JP2000035211A - プラスチック燃焼用バーナー - Google Patents

プラスチック燃焼用バーナー

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JP2000035211A
JP2000035211A JP10202538A JP20253898A JP2000035211A JP 2000035211 A JP2000035211 A JP 2000035211A JP 10202538 A JP10202538 A JP 10202538A JP 20253898 A JP20253898 A JP 20253898A JP 2000035211 A JP2000035211 A JP 2000035211A
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JP
Japan
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plastic
supply pipe
burner
plastic fuel
fuel supply
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JP10202538A
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Masaaki Tanaka
政昭 田中
Masato Nakajima
正人 中島
Shoki Soma
省記 相馬
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Nippon Furnace Co Ltd
Tokuyama Corp
Original Assignee
Nippon Furnace Co Ltd
Tokuyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチック燃料供給管先端部でのプラスチ
ックの融着を防止することによってプラスチックの燃焼
炉への連続投入を可能にするプラスチック燃焼用バーナ
ーを提供することを目的とする。提供する。 【解決手段】 プラスチック類燃焼用バーナー1の廃プ
ラスチック入口14からのプラスチック類燃料の供給開
始前後の適時に、冷媒流路6への水の供給が開始され、
かかる冷媒としての水の供給により、プラスチック燃料
供給管3の管体を形成すると共に冷媒流路6が設けられ
た壁部7が水により冷却されプラスチック類燃焼用バー
ナー1の廃プラスチック入口14から供給されるプラス
チック類燃料への加熱量は十分に低減されて、プラスチ
ック類燃料がプラスチック燃料噴出口2から噴出される
までに溶融してプラスチック燃料供給管3内側に付着す
るという事態は防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プラスチックを
空気輸送により燃焼炉内に投入して燃焼させる方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】産業廃棄物の発生量は年々増加の一途を
たどっている。その処理方法としては埋め立て処理、焼
却処理等が知られている。しかし、埋め立て場の確保が
難しくなってきていることから焼却処理が注目を浴びて
きている。かかる産業廃棄物の中でも廃プラスチックは
焼却によって十分な熱量を発生する。このために、その
燃焼によって生じる熱量を有効に利用するために、廃プ
ラスチックは各種の燃焼炉の燃料として使用されつつあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、プラス
チックを燃料として利用するために、燃料供給管より該
プラスチックをキャリヤガスにより燃焼炉内に投入して
燃焼させるテストを行った。尚、該燃料供給管はその外
周を断熱材料や水冷管によって燃焼炉内の熱から保護す
るのが一般的である。しかしながら、上記プラスチック
が熱可塑性樹脂の場合、上記保護されたプラスチック燃
料供給管の先端或いは先端部内壁においてプラスチック
が溶融し、更には着火燃焼することがわかった。そし
て、一旦、このような現象が発生すると、プラスチック
燃料供給管から連続的に噴出される廃プラスチックが次
