体や、
樹脂物質を用いた場合においても同様の効果が得られ
た。
【0113】また、本実施例においては、波長254n
mの紫外線感知に関する実施例のみを示したが、本素子
は太陽光などの他波長の紫外線成分に対しても同様の効
果を示した。
【0114】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の第一の紫外
線感知発色素子に依れば、素子上にあらかじめ設けた色
調表示部位と紫外線感知発色材料部位の色調比較によ
り、紫外線暴露履歴の詳細な判別が可能となる。
【0115】また、本発明の第二の紫外線感知発色素子
に依れば、素子上に複数の感度の紫外線感知発色材料を
構成した構造により、別感度の発色材料の色調比較によ
り、紫外線暴露履歴の詳細な判別が可能となる。
【0116】また、本発明の第一の紫外線感知発色素子
の製造方法に依れば、基体上に形成された紫外線感知発
色材料層上面に保護層を形成し、保護層の紫外線透過率
設定を変化させた領域を素子内に設けることにより、同
一素子中に複数感度を有する紫外線感知発色材料の製造
が可能となる。
【0117】また、本発明の第二の紫外線感知発色素子
の製造方法に依れば、基体上に形成された紫外線感知発
色材料の金属イオン分散濃度設定を変化させた領域を素
子内に設けることにより、同一素子中に複数感度を有す
る紫外線感知発色材料の製造が可能となる。
【0118】また、本発明の第三の紫外線感知発色素子
の製造方法に依れば、基体上に形成された紫外線感知発
色材料層を乾燥処理条件設定を変化させた領域を素子内
に設けることにより、同一素子中に複数感度を有する紫
外線感知発色材料の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の紫外線感知発色素子の構造図
【図2】本発明の第二の紫外線感知発色素子の構造図
【図3】従来の紫外線感知発色素子の構造図
【符号の説明】
1 金属イオン 2 マトリックス 3 紫外線感知発色材料層 4 基体 5 色調表示部分 6 金属微粒子 7 3とは異なる感度を有する紫外線感知発色材料層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小原 直樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G065 AB05 BA25 BA26 DA20 2H026 AA25 BB50 CC00 FF11 HH03 4H001 XA79

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線照射により還元され不可逆的に成
    長して金属微粒子となる金属イオンがマトリックス中に
    分散されてなる紫外線感知発色層を基体上の一部に有
    し、所定紫外線感知条件における前記感知材料の発色色
    調に相当する色調を指示する色調表示部分を、前記基体
    上の別部分に有することを特徴とする紫外線感知発色素
    子。
  2. 【請求項2】 マトリックスが無機体、無機/有機複合
    体、樹脂、またはα−水素含有アルコールにより構成さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の紫外線感知発色
    素子。
  3. 【請求項3】 紫外線照射により還元され不可逆的に成
    長して金属微粒子となる金属イオンがマトリックス中に
    分散されてなる紫外線感知発色層を基体上に有し、紫外
    線感知発色特性が異なる少なくとも2種類以上の領域か
    ら前記感知発色層が構成されていることを特徴とする紫
    外線感知発色素子。
  4. 【請求項4】 発色層上に保護層を有し、前記保護層は
    紫外線透過率が異なる少なくとも2種類以上の領域を有
    することを特徴とする請求項3に記載の紫外線感知発色
    素子。
  5. 【請求項5】 感知発色層は、金属イオン分散濃度が異
    なる少なくとも2種類以上の領域を有することを特徴と
    する請求項3に記載の紫外線感知発色素子。
  6. 【請求項6】 金属イオンとマトリックス形成材料を混
    合して紫外線感知発色材料を調整する工程、前記感知材
    料を基体上に担持し紫外線感知発色材料層を構成する工
    程、異なる紫外線透過率を有する保護層を前記発色層表
    面に構成する工程を包含することを特徴とする紫外線感
    知発色素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 金属イオンとマトリックス形成材料を混
    合して紫外線感知発色材料を調整する工程、前記感知材
    料を基体上に担持し紫外線感知発色材料層を構成する工
    程、任意の紫外線透過率を有する保護層を形成する領域
    を前記発色層表面の一部に形成する工程を包含すること
    を特徴とする紫外線感知発色素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 金属イオンをマトリックス形成材料中に
    異なる濃度で混合することにより異なる特性の紫外線感
    知発色材料原液をそれぞれ調整する工程、前記感知材料
    をそれぞれ同一基体上の別領域に担持し紫外線感知発色
    材料層を構成する工程を包含することを特徴とする紫外
    線感知発色素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 金属イオンとマトリックス形成材料を混
    合して紫外線感知発色材料を調製する工程、前記感知発
    色材料を基体上に担持する紫外線感知発色材料層を構成
    する工程、前記紫外線感知発色層の異なる領域をそれぞ
    れ異なる温度履歴下で乾燥処理する工程、を包含するこ
    とを特徴とする紫外線感知発色素子の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002122476A (ja) * 2000-08-08 2002-04-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 紫外線被爆量測定装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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