JP2000034947A - 電子制御装置 - Google Patents

電子制御装置

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JP2000034947A
JP2000034947A JP10203709A JP20370998A JP2000034947A JP 2000034947 A JP2000034947 A JP 2000034947A JP 10203709 A JP10203709 A JP 10203709A JP 20370998 A JP20370998 A JP 20370998A JP 2000034947 A JP2000034947 A JP 2000034947A
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processing
interrupt
request
interrupt processing
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JP10203709A
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English (en)
Inventor
Junichi Fukuda
淳一 福田
Takashi Nakano
高士 中野
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多くの割り込み処理要求がある場合でも、処
理抜けが生じない電子制御装置を提供すること。 【解決手段】 回転スピードが上昇した場合に、各割り
込み要求に対して、各々割り込みハンドラが駆動され
て、高優先タスクに対して各々起動要求を行なう。この
複数の起動要求は、割り込み要求の順に順序付けて記憶
される。最初の起動要求により、高優先タスクが実行さ
れるが、最初の高優先タスクは2つに分離したタイミン
グで処理される。最初の高優先タスクにおける処理で、
中優先タスクの起動要求がなされるが、この段階では、
高優先タスクに対する2番目の起動要求が記憶されてい
るので、2番目の起動要求に対する2番目の高優先タス
クを先に実施する。ここで、中優先タスクに対する起動
要求がなされるが、既に最初の起動要求がなされている
ので、2番目の起動要求は無視される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車の制
御に用いられる電子制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば自動車の制御を行なう
装置として、マイクロコンピュータを備えた電子制御装
置が知られている。この電子制御装置では、各種の制御
を行なうために、多くのセンサから様々なデータを読み
込んで演算処理を行ない、必要なアクチュエータに対し
て制御信号を出力している。
【0003】そして、前記演算を行なう場合には、ベー
スプログラムの処理に対して、適宜割り込みをかけて、
必要な演算処理を実行している。例えば、クランク角同
期処理を行なう場合、即ち所定のクランク角毎に割り込
みをかけて必要な演算を行なう場合には、通常、クラン
ク角同期のハードウエア割り込みでソフトウエア割り込
みを発生させ、このハードウエア割り込みとソフトウエ
ア割り込みにより、クランク角同期処理を実施してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た技術では、近年の様に、高機能化により制御する内容
が増加し、多くの割り込み処理がある場合には、不具合
が生ずることがある。例えば、図9に示す様に、ベース
処理の実行中に、クランク角同期割り込み要求,が
発生した場合には、適宜割り込み処理が実行されるが、
あるクランク角同期割り込み処理を実施している最中
に、他のクランク角同期割り込み要求が発生した場合
には、その割り込み要求がキャンセル(無視)される
ことがあった。その結果、クランク角同期割り込み処理
に処理抜けが生じてしまい、十分な制御を実施できない
という問題があった。
【0005】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れたものであり、多くの割り込み処理要求がある場合で
も、処理抜けが生じない電子制御装置を提供するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1記載の発
明は、割り込み要求に応じて割り込み処理を実行可能な
電子制御装置であって、前記割り込み要求が複数発生す
る場合に、該割り込み要求の発生に応じて前記割り込み
処理の起動要求を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に