々にこの部分で融着を起こし、やがては噴出不可能な状
態に陥る。このために、プラスチック燃料供給管から連
続的に投入されるプラスチックが該部分で次々に融着を
起こし、プラスチックの安定的投入、更には連続的な投
入ができなくなるという事態にまで問題が進行する。
【0004】かかる問題に対処するために本出願人は特
開平8−21613号において、熱可塑性樹脂を空気輸
送によりプラスチック燃料供給管から燃焼炉内に投入し
てい燃焼させる方法において、プラスチック燃料供給管
からの熱可塑性樹脂の噴出速度を8m/s以上とする熱可
塑性樹脂の燃焼方法を開示した。かかる熱可塑性樹脂の
燃焼方法は上述の問題を解消するにあたり極めて有効な
方法である。しかし、熱可塑性樹脂の燃焼装置の構造面
からの更なる検討が求められていた。
【0005】本発明は以上の従来技術における課題に鑑
みてなされたものであって、プラスチック燃料供給管先
端部でのプラスチックの融着を防止することによってプ
ラスチックの燃焼炉への連続投入を可能にし、特に廃プ
ラスチックの焼却処分を容易にするプラスチック燃焼用
バーナーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を達成するためにプラスチックの燃焼炉への投入テス
トを繰り返して行い、熱可塑性樹脂の燃焼装置が備える
プラスチック燃焼用バーナーのプラスチック燃料供給管
の温度上昇を抑制することによりプラスチック燃料供給
管先端部でのプラスチックの融着を防止でき、プラスチ
ックの連続投入が可能となることを見出し、本発明に想
到した。
【0007】前記課題を解決する本出願第1の発明のプ
ラスチック燃焼用バーナーは、プラスチック燃料噴出口
が形成されたプラスチック燃料供給管を有し、前記プラ
スチック燃料供給管の管体を形成する壁部が中空とさ
れ、その中空部の少なくとも先端部を冷媒の流路とする
ことを特徴とする。
【0008】燃料として供給される廃プラスチックは、
プラスチック燃料供給管から燃焼炉内に噴出される過程
において燃焼炉内の温度に近い温度のプラスチック燃料
供給管内面を通過し、その際に高温に接触する。また、
燃焼炉内からの輻射熱を受ける。その様に加熱されるプ
ラスチックは加熱されることにより融点に達すると溶融
する。さらに加熱されると分解ガスを発生し、近くに火
源が存在すると着火し燃焼する。プラスチックの融点お
よび分解温度はその種類によって異なることはいうまで
もないが、一般に、融点は100〜270℃、分解温度
は250〜470℃の範囲である。この様な場合、前記
した断熱層或いは冷却管をプラスチック燃料供給管の外
周に設ける態様にあっては、該プラスチック燃料供給管
の先端部内壁においてプラスチックの融着が頻繁に起こ
る。これに対して、本発明のプラスチック燃焼用バーナ
ーは、プラスチック燃料供給管自体が先端に冷媒の流路
を有するため、かかる冷媒流路を活用してプラスチック
燃料供給管の温度上昇を抑制することによりプラスチッ
ク燃料供給管先端部でのプラスチックの融着を防止で
き、プラスチックの連続投入が可能となる。
【0009】しかも本発明のプラスチック燃焼用バーナ
ーはプラスチック燃料供給管の管体を形成する壁部が中
空とされることにより、この中空の壁部による断熱効果
が期待される。またその中空部の少なくとも先端部を冷
媒の流路とすることにより、冷媒流路を容易に設定し、
配置することができる。本発明における冷媒流路に供給
される冷媒としては水等の流動体を適宜採用することが
できる。
【0010】本発明において使用されるプラスチック
は、その種類に制限されることなく公知のものを使用で
きる。例えば、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイ
ミド、ポリエステル、ポリオレフィン等のプラスチック
を挙げることができる。熱硬化性樹脂は、前記したよう
なプラスチック燃料供給管先端部での溶融現象が生じな
いために本発明によらなくてもプラスチック燃料供給管
からの連続投入が可能である。
【0011】本発明において、壁部が中空とされたプラ
スチック燃料供給管の材質は、ある程度の熱伝導性を有
するものであれば良いが、特に、取り付けられる炉内の
熱の輻射を直接受け易い先端部は良熱伝導性の部材で構
成することが、プラスチック燃料供給管の先端部、特に
