JP2002061823A - プラスチックの燃焼方法 - Google Patents

プラスチックの燃焼方法

Info

Publication number
JP2002061823A
JP2002061823A JP2000247147A JP2000247147A JP2002061823A JP 2002061823 A JP2002061823 A JP 2002061823A JP 2000247147 A JP2000247147 A JP 2000247147A JP 2000247147 A JP2000247147 A JP 2000247147A JP 2002061823 A JP2002061823 A JP 2002061823A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plastic
combustion
air
furnace
blown
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000247147A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4605867B2 (ja
Inventor
Tetsuo Ogiri
哲雄 大桐
Yoshihisa Tanaka
宣久 田中
Hisanori Aoyama
久範 青山
Takamiki Tamae
宇幹 玉重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiheiyo Cement Corp filed Critical Taiheiyo Cement Corp
Priority to JP2000247147A priority Critical patent/JP4605867B2/ja
Publication of JP2002061823A publication Critical patent/JP2002061823A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4605867B2 publication Critical patent/JP4605867B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存の燃焼炉等を用いたプラスチックの簡便
且つ効率的な燃焼方法を提供する。 【解決手段】 燃焼炉内に吹込む全空気の1.0〜5.
0重量%をプラスチック搬送媒体としてプラスチックと
共にノズルから吹込み、燃焼炉内に吹込む全空気の10
〜30重量%をプラスチック熱分解帯領域に直接吹込ん
で炉内空気とプラスチックの熱分解ガスとを拡散混合さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既存の燃焼炉等で
専焼又は他の燃料を主燃料とした混焼の何れの態様でも
容易に燃焼することができるプラスチックの燃焼方法に
関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】内熱式燃焼炉でプラスチック
等の可燃性合成樹脂を燃焼するには、これをキャリアガ
スで搬送し、該キャリアガスと共に燃焼炉に吹込み、別
に吹込まれた燃焼用の空気若しくは酸素含有雰囲気によ
り燃焼される。しかるに、可燃性合成樹脂は、一般に常
温では固形状態で存在するため、常温で揮発が起こる重
油系燃料等と比べると、燃焼の際には固体から液体更に
は熱分解気化を経て着火に至ると云う状態態様の違いか
ら、引火温度が著しく高くなり且つ燃焼完結に要す時間
も長い。このため、例えば重油系ボイラーなどの他の燃
料を専用とする燃焼炉で、単純に重油等に換えてプラス
チックを燃焼すると、未燃カーボンの発生やプラスチッ
ク熱分解ガスの不完全燃焼が起こり易い。従って、他の
燃料系に適した燃焼炉でプラスチックを燃焼しようとす
ると、燃焼操作条件を調整するだけでは済まず、燃焼炉
自体の大規模な改造をも必要とし、多大な手間と費用を
要する。一方、比較的簡便な方法として、既存の燃焼炉
を用いて重油等を主燃料とし、主燃料の一部をプラスチ