記憶された起動要求に基づいて、前記割り込み処理を順
次実行する実行手段と、を備えたことを特徴とする電子
制御装置を要旨とする。
【0007】本発明では、割り込み要求が複数あった場
合には、従来の様に、単に割り込み処理を逐次実行する
のではなく、割り込み要求に応じて各々起動要求を記憶
している。例えば割り込み要求の順番に、順序づけて起
動要求を記憶している。そのため、割り込み要求が多く
あった場合でも、単に起動要求を順次記憶してゆけばよ
いので、従来の様に他の割り込み要求が無視される可能
性が低い。例えば図1に例示する様に、多くの割り込み
要求がある場合でも、短時間で処理可能な起動要求のみ
を記憶してゆけばよいので、他の割り込み要求を無視す
る時間(不感時間A)が短い。また、短時間でベース処
理に戻るので、他の割り込み処理を受け付け可能な時間
Bが長くなる。これらの結果、処理抜けが防止されるの
で、例えば自動車において優れた制御を行なうことがで
きる。
【0008】(2)請求項2の発明は、前記実行手段に
より、前記割り込み処理を実行する際に、他の割り込み
処理を起動することを特徴とする前記請求項1に記載の
電子制御装置を要旨とする。本発明は、ある割り込み処
理と他の割り込み処理との関係を例示したものであり、
ここでは、ある割り込み処理を実行する際に、他の割り
込み処理を起動している。
【0009】つまり、ある割り込み処理が実行される場
合のみ他の割り込み処理が実行される構成であるので、
制御等の処理の重要度などに応じて、適宜割り込み処理
を実行することができる。これにより、制御に応じた演
算処理の負担の調節を行なうことができるので、効率の
よい処理を行なうことができる。
【0010】(3)請求項3の発明は、前記他の割り込
み処理が、前記起動する側の割り込み処理より優先度が
低い割り込み処理であることを特徴とする前記請求項2
に記載の電子制御装置を要旨とする。
【0011】本発明は、起動する側の割り込み処理と起
動される側の割り込み処理とを例示したものであり、こ
こでは、起動する側の割り込み処理の優先度が高く、起
動される側の割り込み処理の優先度が低い。これによ
り、優先度の高い割り込み処理(即ち制御にとって重要
な処理)が、まず実行され、その後優先度の低い割り込
み処理が実行されるので、安全性が高く且つ効率のよい
処理を行なうことができる。
【0012】(4)請求項4の発明は、優先度の高い割
り込み処理と優先度の低い割り込み処理とを設定した電
子制御装置であって、優先度の高い割り込み要求が発生
した場合に、前記優先度の高い割り込み処理の起動要求
を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された起動
要求に基づいて、前記優先度の高い割り込み処理を実行
する実行手段と、を備えるとともに、前記優先度の高い
割り込み処理の実行の際に、前記優先度の低い割り込み
処理の起動要求を行なうことを特徴とする電子制御装置
を要旨とする。
【0013】本発明では、優先度の高い割り込み処理の
実行の際に、優先度の低い割り込み処理の起動要求を行
なう。これにより、制御にとって重要な処理がまず実行
され、その後優先度の低い割り込み処理が実行されるの
で、安全性が高く且つ効率のよい処理を行なうことがで
きる。
【0014】(5)請求項5の発明は、前記優先度の高
い割り込み処理の実行中に、他の優先度の高い割り込み
要求が発生した場合は、該優先度の高い割り込み処理の
起動要求を順序付けて記憶することを特徴とする前記請
求項4に記載の電子制御装置を要旨とする。
【0015】本発明は、複数の優先度の高い割り込み要
求がある場合の処理であり、ここでは、優先度の高い割
り込み処理の実行中に、他の優先度の高い割り込み要求
が発生した場合は、優先度の高い割り込み処理の起動要
求を順序付けて記憶している。
【0016】従って、前記図1に示す様に、割り込み要
求の不感時間Aが短く、しかも、受付可能時間Bが長く
なるので、処理抜けが防止でき、優れた制御を行なうこ
とが可能となる。 (6)請求項6の発明は、前記蓄積した優先度の高い割
り込み処理の起動要求に基づいて、該優先度の高い割り
込み処理を順次行なうことを特徴とする前記請求項5に
記載の電子制御装置を要旨とする。
【0017】本発明では、蓄積した起動要求に基づい
て、順次優先度の高い割り込み処理を実行するので、重
要度の高い割り込み処理を、処理抜けなく確実に実行す
ることができ、制御性が向上する。 (7)請求項7の発明は、前記優先度の高い割り込み処
理の実行の際に、既に前記優先度の低い割り込み処理の
起動要求を行なっている場合には、他の優先度の高い割
り込み処理による前記優先度の低い割り込み処理の起動
要求は無視することを特徴とする前記請求項4〜6のい
ずれかに記載の電子制御装置を要旨とする。
【0018】本発明では、優先度の低い割り込み処理の