先端部内面が冷媒により効率よく冷却され、燃焼炉内の
温度による壁面の温度上昇を確実に防止することができ
好ましい。
【0012】即ち本出願第2の発明のプラスチック類燃
焼用バーナーは本出願第1の発明のプラスチック類燃焼
用バーナーにおいて、前記プラスチック燃料供給管の少
なくとも先端部が良熱伝導性材料により構成されたこと
を特徴とする。かかる良熱伝導性材料は公知の材質が特
に制限無く使用される。例えば、金(Au)、銀(A
g)、銅(Cu)が挙げられ、コスト及び入手の容易さ
等の観点から銅が最も好ましい。
【0013】また本出願第3の発明のプラスチック類燃
焼用バーナーは、本出願第2の発明のプラスチック類燃
焼用バーナーにおいて、プラスチック燃料供給管の先端
部の良熱伝導性材料が純銅であることを特徴とする。こ
の様に、プラスチック燃料供給管の先端部の良熱伝導性
材料を純銅とすることにより、先端部の熱伝導特性の信
頼性を高くすることができ、プラスチック燃料供給管の
先端部でのプラスチック燃料の融着を極めて高い確立で
防止することが可能となる。ここで言う純銅は工業的に
純銅として得られる材料であれば良く、実験室的に純度
を高めた純銅である必要はない。
【0014】また本出願第4の発明のプラスチック類燃
焼用バーナーは、本出願第1の発明プラスチック類燃焼
用バーナーにおいて、プラスチック燃料供給管の周囲
に、ガスを流通せしめるための環状のガス供給管が設け
られたことを特徴とする。この様に、プラスチック燃料
供給管の周囲に、ガスを流通せしめるための環状のガス
供給管を設けることにより、プラスチック燃料供給管の
先端部に至る間の管壁への温度の伝播を効果的に抑制
し、該プラスチック燃料供給管の中空構造と供働して先
端部移動するガス流、ひいてはプラスチック燃料の温度
上昇を効果的に防止できる。また、ガス供給管は、緊急
的にガス供給管を構成する中空体に冷媒が存在しない状
態においても、炉内の高温から該ガス供給管の温度上昇
を一時的に防止することもできる。
【0015】また本出願第5の発明のプラスチック類燃
焼用バーナーは、本出願第1の発明〜本出願第3の発明
のいずれか一に記載のプラスチック類燃焼用バーナーに
おいて、最外層として断熱材若しくは耐火材より成る層
を形成してなることを特徴とする。この様に、最外層を
断熱材若しくは耐火材とすることにより、上記ガス供給
管と同様、プラスチック燃料供給管の先端部に至る間の
管壁への温度の伝播を効果的に抑制し、該プラスチック
燃料供給管の中空構造と供働して先端部へ移動するガス
流、ひいてはプラスチック燃料の温度上昇を効果的に防
止できる。かかる断熱材若しくは耐火材としては、例え
ば煉瓦、セラミックス、石膏、石綿等公知のものを適用
することができる。
【0016】また本出願第6の発明のプラスチック類の
燃焼方法は、本出願第1の発明のプラスチック類燃焼用
バーナーのプラスチック燃料噴出口よりプラスチック薄
片とキャリアガスをガス供給口より空気をそれぞれ供給
することを特徴とする。上記キャリアガス及びガス供給
口に供給するガスとしては、一般に空気が使用される。
【0017】本出願第6の発明のプラスチック類の燃焼
方法によれば、本出願第1の発明のプラスチック類燃焼
用バーナーを用いて、廃プラスチックを燃焼炉に供する
ので、冷媒流路を活用してプラスチック燃料供給管の温
度上昇を抑制することによりプラスチック燃料供給管先
端部でのプラスチックの融着を防止することができ、プ
ラスチックの連続投入が可能となる。
【0018】本発明において、プラスチック燃料供給管
より供給されるプラスチックを含むキャリヤガスの流速
(プラスチックの噴出速度)及びガス供給管より供給さ
れるガスの流速は特に制限されないが、特に、プラスチ
ック燃料供給管よりキャリヤガスと共に供給されるプラ
スチックの噴出速度はプラスチック類の種類によって異
なるが、ある程度の速度が必要である。一般には、8m
/秒(s)以上とすることが好ましい。
【0019】本発明においては、プラスチックのプラス
チック燃料供給管からの噴出速度を8m/s以上とするこ
とによって、プラスチックが高温のプラスチック燃料供
給管内面および燃焼炉から受ける単位時間当りの熱量を
少なくし、プラスチック燃料供給管内およびプラスチッ
ク燃料供給管先端部での溶融を防止することができる。
プラスチックのプラスチック燃料供給管からの噴出速度