ックに代替えして主燃料とプラスチックを共に燃焼する
方法も知られている。しかし、この方法では補助燃料た
るプラスチックの使用割合には限界があるため、大量の
プラスチックを効率良く燃焼処理するには必ずしも適し
ておらず、また燃焼に際しては複雑な条件設定を要し、
条件調整如何んによっては、燃焼遅れに起因する着床燃
焼や不完全燃焼が起こる可能性が高い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】既存の燃焼炉を用いた
場合などで見られるプラスチックの燃焼性や燃焼効率の
低さは、いわゆる熱変態を経て着火が起こるため、必要
とする熱量の多さから着火遅れが起こり易いこと、更に
燃焼速度が低いので燃焼完了までの時間が重油等の汎用
燃料と比べると格段に長くなることが主原因である。本
発明は、このような燃焼時のプラスチック特有の問題点
の解消を図ったプラスチックの効率的で簡便な燃焼方法
を見出すことを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
解決のため種々の検討を行った結果、プラスチック着火
遅れについては燃焼炉内壁等からの輻射伝熱を空間滞留
中のプラスチックに長時間与え、燃焼完了時間の短縮化
はプラスチック熱分解ガスと燃焼空気の拡散混合速度を
高めることで前記燃焼時のプラスチック特有の問題点の
解消を十分図れ、プラスチックを効率的且つ安定して燃
焼できたことから本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、以下の(1)〜(6)で
表す手段でなされるプラスチックの燃焼方法である。
(1)プラスチックを燃焼炉で燃焼する方法であって、
燃焼炉内に吹込む全空気の1.0〜5.0重量%をプラ
スチック搬送媒体としてプラスチックと共に燃料バーナ
から吹込み、燃焼炉内に吹込む全空気の10〜30重量
%をプラスチック熱分解帯領域に専用吹込み口から直接
吹込んで炉内空気とプラスチックの熱分解ガスとを拡散
混合させることを特徴とするプラスチックの燃焼方法。
(2)プラスチックが600μm以下の粒子である前記
(1)のプラスチックの燃焼方法。(3)噴出速度10
m/s以下でプラスチックを吹込むことを特徴とする前
記(1)又は(2)のプラスチックの燃焼方法。(4)
プラスチック熱分解帯領域への空気の直接吹込みが、プ
ラスチック噴出ノズル近傍の専用吹込み口から空気を燃
焼炉と水平方向及び炉内壁方向に噴出することを特徴と
する前記(1)〜(3)の何れかのプラスチックの燃焼
方法。(5)プラスチック熱分解帯領域に直接吹込む空
気の噴出速度が50〜160m/sであることを特徴と
する前記(1)〜(4)の何れかのプラスチックの燃焼
方法。(6)他の燃料と併用してプラスチックを燃焼す
ることを特徴とする前記(1)〜(5)の何れかのプラ
スチックの燃焼方法。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で燃焼対象とするプラスチ
ックは、常温で液体や気体でない限り、概ね1mm以下
の大きさ、好ましくは600μm以下の大きさであれば
何れのものでも良く、化学成分的には限定されない。ま
た、例えば多くの廃プラスチックで見られるような粗大
な成形物、塊状物、シート、フィルムなどの形態のもの
では、これを粉砕、破砕、切断、分級等の任意の手法で
前記大きさの粉粒体や小片に調整したものを燃焼対象と
することができる。尚、概ね1mmを超える大きさのプ
ラスチックは燃焼時に焼成帯で完全に燃え切らない可能
性が高いので好ましくない。また600μm以下の大き
さのものでは燃焼活性がより高く、燃焼完結時間も短く
なって、燃焼効率が向上するので特に好ましい。
【0007】本発明でプラスチックの燃焼に使用する燃
焼炉は、内熱式の燃焼炉が好ましい。この場合、既存の
燃焼炉、例えば重油等の他の公知燃料用に適合した燃焼
炉でも使用できる。また、実質的に燃料燃焼部を有し、
そこで発生する熱を供給熱源とする外燃型の焼成・加熱
装置等でもその燃料燃焼部が使用できる。尚、プラスチ
ック自体を被焼成物として扱えば、燃焼用酸素を供給で
きる外熱式焼成炉の炉中で加熱焼成することもできる