扱いを例示している。ここでは、既に優先度の低い割り
込み処理の起動要求がなされている場合には、再度の優
先度の低い割り込み処理の起動要求を無視している。こ
れにより、一部の処理がカットされることになるが、多
少カットしても支障がない処理を優先度の低い割り込み
処理としておけば特に問題なく、それよりも、演算処理
の負担が軽減されるという利点の方が大きい。
【0019】(8)請求項8の発明は、前記優先度の高
い割り込み処理の起動要求がない場合のみ、前記優先度
の低い割り込み処理を実行することを特徴とする前記請
求項4〜7のいずれかに記載の電子制御装置を要旨とす
る。
【0020】本処理では、優先度の低い割り込み処理の
実行タイミングを例示しており、ここでは、優先度の高
い割り込み処理の起動要求がない場合のみ、優先度の低
い割り込み処理を実行する。そのため、重要な制御のた
めの処理は速やかに実行でき、また、演算処理に余裕が
ある場合に、重要度の低い処理を行なうので、効率よく
演算処理を行なうことができる。
【0021】(9)請求項9の発明は、前記割り込み要
求は、エンジンの所定クランク角度毎に発生することを
特徴とする前記請求項1〜8のいずれかに記載の電子制
御装置を要旨とする。本発明は、割り込み要求の発生タ
イミングを例示したものであり、ここでは、例えばクラ
ンク角度センサからに信号に基づいて、所定クランク角
度毎に、必要な割り込み要求を行なう。
【0022】・ここで、上述した起動要求とは、後述す
る様に、例えばリアルタイムオペレーティングシステム
(ROS)において、タスクを、待機(Wait)の状
態から、実行(Run)可能な準備状態を示すRead
yとする処理を示している。 ・また、優先度の高い割り込み処理とは、後述する様
に、例えばROSにおける高優先タスクを示し、優先度
の低い割り込み処理とは、中優先タスク及び(それより
優先度の低い)低優先タスクを示している。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電子制御装置の実
施の形態の例(実施例)を説明する。 [実施例]本実施例の電子制御装置は、所定のクランク
角度毎に割り込み要求を発生させるとともに、前記RO
Sにより、優先度の異なるタスクを適宜実行することが
できる装置である。
【0024】(a)まず、本実施例の電子制御装置のハ
ード構成について、図1に基づいて説明する。図2に示
す様に、本実施例の電子制御装置は、自動車のエンジン
制御用の電子制御装置(ECU)1であり、マイクロコ
ンピュータとして構成されている。
【0025】前記ECU1は、周知のCPU1a、RO
M1b、RAM1c、バスライン1d、及び入出力部1
eを備えている。この入出力部1eには、センサとし
て、クランクの上死点(TDC)毎に1つのパルス(G
信号)を出力するクランク角センサ3と、クランクの1
回転毎に例えば24パルス(NE信号)を出力するエン
ジン回転センサ5が接続されている。従って、この両セ
ンサ3,5の出力に基づいて、15゜毎のクランク位
置、例えば上死点から30゜前の位置BTDC30゜等
が分かる。尚、BTDC30゜毎に1つのパルスを出力
するクランク角センサを用いてもよい。
【0026】また、入出力部1eには、アクチュエータ
として、点火を行うイグナイタ7、燃料の噴射を行うイ
ンジェクタ9、吸入空気量を調節する吸気可変バルブ1
1等が接続されている。 (b)次に、本実施例の電子制御装置におけるソフトウ
エア構成について説明する。
【0027】i)まず、一般的なリアルタイムオペレーテ
ィングシステム(ROS)について、簡単に説明する。
本実施例では、優先度の高いタスク(仕事の単位)から
順に、高優先タスク、中優先タスク、低優先タスクの3
種類のタスクが設定されている。
【0028】各タスクは、図3(a)に示す様に、実行
中(Run)、即実行可能な準備中(Ready)、待
機中(Wait)の3つの状態をとることが可能であ
り、ROSによって、矢印に示す方向に各状態に切り替
えることができる。ここで、各タスクは、図3(b)に
示す様に、起動要求がある前はWait状態であるが、
起動要求があるとReady状態となり、処理待ちテー
ブル(ready−table)に、優先度の高い順に
配置されることになる。従って、ROSは、処理待ちテ
ーブルに基づいて、優先度の高いタスクから順に処理を
実行することになる。
【0029】ii)次に、クランク角同期のソフトウエア
の全体構成について、図4について説明する。本実施例
では、前記両センサ3,5からの出力に基づいて、クラ
ンク角がBTDC30゜になった時に割り込みがかか
る。即ち、クランク角同期割り込みが発生する。
【0030】このクランク角同期割り込みの発生によ
り、ハンドラ(起動要求等を行なうプログラム)に対し