が8m/s未満のときは、プラスチックのプラスチック燃
料供給管内面から受ける単位時間当たりの熱量が大きく
なり過ぎ、好ましくない。
【0020】また、プラスチック破砕物として薄物成形
体の破砕によって得られる破砕物である薄片状可燃物、
いわゆるフラフを用いる場合にはプラスチック燃料供給
管からの噴出速度は15m/s以上、好ましくは20m
/s以上とするのが好ましい。噴出速度の上限は特に制
限されないが、空気輸送に要する動力等を勘案すると、
一般には100m/s以下であることが経済的である。
【0021】プラスチックは、空気輸送によって燃焼炉
内への投入が行われるために、空気輸送が可能な位に小
さく粉砕されていることが好ましく、通常、50mm飾全
通、さらには25mm飾全通程度の大きさ程度に粉砕され
たものであることが好ましい。プラスチックの粒径の下
限は特に制限されるものではないが、通常の粉砕手段に
よる粉砕では平均粒径で300μm程度のものまで得る
ことができる。したがって、本発明において使用できる
プラスチックの粒径は、平均粒径で300μm〜20m
m、さらには700μm〜10mmの範囲であることが好ま
しい。また、いわゆるフラフを用いる場合には、その面
積が2500mm2以下、好ましくは650mm2以下、特
に、100〜600mm2のものが好適に使用される。
【0022】プラスチック燃料供給管の直径は、プラス
チック粒径や単位時間当たりの投入量に応じて適宜選べ
ばよいが、一般には50〜170、好ましくは110〜
140mmの範囲のものが選ばれる。燃焼炉中へのプラス
チック燃料供給管の設置方法は特に制限されず、プラス
チック燃料供給管先端を上方または下方に向けて設置し
てもよく、また、ほぼ水平に設置してもよい。
【0023】本発明において使用される燃焼炉は、公知
のものを何等制限なく使用することができる。例えば、
縦型炉、横型炉等の形式の如何を問わず、また、主燃料
として重油、石炭等の燃料を使用するものであってもよ
い。燃焼炉の温度は、プラスチックの燃焼に適した温度
であることが好ましく、通常は800〜2000℃の温
度範囲から選択されることが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施の形態を図
面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の
プラスチック類燃焼用バーナーの一部切欠斜視図であ
り、図2は同じく横断面であり、図3は同じく先端部縦
断面図である。
【0025】図1〜図3に示されるように、本実施の形
態のプラスチック類燃焼用バーナー1はプラスチック燃
料噴出口2を有するプラスチック燃料供給管3と、ガス
供給口4を有するガス供給管5とを有し、前記プラスチ
ック燃料供給管3が冷媒流路6を有する。
【0026】すなわち前記プラスチック燃料供給管3の
管体を形成する壁部7は中空とされ、その中空部8内が
仕切板9により仕切られて、冷媒流路6が形成される。
仕切板9は図示されるように、プラスチック燃料供給管
3の基端部からプラスチック燃料噴出口2方向に向けて
延びる凸条を壁部7内の中空部に複数並行して立設する
態様で配置される。かかる態様は図に示す実施の形態の
場合の他に、必要に応じて螺旋状に巻回する等の態様を
選択することができ、その態様選択の観点はプラスチッ
ク燃料供給管3を効率よく冷却することができ、かつ冷
媒の循環負荷を軽減することができる態様とされる。本
実施の形態においては冷媒流路6には図示しない冷媒供
給装置から水が供給される。
【0027】前記プラスチック燃料供給管3の少なくと
も先端部3aは良熱伝導性材料例えば純銅により構成さ
れる。かかる先端部3aの良熱伝導性材料により構成さ
れる領域は、少なくとも中空壁部7の内側面部側7bに
十分な奥行きをもたせる必要がある。プラスチック燃料
供給管3の先端部3aが挿入される燃焼炉内の輻射によ
る影響を最も受け易いのは、輻射熱が入射する先端部3
aの内側面部側7bであり、その部分を可能な限り良熱
伝導性材料で形成することにより、冷却能を向上する必
要があるからである。かかる観点から先端部3aの内側
面部側7bは少なくともある程度の長さで良熱伝導性材
料で形成するようにするのがよい。その長さの範囲はプ
ラスチック燃料供給管3の内径の少なくとも30%以