が、内熱式燃焼炉と比べて焼成処理効率が低く、また焼
成コストが高騰するため実用的ではない。
【0008】また本発明で使用する燃焼炉は、単一燃料
のみで燃焼を行う燃焼炉でも、主燃料と共に補助燃料を
併用する燃焼炉の何れであっても良い。前者の場合、液
体又は微粉形態の燃料を使用する焼成炉が好適である。
この場合、プラスチックは他の燃料と併用せずに既設の
燃料バーナで燃焼させる。後者の場合では、燃焼炉は窯
前に主燃料噴出ノズル(主燃料バーナ)を有すると共
に、このノズルとは独立に、補助燃料の吹込み専用の補
助燃料噴出ノズル(補助燃料バーナ)を窯前に設けた燃
焼炉とする。更に好ましくは、加熱時の塩化ビニル等の
塩素含有樹脂からのダイオキシン発生を防ぐため概ね1
000℃以上の温度で使用される焼成炉が良く、一例と
して1400℃前後の高温焼成が行われるセメントクリ
ンカ製造用のロータリーキルン(回転窯)を挙げること
ができる。また、補助燃料バーナは主燃料バーナと並行
に、望ましくは主燃料バーナ上部近傍に、設置する。こ
のように、本発明のプラスチックの燃焼方法は、プラス
チックのみを燃焼源とする場合でも、また他の公知燃料
を主燃料とし、プラスチックをその一部を代替えする補
助燃料に使用し、主燃料と共に混焼する場合の何れであ
っても良い。
【0009】主燃料と併用し、プラスチックを補助燃料
として燃焼する場合は、主燃料バーナから重油などの従
来燃料を吹込み、これを供給空気で燃焼させ、炉内焼成
帯付近の温度が概ねプラスチックの熱分解温度に至った
段階で、補助燃料バーナから搬送ガス(キャリアガス)
と共にプラスチックを吹込むのが望ましい。搬送ガスは
空気を用い、燃焼の際に供される全空気量、即ち燃焼炉
中に供給される全空気量の1.0〜5.0重量%に相当
する空気を焼成炉へのプラスチック搬送媒体に使用す
る。これはプラスチックのみを単独燃焼する場合の燃料
バーナへのプラスチック搬送時の搬送媒体用空気の量に
も同様に適用される。搬送空気量を燃焼炉中に供給され
る全空気量の1.0〜5.0重量%とするのはノズルへ
のプラスチック搬送時の脈動を極力低く抑えることがで
きるためである。
【0010】プラスチックの炉内への噴出速度は10m
/s以下が好ましい。噴出速度を10m/s以下とする
ことでプラスチックの物理的着火遅れが解消し、また主
燃料との混焼の場合は主燃料の燃焼フレーム及び燃焼炉
内壁からの輻射伝熱をできるだけ長く受けられるため焼
成帯で空間燃焼が完結し易くなる。プラスチックの炉内
への噴出速度下限は、プラスチックの炉内への供給が実
質停止とならない限り、特に限定されない。一方、10
m/sを超える噴出速度では主燃料から形成された火炎
位置から外れる領域で着火や燃焼完結するプラスチック
が出現し、火炎の温度低下或いは燃焼安定性を欠くこと
があるので好ましくない。尚、プラスチック粒子の炉内
噴出は、実質的に水平方向への直進流又は25°以下の
旋回流の何れかの噴出流を成すのが望ましい。
【0011】プラスチックの燃焼炉内吹込みと共に、燃
焼炉内に供給する全空気量の10〜30重量%に相当す
る量の空気をプラスチック熱分解帯領域に直接吹込む。
この直接吹込む空気は、プラスチック熱分解ガスと燃焼
用空気との混合を乱流拡散を生じさせて促進するもので
ある。プラスチック熱分解帯領域で乱流拡散混合が起こ
ると熱分解ガスと燃焼空気との反応性が極度に高まり、
燃焼速度が向上するため、プラスチックの着火遅れを十
分解消できると共に、燃焼完結までの時間が短縮され、
燃焼帯でほぼ完全にプラスチックを燃え切らすことがで
きる。従って、燃焼後の未燃カーボンや煤その他の未燃
物の発生を十分抑制することができ、燃焼効率が高ま
る。この用途の空気は、燃焼炉内に供給する全空気量の
10重量%未満に相当する量では乱流拡散混合の起発・
維持に必要な運動エネルギーの付与に欠けるため好まし
くなく、30重量%を超える量では拡散火炎の安定形成
が困難となるため好ましくない。また、本用途の空気は
予め酸素付加された空気を使用すると、火炎の放射伝熱
特性が高まり、燃焼排ガスの減少による熱効率向上の効
果が期待できるのでより好ましい。
【0012】この乱流拡散による混合促進の為の空気吹
込み方法は、プラスチック着火後、焼成炉のプラスチッ