て割り込み要求が発生するので、ハンドラは、高優先タ
スクに対して、起動要求を行なう。この高優先タスクに
対する起動要求は、ハンドラにより割り込み要求が発生
した毎に行われるとともに、その起動要求は、割り込み
要求の順に優先順位をつけて全て高優先タスクに記憶さ
れる。つまり、ハンドラが高優先タスクに対して起動要
求する場合には、この起動要求が無視されない様な指令
を行なうのである。従って、高優先処理に対して起動要
求が重なる場合でも、全て処理されるので、高優先処理
に関しては処理抜けはない。
【0031】高優先タスクに起動要求がなされると、高
優先タスクにおける高優先処理が実行される。また、そ
の実行の際には、中優先タスクに対する起動要求を行な
う。この起動要求は、前記高優先タスクに対する起動要
求と異なり、既に中優先タスクに対して起動要求がなさ
れている場合には、後の起動要求を無視するという命令
を含むものである。従って、中優先処理に対して起動要
求が重なる場合には、処理されない場合がある。
【0032】中優先タスクに起動要求がなされると、中
優先タスクにおける中優先処理が実行される。また、そ
の実行の際には、低優先タスクに対する起動要求を行な
う。この起動要求は、前記高優先タスクに対する起動要
求と異なり、既に低優先タスクに対して起動要求がなさ
れている場合には、後の起動要求を無視するという命令
を含むものである。従って、低優先処理に対して起動要
求が重なる場合には、処理されない場合がある。
【0033】iii)次に、前記高優先タスクにおける高優
先処理を、図5のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップ100にて、NEキャプチャ時刻受信処
理を行なう。このNEキャプチャ時刻受信処理とは、例
えばクランク角がBTDC30゜におけるエンジン回転
センサ5のパルス信号の受信時刻を記憶する処理であ
る。
【0034】続くステップ110にて、クランク回転情
報作成処理を行なう。このクランク回転情報作成処理と
は、隣合う前記パルス信号の受信時刻から、両パルス信
号間の時間を算出する処理である。これにより、例えば
クランクの回転スピードを検出することができる。
【0035】続くステップ120では、点火処理を行な
う。この点火処理とは、例えばクランク角の回転スピー
ドに応じて点火時期を調節する処理である。続くステッ
プ130では、G断線ダイアグ処理を行ない、一旦本処
理を終了する。即ち、G信号線の断線をチェックし、断
線の場合はダイアグ処理を行なう。このG信号線とは、
前記G信号が伝わる信号線であり、G信号により、例え
ばエンジンの工程(吸入、圧縮、点火、排気)
を判別することができる。具体的には、G信号により、
吸気・圧縮の状態か、点火・排気の状態かを判
定することができる。
【0036】iv)次に、前記中優先タスクにおける中優
先処理を、図6のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップ200では、VVT入力信号処理を行な
う。このVVT入力信号処理とは、前記ステップ110
にて算出した回転スピードの情報から、低回転域かどう
かを判定し、回転域について最適な吸気・排気弁の開閉
タイミングを操作する変位角算出タイミングフラグを操
作する。これにより、吸気可変バルブ11の開閉タイミ
ングが調節される。
【0037】続くステップ210では、点火コントロー
ラ処理を行います。この点火コントローラ処理とは、前
記ステップ120にて調節した点火時期に基づいて、イ
グタイタ7に対して、点火又は点火カットを指示する処
理である。続く同期噴射コントロール処理とは、前記回
転スピードに基づいて、噴射パターンを判定して、イン
ジェクタ9に対して、噴射指示を行なう処理である。
【0038】続くステップ230では、上死点(TD
C)か否かを判定し、ここで肯定判断されるとステップ
240に進み、一方否定判断されるとステップ250に
進む。ステップ240では、TDCタイミング処理を行
ない、一旦本処理を終了する。このTDCタイミング処
理とは、クランク角が上死点の場合に実施される処理で
あり、ノック強度判定処理、KCS制御値判定処理(即
ちノック強度により次点火の進角値を決定する処理)が
挙げられる。
【0039】一方ステップ250では、上死点より60
゜前(BTDC60)か否かを判定し、ここで肯定判断
されるとステップ260に進み、一方否定判断されると
ステップ270に進む。ステップ260では、BTDC
60タイミング処理を行ない、一旦本処理を終了する。
このBTDC60タイミング処理とは、クランク角がB
TDC60゜の場合に実施される処理であり、例えばア
イドル安定化進角補正量算出処理、エンスト防止噴射増
量処理が挙げられる。
【0040】一方ステップ270では、上死点より90