上、好ましくは50%以上、更に好ましくは60%以上
とするのがよい。一方、中空壁部7の外側面部側7aは
直接プラスチック燃料に接触する部分ではなく、また純
銅等の良熱伝導性材料は高価であることから、費用対効
果の観点から可能な範囲で良熱伝導性材料で形成する範
囲を制限するようにするのがよい。その結果、費用対効
果特性を向上するという意味で、中空壁部7の外側面部
側7aよりも内側面部側7bが大なるようにされる。
【0028】また、プラスチック類燃焼用バーナー1の
ガス供給口4外側壁4aはその最外層として断熱材若し
くは耐火材、例えば煉瓦よりなる層とされてなる。本実
施の形態では外側壁4aそれ自体が煉瓦により形成され
てなる。図4は本実施の形態のプラスチック類燃焼用バ
ーナー1を廃プラスチックを燃料として使用するロータ
リーキルン10の燃焼装置として適用する場合の配置図
であり、図5は図4V-V断面図であり、図6は図4VI-VI
矢視図である。
【0029】図4、図6に示すようにプラスチック類燃
焼用バーナー1はロータリーキルン10内に主燃料、例
えば微粉炭又は重油を噴出することができるように配置
された主バーナー11と並設される。主バーナー11は
主燃料を供給するための主燃料入口12と、空気を供給
する空気入口13とを有し、またプラスチック類燃焼用
バーナー1は廃プラスチック入口14と冷却空気入口1
5とを有する。
【0030】さらに図4、図5、図6に示すようにプラ
スチック類燃焼用バーナー1には冷却水入口16及び冷
却水出口17が設けられ、この冷却水入口16がプラス
チック燃料供給管3の壁部7に配設される冷媒流路6へ
の冷却水の供給口とされ、冷却水出口17がプラスチッ
ク燃料供給管3の壁部7に配設される冷媒流路6からの
冷却水の排出口とされる。次ぎに以上の様にプラスチッ
ク類燃焼用バーナー1をロータリーキルン10の燃焼装
置として配備した場合のプラスチック類燃焼用バーナー
1の作動を説明する。
【0031】先ず運転開始と共に主バーナー11の主燃
料入口12には微粉炭や重油等の主燃料が供給されると
共に空気入口13から空気が供給され、かかる主燃料の
燃焼によりロータリーキルン10内は加熱され、他側投
入口から投入される例えばセメント原料がロータリーキ
ルン10内で焼成される。その過程でロータリーキルン
10内はほぼ1000℃程度に昇温される。
【0032】その程度の高温にロータリーキルン10内
が昇温されて保持された状態で、プラスチック類燃焼用
バーナー1の廃プラスチック入口14からキャリヤガス
と共にプラスチック燃料を供給して、ロータリーキルン
10内にプラスチック燃料噴出口2を介してプラスチッ
ク類燃料を噴出すると共に冷却空気入口15よりガス供
給口4に向けて空気を供給する。このガス供給口4より
供給される空気の流速は8m/秒以上に設定される。
【0033】廃プラスチック入口14から供給されるプ
ラスチック燃料は効率よく燃焼する様に細かく粉砕され
ており、したがってプラスチック燃料噴出口2からロー
タリーキルン10内に噴出された後、プラスチック燃料
噴出口2出口部近傍で、主バーナー11から供給される
重油と共に燃焼して熱を発生し、燃料として機能する。
【0034】以上のロータリーキルン10内における燃
焼過程で、プラスチック類燃焼用バーナー1のロータリ
ーキルン10内に配置される先端部は加熱される。しか
し、ガス供給口4外側壁4aはその最外層が煉瓦とされ
てなるため損傷を受けることはない。また熱伝導性の良
好な純銅により形成されてなるプラスチック燃料供給管
3の先端部3aも特に損傷を受けることはなく、ガス供
給管5のガス供給口4からの空気の供給に支障は生じな
い。
【0035】一方、プラスチック燃料供給管3の先端部
3aは純銅により形成されてなり、熱伝導性が良好であ
ることから、先端部3aは加熱された状態に保持され、
かかる先端部3a領域を通過する過程でプラスチック燃
料供給管3内を供給されてきたプラスチック燃料は加熱
されて、プラスチック燃料噴出口2から噴出された後直
ちに発火する。
【0036】また、プラスチック類燃焼用バーナー1の
廃プラスチック入口14からのプラスチック類燃料の供
給開始前後の適時に、冷媒流路6への水の供給を開始す
る。かかる冷媒としての水の供給により、プラスチック
燃料供給管3の管体を形成すると共に冷媒流路6が設け