ク吹込みノズル近傍、より好ましくは吹込みノズル口外
周に燐接して当該空気専用吹込み口を設置し、ファンな
どにより所定流量の空気を強制的に吹込めば良い。当該
空気の炉内の噴出方向は、燃焼炉と水平な方向(炉の軸
方向)及び炉内壁方向の二方向へ分割して噴出するのが
好ましい。分割方法は特に限定されないが、例えば1本
の空気噴出ノズルでノズル先端が前記それぞれの方向に
向くよう複数に分割したものを使用することができる。
【0013】前記拡散混合を促進する為に使用されるの
空気の炉内への噴出速度は何れの方向でも50〜160
m/sが好ましい。噴出速度が50m/s未満の場合は
乱流拡散混合の起発・維持に必要な運動エネルギーが不
足するので好ましくない。また160m/sを超えると
火炎の安定形成が次第に困難となる他、空気噴出の際の
ファンの動力が膨大なものとなるため実用的でない。
【0014】また、燃焼炉内に供給する全空気量の残部
は、主燃料と併用してプラスチックを燃焼する場合は主
燃料燃焼用に供与されるものとプラスチック熱分解ガス
の燃焼用に供与され、プラスチックのみを燃焼する場合
は熱分解ガスの燃焼用に供与される。この全空気量の残
部の炉内供給方式は焼成炉に通常備わっている空気取入
れ口又は空気供給ノズルから炉内に吹込めば良い。尚、
この空気の吹込み時の流速等は特に限定されない。ま
た、一般に、主燃料に微粉炭などの粉粒体を使用する場
合ではその搬送にも空気が用いられ、主燃料と共に燃焼
炉内に吹込むが、この搬送空気量は特に限定されず、本
法では燃焼炉内に供給する全空気量の残部の一部を構成
するものとして扱って良い。
【0015】本発明では、他の燃料を主燃料とし、これ
と併用でプラスチックの混焼を行うことができるもので
あるが、この場合、主燃料に対するプラスチックの代替
え使用率、即ち燃焼処理可能なプラスチックの供給量
は、主燃料のみを供給して燃焼する場合の主燃料供給量
の最大70重量%に相当する量のプラスチックを燃焼炉
に供給することができる。この際、プラスチック使用量
に相当する量の主燃料供給量を削減する。両者間の使用
量換算は発熱量を尺度として行うことができる。
【0016】本発明では、従来は、固形燃料等の搬送媒
体用と単に燃焼用として焼成炉に吹込まれる空気の二種
類であったものを、プラスチックのような従来燃料とは
燃焼性状が異なる材料に対し、高い燃焼効率を得るた
め、供給空気を特定の割合に三種類に分け、うち一種を
プラスチックの熱分解ガスと乱流拡散混合を促進するの
に使用することでプラスチックの燃焼反応性を高め、燃
焼完結までの時間を概ね従来の公知燃料と同程度まで至
らしめたものである。このため、従来燃料に適合した燃
焼炉であっても、抜本的な改造を行うことなく使用する
ことができる。
【0017】
【実施例】[実施例1] 燃焼炉として、窯前部に、主
燃料噴出ノズル(主燃料バーナー)、燃焼用空気吹込み
口、該主燃料噴出ノズルの上側にこれと並行となるよう
に補助燃料噴出ノズル(補助燃料バーナ)並びに補助燃
料噴出ノズルの外周に近接してノズル先端が補助燃料噴
出ノズルと並行な方向と燃焼炉内壁方向になるよう分割
された混合促進用空気噴出ノズルを設置した全長28
m、煉瓦内径1.5mのロータリーキルンを使用し、以
下の操作条件でプラスチックを燃焼させた。
【0018】主にポリエチレンからなる廃プラスチック
製品をバイマ粉砕機とCSカッターで粉砕・切断した
後、振動篩で分級し、600μm以下の粒子を採取し
た。採取した廃プラスチック粉砕粒子を定量供給装置で
の供給量調整を経て、空気をキャリアガスとし、ロータ
リーキルンへ搬送した。このロータリーキルンで、まず
A重油を主燃料に使用し、280リットル/H、噴出速
度32m/sで主燃料噴出ノズルからキルン内に吹込
み、同時に燃焼用空気を燃焼用空気吹込み口から690
3N/H、噴出速度110m/sでロータリーキルン
に吹込み、主燃料バーナーのみによる燃焼を行った。火
炎近傍のキルン内温度が約1600℃に達した段階で、
補助燃料噴出ノズルから60Kg/Hの前記廃プラスチ
ック粉砕粒子を30Kg/Hの搬送用空気と共に流速8
m/sでロータリーキルン内の主燃料火炎方向へ吹込ん
だ。ほぼ同時に690m3N/Hの空気を混合促進用空