゜後(ATDC90)か否かを判定し、ここで肯定判断
されるとステップ280に進み、一方否定判断されると
一旦本処理を終了する。ステップ280では、ATDC
90タイミング処理を行ない、一旦本処理を終了する。
尚、このATDC90タイミング処理は、実際には何も
行わないが、処理タイミングの雛形としてプログラム内
に存在するものである。
【0041】v)次に、前記低優先タスクにおける低優先
処理を、図7のフローチャートに基づいて説明する。ス
テップ300では、補正処理を行ない、一旦本処理を終
了する。この補正処理とは、噴射等の制御に関する補正
量を算出する処理である。
【0042】c)次に、前記クランク角同期割り込みに
基づいて行われる各タスクの処理の状態を、図8のタイ
ミングチャートに基づいて説明する。図8には、クラン
ク角同期信号が、クランク角の所定角度(例えばBTD
C30゜)毎に入力した状態を示している。
【0043】まず、クランク角同期信号が入力すると、
それに対応して割り込みハンドラが駆動される(割り込
み要求が行われる)。割り込みハンドラは、高優先タス
クに対して起動要求を行なう。この起動要求は、割り込
み要求の順に順序付けて記憶される。従って、この起動
要求により、高優先タスクはReady状態となり、処
理待ちテーブルに配置される。
【0044】そして、前記ROSにより、高優先タスク
における高優先処理が実行される。この高優先処理に際
して、中優先タスクが起動される。従って、この起動要
求により、中優先タスクはReady状態となり、処理
待ちテーブルに配置される。そして、前記ROSによ
り、中優先タスクにおける中優先処理が実行される。こ
の中優先処理に際して、低優先タスクが起動される。従
って、この起動要求により、低優先タスクはReady
状態となり、処理待ちテーブルに配置される。
【0045】ここで、回転スピードが上昇して、短時間
の間に複数のクランク角同期信号が入力した場合を考え
る(図8の右側参照)。この場合、各割り込み要求に対
して、各々割り込みハンドラが駆動されて、高優先タス
クに対して各々起動要求を行なう。この複数の起動要求
は、割り込み要求の順に順序付けて記憶される。
【0046】そして、最初の起動要求により、高優先タ
スクが実行されるが、この場合、途中で割り込みハンド
ラの処理を行なう必要があるので、最初の高優先タスク
は2つに分離したタイミングで処理されることになる。
この最初の高優先タスクにおける処理で、中優先タスク
の起動要求がなされるが、この段階では、高優先タスク
に対する2番目の起動要求が記憶されているので、2番
目の起動要求に対する2番目の高優先タスクを先に実施
する。
【0047】ここでは、2番目の高優先タスクの実施に
際しても、中優先タスクに対する起動要求がなされる
が、この場合は、既に最初の高優先タスクにより、中優
先タスクに対する起動要求がなされて、中優先タスクは
既にReady状態となっているので、2番目の起動要
求は無視される。尚、実際には、中優先タスクに対する
起動要求を行なう場合には、その再度の起動要求を無視
する様な指令が含まれている。
【0048】そして、2番目の高優先タスクが終了して
始めて、中優先タスクが実行される。 その後、中優先
タスクの実施に際して、低優先タスクの起動要求がなさ
れるが、この起動要求も、前記中優先タスクへの起動要
求と同様に、再度の起動要求であれば、無視されるもの
である。
【0049】以上詳述した様に、本実施例では、クラン
ク角同期の割り込み処理を行なう場合に、ROSにより
処理を行なうとともに、高優先タスク、中優先タスク、
低優先タスクの様に、優先度に応じて処理すべきタスク
を区別し、高優先タスクに対する起動要求がある場合に
は、起動要求を蓄積し、蓄積した起動要求基づいて高優
先処理を実行している。
【0050】それにより、短時間に複数の割り込み要求
が発生した場合でも、確実に高優先タスクの起動要求を
記憶することにより、高優先処理の処理抜けを防止する
ことができる。よって、常に精度よい制御を行なうこと
ができる。また、起動要求を記憶してゆくので、従来と
比べて、不感時間が短く、その点からも処理抜けを防止
できる。
【0051】更に、高優先タスクから中優先タスクを起
動し、中優先タスクから低優先タスクを起動するので、
必要度の高い処理から確実に処理を行なうことができ
る。また、本実施例の場合には、中優先タスク及び低優
先タスクの起動要求は、全てが実行されるとは限らない
が、それらには、重要度の低い処理を割り当てることに
より、演算処理の負担を軽減することが可能である。
【0052】尚、本発明は前記実施例になんら限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て種々の態様で実施しうることはいうまでもない。 (1)前記実施例では、高優先タスク、中優先タスク、