られた壁部7が水により冷却される。また、プラスチッ
ク燃料供給管3自体はガス供給管5に囲撓されて、壁部
7外側とガス供給管5内側とは空気層があるため、壁部
7はこの空気層により常時断熱保護されている。
【0037】したがって、プラスチック類燃焼用バーナ
ー1の廃プラスチック入口14から供給されるプラスチ
ック類燃料への加熱量は十分に低減されて、プラスチッ
ク類燃料がプラスチック燃料噴出口2から噴出されるま
でに溶融してプラスチック燃料供給管3内側に付着する
という事態は有効に防止される。
【0038】プラスチック燃料噴出口2出口部近傍で、
主バーナー11から供給される主燃料と共に燃焼して発
熱反応したプラスチック燃料からはCO2及びH2Oが生
成され、CO2及びH2Oはロータリーキルン10の主バ
ーナー11の配設位置とは逆側の例えばセメント原料の
投入口から排出される。
【0039】以上の様にプラスチック類燃焼用バーナー
1をロータリーキルン10の燃焼装置として配備するこ
とにより廃プラスチック燃料を効率よく燃焼させてロー
タリーキルン10運転のための燃料として活用すること
ができ、燃焼後の廃プラスチック燃料からはCO2及び
2Oが排出されるのみで環境適合性の点からも極めて
有効な廃プラスチックの利用を行うことができる。
【0040】またその廃プラスチックの利用にあたって
本実施の形態のプラスチック類燃焼用バーナー1を適用
すれば、ロータリーキルン10の燃焼により生じる熱に
より燃料としての廃プラスチックがプラスチック燃料供
給管3内側に融着して、プラスチック燃料供給管3内側
が閉塞するようなことはなく、効率よく廃プラスチック
の処理を行うことができる。
【0041】
【実施例】実施例1 以下に本発明を実施例および比較例を掲げて詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0042】図1に示すプラスチック燃焼用バーナーを
使用して、表1に示す大きさに破砕したポリエチレンと
ポリプロピレンとよりなるフラフ又は片状のプラスチッ
ク燃料を使用して下記のような燃焼試験を行った。プラ
スチック燃焼用バーナー1は、プラスチック燃料供給管
3の長さを7m、プラスチック燃料噴出口2の内径を8
0mm、内部に仕切板9を設けた中空部8の隙間10mmと
し、プラスチック燃料噴出口の内壁7bを長さ50mmに
わたり純銅によって構成した。また、プラスチック燃料
供給管3は、その外周に5mmの間隙を開けてステンレス
製のガス供給管5を設けてガス供給口4を形成し、最外
部には耐火物としてキャスタブルを施した。上記プラス
チック燃焼用バーナー1を燃料として微粉炭を使用した
セメント製造用のロータリーキルンの主バーナー11の
近傍に先端を挿入して水平に固定した。プラスチック類
燃焼用バーナー1の廃プラスチック入口14からのプラ
スチック類燃料の供給開始前後の適時に、冷媒流路6へ
の水の供給を開始し、冷媒としての水の供給により、プ
ラスチック燃料供給管3の管体を形成すると共に冷媒流
路6が設けられた壁部7を水により冷却した。水の温度
は25℃、流量は5m3/Hとした。また、燃焼炉の炉
内温度は1800℃に設定した。また、ガス供給口には
冷却空気入口より25m3/minの流量で常温の空気
を供給した。プラスチック燃料供給管3からの空気流速
を表1に示したように各種の値に設定して、その時のプ
ラスチック燃料供給管3先端部からのプラスチックの噴
出速度とプラスチック燃料供給管3内部及び先端部での
プラスチックの溶融状態を評価し、表1に示した。 実施例4 実施例1において、ガス供給管5を設けず、プラスチッ
ク燃料供給管3の外表面にキャスタブルを設けた以外は
同様にしてプラスチック燃料燃焼用バーナーを構成し、
実施例1と同様にセメント製造用ロータリーキルンに取
り付けた。プラスチック燃料供給管3からの空気流速、
その時のプラスチック燃料供給管3先端部からのプラス
チックの噴出速度を表1に示すように調整した以外は、
同様の条件下にプラスチック燃料の燃焼を行った。その
際のプラスチック燃料供給管3内部及び先端部でのプラ
スチックの溶融状態を評価し、表1に併せて示した。 比較例1 実施例2において、プラスチック燃料供給管を中空とせ
ず、ステンレス製の単管を使用した以外は、同様にして
プラスチック燃料燃焼用バーナーを構成し、実施例1と