気噴出ノズルから噴出速度120m/sでロータリーキ
ルン内の水平方向並びに炉壁方向に吹込んだ。また、廃
プラスチック粉砕粒子を吹込んだ時点から、主燃料噴出
ノズルからの重油吹込み量を210リットル/Hに変更
した。
【0019】このような操作によってプラスチックを燃
焼させ、その間の炉内温度(火炎近傍のキルン内温度)
を測定し、また窯尻部から取り出した燃焼排ガス中の窒
素酸化物濃度並びに一酸化炭素濃度を赤外線式連続ガス
分析計によって測定した。更に、燃焼後の煤塵中の未燃
カーボンの存在有無を高周波炭素分析計によって調べ
た。これらの結果を表1に表す。
【0020】
【表1】
【0021】[比較例1] 燃焼炉として、窯前部に、
主燃料噴出ノズル(主燃料バーナー)、燃焼用空気吹込
み口、該主燃料噴出ノズルの上側にこれと並行となるよ
うに補助燃料噴出ノズル(補助燃料バーナ)を設置した
全長28m、煉瓦内径1.5mのロータリーキルンを使
用し、以下の操作条件でプラスチックを燃焼させた。
【0022】実施例1と同様の600μm以下の廃プラ
スチック粉砕粒子を空気をキャリアガスとし、前記ロー
タリーキルンへ搬送した。このロータリーキルンで、ま
ずA重油を主燃料に使用し、280リットル/H、噴出
速度32m/sで主燃料噴出ノズルからキルン内に吹込
み、同時に燃焼用空気を燃焼用空気吹込み口から690
3N、噴出速度110m/sでロータリーキルンに吹
込み、主燃料バーナーのみによる燃焼を行った。火炎近
傍のキルン内温度が約1600℃に達した段階で、補助
燃料噴出ノズルから60Kg/Hの前記廃プラスチック
粉砕粒子を30Kg/Hの搬送用空気と共に流速40m
/sでロータリーキルンの水平から40°炉壁方向に吹
込んだ。また、廃プラスチック粉砕粒子を吹込んだ時点
から、主燃料噴出ノズルからの重油吹込み量を210リ
ットル/Hに変更した。
【0023】このような操作によってプラスチックを燃
焼させ、その間の炉内温度(火炎近傍のキルン内温度)
を測定し、また窯尻部から取り出した燃焼排ガス中の窒
素酸化物濃度並びに一酸化炭素濃度を赤外線式連続ガス
分析計によって測定した。更に、燃焼後の煤塵中の未燃
カーボンの存在有無を高周波炭素分析計によって調べ
た。これらの結果を表1に併せて表す。
【0024】[比較例2] 実施例1と同様の600μ
m以下の廃プラスチック粉砕粒子を空気をキャリアガス
とし、前記ロータリーキルンへ搬送した。このロータリ
ーキルンで、まずA重油を主燃料に使用し、280リッ
トル/H、噴出速度32m/sで主燃料噴出ノズルから
キルン内に吹込み、同時に燃焼用空気を燃焼用空気吹込
み口から690m3N/H、噴出速度110m/sでロ
ータリーキルンに吹込み、主燃料バーナーのみによる燃
焼を行った。火炎近傍のキルン内温度が約1600℃に
達した段階で、補助燃料噴出ノズルから60Kg/Hの
前記廃プラスチック粉砕粒子を30Kg/Hの搬送用空
気と共に流速8m/sでロータリーキルン内の主燃料火
炎方向に吹込んだ。また、廃プラスチック粉砕粒子を吹
込んだ時点から、主燃料噴出ノズルからの重油吹込み量
を210リットル/Hに変更した。
【0025】かかる操作によってプラスチックを燃焼さ
せ、その間の炉内温度(火炎近傍のキルン内温度)を測
定し、また窯尻部から取り出した燃焼排ガス中の窒素酸
化物濃度並びに一酸化炭素濃度を赤外線式連続ガス分析
計によって測定した。更に、燃焼後の煤塵中の未燃カー
ボンの存在有無を高周波炭素分析計によって調べた。こ
れらの結果を表1に併せて表す。
【0026】
【発明の効果】本発明の方法によれば、他の燃料系の使
用に適した既存の燃焼炉等を用いても、これを殆ど改造
することなく、燃焼効率を低下させずに安定してプラス
チックを完全燃焼することが容易にできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉重 宇幹 東京都千代田区西神田三丁目8番1号 太 平洋セメント株式会社内 Fターム(参考) 3K061 AA24 AB02 AC13 BA04 BA07 FA05 FA24 3K065 AA24 AB02 AC13 BA04 BA07 EA01 EA11 EA31