低優先タスクの3種類のタスクを設定したが、例えば高
優先タスク及び低優先タスクの2種類、又は4種以上の
優先度の異なるタスクを設定してもよい。
【0053】(2)また、どのレベルの起動要求は完全
に記憶し、どのレベルの起動要求は2回目以上は無視す
るかは、制御の重要度に応じて適宜設定すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の発明の起動要求の状態を示す説明
図である。
【図2】 一実施例として電子制御装置を示すブロック
図である。
【図3】 ROSのしくみを示す説明図である。
【図4】 実施例のソフトウエアの全体構成を示す説明
図である。
【図5】 実施例の高優先処理を示すフローチャートロ
ーである。
【図6】 実施例の中優先処理を示すフローチャートロ
ーである。
【図7】 実施例の低優先処理を示すフローチャートロ
ーである。
【図8】 実施例の各タスクの処理の手順を示すタイミ
ングチャートである。
【図9】 従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1…電子制御装置(ECU) 3…クランク角センサ 5…エンジン回転センサ 7…イグナイタ 9…インジェクタ 11…吸気可変バルブ
フロントページの続き Fターム(参考) 3G084 DA04 EB05 EB12 EC02 FA33 FA38 5B098 AA05 BA12 BB05 BB14 CC08 FF02 GA04 GB14 GC03 GC09 GD02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 割り込み要求に応じて割り込み処理を実
    行可能な電子制御装置であって、 前記割り込み要求が複数発生する場合に、該割り込み要
    求に応じて前記割り込み処理の起動要求を記憶する記憶
    手段と、 前記記憶手段に記憶された起動要求に基づいて、前記割
    り込み処理を順次実行する実行手段と、 を備えたことを特徴とする電子制御装置。
  2. 【請求項2】 前記実行手段により、前記割り込み処理
    を実行する際に、他の割り込み処理を起動することを特
    徴とする前記請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 【請求項3】 前記他の割り込み処理が、前記起動する
    側の割り込み処理より優先度が低い割り込み処理である
    ことを特徴とする前記請求項2に記載の電子制御装置。
  4. 【請求項4】 優先度の高い割り込み処理と優先度の低
    い割り込み処理とを設定した電子制御装置であって、 優先度の高い割り込み要求が発生した場合に、前記優先
    度の高い割り込み処理の起動要求を記憶する記憶手段
    と、 前記記憶手段に記憶された起動要求に基づいて、前記優
    先度の高い割り込み処理を実行する実行手段と、 を備えるとともに、 前記優先度の高い割り込み処理の実行の際に、前記優先
    度の低い割り込み処理の起動要求を行なうことを特徴と
    する電子制御装置。
  5. 【請求項5】 前記優先度の高い割り込み処理の実行中
    に、他の優先度の高い割り込み要求が発生した場合は、
    該優先度の高い割り込み処理の起動要求を順序付けて記
    憶することを特徴とする前記請求項4に記載の電子制御
    装置。
  6. 【請求項6】 前記蓄積した優先度の高い割り込み処理
    の起動要求に基づいて、該優先度の高い割り込み処理を
    順次行なうことを特徴とする前記請求項5に記載の電子
    制御装置。
  7. 【請求項7】 前記優先度の高い割り込み処理の実行の
    際に、既に前記優先度の低い割り込み処理の起動要求を
    行なっている場合には、他の優先度の高い割り込み処理
    による前記優先度の低い割り込み処理の起動要求は無視
    することを特徴とする前記請求項4〜6のいずれかに記
    載の電子制御装置。
  8. 【請求項8】 前記優先度の高い割り込み処理の起動要
    求がない場合のみ、前記優先度の低い割り込み処理を実
    行することを特徴とする前記請求項4〜7のいずれかに
    記載の電子制御装置。
  9. 【請求項9】 前記割り込み要求は、エンジンの所定ク
    ランク角度毎に発生することを特徴とする前記請求項1
    〜8のいずれかに記載の電子制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113323759A (zh) * 2021-06-15 2021-08-31 东风汽车集团股份有限公司 一种基于优先级来控制发动机内部工况的方法

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