同様にセメント製造用ロータリーキルンに取り付けた。
プラスチック燃料供給管3からの空気流速、その時のプ
ラスチック燃料供給管3先端部からのプラスチックの噴
出速度を表1に示すように調整した以外は、同様の条件
下にプラスチック燃料の燃焼を行った。その際のプラス
チック燃料供給管3内部及び先端部でのプラスチックの
溶融状態を評価し、表1に併せて示した。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明のプラスチック燃焼
用バーナーは、プラスチック燃料供給管の管体を形成す
る壁部を中空とし、その中空部の少なくとも一部を冷媒
の流路としたので、かかる冷媒流路を活用してプラスチ
ック燃料供給管の温度上昇を抑制することによりプラス
チック燃料供給管先端部でのプラスチックの融着を防止
でき、プラスチックの連続投入が可能となり、しかも本
発明のプラスチック燃焼用バーナーはプラスチック燃料
供給管の管体を形成する壁部が中空とされることによ
り、この中空の壁部による断熱効果を得ることができる
と共に中空部に冷媒流路を配設することとしたので、冷
媒流路を容易に設定し、配置することができる。また中
空部内の仕切の設定を変更することにより、最も有効に
冷却効果を生じる冷媒流路の配置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態のプラスチック類燃焼
用バーナーの一部切欠斜視図。
【図2】 同じく横断面。
【図3】 同じく先端部縦断面図。
【図4】 本実施の形態のプラスチック類燃焼用バーナ
ーを廃プラスチックを燃料として使用するロータリーキ
ルンの燃焼装置として適用する場合の配置図
【図5】 図4V-V断面図
【図6】 図4VI-VI断面図
【符号の説明】
1・・・プラスチック類燃焼用バーナー、2・・・プラスチッ
ク燃料噴出口、3・・・プラスチック燃料供給管、4・・・ガ
ス供給口、5・・・ガス供給管、6・・・冷媒流路、7・・・壁
部、8・・・中空部、9・・・仕切板、3a・・・先端部、10・
・・ロータリーキルン、11・・・主バーナー、12・・・主燃
料入口、13・・・空気入口、14・・・廃プラスチック入
口、15・・・冷却空気入口、16・・・冷却水入口、17・・
・冷却水出口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 正人 山口県徳山市御影町1番1号 株式会社ト クヤマ内 (72)発明者 相馬 省記 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目1番53号 日本ファーネス工業株式会社 Fターム(参考) 3K061 AA07 AC13 BA04 CA01 FA05 FA07 3K065 QB14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック燃料噴出口が形成されたプ
    ラスチック燃料供給管を有し、該プラスチック燃料供給
    管の管体を形成する壁部が中空とされ、その中空部の少
    なくとも先端部が冷媒の流路とされたことを特徴とする
    プラスチック類燃焼用バーナー。
  2. 【請求項2】 前記プラスチック燃料供給管の少なくと
    も先端部が良熱伝導性材料により構成された請求項1記
    載のプラスチック類燃焼用バーナー。
  3. 【請求項3】 プラスチック燃料供給管の先端部の良熱
    伝導性材料が純銅である請求項2記載のプラスチック類
    燃焼用バーナー。
  4. 【請求項4】 プラスチック燃料供給管の周囲に、ガス
    を流通せしめるための環状のガス供給管が設けられた請
    求項1記載のプラスチック類燃焼用バーナー。
  5. 【請求項5】 最外層として断熱材若しくは耐火材より
    成る層を形成してなる請求項1〜請求項3の何れか一に
    記載のプラスチック類燃焼用バーナー。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のプラスチック類燃焼用バ
    ーナーのプラスチック燃料噴出口よりプラスチック薄片
    とキャリアガスを供給するプラスチック類の燃焼方法。
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