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックを燃焼炉で燃焼する方法で
    あって、燃焼炉内に吹込む全空気の1.0〜5.0重量
    %をプラスチック搬送媒体としてプラスチックと共に燃
    料バーナから吹込み、燃焼炉内に吹込む全空気の10〜
    30重量%をプラスチック熱分解帯領域に専用吹込み口
    から直接吹込んで炉内空気とプラスチックの熱分解ガス
    とを拡散混合させることを特徴とするプラスチックの燃
    焼方法。
  2. 【請求項2】 プラスチックが600μm以下の粒子で
    ある請求項1記載のプラスチックの燃焼方法。
  3. 【請求項3】 噴出速度10m/s以下でプラスチック
    を吹込むことを特徴とする請求項1又は2に記載のプラ
    スチックの燃焼方法。
  4. 【請求項4】 プラスチック熱分解帯領域への空気の直
    接吹込みが、プラスチック噴出ノズル近傍の専用吹込み
    口から空気を燃焼炉と水平方向及び炉内壁方向に噴出す
    ることを特徴とする請求項1〜3の何れか記載のプラス
    チックの燃焼方法。
  5. 【請求項5】 プラスチック熱分解帯領域に直接吹込む
    空気の噴出速度が50〜160m/sであることを特徴
    とする請求項1〜4の何れか記載のプラスチックの燃焼
    方法。
  6. 【請求項6】 他の燃料と併用してプラスチックを燃焼
    することを特徴とする請求項1〜5の何れか記載のプラ
    スチックの燃焼方法。
JP2000247147A 2000-08-17 2000-08-17 プラスチックの燃焼方法 Expired - Lifetime JP4605867B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000247147A JP4605867B2 (ja) 2000-08-17 2000-08-17 プラスチックの燃焼方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000247147A JP4605867B2 (ja) 2000-08-17 2000-08-17 プラスチックの燃焼方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002061823A true JP2002061823A (ja) 2002-02-28
JP4605867B2 JP4605867B2 (ja) 2011-01-05

Family

ID=18737302

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000247147A Expired - Lifetime JP4605867B2 (ja) 2000-08-17 2000-08-17 プラスチックの燃焼方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4605867B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07119922A (ja) * 1993-09-01 1995-05-12 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 廃プラスチック燃焼装置及び廃プラスチック粉体燃料
JPH10185162A (ja) * 1996-12-20 1998-07-14 Nikko Kinzoku Kk 金属線被覆チップの処理方法
JPH1137441A (ja) * 1997-07-18 1999-02-12 Hitachi Zosen Corp 燃焼物の燃焼方法
JPH11118123A (ja) * 1997-10-20 1999-04-30 Kioritz Corp 燃焼炉および粉体燃焼方法
JPH11216445A (ja) * 1998-01-29 1999-08-10 Nippon Steel Corp 廃プラスチックの処理方法
JP2000035211A (ja) * 1998-07-17 2000-02-02 Tokuyama Corp プラスチック燃焼用バーナー

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07119922A (ja) * 1993-09-01 1995-05-12 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 廃プラスチック燃焼装置及び廃プラスチック粉体燃料
JPH10185162A (ja) * 1996-12-20 1998-07-14 Nikko Kinzoku Kk 金属線被覆チップの処理方法
JPH1137441A (ja) * 1997-07-18 1999-02-12 Hitachi Zosen Corp 燃焼物の燃焼方法
JPH11118123A (ja) * 1997-10-20 1999-04-30 Kioritz Corp 燃焼炉および粉体燃焼方法
JPH11216445A (ja) * 1998-01-29 1999-08-10 Nippon Steel Corp 廃プラスチックの処理方法
JP2000035211A (ja) * 1998-07-17 2000-02-02 Tokuyama Corp プラスチック燃焼用バーナー

Also Published As

Publication number Publication date
JP4605867B2 (ja) 2011-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5897363B2 (ja) 微粉炭バイオマス混焼バーナ
JP5897364B2 (ja) 微粉炭バイオマス混焼バーナ
KR101547583B1 (ko) 분말연료 전환 시스템 및 방법
WO2004092648A1 (ja) 火格子式廃棄物焼却炉及びその燃焼制御方法
CA1092897A (en) Fuel firing method
CN110425520B (zh) 一种用于半焦类难燃燃料的无焰燃烧系统
JP3891958B2 (ja) 燃焼装置及び方法
JP5861880B2 (ja) 廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法
CN104132343B (zh) 一种辐射管燃烧器
KR101737235B1 (ko) 다종연료 혼소버너
JP6256859B2 (ja) 廃棄物焼却方法
JPH04214102A (ja) 微粉炭ボイラ及び微粉炭バーナ
JP3891961B2 (ja) 燃焼装置及び方法
JP2019163880A (ja) セメントキルン用バーナ装置及びその運転方法
JP4605867B2 (ja) プラスチックの燃焼方法
JP6090578B2 (ja) 廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法
CN102134496B (zh) 控制灰渣可燃物含量的固体燃料气力输送升温方法及系统
JP4465060B2 (ja) セメントクリンカーの製造方法
CN102654283B (zh) 煤渣粉旋风燃烧系统
CN105299630A (zh) 一种将生物质气化气应用于煤燃烧过程的工艺
JP4148847B2 (ja) バーナー
RU2350838C1 (ru) Высокотемпературный циклонный реактор
CN205710615U (zh) 一种预热空气以旋流进入的煤粉气化炉
CN109539240A (zh) 一种非成型生物质燃烧装置
JP6183787B2 (ja) 火格子式廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091013

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091203

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100223

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100328

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100328

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100603

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101004

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4605867

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term